常盤中学校だより 碧空 9号 2月発行

須坂市立常盤中学校だより
碧 空
平 成 27年 2月 10 日 (火 )
第 9号
校長講話「ハートフルな学校」
この校長講話は、私の常盤中学校での最後の校長講話であるし、校長
として講話をするのが最後となります。それは、今年度で退職するから
です。
常盤中学校では、三年間で20回以上校長講話をしてきました。三年生
はそのほとんどを聞いているはずです。一人ひとりの皆さんが、夢を持
ち、笑顔あふれ、歌声が響く学校になるようにと願って、その都度、話
をしてきました。
今日は 、「ハートフルな学校」心がこもっていて温かい気持ちがあふれる学校について話を
したいと思います。挨拶をする人が多くなったり、歌声が響いたりと、ハートフルな学校に
なってきたと思います。
まず、このDVDを見てください。これは、いまの二、三年生は覚えていますね。因果応報
という話をした時のものです。
人の優しい心はきっとつながっていくものだと思います。そのとき笑顔が大好きと書いた
ことを思い出します。そして最後にまた自分に返ってくるということです。
皆さんが、人権委員会の主催で、誕生日の人に書いているありがとうエピソード。家庭の
日の作文で賞をもらった塚田奏未さんの『一日の始まり』には 、「『 いってきます 。』母が玄関
まで出てきて『行ってらっしゃい。気をつけてね』と手をハイタッチしてくれる 。」というエ
ピソードがありました。きっと今朝もそうやって登校してきたと思います。このような心温
まるエピソードや行為が多くなったら、この学校も笑顔があふれ、お互いのきずなが深まり 、
いじめや、人に迷惑をかける人がいない学校になるのではないかと思います。
こんな心温まる話があります。
グリコのマラソンランナーのモデルは誰だか知っていますか。その方は、マラソンランナ
ーの金栗四三さん「日本のマラソンの父」と呼ばれている人です。しかし、世界で一番遅い
記録をもっています。それは、スウェーデンのストックホルムで開かれた第5回オリンピッ
クに日本人選手として初めて出場した時のことでした。マラソン競技当日は、気温32℃を
超す、記録的な暑さの中で競技が始まりました。レースへの参加者68名中、完走したのは
34人だったそうです。金栗選手は、当時の資料から15 km 地点では48位にまで順位を
上げたことも確認されています。しかし、他の選手と同様にレース途中に暑さからくる日射
病(今でいう「熱中症」ですね 。)で意識を失って倒れ、約26・7 km 付近でコースの途
中の農家で介抱されたようです。
金栗選手が目を覚ましたのは、次の日の朝。マラソンは前の日に終わっています。仕方が
ないので、金栗選手は、そのまま日本に船で18日間かかって帰ってしまったそうです。結
果としては 、「途中棄権 」(リタイア)という形で金栗選手のマラソン競技は終わった事にな
るはずでした。しかし、金栗選手自身の口から「棄権します 。」という報告がオリンピック委
員会に伝わっておらず 、「金栗選手は競技中に失踪した行方不明者」として扱われました。そ
れで、新聞に「森でさまよっている日本人がいたら、レースは終わったと伝えてください」
という記事が載ってしまい 、“消えた日本人”として金栗選手の名が知れ渡ってしまいました。
ところが、ストックホルム大会から55年後の昭和42年(1967)3月、金栗選手はスウェ
ーデンのオリンピック委員会から、ストックホルム五輪開催55周年を記念する式典に招待
されます。記念式典の準備をしていたオリンピック委員会が 、「競技中に行方不明になった日
本人選手がいた」という記録をみつけ 、「是非とも金栗選手にゴールしてもらおう 。」という
ことになったのです。招待を受けた75歳の金栗選手は55年ぶりにストックホルムを訪れ 、
コート姿のままで直線距離100m程を駆け抜けて、ゴールテープを切りました。ゴールを
果たした瞬間、スウェーデンのアナウンサーが「日本の金栗が、ただ今ゴールしました。タ
イムは54年8ケ月6日5時間32分20秒3。これで第5回ストックホルム大会の全日程
は終わりました 。」と紹介して、金栗選手の姿がスウェーデンのテレビで放送されたのです。
インタビューに対して金栗選手は 、「ゴールまで長い道のりでした。この間に孫が5 人できま
した 。」と、ユーモラスなコメントをしたそうです。
その後の話があるのです。55年後のマラソンに招待して金栗選手をゴールさせてくれた
だけでなく、100年目にも、ひまごの義明さんを記念マラソンに招待してくれ、100年
前と同じゼッケン・同じコース・同じ飲み物食べ物を用意してくれたスウェーデンのマラソ
ン関係者の方々の温かな心が、私は素晴らしいと思いました。
このような話はまれですが、このように感動する話は、とても大切だと思うのです。
また、DVDのように、皆さんが、自分が受けた優しい思いやりの心や行為を次の人に受け
継ぐことを繰り返していけばきっと本当に笑顔で、誰とでも挨拶がかわせハートフルな学校
が実現できると信じています。
最後に、つたない校長講話に、ずっと耳を傾け、私の言わんとしていることを心で感じと
ってくれて、感想をきちんと書いてくれた全校の皆さんに感謝して、最後の校長講話を終わ
ります。
校長講話の感想より
1年3組 駒村 愛斗
僕は,校長講話を聞いて感じたことが3つあります。1つ目は最初の DVD です。理由はいい事
をすれば,いい事が返ってくるという事がとても良く伝わってきて,いいなぁと強く思ったからで
す。僕も身近な事から,人の役にたつような事をしようと強く思いました。
2つ目はマラソンの金栗選手です。金栗選手はオリンピックの時に暑さで倒れてしまいました。
しかも失格にはならず,消えた選手になってしまいました。しかし54年後にオリンピックによば
れて ,54年8ヵ月6日の月日が流れて ,ついにゴールしました 。僕はすごく格好いいと思いました 。
最後は校長講話についてです。毎回校長講話ではとてもいい話が話されます。その話を毎回考え
る校長先生はとてもすごいと思いました。校長先生は今年で学校をやめてしまうということで,と
てもとても悲しいです。あとは,卒業式の時の校長先生のお話がとてもとても楽しみです。校長先
生,今日はありがとうございました。
2年2組
宮崎 龍輝
今日の校長講話を聞いて,やっぱり相手のことを思うというのは大切なんだと思いました 。「情
けは人の為ならず」誰かに良い行いをすれば,巡り巡って必ず自分に返ってくる。そうすれば,自
分も相手も幸せになれると思います。それが,この学校の中でできるようになれば,校長先生が言
っていた「ハートフルな学校」になると思います。
今,役員で挨拶活動をやっています。挨拶も自分と他人,どちらも良い気持ちになれる言葉だと
思います。だから自分が起点となり,挨拶を広げていければいいなと思います。
僕は朝,学校に来る時に,なるべく地域の人に挨拶をしようと心がけています。でも,少しでも
距離があいていると挨拶ができない時がたまにあります。だから,それを克服したいと思います。
そうすれば,上に書いたように,挨拶が広がっていくと思うし,自分も学校で良い行いができるよ
うになると思うからです。
今日のお話はとても身にしみました。これを忘れないようにし,自分から「ハートフルな学校」
を目指していけるように努力したいです。
2年3組
山岸 愛実
今日の校長講話で DVD を見て,自分が助けてもらったり親切にしてもらったら,とても嬉しい
と思うし,自分も誰かを助けたり親切にしたいと思い,それがどんどん広がって,あんな DVD み
たいなことが,学校の中でそして世界の中で起こればいいなと思いました。どんな小さな親切や手
助けでも,それを1人ひとりが少しずつでもやっていけば ,「ありがとう」という言葉や笑顔があ
ふれていくと思います。
だから,どんなことでもいいから,誰かが「嬉しい 」「ありがとう」と思ってもらえるようなこ
とを,私はしていきたいと思いました。そして,そう思うことが大切で,そう思う人がどんどん増
えていったら,みんなが温かい気持ちで生活できるんじゃないかと思いました。
これから私は3年生になり,役員となって学校を引っ張っていく立場になります。その時に,嫌
な言葉が聞こえる常盤中学校じゃなくて,誰もが温かい気持ちや,常盤中学校で良かったと思える
ような学校にしたいです。また,常盤祭やクラスマッチでも「頑張れ」や「ありがとう」という言
葉がたくさん聞こえ,準備の時でも DVD のような温かい気持ち,思いやりが全校につながり広が
っていくような学校にしたいです。日々の生活でも,思いやりがどんどんつながっていくようにし
たいです。
3年4組
浅川 尚樹
人の為に何かをし,それがリレーのようにつながっていくあの DVD は,とても心が温まり,優
しい気持ちになれるものでした。自分が誰かに親切をした後,もしかするとあの DVD のようにな
っているかもしれないと思うと,何か自分が大きな事をやり遂げたかのように嬉しい気持ちになり
ます。
生きていく中で「あいさつ 」「礼 」「人を思いやる」ということが,他人に対してできることで
最も大切だと思います。この3つができなければ駄目だと思います。しかし,そんなに難しい事で
もないような気がします。この3つにはどれも,した人もされた人も笑顔になれるという共通点が
あります 。僕はこれらをした時に相手が笑顔になったのを見て ,
「 もういっちょう ,やってやろう 。」
という気持ちになります。また,された時は「自分も誰かの役に立ちたい 。」と思うようにもなっ
てきました。これらの気持ちを多くの人が持つことで, DVD のような「思いやりのバトン」が引
き継がれていくのだと思います。人の為に何かをすれば,いつか自分に返ってくると思うので,こ
れからももっと人の役に立つことをしたいと思います。
1月28日(水)の1校時に校長講話がありました。インフルエンザの感染予防のため放送による校長講
話でしたが,生徒は,校長先生の心を受け止め,一生懸命聴いてくれていました。そして,これからも
一層「ハートフルな学校」を目指して,自分ができることを大切に行っていこうと決意してくれました。
吹奏楽部,合唱部の活躍と作文・書道・美術における活躍
吹奏楽部のアンサンブルコンテスト北信 A 地区大会が12月27日(土),中部日本個人重奏コンテスト
が1月31日(土)に行われ,合唱部の北信ボーカルアンサンブルフェスティバルが1月16日(土)に行われ
ました。その結果と作文・書道・美術に関して県の成績や「家庭の日」作文ポスターなど,上高井(須
坂市)で行われているコンクールについての表彰等の結果を掲載します。特に ,「信濃毎日新聞 第10
回新春俳句コンクール」では,常盤中学校の生徒が2年連続で最優秀賞を受賞することができました。
これは,日頃の国語科の指導と校友会での川柳コンテストの活動によって,多くの生徒が俳句に親しみ,
一生懸命作品を考えた成果だと思います。
吹奏楽部・合唱部の大会結果
吹奏楽
地区
アンサンブルコンテスト北信 A 地区大会
合唱
県
北信
中部日本個人重奏コンテスト
北信ボーカルアンサンブルフェスティバル
金管六重奏
木管三重奏
木打六重奏
マリンバ独奏
常盤中 A
常盤中 B
銀賞
銀賞
銀賞
銀賞
金賞
金賞
平成26年度
各種コンクール表彰等(作文・書道・美術)
<平成26年度 須坂市「家庭の日」作文・ポスター入賞者>
作文入賞者
1席 3年1組 塚田奏未
3席 1年1組 宮崎桃花
ポスター入賞者
1席 1年4組 柴田大輔
2席 1年4組 寺澤ひかる 3年1組 森千紘
3席 1年3組
西本桜月
1年4組
<一茶ゆかりの里 小中学生俳句大会入選者>
入選 3年1組 中沢あかり
<平成26年度 防犯ポスターコンクール入選結果>
県入選 1年1組 石原椋人
2年4組 嶋田奈桜
<第65回長野県児童生徒美術展・習字の部
県入選 3年3組 中島菜々子
入選>
<第65回長野県児童生徒美術展・絵画の部 入選>
県入選 1年3組 松尾郁弥(絵画) 2年3組 千葉俊紀(絵画)
3年3組 中島菜々子(デザイン)
<第58回 JA 共済中学生書道コンクール
県入選 半紙の部 3年4組 野本美祐
県入選>
<第48回 JA 共済中学生交通安全ポスターコンクール 県入選>
県入選 1年1組 加藤大志
1年4組 太田伊吹
1年4組 大峡哲太
2年1組 服田彩花
2年3組 中村紀穂
2年4組 山部文
<平成26年度 須高読書感想文コンクール>
1類 銅賞 2年3組 中村紀穂
2類 銀賞 1年4組 伊藤嶺花
2類 銅賞
3年3組
中島菜々子
<臥竜公園写生大会>
佳作 1年1組 丸山愛加
<信濃子ども詩集第61集 入選>
1年1組 元田葉瑚
1年2組 山岸香澄
<第64回 社会を明るくする運動 第7回 須高作文コンテスト>
入選 2年2組 小林春輝
3年1組 青木隆真
<第47回 須高書道大会(須坂新聞社主催)>
長野県知事賞 2年2組 宮本佳奈
小布施町教育委員会賞
<信濃毎日新聞 第10回新春俳句コンクール>
最優秀賞 1年4組 大峽弥憂 「川の水 月とほたるで
1年4組
山嵜嬉良々
光り出す」
≪部活動以外で全国大会に出場する皆さん≫
須坂コルツシャイニー 「USA Competitions 2015」全国大会(3月28,29日,幕張メッセ)出場
関舞衣,土屋咲,吉田凜乃,牧千颯,元田葉瑚
小川遥加