1. 環境マネジメント・環境保全活動 1.1 環境理念・方針 ■自然・社会との調和を目指した企業活動 「環境理念」を達成するために「環境方針」を定め、全員参加で環境保全活動に取り組むことにより、お客 さまの信頼、従業員の満足、地域社会への貢献を目指します。 環境スローガン 「もっとまわりを大切に!」 環 境 グリーン 理 念 私たちのまわりを取り巻く、自然や、生物や、人々に感謝し、私たちの企業活動を通じ、より大切に、 より改善して、次世代にバトンタッチ出来るよう「良き企業市民」として行動します。 環 境 方 針 私たちは、地球環境の向上と企業活動を調和させ、環境負荷の低減を考慮した生産活動を追及する ことにより環境保全と資源を大切にする企業活動を推進します。 また、上記スローガンを念頭に、次の活動項目を推進します。 1. 全ての事業活動について、環境影響を評価し、汚染の予防に努めると共に、技術的、経済的 に可能な範囲で、環境保全活動に取り組み、環境マネジメントシステムの継続的な改善、向上を 図ります。 2. 環境関連の法律、規制、協定等を順守するとともに、技術的、経済的に可能な範囲で、自主基準 を設定し、環境に影響を与える恐れのある事業活動を責任をもって管理します。 3.社内改善活動を実行し、省資源・省エネルギー活動の推進、地球温暖化防止活動に積極的に取り 組みます。また、環境保全、資源保護、再生産性に優れた資材の購入に努めます 4.ゼロエミッションの再資源化目標値99.5%以上を維持します。 5. “5S活動”を通じ、工場内の美化、緑化運動を推進します。 6.地域住民とのコミュニケーションを大切にします。 7.この環境方針達成のために、環境目的及び目標を設定するとともに、定期的及び必要に応じて 、これを見直します。 8.この環境方針を全従業員に環境教育・訓練により、周知徹底を図ります。 また、取引先に対しても理解と協力を求めていきます。 宮崎精鋼 2014年度 5S標語『仕事上手は片付け上手 いつもスッキリ明るい職場』 6 1.環境マネジメント・環境保全活動 1.2 推進体制と活動経緯 ■推進体制 経営者(社長) 環境理念 環境方針 環境管理責任者 5S推進委員会 環境目的プログラム ゼロ・エミッション推進委員会 ■環境活動の経緯 2001年 2004年 2005年 2005年 2006年 2006年 2006年 2006年 2008年 2008年 2008年 2009年 2009年 2010年 2010年 2011年 2011年 2011年 2011年 2012年 2012年 2012年 2013年 2013年 2014年 2015年 7 06月 09月 06月 11月 3月 5月 6月 10月 8月 11月 11月 3月 9月 1月 8月 5月 8月 11月 12月 7月 8月 9月 1月 8月 8月 1月 ISO14001 認証取得(1996年版) ゼロエミッションのキックオフ 第1期ゼロエミッション目標 全工場にて95.0%達成 名古屋市エコ事業所認定(本社工場) 第2期ゼロエミッション目標 全工場にて98.5%達成 ISO14001 移管取得(2004年版) 第3期ゼロエミッション目標 全工場にて99.5%達成 5S活動のキックオフ コイル素材無人搬送車「AGV(Automatic Guided Vehicle)」を導入(本社工場) 環境報告書 第 1 版発行 名古屋市エコ事業所認定の更新(本社工場) No.2 新連続炉の新設 環境報告書 第2版発行 線材用の新酸洗設備ライン(知多工場)の新設 環境報告書 第3版発行 コイル素材無人搬送車「AGV(Automatic Guided Vehicle)」を導入(知多工場) 環境報告書 第4版発行 名古屋市エコ事業所の 2 回目更新(本社工場) スラグ用の新酸洗設備ライン(知多工場)の新設 排水処理設備の更新(本社工場) 環境報告書 第5版発行 バー酸洗設備の更新(本社工場) コイル酸洗設備の更新(本社工場) 環境報告書 第6版発行 環境報告書 第7班発行 名古屋市優良エコ事業所認定(本社工場) 宮崎精鋼 2014年度 5S標語『キレイな職場は安全職場 5Sが導く安全職場』 1.環境マネジメント・環境保全活動 1. 3 環境教育 本社工場は小学校や商店街及び住宅街に隣接した場所に位置し、また、知多工場や十四山工場も同様に 住宅街に隣接しているので、地域の環境の大切さを考えて環境問題に取り組んでいます。 ■社内啓蒙活動 ●環境マネジメント教育 工場の従業員に対する教育 従業員に、新年度の環境方針・目標の周知をさせ、 工場の活動による環境影響とその責任について教育 し、環境保全維持のための環境意識の向上に努めて います。 ●5S活動 職場5Sパトロールを月初めに実施して問題箇所を指摘し、月末にその改善状況を確認して、月1回開 催の5S委員会でその成果を発表しています。4月には常務パトロールを実施して課題を見付け出し、1 0月には社長以下でトップパトロールを実施して5S進化を確認評価しています。2015年度は、機械 周りの清掃と副資材や備品の在庫管理方法の工夫、に取り組んでいます。また、5Sポスターや5S標語 の募集を毎年行って、優秀賞や佳作賞を1年間社内に掲示し5S意識の高揚に役立てています。 2014 年度ポスター優秀賞 2014 年度標語優秀賞 トップパトロール巡回中 5S ポスター・標語 宮崎精鋼 2014年度 5S標語『5Sはやる気 守る気 続ける気』 表彰式 8 1.環境マネジメント・環境保全活動 1.4 ゼロ・エミッションの展開 当社はゴミの分別と3R(リデュース・リユース・リサイクル)を活動の基本として、廃棄物削減と再 資源化の推進に向けた活動をしています。 ■ 循環型社会を実現するための4つの活動 ゴミの分別 「廃棄物も捨てればゴミ、分別すれば資源」をモットーに、廃棄物は表示した入れ物に一時保管し、ま た、一般ゴミは職場で分別してリサイクルステーションに集め、その後、収集運搬業者に引き取られます。 Reduce(減量化) 切削油のミスト化、不良品の撲滅、また、工場内で結束時に使う番線の使用を取り止め結束ベルトを活 用し番線の廃棄量を減少しました。 Reuse(再使用) 精度が要求される切断製品に使用した鋸刃は、別の対応可能な製品に使用するため、廃棄されず保管し ています。また、切粉を除去するブラシが摩耗しても、他の使用できる箇所で使用しています。このよう に、すぐに廃棄しない努力を継続して実践しています。 Recycle(再資源化) 酸回収装置より七水塩を回収し、その後中間処理業者で酸化/ろ過工程を経てポリテツ(日鉄鉱業株式 会社の商標登録)を取り出し凝集剤にしています。 七水塩 ポリテツ *ポリテツは、アンモニア・硫化物に対し強力な消臭効 果を発揮します。また、排水処理時の pH 適性範囲が広 く、硫化水素やアンモニア、メチルメルカプタンなどの 悪臭を除去します。 ■廃棄物の適切な分別と産業廃棄物処理業者の再資源化 生産活動に伴って発生する廃棄物を、法に従い安全かつ適正に処理しています。工場では、廃棄物保管 場を設置して分別保管し、産業廃棄物処理業者に渡しています。この業者で適切な輸送や処理が行われて いることも年間計画に沿って年に1回訪問し確認をしています。 本社工場内で分別保管している 破砕処理 圧縮固化・押出し 冷却 金属粉スラッジ置場 廃プラ類 金属粉スラッジを投入 固形燃料 運搬 ↑ 固形燃料 (写真は豊栄化学株式会社) 9 宮崎精鋼 2014年度 5S標語『気付いたことはすぐ実行 毎日少しで快適職場』 1.環境マネジメント・環境保全活動 ■ ゼロ・エミッションの推移 2003年度の再資源化率は77.2%でありましたが、2004年度よりゼロエミッション活動をスタ ートして、3R 活動や中間処理業者の開拓により再資源化を進め、2011年度以降は再資源化率99.9 5%以上を維持しています。 <再資源化率と最終処分量(埋め立て廃棄物)の推移 500t 1,700t 最終処分量(t) 1,693t 450t 99.60% 98.37% 377t 400t 99.97% 100.00% 99.46% 350t 99.98% 99.98% 99.94% 99.60% 95.43% 300t 99.97% 98.88% 再資源化率 105.00% 90.00% 250t 200t 145t 85.00% 150t 90t 100t 50t 0t 95.00% 53t 40t 80.00% 32t 5t 4t 3t 4t 1.6 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 77.20% 2003年度 2004年度 75.00% 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 *酸洗の汚泥を中間処理業者で天日乾燥した後、自治体に土地改良土として販売していましたが、有害物質の混入を防ぐため、2008 年度 自治体から中間処理業者に乾燥処理を目的とした熱処理工程の追加依頼がありました。しかし、中間処理業者は熱処理設備を所有してい なかったため、リサイクル製品として販売することが出来ず、2009 年度は埋立て量が増えました。その後、2010 年度に熱処理設備があ る中間処理業者を探し出し、切り替えたことにより埋立て量を減らすことが出来ました。 ●廃棄物の排出量と内訳 2014年度の当社の総排出量は 8,581tで、再資源化率の実績は、99.98%でした。 (トン当たりの排出量) 工場 生産量(t) 排出量(t) トン当たり排出量(kg) 知多工場 384,806 5,790 15 本社工場 25,678 1,023 40 十四山工場 22,353 1,768 79 全工場 432,837 8,581 20 知多工場 本社工場 十四山工場 全工場 (排出内訳) 工場 再資源化量(t) 埋立量(t) 焼却量(t) 排水量(t) 5,584 1 49 156 1,002 0.1 3 18 1,763 0.5 5 ー 8,349 1.6 57 174 再資源化率(%) 99 .98 % 99 .9 9 % 9 9.9 7% 99 .98 % *再資源化率=再資源化量÷(排出量―焼却量―排水量) (種類別廃棄物の排出量と構成比率) 全工場 鉄関係(t) 廃酸(t) 七水塩(t) 汚泥(t) 粉じん・スケール(t) 廃油・廃プラ・一般ゴミ(t) 合計( t) 宮崎精鋼 2013年度 排出量 5,409 1,026 884 598 275 127 8,319 2014年度 構成率 65% 12% 11% 7% 3% 2% 100% 2014年度 排出量 5,345 1,387 744 659 303 143 8 ,5 81 5S標語『5S活動で 2013年度 構成率 62% 16% 9% 8% 3% 2% 100% 変えよう変わろう 2014年度 未来の職場』 10 1.環境マネジメント・環境保全活動 1.5 省エネ活動 2014年度の全社のエネルギー使用量は原油換算で9,221kℓであり、基準年度対比1.4%減とな りました。原単位は、基準年度対比 1.1%増で未達成となりました。これは知多工場の焼鈍炉の故障に より、火入れ回数が増えエネルギーを多用したためです。 2014年6月~2015年5月 全工場のエネルギー使用実績 (知多工場) エネルギー 使用実績 8,015kℓ <省エネ活動組織体制> : 原油換算 9,221kℓ (本社工場) (十四山工場) エネルギー エネルギー 使用実績 使用実績 670kℓ 536kℓ 社 長 エネルギー管理統括者 エネルギー管理企画推進者 (管理統括者を補佐) 十四山工場 本社工場 知多工場 エネルギー管理者 (知多工場を管理) (目標) 2013年度を基準年としたエネルギー原単位の削減目標と実績 環境影響項目 エネルギーの削減 工場全エネルギーの 原単位を削減 年度 2014年度 2015年度 2016年度 計画 1.2%削減 1.8%削減 3.9%削減 実績 1.1%増 - - ■ 省エネ推進活動 ●省エネパトロールの実施 機械設備の稼働/停止状況確認 パトロール終了時の報告会 全工場で、省エネパトロールを月に1度 実施しており、使用してない部屋の空調設 備・照明設備の停止、機械設備の稼動/停 止状況、照明や空調機器の使用時の設定状 況、コンプレッサーの配管のエアー漏れの チェックを行い、省エネ意識の向上を図っ ています。 11 宮崎精鋼 2014年度 5S標語『その場で出来るふとした改善 続けて咲かせる5Sの花』
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