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2005 年 4 月 15 日創刊
会 報 ひまわり
2015 年 7 月 13 日発行
岩手県在宅保健活動者連絡協議会
平成27年度第13回岩手県在宅保健活動者連絡協議会総会及び研修会
5月 12 日(火)岩手県国保会館において、岩手県在宅保健活動者連絡協議会総会及び研
修会が開催され、約 30 名の会員の方々に出席いただきました。
総会では、「平成 26 年度事業報告」と住民の健康づくりの支援を基本方針とした「平成
27 年度事業計画」が満場一致で承認されました。
また、研修会では、岩手県環境保健研究センターの海上長子上席専門研究員から、岩手県
の健康課題について、岩手県保健福祉部長寿社会課小野寺尚子主事から、地域づくりによる
介護予防推進支援事業について、国民健康保険中央会鎌形喜代実常勤参与から、国保保健事
業と在宅保健活動者の役割についての講演をいただき、協議会活動の充実に向けて学びを深
める研修となりました。
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2005 年 4 月 15 日創刊
会 報 ひまわり
会長あいさつ
来賓祝辞
岩手県在宅保健活動者連絡協議会
会 長
2015 年 7 月 13 日発行
岩手県国民健康保険団体連合会
阿部 恵美子
専務理事
昨年 5 月 12 日の総会で村井前
会長からバトンを引き継ぎ 1 年が
経過するところでございます。
本日は菅原和彦専務理事様の御臨
席を賜り、会員の皆様をはじめ、役員・国保連担当
課の皆様のお力添えで、第 13 回総会及び研修会を
開催することが出来ましたことを、心よりお礼申し
上げます。
さて、私どもの会の活動も「干支」でいえば、二
回り目に入っております。この 12 年の間には驚異
的な自然災害(東日本大震災)の経験も含め、社会
は大きく変わり日々の生活でも、少子高齢社会・人
口減少を実感する実例に日々遭遇しております。
これからの時代、還暦を超えている私共には、誰
でもが通る「老いと病と死」を真剣に感じる時代で
もあり、私を始めここにおられるほとんどの会員の
皆様は国保の被保険者として、年金受給者として、
介護保険・後期高齢者医療制度等々の社会保障制度
の変革を受け入れ利用し暮らしを続けることとなり
ます。
加齢と共に増大する医療・介護も効率的で具体的
支援が求められ、特にも保健事業では、各健康保険
者が作成するデータヘルス計画に基づき進めること
で、上位計画の「健康日本 21(二次)計画」の実効
である「健康寿命の延伸・健康格差の是正」を目指
すことになっております。
国保も大きな変革期を迎えたこの時期に、国保事
業の一端をシニア世代として多職種が連携し担うこ
とは、私どもの協議会活動の主旨と考えます。
本日の総会では、26 年度事業の振り返りと 27 年
度事業計画について皆様の忌憚のない御審議を期待
しております。
また、本日の研修会は真面目でちょっと気難しい
内容ではありますが、最新の情報を講師の先生方か
ら準備していただきました。永い活動で生ずる歪み
やひずみを「学ぶこと」で修正しながら時代に合っ
た社会貢献ができればと思います。
最後に宮澤賢治の言霊、詩「雨ニモマケズニ」か
ら私の好きな一節『アラユルコトヲ ジブンヲカン
ジョウニ イレズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワ
スレズ』を噛みしめながら、参加者の皆様の益々の
御健康を祈念し私の挨拶といたします。
菅原 和彦
本協議会の皆様方には、日頃か
ら本会の保健活動をはじめ、地域
の方々の健康づくりに御支援、御
協力をいただいておりますことに対
して、この場をお借りして御礼申し上げます。
さて、国においては、平成 26 年 4 月より、国保
法に基づく保健事業の実施等に関する指針が一部改
正され、保険者は、健康・医療情報を活用した被保
険者の健康課題の分析、保健事業の評価等を行うた
めの基盤が近年整備されてきていることを踏まえ、
レセプトデータや健診データを活用して、PDCA
サイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実
施を図るためのデータヘルス計画を策定し、保健事
業の実施及び評価を行うこととされております。
各県の国保連合会は、保険者が実施する保健事業
を支援するため、外部有識者で構成する「保健事業
支援・評価委員会」を設置し、KDBシステム等を
活用したデータヘルス計画の策定、実施について助
言等を行う「国保・後期高齢者ヘルスサポート事業」
を平成 26 年度から実施しております。本県では、
20 保険者から支援申請があり、保険者に対し事業の
説明会及びヒアリング等を実施し、周知するととも
に保険者が策定したデータヘルス計画への助言等の
支援を行っているところであります。
また、本県では特に、脳卒中の死亡率が全国ワー
スト1となっており、健康いわて 21 プラン第二次
においてもワースト1からの脱却は、最も重要な課
題の一つとなっております。さらに本県では、健康
寿命の延伸を図るため「脳卒中予防県民会議」を設
立し、県民一人ひとりが自らの健康状態を自覚する
ことにより、健康的な生活習慣を確立し、社会全体
で県民の主体的な健康づくりを支援する社会を目指
しておりますが、本協議会の皆様には、同会議の県
民大会支援をはじめ、多くの御協力をいただいてお
り、改めて感謝を申し上げるところでございます。
本会といたしましては、これらの動向をふまえつ
つ、従来から取り組んでいる第二次健康ステップア
ップ運動の推進に取り組んで参る所存でございます
ので、会員の皆様方におかれましても、豊富な知識
と経験を生かし、地域の健康づくりに一層の御力添
えを賜りますようお願いをいたします。
結びになりますが、本協議会のますますの御発展
と本日御参会の皆様方の御健勝と御多幸を祈念して
挨拶といたします。
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平成27年度計画を協議
データからみえる岩手県の課題とは?
議長に盛岡地区の畑村成子氏が選出
され議案審議が行われました。
・報告第1号
「平成 26 年度岩手県在宅保健活
動者連絡協議会事業報告について」
・議案第1号
「平成 27 年度岩手県在宅保健活動者連絡協議会
事業計画について」
上記について提案どおり承認されました。
講演Ⅰ:「岩手県の健康課題
~特定健診等から見えてくるもの~」
講師:岩手県環境保健研究センター保健科学部
上席専門研究員
海上 長子 氏
特定健診・特定保健指導の結果、医
療費、死亡率等のデータを提示し岩手
県の健康課題と今後の市町村の取り
組みの方向性について示されました。
平成 27 年度岩手県在宅保健活動者
連絡協議会事業計画
Ⅰ
基本方針
市町村における保健・福祉活動の重要性を認識し、
住民の健康づくりを支援するため、豊富な知識と経
験を活かし、地域の保健、福祉活動に寄与するとと
もに、会員の資質向上と親睦を図るため下記の事項
を推進する。
Ⅱ
目標
1. 高齢者の健康づくりについて、介護予防の面か
ら支援し、地域住民相互のボランティア意識を
高める。
2. 地域の食育活動をとおし、若い世代からのメタ
ボリックシンドローム対策につなげる。
3. 保健推進委員や食生活改善推進員等の住民組
織活動を支援し、地域保健活動のさらなる活性
化につなげる。
Ⅲ
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<岩手県の健康課題>
①市町村国保における特定健診受診率は、全国比較
で高い傾向にあるが、岩手県の保健指導終了率は
16.4%と全国平均の 19.9%より低い値である。
②岩手県は幼少から肥満の出現率が高く、成人を経
て高齢に至るまで、長い期間で肥満傾向にある。
●6~17 歳までの肥満児の割合は、男女ともに全
国平均を超えて高くなっていた。
●岩手県のメタボリックシンドローム(内臓脂肪
症候群)の平成 24 年の割合は、全国 5 位と高
い位置にある。
③食塩の摂取量は、全国でも上位にあり、脳卒中を
引き起こしやすい状態が慢性化している。
●平成 24 年の岩手県の食塩摂取量は、男女とも
に全国1位であった。
具体的実施事項
1. 総会・研修会等の開催
 全体研修会の開催(年1回)
2. 役員会等の開催
 役員会の開催(年1回)
 役員及び地区代表者合同会議の開催(年2回)
3. 会員相互の情報交換
 地区ブロック単位の電話連絡網登録調査の
実施
4. 連合会保健事業への協力支援
 第2次健康ステップアップ運動に係る保険
者支援事業への支援
 国保・後期高齢者ヘルスサポート事業への
協力支援
5. 他団体からの依頼による保健事業の支援
6. 会報「ひまわり」の発行(年2回)
7. その他、協議会に関する保健・福祉活動
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わが県の健康課題を真剣に聞く参加者
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地域づくりで介護予防を
住民が安心して生活できる地域づくりを
講演Ⅱ:「地域づくりによる
介護予防推進支援事業について」
講演Ⅲ:「国保保健事業と
在宅保健活動者の役割について」
講師:岩手県保健福祉部長寿社会課
主事
小野寺 尚子 氏
講師:国民健康保険中央会
常勤参与
平成 27 年度に見直された介護保
険制度について、訪問介護や通所介
護等を通して提供されてきたサー
ビスが、地域支援事業として市町村
の裁量で実施されるようになりまし
た。
平成 26 年度より開始した地域づくりによる介護
予防推進支援事業は、
「高齢者を年齢や心身の状況等
によって分け隔てることなく、人と人とのつながり
を通じて、参加者や通いの場が継続的に拡大してい
くような地域づくりを推進すると共に、地域におい
てリハビリテーション専門職等を活かした自立支援
に資する取り組みを推進し、要介護状態になっても
生きがい・役割をもって生活できる地域の実現を目
指す」ことを目的に行われ、岩手県では、花巻市と
二戸市において、モデル事業としての取り組みが行
われました。
岩手県のモデル2市でも厚労省の資料「住民運営
の通いの場の充実プログラム」を基に、指定地区に
おいて、自主的集まりの場を立ち上げ、PT(理学
療法士)の協力による体操や傾聴ボランティア、保
健委員による健康チェック、交流会等が行われまし
た。
平成 27 年度も同事業の実施を希望する陸前高田
市、北上市、一関市、平泉町、軽米町、二戸市の 6
市町に対して、都道府県密着アドバイザー等のバッ
クアップのもとに研修や個別相談等の技術支援等を
行っていくとの報告がありました。
国民健康保険制度の動向として、
国民健康保険法の改正案は 30 年
度から都道府県が財政運営の責任
主体となり、市町村は引き続き資格
管理や保健事業などを担うこととし
て審議が進んでいるとの説明がありました。
また、これを踏まえ、
「高齢者の増加により医療費
適正化計画の見直しや予防・健康づくりの促進」な
ども同改正案に盛り込まれていることや都道府県が
策定する地域医療構想や地域包括ケアシステムの構
築に向けて地域支援事業の充実が重要になること等
の説明もいただきました。
次に、
「国民健康法に基づく保健事業の実施等に関
する指針」に、
「健康・医療情報の活用及びPDCA
サイクルに沿った事業運営」が新たに追加されたこ
とで、
「国保連合会は、保健事業の実施体制を強化す
るために、保険者に対し、在宅保健師等の派遣、専
門的な技術又は知識を有する保健師等による保健従
事者に対する研修の実施等、保険者が行う保健事業
のPDCAサイクルに係る取組みを引き続き支援し
ていくこと」となることが話され、国保連合会保健
事業として市町村国保保険者への支援方法の見直し
と在宅保健師等の位置づけ等を確認することができ
ました。
最後に、
「医療や介護の提供体制の変革等、高齢者
を取り巻く状況が変化していくが、住民が安心して
生活できる地域づくりに向けて今後も協力をお願い
したい」と話されました。
<都道府県密着アドバイザーとは>
所在の都道府県を担当し、市町村担当者が地
域づくりを実践する中で抱える課題等に対する
日常的な相談・支援を行います。
平成 27 年度は、本協議会の阿部会長が都道
府県密着アドバイザーを担当し、6市町を支援
していく予定となっています。
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鎌形 喜代実 氏
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各地区ブロック活動と平成27年度計画
今年度も各地区ブロックでは、下記の活動を予定しています。
平成27年度の各地区ブロックの活動計画
<盛岡地区>
<二戸地区>
連絡網会員数 26 人
●年 10 回 情報交換会及び学習会
●活動は、今後検討し、依頼があれば対応してい
く予定である。
※国保連保険者支援として、奥州市特定健診未受
診者調査及び受診勧奨、雫石町メタボ予防講座、
矢巾町歯科相談等に協力予定です。
<花巻地区>
●6月 23 日 第 1 回打合せ会
●9月 13 日 九戸村健康ウオーキング大会
●10 月4日 軽米町民健康まつり
●11 月 21 日 いちのへ・いきいきフェスタ
●11 月 22 日 にのへ健康フェステバル
●4月~3月(10 回) 介護予防サロン
●4月~3月(36 回) 傾聴ボランティア
●7月~3月(2回) まちの相談室
●H28 年2月 第2回打合せ会
<沿岸地区>
連絡網会員数 12 人
●年 6 回 社協石鳥谷支部活動支援
(介護予防教室、ふれあいいきいきサロン)
連絡網会員数 6 人
●9月 15 日
連絡網会員数 6 人
住田町産業文化まつり支援
●8月 特定健診に係る支援
6 月 17 日、6月 25 日、7月8日
7月 17 日、8月 21 日、9月3日
●7月 27 日 ミニ特養[ひとひら]での活動支援
(口腔ケアの方法、おしゃれ教室)
●情報交換会
<久慈地区>
連絡網会員数5人
<県南地区>
●偶数月第2水曜日
松拍園と地域高齢者のふれあいサロン
●奇数月第2水曜日
みずき園と地域高齢者のふれあいサロン
●月~金曜日
子育て支援ルーム(乳幼児から就学前)
●年6回 久慈市介護予防教室支援
●毎月1回 こはくのまちの保健室
●年6回 出前まちの保健室(東北銀行久慈支店)
●年 10 回 出前まちの保健室(3 か所保育園)
●年 2~3 回 出前まちの保健室(2 か所公民館)
●年 10 回 看護協会久慈支部事業への協力
高校野球地区大会の救護係、久慈福祉まつ
りへの協力
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連絡網会員数 10 人
●年3回 東山町サロン活動への協力
●年4~5回 情報交換及び研修会等参加
※ 地区ブロックの活動は、会員それぞれの事
情を配慮して行われており、情報交換会や研修会
等の御案内は、連絡網に登録されている会員に送
付しております。
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会員の皆さんへお知らせ
● 研修会、イベント等開催について
●
「岩手県国民健康保険フォーラム」
日時:8月 25 日(火) 午後1時から4時
場所:盛岡市アイーナホール
(いわて県民情報交流センター)
●基調講演
「脳卒中の治療と予防
-健康に長生きするために-」
講師:岩手医科大学医学部脳神経外科学講座
教授
小笠原邦明氏
●パネルディスカッション
「脳卒中予防に取り組もう」
3 地区からの意見発表等
「電話連絡網」について
電話連絡網は、地区ブロック毎に連絡網登録者
に配布し、地区ブロック内での情報交換や連絡調
整に活用しています。
地域住民の健康づくりのお手伝いをしてみたい
方、専門職の仲間と情報交換してみたい方は、総
会の開催通知に同封した調査票に記入するか、ま
たは、事務局まで御連絡ください。
※個人情報の取り扱いについては、十分留意して
まいります。
※参加希望に方は、7月 31 日までに別添用紙に
て報告願います。
● 会員登録状況(平成27年5月30日時点)
●
全会員 78 名 (連絡網登録者数
<職種別>
保 健 師
助 産 師
看護師及び准看護師
管理栄養士及び栄養士
歯科衛生士
当協議会では、保健事業支援に必要な研修や情
報提供を行い、楽しい仲間による楽しい活動を目
指しております。
仲間との情報共有を希望している方や退職、育
児を終えて時間のある専門職の方を御存じな場合
は、本人の了解を得た上で下記事務局に御紹介を
お願いします。
加入希望者には、事務局より会員申し込みカー
ド等を送付いたします。
65 名)
39 名
1名
17 名
12 名
9名
※会員数は、総会時の調査、電話等で確認できた
会員の数となります。
仲間を紹介して下さい。新会員募集中!
担当:岩手県国民健康保険団体連合会保健介護課保健係
住所:盛岡市大沢川原 3 丁目 7 番 30 号
T E L:019-623-4324 F A X:019-622-1668
Eメール:[email protected]
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