LUCY`S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL

今年のラウドパークに参戦決定!
スレイヤーの新作『リペントレス』に迫る!!
BULLET FOR MY VALENTINE / LOUD PARK 15
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SLAYER / LOUD PARK 15 / ART OF ANARCHY / DISTURBED / OPETH / KEMURI
ROACH / ANGRY FROG REBIRTH / SILVERCHAIR / INSOLENCE / LINDEMANN
THE TEENAGE KISSERS / NoMaRa / LUCY'S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL
SUMMER SONIC & SONICMANIA 2015 / MAN WITH A MISSION / SiM / 10-FEET / ੩ㇺᄢ૞ᚢ2015
Vol.91 Ausust - September 2015 Issue
特別両面表紙
ART OF ANARCHY / DISTURBED / OPETH / KEMURI / ROACH
ANGRY FROG REBIRTH / SILVERCHAIR / INSOLENCE
LINDEMANN / THE TEENAGE KISSERS / NoMaRa
LUCY'S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL
SUMMER SONIC & SONICMANIA 2015 / MAN WITH A MISSION
SiM / 10-FEET / 京都大作戦 2015
¥0
¥0
FREE! FREE!
Vol.91 Ausust - September 2015 Issue
特別両面表紙
CONTENTS
GrindHouse Magazine
August - September 2015 Issue
グラインドハウス・マガジン Vol.91
www.grindhouse.jp
Latest News
08 ......... LOUD
PARK 15
Latest Interviews
10 ......... ART
OF ANARCHY
12 ......... DISTURBED
14 ......... KEMURI
16 ......... ROACH
SLAYER
18 ......... OPETH
Pick-up Artists
20 ......... 京都大作戦 2015
............∼いっ祭 がっ祭 感じな祭!∼
21 ......... SUMMER SONIC & SONICMANIA 2015
22 ......... ANGRY
FROG REBIRTH
/ INSOLENCE
24 ......... LINDEMANN / THE TEENAGE KISSERS
25 ......... NoMaRa /
......... LUCY'S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL
23 ......... SILVERCHAIR
04
06
GrindHouse Disc Reviews
26 ......... 国内盤・輸入盤レヴュー
15th Anniversary’s Special Columns
28 ......... Jean-Ken Johnny (MAN WITH A MISSION)
MAH (SiM )
BULLET FOR MY VALENTINE
What is GrindHouse!?
Vol.
NEXT
2000年の創刊以来、US、UK、日本を中心としたシーン最前線のロックアーティストを紹介してきた「グラインド
92
Oct - Nov 2015 Issue
Issue of
ハウス・マガジン」。情報提供のスピードアップと、誰でも自由に無料でアクセスできる手軽さを重視し、2012年
フリーペーパー
2015年9月30日発行予定
夏にウェブマガジン&フリーペーパーとしてリニューアル! ウェブマガジンwww.grindhouse.jpには、アー
ウェブマガジン
www.grindhouse.jpにて随時更新
ティストのインタヴュー、ライヴレポート、ディスクレヴューなど、最新情報を随時アップ。このフリーペーパーでは、
注目アーティストのロングインタヴューとカラーグラビアを厳選してお届けします。「グラインドハウス・マガジン」
フリーペーパーは毎奇数月末の発行。次号Vol.92は2015年9月30日発行予定です!
グラインドハウス・マガジン編集部
〒153-0052
東京都目黒区祐天寺1-20-8-301
有限会社 グラインドハウス
TEL: 03-3794-6405 FAX: 03-3794-6406
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発行人:有島博志/Publisher: Hiro Arishima
編集:権田アスカ/Editor: Aska Gonda
スタッフ:松本美和、望月裕介
Staff: Miwa Matsumoto, Yusuke Mochizuki
デザイン:一乃瀬光太郎 印刷:株式会社 八紘美術
2015年 7月31日発行
※本誌掲載の記事、写真等の無断複写、複製、転載を固く禁じます ©GrindHouse magazine
Where to Get? [ 配布場所 ]
全国のタワーレコード、ディスクユニオン、HMVの店舗ほか、アパ
レルショップ、バー、ライヴやイベント会場にて、無料で配布中!
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しております。配布場所、広告、記事に関するお問い合わせやご要望
は、[email protected]までメールでお願いいたします。
どうぞお気軽にご連絡ください!!
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text by Hiro Arishima
唐突ながら、レコーディングプロデューサーとは、レ
ヴューで語るのも、また「今回一緒に組んでみたけど、な
考え方がBFMVを大きく左右する。
いかにもマットらしい発言だし、実にアーティスト気質
作りは始まっていた。SNS経由で新曲制作中にあることが
プさせている部分。それでいて、ギターやテクニックの部
コーディングエンジニアとともに、手がける作品、完成ま
かなか意見を共有できず、互いのやりたいことに常に差異
とてもありがたいことに、EPデビュー以来、今日までに
な男なのだ。前作でもう一度、ドンがプロデュースしたけ
明かされ、のちに新曲“Raising Hell”のティーザー音源や
分はこれまでと同じなのが、聴いてとれるだろう。そこ
での作業行程、制作費などの責任を負う、非常に重要な立ち位
があった」と時折口にするのも、アーティストにとってプ
何度もマットを取材する機会に恵まれた。そうした経験か
ど、そのとき、マットはこう言っていた。
PVも公開された(この曲は新作の日本盤のボーナストラッ
が、これまでとは違うところだと思う。このフレッシュ
置にいるスタッフのことだ。マイ・ケミカル・ロマンス、
ロデューサーがとても大きな存在だからだ。
ら言うと、マットは間違いなく完璧主義者だ。自信家で、自
「ドンとの関係は上々さ。前作の作業を始めた初期段階では、
クとして追加収録される)。そして、今年1月より旧知の仲
アップは効果的だと確信している。いつものオレたちのア
フーバスタンク、スリー・デイズ・グレイス、スキレット
なぜ、こうしたことを冒頭に書いたかというと、ブレット・
尊心も強く、イエスとノーがハッキリしている。それゆえ、欧
互いのことを知らないことからくるぎくしゃくした感じが
のコリンと、もうひとり、新しくカール・ブラウンという
イデンティティを保ち続け、一方ではフレッシュで活気の
ほかとの仕事で名を知られるプロデューサー、ハワード・
フォー・マイ・ヴァレンタイン(BFMV)のプロデュー
米プレスの間では「大口叩きの若僧」と言われたことも一度
あった。だけど今作ではそういうのはまったくなかった。
人物をプロデューサーに起用し、本格的なレコーディング
あるバンドというイメージも作り出せるから」
ベンソンが「プロデューサーとは?」という問いに対し、
サーは、バンドのフロントマン、マット・タック(vo,g)
や二度ではない。併せて、その奥底にはデリケートさやナ
おかげで制作過程ではリラックスできたし、楽しんでやれ
に突入した。
続く前作は、その延長線上にあるアプローチで、それま
こう答えた。
だからだ。デビューEP『ブレット・フォー・マイ・ヴァレン
イーヴさが潜む。そして、それが時折、垣間見えたり、グ
た。今ではドンとはイイ友だちさ。互いの関係を構築でき
そうした経緯で完成し、8月に発売されるのが、通算5枚
での作品群において、もっとも尺の短い曲がズラリと並ん
タイン』
(2005年)や初フル作『ザ・ポイズン』
(2005年)
イっと頭をもたげることがある。初フル作発売後にマット
たなによりの証拠だし、すべてがバッチリ合っている」
目となる新作『ヴェノム』だが、2代目ベーシストとしてデ
だ。
「そうすることで、よりパワフルな作品にしたかったん
その作品にクレジットされた自分の名前も同様に生き続け
のころは、まだキャリア的にも知識面でも、プロデュー
は喉を痛め、手術を受けている。その結果、声色自体から
前 作 発 売 直 後 、 B F M V は 通 算 6 度 目 の 来 日 公 演 を
ビュー前にバンドに参加したジェイソン“ジェイ”ジェイ
だ。音楽的部分を濃縮・凝縮するためにつなぎの部分を短
ることになる。だからこそ妥協できないし、してはいけない。
サーとしてそこまで高いレベルには到達していなかったかも
してそれまでとは若干変化し、発声法も歌唱法も変えるこ
行った。
“RIOT IN TOKYO”と題された一夜限りのスペ
ムズの脱退がアナウンスされ、後任には“ウェールズ人
めにした。素早く本題に入ることで、曲自体を短くでき、
アーティストとの間に緊張が生じ、衝突が起きることもあ
しれないけど、通算4枚目の前作『テンパー・テンパー』
とを余儀なくされた。そのときの心情が、2枚目『スクリーム・
シャルショウケースライヴで、恵比寿リキッドルームで催
脈”と思われる元REVOKERのジェイミー・マサイアスが
コンパクトで滑らかでスリムにできるんだ。よりおもしろ
る。そうした環境下でも、アーティストの特性を最大限に
(2013年)の前に行った別プロジェクト、アックスワウ
エイム・ファイア』
(2008年)収録曲“ハーツ・バースト・
された。もちろんチケットは即ソールドアウト。新曲も披
招かれた。ジェイミーがどのくらい新作制作にかかわって
くなるわけさ」とマット。そして、新作の作風は、再度コ
生かせる方向に導くことができ、自分の思いも注入できれば
ンドのデビュー作『ヴァルチャーズ』
(2012年)発売時の
イントゥ・ファイア”で歌われている。
露され、その後のサマソニ2013再参戦に大きな弾みをつ
いるかは、現時点では不明だ。
リンと一緒にやることで原点回帰し、かなりヘヴィな方向
最高さ。そんなときは、イイ仕事ができたと実感するよ」
インタヴューで、プロデューサーの存在について、マット
そして、マット本人も認めていることなのだけど、人に
けた。このとき、BFMVはそれまでにない動きを見せてい
これまでのBFMVの音楽的方向性を振り返ってみると、
になることが示唆されていた。
超大物プロデューサーとして名を馳せるリック・ルービ
はこう語っている。
なかなか心を開かない。3枚目『フィーヴァー』
(2010年)
た。バンドのプロモーション稼働がそれまで以上に活発で、
一番のポイントとなったのが、ドンと初めて組んだ3枚目
事実、BFMVの新作『ヴェノム』はかなりヘヴィだ。間違い
「プロデュースした作品がこの世に存在し続けていく以上、
ンが、スリップノットの3枚目『VOL.3:(ザ・サブリミナ
「実は、これまでも多くの作品のプロデュースをオレがやっ
で、プロデューサーをそれまでのコリン・リチャードソン
“RIOT IN TOKYO”敢行もその一環だった。バンドが二手
だったと言ってイイだろう。BFMVらしさの根幹や骨格は
なく、これまでのどの作品よりもヘヴィだ。そして“BFMV
ル・ヴァーシズ)』の作業後、こんなことを言っていた。
ている。プロデューサーのクレジットには違う人の名前が
からアメリカ人のドン・ギルモアに代えた。改めて言うま
に分かれ、ヨーロッパ各国、アメリカ国内各地を飛び回
ブレることなく、ヴォーカルやコーラスアプローチに新鮮
らしさ”にさらなる磨きをかけつつ、攻っめ攻め押っせ押
「作品をプロデュースする際、アーティストによってそのス
あるけど、基本、自分たちで作っているからね。自分のこ
でもないだろう、リンキン・パークを世界的大ヒットバン
り、ラジオ番組にゲスト出演したり、いろんなイベントに
さを織り交ぜ、曲調もひと回り押し広げた作風だった。こ
せのアティテュードを貫いている。ただ、単なる原点回帰
タンスは異なるけど、スリップノットはその作品でなにを
とはエクゼクティヴプロデューサーみたいな立場だとずっ
ドへと押し上げた立役者のひとりだ。ドンと組むことが決
も参加したりした。
のとき、マットはこう言っている。
や焼き直しではなく、初フル作や2枚目で聴けるヘヴィさ、
やりたいのか、どういう方向に持っていきたいのかを完全
と思ってきた。最終判断をする立場にいる人間としてね」
まったときのことを、のちにマットはこう振り返った。
しかし、音楽不況も手伝い、商業面ではふるわなかった。
に把握していた。だからそれを尊重し、オレはあまり細か
つまり、作品にプロデューサーとしてクレジットされる
「作業に入る際、オレたちは互いのことをよく知らなかっ
いことに口を出さず、意見も言わなかった。その選択は間
人は、マットにとっては助言者であり、サポーター的存在
違っていなかったね」
06
「今回、新しい領域を切り拓けたのは、バンドとして、キャ
攻撃性、破壊力、スピードと、新作でのそれらとはニュア
US、UK、日本それぞれのチャート最高位が13位、11位、
リアが長いことが原因かもしれない。このバンドが独特の
ンスもタッチも異なる。再び、BFMVは新たな領域を切り
た。スタジオでの仕事ぶりも、互いの性格もユーモアの度
17位で、初めてUKでのゴールドディスク獲得も逃してい
サウンドとアイデンティティをもっていることを、オレた
拓いたと断言できる。1stシングル曲“ユー・ウォント・
というわけだ。リードヴォーカリストであり、ギタリスト
合いもね。そんな感じだったから、仕事場で互いを理解し
る。サマソニ2013後の単独来日公演も実現せずじまい
ちは自覚している。それは、とても重要なことでね。メタ
ア・バトル?(ヒアーズ・ア・ウォー)”ではビッグコー
リックとハワードの発言はほぼ真逆だが、アーティストを、
であり、ソングライターであり、リリシストであり、パ
ようとしたため、最初はストレスが溜まった。曲作りの手
だった。2013年12月、アスキング・アレクサンドリア、
ルバンドにとって、アイデンティティをもつということ
ラスがフィーチャーされ、これまで以上にリフも立ってい
そしてその作品自体を生かすも殺すも、生命線を握ってい
フォーマーであり、バンドのリーダーであり、そしてプロ
助けをしてくれ、なにか違うことにトライするよう助言し
ヤング・ガンズを引き連れ、5大都市を巡演したUKアリー
は、とても大事な意味をなすから。常にそれをキープし、
る。グラインドハウスの公式サイトwww.grindhouse.jp
るのはプロデューサーだと言っても過言ではない。実際の
デューサーでもある。さらに一歩踏み込むと、BFMVとい
てくれている人のことを、まだよく知らないという状況
ナツアーRule Britannia Tourをもって、前作発売に伴う
オレたちらしいサウンドを保つように心がけている。と同
にアップされているマットの最新インタヴューも、ぜひ併
作業に入る前に「候補に挙げたプロデューサーたち何人か
う世界屈指のメタルバンドの成り立ちが見える。完全に
は、ちょっと微妙だよ。だから、初対面だったけど、ドン
全活動を締めくくった。
時に、常に新しい分野を探し求めていることも事実でね。
せて読んでほしい。
と個別に会い、話を聞いた」とアーティストがよくインタ
マットのリーダーバンドなのだ。よって、マットのあり方、
にはいつもより自分から進んで心を開くようにしたんだ」
実はそのツアーに出る前から、すでに次作に向けての曲
今作で特に顕著なのは、ヴォーカルパートをフレッシュアッ
August - September 2015
August - September 2015
07
text by Tsunetoshi Kodama
、とにかく濃すぎる。10月10日、
するのは、2006年の第1回、2009年
で「音楽に改めて勢いが出てきて、多く
期待できる。
なる。今年のライナップにあって彼ら
日にさいたまスーパーアリーナで開催、
の第4回に続いて3度目。が然、気分も
の人がハッピーに感じてくれるだろう」
加えては、5月に脱退したローペ・
のロックンロール路線は唯一。根強い
今年で10周年を迎えるラウドパークの
アガる。そしてそれぞれが四天王に数
とコメント。現布陣でのパフォーマンス
ラトヴァラ(g)に代わるセカンドギ
人気を誇るバンドということもあり、
ライナップが、例年に増して凄いこと
えられながらもまったく違った方向に
もさることながら、新曲のプレイにも
タリストが誰になるのかも気になると
ご機嫌な佳曲、好曲の連続に場内は熱
になっている。スレイヤー、メガデス、
進み、紆余曲折を経ながらも今なお最
期待がかかる。願わくば『キリング∼』
ころ。現在はヤンネ・ウィルマン
(key)
狂の渦に叩き込まれるに違いない。
オール・ザット・リメインズ、アンス
前線を走り続けている点には改めて驚
完全再現とまではいかなくとも、ハイ
の弟であるアンティが当面のライヴを
また、同じく10日には7thアルバム
ラックス、アット・ザ・ゲイツ、カー
きである。
ライト演奏ぐらいはやってほしいもの
こなすことになっているが、2ヵ月ほ
『ジ・オーダー・オブ・シングス』を
カス、アーチ・エネミー、ダーク・ト
特にスレイヤーは、デイヴ・ロン
だが。
どインターバルの開くラウパでは果た
2月にリリースした、オール・ザッ
ランキュリティ、チルドレン・オブ・
バード(ds)の脱退、ジェフ・ハンネマ
また、初日に登場するアンスラック
してどうか。近々のライヴ映像を観ると、
ト・リメインズも登場。意外にもラウ
ボドムである。まさに“日本最大にし
ン(g)の死を乗り越え、ゲイリー・
スもツアーの合間を縫い、2016年前
チルボドのワンピースとして自らの役
パは初来日となった2007年以来2度目
て唯一のメタルフェス”の看板どおり。
ホルト(g/エクソダス)、ポール・ボ
半のリリースに向けて『ワーシップ・
割をきっちりこなしている印象があり、
の出演となる。筆者は未体験なもの
そして今年は特にハロウィン、ガン
スタフ(ds/exスレイヤー、テスタメ
ミュージック』(2011年)に続く
メンバーとしてバランスの良さを感じ
の、2013年に行われたジャパン・ツ
マ・レイ、ディジー・ミズ・リジー、
ント、エクソダス)との新布陣で参戦。
ニューアルバムをレコーディング中。
る。それだけに、このまま正式メン
アーでバンドは小箱らしい濃密なス
プリティ・メイズといった正統派好き
9月11日には6年ぶりとなるニューア
新作はシャドウズ・フォールのジョナ
バーになる可能性も高いように思う。
テージを展開。東京公演初日は3月11
のメンツをおさえながらも、フェスと
ルバム『リペントレス』も日本発売さ
サン・ドネイズ(g)が加入して最初
そして第3のステージが仮に2012年
日に渋谷CLUB QUATTROと、奇しく
して近年で最もヘヴィでラウドなベク
れる。
のものとなる。チャーリー・ベナンテ
を踏襲するEXTREME STAGEだとす
も東日本大震災が起きた2011年と同
トルに向かった感が強い。
新作の制作についてケリー・キング
(g)
(ds)がPop-Break.comに語ったと
れば、ここでライヴを行うことになり
日同会場でのライヴとなった。
加えて、今回は通常のULTIMATE
は、LA WEEKLYの取材で「(ジェフの
ころによれば、収録曲の“You Gotta
そうなのが、10日はフランスのエクス
もちろん彼らは今回もアグレッシヴ
STAGE、BIG ROCK STAGEにもう
いない)今までと違うレコーディング
Believe”と“The Evil Twin”はオール
トリーム・メタルバンドであるゴジラ、
さにキャッチーさを交錯させながら、
ステージが加わり、2012年以来となる
はとても大変だった。俺たちは新しい
ドスクールなスラッシュソングである
11日はカーカス、ナパーム・デス、オ
メタルコアの牽引車として場内を圧倒
3ステージ制での2日間。正直、筆者は
やり方でスレイヤー・サウンドを作り
と同時に、モダンな方法論で演奏され
ビチュアリーといったあたりか。逆に
するに違いない。だが、会場の規模が
ラウパ後の体力が心配だが、結局当日
上げる方法論を学ばなければならな
ている点でパート1、2といった関係性
自分としてはメインアリーナのステー
格段に大きくなることでバンドとオーディ
はメタルキッズのひとりに戻り、今年
かった」とコメント。事実、すでに公
があるとか。さらには、聴き手を音楽
ジと明らかに異なった空気の
エンスのエネルギーも増幅。ともすれ
もまた、いや、それ以上にスパークし
開されている表題曲はスレイヤー節
的な旅へと誘う7分超えの楽曲をお気
EXTREME STAGEで、90年代にメロ
ばモダンなメタル・スタイルの“今”
てしまうことだろう。
に、誤解を恐れずに言うならば、新た
に入りに挙げ、言葉の端々から新作に
ディック・デスメタルのスタイルを築
なエモーションをスレイヤーに見せつ
対する自信がうかがえる。もちろんア
き上げたアット・ザ・ゲイツ、ダー
けることになるかもしれない。
ンスラックスのライヴが激しく楽しい
ク・トランキュリティを観ることがで
そしてこの原稿の大トリとして紹介
のは、本誌読者ならずとも周知のこと。
きたらなと考えている。それこそアッ
したいのが、ラウパ男の異名をとるマイ
当日は新曲がプレイされることを期待
ト・ザ・ゲイツからダーク・トラン
ケル・アモット(g)率いるアーチ・
しつつ、まずはジョーイ・ベラドナ
キュリティへといった出演順ならメロ
エネミー。なにせ彼はカーカス、スピ
デス発展の歴史を追うことにもなるし、
リチュアル・ベガーズを含め、10回中
たい。
ましてやそこにカーカス、ナパーム・
9回のラウパに出演。昨年のアーチ・
さらに今年のラウパの注目点は、3年
デス、オビチュアリーというライナッ
エネミーは、アリッサ・ホワイト・グ
ぶりに新設される第3のステージ。
プならば、11日は1日中EXTREME
ラズ(vo)の日本初お披露目となった
GOJIRA
SLAYER
日 本 最 大 の メ タ ル フェス が 周 年 を 迎 え 、
最 強 メ ン ツ が 2 日 間 3ス テ ー ジ に 集 結 !
ARCH ENEMY
CARCASS
昨年はアーチ・エネミー、ドリーム・
にハードコアでダイレクトな疾走感が
シアターが各日のトリを務め、個人的
交錯している。バンドは現在、メイヘ
には唯我独尊といったダウン、男気溢
ム・フェス2015でキング・ダイアモ
れるデス・エンジェルのステージが今
ンド、ヘルイェーらと全米をツアー
なお強烈な印象として残っている。さ
中。さいたまスーパーアリーナにも気
らにはザ・ホーンテッド、デス・エン
合十分で乗り込んでくるはず。それだ
ジェル、クリーターとデスラッシュか
けに、ライヴ後は激しいヘッドバンギ
らスラッシュ・メタルの元祖へと、歴
ングでもげた首が、フロアに散乱する
史を溯っていくかのようなULTIMATE
といった事態が起こるかもしれない。
STAGEの出演順に思わずニヤリ。
一方、メガデスは、『キリング・イ
2012年の場合はULTIMATE STAGE、
STAGEにいてもいいとさえ思う。
上に、マノウォーが機材の輸送トラブ
昨年もそんな具合にいろいろなこと
ズ・マイ・ビジネス』でデビューを果
BIG ROCK STAGEのあるメインア
その一方、実は密かに楽しみにして
ルによって出演キャンセルとなったた
があったわけだが、今年はなおのこと
たして今年で30周年。現在は2015年
リーナとは別に、コミュニティアリー
いるのが、10日出演のバックヤード・
めに、急遽初日のトリを務めることに
10周年にふさわしい質量のメンツが集
後半から2016年前半のリリースに向
ナにEXTREME STAGEを設置。チル
ベイビーズ。彼らは無期限の活動休止
もなった。彼らは3月にも単独来日。
まっただけに、新たな伝説がさまざま
けて15枚目となるニューアルバムを
ボドをトリに、クリプトシー、
から5年を経た2014年10月に再始動
さすがに今年の参戦はないなと思って
な場面で生まれることは必至。極端な
ナッシュビルでレコーディング中だ。
1349、ナグルファーなどその名のと
を正式発表し、8月26日には7年ぶり
いたが、やはりラウパ男としては10周
話、ラウパが開催される10月10日、
新作はクリス・アドラー(ds/ラム・
おりエクストリーム系をフィーチャー
のニューアルバム『フォー・バイ・
年ということで出演しないわけにはい
11日には世界中でメタル系のライヴが
オヴ・ゴッド)、アングラのキコ・
したステージとなった。
フォー』を日本発売。6月に日本でも
かなかったのだろう(笑)。
行えないんじゃないかといった気もす
ルーレロイ(g)を迎えて最初のもの。
そうなると、この原稿を書いている
配信で限定リリースされたシングル
なお、翌11日には先ほども触れたよ
るが、逆に言えばそれだけラウパが
グラミー授賞カントリー・アーティスト、
7月中旬の段階でステージ分けまでは
“サーティン・オア・ナッシング”に
うに、マイケルがかつて在籍したカー
ワールドワイドに重要なフェスだとい
スティーヴ・ウォリナーによるス
出ていないものの、今年も第3のス
は、円熟味を増したワイルドさやグラ
カスがさいたまスーパーアリーナに登
う証なのだと思う。
ティールギターをフィーチャーした楽
テージはチルボドをメインに設けられ
マラスさが息づいていた。また、6月
場。いっそのことマイケルが飛び入り
そんな中、今年のラウパで特筆すべ
曲もあり、70's英ハードロックの雄、
たのか!? 2012年も天窓から差す月明
のスウェーデン・ロック・フェスティ
参加するなんてことになればうれしい
きなのは、いわゆるスラッシュ四天王
バッジーの“Melt The Ice Away”や、
かりの下、ブルータルにして荘厳なス
バルを皮切りにライヴ活動もスタート。
限りなのだが。
のうちメタリカを除くスレイヤー、メ
80's米ハードコア界の一角を担った
テージが印象的だったが、今回は直前
8月には母国スウェーデンでのゲート
最後に老婆心ながらも、今年こそは
ガデス、アンスラックスがさいたま
フィアの“Foreign Policy”といった
の10月2日に9thアルバム『I Worship
ウェイ・ロック・フェスティバルなど
2013年のキング・ダイアモンド、昨
スーパーアリーナに揃い、スレイヤー
カヴァーもレコーディングされている
Chaos』がワールドワイドにリリース
ヨーロッパでのフェスに出演。ラウパ
年のマノウォーのような土壇場での
が初日、メガデスが2日目のトリを務
という。デイヴ・ムステイン(vo,g)は
されるため(日本発売は未定)、より
は活動休止前の最後の来日公演となっ
キャンセルがないことを祈りたい。
めることだ。この3組がラウパに集結
新作についてGUITAR WORLDの取材
熱気を帯びたライヴパフォーマンスが
た2010年3月以来の日本ということに
08
August - September 2015
NAPALM DEATH
10
(vo)らフロント陣の扇動に心身を委ね
BACKYARD BABIES
BREAKING ARROWS
ALL THAT REMAINS
AT THE GATES
August - September 2015
09
ヴォーカルに関してはどうなるのか見当もつかなかったよ。ある時点では自分で歌う
ことを想定したし、もしくは全曲で別のヴォーカリストを招くことも考えた。で、スコッ
トととりあえずやってみて、その手応えをみてみようということになった。つまり、
最終的な作品の姿を睨んで作業をしていたわけではないんだ。どんな作品もそうだと
思うけど、ベーシックなサウンドを描けていても、完全に一致するようなことはあり
得ない。録っていけば自ずとサウンドは形作られていくもので、オーガニックに事は
進んでいったよ。
̶曲作りのプロセスにあるとき、なにに一番心がけました?
ムード、全体的な雰囲気だね。たとえば“ティル・ザ・ダスト・イズ・ゴーン”のナイ
ロン弦ギターによるソロは、へヴィに押し進めていたものを一旦クールダウンさせる
意味でもピッタリだったと思う。基本的にフィーリングを大切にしたということだね。
̶歌詞は全曲スコットが書いたんですか?
そう、全部彼任せだった。ヴォーカリストが自身の言葉でメッセージを伝えるのが一
番イイと思っている。メンバーを単なる装置と見なし、
“ボクが言ったとおりに全部
“スーパーグループ”ことアート・オブ・アナーキー、ついに日本デビュー!
ART OF ANARCHY
text by Hiro Arishima
translation by Tomohiro Moriya
photography by Catherine Asanov
プレイするんだ”なんていうのはもはやバンドじゃないし、ソロというべき進め方だ。
バンドとして誰かをメンバーに迎えるのなら、その人のパーソナリティや声、そして
すべてを受け入れ、取り入れるべきさ。
̶ガンズでプレイするのと、AOAをやるのとでは全然違うと思いますが、気持ち
の切り替えが必要でした?
なにも難しくはないんだ。ボクは自分自身でいるだけだし、ずっと続けてきてそれが
当たり前になっている。バンドでプレイしながらキッズたちの前でワークショップを
することもあるし、ソロでBUMBLEFOOTとしてライヴを演ることもある。または
スタジオに入って誰かとレコーディングしたりと、そんなことをずっとやってきた。
それらのすべてが自然な成りゆきだったし、ギアを入れ換えるようなことはなかったよ。
ひとつの大きな入り組んだギアがあるだけさ(笑)。
元ストーン・テンプル・パ
イロッツ、ヴェルヴェッ
ト・リヴォルヴァーのス
コット・ウェイランド
(vo)、ガンズ・アンド・
そこからスコットと連絡をとって、
“ティル・ザ・ダスト・イズ・ゴーン”のヴォー
本来は動物の足や肉球に起こる感染による腫瘍のことで、妻が獣医学生だった頃に彼
̶AOAの音楽は強いフックのある歌メロと、よく響くメロディを際立たせたハー
ナーキー』はもう欧米では発売されて
カルを吹き込んでもらった。彼はほかの曲も歌ってくれて、ジョンが2014年初頭に
女から聞いたこの言葉をタイトルにした奇妙な曲を書いてみたのが、そもそものきっ
ドロックです。メタルと言うよりハードロックと言った方がニュアンスが近いと思い
いますけど、日本は8月26日なんです。
ベースをプレイしてくれた。それから1年半くらいかけ、最善の発売方法をレーベル
かけ。で、Roadrunner Recordsと契約し、RON THAL名義で『ADVENTURES OF
ます。ただ、曲によってはモダンロック寄りのものもあります。特に“ザ・ドリフ
今の心境は?
とともに模索してきたんだよね。だから長引いた原因の大部分は、ボクとビジネス的
BUMBLEFOOT』
(95年/日本盤未発売)を発売し、アートワークに蜂と足を融合
ト”のリフや曲調などがそうです。
やっと出すことができてホントにうれ
な事情にあるんだ。
したような絵を描いた。それ以来、ツアーや作品制作をBUMBLEFOOT名義でやり、
みんなが影響を受けてきたものを集めたらこうなったんだ。ジョンはモダンなもの、
しく思うよ。何年もの間ずっと作業に
̶AOAはもともとジョンとヴィンスの双子のヴォッタ兄弟の主導で始動したとの
長年活動してきたことによりバンド名義ではなくニックネームになったというところ
ヴォッタ兄弟は正統派のメタルが好きで、ボクだけがヘンテコなものを好んでいる(笑)。
打ち込み続けての末の発売だし、達成
ことですけど、その経緯は? ほかのメンバーはどういうふうに参加していったんです?
だね。
スコットはメロディとロックやグランジのスピリットを持っていて、それが彼をアイ
感もひとしおというところ。実にイイ
ジョンとヴィンスのことは彼らが10代のころから知っていて、彼らがニューヨーク
̶アート・オブ・アナーキーのバンド名の由来は?
コンへとたらしめている。こんなボクたちみんなが組合わさることですばらしいもの
気分だね。
でプレイしていたバンドのレコーディングを手伝ったこともあった。それ以来友好関
いろいろな名前を考え10個くらいリストアップしたけど、そのなかからこれを誰が
が生まれるんだ。
̶ファンから作品に対するいろんな
係は続き、もう20年は経ったよ。彼らとしてはさまざまなところからゲストを招い
選んだのかまったく覚えてないんだ(笑)。音楽はアートだし、ボクたちはルールを
̶かなりギターソロがフィーチャーされていますけど、これはロンとジョンが弾い
ローゼズのロン・サール
意見や反応も見聞きしているでしょう?
た、スーパーグループ的なプロジェクトを考えていたようだった。ジョンとの間には
定めずに各人のやりたいように自由にやっていた。なにができるとか無理だとか言う
ているんですか?
(g)、ディスターブドのジョ
反応はおおむねイイね。アート・オ
共通の友人が多く、ジョンにこの話をもっていったら、すぐに意気投合してね。ボク
ヤツは誰ひとりとしていなかった。だけどあまりクレイジーな方向を追求するんじゃ
単に順番でプレイしていっただけなんだ(笑)。とは言え、けっこう均等にわけ合っ
ン・モイヤー(b)、そして
ブ・アナーキー(AOA)のタトゥーを
のスタジオで数日間一緒に作業し、ベースパートをすべてやってくれたんだ。スコッ
なく、曲にとって最良のことをするようにしていた。つまりルールを定めない(=ア
ているよ。
ジョン(g)とヴィンス(ds)
入れたファンから写真が送られてきた
トとは2013年にやったレコーディングがうまくいったんで、そのまますべてがイイ
ナーキー)で、音楽(=アート)を追い求めるから、アート・オブ・アナーキーなんだ。
̶レコーディング中、なにに一番気をつけました?
の双子のヴォッタ兄弟とい
りしているからね(笑)。
方向に進んでいった感じなんだ。
̶曲作りはどういうプロセスで進めたんですか? やはりロンとジョンがアイディ
いつものことだけど、その瞬間のスピリットを逃さないことだね。サウンドに潜むス
う5人組のアート・オブ・ア
̶AOAの結成は2011年に遡るそう
̶スコットはソロ活動をしているようですし、ロンもガンズをやり、ジョンには
アを交換する感じなんでしょうか?
ピリットを大切にする。完璧なものを作ることが重要なわけじゃなく、ヴォッタ兄弟
ですけど、こうして音源を出すまで、な
ディスターブドがあります。それぞれのメンバーのスケジュールを合わせ、作品を作
曲の基礎となるところを作ったのはヴォッタ兄弟。で、ベーシックなところを録った
ともその点については常に議論していた。不完全で人間らしく感じられるものをボク
ぜここまで長い年月を要したんです?
り、ライヴ活動もするのはけっこう大変なのでは?
あとに、ボクがギターやサウンドのレイヤーを重ねていった。編集やアレンジを詰
は捉えたいと考えていたけど、彼らは完全なものを常に求めていた。だからボクたち
チャレンジすべきことがたくさんあっ
ライヴ活動については、少し解決しないといけない部分があるのは事実さ。スコット
め、ドラムパターンやフィルを変更しさまざまなプレイをしていったんだ。そして
の間のうまいバランスを見つけることが重要だった。ドラムフィルやギターソロにお
たんだ。2011年に始まり、作品制作
はしばらく音楽活動から距離を置きたいと宣言したばかり。だけど厳密に言えば彼は
ジョンがスタジオにきて、スコットはソロバンドのころからつき合いのあるアシスタ
いてその人らしさを感じられるものを大切にし、それでいて彼らが納得する完成度の
に向け動き出した直後に、ボクが自動
まだAOAにいるから、AOAを求める声次第でまだどうにでもなる状況さ。こうやっ
ントとともに自分の作業場所で歌を入れ、送り返してくれたんだ。
高いものを目指した。ボクとしては常にスピリットが第一で、もしヴォーカリストの
本盤発売にあたり、ロンに
車事故に遭遇してしまってね。それが
てまずは作品発売にこぎ着けた。ライヴをやるにはスケジュールの調整が必要だけ
̶メンバーそれぞれキャリアと実績を持つ人たちですから、意見をまとめ、同じ方
声が割れてしまい、それが再現できないようなものであれば、それこそが残しておく
聞いた。
原因で、エンジニアを含めた一連の作
ど、必ずやってみせるさ。実際、作品が出る前からライヴについてイイ話がけっこう
向を向くのも大変なんじゃないですか?
べきものだった。「今の割れたヤツはダメだからもう一回やり直そう」なんてこと
業に入ることができなくなった。そう
出ている。どうなるか興味があるし、しばらく様子を見ていこうじゃないかっていう
難しくもあったろうけど、各々がベストだと思う方向を向き、自由にやってもらうこ
は、ボクとしてはあり得ないこと。それがその瞬間が生んだ人間としての、アイデン
したら今度はガンズ・アンド・ローゼ
ところなんだ。
とがベストだと思っているから。特にみんなが情熱を持って動いているときはね。衝
ティティなんだからね。
ズの一員としてしばらくツアーに出る
̶ロンのニックネームなのか、
“Bumblefoot”なる言葉がクレジットとして名前の間に
突はまったく起きなかったし、誰にルールを定められることなく自由にやることがで
̶新作を介してファンに伝えたい、一緒にシェアしたい音楽的なこととはなんです?
ことになり、その合間を縫いスタジオ
入れられていますけど、これにはどんな意味があるんです?
きた。誰もが相手の意思を受け入れることができたんだよね。
音楽的なメッセージか…。それは非常にシンプルなもので、単に楽しんでほしいとい
作業を行っていった。そのかいもあり、
もともとはボクのバンドの名義だったんだ。で、もはやボクのニックネームになって
̶AOA結成時、こういう音楽をやろうと、明確なビジョンってありました? それは
うことだね。いつの日か顔を向き合わせて一緒にライヴで共有できたらイイなと思っ
2013年までに曲のほとんどができ、
いる。BUMBLEFOOTではヴォーカル、ギター、作曲とほとんどのことを担っている。
今もなお変わらず、ブレないままですか?
ているよ。
ナーキーは、久しぶりに
スーパーグループと呼べる
バンドだ。デビュー作『アー
ト・オブ・アナーキー』の日
10
̶デビュー作『アート・オブ・ア
August - September 2015
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時には言葉がなくても、気に入ってくれているのかどうかがわかる。メンバーみんなが、
信頼できるバロメーターになってくれるっていうのは、とても助かったよ。向こうが
投げてきたアイディアに対して、自分がなにかをすぐに返せるというのも、お互いよ
かったんじゃないかな。ちょっと違うなと思ったら、すぐ手を加えることができたか
らね。以前のように、音源を添付したメールが届くまで待たなくていい。それに、
やっぱり一緒にいることで化学反応が生まれるし、本当に強いインスピレーションに
なったんだ。
̶休止前のディスターブドの作品は、サウンドの土台がしっかりと固まっていたぶ
ん、すごく安定感がありましたよね。だからこそ、今回の“ザ・ライト”の明るささ
ついにディスターブドが 復活!
5年ぶりの新作とともに、再びシーンを掌握する!!
え感じさせるメロディや、サイモン&ガーファンクルの“サウンド・オブ・サイレン
ス”のカヴァーには驚かされました。
DISTURBED
正直言って、特に今までと違う感じにしようとか、そういう計画を立てていたわけで
はないんだ。なにも制約を設けないことにしよう、そういう考えで一致した。なんで
も試してみようってね。そのおかげで、“ザ・ライト”は思いもよらない方向に発展
したし、俺たち自身も驚いたよ。ダンとも、典型的なディスターブドのものではない
けど、メンバーがプレイし、俺が歌えばディスターブドらしいものにできるはずだと
話し合った。なかなかいい収穫になったし、俺たちの新たな出発点のひとつだった
ね。でも一番大きかったのは、“サウンド・オブ・サイレンス”のカヴァーだね。最
text by Yusuke Mochizuki
translation by Sachiko Yasue
photography by Travis Shinn
初はハイエナジーでアグレッシヴな、ディスターブドらしいアレンジにしようと思っ
ていた。でもダンの提案で、原曲の美しさとはまた違った方向に持っていくことにし
た。そこにケヴィンが加わって、アレンジしてくれたピアノがとてもすばらしくて
ね。いろんなメロディ、リズム、歌い方、息継ぎ、オクターヴ替え…本当にいろんな
やり方を試してみたんだけど、自分の声がこれほど儚いものだったのかと驚いたよ。
これまで聞いたこともないようなもろさを耳にして、感情がこみ上げてきた。心から
ハッピーだったよ。そのピアノとヴォーカルに、今度はアコースティックギターやス
トリングス、オーケストラ的な要素を加えていった。最終的にはとても美しく、ダー
ごく刺激を受けたよ。素晴らしい音楽をたくさん聴いて、オーディエンスも熱心で、
ても力があるし、ミュージシャンとしても熟達しているんだ。ケヴィンのことはもの
クで、かつパワフルなものになったと思う。
の活動休止を経て復活し、新作リリー
シーンに活気がある。それで全員の意見がまとまったんだ。
すごく尊敬している。実は今回は、外部の影響を取り入れて、テリトリーを広げるこ
̶ちなみにデイヴィッドのヴォーカルは、以前ほどアクの強い歌い方ではなくなり
スを控えた心境を教えてください。
̶活動休止中、ほかのメンバーとは連絡を取り合っていましたか?
とが大切だと思っていたんだ。復活を決めた時点で、俺たちはすごくオープンな気持
ましたよね。以前はデイヴィッドといえば“ストリッキン”等で聴けた、スキャット
いい気分だね。ホームに戻ってきたっ
それぞれの活動に集中していたし、長い間家族中心の生活を送っていたけど、音信不
ちになっていたから、外部からの影響も受け入れられるだろうと思った。でもプロ
のようなスクリームが、強いイメージを放っていたと思います。
2011年、突如の活動休止を
て感じだよ。みんなにとっても、俺た
通にはならなかったよ。もともと休止も仲違いしたのではなく、予定調和な活動をや
デューサーを起用するのはひさしぶりだったから、ある意味、未知の領域だった。そ
前に比べて、オープンなヴォーカルトーンを正確に維持することができるように
宣言したディスターブドが、
ちにとっても、眠っていた怪物が目覚
めたかったということだからね。自分たちもファンも、少しこのバンドに飢えた状態
こで、何人かのプロデューサーと、数日ずつ一緒に過ごすことにした。その中でケ
なってきた気はするね。俺はこういうしゃがれ声だけど、それでも声に対するテク
ついに復活。新作『イモー
めるときがきた…という感じじゃない
になった方がいいと思ってね。今はどっちも飢えているはずさ(笑)。今回のレコー
ヴィンと一番ウマが合ったという感じだね。ほかの人がよくなかったということじゃ
ニカルなことができるようになってきたと思う。このアルバムの曲の多くはアグ
かな(笑)。
ディングでは、俺たちはミュージシャンとして、今までのキャリア史上最高に大胆不
ないよ。でも、一緒にどれだけいいものを作れるかが大事だからね。ケヴィンはとて
レッシヴな歌い方をしているけど、アグレッシヴさを保ちながらオープントーンで
歌うことができてハッピーだよ。これは俺とケヴィンでものすごくがんばって手に
タライズド』をリリースす
ることを発表した。ところ
どころで新しい試みを取り
入れてはいるものの、ディ
̶復活のきっかけはなんだったんで
敵で冒険的になれたと思う。これからショウをやるようになったら、大きなエネル
つもなく大きな貢献をしてくれたから、大正解だったと思う。
すか?
ギーのやり取りになるだろうね。
̶作曲の方法に、以前との変化はあったんでしょうか?
入れた歌い方なんだ。
復活には、ちゃんとした計画と判断が
̶休止中、デイヴィッドはデヴァイスを立ち上げたほか、トリヴィアムの『ヴェン
正直言って、俺たちのキャリア全体を考えれば新しい試みではないんだけど、2001
̶現時点(7月10日)で特にライヴの予定は決まっていないようですが、今後のツ
必要だった。俺たちがしっかりリフ
ジャンス・フォールズ』のプロデュースも行いましたね。ダン・ドネガン(g)とマイク・
年以来やっていなかった方法を取り入れた。ひとつの部屋で、みんなでいっしょに曲
アーの予定はどうなっているんでしょう?
スターブドならではのヘ
レッシュして、かつ長すぎない休止期
ウェングレン(ds)はFIGHT OR FLIGHTで、ジョン・モイヤー(b)はADRENALINE
作りをしたんだ。『ビリーヴ』
(2002年)以来だったんだけど…考えてみたら13年
そうだね。いろいろ詰めないといけないことがあるよ。今回はアルバムを秘密裏に
ヴィネスとメロディ、存在
間というのはどのくらいなのかを見極
MOBやアート・オブ・アナーキーでの活動がありました。それぞれの活動で経験し
ぶりのことなのか。すごいね(笑)。このアルバムに入っている曲はすべて、ひとつ
作っていたから、ライヴのブッキングはなにもやっていなかったんだ。アルバムの情
感は健在。まさに待ちに
めないといけなかったからね。実はス
たことは、ディスターブドに生かされていると思いますか?
の部屋に全員で集まって、顔をつき合わせながら作ったんだ。それまでは、離れたと
報が解禁になったのもほんの数週間前だから、ツアーについてはこれからなんだ。な
待った復活だ。稀代の
ポティファイが最近出したレポートを
いつもと違う人たちといっしょにやることで、学ぶものは多い。活動の範囲を広げれ
ころにいるメンバーに、音源をメールで送っていた。今回は顔を突き合わせて作るこ
にか形になったらいち早く発表するよ。
ヴォーカリスト、デイ
見たんだけど、なんでもヘヴィメタル
ば広げるほど、学ぶものも増える。そうやって成長していくものだと思うし、アー
とが必要だと思ったから、実現できてよかったよ。全員がハッピーだと思う。ダンは
̶日本では、2008年の9月にデイヴィッドのノドの不調で日本公演をキャンセル
ヴィッド・ドレイマンに話
のファンというのは、一番熱心な音楽
ティストとして、ミュージシャンとして、いつでも学んでいるよ。俺たち全員、以前
シカゴに住んでいるんだけど、アイディアがまだ初期段階だったころ、彼の家に行っ
し、その後再調整が実現しないまま、活動休止となってしまいました。さすがにそろ
ファンらしいんだ。それに、メタルの
よりもパワーアップして戻ってきたと思うね。それに、自分たちがいかに恵まれてい
て、みんなの前で俺の考えたヴォーカルのアイディアを試してみたいと思った。自分
そろ実現させてほしいところですね。
ツアーやフェスは、ほかのジャンルよ
るのかも実感した。一生の付き合いになるパートナーに出会うのは、難しいことだ
自身、少し迷いがあったからね…。それでシカゴに集まったら、もう長い間、ずっと
あれは本当に悲しかったし、残念だったよ。でも、俺も人間だからね(苦笑)。今度
りも大きな収益をあげている。そうい
よ。たとえばエアロスミスのスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーのような…俺
体験することのなかったマジックを感じたんだ。部屋に集まるたびに、自分でもびっ
こそは日本に行けることを願っているよ。なにしろ長すぎるからね。俺が日本に行け
う統計を見ていたら、そろそろ俺たち
にとって、ダンがジョー・ペリーのような存在なんだ。ホームに戻って、自分にとっ
くりするほどいいアイディアが生まれた。しかも、毎回だよ。本当にインスピレー
ることになったら、妻も日本を訪ねる口実ができるし(笑)。
も戻る時期じゃないかという気がし
て一番気持ちよく仕事ができる相手とまた組めるというのは本当に幸せなことだよ。
ションの強い、元気の出る出来事だった。それで、制作のプロセスを全部この方法で
̶そういえば、奥さんが日系人でしたね。
た。それに、ファイヴ・フィンガー・
その相手は豊かな才能に輝いていて、こっちのことも輝かせてくれるんだ。
やることにしたんだ。ある時はシカゴに集まって、次はみんなが俺の住んでいるオー
そう、両親とも日本人なんだ。たまには親戚にも会いたいだろうしね。バンドはもう
デス・パンチやKORN、ヴォルビー
̶これまでダンなり、バンド全体で作品のプロデュースをしてきたディスターブド
スティンに飛んできて…という感じにやったんだ。
十分準備はできているから、早く行って、みんなの心を揺さぶりたいね。なんとか理
ト、アヴェンジド・セヴンフォールド
ですが、今回はケヴィン・チャーコ(オジー・オズボーン、ファイヴ・フィンガー・
̶顔を突き合わせてやったほうが、なにかアイディアが出たときもすぐに試せる
想的なタイミングで行きたいと思っているから、もう少し待っていてくれよ。
といった仲間たちが、次々と素晴らし
デス・パンチほか)を起用しましたね。
し、反応があるから、新鮮なまま進められたということですか?
いアルバムを出している。それにはす
彼は素晴らしくクリエイティヴなマインドを持っている。ソングライターとしてもと
そう、そのとおりだよ! 表情や身振り手振りからも、どう思ったかが分かるからね。
を聞いたが、バンドがリフ
レッシュし、最高の状態に
あることが伝わってきた。
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̶まずは月並みですが、およそ4年
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だからなるべくそのときの気持ちをさらけ出し、勢いで歌うように。それが一番大事
なことだと、なんとなく思っていて。
̶その瞬間の思いを完全注入すると?
そう、今の。せっかく作ってくれたメロディだから、それが最大限伝わるような言葉
再録ベスト盤に続き、
再結成後3枚目となる
最新オリジナルスタジオ録音作『 F 』も登場!
を選んだら、あとは…。ライヴで何回も演るとイヤでもうまくなっちゃうというか、
こなれちゃう(笑)。曲はどんどん変わり続けるものだから、そのときの面白味はそ
KEMURI
のときの気持ちをむき出しにしパッケージにすることだと思っている。だから小手先
にならないように。
̶『F』制作中、もっとも難航したこと、難しかったことってなんでした?
それはですね、ホーンアレンジでした。最後の最後まで悩み、ああだこうだやってい
た。特にサックスのコバヤシケンのアレンジ。彼は最後まで悩むんですけど、けっこ
うそれで悩んでいた(笑)。ボクもちょっと違うなと思ったら言いましたから。
̶『F』は前作とはちょっと違うなという印象を受けました。ものスゴく緩やかで、
text by Hiro Arishima
photography by Wataru Umeda
それでいて走るところは軽快に走るという…。
再結成作『ALL FOR THIS!』
(2013年)よりも前作を作ったときの方がだいぶリラッ
クスし、楽しくいろんなことを話しながら作れたし、『F』は前作のときと比べてさ
らに楽しく、音楽的なことやどうでもイイようなこと、いろんなことを話しつつ作っ
た作品だと思うんです。ここにきて、こんな楽しい録音ができるものなんだなと思う
ぐらい。そういう雰囲気が行間からにじみ出るものなんじゃないかなと思いますね。
̶『SKA BRAVO』のときの取材で、今、バンドがスゴくイイ状態にあると言って
いましたけど、そういうことも反映されているんですかね?
あると思いますね、やっぱり。まあ、感覚的なことですけど。あとはベースの音色を
変えたりとか、ギターの音色を使う機材で変えてみたりとか、管楽器を少し大きめに
するとか。
『ALL FOR THIS!』や前作と比べると、バランスとかパンニング、使って
作を録るっていう感じがしなかった。不思議なレコーディングでした、
『F』は。ずい
̶そんなに低い割合なんですか?
ありがとうございます。もう11枚目に
ぶんやり慣れた曲を録音するような気持ちでしたから。
そう(笑)。そうは言うけど、こうしたいと言われるのも多いし。もちろん全部が通
̶今回で再結成後3枚目の作品となります。前2作と『F』で音楽的な一番の違い、
なるんだなあって思いますけど、不思
̶新曲とは言え、早くも親近感を覚え、自分たちの曲だという自覚が強いんですかね?
るわけでもないし。やっぱりパッと聴いて覚えやすい、ヘンに難しくしないというこ
またふみおさんの気持ち的な部分でどこが違います?
議なもんで、毎回わくわくドキドキす
なんなんでしょうねえ。向こうにいってからアレンジが変わった曲もあったし、そこ
と。最近、みんなプロツールスを使い、家である程度完成させたデモを持ってくる。
メンバーの気持ち的なところで一番違うのは安心感じゃないですかね。
るんですよね、やっぱり。みんなから
までやり込んでいったわけでもないような、ちょっと中途半端な状態でいったんだけ
平谷にしてもそうだし、田中にしてもそう。津田も平谷のところにいってデモを作
̶なにに対する?
どんな反応が返ってくるのかなとか、
ど…あんまり新録曲という感じがしなかった。歌詞もシンプルで覚えやすいものにし
る。だから必要以上に自分のなかで完結したものを持ってくるなと感じるときがある
自分のいる場に対する安心感だと思う。KEMURIに対する安心感。いろんなことを
イイことを考えたり悪いことを考えた
たからなのか、前作『RAMPANT』
(2014年)と比べると歌録りでオーケーが出る
んですよね。
話し、再結成しようとなった。最初に話したことを3年間しっかりやってきたという
20年という長いバンドキャ
り、そんなこんなでここのところ過ご
までけっこう早かったんですよね。1曲1曲の時間が。そういうのもあって、自分の
̶完成されたもの?
だけなんだけど、やっぱり時間がかかる部分はある。互いの距離感だったり、再結成し、
リアにおいて、
「今が一番イ
しているって感じですね(笑)。
なかにこなれた感があったのは事実ですね。
曲の長さとか、ほぼ完成されている。そういう、あまりにも他者性のない感じがする
がんばるって約束したはイイけど、実際はどうなるやらという思いだってあったと思
イ状態にある」とKEMURI
̶今回はアメリカのコロラド州で再
̶再録ベスト盤を先に録り、そのまま勢いで『F』の作業に入ったわけですけど、
ときは、悪い意味で自己完結しないようにする。ヘンに難しくしないで、前向きな意
う。それがこの3年間のなかでイイ化学反応が起こり続けていて、やっぱりKEMURI
のヴォーカリスト、伊藤ふみ
録ベスト盤『SKA BRAVO』と新録作
その間に多少はブレイクを入れたんですか?
味で1回聴いて覚えられるようなポップさやわかりやすさ、それは絶対入れるべきだ
をやっていてよかったなって。今、このメンバーとやれていてよかった、自分たちに
おは言う。それを裏づけるよ
『F』の2枚を完成させたわけですけ
入れなかったですね。終わって次の日から即、
『F』だった。
という話。基本的にはそれぐらいですかね、口を出しても。
とってすばらしい場があるんだなと。酒を飲みつつ、いろいろあったけど20年前に
うに、再結成後のKEMURI
ど、どちらを先に制作したんです?
̶長年やってきて熟知した曲とは言え、大変な作業だと思うんです。そんなに早く
̶『F』収録曲のなかで一番ふみおさんと作曲者が話し合いを重ねて作った曲とは?
作ってよかったねって話になった。そういうところが一番違うと思いますね。
再録ベスト盤を先に録り、それから
次にいけちゃうものなんですかね?
平谷とやった“O-zora”ですね。プリプロで、歌詞をつけたデモ録音というのをするんで
̶アルバムタイトルにはどういう意味が?
『F』をやって。それに深い理由はな
ほかのメンバーがそうしていましたから。平谷庄至(ds)などは再録ベスト盤を録り終わっ
すけど、そのときにやりました。Aメロを変えたいとか、もっとテンポを上げるべきとか。
『F』とつけたのは、交通事故で亡くなったトランペットの森村亮介に対するオマー
はとてもアクティヴだ。再録
ベスト盤『SKA BRAVO』に
くて、発売がベスト盤の方が先だった
た日にもう、
『F』の曲を録り始めていたから、その流れのなかでボクも同じようにやった。
̶歌詞は曲がある程度できた時点で聴いてから書くんですか? それとも聴く前か
ジュ。彼が書いた“Song for my F”っていう曲があって。そのFとはFamilyとか
から、早く終わらせないとって。
̶毎作ふみおさんがすべての歌詞を書いていますけど、曲作りに関してはほとんど
ら何気に歌詞のイメージができているとか?
Friendsとか、自分が今、音楽をできていることのファウンデーションになっている
さらに9月には20周年記念
̶再録ベスト盤っていうのは、長年
口を挟まないんですか?
歌ってみたいなという言葉や単語ぐらいはありますけど。こういう言葉は面白いん
大切なものだと言っていた。今年が彼の13回忌で、これから未来に向かって新しい
ツアーSKA BRAVOも控え
やってきて身体になじんでいる曲ばか
イヤ、今回はめちゃめちゃ出しました(笑)。津田紀昭(b)の書く曲にはそんなに
じゃないかなというのはありますけど、だけど99%はやっぱりメロディを聴いてから。
気持ちで始めるのにいいタイミングだと思って、そのFをもらった。ただ、あれから
ている。伊藤ふみおに語っ
りです。一方、新作は、曲をまだ自分
出さなかったですけど。言葉が詰まり過ぎていたり、Bメロからサビに移ったりAメ
̶メロディを聴き膨らますとか、新たな言葉ができたり、と。
長い時間が過ぎているから、いろんなFが加わった。今回のFは森村亮介のFamily、
てもらった。
のものにできていないところから始め
ロからBメロに移るようなところが詰まり過ぎているときは、もうちょっと空けても
そうですね。
Friendsを大切にしつつFutureを見て、スカパンクバンドゆえFang(牙)とFuck
る。それゆえ、再録ベスト盤と新作で
らいたいと言いましたね。田中幸彦(g)が書いた曲に関しては、メロディが難しす
̶スカパンクならではの勢いや生の感覚をレコーディングに取り込むというのはな
Youの姿勢をなくさないで、メンバーお互いに対するFaithも持てるような環境を作
は制作の流れが違うように思うんで
ぎて覚えられないから違うメロディで歌いたいとか。平谷庄至の曲で“O-zora”っ
かなか大変なことだと思います。スタジオで作品を録るとき一番気をつけていること
りながら進もうという、いろんなFです。
す。そのために気持ちを切り替えたと
て曲があるんですけど。
とは?
̶9月のSKA BRAVOツアーの抱負を。
か、考え方や気持ちのベクトルを意図
̶イイ曲ですね、
“O-zora”って。
上手に歌おうとしないというか、うまくやろうとしないっていうことですかね。剥き出
やっぱスカパンクってイイなあって、ライヴをやるたびに思うんです。一緒にやるの
的に変えたということはありました?
あの曲はAメロを全部ボクが変えました。平谷と話し合って(笑)。今回はけっこう
しのロウなものをぶつける気持ちではやろうとしています。特に再結成後はなおさら…。
がもともとは天を仰ぐように見上げていたバンド陣ですけど、いろんな場所で助けて
イヤ、そういうのは一切なかった。そ
口を出しましたよ。特にテンポに関しては。
̶リアルで、気持ちから直接出ていく生々しいもの、ということですか?
くれた仲間に感謝の気持ちを伝える意味でも今回呼んで、一緒にやりたいなと思った
のままの勢いでやったという感じで
̶普段はあまり口を出さない?
そう。ワクワク感がほしい、ドキドキ感もほしい、その両方で。こういうことを歌い
んですよね。意気込みっていうのはあんまりないんだけど、ホントにスカパンクが好
す。だから不思議なことに、ボクだけ
だんだん出すようにはなってますね。まあ100言って10聞き入れられるぐらいです
たいということだけを決め、もちろんピッチとかは気にしますけど、初めて録音して
きだし、スカパンクっていい音楽だと思うから。そういうところを少しでも感じても
かもしれないですけど、あんまり新録
けど(苦笑)。
不特定多数の人に聴いてもらうということは、そのときにしかできないじゃないですか。
らえるような3日間にしたいなと思っています。
続き、新作『F』も発売した。
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いる機材で音は毎回変わっているので、そうしたテクニカルな部分もあると思います。
̶新作イイですね、スゴく。
August - September 2015
August - September 2015
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勝也「リフを持ってきて、それをバンドで合わせてみて、いい感じだねっていう、本
当にシンプルでバンド結成当初にやるような作り方にしましたね。それまではデモを
作って、同期を誰かにお願いしようかとか、そうやってゴチャゴチャしちゃうような
感じがしたんです。意識して昔のやり方に戻したんじゃなくて、いつのまにか戻って
いたんですけど」
̶結果的には時間がなく、追い立てられるような状況になったものの、だからこそ
できた部分はあるんじゃないですか?
くぼっち「時間があると、道が枝分かれしすぎるんですよね。どこに進めばいいのか
を見極めるのに時間がかかっちゃう。でも後半は時間がなかったのもあり、直感で進
んでいった部分があるので、それが逆によかったのかもしれないです。そのぶん瞬発
力が出るし、曲に勢いとパワーが出るんですよね。メンバーがかっこいいと思うもの
バンドとしての筋を通した、
ての筋
ROACHのセルフタイトル作、ついに完成!!
をやるだけっていう、すごくシンプルな感じでした」
ROACH
̶“Hands feat. hamaken (AIR SWELL)”では、タイトルの通りAIR SWELLの
hamaken(vo,g)が参加していますね。
taama「前に、俺がAIR SWELLの“バイバイゲロメタル”っていう曲に参加させても
らったことがあるんですよ。そのときから、hamakenには“次は俺にROACHに参
加させてよ”って言われていたんです。それで今回、まず俺がhamakenの家に行って、
いっしょに作ろうって話になったんですけど、そのときは結局なにもできなくて。そ
のまま俺がスタジオに行くときに、hamakenも遊びにきたんですね。そこでみんな
text by Yusuke Mochizuki
でいっしょにアイディアを交換して膨らませていった感じです。hamakenがいきな
りかっこいいAメロを出してきたんで、それにどんどん肉付けしていって、サビも
hamakenが作ってきてくれたのを、いっしょに修正しながら詰めていきました。前
回は俺が、AIR SWELLのできあがっている曲に参加する形でしたけど、今回は作る
ところからいっしょにやっていったので、めちゃくちゃ面白かったですね。歌詞も
ラウドなサウンドと人懐っ
どうにもできなくなっちゃって」
涛のようにあがってくる曲をひたすら形にすることしか頭になかったです」
taama「途中でツアーも入ったから、全然曲作りができなかったんですよね」
̶セルフタイトルを冠することにしたら、ハードルが上がったんでしょうか?
います」
ですよね。2007年の『MIND OF THE
Daisuke「ツアーやりながら作って、戻ってきたら即レコーディングだったもんね」
taama「少し恐かったですね。
“バンドのセルフタイトル作にしたら、コケられない
̶ROACHは沖縄出身というだけあり、以前から琉球音階や民謡のコブシを取り入
SUN』以来じゃないですか?
taama「1回スケジュールをずらして、そこから新しく5曲くらい作ったんですよね」
からね”って言われて。で、レコーディングをしつつ、アルバムを出すことを発表し
れたサウンドが特徴でした。今回は、その沖縄らしい要素が楽曲により溶け込んでい
taama「たしかに、今のメンバーになっ
̶taamaが作曲にタッチしていないということは、すべてほかの3人だけで作った
なきゃならない時期になって。そのとき、スタッフに“タイトル、どうします? も
る印象です。
んですか?
う少しほかの候補も考えます?”って聞かれたんですよ。一瞬どうしようか迷ったん
taama「あ、本当ですか? もしかすると、英語詞を使うようになったことで取れた
Daisuke「スタジオには、一旦全員で入ったんです。まず大まかな部分を共有して、
ですけど、でもここでセルフタイトル以外のものにしたら、それだけの覚悟ができま
臭みもあるんじゃないかと思います。英語って脱臭効果があるみたいで(笑)。それと
せんていう意味になっちゃうんですよね。それだけは絶対にダメだと思って、そのま
逆に英語詞にしたことで、メロディから和を感じられる部分もあるんです。初めて気づく
てから初めてですね。
『GET MORE!!』
こいメロディを武器に、全国
(2013年)をリリースしたあとにレー
をひたすら駆け回る沖縄の
ベル移籍が決まったんですけど、本当
そこからはtaama以外の3人で細かいところを詰めていきました」
にタイミングですよね」
勝也「きっかけになるフレーズを持ってくるのは、くぼっちが多かったですね」
ま押し切りました(笑)」
ポイントも多かったですね。日本語詞、もしくは英語詞だけでは見えなかったものが
̶ひさしぶりのフルアルバムというこ
̶前のミニアルバム『GET MORE!!』は、ROACHの作品でも特にメロディを強調
̶そういった意識と、制作の際に歌詞と歌に集中したことは、影響していますか?
見えた。加えて、歌詞によっては英語に訳せないものもあったんですよ。どうにも日
とで、これまでとは違った意識や感覚で
した、キャッチーな作風でしたよね。
taama「今までは、自分の思っていることをどう言ったらいいのかを考えながら書い
本的すぎて英語に訳せない歌詞があった。そういうところはそのまま日本語を生かし
制作に臨んだところはありますか?
taama「メロディが強かったとは、俺たちも思いますね。リフからじゃなくて、歌か
ていたんですけど、今回はむしろなにも考えていない(笑)。スタジオに入るのは夜
ました。英語って、結局は自分の言葉じゃないから、使うときはまず日本語をどう訳そうっ
勝也「いっしょじゃないですかね(笑)。
ら作っていった作品でしたし。カオスよりも一体感を求めていた時期だったんじゃな
が多いんで、昼間に家で書こうとしていたんですけど、なかなか進まなくて。で、ス
ていうところから始まるじゃないですか。直訳したところで意味がそのままというわけ
ルアルバム『ROACH』を
曲数が多いくらいで。数が増えると、
いかな。で、実際にやってみたら、もちろんその一体感もいいんですけど、じゃあ、
タジオに行くときに電車ではなくて、歩いて2、3時間かけていったんです。そのと
じゃないし、それがメロディにはまるのかどうかという問題もあるし。これで自分の思い
ついに完成させた。制作中
タイトルや構成を覚えるのが大変でし
これからどうしようか…っていう、また新たな旅が始まってしまいました(笑)」
きに浮かんできた言葉をメモして、スタジオについたらそれをそのままメロディに
がちゃんと伝わるのか、時間がないなかでも考えましたね。また次も苦しむと思うんですけ
に道を見失うこともあった
たけど。この曲ってこんな感じだっ
̶その後のシングル『CALL ME LAZY』は逆にヘヴィで疾走感あふれる曲だった
のっけて、それを修正していくようにしたんです。自分では搾りたてというか、思っ
ど、今回、また広がったと思うので、次はカオスにならないように気をつけます(笑)」
ようだが、最終的に集大成
たっけ、みたいな(笑)」
ので、激しい方向への揺り戻しがあったのかと思って。
ていたことがそのまま新鮮な状態でメロディに乗っているような感覚ですね」
̶9月からツアーが始まりますね。
的な内容に落ち着いた本作
Daisuke「みんな、そんなに意識は変わ
taama「あのときも、どうすりゃいいんだろうって思いながらとにかく突っ走りまし
̶taamaにはすごく影響があったみたいですけど、ほかのメンバーも、セルフタイ
taama「9月5日に渋谷のクラブクアトロで、イベントとしてANGRY FROG REBIRTH、
らないんじゃない?」
たからね(笑)。で、その次のシングル『リーリヤ-never again-』で、いろいろと整
トルということは制作にあたって影響していると思いますか?
a crowd of rebellion、THREE LIGHTS DOWN KINGSといっしょにやって、そのあ
taama「そんなに気負うようなバンド
理できたような感じも、今思い返してみるとします」
くぼっち「僕はありましたね。セルフタイトルというだけじゃなくて、このメンバー
との千葉LOOKから本格的にスタートです。友だちと対バン形式でいっぱいまわり、
でもないしね。でも、俺のなかでは
̶『リーリヤ-never again-』が激しさとメロウさが共存した楽曲だったので、いろ
になって初のフルアルバムなんで、本当に満足のいく、あとから直したいと思わない
みんなとどんどん仲を深めていければと思っています。音楽をやっていなかったら出
けっこう違った。楽曲制作も、以前は
んな試行錯誤が実を結んだと思ったんですよ。だからそこからアルバムへの道筋がで
ような作品を作らないと、と思って。だから曲を作っているときも、スケジュールは
会っていない仲間なので、そのつながりを大事にできたらいいなって」
4人でやっていたんですけど、今回、
きたのかなと思って。
一度ずれこんだものの、自分たちの直感でいいと思ったもの、みんなが生き生きして
くぼっち「僕たちもですけど、お客さんにも一瞬一瞬を噛みしめてもらうことで、大
俺はほぼ関わらずに歌詞と歌だけを担
taama「そう思ったし、行くつもりだったんですけど、そうはならず(笑)。
『リーリヤ
いるものを入れたいという気持ちはブレなかったです」
事にやりたいなって思いますね」
当したので。まぁ集中したというか、
-never again-』を出して、次はアルバムだ…となったときに、自分のなかで、勝手に
勝也「僕も意識していましたね。今年の1月か2月の時点でセルフタイトルと決まって
勝也「たぶんいつもと変わらないと思うんですけど、ゲネプロがキツそうだなって(笑)。
楽曲がどんどんあがってくるので、追
セルフタイトル作だなと思っていたんですよね。その段階では、セルフタイトルとい
いたんですけど、それでできないことをやろうとしたり、無理をするような感じにな
前にシングルの3曲が増えただけで大変だったんですけど、新曲のうち、ライヴでや
い立てられるような感じでした(笑)
」
うだけで、まだなにもなかった。で、『リーリヤ-never again-』がこうだったから、
り、カオスになっちゃった。それが5月くらいまで続いたんですよ。だから最初のス
らない曲があるとはいっても、さらに3倍近い数ですからね。もちろん、今まで以上
Daisuke「もともとのレコーディング日
じゃあこういう曲を作ろう…と思ってやってみたら、バンド名をそのままつけた作品
ケジュールのままでやろうとしたらめちゃくちゃになっていたと思います。それを1
のツアーにするつもりです」
から、けっこう日程がずれたんです
は、こんなもんじゃないだろうと感じて。とにかく、この4人ができることを、自由
回バラして、作り直したことでまとまったんですよ」
Daisuke「今回初めて行く土地もあるんですよ。ツアーには慣れてきているので、そ
よ。最初に決めたスケジュールでは、
にやって形になったものにしたいと思ったんです。だから後半はなにも考えずに、怒
̶スケジュールを立て直した際に、作曲のアプローチを変えたんですか?
こでまたはじめましての土地に行くのは新鮮だし、楽しみですね」
ROACH。現体制になって
からシングルやミニ作のリ
リースを続けてきた彼らが、
セルフタイトルを冠したフ
について、taama(vo)、く
ぼっち(g)、勝也(b)、
Daisuke(ds)のメンバー
全員に話を聞いた。
16
いっしょにミーティングしながら書きましたし、俺だけでは絶対に作れなかったと思
̶10曲以上というボリュームのフル
アルバムを出すのも、すごく久しぶり
August - September 2015
August - September 2015
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てプレイしてスクリームすれば、ところによってはデスメタルになり得る部分もある
からね。僕のリフの作り方やコード進行の決め方は、デスメタルの方法論にのっとっ
た部分が多いんだ。でも、どういうわけかそれを歪ませず、クリーンな音でプレイす
ると、ジェスロ・タルのような感じだと言われるんだよね(笑)。個人的にはあまり
そうは思わないけど、同じ方法論で作った曲が、ディストーションによって印象が
まったく変わるというのは、なかなか面白いよね」
フレドリック「特にここ2作品は、キーボードがかなり前面に出ているからね。それに
よって、プログレッシヴ・ロックと比較されている部分があると思う。ミカエルだけ
でなく、古い音楽を表現し得るだけのテクニックがあるメンバーが揃うためにも、こ
れまでのキャリアはやはり必要だったんじゃないかな」
祝、結成25周年!
まだまだ進化に貪欲なオーペスの来日時インタヴュー!!
ミカエル「それに『ヘリテイジ』を作ったときだって、方向転換したからといってそ
れまでの過去をすべて否定しようだなんて思っていなかったさ。アルバムというものは、
OPETH
1枚1枚がそれまでのキャリアを経た結果だと、僕は思っている。だから、すべてが過去
からずっと繋がってきているものなんだ。たとえば『ウォーターシェッド』
(2008
年)から『ヘリテイジ』への変遷も、しっかりと繋がりがある。あまりにも劇的な変化
だったから、その繋がりを感じられなかった人も多かったみたいだけどね。それに
『ダムネイション』
(2003年)のときだって、かなりプログレッシヴ・ロックに近い
アプローチはとっていた。すべての作品を順番に聴いていけば、そこかしこに芽が
text by Yusuke Mochizuki
translation by Mariko Kawahara
photography by Masayuki Noda
あったことがわかるはずさ。だから、ここ2枚はそこまで驚くようなものではない
と、僕自身は思っているよ。リスナーが必ずしも同じように感じるわけではないのは
わかるし、自分の聴きたい音楽に対して保守的なところがあるからね。好きなバンド
への期待もあるだろうし、それだけ愛情の裏返しでもあるんだと思う。だから、想定
外の作品が出てきたときに、怒って攻撃に走ってしまうんだね。実は、オーペスがこ
こまでの批判を受けたのは、『ヘリテイジ』が初めてだったんだ。だからファンがど
れほど驚いて、戸惑ったのか、わかることはわかるんだけど、それほど大騒ぎするこ
とかな? とも思う。好きになってくれたら聴いてくれればいいし、嫌いになってし
まったのなら、それは仕方のないことだしさ。誰にどう言われようと、僕たちはこれ
フレドリック「俺もいっしょでいいの?」
さる4月末、新作『ペイル・
コミュニオン』をひっさげ
̶もちろんです(笑)。今回の日本
飲んで楽しんだしね。たぶん時差ボケや疲れも出ていたんじゃないかな。でも、夜に
のレベルへと、もう一歩なり二歩なり近づけたような気がしているんだ。すごく誇り
フレドリック「俺はオーペスには途中から加入したメンバーだけど、以前からオーペス
ツアーは初日が大阪でしたけど、東京
はみんなといっしょに食事に出たよ」
に思うよ」
は1枚ごとに違うアルバムを作るバンドだと思っていたよ。だから、これからどうな
に移動してからオフもあったし、いろ
̶今回の東京公演は、六本木にあるEXシアターという会場です。新しいだけあっ
̶ただ、
『ヘリテイジ』では以前のデスメタル色の強いオーペスのファンからは痛
るのかはわからないし、わからないからこそおもしろいんだ」
いろ楽しんだんじゃないですか?
て、すごくきれいなところですけど、そういった環境や会場の雰囲気に合わせて、ラ
烈な批判も受けたわけで…それは『ペイル・コミュニオン』でも同じでしたよね。そう
ミカエル「もともとは外からバンドを見ていたフレドリックがそう言うなら、間違い
ミカエル「当たり前さ! 東京には新幹
イヴの流れやセットリストを少し変えたりはしますか?
いった世間的な評価との折り合いは、自分たちのなかでどうつけているんでしょうか?
ないな(笑)。うれしい評価だよ」
ての来日ツアーを行った
線で移動したんだけど、ホテルの部屋
フレドリック「今回の会場はプロモーターにみつくろってもらったからね。それにツ
ミカエル「その批判をしている人たちの言わんとしていることも、わからなくはない
フレドリック「だからもしかしたら、次は超ヘヴィなデスメタルの作品になるかもしれ
オーペス。今年結成25周年
に着いたら、まず荷物を置いて、その
アーに出る前、キッチリとリハーサルをやったうえで、おおまかな内容は最初に決め
よ。かつてのようなデスメタルの要素が一気になくなったから、そう思っているんだ
ないよね」
を迎え、当代きってのプロ
まますぐにレコードを買いに繰り出し
てあるから、基本的にはそれに沿う形でプレイしているよ。ただ今年は、バンドの結成
ろうね。でも僕からしてみれば、このスタイルも間違いなくオーペスの一面なんだ。
̶さっきもフレドリックが言ったとおり、オーペスの曲はものすごく高いテクニッ
グレッシヴ・メタルとして
たんだ」
25周年ということで、地元のスウェーデンで記念ライヴをやるんだけど、そのとき
たしかにある程度キャリアを積んで、自分たちのサウンドを確立したバンドがガラリ
クが要求されますよね。それも単純に速くプレイできるというだけではなく、もっと
ますます進化していく彼ら
̶日本に来たときは、もう恒例ですね。
は普段やらない曲を取り入れたり、スペシャルなセットを組もうと考えているんだ」
と方向転換をすることは、大きな決断ではあるし、リスクも伴うものだよ。でも僕に
のライヴは、本当に素晴ら
掘り出し物はありましたか?
ミカエル「普段のツアーでも会場を見て“こういうセットリストのほうがマッチしそ
は、オーペスというバンドには、デスメタル以外にも多面的な要素と、さらに進化す
『ヘリテイジ』も『ペイル・コミュニオン』も生々しいサウンドなので、ごまかしが
ミカエル「いつも絶対になにかしら見つ
うだな”とかはあんまり考えないかな。これまでも、普通のライヴハウスはもちろん
ることができる可能性があることがわかっていたからね。それをハッキリと表現して
きかないでしょうし。フレドリックを含め、全員がテクニカルなプレイヤーなので、
けるさ! むしろ、見つけるまで帰らな
だけど、椅子のあるシアターのようなところでプレイした経験はあるしね。もしかし
示したのが、ここ最近の2作品だったというわけさ。この違ったスタイルの曲を織り
ミカエルも安心して自分のやりたいことを追求できるんだと思いますが、逆にメン
バーは毎回苦労しているのではないですか?
しかった。来日から少し時
間が経ってしまったが、東
い(笑)。まず、渋谷にあるRECOfan
ブルースやジャズのような、すき間を生かしたプレイや感情表現も重要だと思います。
たら、プロモーターも僕たちに合う会場を探してくれたのかもしれないな(笑)。た
交ぜながらライヴをやると、本当に同じバンドの曲なのかと思ってしまうこともある
というレコード店に行ったんだ。ここ
だ、今、フレドリックが言った25周年記念ライヴをやる場所は、すごく古くて歴史
と思う。でも、それがいいんだよ。僕は“境界”という言葉が大嫌いなんだ。本来、
フレドリック「俺はもともと、挑戦が好きだからね。それまでにやったことがなかった
の店長は以前からの友人でもあってさ、
のあるところなんだ。雰囲気も音も素晴らしいよ」
音楽等のアートは、ジャンルだとかスタイルだとか、そういった境界に縛られるよう
プレイに挑戦するからこそ、さらにミュージシャンとして成長できるんだ。だからミ
珍しく取材に同席してくれた
僕が行くと、毎回必ずいろんなレア盤
フレドリック「スウェーデンのストックホルムにあるコンセルフーセット(ノーベル賞
なものではないはずだ。自由であるべきだし、クリエイターの心から生まれるべきも
カエルが難しい曲を持ってくることは、大歓迎さ。ただ『ヘリテイジ』と『ペイル・
フレドリック・オーケソン
をピックアップしてくれるんだ。この
の授賞式も行われるコンサートホール)という会場なんだ。普段はクラシックのコン
のだと思う。もしそれができなくて、セールスやお金のことを考えた音楽を作ってい
コミュニオン』の曲でも特に難しいのは、ライヴではギターを弾くだけではなく、
(g)に行ったインタヴュー
くらい(10cmほどを指で示して)買っ
コーラスもやらなければならないということなんだ。キーボードのヨアキム(・ス
京公演の前にミカエル・
オーカーフェルト(vo,g)と、
を掲載する。
サートを開催しているんだけど、70年代にディープ・パープルやレインボーがライ
るのなら、その人はミュージシャンとは言えないさ。リスナーの顔色をうかがって、
たら、
“これもどう?”って言って、同じ
ヴをやったことはあるみたいだね」
求められるニーズに合わせて音楽を作っていたら、そのへんにある手軽で同じ味の
ヴァルベリ)のパートもそうなんだけど、ギターのリフとコーラスで、違った拍子で
くらいの量のレコードを持ってきてく
̶新作『ペイル・コミュニオン』は、前作『ヘリテイジ』
(2011年)で示した、
ジャンクフードと同じになってしまうよ」
同時進行していくパートもある。基準になる拍子を見失いやすいから、普通にギター
れるのさ(笑)。ほかにもDISK UNION
古典的なハードロックやプログレッシヴ・ロックの方向性をさらに推し進めた作風で
̶ミカエルがもともと70年代の音楽から強く影響を受けていることは、以前から
を弾きながら歌うよりも、さらに難しいんだ(笑)。でも長いこといっしょにやって
すよね。今、そのツアー中ですが、アルバムに対する自分の評価はどうですか?
語ってきていたことですよね。今、ライヴで昔の曲と今の曲を混在させてやる上で、デ
きたおかげで、メンバー全員がお互いのプレイスタイルもわかっているし、以前より
もやりやすくはなってきているんじゃないかな」
やタワーレコードにも行って、ひたす
らいろんなものを探し回ったよ」
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からも僕たちのやりたいようにやるだけだよ」
んだ。大阪ではライヴが終わったあと、ROCKROCKに行って、ビールをけっこう
さらに苦労して制作したからね。それに、僕が普段から大好きで聴いている古い音楽
August - September 2015
ミカエル「自分でも大好きなアルバムだよ。今、君が言ってくれたように、『ペイル・
スメタルでキャリアを積んできたからこそ、今の作風に到達できた…と思いますか?
フレドリック「逆に俺は、東京に着いた
コミュニオン』は『ヘリテイジ』をさらにアップデートしたものだと思う。いい前進
ミカエル「そう思うね。『ヘリテイジ』も『ペイル・コミュニオン』も、音源では古
らホテルの部屋でゆっくりと寝ていた
ができたよ。もちろん『ヘリテイジ』もよかったけど、
『ペイル・コミュニオン』は、
典的なサウンドメイキングになっているけど、アンプのディストーションを全開にし
August - September 2015
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の出会いとうたわわれるブラックプー
へのリスペクトが表れた曲も披露して
ルの3人組、ダーリア、アークティッ
が希薄なところが筆者は個人的には気
8月 日、 日に開催される、今年の
に歓迎されるか、ぜひ見届けたい。
ク・モンキーズを追いかけるように
とはひと味違うライヴになるかもしれ
ひょっとしたら、新たなロックスター
ウェールズから現れてきたロックン
いたことを思えば、もしかしたら昨年
誕生の瞬間に立ち会えるかもしれない。
ロール・バンド、プリティ・ヴィシャ
に入っているが、伸びやかな歌声と激
実は今年3月、テキサス州オースティン
スと、生きのいい新人が顔を揃えたラ
サマーソニック。ビッグネームという
で開催された世界最大規模の音楽見本
イナップは、まるでイギリスで再燃し
ない。そんな変化にも注目だ。
市、SXSWでマーモゼッツのライヴ
たロック人気のショウケースを思わせ
しいスクリームを使いわけるベッカの
を見ることができると楽しみにしてい
るが、5年ぶりにサマソニに帰ってく
意味では、ラウドロックのファンには
たら、ミューズのUKツアーのサポート
るオール・タイム・ロウの存在も忘れ
その他、ギター&ドラムという編成で
アクトに抜擢されたため、直前で出演
ヴォーカルはそういうジャンルを越え
をキャンセル!
だから、今度こそは
られない。デビュー 周年を迎えた今
たところで、より多くの人に訴えかけ
大きな楽しみがある。ファレル・ウィ
リアムスとアリアナ・グランデがヘッド
ライナーを務める今年のサマソニは確か
にポップな色合いが濃いという印象が
あるが、新人発掘という視点からライン
ナップを眺めてみると、ロックおよび
ラウドロック系のバンドも思っていた以
上におもしろい顔ぶれが揃っている。
その中で筆者が一番楽しみにしている
バンドがマーモゼッツだ。ここ日本で
もついにリリースされたデビューアル
バム﹃マーモゼッツの奇妙で素敵な世
界﹄をすでにチェックした読者もいる
かもしれない。彼らは紅一点シン
ガー、ベッカ・マッキンタイアを擁す
るイギリスはウエスト・ヨークシャー
出身の5人組。2007年、ベッカを
含むマッキンタイア家の3人とボトム
リー兄弟が結成。アット・ザ・ドライ
もシンガロング必至のポップパンクの
がそれほど多くない今年は、じっくり
そのマーモゼッツのベッカ嬢をホット
と新人をチェックするには、いい機会
ロックを含むロック系のビッグネーム
う。ロンドンの4人組、ウルフ・アリ
かもしれない。ぜひ新たな出会いを楽
魅力は変わっていないはずだ。ラウド
スもまたイギリスのみならず、アメリ
しんでほしい。
とするなら、ウルフ・アリスのエ
カやここ日本でも注目を集めはじめて
サマソニの前日、 日の夜に行われる
アルバム﹃マイ・ラヴ・イズ・クー
り入れた曲の数々を収録したデビュー
∼ゴス、さらにはフォークの影響も取
のファンは、昨年、幕張のフリース
それでも物足りないというラウドロック
のも忘れてはならない。
ソンや、ザ・プロディジーが出演する
ソニックマニアには、マリリン・マン
﹂のステージ︵東京のみ︶に
the Road
ル﹄ではやや抑えた印象があったが、
集合だ! 有料スペースに場所を移して、
ライヴではどんな姿を見せてくれるの
昨年にひきつづき、2年連続で出演する
ペースを沸かせた﹁ Red Bull Live on
リーズ出身の3人組、ダイナソー・パイ
スケールアップした今年は第1弾アー
を彷彿とさせる大音量の演奏で会場を沸
かせるはず。タワーレコード限定でリ
リースした﹃ 11:11 EP
﹄で 年代のハー
The
、 CRYSTAL
BONEZ
、
LAKE
︵山口智男︶
の出演が発表されている。
MEANING
まり、未完成の新曲︵〝シガードッグ〟
〟にはじ
しい〝 BE FRIENDS AGAIN
と大玉を連発。アンコールでは昔懐か
〟
〝 STONE COLD BREAK
〟
後も〝 focus
まで、壮絶なものを見せてもらった。
なのだろう。最後の〝金色グラフティー〟
とって、この京都大作戦はやはり特別
同様、京都出身である彼らに
10-FEET
捨てて客の頭の上を泳ぐという暴挙に。
しい
切れ方だ。別のライヴでの骨折も痛々
に近いメロウな曲だった︶を途中まで
まったく考えていないかのようなブチ
披露し、最後は〝 4REST
〟。結局、雨は
、 NAOKI
とキスを交わし︵笑︶、
TAKUMA
迎えた大トリ、 10-FEET
。 KOUICHI
が
チャリングした〝 RIVER
〟でスタート。
降り続けたが、 10-FEET
をはじめ、全
け抜けていった初日だった。
出した。 TAKUMA
の﹁楽しみたい人、手
〝風〟とともにフェスの終わりへと走り
MAN
明けて2日目。足元はぬかるんでいる
〟へとなだれこみ、
BY VIBES
あげて!﹂の呼びかけとともに〝 VIBES
牛若ノ舞台で bacho
の激情的なライヴ
活動再開の喜びを振りまいていった。
に思う。バンドの地力を見せつけつつ、
サウンドそのものも分厚くなったよう
ボーンとトランペットが増えたことで、
以前と遜色はまったくなし。トロン
みに応じ、特大のサークルが完成!
ででっかい輪を見せてくれ﹂という頼
だけはうざいとかなしにして、みんな
ピットとか嫌いな人も、俺に免じて今日
では、 TAKUMA
からの﹁普段サークル
とのコラボを経て、ラストの〝 goes on
〟
〝その向こうへ〟での ROTTENGRAFFTY
なぁ﹂と、 TAKUMA
も名残惜しそうだ。
のメンバーを迎えての
WITH A MISSION
を堪能してから、再び源氏ノ舞台に戻
初日とは打って変わって、緩急をつけ
昨年、メンバー脱退による活動休止と
ると、 MAN WITH A MISSION
が人力
つつ優しさ、温かみを感じさせるセット
〟でダメ押ししていく。
〝 super stomper
車に乗ってステージに現れた。直前まで
だった。アンコールでは初日と同じ新
﹁俺たちの正月が1曲ずつ終わっていく
1カ月間のヨーロッパツアーに出てい
オーディション、新メンバー加入を経
たオオカミたちは、より攻撃的にパワ
曲を途中まで披露し、懐かしの〝
最初こそベースの音が出ないというト
でタクシーに乗ると﹁大作戦です
初日の Kj
によれば、この時期に京都駅
員が余力を使い果たした。
〟
〝 CHERRY BLOSSOM
〟
YOU LIKE...?
ラブルに見舞われたが、茂木洋晃はいき
か?﹂と聞かれるらしい。彼が聞かれ
界を掌握するであろう実力を発揮した。
なり観客の波に飛び込んでいき、ツバ
るのもどうかと思うが︵笑︶、それだけ
で大団円かと思いきや、不意打ちの〝 Stay
と檄を飛ばしまくる。盟友である
京都大作戦というイベントが地域に浸
個人的なハイライトは、2年ぶりに牛若
への感謝とともに、ピースフ
10-FEET
透しているということ。
〟のカヴァーで、その場にいる全
Gold
ルかつ鋭いパフォーマンスで圧倒した。
年近くに
もうひとつのベストアクト候補は、
ノ舞台に立った G-FREAK FACTORY
。
DO
フルに成長した姿をアピール。今後世
ての復活ライヴだ。結論から言うと、
日のトップバッターは HEY-SMITH
。
ものの、雨はとりあえずやんだ。この
に至っては、杖を投げ
NOBUYA
バンドがそれをものともせぬ熱演で駆
しょっぱなからクライマックスだ。その
ドロックからの影響やモーターヘッド
ティストとして、すでに TOTALFAT
、
ル・アップは今年もまた、 年代グランジ
か気になるところ。
年代オルタナを基調にポストパンク
いる期待の新人だ。結成は2010年。
リー・ロウゼルはクールと言えるだろ
10
14
ヴ・インなどにたとえられるカオ
ティックなサウンドとエネルギッシュ
なライヴパフォーマンスが評判とな
り、UKラウドロックシーンでめきめ
きと頭角を現してきた。メンバーの平
均年齢は 歳。その若さですでにグラ
ストンベリー、ダウンロード、レディ
ング&リーズというイギリスを代表する
大規模フェスに出演しているんだから、
彼らがどんなふうに注目され、期待さ
れているかがわかるというものだ。
その音楽性を一言で言えば、ポップと
プログレの要素が入り混じるポスト
ハードコア。このタイプのバンドにし
てはいまどき珍しくメタルからの影響
7月最初の週末、今年も京都大作戦が
開催された。京都駅から会場に着くころ
には、小降りながら雨も降りだした。
地面を見ると、すでにぬかるんでいる
ところもあるなか、最初のアクトである
が、源氏ノ舞台に登場した。
SHANK
今年、自主レーベル
BAiTFiSH
をエイベックス内に立ち上
RECORDS
げることとなった彼ら。その勢いを
まっすぐに体現するかのようなテン
ションだ。
﹁俺たちの普段の行いが悪い
から、雨が降っちゃいました﹂と自虐
出していく。
︵?︶を交えつつ、矢継ぎ早に曲を繰り
と同じ編成
そして続いたのが、 SHANK
。今年、ドラマー
のベテラン、 dustbox
から YU-KI
に交代してから初め
が REIJI
て見たのだが、新たに生まれ変わった
ような印象だ。もともと大のメタル好
に比べると、 YU-KI
のプ
きだった REIJI
レイはより直球のパンクに近く感じる。
パンクバンドとしての足元を踏み固め
が
直したように見えた。最後には NAOKI
と KOUICHI
ベースを弾き、 TAKUMA
が茶々を入れるなか、
〝 Neo Chavez
〟で京都、そして 10-FEET
への愛
400
をぶちまけていった。
セカオワから妖怪ウォッチまでネタに
しまくった氣志團が強制退場を食らっ
たのを見届けてから、牛若ノ舞台へ。
ちょうど NAMBA69
が THE BONEZ
の
を迎え、ラストに差し掛かった
Jesse
が引き
ところで、その興奮を BACK LIFT
THE
継ぐ。性急なビートで会場のボルテー
ジをさらに高めたところに、
が男気あふれるヘヴィ/ラウド
BONEZ
な楽曲で追い打ちをかけていった。
に備えて源氏ノ舞台へ戻ると、
10-FEET
雨合羽のフードをかぶった観客が埋め
つくしている。そんななかで登場した
90
70
MARILYN MANSON
ROTTENGRAFFTY
pics by HayachiN
90
BABYMETAL
THE PRODIGY
ALL TIME LOW
SHANK
と今から楽しみにしている。
やや物足りないかもしれないが、フェス
HEY-SMITH
にはもうひとつ、新人との出会いという
ROTTENGRAFFTY
パンクロックを演奏するロンドンのス
氣志團
レイヴス、グランジとブリットポップ
THE CHEMICAL BROTHERS
ることができるパワーを持っているん
MAN WITH A MISSION
だから、彼らがサマソニでどんなふう
10-FEET
dustbox
結果なのだ。
渡って、信念を曲げずに行われてきた
︵望月裕介︶
。冒頭の〝
ROTTENGRAFFTY
This
〟から、まるであとのことなど
World
21
August - September 2015
15
は、 dragon ash
の を
10-FEET
Kjフィー
10
August - September 2015
20
16
18
991年秋、突如グランジ/オ
素材があってさぁ﹂と、選曲にもかな
ら、活動が長いから本当にたくさんの
気分だよ。すべての楽曲を振り返った
また、ベスト盤については、
﹁不思議な
僕は日本を愛しているからさ!﹂
だ。また、マークがネットで知り合っ
らのこだわりが潜んでいるというわけ
イッチーの判断の背景には、そんな彼
こと。オリジナルを大胆に変化させた
フォーカスしたくなかったんだ﹂との
入っているから、あのアルバムに
ンソレンスが帰ってくる!
の第3弾アーティストとして8月
ONE
た若者が手がけたジャケットは、﹃ス
窺わせた。デビュー作発売後の 年夏
て、対面取材をした。会場となったの
7日︵金︶に池袋 KINGSX TOKYO
で
りの時間を要した模様。前号では、秘蔵
とはなかった。あの新ロック旋風は奥
の喧騒、混乱が日本でリアルに響くこ
め後追いだった。それゆえ、あのとき
け入れられるまでには時間を要したた
洋楽ロック界でその音楽は初物で、受
であることは言うまでもない。日本の
インド﹄と、パール・ジャムの﹃ ten
﹄
たのが、ニルヴァーナの﹃ネヴァーマ
にして激変した。その導火線に着火し
荒れ、欧米ロック界の構造などが一夜
ルタナティヴロック旋風が吹き
てくるという若さを露呈したからだ
るのが難しく、しまいには取材に飽き
に口数が少なく、やり取りを成立させ
ただ、取材では面食らった。全員が実
でも支持されていることを実感した。
て、ライヴも盛り上がり、彼らが異国
ところでけっこうお客さんが入ってい
ガン州デトロイトで初めてライヴを観
に初来日が決定、その直前にUSミシ
渡って行ったインタヴューでも来日公
︵
︶に 電 話 取 材 を 敢 行 。 こ こ 数 号 に
ポークスマン、マーク・ハーマン
なってきた。そんな中、バンドのス
で、いよいよ彼らの周辺が慌ただしく
﹄のリリースが決定
Best Of Insolence
となるベストアルバム﹃ Full Circle The
ていない点については、﹁あのアルバ
ション﹄からのオリジナル楽曲が入っ
また、代表作である﹃レヴォリュー
かったものの、時間的な都合で断念。
ては、世に出すクオリティへ仕上げた
ス2曲の存在に触れたが、デモに関し
ション﹄
︵2001年︶からのリミック
キラー︵DJ︶による﹃レヴォリュー
楽しみに、そしてみんなに会えるのを
なくて友人や家族なんだ。アルバムを
ミたちは僕らにとって単にファンでは
﹁長い間来日の実現を待っていたよ。キ
してマークからメッセージをもらった。
足、また往年のファンも歓喜必至だ。そ
ジャケットがモチーフで、マークも満
タンド・ストロング﹄
︵2003年︶の
anniversary special FOUR unite
も深く、UKからはブッシュを引っ張
︵苦笑︶。今となってはイイ思い出だけど 。
…
演を心底熱望していた彼だけに、やは
ストラリアからはこのシルヴァーチェ
マスターされ格段に音質がよくなり、
組で発売された。本ディスクの方はリ
グストンプ
友だちに会い、プレイするのが楽しみだ。
﹁とても興奮しているよ。日本へ戻って
り上機嫌だった。
じだったけど、今はもっと多彩な曲が
ムはピュアなラップアルバムという感
楽しみにしているよ!﹂
﹄が 2枚
―
アーが呼応し、デビュー作﹃フロッグ
― 周年記念盤
ストンプ﹄でその名を轟かせた。
12
音の粒が立っている。ボーナスCDで
ス・ジュアンヌ︵b︶、ベン・ジャイ
が 曲楽しめる。あのときの衝撃、興奮
は未発表ライヴ音源や未発表曲の数々
9年生まれの当時 歳。この若さも話
︵有島博志︶
を今、新装盤でみんなに聴いてほしい。
10
﹄を経て、初のフルアルバム
EMILY
病気の友人に捧げたシングル
バーが5人集まって初の音源には、十
る、バンド初のタイアップ曲だ。メン
ディング・テーマとして使用されてい
チャマン クラウズ インサイト﹂のエン
g ︶がドラムも兼任する形でレコー
気を持つ楽曲になっている。また曲そ
分すぎるほどのシチュエーションだ。
のものも、疾走感とメロウさ、シンガ
音楽的にも、これまでとは違った雰囲
ロングパートと情報量が多く盛り込ま
ディングを敢行した。池田はもともと
ディングそのものはやりやすかった﹂
れているが、構成にも無理がない。
だろうか。激しくも哀感をたたえた、
すっと体に染み込むとでも言えばいい
と roku
︵b︶は語っていたが、正式メ
Maru
ゴリに攻める側面が強いが、やはり少
新たな名曲が生まれたと思う。
し影のあるメロディが特徴的だ。後半
事態に。
切れさせることはなかった。このツ
でラップコア的なパートになだれ込む
は、3分に満たない短さのなかでゴリ
ア ー の 一 環 と し て 行 っ た 9大 都 市 ツ
のも、聴きどころ。もう1曲、カップ
カップリングの〝ベルク・カッツェ〟
アーのファイナル、渋谷クラブクアト
それでもバンドはめげることなく、サ
ロ公演を完全ソールドアウトさせたの
は、グランジ/オルタナの匂いを漂わ
リングとして収録された〝 DEADMAN
〟
せつつ、U︵ ︶のけだるそうな歌と
は、その必死の努力が実った結果だろ
やっとミヤチ︵g ︶と横珍︵ ︶を正
﹃ LOVE YOU
﹄のリリースに合わせて、
う。そして今年の春のシングル
ポートギタリストを入れ、ツアーを途
︵g ︶がバンドを離脱してしまうという
に出発。かと思いきや、今度は
ンバーが決定しないまま、再びツアー
ドラマーだった経緯もあり、﹁レコー
を発表。このときは池田直樹︵
﹃
/
﹄
︵2014年︶
﹃ BRAVE NEW WORLD
︵宮原亜矢︶
﹃フロッ
あれから 年。ということで、
イ
り出しブレイクさせた。そして、オー
GrindHouse Magazine 15th
は市民ホールのような中規模クラスの
のライヴと、8月 日にはキャリア初
のデモトラック4曲とイッチー・ザ・
96
ルズ︵ ︶のトリオ編成。全員197
題になり、彼らは一躍脚光を浴びた。
そのサウンドはメタル要素もはらんだ
グランジで、ヘルメットからの影響を
今さら言うことでもないのだけど、バン
ドというのは、メンバーがいてこそ成
立する。たしかにひとりの独裁政権の
ような形になってしまっているケース
も、世の中にはある。しかし異なった
嗜好や出自を持つ人間が集まり、ひと
つの方向に向かうことで、そしてその
際に起こる化学反応があってこそ、バ
ンドというものの醍醐味が味わえるの
だと思う。それだけに、メンバーが欠
けたり、交代したりという出来事は、
バンドにとってターニングポイントと
なる。﹁初期のメンバーのときのほう
がよかった﹂﹁今のメンバーになって
一皮むけた﹂等、リスナーから否定と
肯定のコメントが乱れ飛ぶのは序の
口。それまでにやってきたことを切り
捨てざるを得なかったり、新しいこと
への挑戦のきっかけを見出したり、
ずっと行き詰まっていた状況を打破す
︶が脱退。急遽サ
INSOLENCE
式メンバーとして迎え入れたことを発
る人にすれば、かなり意外に聞こえる
また新境地な曲。これまでの彼らを知
の写真を発表したのが、とても印象的
いうコメントとともに、メンバー全員
写真を撮ってきたから見てくれ!﹂と
よそ2年である。﹁新しい家族と家族
なかでも注目したいのが、9月5日の
出演を含めライヴが次々と決まっている。
このシングルをリリース後も、フェス
ことだろう。
にインタヴューを掲載した盟友、
らのヘッドラインではないものの、今号
を敢行。この際は初期作品から最新作
のセルフタイトル作のリリー
ROACH
渋谷クラブクアトロ公演。この日は彼
まで、数曲ずつ順番にプレイしていく
スに伴うレコ発ライヴへのゲスト出演だ。
だった。発表から 2カ月後、渋谷
という、一風変わったセットリストを
ほかに a crowd of rebellion
と THREE
︵望月裕介︶
大きく羽ばたいていくはずだ。
は、これからさらに
FROG REBIRTH
ANGRY
披露した。そこからはバンドの歴史の
の翼〟は、現在放送中のアニメ﹁ガッ
バーとともに翼を広げた
総括とともに、これからへの新たな決
﹃ 億の翼﹄が、リリース間近だ。
〝 億
曲がタイトル曲になっているシングル
そのワンマンで初めてプレイされた新
意がひしひしと感じられた。
も出演。
新メン
LIGHTS DOWN KINGS
にてワンマン公演
TSUTAYA O-WEST
表した。
の脱退から数えて、お
Shizu
ひねくれたメロディが印象的な、これ
vo
るチャンスになったりする。メンバー
チェンジを強いられ、﹁このメンバー
でなくなるのなら、もう続けられな
い﹂と、解散の道を選ぶバンドが多い
のも頷ける。それだけ、メンバー間の
絆や相性とは大切なものなのだ。
に
なので、 ANGRY FROG REBIRTH
正式メンバーが加入し、再び5人編成
に戻ったという一報を聞いたときは、
正直安心した。というのも、2012年
﹄を自主で流通させ、地道
に﹃ MUSIK
な活動で少しずつ名をあげていき、翌
2013年の夏、レーベルと契約を結
﹄をリリース。
び﹃ Dance in the dark
一気に飛躍すると思った直後、波乱が
巻き起こったからだ。
︵
Shizu
﹄の発売から数カ
﹃ Dance in the dark
月後、
ポートドラマーを起用し、正式メン
バーのオーディションを行いつつ、ツ
ds
vo
23
August - September 2015
1
ダニエル・ジョンズ︵ /g ︶、クリ
20
20
vo
SILVERCHAIR
ds
アーをひたすら続けていった。そして
pic by Tony Mott
15
ds
vo
60
August - September 2015
22
60
ANGRY FROG REBIRTH
ンジ/オルタナティヴロック・バンドだ。
心のオーストラリア出身の4人組グラ
な女性シンガー、ルーシー・ブルー中
ルーシーズ・クラウン。妖艶
ル作を制作中。来年初頭に発売予定
前号にも書いたけど、現在彼らは新フ
ものにできたんじゃないかと思うよ﹂
たし、ファンとのつながりもより強い
になった。おかげでいいプレイができ
理解力が高まったし自信も持てるよう
行ったことで、日本のファンに対する
んだ。そして、そういうものをオーストラ
演し、日本の美しい文化にも感銘した
のオーガナイザーでもある。
市巡演する JAPAN MUSIC FESTIVAL
ソニーはオーストラリアで開催され、数都
だ﹂とソニー。
上がりもとても楽しみにしているん
ディングに入るよ。そのプロセスも仕
号より連続掲載している
の音楽はオールドスクールな
NoMaRa
過去3度来日した経験があり、2枚の
だ。独特なパフォーマンスをするルー
誌
がらどこか新鮮で、新しい響きもある。
EPをまとめ来日の際にライヴ会場での
シーがすべての曲、歌詞を書くとい
全員が楽しんで音楽を作っているとこ
﹁どの曲もイイ出来だよ。オレたちの熟
み日本限定発売した﹃ ALL IN LACE
﹄
曲入りEP
﹃ …And It So Begins
﹄
練の技にファンは驚き喜ぶハズさ﹂と
がある。現在、このCDを購入するの
エヴァネッセンスで
飾った。ケリー・バージ︵ ︶と、元
M A C H I N、
A
ほかの活動で知ら
EVEN DEVILS DIE
とジョンは言う。
ろ。オレもその点が気に入っている﹂
れるジョン・ルコンプ︵g ︶が中心と
のことで、ぜひこのEPを聴いてもらい
で、 NoMaRa
が日本デビューを
な っ た U Sロ ッ ク バ ン ド 5 人 組 だ 。
たい。以下にアップしてあるケリーの
音楽が結びついてほしいという思いか
ディのすべてを完璧な形にするまでひ
地下室にこもり、音楽、歌詞、メロ
﹁彼女はアイディアが浮かぶと、自宅の
いろいろと興味のつきないバンドなん
けての準備に追われているところさ﹂
れがきっかけで始め、今も秋開催に向
じ体験をしてもらいたいと思ってね。そ
リアに持ってきて、多くの人たちに同
ら、ストリーミング形式での試聴を開
とりで作業をする。それをみんなでよ
である。
う。
始した。ソニー・キング︵b︶が昨夏
りよいものにするんだ。高名なプロ
は難しいが、メンバーの発言と彼らの
www.grindhouse.jp/interview/Nom
の来日公演をこう振り返った。
デューサー、リンゼイ・グレイヴィナ
しゃげた爆音と、じりじりと
に移籍しての第一弾とな
tPD records
動してきた彼ら。この度、レーベルを
で披露されていた〝シャーロットの森〟
さを見え隠れさせる。以前からライヴ
けている、ほかに類を見ない唯
らうために英語で歌う必要があった。
ことがどんな内容なのかをわかっても
﹁ま ず 、 ピ ー タ ー に オ レ の 歌 っ て い る
代的にアップデートさせたサウンドを
のグランジ/オルタナティヴロックを現
れたポップさ。三拍子揃った、 年代
はこれまでを踏襲した内容だが、より
さっそく聴いてみたところ、基本的に
することとなった。
に仕上がっている。
らのサウンドに触れるには最適の作品
めにしたかのようで、まずこれから彼
た楽曲だ。これまでの作品をひとまと
︵有島博志、翻訳・松本美和︶
araKelly.php
﹁いろいろな意味でよかったよ。滞在期間
と組む予定で、曲が整い次第レコー
︵有島博志︶
が長かったから、日本で普通に生活し
取材記事も併せて読んでほしい 。
EPは本国アメリカのライヴ会場でのみ
購入でき、公式サイト http://nomara
でもメールオーダーを受け
music.com
つけているが、国外発送はしてない。
音楽的には 年代ハードロック meets
GrindHouse
モダンロックで、その混ざり具合が絶
妙だ。そこで、
が限定枚数独占輸入し、
recordings
年代を彷彿させるエモー
焦げ付くようなノイズ、ねじく
一無二のメタルバンド、ラムシュタイン。
ふたつめはラムシュタインとあまり共
。2
かき鳴らす THE TEENAGE KISSERS
洗練されているだけでなく、もともと
﹄を、8月5日にリリース
MACHINE
ディオヘッドあたりの影響をにじませ
〟は、シューゲイザーやレ
Milky
その屈強なフロントマン、ティル・リ
通点がないよう離れたことをやりた
013年にミニアルバム﹃ PERFECTLY
と〝
ンデマンが初のソロプロジェクト、リ
かった。英語で歌う方がより多くの
LIGHTNING
ンデマンを始動、デビュー作﹃スキル
オーディエンスに届くから﹂
るミニアルバム﹃
ズ・イン・ピルズ﹄を発売した。その
予定はない。ティルが再びラムシュタ
現時点ではリンデマンとしてのライヴ
や、ライヴ会場限定でのカセットテー
リース。ほかにもデジタルシングル
フルアルバム﹃ VIRGIN
〟では潰れたように歪
〝 Out Of Control
〟
強く固めた印象だ。
〝 Psychic Haze
プだが毒々しい彼らの持ち味を、より
から目を離
THE TEENAGE KISSERS
突っ走る模様だ。2015年後半も、
9月 日のワンマン公演まで、ひたすら
﹁電撃チョップ﹂と題したツアーも開始。
リリース直後には福岡を皮切りに、
﹁もともとソロプロジェクトをやる予定
インに合流し、次のアクションをメン
プ︵2010年代とは思えない!︶の
んだギターとベースが不穏な空気を撒
あった幅をさらに広げることで、ポッ
なんてなかったから、当然、壮大な計
バーと話し合うからだ。今はこの﹃ス
き 散 ら し た か と 思 え ば 、〝
﹄をリ
FIELD
画もなかった。以前から知り合いだっ
発表だけでなく、作品には特典として
を付けたり、アートワークやグッズ、
凶暴さを表現しつつ、そこから人懐っこ
〟の三連打では、ささくれだった
Star
〟
〝 Night Night Night
〟
〝 Shooting
Queen
23
すヒマはなさそうだ。
︵望月裕介︶
︵小冊子︶
メンバー自ら作成した ZINE
ポスターのデザインも自分たちで手が
Shadow
うじゃないか。
キルズ・イン・ピルズ﹄を心底楽しも
けるなど、徹底した美意識のもとで活
︵有島博志、翻訳・安江幸子︶
1曲と増えていき、オレもそのたびに
ターから送られてくる曲が1曲、また
手を加えたりする作業を楽しんでやっ
ていたら、ここまでことが大きくなっ
たんだ﹂とティル。
リンデマンは偶然の産物、自然発生の
賜物というわけだ。しかし、とてもそ
ういう経緯で形になったものとは思え
ないほど、
﹃スキルズ・イン・ピルズ﹄
は極上の出来を誇り、強い独自性も宿
す。近年のラムシュタインサウンドか
らは希薄になりつつある奥行きとス
ケール感のあるヘヴィネスが全体を包
み込み、ダークで、そこここにインダ
ストリアル/エレクトロテイストも練
り込まれている、というスタイルだ。
個人的には、ラムシュタインの3枚目
﹃ムター﹄
︵2001年︶を想起させた。
ティルが全曲英語で歌っているのも興
LINDEMANN
THE TEENAGE KISSERS
らいの気持ちだったんだけど、ピー
たピーター・テクトグレン︵g /ペイ
﹄でデビューし、昨年には初の
DIRTY
90
ン、ヒポクリシーほか︶と1曲やるぐ
対面取材をした。
プロモーションのために来日した際、
味深い。
pic by Kana Tarumi
のみで発売した。
TOWER RECORDS
ショナルな歌唱法を得意とするハード
ケリーは
ロックシンガーだ。
﹁彼の持ち味を尊重
し、それをより際立たせることを意図
しつつ曲を書いている。その作業に着
手する前、まず彼に電話し、今、彼が
オレにどんなモードの曲を書いてほし
いと思っているのかを聞く。それか
ら、今でも昔のものでも、聴いて心が
動いた曲について話し合う。そういっ
た彼の意見を踏まえてから書き始める
んだけど、ある程度形になったら彼に
渡し、彼のスタジオでよりよいものに
仕上がるまで煮詰めていく。楽しい作
のイイところは関わる
業さ。 NoMaRa
重量級でユーモアのセンスに長
NoMaRa
LUCY'S CROWN &
JAPAN MUSIC FESTIVAL
ているって感じられたし、過去に2回
る。自然と力も入るさ﹂とジョン。
﹁日本にいくたびに才能あるバンドと共
行うなど、今がとても大事な時期にあ
89
﹁ NoMaRa
はプロモーションやツアーも
vo
本
ひ
80
80
25
August - September 2015
August - September 2015
24
5
超
OUT
OUT
OUT
8.19
8.21
8.26
OUT
OUT NOW
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン
『ヴェノム』
ディスターブド
OUT NOW
8.19
OUT NOW
アート・オブ・アナーキー
『イモータライズド』
『アート・オブ・アナーキー』
当代のメタルシーンを引っ張るUK出身のブレッ
ダン・ドネガン(g)は今作について「完全なる
スコット・ウェイランド(元ストテン&ヴェル
ト・フォー・マイ・ヴァレンタインの5作目。今
ディスターブド・サウンド」と語った。およそ4
ベット・リヴォルヴァー)、ロン“バンブルフット”
年、ジェイソン“ジェイ”ジェイムスの脱退と
年間の活動休止を経た通算6作目となる今作は、
サール(ガンズ・アンド・ローゼズ/g)ディス
ジェイミー・マサイアス加入という、バンド初の
まさに渾身の復活作である。正統派ヘヴィメタ
ターブドのジョン・モイヤー(b)を含む、話題の
メンバーチェンジを経てのリリースだ。プロ
ルの熱血な高揚感と、ニューメタルの無骨な威
スーパーバンドがついに全貌を現した。スコット
今風をやればいいってわけではない。それじゃ安
今年で結成20周年を迎えたロックンロール・バ
次のアルバムへのトーンを伝える新シングル。
大阪出身のトリオによる3枚目のフル作。タイト
デュースを2作目『スクリーム・エイム・ファイ
圧感を同居させ、かみ合う歯車のような馬力全
といえば、今年に入ってからもファンに悪態をつ
易すぎる。日本を代表するホラーパンクの雄は、
ンドの7作目。生来のガラの悪さはそのままだが
パンクロックの楽しさや自由さが息づき、地に
ルとジャケットはトロピカルなハワイを想起さ
ア』
(2008年)以来のコリン・リチャードソンが
開のヘヴィネスで纏め上げられた楽曲陣。どの
いたりソロライヴで酷評を受けたりと散々だったが、
バンドのルーツと思しき80年代の日本のハード
(笑)、よりルーズというか、リラックスしたムー
足を付けた歌詞と相まってポジティヴな情感を
せるけど、実は耳と心に優しく響き、時折ケツ
てがけていることもあって、初期作品で顕著だった
曲にもフックの効いたリフが散りばめられており、
そんな悪評はどこ吹く風と言わんばかりの、まさ
コアやメタルに立ち返ることで、そのホラーパン
ドの漂うアルバムだ。リック・スプリングフィー
生む。だからこそありきたりの「ひとりじゃな
を蹴り上げてくる、パンクロックを聴かせてく
BALZAC
OUT NOW
IMPORTED
バックチェリー
『BLOODSUCKERS』
KEN YOKOYAMA
『ロックン・ロール』
SUNSET BUS
『I Won't Turn Off My Radio』
『Aloha』
硬質のグルーヴ感とヘヴィネス、スピードが復活。
“Who”や“Fire It Up”のイントロなど、随所で
にアナーキーかつ魅惑的なヴォーカルで、あっと
クサウンドを見事に進化させている。23年の
ルドやエアロスミスのカヴァーもプレイしてお
い」とは一線を画す“Never Walk Alone”が
れる。結成8年、前身バンド3.6 MILKのキャリア
ところどころでメガデスばりのインテレクチュア
ニヤリとさせられる。また、デイヴィッド・ドレ
いう間に我々をAOAの世界へ誘っていくものだか
キャリアを持つベテランの矜持。バルザック節は
り、肩の力を抜いてルーツとなる音楽を正直に表
胸に響き、チャップリンの映画『モダン・タイ
も含めると、楽勝で10年以上を数えるベテラン。
ルさをのぞかせる場面もある。近作は、より普遍
イマン(vo)の歌唱も実にキレが良い。“Open
ら、やはり只者ではない。ガンズの色を匂わせる
OUT
まだ錆びついてはいない。
現した1枚だ。
ムス』の小品“Smile”の痛快カヴァーも◎。
安定した1枚だ。
的なサウンドを目指した「メタリック」と言う方
Your Eyes”での拳を突き上げたくなる歌い上
ギターを奏で、まるでファン心理をもてあそぶか
DATE
がしっくりくる作風だったが、今回はメタル側に
げから、
“Never Wrong”でのレゲエやラップを
のようなロンのギターも楽しめるし、ジョンの重
振り切っており、再びバンドの出自を見なおした
思わせるグルーヴィな畳み掛けまでと、多彩だ。
厚なベースもファン垂涎だが、美麗な“ゲット・
かのように思えるアルバムだ。今作のレコーディ
ドスを効かせる中にも哀愁が垣間見える歌声は、
オン・ダウン”や“ロング・アゴー”、ハードロック
ングではマシュー“マット”タック(vo,g)が
がっしりとした演奏とあいまって、ダークヒー
の粋を集めたような“グランド・アプローズ”では、
ベースも兼任しているとのことで、新編成のお披
ローめいた魅力に溢れている。懐かしく、しかし
アートのように精巧で唯一無二の世界観を創出し
露目は11月のOzzfest Japan 2015となる。ジェ
古くない。さまざまなセンスがせめぎ合い、しかし
ているのはさすが。
“ティル・ザ・ダスト・イズ・
イミーは元リヴォーカーという経歴を持っているが、
どこを切り取っても「完全なるディスターブ
ゴーン”は、すでにロッククラシックの域に到達
日本でプレイするのは初めてのはず。楽しみだ。
ド・サウンド」。ぐうの音も出ない。
している。
(望月裕介)
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル:SICP-4510
(盛 泰彰)
ワーナーミュージック・ジャパン:WPCR-16753
(山口智男)
DIWPHALANX RECORDS:PX290
ユニバーサルインターナショナル:
OUT NOW
(宮原亜矢)
OUT NOW
ファントム・エクスカリバー
かつて幸せの青い鳥と名乗っていた3人組が奏で
バカバカしいコンセプトに確かな素養とテク
痛みや苦しみ、殺伐とした世の中を表すようなシ
原点回帰を打ち出した新作。2ビートでかっ飛ば
9.11
るのは、90年代を連想させるメロコアだが、あの
ニックを併せ持つ、メロディックスピードデス
ンセサウンドを凌駕するバンドサウンドと歌声に
すなか、JoseとShunのツインヴォーカルが掛け
時代の音を愛するリスナーはいまだに多いはず。
メタル5人組の1作目。幻の聖剣をめぐる冒険を
は、聴く者の内なる人間力を覚醒するパワーが
合い、Kubotyもギターを弾きまくる…と書くと、
新しけりゃいいってものではない。結局は聴く
テーマに、濃密にスペクタクル、そしてメタル
宿っている。本国カナダやアメリカと、日本にお
たしかにかつての彼らを思い起こさせる。が、日
人の気持ちに響くかどうか。その点、このバンド
をフラットに見てのウィットが息づく、思わず
ける人気の格差が大きいが、新ヴォーカル、マッ
本語詞もより自然と溶け込み、サンバや祭囃子の
はかなり好い線を行っている。リラックスした
ニヤリな音世界を展開。逆に原理主義的なメタ
ト・ウォルストを迎えた、5作目にして原点回帰
リズムも巧みに乗りこなすことで、近作の要素も
歌には懐古調に止まらない個性あり。
ルファンはちょっとムッとするかも!?
した本作は必聴に値する名盤だ。
しっかり反映させている。
CATCH ALL RECORDS:CKCA-1057
『リペントレス』
HOWLING BULL:HWCY-1109
結成20周年を迎えたKEMURIがリリースする
11作目のオリジナルアルバム。今年4月、US
作。初めてバンド名をタイトルに冠するあたりか
り、エクストリーム・ミュージックの親玉、泣く
ツアーを行った際、コロラド州フォート・コリ
らして、今作に対する自信のほどがうかがえる。
子も黙るスレイヤーの11枚目のアルバム。ご存
ンズにあるビル・スティーヴンソン所有のスタ
実際、終始にわたって今までのキャリアに対する
知の通り、ジェフ・ハンネマン(g)の急逝、デ
ジオ、ブラスティング・ルームでレコーディン
自負、そしてさらなる未来への新たな野心が見て
イヴ・ロンバード(ds)の脱退という二重苦を経
グを敢行。サポートも含む現在のライヴメン
とれ、各人の情感がアグレッシヴなダイナミズム
験しての今作。数々の名曲を生み出したソングラ
OUT
バーが顔を揃えたことで、ツアー真っ最中のバ
となって躍動。全編を一気に駆け抜けていく。そ
イターと、サウンドの土台を支えた名物ドラマー
8.5
ンドの勢いをとらえたエネルギッシュな作品
んな本作は、抜けるような青空の下、ドライヴし
を失ったことは、痛手どころではなかったはず
だ。2012年の復活以来、攻めつづけてきた延
たりビーチではしゃいだりしながら聴きたい
だ。ゲイリー・ホルト(エクソダス)に、元メン
長上にあることは明らかだが、勢いだけで終
“DAY BY DAY”、ラウド&ポップな疾走感に持
バーであるポール・ボスタフの手を借りて制作さ
わっているわけではない。リスナーの気持ちを
ち前の沖縄フィーリングが交錯する既発シングル
れたわけだが、最初に聴いた瞬間、よくここまで
煽るホーンをフィーチャーしたスカコアとメロ
の“CALL ME LAZY”をはじめ、沖縄節がメラ
コアを自在に行き来しながら、ホーンのフレー
ンコリックに息づいて胸に迫る“in your mind”、
ズが印象的なインストや、アコギと歌声と手拍
キャッチー&シンガロングな好曲にブルータルな
を振りまわすような、シャープかつ残虐なリフ、
子だけで奏でるアコースティックナンバーにも
一面を忍ばせた“HIDE AWAY”など、まさに
聴き手を追い立てるかのようなスピード感。血生
取り組んだ挑戦は、ベテランならではの懐の深
ROACHの今が刻みつけられた1枚だと言えよう。
臭く、殺気だった、あのスレイヤーだ。30年以
さと受け取るべきなのか、それとも、それも攻
他にも、
“FIGHT IN TOKYO”ではニルヴァーナ
上のキャリアと、メンバーの半分が入れ替わると
めの姿勢の表れと受け取るべきなのか。バラエ
へのオマージュを感じさせるイントロに思わずニ
いう事態にあいながら、ここまで壮絶な作品を生
ティに富んだ曲の数々を、ライヴに近い骨太の
ヤリ。
“Hands feat. hamaken (AIR SWELL)”で
み出せるものなのか。まだまだスレイヤーは死な
サウンドでとらえることで、ダイナミックに描
はAIR SWELLのhamakenと濃密なエモーション
ない。それを10月のラウドパーク15でも証明し
き出したバンドの姿がリスナーに印象づけるの
の交換を繰り広げている。
てくれるはずだ。
August - September 2015
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル:SICP-4448
IMPORTED
(望月裕介)
WANIMA
PRONG
『シンク・ザット…』
RX-RECORDS:RX-107
IMPORTED
TARJA
『SONGS FROM THE BLACK HOLE』
IMPORTED
ZEBRAHEAD
『LEFT IN THE DARK』
『WAY MORE BEER!』
PIZZA OF DEATHがレーベルにマネージメン
90年代初頭から中盤にかけて頭角を現し、時代
元ナイトウィッシュの女性シンガー、ターヤの前
ファンから寄付を募って発売したCD/DVDの2枚
トにと全面バックアップする新世代メロコア・
の一歩先を進むことで非常に高い評価を得てきた
ソロ作『カラーズ・イン・ザ・ダーク』
(2013年)
組ライヴ盤。2013年10月19日のドイツ・ケルン
バンドのシングル。引き締まったプレイ、ムダの
彼らの、再結成後の5枚目。通算10枚目の作品だ。
収録曲10曲のうちの、9曲の別ヴァージョンな
公演を収録。アヴリル・ラヴィーンのカヴァーも
ない展開はなるほど、たしかにメロコアど直球。
再結成後はメタルのあるべき姿を再考し、戻ろう
どを収録したEP。透明感あふれる声色と、ソ
含む代表曲のオンパレードだ。複数のカメラを使
だがメロディと歌い回しは、抽出すると演歌や
とする傾向が強く、時折“かつてのらしさ”に出く
プラノ歌唱法による抜群のうまさに聴き惚れ
い、さまざまな角度からメンバーの熱演に肉薄す
民謡に近い抑揚だ。それでいていやらしくない
わすところもある。このバランス感の妙、イイかも。
る。オリジナルヴァージョンとの違いを聴き比
る映像も見応え満点。実際にライヴで見るのとは
べてみるのも楽しい。
また違う興奮が味わえる。
という、絶妙なバランスがキモか。
(望月裕介)
26
(望月裕介)
のものを作り上げたと思った。トム・アラヤ
(vo,b)の速射砲のごときヴォーカル、カミソリ
(兒玉常利)
One-Coin records:ONECO-17
(宮原亜矢)
(兒玉常利)
スレイヤー
四天王の一角にしてスラッシュメタルの帝王であ
CD+DVD盤CTCD-20025/B、通常盤CTCD-20016
『COME TOGETHER, SING WITH US』
OUT
この夏を激しくご機嫌に彩ってくれそうな痛快
エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ:
TOTALFAT
『ヒューマン』
8.19
『ROACH』
(山口智男)
OUT NOW
OUT
ROACH
は、KEMURIの未来だ。
OUT NOW
スリー・デイズ・グレイス
『鋼鉄の誓い』
(山口智男)
『F』
CAFFEINE BOMB RECORDS:CBR-69
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル:SICX-7
OWEAK
KEMURI
PIZZA OF DEATH RECORDS:PZCA-71
(有島博志)
デラックス・エディションUICN-9029、通常盤UICN-1076
『OVER』
OUT NOW
(兒玉常利)
(望月裕介)
(有島博志)
(有島博志)
(山口智男)
ワーナーミュージック・ジャパン:
CD+DVD盤WPZR-30681/2、通常盤WPCR-16753
PIZZA OF DEATH RECORDS:PZCA-72
SPV:268172CD
e・a・r MUSIC:0209435ERE
MFZB RECORDS:0012
August - September 2015
27
Vol.
3
Jean-Ken Johnny
MAH
RADIOHEADハデビュー作『パブロ・ハニー』(93年)カラ聴
姉の影響でまずHi-STANDARDを、そこからSNAIL RAMP、
イテマシタ。ソノ頃グランジムーブメントモアリ、彼ラノ代表曲
SOBUTなどのJ-PUNKを聴きました。そのころ日本でもラップコ
(MAN WITH A MISSION)
ニ位置ヅケラレタノガ“クリープ”。自分ガ入ッタノモソノ曲カ
アが流行り始めて、地元の先輩に山嵐がいたし、smorgas、宇頭巻
ラ。UKロックハモトモト好キダッタンデスケド、作品全体ヲ聴
(現UZMK)などのヘヴィなバンドも聴くように。その流れでリンプ・
イタトキニブリットポップノ流レニ一応準ジツツモ、モット異質
ビズキット、KORNにいったら「なんじゃこりゃ!?」と。レッチリ
ナコトヲヤロウトシテイルトコロニ新鮮サヲ感ジマシタ。ソシテ
も聴いたんですけど、当時は歌モノすぎて合わなかった。一番ハ
2枚目ノ、コレデモカトイウクライ正統派トモ言エルシ、一方デ
マったのがKORNでした。
ハ実験的トモイエル『ザ・ベンズ』デブッ飛バサレマシタ。自分
「なんじゃこりゃ!?」となったのは、あそこまで生々しいエモーショ
ノナカニハ脈々トUKッポサガアリ楽曲ニハソレガ確実ニ出テイ
ン、エモとは違うけど、なによりエモいところ。当時エモと言えば
ル。Vol.89デ紹介シタTHE SMASHING PUMPKINSモソウデス
ザ・ユーズドでしたけど、KORNの方がとんでもなくエモかった
ガ、自分ガ作ル曲ノ土壌ニナッテルバンドノヒトツデス。
(笑)。ニルヴァーナも好きだったけど、もっとダークでドロドロし
ジョニー・グリーンウッド(g)ガ選ブフレーズヤ音色ニ実験性
た感じ。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは怒っている。ザッ
ヲ感ジマシタ。自分モリフッ子デスガ、ヨクコレヲ思イツクナッ
ク(・デ・ラ・ロチャ)の怒りは聴いていて感じたけど、ああいう
テ感ジテマシタ。今デモソウナンデスケド、モットコノ人ノ引キ
混沌としたドロドロ感はなかった。KORNを聴き、こんなことを音
出シヲ見テミタイト思ワセテクレルプレイデスネ。“ジャスト”
楽で表現していいんだ、これもありなんだと思い、それが「なん
“ボーンズ”トカ、突然彼ヤバンドノ感情ガ乗リ移ッタヨウナ、
じゃこりゃ!?」だったんです。
雑音トモ取レルギタープレイニ、ブリットポップノ線ノ細サトハ
KORNの音楽って、たとえば音大を出ているとか、そういう人たち
マタ違ウ、蠢イテル感情トイウモノヲ思イッキリ出シテイルナト
が作ったものじゃない。音楽をやらなきゃ本当にダメな人たちなん
思イマシタ。
だろうなっていう、その感じがボクと共通していた。ボクが好きな
コノ作品デ彼ラノ曲ソノモノガ実ハ骨太ダトイウ点、シッカリシ
人は大体そういう人。そういう人たちの音楽の方が刺さる。
タ土壌ニ乗ル曲ノ強サニ影響ヲ受ケマシタ。続ク『OKコン
“シューツ・アンド・ラダーズ”の途中のウィスパーがスゴく好きで、
ピューター』(97年)ハ前作デアレダケ王道ナコトヲヤッタニモ
“JACK. B”のイントロや“Fallen Idols”のブレイクダウンにいくと
カカワラズ、ポストロックヤデジタルニ移行シツツアル音楽ノ潮
ころのウィスパーはモロにジョナサン(・デイヴィス/vo)からの
流ノ中デ、最後ニギターナドデデキルスベテヲ出シ尽クシテイル
影響。ウィスパーってゾクゾクするし狂気も感じる。半音で動いて
感、制作者トシテノ貪欲サヲコレデモカト見セツケラレタ気ガシ
いくリフの気持ち悪い感じとか、SHOW-HATE(g)とKORNコー
RADIOHEAD
『THE BENDS』
(1995年)
28
(SiM)
August - September 2015
マス。ソノ探究心ハバンドマントシ
ドって呼んでいるんです。
“ブライ
テ持ツベキナノカナト思イ知ラサレ
ンド”の最初のコードがそう。「こ
マシタ。曲ニ詰メ込ンデイルモノハ
こにKORNコードを入れよう!」っ
スゴク多イノニ、シンプルナ力強サ
てやっているぐらい、影響を受けて
ヲ感ジサセルバンド/作品ヲココマ
います。
デ紹介シテキマシタケド、ソノ延長
アウトプットの最終形は違うんですけ
線上デバンドノ可能性ヲモノスゴク
ど、構成要素としてはとても影響され
感ジサセル作品ダト思イマス。
ていますね。
KORN
『KORN』
(1994年)
今年のラウドパークに参戦決定!
スレイヤーの新作『リペントレス』に迫る!!
BULLET FOR MY VALENTINE / LOUD PARK 15
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ߩᣂ૞‫ޢࡓࡁࠚࡧޡ‬
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ߪ!
SLAYER / LOUD PARK 15 / ART OF ANARCHY / DISTURBED / OPETH / KEMURI
ROACH / ANGRY FROG REBIRTH / SILVERCHAIR / INSOLENCE / LINDEMANN
THE TEENAGE KISSERS / NoMaRa / LUCY'S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL
SUMMER SONIC & SONICMANIA 2015 / MAN WITH A MISSION / SiM / 10-FEET / ੩ㇺᄢ૞ᚢ2015
Vol.91 Ausust - September 2015 Issue
特別両面表紙
ART OF ANARCHY / DISTURBED / OPETH / KEMURI / ROACH
ANGRY FROG REBIRTH / SILVERCHAIR / INSOLENCE
LINDEMANN / THE TEENAGE KISSERS / NoMaRa
LUCY'S CROWN & JAPAN MUSIC FESTIVAL
SUMMER SONIC & SONICMANIA 2015 / MAN WITH A MISSION
SiM / 10-FEET / 京都大作戦 2015
¥0
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FREE! FREE!
Vol.91 Ausust - September 2015 Issue
特別両面表紙