アイザワリサーチ

個別企業情報
2015 年 10 月 26 日(月曜日)
アイザワ リサーチ
アイザワ証券株式会社
【審査番号:271026-B1】
投資リサーチセンター
担当者:笹木義次
ティー・ワイ・オー(4358)
<業績の推移>
株価指標
株価
売買単位
市場
連結
202 円
(2015.10.23)
100 株
東証 1 部
発行済株式数
(自己株式を除く)
6239 万株
時価総額
126 億円
決算期
売上
営業利益
税前利益
純利益
1株利益
1株配当
2014/7
26569
1712
1265
596
9.9
2015/7
28393
1884
1831
1119
18.0
2016/7予
32805
2300
2120
1260
20.2
2017/7予
34605
2420
2250
1330
21.3
単位:100万円 (1株利益、1株配当は円) 予想はアイザワ証券投資リサーチセンター
100万円未満は切捨てしています。
予想1株利益と時価総額は、期末発行済株式数から期末自己株式数を控除して
計算しています。
6.0
5.0
5.0
5.0
<投資指標>
連結
今期予想PER
PBR
予想配当利回り
4358
10.0 倍
2.3 倍
2.48 %
ティー・ワイ・オー
2016 年 7 月期
期初
決算レポート
概要
(1) 4358 ティー・ワイ・オー(以下 TYO と略称します)の 2015 年 7 月期の
業績は、営業利益が 18 億 84 百万円と前年比 10.0%の増益に、当期純
利益は 11 億 19 百万円と前年比 87.8%の増益となりました。営業利益
の増益要因は、増収効果によります。広告事業で、広告主直接取引が順
調に推移しました。
(2) アイザワ証券投資リサーチセンターでは、4358TYO の 2016 年 7 月期の
業績は、売上高が 328 億 5 百万円と前年比 15.5%の増収を、営業利益は
23 億円と前年比 22.1%の増益を、当期純利益は 12 億 60 百万円と前年
比 12.6%の増益を予想しています。買収等などで連結子会社が 2 社増加
します。利益率の改善で、営業利益の増益を予想しています。
(3) アイザワ証券投資リサーチセンターでは、4358TYO 想定株価を 290 円
と推計しています。これは、今期と来期の 2 期分の予想事業キャッシュ
フローを平均して、10%の割引率で割引くことで求めました。時価は想
定株価を下回っていることから、割安な投資対象と考えています。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
1
ティー・ワイ・オー(4358)
(1)広告主直接取引が牽引して、営業利益は増益に
4358 ティー・ワイ・オー(以下 TYO と略称します)は、主にテレビ CM の制
作を行っている広告制作(クリエイティブ)のプロダクションの大手企業です。
広告事業の他に映像制作の映像関連事業を展開しています。
4358TYO の 2015 年 7 月期の業績は、売上高が 283 億 93 百万円と前年比
6.9%の増収に、営業利益は 18 億 84 百万円と前年比 10.0%の増益に、当期
純利益は 11 億 19 百万円と前年比 87.8%の増益となりました。
4358 ティー・ワイ・オー 2015年7月期 業績の概要(100万円 %)
2014年7月期 2015年7月期 増減額
増減率
売上高
26569
28393
1824
6.9%
売上総利益
4694
4968
274
5.8%
販売管理費
2981
3084
103
3.5%
営業利益
1712
1884
172
10.0%
当期純利益
596
1119
523
87.8%
出所:決算短信 アイザワ証券作成
(注意)100万円未満を切り捨てていますので合計額が一致しない
ことがあります。
営業利益の増益要因は、増収効果によります。売上高が増収となった事で、
利益率の低下と販管費の増加を吸収して、営業利益は増益となりました。売
上高の増収は、広告主の広告出稿意欲の増加によります。
4358 ティー・ワイ・オー 2015年7月期 営業利益の増減要因 (100万円)
2015年7月期
営業利益の増減額
172
増収効果
322
総利益率効果
-45
販売管理費効果
-103
その他
-2
出所:決算短信 アイザワ証券作成
(注意)100万円未満を切り捨てていま
すので合計額が一致しないことがあり
ます。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
2
ティー・ワイ・オー(4358)
4358TYO の事業セグメントは、前述の様に広告事業と映像事業からなって
います。さらに、広告事業は、広告代理店取引と広告主直接取引に分かれて
います。
4358 ティー・ワイ・オー 2015年7月期 セグメント別業績 (100万円 %)
2014年7月期 2015年7月期 増減額
増減率
売上高
26569
28393
1824
6.9%
広告事業
25152
26906
1754
7.0%
広告代理店経由
19789
20461
672
3.4%
広告主直接取引
5362
6444
1082
20.2%
映像関連事業
1417
1487
70
4.9%
営業利益
1712
1884
172
10.0%
広告事業
3270
3510
240
7.3%
広告代理店経由
3344
3340
-4
-0.1%
広告主直接取引
99
309
210
212.1%
調整額
-173
-139
34 NA
映像関連事業
172
151
-21
-12.2%
調整額
-1730
-1777
-47 NA
出所:決算説明資料 アイザワ証券作成
(注意)100万円未満を切り捨てていますので合計額が一致しない
ことがあります。
広告事業は、売上高が 269 億 6 百万円と前年比 7.0%の増収に、営業利益(セ
グメント利益)は 35 億 10 百万円と前年比 7.3%の増益となりました。営業利
益は、連結調整額控除前のものです。広告主の旺盛な出稿意欲に支えられ広
告代理店経由のテレビ CM 制作は順調に推移しました。その結果、広告代理
店取引は、売上高が 204 億 61 百万円と前年比 3.4%の増収に、営業利益は
33 億 4.百万円と前年比マイナス 0.1%とほぼ横ばいとなりました。テレビ
CM では比較的大型の作品が増加したことから、営業利益はほぼ横ばいとな
りました。
広告主直接取引は、案件の大型化などもあり、増収、増益となりました。広
告主直接取引とは、広告代理店を経由せずに、直接広告主から、広告制作や
プロモーションメディア広告の企画や制作を受注するものです。広告主直接
取引の売上高は、64 億 44 百万円と前年比で 20.2%の増収に、営業利益は 3
億 9 百万円と前年比で約 3.1 倍の増益となりました。
広告主直接取引の売上高は順調に増加しています。広告主からの継続的な受
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
3
ティー・ワイ・オー(4358)
注が増加するなど、これまでの実績が評価されているからと考えています。
継続案件は規模が大きいことから、利益率の改善にもつながりました。
映像関連事業は、売上高が 14 億 87 百万円と前年比 5.0%の増収に、営業利
益は 1 億 51 百万円と前年比 12.1%の減益となりました。
(2)広告事業が牽引して、今期も営業増益を予想
アイザワ証券投資リサーチセンターでは、4358TYO の 2016 年 7 月期の業
績は、売上高が 328 億 5 百万円と前年比 15.5%の増収を、営業利益は 23 億
円と前年比 22.1%の増益を、当期純利益は 12 億 60 百万円と前年比 12.6%
の増益を予想しています。
4358 ティー・ワイ・オー 業績予想 (100万円 %)
売上高前
営業利益
純利益
売上高
年比
営業利益 前年比
純利益
前年比
2015年7月(実績)
28393
6.9%
1884
10.0%
1119
87.8%
2016年7月(予想)
32805
15.5%
2300
22.1%
1260
12.6%
2017年7月(予想)
34605
5.5%
2420
5.2%
1330
5.6%
(注意)実績は決算短信よりアイザワ証券投資リサーチセンター作成。
予想はアイザワ証券投資リサーチセンターによります。
今期予想の売上高には、買収等による連結子会社 2 社の増加による効果 25
億円を見込んでいます。
4358TYO では、広告主直接取引を拡充することを目的として、株式会社 K
&L を連結子会社化しました。K&L はグラフィック分野に強みを持ってい
ます。さらに、海外に事業拠点も持っています。4358TYO では、海外での
事業展開にも取組んでいます。東南アジアを中心に、日系企業の広告制作の
需要を取り込むためです。そのため、インドネシアで合弁会社、TYO FIRST
EDITION を設立しました。
既存の事業による売上高の増収は、広告主直接取引の増加などから、19 億
円の増収を見込んでいます。営業利益は、増収効果と利益率の改善から、増
益を予想しています。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
4
ティー・ワイ・オー(4358)
(3)投資対象として評価
アイザワ証券投資リサーチセンターでは、4358TYO を投資対象として、3
つの点から評価しています。
第1点は、財務体質の改善で、投資余力が高まっている事です。第 2 点は、
広告主直接取引は対象となる市場が制作以外の分野にも広がり、事業成長の
機会になっているからです。第 3 点として、事業から生み出されるキャッシ
ュフローを割り引いて求めた想定株価は、時価を下回っているからです。
第1点は、財務体質の改善で、投資余力が高まっているからです。4358TYO
の有利子負債は、2009 年 7 月期には 117 億 6 百万まで増加しました。それ
までに積極的な M&A を実行し、事業の拡大をはかっていたからです。しか
し、M&A で買収した企業が想定通りの利益が上りませんでした。そのため、
買収費用の負担などから、2009 年 7 月期には、当期利益が 18 億 56 百万円
の赤字となりました。株主資本も 3 億 3 百万円まで減少しました。
それ以降は、財務体質の改善に取組んできました。第 3 者割当増資を行い株
主資本を補強しました。さらに、資産売却を行い有利子負債の返済に充当し
ました。2011 年 7 月期以降は、営業キャッシュフローで有利子負債の返済
を行ってきました。
出所:AstraManager
アイザワ証券作成
4358 ティー・ワイ・オー 業績(100万円)
有利子負債
14000
(1)
現預金
12000
10000
8000
6000
4000
2000
0
2008/07
2009/07
2010/07
2011/07
2012/07
2013/07
2014/07
2015/07
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
5
ティー・ワイ・オー(4358)
その結果、2015 年 7 月期の有利子負債は 28 億円となりました。ピーク時の
117 億 6 百万円からは 89 億 6 百万円の減少となりました。さらに現預金が
43 億 88 百万円まで積み上がっていますので、実質的には無借金となってい
ます。
4358TYO の 2011 年 7 月期から 2015 年 7 月期までの 5 年間の営業キャッシ
ュフローの平均は、16 億 2 百万円です。これまでは、前述の通り、有利子
負債の返済と内部留保に充当してきました。実質無借金となり、内部留保も
株主資本の 51.4%となりました。営業キャッシュフローや、内部留保が増加
した結果積み上がった現預金を、投資に振り向けることが可能となっていま
す。
出所:AstraManager
アイザワ証券作成
4358 ティー・ワイ・オー 業績(100万円) (2)
2000
営業キャッシュフロー
1500
1000
500
0
‐500
2008/07
2009/07
2010/07
2011/07
2012/07
2013/07
2014/07
2015/07
第 2 点は広告主直接取引に注力している点です。これまでの 4358TYO では、
テレビ CM の制作などの、広告制作が主な事業領域でした。しかし、広告主
直接取引では、広告制作だけではなく、セールスプロモーションなど幅広い
業務を請負っています。こうしたことから、広告制作以外の広告に関連した
市場が新たな事業領域になると見ています。プロモーションメディア広告、
国内各種イベントなどです。4358TYO の事業領域の拡大につながると考え
ています。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
6
ティー・ワイ・オー(4358)
第 3 点として、時価が想定株価を下回り、割安な事です。アイザワ証券投資
リサーチセンターでは、事業から生み出されるキャッシュフローから求めた
投資価値を重視して、投資判断を行っています。株価評価では、事業から生
み出されるキャッシュフローを求め、それを割引いて事業価値を算出して、
想定株価としています。事業から生み出されるキャッシュフローとして、償
却前当期利益を使っています。想定株価と時価を比較することで、投資判断
を行っています。
アイザワ証券投資リサーチセンターでは、4358TYO 想定株価を 290 円と推
計しています。これは、今期と来期の 2 期分の予想事業キャッシュフローを
平均して、10%の割引率で割引くことで求めました。時価は想定株価を下回
っていることから、割安な投資対象と考えています。
出所:AstraManager
アイザワ証券作成
4358 ティー・ワイ・オー 株価と業績(円)
株価
1株当たり利益
25.0
200
20.0
150
15.0
100
10.0
(注意)2015年8月以降の1株当たり
利益は予想です。
50
1株当たり利益
株価
250
5.0
0
201511
201509
201507
201505
201503
201501
201411
201409
201407
201405
201403
201401
201311
201309
201307
201305
201303
201301
0.0
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
ていただきました。ご確認の程、よろしくお願いいたします。
7
ティー・ワイ・オー(4358)
金融商品取引法に基づく表示事項
■
本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商 号 等:
藍澤證券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 6 号
(本社)東京都中央区日本橋1-20-3
加入協会: 日本証券業協会、(社)日本証券投資顧問業協会
当社が契約する特定第一種金融商品取引業務に係る指定紛争解決機関
: 特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
(略称:FINMAC)
■
お客様にご負担いただく手数料(税込)およびリスク等について
・対面口座:約定代金に対し、最大 1.2420%を乗じた額
(但し最大 147,150 円、約定代金が 217,391 円以下の場合は 2,700 円)
・インターネット口座「ブルートレード」
インターネット発注:最大 1,620 円、
コールセンター発注:約定代金に対し、最大 0.621%を乗じた額
(ただし 73,575 円、約定代金が 260,869 円以下の場合は 1,620 円)
・コンサルティングネット口座「アイザワプラス」
インターネット発注:最大 4,860 円、
コールセンター発注:約定代金に対し、最大 0.9936%を乗じた額
(ただし最大 117,720 円、約定代金が 489,130 円以下の場合は 4,860 円)
株式は株価の変動等により、損失が生じるおそれがあります。
本レポート(資料)等でご紹介する商品等の勧誘を行う場合があります。
アナリストによる宣言
私 笹木義次 は本調査資料に表明された見解が、対象企業と証券に対する私個人の見解を
正確に反映していることをここに証明します。また、私は本調査資料で特定の見解を表明
することに対する直接的または間接的な報酬は、過去、現在共に得ておらず、将来におい
ても得ないことを証明します。
藍澤證券
免責事項
本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。株式は株価の下落や発行
者の信用状況の悪化等により、投資元本を割り込むおそれがあります。投資に関する最終決
定は、情報の被提供者自身による判断でお決め下さい。詳しくは契約締結前交付書面をご覧
ください。
本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するも
のではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状
況変化に応じて予告なく変更されます。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させ
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