PDF

国際学校保健セミナー
ラオスにおける保健活動
D類養護教育専攻4年
D11-4006
新川夕貴
目次
• 活動の目的/内容
• ラオスについて
┗サワンナケート、パークセー、ビエンチャン
• ラオスの現状 ―病院―
• ラオスの現状 ―学校―
• 健康診断
• 保健指導
• ラオスの健康課題
• ラオスについて
• まとめ
活動の目的
ラオスでは健康診断が行われていない
→ ラオスの学校において定期健康診断を普及させる。
 学校教員や、教員養成大学の教員・学生に身長・体重・視力・聴力の計測の方法について教える。
 健康診断を実施する意義について教える。
ラオスの教育現場にいる人々が
4つの検査を自力で実施できるように、指導・実践する。
活動の内容
• 健康診断の実践方法の指導の実施
• 健康診断の意義について保健指導の実施
• 学校見学(Kindergarten, Primary School, Secondary School)
• マラリアセンター見学
• 病院見学
10日
水
11日
木
12日
金
13日
14日
土
日
15日
月
9月 16日
火
17日
水
18日
木
19日
金
20日
21日
22日
23日
土
日
月
火
ビエンチャン
マラリアセンター見学
サワンナケート 病院見学
Primary School(小学校)健康診断実施(身長・体重・内科)
Secondary School(中学校)健康診断実施(身長・体重・内科)
サワンナケート ドラッグの保健指導
村の見学
サワンナケート
パークセー
パークセーへ移動
TTC(教員養成大学)にて授業
パークセー
一部の大学教員に健康診断の実施方法指導
TTCにて授業
パークセー
多数の大学教員に健康診断の実施方法指導
Primary Schoolにて健康診断(身長・体重・視力・聴力)
パークセー
(TTC教員が中心となって実践)
TTCにて授業
パークセー
学生に健康診断の実施方法指導
ドラッグの保健指導
TTCにて授業
パークセー
大学教員に向け、健康診断の意義についての保健指導
パークセー
シーパードン観光
パークセー
ビエンチャンへ移動
ビエンチャン
ビエンチャン観光
ビエンチャン
ラオス国立大学附属学校(幼、小、中、高)の見学
ラオスについて
• 正式名称:ラオス人民民主共和国
• 首都:ビェンチャン
• 人口:約629万人(2011年)
• 中国、ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジアに囲まれた、
東南アジアで唯一海に面していない国。
• マルクス・レーニン主義、一党独裁制
• 1893年〜1949年までフランスの植民地であった。
• ハブ空港のワッタイ空港や友好橋など、日本の支援で建設された建物が多く、
日本との関係は深い。
サワンナケート SAVANNAKHET
ラオス第2の都市。 中心部には商店や市場、レストラン、ホテル、ゲストハウスなどが立ち並ぶ。
農村部では道が舗装されていないところが多い。
パークセー PAKSE
サワンナケートと並び、ラオス第2の都市。 中心部には観光客が多く、
外国料理屋やホテル、ゲストハウスが多くある。
教員養成大学(Teacher Training Collage : TTC)がある。
ビエンチャン VIENTIANE
ラオスの首都。ラオス国立大学がある。
↑ ナイトマーケット
← 市街地
ラオスの現状 ―学校―
• 学年の決め方が曖昧
• 留年、飛び級がある
同学年でも年齢がバラバラ
 Kindergarten…幼稚園
 Primary School…小学1年生~小学5年生
 Secondary School…小学6年生~高校3年生
• Primary Schoolまでは義務教育。
• Secondary Schoolは義務教育ではなく、地方の入学率は低い。
サワンナケートの学校
教室の様子
1階建ての長屋の校舎
パークセーの学校
教室の様子
昼休みの売店の様子
ビエンチャンの学校
金網の壁とトタン屋根のため厳しい環境の教室
運動場があり、子供達がのびのびと遊んでいる
ラオスの現状 ―病院―
• 衛生環境は悪い。
→施設内に野犬、ごみ箱などが猥雑に置かれていた。
• 看護師は最低限の看護のみ、日常の世話は家族が行う。
• 貧しい人が多く、長期入院を嫌がる傾向。
日本の支援によって建設された病院の記念碑→
シンク内に猥雑に置かれたボトル→
←敷地内を歩く牛
入院患者→
←手洗いの方法についての説明がある
↑内診台
←デング熱・マラリアへの注意喚起ポスター
健康診断
• 実施
サワンナケート Primary School
身長、体重、内科
Secondary School
パークセー
Primary School
身長、体重、視力、聴力
• 指導
パークセーの教員養成大学(TTC)において、
大学の教員・学生に対し、健康診断の実施方法と意義について指導。
サワンナケートでの健康診断
身長計は無いため、メジャーを壁に貼る。
日本人小児科医による内科検診
サワンナケートでの健康診断
日本人学生とラオス人大学教員で身長計測
きちんと整列した小学校低学年の児童
パークセーでの健康診断
視力検診を行うラオス人大学教員
子供にわかりやすいよう作成された
ランドルト環の説明図
パークセーでの健康診断
受付の列に並ぶ児童
聴力検査を行うラオス人教員
健康診断の結果
 比較的多く見られた症状
• 痩身
• 低身長
• 貧血
• 栄養不足
• 肥満
 同年齢間での身長差が大きい
→一人ひとりの生活環境・経済状況が大きく異なるからか?
保健指導
• 対象:TTCの教員
• 時間:5分/題材
• 健康診断の意義についての説明
┗身長・体重測定、
視力・聴力検査の意義について
発表の様子→
ラオス人について
• 子どもたちはドッヂボールをして遊んでいた。
• 小中学生でもスマートフォンを持っていた。
• 飲食店では乾杯のために相手を待たない。
→合理的?
• 仕事は定時に必ず終える。
→日本人が真面目すぎる?
• 「理想の大人像」 日本人とラオス人との差(TTCにて実施)
自己犠牲的
ラオス
賄賂を使わない
法律を守る
国のことを考える
目上の人を敬う
時間を守る
思いやりがある
聞き上手
礼儀正しい
気配りができる
メディアリテラシーがある
日本
ラオスの健康課題
• 不衛生な環境
例) ・トイレには水を溜めているバケツがあり、排泄後はその水で洗う。
・飲食店は基本的にオープンスタイルのため、ハエなどの虫がたかっていた。
・テーブルに置かれている調味料も液が溢れているなど不潔なものがある。
• 狂犬病のリスク
狂犬病を保有する野犬が道を歩き回っている。
• 辛い料理
現地の人もお腹を壊す程の辛い料理が多い。
• 人々の健康・衛生に対する意識の低さ
例) ・野犬に直接触る。
・道端の果物、虫などをそのまま食べる。
・大音量で音楽を流す。
まとめ
• 貧困が健康を脅かす。
栄養不足、低身長など
食べ物が無い
貧困
大音量で聞く
満足な教育を
受けられない
健康に関して
無知
日本も例外では無い!
野犬に触る
まとめ
• 一人ひとりの意識を変えるためには教育が絶対に必要。
• 健康診断は、大人も子供も興味を持っていた。
健康診断に興味を持つ
自分の身体に興味を持つ
教育を通して、少しでも多く健康に関する知識を与え、
彼らが健康に向けての行動を起こせるよう支援する。
健康に興味を持つ
ご清聴ありがとうございました。