医療法人 松徳会 松谷病院 と らぎ み の す や ほほえ 第39号(H27.8.12 発行) 『感染症の今昔』 人類は紀元前の昔から様々な感染症と戦ってきま した。グリム童話「ハーメルンの笛吹き男」というお 話では、色とりどりの衣装を着た男が笛を吹くと、町 中のネズミが行進し、川におびき寄せられあっぱれネ ズミ退治となったエピソードが語られています。後 世、日本人によって発見されましたが、中世ヨーロッ パの脅威だったペスト菌を暗示する寓話のように思 われます。感染症は長い間人々の恐怖でありました。 時代とともに衛生水準は向上、医学も進展し抗生物 質が開発され感染症による死亡者は激減しました。し かし、病原菌は耐性菌に姿を変え、時にパンデミック (世界的流行)を引き起こすことがあるようです。世 界各国と交流する現代社会、日本でも感染症を取り巻 く環境の著しい変化に合わせ「感染症法」で感染分類 別に対応と措置が規定されています。以前には知られ ていなかった「新興感染症」(※表参照)や、結核の ように再び出現してきた「再興感染症」も問題となっ ています。 < 各感染症の特徴 > 近年、日常生活ではあまり馴染みのない感染症が世界各地で流行してい るとのニュースをよく耳にします。5月に韓国で流行が拡大したMERSや 昨年約70年ぶりに日本でも感染が報告されたデング熱、アフリカでいま だ終息宣言の出ていない国もあるエボラ出血熱の特徴を踏まえつつ、どの ような知識をもって備えるべきなのか、検討していきます。 『感染症対策』 感染症とは、<大気・水・土壌・人・動物など>に存 在する病原性の微生物(ウイルス・菌・寄生虫など)が、 人の体内に侵入することで引き起こされる疾患です。 まずは、目に見えない病原体や寄生虫がどこから(感染 源)どのように(感染経路)侵入してきたかを知ること が大切です。原因となる病原体や感染経路が異なるた めに各々の感染症に対する予防対策は異なります。 日常的には、免疫を低下させないようにバランスの とれた食事、規則正しい生活、身の回りの清潔を保つこ とが基本です。うがいや石けんを使った手洗いも有効 な手段です。発熱、嘔吐、下血、血便など普段と違う症 状が出た時には早めに受診しましょう。 『パンデミックへの対応』 一方では、日本人はパンデミックに過剰反応を示す 傾向があります。2009年の新型インフルエンザ騒動 では、国内外から買い占めたワクチンが1000億円分 も期限切れで廃棄されました。また、今年のMERSの致 死率は、実際にはそれほどでもなく、2003年に流行し たSARSとほぼ同程度(11%)と推定されています。危 機を煽るだけのメディアに惑わされない知恵も必要で しょう。 ◆感染症法による 感染分類◆ ・一類感染症 感染力や罹患した場合 の重篤性などに基づく総合 的な観点からみた危険性が 極めて高い感染症 ・ニ類感染症 ・ニ類感染症 上記同様の観点からみた 危険性が高い感染症 ・三類感染症 上記同様の観点からみた 危険性は高くないものの、 特定の職業に就業すること により感染症の集団発生を 起こしうる感染症 ・四類感染症 人から人への感染はほと んどないが、動物、飲食物 などを介して人に感染し、 国民の健康に影響を与える おそれのある感染症 ・五類感染症(省略) Page 2 松谷病院 新入職員 紹介 広報誌 『やすらぎとほほえみの架け橋』 4月以降入職した職員をご紹介致します。 皆様に少しずつ顔を覚えて頂きながら、 頑張っていく所存ですので、何卒よろしく お願い致します。 放射線科 放射線技師 宇山 茂樹 6月1日より当院に勤務になり ました。 交野に在住して27年が経ちま す。今まで38年間豊中の病院で勤 務していました。これからは今まで の経験をもとに、地域で一番必要とされる、愛される 病院を目指して、皆さんと一緒に頑張ります。 太めの私ですが、運動は好きで、今は週3~4回 フィットネスで筋トレをしています。特技は剣道で、 四段です。よろしくお願い致します。 リハビリテーション科 助手 小野 さゆみ 野球少年の息子さんを 支える母でもあります。 4月からリハビリ科で働くことになりました、 小野さゆみです。医療関係で働くのは初めてなの で、ご迷惑をおかけする事もあると思いますが、 一生懸命がんばりますので、よろしくお願い致し ます。 医事課 古川 久美子 家では老ネコを2匹 飼っています。 5月から医事課の一員になりました。 覚える事がたくさんあり、不安もありますが、 いつも笑顔で迅速な対応ができるように心がけ て、皆様の力を借りながらになると思いますが、 一歩一歩成長していきたいと思っていますので、 よろしくお願いします。 ケアスタッフ 松本 尚美 松谷病院で働き始めて、もう すぐ2ヶ月が経ちますが、まだ まだ慣れないことばかりで、 色々覚えることがたくさんあ ります。ケアスタッフの皆さん、看護師の皆さん にもすごく優しく指導してもらっているので、 頑張って仕事が出来ます。夜間勤務も初めての 経験で不安なことばかりですが、皆さんご指導 よろしくお願いします。 <一面の続き> ↓掲示ポスターの一例 7月28日に韓国における事実上の終 息宣言が出されたMERS。とは言え、また いつどこで感染拡大するかわかりませ ん。日本の厚生労働省はMERS対策とし て、中東地域に14日以内に滞在していた 人で、38度以上の発熱や咳等の症状が確 認されたり感染が疑われる患者や感染源 の一つとされるヒトコブラクダに接触し たりした患者様が医療機関を受診した場合、 直ちに保健所に届け出るように医療機関 に対し、求めています。 当院においても問診・診察にて上記の患 者様を認めた際には、保健所に届け出る ようマニュアルを新たに作成しました。ま た、右記のポスターにて注意喚起も行ってお ります。たとえMERSの可能性はなくとも、 風邪症状等見られる際は、マスク着用、うが い手洗い等で感染拡大に努めるようにしま しょう。 第39号 Page 3 『シダトレン』による治療をご存知ですか? 国民の25%以上がスギ花粉症といわれる時代、毎 年のことで苦労されている方も多いのではないで しょうか。花粉飛散時期、症状のひどい方にとっては 毎年大変辛いものですが、事前対策として多少なりと も症状を軽くできる舌下免疫療法をご存知でしょう か? 当院では昨年よりスギ花粉症に対して『シダトレ 『シダトレ ン』による舌下免疫療法による治療を行っています。 ン』による舌下免疫療法 アレルギーの原因物質(アレルゲン)を含むエキスを 舌の下に投与することで体内に吸収させ、この投与を 継続的に行うことで症状を軽減させていく方法です。 厚生労働省の調査によると、この舌下免疫療法で8割 の方が改善傾向に向かっているとの結果が報告され ており、効力が期待できます。 花粉症のシーズン中は副作用が出やすく、治療を開 始できないため、花粉が飛散する前に開始して頂くこ とをお勧めします。当院では、月曜日(午前診 月曜日(午前診・午後 診)、土曜日(午前診)に舌下免疫療法 診)、土曜日(午前診) 舌下免疫療法を受けて頂く 舌下免疫療法 ことができます。お気軽にお問い合わせください。 ☎072-859-3618 当法人においても、毎年新たな職員を迎えます。病 院等の施設では、日々当たり前のように行われている 衛生管理ですが、環境が変われば異なるものです。そ のため、院内感染対策委員会の主催で当法人新入職員 を中心にMRSA(※)及び手洗いの勉強会を行いま した。MRSAによる感染症は大阪府で報告数が増加 しており、特に60歳以上で多く報告されています。 感染経路としては医療従事者の手指を介して伝播する 接触感染が多く、標準予防策を守ることの重要性を改 めて確認しました。手洗いチェッカーによる手洗い前 後の様子は、各自驚きや発見があり、自己の手洗い方 法を見直すきっかけとなったようです。計26名の参 加者各々が、これからの業務に活かしていけたらと思 います。 ※ MRSA…メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ある職員による 手洗い前後の様子 After 親指と手首に 洗い残しが!! Before 8月3日(月)、病棟にて納涼会を 行いました。今年は趣向を替えて、毎 週月曜日に行われる音楽療法に続い て、ケアスタッフ手づくりの金魚すく いと、輪投げを準備しました。患者様 に暑気払いの意味も込めて企画した金魚すくいは、初めこそ尻込み気味 の方もいらっしゃいましたが、やり始めると皆 さん楽しそうに参加されていました。金魚すく いが思いのほか盛り上がり、輪投げをする時間 がなくなってしまいましたが、患者様のいつも と違う表情を拝見し、私たちスタッフも楽しい 時間を共有することができました。 金魚すくいに夢中の 患者様たち♪ 熱中症にご注意を!! 参加された患者様へ 手づくりのうちわをおみやげにお渡ししました Page 4 松谷病院 広報誌 『やすらぎとほほえみの架け橋』第39号 担当医一覧【平成27年8月~】 担当医一覧 ※水曜日の三好院長の外来は、糖尿病及び生活習慣病専門外来です。 ※急患はお電話頂ければ、随時受け付けます。 ~担当医変更のお知らせ~ 8月より、金曜日午前診は竹川先生の1診のみとなっております。 毎日暑い日が続き、蚊が 繁 殖 しや す い時 期と なっております。 デング熱対策として、蚊 に刺されないよう注意・ 工夫しましょう。 ご迷惑をおかけしますが 迷惑をおかけしますが、 をおかけしますが、何卒よろしくお 何卒よろしくお願 よろしくお願いいたします。 いいたします 日本医療機能評価機構認定病院 労災指定 当院では 当院では「 では「在宅復帰機能強化加算」 在宅復帰機能強化加算」を 算定しています 算定しています 医療法人 松徳会 松谷病院 内科・呼吸器内科・循環器内科・消化器内科 ・アレルギー科・リハビリテーション科・放射線科 松谷病院 基本理念 診療時間: AM9:00~12:00 PM5:00~ 7:00 (土午後・日祝 休診) 面会時間: PM3:00~8:00 (月~土) PM1:00~8:00 (日・祝) 安全(SAFETY) 奉仕(SERVICE) 満足(SATISFACTION) 〒573-0126 枚方市津田西町一丁目29-8 ( ・JR津田駅下車 徒歩10分 ・京阪枚方市駅下車 南口 京阪バス 津田西町バス停前 Tel 072-859-3618 Fax 072-859-1685 松谷病院 松徳会ヘルパーステーション 枚方市地域包括支援センター松徳会 ウェルファルマ薬局 ) URL http://www.matsutani.or.jp 介護老人保健施設 老健ふじさか 松徳会居宅介護支援事業所 松徳会桃山クリニック ヘルスサポートセンター桃山 介護付有料老人ホーム メディメゾン東月 くにみが丘クリニック くにみが丘メディカルフィットネス倶楽部 松谷病院 広報誌 『やすらぎとほほえみの架け橋』第39号 (H27.8.12発行) 編集部:阪井、中村(と)、小林、中村(奈)、村田、小澤、三好(院長)
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