平成26年度 中高一貫だより第4号PDF(3月25日発行)

中高一貫だより
<編集・発行>
えりも地区連携型
中高一貫教育
推進委員会事務局
「平成26年度の中高一貫教育」を終えて
えりも地区連携型中高一貫教育推進委員長
( 北 海 道 え り も 高 等 学 校 長)
益 田 昇 悟
えりも町の皆様には、平素より「中高一貫教育」にご支援・ご協力を賜り
深く感謝申し上げます。また、過日、えりも高校で起こりました事案につき
まして、生徒はもとより、保護者をはじめ、えりも町の皆様に多くのご心配
をおかけしましたことに心よりお詫び申し上げます。
さて、「 中高 一貫教 育」 に係 りま しては 、今 年度 も『学 力向 上を 軸とし た
中 高 連 携 の 推 進 』 を 大 き な 目 標 と し 、「 学 力 向 上 」「 キ ャ リ ア 教 育 」「 環 境 教 育 」「 特 別 活 動 」 と い
う四 つ の柱 を 立て 、 各種 の 取組 を 進め て まい り まし た。「学 力 向上 」 では 、 高校 教 員の 中 学校 へ の
乗り入れ授業の充実に力点を置くとともに、中高一貫教育講師として兼務発令を受けた高校教員が
中学校で通年を通して定期的に授業を行うという新たな取組も始まりました。今年度は英語で週2
回、中学校の先生とのティーム・ティーチングという形で実施しています。また、
「キャリア教育」
「環 境 教育 」「 特別 活 動」 に おい て も、 進 路連 携 によ る 各種 ガ イダ ン スや 進 路講 話 など の 充実 を 図
るとともに、えりも岬百人浜緑化事業に学ぶ地域環境学習、生徒会によるいじめ撲滅宣言や運動系
部活動の合同練習等、中高の連携を活かした様々な取組を実施することができました。
今後も「えりもの子はえりもでしっかりと教え育む」という理念のもと、中高の連携をより一層
実効性のあるものにし、小学校等との連携も視野に入れ、地域が一体となる中で学びの連続性を重
視した取組の充実を図ってまいりたいと考えております。
各種取組を進める上で、関係機関をはじめ、えりも町の皆様に大変お世話になっていることに対
しまして重ねて感謝申し上げますとともに、今後のご支援・ご協力を心よりお願い申し上げ、平成
26年度のお礼とさせていただきます。
平成26年度 各教科部会の取組報告
【国語科部会】本年度も『常用漢字の学習』を
【英語科部会】 中 高 兼 務 発 令 を 受 け 、 高 校
用いた中高一貫漢字小テストによる漢字学習の推
進を図るとともに、初めて高校教員による中学校
への乗り入れ授業も実施しました。次年度は回数
・内容とも一層の充実を目指します。
(島)
教員が中学3年生の英語の授業に週2時間テ
ィームティーチングを実施しました。また、
乗り入れ授業では、中学3年生を対象に連携
入試に向けた英語問答練習を実施しました。
(芳賀)
【 数学科部会】 中 学 3 年 生 を 対 象 と し て 中
学3年間のまとめ学習を中学校3名、高校6
名体制で実施しました。演習を中心として3
展開で行うことによって、少人数にきめ細や
かな指導ができました。生徒にも積極的に質
問するなど、高校入学に向けた意欲ある取組
姿勢が見られました。
(能登)
【社 会科 ・ 地歴 公民 科 部会】 年 間 3 回 の
コンクール及び中学校への乗り入れ授業を年
4回実施し、学習意欲の向上に取り組みまし
た。また、環境学習「百人浜に学ぶ」を通し
て、えりも町の今後の緑化事業について考え
るなど、地域に根ざした学習も行いました。
(山科)
【理科部会】 生 徒 の 習 熟 度 に 応 じ て 学 習 で
きるよう、問題の難易度を段階別に分けて出
題しました。今後は、さらに生活に密着した
内容にして、学習意欲を高めたいと考えてい
ます。
(伊藤)
【保健体育科部会】中学1年生から高校3年
生まで体力テストを実施しました。全国平均から
見て、劣っている項目の改善に向けて授業の中で
取り組みました。
(須田)
中高一貫だより 第4号 (通算42号)
乗乗り入れ授業 活発に
平成27年3月25日発行
現在、国語・数学・英語・
難関 漢検・英検2級合格者増
社会など、多くの教科で、高校の教員が中学校に赴く乗
今年度、漢検と英検において2級合格者が
り入れ授業を実践しています。乗り入れ授業をすること
出ました。学年に応じて受検級は当然異なり
によって様々な効果が期待できます。中学生は、えりも
ますが、やはり漢検も英検も2級は難関中の
高校に親近感を持てるようになり、進学する不安を取り
難関と言えるでしょう。大人でもなかなか合
除くことができます。中高の垣根を取り払い、高校へ入
格できないのが実情です。
学できることは、中高一貫教育の強みでもあります。さ
特に英検は、2級となると大学入試センタ
らに、部活動でも中高合同
ー試験と同等のレベルとされ、合格すること
で練習をするなど、中高一
は、相当の実力があることの証明になりま
貫教育はより活況を呈して
す。
います。来年度も、一層連
なお、漢検・英検の他に、数検も実施してい
携を深めた授業を展開して
ます。来年度も数多くの中学生・高校生のチャ
いきたいと考えています。
レンジを期待しています。
中学生に訊く~中高一貫教育について
連携入試が無事終わり、えりも中学校の28名の生徒がえりも高校に進学す
ることになりました。えりも中学校の生徒が、中高一貫教育の前半3年間で何
を学んだのか、生徒の声をまとめてみました。
◎職業別ガイダンスについて
・公務員の仕事がどんなことをするのか具体的に
わかった。
(公務員)
・社会で生きていく中で、基本的な知識を知るこ
とができた。(理容・美容)
・身近では体験できないことを体験できて、とて
も勉強になりました。(歯科衛生士)
・話だけでなく実際に体験できたので、視野が広
がり、有意義な時間となりました。
(工業)
・社会福祉の分野は想像していた以上に仕事内容
が多く、資格が必要だと知りました。
(社会福祉)
◎中学生面談について
・入退室の際の礼儀など、あんな
に厳しいとは思いませんでした。
・面接官に敬語で答えることがで
きず、普段から敬語をきちんと使おうと思いま
した。
・面談の中で高校の先生に質問することができえ
りも高校に進学することへの不安が減りました。
・高校では勉強と部活の両立が難しくなるため、
今からでも勉強に取り組もうと思いました。
◎中高合同総合高校3年生による進路講話
について
・どの先輩方も勉強をしたほうがよいと言ってい
たので、今日から気持ちを入れ替えて勉強に取
り組もうと思います。
・先生方が手厚く進路についてサポートしてくだ
さると聞き、えりも高校に進学することの良さ
を知ることができました。
<担当より> 進路講話や中学生面談を通して生
徒達がえりも高校入学後のイメージを抱くことが
でき、不安なく進学できると感じました。また、
将来に関して考えるきっかけにもなったようで
す。4月から新しい環境の中でスタートする卒業
生には、様々な経験を通して
より一層成長していくことを
期待しています。
(文責 三谷翔太)
卒業式の飾り付け