のライセンス契約を締結 - フェリング・ファーマ株式会社

プレスリリース
2015 年 12 月 17 日
各位
フェリング社、伊 Cosmo Pharmaceuticals S.A.と
消化器系疾患領域製品 CORTIMENT®MMX®(ブデソニド)のライセンス契約を締結
フェリング・ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:マーク・ノグル)は、
フェリング・ファーマシューティカルズ社(Ferring Pharmaceuticals、以下「フェリング社」)
と Cosmo Pharmaceuticals S.A.との間で、潰瘍性大腸炎治療薬である CORTIMENT®MMX®の、
日本における開発及び事業化のための独占的権利に関する契約を、2015 年 12 月 14 日付で締結
しましたのでお知らせ致します。
潰瘍性大腸炎は、大腸内にびらんや潰瘍を引き起こす炎症性腸疾患(IBD)の一つであり、国
の難病にも指定されています。潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加しており、日本全国で 16 万人
以上の患者さんがいると言われています。けいれん、膨満感、下痢、出血、疲労、体重減少、頻
便を引き起こすことから、生活の質(QOL)の顕著な低下を招く恐れがある疾病です。
CORTIMENT®MMX®は、局所作用型ステロイドであるブデソニドを有効成分とする経口剤であ
り、MMX® マルチ・マトリックス・テクノロジーにより、患部である大腸においてブデソニド
を長くかつ広範囲に放出するように設計されています。海外では既に発売されている国があり、
日本においても軽症から中等症の活動期潰瘍性大腸炎治療の新たな選択肢になることが期待され
ています。
フェリング社代表取締役社長兼最高執行責任者のミシェル・ペティグリュー氏は「日本で消化
器系疾患領域に注力したいと考えるフェリング社にとって、CORTIMENT®MMX®の権利取得は大
変喜ばしいことであり、多くの日本の潰瘍性大腸炎の患者さんの QOL の向上に貢献できるよう
に努めていきたいと考えています。CORTIMENT®MMX®は、フェリング日本支社が消化器系疾患
領域で展開する 2 番目の製品となります 1。」と語っています。
フェリング社はすでに CORTIMENT®MMX®の独占的権利を米国と日本以外で保有しており、
欧州とその他の地域では当製剤の上市が進んでいます。
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大腸内視鏡検査及び大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除を予定適応として、現在製
造販売承認取得の申請をしている経口腸管洗浄剤 PICOPREP® (ピコスルファートナトリウム
水和物、酸化マグネシウム、無水クエン酸)が 1 番目の参入製品。
- 以上 –
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CORTIMENT®MMX®について
局所作用型副腎皮質ステロイドの CORTIMENT は、マルチマトリックステクノロジーを用いた特許登録済
みの新しい経口剤であり、大腸内において、ブデソニドをより長くかつ広範囲に放出するよう設計されてい
ます。ブデソニドは主に局所抗炎症作用があり、初回通過効果が高いことから、全身バイオアベイラビリテ
ィーは低くなります。マルチマトリックステクノロジーMMX® を使用したブデソニドは、国によっては、
CORTIMENT®MMX®とは異なる製品名で販売されています。
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎とは、再発と寛解を繰り返す疾病で、現在完治方法はありませんが、適正な治療を受けること
によって症状を抑えることができます。一方で、5-アミノサルチル酸(5-ASA)が奏功しない軽症から中等
症の潰瘍性大腸炎患者は全体の 30%にのぼると推定され、異なる治療法への切り替えか、5-ASA にさらに別
の薬剤を追加し併用する治療を必要としています。5-ASA が奏功しない患者は、一般的に全身吸収型のステ
ロイド剤で治療しますが、長期使用による安全性への懸念と重大な副作用のリスクがあることから、その使
用は限られています。中等症から重症の潰瘍性大腸炎の場合、免疫抑制剤あるいはバイオ医薬品が処方され
ます。薬物治療による反応が見られず、症状が重症な場合は手術を考慮します。
Cosmo Pharmaceuticals S. A. について
Cosmo Pharmaceuticals S.A.(以下、コスモ社)は、限定された消化器系疾患と皮膚疾患の局所治療のため
の最適化治療の領域でグローバルリーダーを目指す、専門領域に特化した製薬会社です。同社の臨床開発パ
イプラインにおいては、同社が潰瘍性大腸炎やクローン病、腸管感染症といった炎症性腸疾患の革新的治療
に取り組んでいます。また、同社が大腸癌の発見と診断法ならびにポリープ切除用の医療機器を開発する一
方で、関連会社の Cassiopea SpA では皮膚疾患の局所療法のための新規化学成分を開発しています。
コスモ社のマルチマトリックステクノロジーMMX®を使った製品としては、炎症性大腸炎のための Lialda®、
Mezavant®、Mesavancol®が Giuliani 社と Shire Limited 社とのグローバルライセンス契約により販売され
ています。また、米国では軽症から中等症の活動期潰瘍性大腸炎の寛解導入の適応症で初の糖質副腎皮質ス
テロイドである Uceris®を Salix 社が販売し、日本を除くそれ以外の国ではフェリング社により Cortiment®
がライセンス契約ですでに市場参入しています。コスモ社が保有するマルチマトリックステクノロジー
MMX®は、同社の製品パイプラインの中核となっており、世界各国の患者さんにむけた胃腸薬を製剤化し製
造する専門技術を生かし、イタリア ライナーテに所在する GMP 適合施設で開発されました。この技術は、
有効成分を大腸内に標的化して送達できるよう設計されています。コスモ社の詳しい情報につきましては、
同社ホームページをご覧下さい。www.cosmopharma.com
フェリング・ファーマシューティカルズ社について
スイスに本社を有するフェリング・ファーマシューティカルズ社は、研究開発型で専門領域に特化したバイ
オ医薬品のグループで、グローバル市場でその製品を展開しています。同社は不妊症、泌尿器、消化器、内
分泌、整形外科領域における革新的製品の探索発見・開発・販売に努めており、およそ 60 か国に事業所を設
け、製品は 110 か国で販売しています。フェリング・ファーマ株式会社は同社の 100%子会社として 2001 年
に設立されました。同社ならびに製品に関する情報につきましては、ホームページをご覧下さい。
www.ferring.com
FERRING、CORTIMENT、PICOPREP は Ferring B.V.の、MMX は Cosmo Pharmaceuticals SA.の、米国
の UCERIS は Santarus Inc と Salix Pharmaceuticals Inc. の登録商標です。
【本件に関する問い合わせ先】
フェリング・ファーマ株式会社
社長室 兼 経営企画室
飯泉 真二
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 2 丁目 3-17 虎ノ門 2 丁目タワー7 階
TEL:03-3596-1203
E-mail:[email protected]
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