柳忠熙 - 東京大学東洋文化研究所

・名前:柳忠熙(リュウ・チュンヒ、韓国)。E-mail: [email protected]
・主な研究分野:比較思想・比較文学(研究地域:韓国・東アジア)
・これまでの主な研究:近代東アジアにおける知識人エトスの変容に関する研究
とくに、朝鮮知識人尹致昊研究
※ 尹致昊(ユン・チホ、윤치호、1865~1945)
ユン・ウンリョル
アサン
尹 雄 烈 (1840~1910)の長男として忠清道牙山で生れる。本
貫は海平。号は念梧・佐翁など。開化期において、日本をはじ
め中国とアメリカへ留学した開化派官僚として、独立協会や大
韓自強会などに参加し、朝鮮の近代化と独立のために尽力する。
植民地期において、105 人事件(1911)に関わったとして投獄
され出獄後、朝鮮人の啓蒙を企図して南メソジスト派の教育者
として、朝鮮YMCAや延禧専門学校などに関わり、実力養成
〈エモリー大学時代〉
運動を推進する。と同時に、日中戦争の前後は総督府に協力し
〈晩年〉
た過去を持つ人物として評価されている。
・著作:『尹致昊日記』
(1883~1943、陽暦 1883 年 1 月 1 日~87 年 11 月 24 日までは漢文で、同年 11 月
25 日から 89 年 12 月 7 日では朝鮮語で、それ以降はおおむね英語で書かれている)、
『議会通用規
則』
(1898)、
『賛美歌』
(1908)、
『우순소리(笑話)
』
(1908)、
『幼学字聚』
(1909)、
『英語文法捷径』
(1911)、『実用英語文法』
(1928)など。
・経歴:
2006 年
韓国成均館大学校 国語国文学科および比較文化学科卒業
2006 年
同上大学
2006 年
同上
フランス語文学科 Brain Korea 21 事業団、RA
2006 年
同上
人文科学研究所、RA
2008 年
韓国成均館大学校大学院
2011 年
東京大学大学院 総合文化研究科 超域文化科学専攻 比較文学比較文化コース 修士課程修了
2011 年
東京大学 共生のための国際哲学教育研究センター(UTCP)、RA
2015 年
同上大学院
フランス語文学科、助手
比較文化協同課程
修士課程修了
博士課程単位取得満期退学(現在)
・教育活動:
武蔵大学(非常勤講師)
:日本・東アジア文化学科[日朝交流史、朝鮮史]
、2014 年~現在
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・学会活動:
① 日本:日本比較文学会、朝鮮学会、朝鮮史研究会
② 韓国:東アジア日本学会会員、国際語文学会
③ アメリカ:The Association for Asian Studies
・奨学金:
東京大学 外国人留学生特別奨学生
公益財団法人
渥美国際交流財団
奨学生
・学位論文:
ミン・ヨンファン
柳忠熙「 閔 泳 煥 の世界旅行と意識の漸移――韓国近代形成期
朝鮮祝賀使節(1896)の旅行記録物を中心に」
(成均館大学校大学院 比較文化協同課程 碩士論文、2008 年 2 月)
(韓国語)
ユン・チホ
柳忠熙「尹致昊の異文化体験とネーション――尹致昊日記(1883~1895)を中心に」
(東京大学大学院 総合文
化研究科 修士論文、2011 年 3 月)
・学術論文:
李祥賢・柳忠熙「近代学術史における高橋亨の朝鮮文学論の含意――高橋亨の「朝鮮文学研究―朝鮮の小説」
(1932)を中心に」
(『日本文化研究』第 42 輯、2012 年 4 月)(韓国語)
柳忠熙「近代東アジアの辞書学と朝鮮知識人の英語リテラシー――19 世紀末の尹致昊の英語学習を中心に」
(『超域文化科学紀要』第 18 号、2013 年 11 月)
柳忠熙「漢詩文で〈再現〉された西洋――『海天秋帆』
『海天春帆小集』
『環璆唫艸』と理想郷の修辞」
(
『朝鮮
学報』第 232 輯、2014 年 7 月)
柳忠熙「開化期朝鮮の民会活動と「議会通用規則」――「議会通用規則」(1898)の流通と翻訳の様相を中心
に」
(『東方学志』第 167 輯、2014 年 9 月)
(韓国語)
・口頭発表:
柳忠熙「尹致昊のハングル日記と言語接触の様相」
(国際シンポジウム「20 世紀東アジア空間と媒体」
、於早稲
田大学、2009 年 7 月)
(韓国語)
柳忠熙「民族主義としてのナショナリズム形成以前のネーション」
(国際シンポジウム「日韓文学交流の現在・
過去・未来」、於武蔵大学、2010 年 7 月)
(韓国語)
柳忠熙「朝鮮開化期における尹致昊日記に書かれた nation の意味範疇」
(第 17 回次世代アジアフォーラム、
於早稲田大学、2010 年 10 月)
柳忠熙「尹致昊の異文化体験と国文」
(駒場国漢フォーラム、於東京大学駒場キャンパス、2011 年 4 月)
柳忠熙「尹致昊の異文化体験と国文」
(日本比較文学会 第 73 回全国大会、於九州産業大学、2011 年 6 月)
RYU Chung-Hee, “Yun Chi-Ho’s Theory of Reformation and Japan: Yun Chi-Ho’s Diary from the First Sino-Japanese War
2
Years,” (The 5th conference: Rewriting Modern and Contemporary Intellectual History, at Cornell University,
October, 2011)
RYU Chung-Hee, Same title, (New Approach to Colonial Modernity in Korea, at Duke University, October, 2011)
柳忠熙「ニコライ 2 世戴冠式祝賀使節団の西欧体験と再現様相――『海天秋帆』
『環璆唫艸』
『尹致昊日記』の
比較分析を通じて」(国際語文学会 月例発表会、於韓国成均館大学校、2012 年 8 月)(韓国語)
柳忠熙「ニコライ 2 世戴冠式祝賀使節団の西欧体験と再現様相――漢詩文で再現された西欧、
『海天秋帆』
『環
璆唫艸』
」(朝鮮学会 第 63 回大会、於福岡大学、2012 年 10 月)
柳忠熙「尹致昊の国際政治論とアジア――甲申政変前後期からアメリカ留学期を中心に」(朝鮮史研究会
関
東支部月例会、於東京大学本郷キャンパス、2012 年 12 月)
柳忠熙「朝鮮知識人の英語リテラシー――19 世紀末の尹致昊の英語学習を中心に」
(第 1 回研究集会「帝国日
本の文学研究・教育」
、於筑波大学、2013 年 2 月)
柳忠熙「近代東アジアの辞書学と朝鮮知識人の英語リテラシー――19 世紀末の尹致昊の英語学習における言
語の複層性について」
(国際シンポジウム「東アジアの古典学/文化研究の可能性と難関」
、於成均館大
学校、2013 年 4 月)
(韓国語)
柳忠熙「イソップ寓話の翻案と啓蒙――尹致昊の『ウスンソリ(笑話)』
(1908)を中心に」(朝鮮学会 第 64
回大会、於天理大学、2013 年 10 月)
柳忠熙「20 世紀初頭の朝鮮における漢字・漢文教育と尹致昊の 『幼学字聚』(1909)」
(日中韓共同シンポジウ
ム「文を創る 文を学ぶ」
、於鹿児島大学郡元キャンパス、2013 年 11 月)
柳忠熙「20 世紀初頭の朝鮮における漢字・漢文教育と尹致昊の『幼学字聚』
(1909)」(パネル発表「文を学ぶ
――近代東アジアの教育とエクリチュール」)(日本近代文学会 国際研究集会「日本近代文学のインタ
ーフェイス」、於日本大学文理学部、2013 年 12 月)
柳忠熙「朝鮮開化期における公/私概念の変容とキリスト教――尹致昊の政治思想を中心に」
(Graduate Student
Conference「東アジアにおける多文化共生」
、於延世大学校、2014 年 3 月)
(韓国語)
柳忠熙「開化期朝鮮の近代討論文化の形成と「議会通用規則」の翻訳」
(延世大学校 国語国文学科 BK21 PLUS
事業団 第 8 回韓国・言語・文学・文化国際学術大会、於延世大学校、2014 年 7 月)(韓国語)
柳忠熙「英文で〈再現〉された西洋――尹致昊のヨーロッパ経験(1896)を中心に」
(朝鮮学会 第 65 回大会、
於天理大学、2014 年 10 月)
RYU Chung-Hee, “Yun Ch'iho’s Enlightenment Thought and Christian Liberty: In Comparison with Fukuzawa Yukichi’s
View of Liberty and Religion,” (A Joint Workshop, Japan Studies at the University of Chicago and the University
of Tokyo, at the University of Chicago, March 2015)
・翻訳書:
齋藤希史『近代語の誕生と漢文――漢文脈と近代日本』(黄鎬徳・林相錫・柳忠熙共訳、現実文化、2010 年 6
月)
(韓国語)
(2015 年 4 月 30 日作成)
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