地域包括ケア時代を創る老人保健施設におけるソーシャルワーク機能

シンポジウム
PR版
第23回北海道老人保健施設大会シンポジウム(H27年11月6日金曜日INさっぽろ芸文館)
多くの方のご参加をお待ちしております
H27.8.7発行
地域包括ケア時代を創る
老健施設におけるソーシャルワーク機能
シンポジウム
テーマ
老人保健施設におけるソーシャルワーカーの役割は、稼働率の維持、入所相談への対応、地域へ生活する
ための相談支援などが主であった。これに加え、今後は「在宅強化」に向けた介護ニーズを持つ要介護者の生
活の質を高め、地域生活へ結びつけるために施設外へ働きかける地域包括ケアの要としての地域連携が求
められる。
施設内の生活機能向上の仕組みのみならず、退所後の在宅生活の維持の仕組みを創る地域全体への統合
的視点がソーシャルワークの特徴であり、各施設の支援相談員(ソーシャルワーカー)がその主たる役割を担
うことになる。
本シンポジウムでは、このような「地域包括ケアの要」となるべく活動をしている介護老人保健施設のソーシャ
ルワーカーより報告を受け、地域包括ケア時代を創るソーシャルワーク機能について考えたい。
【発行】北海道医療ソーシャルワーカー協会 医療福祉活動部
担当 岡村(西岡病院/電話011-853-8322)
座長
関 建久 氏
(介護老人保健施設 あるかさる:網走市)
北海道医療ソーシャルワーカー協会 会長
キーワードは「地域包括ケアの要・生活機能向上・地域連携」
介護保険制度が始まり、老健施設は長らく特養待
機施設の汚名に甘んじてきた。
しかし地域包括ケアの推進により、老健は名実とも
にこれを支える役割を期待されている。
施設内で心身機能を向上させ、自宅復帰を目指す
だけではない。利用者の人生の伴侶資源として、地
域の不可欠な介護サービスの基地の役割が期待さ
れている。
新しい時代を創るためには老健にはソーシャル
ワーク機能の充実が求められる。
パネラー
荒木 耕一郎 氏
(JCHO北海道病院附属介護老人保健施設:札幌市)
生活モデルをベースとした施設運営の可能性
在宅復帰を謳いつつ、社会的要請・経営的判断から特養待機
者のニーズに応えてきた老健に、いよいよ「大規模多機能」たる
本来機能の復活が要請されている。平成30年度診療報酬・介護
報酬同時改定に向け、施設運営は自ずと変わらざるを得ない。
「地域包括ケアシステム」と「老健施設の理念と役割」は、親和性
が非常に高い。
老健は、多職種が協働し、多彩な医療・福祉サービスが展開で
き、地域包括ケア時代のキープレイヤーとなる力を秘めている。
そのポテンシャルの発揮には、医師などの基幹職員が、施設運
営の視点を「医療」から「生活」へ、よりシフトすることが有効であ
る。
変化の鍵を握るのは、「生活モデル」と「連携」のプロである支
援相談員ではないか?当施設の取り組みを紹介しつつ、生活モ
デルベースで当事者の生活的価値に重きを置くケアが、全老健
東会長が「2025年型老健施設」で示す、自施設の得意サービス
特化型に結びつくことも合わせて提起する。
パネラー
松原 俊輔 氏
(介護老人保健施設アートヒルズ:札幌市)
道のないところに道をつくる~老健ソーシャルワークの専門性
介護報酬の改定に伴い、地域包括ケアシステムの中
での老健の役割が明確となり、支援相談員が担う役割
はさらに重要性を増していると考える。
クライエントのニーズを満たし、且つ施設運営の一端
を担う支援相談員は、地域の実情に合わせた施設づく
りをする上でのキーマンとなる。地域によって差異が
生じてはならず、そのためには支援相談員個々のコン
ピテンスの向上が必要であり、一定の質が担保され、
均一化されたサービスが提供されなければならない。
老健ソーシャルワークの専門性は、ミクロからメゾへ
展開する実践力、クライエント・組織・地域のニーズ
キャッチとその調整力と考える。そして目の前のクライ
エント支援のみならず、同様の課題を持つ利用者と家
族へも同時に目を向け、公共のために貢献する姿勢を
持つ必要がある。このようなソーシャルワークの価値
を基軸とした経営とのコミットメントも重要であり、これ
ら専門性について事例を通じ提言したい。
パネラー
外山 史教 氏
(介護老人保健施設ヴィラかいせい:帯広市)
地域連携を実現するソーシャルワークの統合的機能
今まで老健は、地域の社会資源の積極的活用の有用
性を欠いていた。施設の中だけで利用者のことを考えて
いたからだ。
最大の地域の社会資源とは、利用者の住まいを中心と
した環境や(人間)関係である。利用者の思い描く暮らし
を聞き取り、Life(参加レベル)目標へ転換していくために、
老健ソーシャルワーカーは豊かで多角的な視点を持たな
ければならない。
援助者としてアセスメント能力を磨きあげるため、俯瞰
的にみる姿勢が求められている。利用者の置かれている
立場から出発して、施設内の資源を通り、地域の資源ま
で見据えて利用者援助を行うのが唯一ソーシャルワー
カーである。
入所前から地域での生活を見据えた面接を行う当施設
の実践も紹介しつつ、地域の社会資源の積極的活用の
有用性を提言する。
研 修 案 内
北海道老人保健施設協議会×北海道医療ソーシャルワーカー協会 コラボ企画
初開催!老健ソーシャルワークセミナー
☆日時 平成28年2月26日(金)11:00~18:00
(終了後、懇親会あり)
☆場所 ムトウ会議室(札幌市北区)
☆参加費
北海道医療ソーシャルワーカー協会会員 3,000円
非会員 5,000円
※懇親会参加費は後日案内予定
☆定 員 40名(先着順)
☆ホームページで今秋に案内予定
☆問い合わせ先
北海道医療ソーシャルワーカー協会
医療福祉活動部 岡村(西岡病院)
(電話 011-853-8322)
セミナー内容
11:00 開始
講義1「介護報酬改定と地域包括ケアシステムにおける
介護老人保健施設の役割」
北海道老人保健施設協議会 会長 星野 豊 氏
12:00 休憩
13:00
講義2 「施設運営と介護報酬改定における
支援相談員の役割」
北海道老人保健施設協議会 事務連会長 池田 鉄兵 氏
講義3 「在宅復帰施設を実現する戦略」
老健あるかさる(網走市)医療介護連携推進室長 水島 直子 氏
講義4 「在宅強化型老健に向けた戦略立案」
北海道医療ソーシャルワーカー協会 会長 関 建久 氏
18:00 終了 → 終了後、懇親会