カラス対策の道 - 山形大学農学部

山形大学農学部
『 カラス対策の道 』
客員教授
キーワード【農作物被害,集団ねぐら問題,繁殖期の電気トラブル】
後藤 三千代
( GOTO, Michiyo )
カラスの自然界における生活史とトラブルの季節性
これからのカラス対策
カラス問題は人間の宿命:カラスは人間社会の近くで棲息
する野鳥のため、恩恵も受けるが、様々のトラブルも発生
集団ねぐら
営巣
②就塒前集合のカラス
②
③
④
育雛
春
②糞で汚れた道路
夏秋冬
②集団ねぐら
による糞害
カラスの主な4つのトラブル:
カラスの主な4つのトラブル:
① 繁殖期の電柱への営巣による電気トラブル
①電柱営巣による
電気トラブル
一年中
④畑で食害されたメロン
③④ゴミ問題や農作物の被害
非繁殖期の集団ねぐらによる糞などの汚れ問題
ゴミ問題
農作物の被害
カラス問題解決の3つのカギ:
カラス問題解決の3つのカギ:
1. 問題発生前のカラスの生態の把握
2. カラス問題発生時の環境変化から原因を探る
3. 問題発生前の状態に戻す方策(対策)をたてる
真のカラス対策の道:カラス問題は、人間社会が享受して
いる文明が誘導した現象、と考えると分かりやすい。
ならば、真のカラス対策の道は、人間側の文明のあり方の変
更で、上記の4つのトラブルは大きな効果が期待できる。
これまでのカラス対策
庄内地方のカラスは主に3種(ハシボソガラス、ハシブトガラス
ミヤマガラス)で、種により食性も生態も違います。
これまで、トラブルが発生すると、種の区別なしに「カラス」
の仕業とされ、主な対策は銃器や箱罠などの駆除で、その結果、
問題は解決せず、泥沼化しているのが現状です
専門分野: 昆虫環境生理学、カラスの生理・生態学
自己紹介: カラスを敵に回さない対策が必ずあると
信じて研究・実践を行っている。
連絡先: tel 0235-28-2847
e-mail : [email protected]