自 己 評 価 報 告 書

平成 26 年度版
自 己 評 価 報 告 書
作成日:平成 27 年 03 月 25 日
(評価対象期間:平成 26 年 04 月 01 日~平成 27 年 3 月 31 日)
学校法人 小山学園
専 門 学 校 東 京 テ クニカル カレッ ジ
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
※ 本報告書は、特定非営利活動法人私立専門学校等評価機構編『専門学校等評価基準書 Ver.4.0』
に準拠しつつ、本校独自の取り組みに関する内容を加味して作成致しました(同基準書は文部科
学省生涯学習政策局編『専修学校における学校評価ガイドライン』に準拠しています)
。
※ 本校は、特定非営利活動法人 私立専門学校等評価研究機構の会員校(正会員)です。
1
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
1
「平成 26 年度版 自己評価報告書」について
2
3
専門学校東京テクニカルカレッジは、工業系総合学園として 25 年の歴史を刻み、多くの専門技
4
術者を輩出してきました。現在では、建築・インテリア系、ゲーム・情報・Web 系、環境・バイオ
5
系の 3 系統、合計 9 科で次世代の日本の中核的人材の育成を目的に教育を行っています。
6
本校の学園理念(教育理念)は、
「技術者を目指す全ての人の夢を受け止め、高い技術力と豊かな
7
人間性を備えたプロフェッショナルを育成し、社会に貢献する」というものであり、本校では上記
8
の取り組みを更に発展させるために、平成 21 年度より自己点検・自己評価を行っており、平成 24
9
年度からは「学校関係者評価委員会」並びに「教育課程編成委員会」を年 2 回開催し、教育の質の
10
向上に努めております。
11
本校の今年度の取り組みに関しては、学校運営の基本方針、すなわち職業教育の実践に関しては
12
従来路線を踏襲しているものの、一部の取り組みに関しては、
「学校関係者評価委員会」並びに「教
13
育課程編成委員会」での御意見から発展的に見直しを行いました。
14
例えば、学校関係者評価委員の方からご指摘があった、
「教育手法の先進性や就職率などの教育
15
成果が募集活動にフィードバックされていないのではないか」とのご指摘に対しては、エンロール
16
メント・マネジメントの視点から、組織・体制の変更も含めて学内情報の流れを見直すこととし、
17
平成 26 年度からは、募集活動から入学、教育、キャリア指導、就職、卒業までの情報の流れを一
18
貫して管理する
「東京テクニカルカレッジ企画部」
という新たな部署を創設する運びとなりました。
19
また、これまで行ってきた仕事場カリキュラムを更に発展させる取り組みとして、学科年横断企
20
業連携授業「リアルジョブプロジェクト(略して RJP)
」を企画してきましたが、本年度4月より
21
本格的に授業を開始いたしました。
22
学内外の皆さまにおかれましては、本報告書をご高覧頂き、今後ともご指導・ご鞭撻の程を宜し
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くお願い致します。
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専門学校東京テクニカルカレッジ 自己評価委員会
委員長 三上 孝明(校長兼建築監督科科長)
委員
今野 祐二(建築科科長)
鈴木 昇 (建築科夜間科長)
白井 雅哲(インテリア科科長)
井坂 昭司(情報処理科科長)
宮川 進悟(Web デザイナー科科長)
松田 達夫(ゲームプログラミング科科長)
大江 宏明 (バイオテクノロジー科・環境テクノロジー科科長)
田中 健司(事務長)
杉本 安雄(広報本部長、基準 7 担当)
羽賀 一夫(学園本部 財務経理部長、基準 8 担当)
監修
佐々木 章(学園本部長)
髙瀨 恵悟(学園本部 総務人事部長兼企画部長)
事務局 白井 雅哲(企画部長、編集担当)
平成 27 年 3 月 20 日
学校法人 小山学園
専門学校東京テクニカルカレッジ
自己点検・自己評価委員会委員長 三上孝明
2
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
評価方法について
44
45
46
本校では平成 21 年度より、私立専門学校等評価機構(以下“評価機構”
)編『専門学校等評価基
47
準書(以下“
『評価基準書』
”
)
』に準拠する形で自己点検・自己評価を実施してまいりました。平成
48
24 年度においては、
『評価基準書(Ver.3.0)
』を用いて平成 25 年 6 月 30 日に作成致しましたが、
49
これと前後して評価機構より『評価基準書(Ver.4.0)
』が発行されたため、これに準拠させる形で
50
同年 10 月 25 日に第 2 版を作成致しました。この第 2 版のダイジェスト版は、本学のホームページ
51
(http://www.tera-house.ac.jp/tec/disclosure/pdf/01_01.pdf)で公開されており、また、同年 11 月
52
29 日に開催された「専門学校東京テクニカルカレッジ 学校関係者評価委員会」においてもその内
53
容は適切であるとの評価を受けています(学校関係者評価の評価結果も本学のホームページでも公
54
開しております(http://www.tera-house.ac.jp/tec/disclosure/pdf/03_211.pdf)
)
。
55
56
上記の自己評価、学校関係者評価の基準となっている『評価基準書 Ver.4.0』は、平成 25 年 3 月
57
発行の文部科学省生涯学習政策局編『専修学校における学校評価ガイドライン(以下“
『ガイドライ
58
ン』
”
)
』に準拠したものです。
『ガイドライン』によれば、専門学校における学校評価の目的は以下
59
のように定義されています。
60
61
(ア) 専修学校における学校評価の目的
62
○ 専修学校においては、より自由度の高い学校種としての特性も考慮しつつ、当該学校
63
の実践的な職業教育にかかる活動等を評価し、改善・支援等を行うことにより、生徒
64
等が、関係業界等のニーズを踏まえた質の高い職業教育を享受できるよう学校運営の
65
改善と、専修学校教育の発展を目指した学校評価を行うことが重要である。
66
○ 小学校・中学校・高等学校等(以下、
「小学校等」という。
)のように学習指導要領等
67
で教育内容の一定の質が担保されている学校評価や、大学のようにインプットを明確
68
に評価しつつ、学問の自由と大学の自治の中で行う大学評価とは別に、実践的な職業
69
教育を目的とする専修学校については、特に、職業に必要な知識・技能・態度(=ア
70
ウトカム)に係る質保証の視点を踏まえた評価を行うことが重要である。
71
○ 実践的な職業教育を行う教育機関として、関係業界等のニーズを踏まえ、どのような
72
理念・目的・目指す人材像等を掲げ取り組んでいるのかについて、学校が関係業界等
73
へ適切な説明責任を果たすとともに、相互の課題やニーズ等を共有し、実質的な連携
74
強化を図りながら、関係業界等において必要な人材養成を実現するという視点が重要
75
となる。また、このような視点の下、専修学校については、関係業界等との関わりの
76
中で、専修学校の①教育目的、②教育方法・内容、③ガバナンスの3つの柱を基本と
77
して評価する必要がある。
78
○ これらのことから、専修学校の教育活動その他の学校運営の状況に関する評価を積極
79
的に行い、その結果に基づき学校運営の改善を図ること、及び、評価結果等を広く雇
80
用側の関係業界や自治体の関係部署等に公表していくことが求められる。また、社会
81
にとって必要な人材をどのように育成するかという観点から、学校評価において、積
3
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
82
極的に専修学校団体・職能団体等や、企業・関係施設等からの参画を得ることが重要
83
である。
84
○ 以上のような指摘を踏まえ、専修学校の学校評価は、以下の2つを目的として実施す
85
るものであり、これにより専修学校の生徒が質の高い実践的な職業教育等を享受でき
86
るよう学校運営の改善と発展を目指すための取組として整理する。
87
88
① 各学校が、実践的な職業教育等を目的とした自らの教育活動その他の学校運営に
89
ついて、社会のニーズを踏まえた目指すべき目標を設定し、その達成状況や達成
90
に向けた取組の適切さ等について評価・公表することにより、学校として組織的・
91
継続的な改善を図ること。
92
② 各学校において、生徒・卒業生、関係業界、専修学校団体・関係団体、中学校・
93
高等学校等(専修学校と接続する学校の関係者)
、保護者・地域住民、所轄庁など
94
学校関係者等により構成された学校関係者評価委員会等が、自己評価の結果に基
95
づいて行う学校関係者評価の実施とその結果の公表・説明により、適切に説明責
96
任を果たすとともに、学校関係者等から理解と参画を得て、地域におけるステー
97
クホルダーと専修学校との連携協力による特色ある専修学校づくりを進めること。
98
※ 国、都道府県等が、学校評価の結果や取組状況を踏まえて、専修学校に対する支
99
援や条件整備等の改善措置を講じることにより、一定水準の実践的な職業教育の
100
質を保証し、その向上を図ることが期待される。
101
102
文部科学省生涯学習政策局編『専修学校における学校評価ガイドライン』p.6-7
103
104
以上の趣旨に則り、本改訂版では、学校関係者評価等においてより正確に学校の情報を開示する
105
ことを目的として、
「特徴として強調したい事項」を第Ⅱ章として新たに書き加えました。本章の内
106
容は、我々の教育に対する独自の考え方・取り組みを示したものであり、一律の共通指標による評
107
価にそぐわない部分をまとめたものです。これは、先の『ガイドライン』中に述べられているエバ
108
リュエーション(専修学校教育の充実に向けた自主的な取り組みとして、各学校の特色を活かす取
109
組を評価すること、
『ガイドライン』p.7)を特に強調して対応したものです。
110
111
本校独自の概念・用語等には解説を併記するなど出来るだけ分かり易い表現とすることを心がけ
ましたが、ご質問等がございましたら事務局までお問い合わせ下さい。
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平成 26 年 3 月 14 日
学校法人 小山学園
専門学校東京テクニカルカレッジ
自己点検・自己評価委員会監修 髙瀨恵悟
117
4
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
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目次
119
I. 対象学校の現況 ...............................................................................................................................8
120
1. 対象学校の現況 ................................................................................................................................ 8
121
2. 学校運営の基本方針(前年度から変更無し).................................................................................. 8
122
2.1 学園理念等 ................................................................................................................................. 8
123
(1)建学の精神.......................................................................................................................................... 8
124
(2)学園理念 ............................................................................................................................................. 8
125
(3)THE KOYAMA WAY.......................................................................................................................... 8
126
2.2 学園方針 .................................................................................................................................... 9
127
(1)教育改革(履修改革)の実施と継続 ................................................................................................... 9
128
(2)産学連携によるカリキュラムの開発 ................................................................................................... 9
129
(3)職業教育の実施..................................................................................................................................10
130
(4)地域との連携 .....................................................................................................................................10
131
(5)組織体制の改善..................................................................................................................................10
132
II. 特徴として強調したい事項........................................................................................................... 11
133
1. 教育質保証に関する本校の基本スタンス........................................................................................11
134
1.1 カリキュラムに関する教育質保証 .............................................................................................11
135
(1)カリキュラムに関する基本的な考え方 ............................................................................................... 11
136
(2)産学連携によるカリキュラム開発......................................................................................................13
137
1.2 授業運営に関する教育質保証 ................................................................................................... 14
138
(1)授業運営に関する教育質保証 .............................................................................................................14
139
(2)授業の成否とは何か...........................................................................................................................14
140
(3)本校における教務 PDCA ...................................................................................................................14
141
(4)日々の授業が失敗する要因 ................................................................................................................15
142
2. 本校における教育質保証システム ................................................................................................. 16
143
2.1 本校における教務面の品質管理ツール ..................................................................................... 16
144
(1)コマシラバス .....................................................................................................................................16
145
(2)授業シート(今日の授業) ................................................................................................................17
146
(3)授業カルテ.........................................................................................................................................18
147
2.2 <AG 評価>~独自の教育質保証システム ................................................................................. 20
148
(1)基本的な考え方..................................................................................................................................20
149
(2)<AG 評価>の開発...............................................................................................................................20
150
(3)<AG 評価>の各項目の意味.................................................................................................................20
151
(4)<AG 評価>の使い方 ...........................................................................................................................21
152
2.3 授業アンケート........................................................................................................................ 22
153
(1)授業アンケートの概要 .......................................................................................................................22
5
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
154
(2)授業アンケートの受け止め方 .............................................................................................................22
155
3. 特徴ある外部連携 .......................................................................................................................... 23
156
3.1 特徴ある社会貢献 .................................................................................................................... 23
157
(1)文部科学省委託事業...........................................................................................................................23
158
(2)教育質保証に関する外部協力 .............................................................................................................24
159
3.2 仕事場カリキュラム ................................................................................................................. 24
160
(1)仕事場カリキュラムとは何か .............................................................................................................24
161
(2)仕事場カリキュラムの事例 ................................................................................................................24
162
3.3 学科横断企業連携授業「リアルジョブプロジェクト(RJP)」 ............................................ 28
163
III. 平成 26 年度の学校関係者評価の概要 ........................................................................................... 32
164
1. 平成 26 年度 第 1 回学校関係者評価委員会 ................................................................................... 32
165
2. 平成 26 年度 第 2 回学校関係者評価委員会 ................................................................................... 35
166
IV. 評価項目の取組状況及び達成度確認 ............................................................................................ 38
167
3. 各点検中項目の評価....................................................................................................................... 38
168
基準 1 教育理念・目的・育成人材像 ............................................................................................. 38
169
点検中項目【1-1】理念・目的・育成人材像 ...............................................................................................38
170
基準 2 学校運営 ............................................................................................................................. 42
171
点検中項目【2-2】運営方針 .......................................................................................................................42
172
点検中項目【2-3】事業計画 .......................................................................................................................43
173
点検中項目【2-4】運営組織 .......................................................................................................................44
174
点検中項目【2-5】人事・給与制度 .............................................................................................................46
175
点検中項目【2-6】意思決定システム .........................................................................................................47
176
点検中項目【2-7】情報システム ................................................................................................................48
177
基準 3 教育活動 ............................................................................................................................. 49
178
点検中項目【3-8】目標の設定 ....................................................................................................................49
179
点検中項目【3-9】教育方法・評価等 .........................................................................................................51
180
点検中項目【3-10】成績評価・単位認定等 ................................................................................................55
181
点検中項目【3-11】資格・免許の取得の指導体制 ......................................................................................57
182
点検中項目【3-12】教員・教員組織 ...........................................................................................................59
183
基準 4 学修成果 ............................................................................................................................. 62
184
点検中項目【4-13】就職率 .........................................................................................................................62
185
点検中項目【4-14】資格・免許の取得率 ....................................................................................................63
186
点検中項目【4-15】卒業生の社会的評価 ....................................................................................................64
187
基準 5 学生支援 ............................................................................................................................. 65
188
点検中項目【5-16】就職等進路 ..................................................................................................................65
189
点検中項目【5-17】中途退学への対応 .......................................................................................................66
190
点検中項目【5-18】学生相談 .....................................................................................................................67
6
専門学校 東京テクニカルカレッジ
平成 26 年度 自己評価報告書
191
点検中項目【5-19】学生生活 .....................................................................................................................69
192
点検中項目【5-20】保護者との連携 ...........................................................................................................73
193
点検中項目【5-21】卒業生・社会人 ...........................................................................................................74
194
基準 6 教育環境 ............................................................................................................................. 77
195
点検中項目【6-22】施設・設備等 ..............................................................................................................77
196
点検中項目【6-23】学外実習・インターンシップ等 ..................................................................................78
197
点検中項目【6-24】防災・安全管理 ...........................................................................................................79
198
基準 7 学生の募集と受入れ ........................................................................................................... 81
199
点検中項目【7-25】学生募集活動 ..............................................................................................................81
200
点検中項目【7-26】入学選考 .....................................................................................................................83
201
点検中項目【7-27】学納金 .........................................................................................................................85
202
基準 8 財務 .................................................................................................................................... 87
203
点検中項目【8-28】財務基盤 .....................................................................................................................87
204
点検中項目【8-29】予算・収支計画 ...........................................................................................................89
205
点検中項目【8-30】監査 ............................................................................................................................91
206
点検中項目【8-31】財務情報の公開 ...........................................................................................................92
207
基準 9 法令等の遵守 ...................................................................................................................... 93
208
点検中項目【9-32】関係法令、設置基準等の遵守 ......................................................................................93
209
点検中項目【9-33】個人情報保護 ..............................................................................................................94
210
点検中項目【9-34】学校評価 .....................................................................................................................95
211
点検中項目【9-35】教育情報の公開 ...........................................................................................................99
212
基準 10 社会貢献・地域貢献 ....................................................................................................... 100
213
点検中項目【10-36】社会貢献・地域貢献 ................................................................................................ 100
214
点検中項目【10-37】ボランティア活動 ...................................................................................................102
215
4. 総括.............................................................................................................................................. 103
216
2.1 大項目総括 ............................................................................................................................. 103
217
基準 1 教育理念・目的・育成人材像 ......................................................................................................103
218
基準 2 学校運営......................................................................................................................................104
219
基準 3 教育活動......................................................................................................................................105
220
基準 4 学修成果......................................................................................................................................106
221
基準 5 学生支援......................................................................................................................................107
222
基準 6 教育環境......................................................................................................................................108
223
基準 7 学生の募集と受入れ ....................................................................................................................109
224
基準 8 財務............................................................................................................................................. 110
225
基準 9 法令等の遵守............................................................................................................................... 111
226
基準 10 社会貢献・地域貢献 .................................................................................................................. 112
227
2.2 全体総括 .................................................................................................................................113
228
7
229
I. 対象学校の現況
230
1. 対象学校の現況
231
(1)学校名:学校法人 小山学園
232
専門学校東京テクニカルカレッジ
233
234
(2)所在地:東京都 中野区東中野 4-2-3
235
236
(3)学科専攻等の構成及び学生数及び教員数:
237
平成 25 年 5 月 1 日現在
238
資料 16『平成 25 年度学校基本調査 学校調査票(専修学校)
』参照
239
240
2. 学校運営の基本方針(前年度から変更無し)
241
※ 資料 1「学校案内」も参照のこと。
242
2.1 学園理念等
243
(1)建学の精神
「自由啓発教育」
絶え間なく変動する社会に積極的にチャレンジし貢献する、人間性豊かで創造性に富んだ
244
技術者を育成する。
245
246
(2)学園理念
技術者を目指す全ての人の夢を受け止め、高い技術力と豊かな人間性を備えたプロフェッ
247
ショナルを育成し、社会に貢献します。
248
249
(3)THE KOYAMA WAY
-学生・保護者の皆様とともに
私たちは、全ての学生の「学びたい」という気持ちに真摯に応えることを誓います。
-企業の皆様とともに
私たちは、技術力と人間力に優れた学生を企業社会に送り出すことを誓います。
-社会とともに
私たちは、社会のルールを遵守し、社会から信頼される教育機関となることを誓いま
す。
-教職員とともに
私たちは、学生の模範となるべく、自らの専門分野の研鑽と教育の研究に努めること
250
を誓います。
8
251
2.2 学園方針
252
253
※ 資料 1「学校案内」も参照のこと。
254
255
256
本校では、上記で示した学園理念を実現するための行動計画として、以下に掲げる 5 つの「学園
方針」が法人理事長によって提示され、日々の教育活動のガイドラインとなっている。
257
258
(1)教育改革(履修改革)の実施と継続
259
職業教育の目的は、現代社会(企業)が求める人材、すなわち将来自立して、自ら学ぶ、職業人
260
を育てることとであり、その成否は就職によって確認されると考える。従って、各科のカリキュラ
261
ムも産学連携で作り込んでいく必要があるが、そのカリキュラムの実現にあたっては、限られた修
262
業年限の課程の中でどれだけ確実に履修させる事が出来るかに大きく依拠していると言える。
263
本校ではそのために、<コマシラバス(1 コマ毎の詳細なシラバス)>や<授業シート(1 コマ毎に
264
配布される授業ガイド)>、<授業カルテ(1 コマ毎に実施する理解・進捗管理テスト)などの独自
265
の履修システムを構築してきたが、期末試験の実施、出席管理、補習の実行と、補習課題の発生・
266
消化管理等などと併せて、今後もその継続と改善は重要な課題である。
267
268
(2)産学連携によるカリキュラムの開発
269
本校では、カリキュラム開発力こそが学校の「教育力」であり、
「特長」であると考える。学内の
270
カリキュラム作成能力の育成が喫緊の課題であり、産学共同でカリキュラム開発する必要もある。
271
先に述べたように、本校のように職業教育を目指す専門学校において、優れたカリキュラムを開発
272
し実行する事は非常に重要な命題である。
本来であれば、
①で述べた履修システムの充実より先に、
273
社会の求める人材育成のカリキュラム開発が最重要と考えるが、本校ではこれまで履修システムの
274
充実に力を入れてきた。
275
履修システムの開発に一応の完成を見た今日、本校において次いで取り組むべきは「明確な人材
276
目標を確立して、その育成カリキュラムを組み立てる」という点である。資格学校的なスタンスで
277
はなく、産業界との接触をもっと深めて実際どんな人材が産業界で必要とされているかを十分に理
278
解することが第一であると考えている。
279
また、そのカリキュラムの評価方法も研究する必要があると考える。特に職業教育において重要
280
な「実習授業」の評価は非常に難しいため、その事についても産学連携で研究する必要がある。さ
281
らに卒業生の就職後の動向(退職・異動・昇進等)調査を継続することもカリキュラムの改善にと
282
って必要不可欠である。
283
284
285
286
287
288
9
289
(3)職業教育の実施
290
本校では、中央教育審議会のキャリア教育・職業教育特別部会の議論の核である、
「職業実践的な
291
教育に特化した枠組み」としての「新しい学校種」の創設という提案は、職業教育とは何かという
292
示唆を与えていると考えている。グローバル社会となって、国の産業の発展のために、職業教育の
293
重要性は欠かすことのできないテーマになっている。また、実習実験・インターンシップ・職業観
294
の育成・コミュニケーション力・経営的視点の養成等、職業教育固有の授業科目の位置付けや評価
295
方法の研究も必要である。
296
297
(4)地域との連携
298
専門学校はその経営規模から考えても、主として地域で活動する教育機関であり、学生は地域に
299
馴染むことから社会人としての訓練を積むことが相応しいと考えられる。学校としても関連する有
300
識者や企業を呼んで、
「文化交流の中心」となり、学校の専門性を通じて、地域社会に親しんでいく
301
必要がある。その効果は、ブランドの浸透という形で現れる。また、専門性を生かして、地域の仕
302
事に対する協力を行っていくことも考えられる。
303
304
(5)組織体制の改善
305
産学連携により優れたカリキュラムが創られたとしても、そのカリキュラム目的に沿って授業を
306
展開するためには、履修のシステムを確立し、授業を担当する教員にチームプレーを促す必要があ
307
る。さらに「風通しの良い明るい学園風土を作る」ためにも、部門間、上下のコミュニケーション
308
(報・連・相)が必要である。そのため組織体制の改善が欠かせない。教職員の役割分担を成文化
309
し、部門の権限と責任を明確にして委譲する「職務分掌」の整備を図り、カリキュラム目的を理解
310
する研修を定期的に行う必要がある。
311
312
以上の課題を挙げ、高校生・高校の先生・保護者、そして社会・企業の人々に「選ばれる学校」
313
になることを目標とする。その進め方は、常に PDCA を回して実践していくことを求めていく。そ
314
れは学生に対する授業においても同じことで、
「課題⇒自ら調べ⇒まとめ⇒発表し⇒自ら問題発見し
315
⇒次の課題」の展開で学ばせ、卒業後も自身のキャリア形成の素地、即ち社会人基礎力・マネジメ
316
ント力・問題発見能力などを養うことにつながると考える。
317
318
10
319
II. 特徴として強調したい事項
320
※ 資料 1「学校案内」も参照のこと。
321
322
323
本章では、自己点検・自己評価を行うにあたり、本校独自の特徴として強調しておくべきと考え
る幾つかの項目について整理を行う。
324
325
1. 教育質保証に関する本校の基本スタンス
326
本校の特徴としてまず強調したいのが、これまで 10 余年にわたって取り組んできた<履修改革>
327
への取り組みである。この<履修改革>は、こんにち的な表現に置き換えると“教育の質保証”に関
328
する本校独自の取り組みであり、その構築にあたってはこれまで全教職員が一丸となって推進して
329
きた一大事業である。我々が“教育の質保証”にこだわるのは、我が国の職業教育を担う専門学校
330
にとって欠くことの出来ない重要なテーマだと考えるからである。
331
ここで、専門学校の「教育の質」とは何かについて考えてみると、大きくカリキュラムの側面か
332
ら語られるものと、日々の授業の側面から語られるものの 2 つの切り口があると我々は考える。カ
333
リキュラムの側面から語られる教育の質は、そのカリキュラムが社会のニーズに合っているかが問
334
われるものであり、就職率などに影響を与える。一方、日々の授業の側面から語られる教育の質は、
335
科目配置や教材、教授法などが適切であるかが問われるものであり、日々の出席率や履修率(試験
336
の合格率)
、進級率、卒業率などに影響を与える。前者はカリキュラム開発の問題、後者は授業運営
337
の問題と言い換えることも出来る。以下、それぞれについてまとめる。
338
339
1.1 カリキュラムに関する教育質保証
340
(1)カリキュラムに関する基本的な考え方
341
本校のカリキュラムは、
「縦割りの専門主義は採用しない」という方針のもとに、一つの授業に関
342
連する各分野の内容を1週間の授業の中で有機的に配置し、すべての科目が関心の高い一つのテー
343
マを追う形で形成されるように工夫されている。例えば、建築系の学科であれば、設計演習で一戸
344
建の専用住宅を設計しているときは、建築計画や建築法規、構造力学、建築材料、建築施工などの
345
学科科目も、設計課題である“一戸建の専用住宅”に関係するものに可能な限り合わせている。そ
346
うすることによって、学生自らが「この知識がどこで役に立つのか」といった職業教育にとって根
347
本的な命題を常に意識するようになる。我々は上記のようなシステムを<螺旋カリキュラム>と呼ん
348
でいるが、実はこの事を実現させることは容易な事ではない。
349
350
Fig. 1.1 は、建築科の螺旋カリキュラムを示しているが、ここから読み取れるように、学生が学
ぶべきテーマは、通年学期制や前後期制では上手く分節化することはできない。
11
351
352
Fig.1.1 建築科の螺旋カリキュラム
353
354
上記の問題点を解消するために、本校では 1 期あたりの期間を約 2 ヶ月とした多学期制(現時点で
355
は 5 学期制)を採用している。その結果、入学してから卒業までの科目数は膨大なものとなり、カ
356
リキュラムの編成も複雑なものとなりがちであるが、本校では Fig.1.2 に示すようなカリキュラム
357
チャートを作成することにより対応している。
358
359
Fig.1.2 建築監督科(4 年制学科)のカリキュラムチャート
12
360
なお、この専門的な教科を細かく分節化した科目構成は、学生の視点からみると試験の回数は増え
361
るものの、一つ一つの試験範囲が小さいため、履修しやすくなるというメリットもある。このこと
362
は、後述する<授業カルテ>システムとも相まって、日々の授業のつまずきを防止し、履修できない
363
学生を減尐させ、ひいては退学者の減尐にも役立っていると考える。
364
365
366
367
368
(2)産学連携によるカリキュラム開発
カリキュラム開発に関する点検・評価の方法は、カリキュラム開発のルーチンが存在するか否か、
また、そのルーチンが有効に機能しているか否かがチェックポイントとなると考える。
職業教育を旨とする専門学校においては、社会のニーズに合った人材目標を設定する必要がある。
369
ここで人材目標とは、卒業生が持つべき知識やスキルという事になるが、それらを効率よく修得さ
370
せるためには、優れたカリキュラムの構築が欠かせない。専門学校にとってカリキュラム開発は命
371
であり、そのための労を惜しんではならない。綿密な計画の元、ターゲットとする就職先も含めた
372
ステークホルダーを巻き込んで開発を行う必要がある。
373
このことを実現させるために、本校では企業や学識経験者を交えた 2 つの委員会組織、<高度教
374
育研究会>と<専門部会>を運営している。<高度教育研究会>は、主に新学科を設立したり、既存
375
の学科であっても人材目標を変更するなど、学科のカリキュラム方針や運営方針そのものを検討す
376
る場合に開催されるものである。委員構成は、学外からは当該学科がターゲットとする複数の就職
377
先の企業(主に後援会1企業)や業界団体、学識経験者等を招聘し、学内からは校長、学科長(含候
378
補者)のほか、法人本部から学園本部企画部長(法人全体の産学連携責任者)等も参加し、更に重
379
要な事項に関しては理事長も参加する、比較的規模の大きな委員会である。実績としては、平成 23
380
年度に設置された「工業専門課程 建築監督科(4 年生)
」の設立準備等があげられる(平成 21 年~
381
同 22 年実施)
。
382
一方の<専門部会>は、校内の 3 つの系(建築・インテリア系、情報・ゲーム・Web 系、環境・
383
バイオ系)毎に開催される常設の委員会である。通常は年 2~3 回開催され、卒業生の動向調査や
384
学生ヒアリング(スカラシップ2報告会や合同企業説明会等で実施)、授業見学、課題講評などを通
385
して、カリキュラムや授業内容、演習課題、教材開発などについてご意見を頂戴している。また、
386
近年では、<仕事場カリキュラム3>の課題提供や講評会への参加などでもご協力頂いている。なお、
387
これら<専門部会>や<高度教育研究会>等の各種委員会は、職業実践専門課程の創設に合わせる
388
形で、平成 25 年度期中より「教育課程編成委員会」として再編成している。
389
以上の様に、本校では、実務に即応可能な次世代を担う専門家を育成するための高等教育機関を
390
目指し、カリキュラム構成や実際の授業内容を、産業界のニーズに合わせて柔軟に変化させ、バラ
391
ンスの取れた専門家を育てることを目指している。
1 本校の教育活動をサポートして頂いている企業によって構成されている(現在約 100 社)
。スカラシップ制度の運営や、教材や
設備の提供、教員の派遣、就職説明会の開催などに協力頂いている。
2 後援会企業の御厚意で出資していただいている支給形式(返還不要)の奨学金。その他、4 年課程を対象とした高度教育スカラ
シップなどもある。
3 本校独自のアクティブ・ラーニング/サービス・ラーニング型の産学連携プログラム。通常の授業ではカリキュラムの面から実
施が難しい企業からの実施物件課題や地域連携課題等を行っている。インターンシップとも似ているが、企業(地域)まかせでは
なく、プログラムの主体はあくまでも学校にある点が異なる。詳細はⅢ章 3 節 3 項 2 項参照。
13
392
1.2 授業運営に関する教育質保証
393
(1)授業運営に関する教育質保証
394
一方、授業運営に関する点検・評価は、リアルタイムに計測できることが望ましい。今勉強して
395
いる学生にとって、試験や進級・卒業の段階で授業の問題が発見されても、遅すぎて意味が無いか
396
らである。このとき重要なのは、以下の 2 つの考え方である。
397
398
① 改善の余地が無い授業は存在しないと仮定する
399
② 単純に授業や教員の善し悪しを論じるのでは無く、問題を発見することに重きを置く。
400
401
この 2 つの考え方は、組織の構成員が徹底して理解しておく必要がある。そうすることによって、
402
第三者からの指導ではなく、教員が自らの授業を自発的に改善する文化が醸成されるのである。そ
403
のためには、評価の客観性を確保し改善目標を立て易くするために、
(多尐の無理を承知で)定量評
404
価のシステムを構築して評価の可視化を図る必要がある。そして、最も重要な事は、以上の取り組
405
みが途切れること無く連続して実施されることである。
406
407
(2)授業の成否とは何か
408
授業の成否は一元的な指標だけで量れるものでは無い。単純には履修判定試験に合格させたり進
409
級や卒業をさせる、あるいは就職させるといったことで量られるべきであるが、このようなアウト
410
プットの段階で成否が分かっても、その学生に対する教育の立て直しを図る事は出来ない。結果と
411
して、最悪のケースでは落第や退学に至ることになってしまう(このことは教育機関にとって非常
412
に重要な事実であるが、あまり話題にされない)
。
413
このことを解消するためには、すなわちアウトプットに至る前に授業の質を管理しようとするた
414
めには、そのアウトプットの成否を決める要素、言い換えれば品質のバラツキに影響を与えるであ
415
ろうプロセスを地道に管理していくしか無いと考える。
416
417
(3)本校における教務 PDCA
418
本校における履修管理システムは、個々の授業の目標(基本要求品質)を明確にし、アウトプッ
419
トではなくそのプロセス、すなわちマネジメントシステムを重視している。マネジメントシステム
420
の考え方のスタート地点は、
「一定のプロセスに従って行われた仕事の結果は一定の分布に従う」と
421
いう統計的な因果律に基づく。すなわち、
「まっとうなやり方をしていれば、一定以上の品質は確保
422
できるはず」という事である。逆に言うと、プロセス重視の仕事の仕方では「どんなやり方をして
423
いても、出荷時検査に通ればそれでよい」は通用しない。
「結果オーライ」という考え方は通用しな
424
い。それ故、構成員に覚悟を求める仕組みであるといえる。
14
425
426
Fig.1.3 本校における教務 PDCA
427
428
(4)日々の授業が失敗する要因
429
ここで日々の授業が失敗する原因について考えてみると、日々の授業が失敗する要因は実は幾つ
430
も存在する事に気がつく。教員の専門性、ティーチングスキルといった教員に起因するものや、難
431
易度設定、他の教科との連関といったカリキュラムに起因するもの、あるいはクラスの雰囲気や学
432
生の基礎学力、精神状態などがあげられる。
433
ここで重要なのが、授業の失敗の原因が、表面的な問題なのか構造的な問題なのかを冷静に考え
434
る事である。最悪なのは、問題の根源がカリキュラムや教材、教員にあるのに、
「最近の学生は・・・」
435
などと責任回避する事である。Fig. 2.1 に授業の失敗に係る要因を分析した特性要因図を示す。
436
437
438
Fig.1.4 授業の失敗に係る特性要因図
439
440
このように、授業が失敗する要因は幾つも存在する。しかもそのそれぞれが複合的に絡まり合っ
441
ているため、改善しようにも複雑すぎて分析できない。これを放置すると、当事者の言い訳や管理
442
者の放置の温床になってしまい、かくして我々が最も恐れる「授業の密室化」のプロセスが進行し
443
ていくのである。この「授業の密室化」を防ぐためのツールの一つが、後述する<コマシラバス>や
444
<授業シート>などの本校独自の教育システムである。この事について次節にて詳解する。
445
15
446
2. 本校における教育質保証システム
447
2.1 本校における教務面の品質管理ツール
448
授業の失敗を防ぐためには、まずはその授業で目指す目標が科目毎、あるいは授業毎に明示され
449
ていなければならない。また、授業毎の質のバラツキを可視化して改善するためのシステムも必要
450
である。以下、それぞれ詳解する。
451
(1)コマシラバス
452
一般的なシラバスには講座全体の学習内容は記載されているが、授業毎の学習内容や深度には触
453
れていないものが多い。本校が 10 年前に開発・導入した<コマシラバス>は、各授業(=コマ)毎
454
の学習テーマや内容、重要項目、到達度(できる目標=アウトカムズ4)が記載されているため、教
455
員と学生との間で授業の目的を共有化する事が可能となっている。
2007年度
学年・期 3年2期
シラバス(概要)
建築物の構造安全性を確保するためには、地上部分の躯体のみならず、地面より下、すなわち基礎や地業に関する配慮も重要です。
この分野は、地味で目立たない分野なのですが、工期やコストに大きく影響することから建築施工では重要工事の一つとして捉えられ
ています。また、危険作業が多く重大事故も多数発生していることから、現場の技術者にとっては、早期にマスターすべき必須の知識と
教科名 建築計画
なっています。
建築生産Ⅵ(土工事・ 本講座の前半では、根切り工事や山留め工事について、また、後半では基礎・地業工事のうち、最も煩雑で種類が多い「杭地業」に関
科目名
地業工事)
して、それぞれ学んでいきます。いずれの工事も、まず一連の流れを理解し、特に重要な用語について正確な知識を身に付けることを
授業形態 講義
目指します。
系
建築系
科
建築工学科
作成者
高瀬 恵悟
90分/コマ
0
1
コマのテーマ
コマシラバス
1)コマ主題 2)シラバス(全体目標)との関係 3)コマ主題細目 4)コマ主題細目深度 5)このコマの押さえるべきポイント(次コマ予告)
1)シラバス(全体目標)との関係
根切り工事や山留め工事の概要、ならびに根切り工事の施工方法を学習する(『監理指針』p.126~
136)。
2)コマ主題
根切り及び埋戻し
根切り及び埋戻し 3)コマ主題細目
①根切り工事の概要、②施工機械、③埋戻し及び盛土
4)コマ主題細目深度
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
1)シラバス(全体目標)との関係
2
排水工事/山留め
工事の概要
排水工事/山留め工事の概要
3)コマ主題細目
①排水工事、②山留め工事の概要
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
山留め壁と山留
め支保工
山留め壁およびと山留め支保工の意味と設置方法を学習する(『監理指針』p.148~170)。
2)コマ主題
山留め壁と山留め支保工
3)コマ主題細目
①山留めの計画及び施工、②山留め壁・山留め支保工の種類、③山留めの管理
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
1)シラバス(全体目標)との関係
4
既製コンクリート杭地業
3)コマ主題細目
①埋め込み工法の分類、②打ち込み工法、③セメントミルク工法(プレボーリング工法)
4)コマ主題細目深度
1)シラバス(全体目標)との関係
2)コマ主題
①場所打ちコンクリート杭地業の概要、②アースドリル工法
1)シラバス(全体目標)との関係
6
場所打コンクリー 2)コマ主題
ト杭地業②リバー
スサーキュレー 3)コマ主題細目
ション工法/オー
ルケーシング工 4)コマ主題細目深度
法
7
履修判定試験
教科書:建築工事監理
指針
教科書:建築工事監理
指針
教科書:建築工事監理
指針
①場所打ちコンクリート杭の材料的分類と施工的分類を体系的に理解させる。
②場所打ちコンクリート杭の施工法のうち、アースドリル工法に的を絞って理解させる。また、スライム
やベントナイト溶液といった重要用語に関しても理解させる。
オールケーシング工法やアースドリル工法、リバースサーキュレーション工法といった場所打コンク
リート杭の種類を把握させ、その概要について理解させることがポイントとなる。また、上記の3工法
のうち、アースドリル工法についても学習する。
場所打ちコンクリート杭のうち、アースドリル工法とリバースサーキュレーション工法の施工法を学習
する(『監理指針』p.244~261)。
教科書:建築工事監理
指針
場所打コンクリート杭地業②リバースサーキュレーション工法/オールケーシング工法
①リバースサーキュレーション工法、②オールケーシング工法
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
457
①既製コンクリート杭の施工法のうち、埋め込み工法の種類と特徴を理解させる。
②既製コンクリート杭の施工法のうち、打撃工法などの打ち込み工法について理解させる。
③既製コンクリート杭埋め込み工法のうち、特に重要なセメントミルク工法に的を絞って理解させる。
既製コンクリートの最も基本的な工法である打ち込み工法の概要を理解させることがポイントとなる。
また、低騒音であるという埋め込み工法の最大の特徴を把握させ、特にその代表的な施工法である
セメントミルク工法についても理解させることがポイントとなる。1級建築士の試験問題においても出題
頻度が高いので、建築士試験問題の提示も行う。
場所打ちコンクリート杭の一般事項を学習する。また、オールケーシング工法の施工法を学習する
(『監理指針』p.244~261)。
教科書:建築工事監理
指針
場所打コンクリート杭地業①一般事項/アースドリル工法
場所打コンクリー
ト杭地業①一般 3)コマ主題細目
事項/アースドリ
ル工法
4)コマ主題細目深度
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
456
①山留め工事の留意点や種類、施工方法の概要が理解できる。
②親杭横矢板や鋼矢板、ソイルセメント壁などの概要が理解できる。
③不安定な状態となり易い山留めの存置期間中の状態について正しく把握させる。なお、ヒービング
やボイリング、盤ぶくれといった関連用語についても解説する。
特に地盤条件や遮水性の有無による山留め壁と山留め支保工の各工法の使い分けに関して正しく
把握させることがポイントとなる。また、存置期間中に不安定な状態となり易い山留めの特長を正しく
把握させ、日々の管理が重要であることを理解させることがポイントとなる。
既製コンクリート杭の施工法のうち、セメントミルク工法を中心とした埋め込み工法を学習する(『監理
指針』p.194~229)。
2)コマ主題
5)押さえるべきポイント(次コマ予告)
5
①釜場工法、ディープウェル工法、ウェルポイント工法、バキュームディープウェル工法などの排水工
法や山留め壁を利用した止水工法の管理基準が理解できる。また、近年使用頻度が高くなってきて
いるリチャージ工法についても概要を解説する。
②次コマで学習する山留め工事は用語や基準が煩雑なため、体系的に整理させるために予習的に
当該内容の概観を行う。
根切り工事における地下水処理の重要性を正確に把握させ、その具体的手法を理解させることがポ
イントとなる。
1)シラバス(全体目標)との関係
4)コマ主題細目深度
既製コンクリート
杭地業
①根切り工事の留意点や種類、施工方法の概要が理解できる。
②根切り工事で使用する施工機械の種類と用途が理解できる。
③埋戻し及び盛土の施工方法の概要が理解できる。
根切り工事の全体像を把握させることがポイントとなる。なお、排水・止水については次コマで学習す
る。
全コマに引き続き、根切り工事について学習する。特に「排水工事」について集中的に学習する(『監
理指針』p.136~147)。
2)コマ主題
4)コマ主題細目深度
3
コマ主題細目、備考
ガイダンス
①場所打ちコンクリート杭の施工法のうち、リバースサーキュレーション工法に的を絞って理解させ
る。また、ウォーターリフト、分離装置といった重要用語に関しても理解させる。
②場所打ちコンクリート杭の施工法のうち、オールケーシング工法に的を絞って理解させる。また、
ケーシングチューブ、ハンマーグラブといった重要用語に関しても理解させる。
場所打コンクリート杭地業のうち、リバースサーキュレーション工法とオールケーシング工法について
学習する。1級建築士の試験問題においても出題頻度が高いので、建築士試験問題の提示も行う。
教科書:建築工事監理
指針
Fig.2.1 コマシラバス
4 授業科目、プログラム、教育課程などにおける所定の学習期間終了時に獲得し得る知識や理解、技術、態度などのアウトカムレ
ベルの成果を指す。言い換えれば、「学生がそのカリキュラムによって、どのような能力が身に付くのか」を明らかにしたもの。
それぞれの学習成果は具体的で、測定や評価が可能なものであることが求められ、学習成果の評価(アセスメント)と結果の公表
を通じて、大学や専門学校などの高等教育機関の社会に対する説明責任が高まることが期待されている。
16
458
このことにより、学生はどのタイミングでどのような勉強をするのか、そのためにはどのような準
459
備が必要か、また、他の科目との関連はどうなのかといったことを自発的に考えるようになる。
460
461
(2)授業シート(今日の授業)
462
いくら精密で深い内容のシラバスが出来ていても、実際の授業が計画通りに運営できなければ意
463
味がない。本校では、全てのコマ毎に授業の“お品書き”である「授業シート」を作成し、毎授業
464
開始前に学生全員に配布し、授業開始時に解説を加えている。記載内容は、授業内でのキーポイン
465
トが授業の流れに沿って 10 項目掲げられ、同時に参照資料も明示するルールになっている。学生
466
は、この授業シートをナビゲーターとして、授業中はもちろん、復習や試験勉強の際にも活用する
467
ことによって、効率的に学習することが可能となる。
水曜日
教科名:建築施工
3年2期
科目名:建築生産6(土工事・地業工事)
授業シート
第(2/全6)回:開講日 2011年06月08日(水)
2
今日の授業:排水工事
講師名:高瀬 恵悟
●シラバス
建築物の構造安全性を確保するためには、地上部分の躯体のみならず、地面より下、すなわち基礎や地業に関する配
慮も重要です。この分野は、地味で目立たない分野なのですが、工期やコストに大きく影響することから建築施工で
は重要工事の一つとして捉えられています。また、危険作業が多く重大事故も多数発生していることから、現場の技
術者にとっては、早期にマスターすべき必須の知識となっています。
本講座の前半では、根切り工事や山留め工事について、また、後半では基礎・地業工事のうち、最も煩雑で種類が多
い「杭地業」に関して、それぞれ学んでいきます。いずれの工事も、まず一連の流れを理解し、特に重要な用語につ
いて正確な知識を身に付けることを目指します。
●今日の授業
●キーポイント
① 地下水の処理
①
□ _1. 地下水処理工法の概要
_1. 排水工法、止水工法、リチャージ工法。
□ _2. 排水工法の概要
_2. 地下水を揚水して地下水位を下げる。
□ _3. 重力排水(釜場、ディープウェル工法)
_3. 出てきた水を1箇所に集水して排水する。
□ _4. 真空排水
_4. 井戸の周囲の地盤の水を“脱水”する。
□ _5. 止水工法・リチャージ工法
_5. リチャージ工法は別名「復水工法」。
□ _6. 液状化現象
_6. 地下水位が高い砂質地盤で発生する現象。
② 山留め工法と山留め壁の種類
③
□ _7. 山留め工法の概要と種類
_7. 大きくは「山留め壁」と「山留め支保工」。
□ _8. 親杭横矢板工法
_8. 一般的で適用範囲も広いが、遮水性は無い。
□ _9. 鋼製矢板工法・鋼管矢板工法
_9. 遮水性有り。地下水位が高い軟弱地盤に適する。
□ _10. ソイルセメント壁工法
_10. 地面の中で壁を打設する。
●参照資料
① 地下水の処理
_1.『監理指針(上巻)』p.138、『排水工事(PPT配布資料)』p.1
_2.『監理指針(上巻)』p.139、『排水工事(PPT配布資料)』p.1
_3.『監理指針(上巻)』p.140、『排水工事(PPT配布資料)』p.2
_4.『監理指針(上巻)』p.142、『排水工事(PPT配布資料)』p.3
_5.『監理指針(上巻)』p.143、『排水工事(PPT配布資料)』p.5
_6.『排水工事(PPT配布資料)』p.6
② 山留め工法と山留め壁の種類
_7.『監理指針(上巻)』p.150~154、『排水工事(PPT配布資料)』p.7
_8.『監理指針(上巻)』p.150~154、『排水工事(PPT配布資料)』p.8
_9.『監理指針(上巻)』p.150~154、『排水工事(PPT配布資料)』p.8
_10.『監理指針(上巻)』p.150~154、『排水工事(PPT配布資料)』p.8
※ 参照資料において、
『監理指針』とは国土交通省大臣官房官庁営繕部監修『建築工事監理指針(平成19年版)』を、
『標仕(第3章)』とは国土交通省大臣官房官庁営繕部編『公共建築工事標準仕様書(第3章:土工事)』を
それぞれ指す。また、“PPT”とは、パワーポイント配布資料を示す。
●授業コメント
根切り工事における難関の一つに「地下水の処理」があります。この地下水はなかなか厄介で、普段は土や砂に隠れ
て見えないのに、暴れるときは大暴れして大きな事故に結びつくという、困った性質を持ちます。これを防ぐために
は、事前の地盤調査によって敷地の地下水位を確認しておくことと、このコマで学習する様々な対抗策を講じること
です。私の経験からすれば、足場や作業構台、それとこの地下水の処理工法をケチることは、後々の工程にあまり良
い影響を不えません。金を掛けるべきところには大胆に掛けることも重要です。
なお、授業の後半では、「山留め壁」について学習します。来週取り上げる「山留め支保工」は、今日の内容が理解
できていないとチンプンカンプンとなってしまいますので、注意して下さい。
468
469
資格関連度:一級・二級建築士、一級・二級建築施工管理技士
Fig.2.2 授業シート(今日の授業)
17
470
(3)授業カルテ
471
プロセスによる品質管理では、当初の計画通りに物事が進行したかが重要な要素となるが、授業
472
の場合は、学生の学習進度が目標に到達したか否かということになる。本校の「授業カルテ」シス
473
テムは、形式的には小テストのようにも見えるが、実はこのカルテの点数は学生の成績には一切反
474
映されない。学生は自分の到達度を、また、教員は自らの授業の成否を確認し、補習や次回の授業、
475
次年度の同一科目の授業計画に役立てている。
476
水曜日
教科名:建築施工
科目名:建築生産6(土工事・地業工事)
カルテ
第(2/全6)回:開講日 2011年06月08日(水)
3年2期
2
今日の授業:排水工事
講師名:高瀬 恵悟
解答時間
科名: 建築工学科
氏名: 学籍番号:
15分
※ 特記なき限り、『標仕』、『監理指針』を含めた資料の参照は丌可とする。
問0. コマアンケート:□全然分からなかった □あまり分からなかった □だいたい分かった □よく分かった
問1. 地下水の処理工法は、大きく「排水工法」と「止水(遮水)工法」に大別されるが、このうち「排水工法」は大きくど
のような工法に細分類されるか。
解答
問2. 釜場工法やディープウェル工法、明渠・暗渠工法は、何によって排水する工法か。
解答群:薬剤、重力、真空(空気を抜く)、圧気(空気を入れる)
解答
問3. ウェルポイント工法やバキュームディープウェル工法は、何によって排水する工法か。
解答群:薬剤、重力、真空(空気を抜く)、圧気(空気を入れる)
解答
問4. 「ボックスカルバート」は、主に何工法で使用されるものか。
解答群:ディープウェル工法、リチャージ工法、明渠・暗渠工法、ウェルポイント工法
解答
問5. 湧水に対して安定性に低い砂質地盤に重力排水を用いると、根切り底からにじみ出てきた水が砂と交じり合って、あた
かも根切り底が沸騰したかのような現象を生じさせる危険性がある。この現象のことを一般に何と表現するか。
解答群:ヒービング、サンプリング、ボイリング、サウンディング
解答
問6. ディープウェル工法やウェルポイント工法に代表される排水工法において、共通する留意事項とは何か(ヒント:周辺
に対して)。
解答
問7. クイックサンドとはどのような現象をいうか。簡潔に説明せよ(何がどのような状態になるのか)。
解答
問8. 以下の文中の空欄を埋めよ。
「親杭横矢板工法とは、H形鋼等の(A)を一定の間隔で地中に打ち込み,掘削に伴って(A)間に木材もしくはコンク
リート製の(B)を挿入して築造する山留め壁である。」
解答
A:
B:
問9. 親杭横矢板工法が適用できない条件を具体的に例示せよ。
解答
問10. 設問10-1:U形等の断面形状をした鋼板を、継手部を噛み合わせながら、連続して地中に打ち込んで築造する山留め壁
を何というか。
共通解答群:鋼矢板工法、鋼管矢板工法、ソイルセメント壁工法、場所打ち鉄筋コンクリート壁工法
解答10-1
設問10-2:土とセメントスラリーを原位置で混合・撹拌し、地中に造成する壁体を山留め壁とする工法を何というか。
477
478
解答10-2
Fig.2.3 授業カルテ
479
480
481
18
482
また、授業カルテには詳細な解説入りの模範解答も用意されており、復習や試験勉強の強力なサポ
483
ーターとなっている。
484
水曜日
教科名:建築施工
解答
科目名:建築生産6(土工事・地業工事)
第(2/全6)回:開講日 2011年06月08日(水)
科名: 建築工学科
解答
2
今日の授業:排水工事
講師名:高瀬 恵悟
問1.
3年2期
氏名: 学籍番号:
重力排水、強制排水
解説:『監理指針』p.139参照。問2及び問3と関連させて理解すること。
問2.
解答
重力
解説:重力により土中の水はより下に流れていこうとする。この作用を利用したものが重力排水工法である。時間は掛
るが、真空排水工法と比較すると、周囲への影響は少ない。ちなみに、ディープウェル工法とは、深い井戸を掘って、
そこに重力を利用して水を集め、ポンプによって揚水する工法(『監理指針』p.141参照)。イメージとしては、釜場
排水の釜場を深くしたもの。バキュームディープウェルは、真空を併用したものであり、真空工法に分類される。
問3.
解答
真空
解説:真空ポンプ等によって強制的に排水する。効果覿面だが、停電や機器の故障の際に、吸い上げられていた水が一
気に元に戻る危険性があるので注意。ちなみに、ウェルポイント工法とは、特殊な穴空き棒(ライザーパイプ)を地中
に入れ、周囲の水を真空ポンプによって脱水する工法であり、多段式として、法面の保護に用いられることもある
(『監理指針』p.142参照)。
問4.
解答
明渠・暗渠工法
解説:地中に埋設された水路のことを暗渠(あんきょ)といい、これに対して、オープンな水路のことを明渠(開渠)
という。これらに使用される四角形の箱状のコンクリート既製品がカルバートである。
問5.
解答
ボイリング
解説:『監理指針』p.140、168参照。調理などでも用いるBoil(沸騰)という言葉が語源。ちなみにヒービングは粘
性土で発生する地滑りのような現象。
問6.
解答
周辺地下水位の低下による井戸枯れや地盤沈下など。
解説:『監理指針』p.139及び140参照。これを防ぐための工法がリチャージ工法(『監理指針』p.142)である。リ
チャージ工法は、カルテには出題しなかったが、非常に重要な用語であるから確実に理解しておくこと。
問7.
解答
解答例:圧力をうけた水を含んだ砂の粒子が、浮力によって水の中に浮いているような状態になること。
解説:クイックサンド状態の砂は、非常に流動的であり、上にのっている構造物を支持する力は弱くなる。また、振動
が加わると、容易に流動化する。
問8.
解答
A:親杭
B:矢板(横矢板)
解説:中小規模で、地下水位の低い良質地盤に有効。ある程度の礫があっても、親杭は上からガンガン打ち込めるの
で、ここのあたりでも鋼矢板と使い分けられる。
問9.
解答例:地下水位の高い細砂層やシル卜層のように根切りしてから横矢板を入れるまでの間に崩れてしまう
ような地盤。
解説:遮水性が全く無いので、地下水位が高い場所での適用も少ない。
解答
問10. 解答10-1 鋼矢板工法
解説:シートパイル工法とも呼ばれる。遮水性が高いが、地盤によって打ち込めない場合があり、また、打込み時の振
動・騒音が問題になる。また、水圧を受けるので、親杭横矢板工法に比べて支保工の応力が大きくなる傾向にあるの
で、計画時に留意しておく必要がある。
解答10-2 ソイルセメント壁工法
485
486
解説:SMW(Soil Mixing Wall)とも呼ばれる。専用に開発された多軸混練オーガー機で原地盤を削孔し、その先端よ
りセメントスラリー(水の中にコロイドよりも大きな粒子、すなわちこの場合はセメントが混ざっている状態)を吐出
して削孔混練を行いソイルセメントの壁体を築造する。
Fig.2.4 授業カルテ模範解答
487
488
489
490
491
492
493
19
494
2.2 <AG 評価>~独自の教育質保証システム
495
(1)基本的な考え方
496
小中高のように学習指導要綱も無く、教授内容が教員の専門性に依存することの多い高等教育機
497
関では、
各授業の内容や方法はその教員の専門性に依存する形で半ば放任されてしまうことがある。
498
そして、その教育内容や方法の健全性を一般的な指標で正確に把握することも困難である。
499
例えば一般的な指標としては、進級率や卒業率、資格取得率、就職率などがあげられるが、それ
500
ぞれに問題がある。まず、進級率や卒業率であるが、単純にこれらの指標だけを向上させようとす
501
れば、進級や卒業の基準を緩くしようとするバイアスが掛かってしまう。また、学生からの評価を
502
上げるだけであれば、授業内容はともかく遊びのような楽しい授業だけをしていれば良い。最も信
503
頼性が高いのは「他流試合」
、すなわち外部指標としての資格や就職である。しかし、資格に関して
504
は、世の中の多くの資格が実務能力を保証する仕組みを有していない以上、資格合格だけにフォー
505
カスすることは無意味である。また、就職に関しても、景気の動向に左右されるなど、評価指標と
506
しては不安定である。そして、これらの指標の最大の問題点は、これらの指標はアウトプットの評
507
価であり、日々の授業をリアルタイムに改善することには向かないのである。先にも触れたように
508
今勉強している学生にとって、試験や進級・卒業の段階で授業の問題が発見されても、遅すぎて意
509
味が無い。
510
511
(2)<AG 評価>の開発
512
以上の問題を解決するために我々が考えたのが、授業中の学生の態度(居眠り、私語など)や次
513
回以降の出席率、授業終了直後に実施する小テストや口頭試問などを代用特性5として使用する<AG
514
評価>システムである。
515
この<AG 評価>は、欠席率やカルテ不合格者数、カルテ点数、教員自らのアンケートなど 11 の
516
評価基準によって算定される定量的な評価システムであり、全ての授業で算出されるため、クラス
517
毎や教員毎の傾向が分析可能である。
518
519
(3)<AG 評価>の各項目の意味
520
<AG 評価>の最大の特徴は、欠席率やカルテの点数の傾向といった定量的に表現できる項目のみ
521
で評価している点にある。例えば、
“欠席率”を重視しているのは、欠席は当該科目に対する最大の
522
否定とする考えに基づく。
当然、
授業の善し悪しとは関係が無い体調不良などの欠席も存在するが、
523
それを言い出したら切りが無い。ここでは統計的にノイズと考える。また、
“カルテ不合格者数”と
524
“カルテ 60 点台人数”は、学生の理解度をストレートに表わすと考えて重視している。そして、
“カ
525
ルテ平均点の幅”と“乖離率”は、カルテそのものが適切であるかの確認である6。Fig.2.5 に学内
526
情報システム上の授業カルテ結果入力画面を、Table2.1 に<AG 評価>の評価項目のそれぞれの概要
527
を示す。
528
5 直接測定することが難しいある特性を、経験的に相関が認められる“測定し易く分かり易い”特性をもって推し量ろうというも
のである(例:50 年後のコンクリートの強度は、コンクリートを造るときに用いる水の量によって推定できる)
。
6 学生の理解度に差がある以上、まともなカルテ問題であれば、点数はバラついて当たり前である(
「全員 100 点」というのは、
カルテをセンサーとして使うことが出来ないという事)。
20
529
530
Fig.2.5 <AG 評価>入力画面
531
532
Table 2.1 <AG 評価>の評価項目
533
534
535
(4)<AG 評価>の使い方
536
<AG 評価>は、日々の教育活動の成否を定量的に表すことが出来るシステムであり、その結果を
537
分析することによってカリキュラムや教材開発、授業そのものの成否を中長期的な観点から評価す
538
ることが出来る。更に 1 年間を 5 期に細分化する学期構成を採用している本校においては、その推
539
移を細かくチェックすることによって同一年度内での逐次的なフィードバックを行い、臨機応変に
540
軌道修正を加えることが可能となる。
541
一方で、教育の善し悪しがこれらの指標だけで判断できるわけでは無い。<AG 評価>はあくまで
542
も教育の健全性、すなわち「教育プロセスの問題を発見するためのツール」なのである。代用特性
543
はあくまでも代用であり、相関の強弱も日々変化する点にも注意が必要である。更に言えば、それ
544
自体が絶対的な評価値なのではなく、あくまでもセンサーなのだから、1 コマ単位の数字だけを取
545
り出して一喜一憂したり、異なる学科や異なる傾向の授業を単純に比較しての評価、言い換えれば
546
静的な評価(static property)には、実は全く適していない。出席状況やカルテ点数などの指標は、
21
547
授業の成否に関係なく“たまたま”数値が良くなることもある。従って、これらの値が良かったか
548
らといって、必ずしも良い授業を行っている事の証明にはならない。逆に、仮に数字が落ちていて
549
も理由が分かっていたり対応可能なものは放置しておいても良い。
550
重要なのは、<AG 評価>が標準から著しく逸脱していた場合に、その原因を究明するという行為
551
である。代用特性の教務的な意味は、科単位での動的な評価(dynamic property)、すなわち全体
552
の傾向と推移を見る事にこそある。Fig.2.5 にある学科の<AG 評価>の推移を参考として示す。
553
554
555
Fig.2.6 インテリア科<AG 評価>推移
556
557
2.3 授業アンケート
558
(1)授業アンケートの概要
559
<AG 評価>は、簡便かつ定量的に評価することが出来るが、その仕組み上、学生が日々の学校生
560
活や授業運営について抱いている不満を直接的に表現することは出来ない。これを補完するチェッ
561
ク機能として、本校では 10 年前から年 2 回の<授業アンケート>を実施している。
562
本アンケートは毎年 2 期末(夏休み前)と 4 期末(冬休み前)に、学内ネットワーク(Lotus Notes)
563
を利用して全学生を対象として実施している。アンケート方式は無記名式であるが、提出したか否
564
かはオンライン上で把握出来るため、回収率はほぼ 100%である。
565
566
アンケートの本編部分は四者択一方式で、計 20 問で構成されており、自由記述欄も設けられて
いる。アンケートの設問内容は以下の 4 つのカテゴリーに大別される。
567
568
カテゴリー①設問 1~6
:授業環境について(出欠管理、授業時間、教場・教材準備など)
569
カテゴリー②設問 7~14
:授業内容について(授業の方法、試験の管理など)
570
カテゴリー③設問 15~19 :授業指導について(教員の専門性、実習管理、授業内指導など)
571
カテゴリー④問 20
:全体の満足度
572
573
(2)授業アンケートの受け止め方
574
<授業アンケート>の結果は、その性格上、校や科の運営の全てがアンケートに反映されている訳
575
では無い。すなわち、学校や科と学生の関係の全てが 20 問のアンケートに集約される訳では無い
576
のだから、その点数が良かったからといって問題が無い事の証明にはならないということである。
577
それでは<授業アンケート>が無意味かというとそうではなく、<授業アンケート>という限定された
22
578
設問の中においても点数が芳しくなかったのだから、何らかの問題が校や科の運営に存在している
579
と考えられるべきである 。
580
以上の事から、<授業アンケート>の分析においては、点数が良かった項目についてコメントする
581
ことにはあまり意味はなく、著しく点数が低かったり、過去と比して悪化した項目についての分析
582
が肝要となる(同様の理由により、数ポイント単位の細かな騰落率の分析もあまり意味がない)
。ま
583
た、場所的にも心理的にも異なる環境下で実施されるアンケートであるから、単年度の結果だけを
584
捉えて校や科の運営の成否を判断するのは、<AG 評価>と同じく適切ではない。やはり重要なのは
585
推移分析である。Fig.2.6 に<授業アンケート>のある項目の推移分析を示す。
586
587
588
Fig.2.7 学生アンケート推移分析例
589
590
591
3. 特徴ある外部連携
592
3.1 特徴ある社会貢献
593
(1)文部科学省委託事業
594
本校では、学外からの要望に応える形でこれまでにも様々な形で教育・研究に関する協力を行っ
595
てきたが、平成 23 年度以降、文部科学省から「成長分野等における中核的専門人材養成プログラ
596
ム開発事業」を受託し、事業を推進している。
597
同事業は、
「産業構造・社会構造の変化等が進む中で、成長が見込まれる産業分野や、人材需要が
598
高い分野等への人材シフトを円滑に進めるとともに、必要な専門技術・技能を高めていく」ことを
599
目的に、
「産学官の連携強化により、我が国の成長を支える分厚い中間層として中核的専門人材養成
600
を戦略的に推進していく観点から、先導的な産学官コンソーシアムを組織化し、職域プロジェクト
601
において、モデル・カリキュラム基準、評価方法等の実証を通じて新たな学習システムの基盤を整
602
備し、産業界等のニーズに沿ったキャリアアップ、職場復帰に必要な学習機会の充実」を図るもの
603
であるとされている(文科省 HP より)
。
604
本校では、同事業の初年度(平成 23 年度)より「環境・エネルギー分野における中核的専門人
605
材養成プログラム開発事業」を受託し、続く平成 24 年度には環境・エネルギー分野のコンソーシ
606
アム主体並びに同分野の職域プロジェクト(課題・対応策の検証と新たな学習システムの構築推進
607
プロジェクト)も受託している。なお、同事業に関しては、平成 27 年度も受託予定である。
23
608
(2)教育質保証に関する外部協力
609
第Ⅱ章第 1 節で述べた教育質保証への取り組みに関しては、官民多方面から多くの関心が寄せら
610
れており、依頼に応じて資料の提供や講演を行っている。例えば、平成 23 年度には、一般社団法
611
人 人材育成と教育サービス協議会の求めに応じて、専修学校等における教育の質を内部から評価す
612
るための人材養成プログラムの作成に協力している(平成 23 年度文部科学省委託事業「専修学校
613
等の質保証に関する専門的な人材の養成方策についての調査研究」
、資料 15 参照)
。
614
615
3.2 仕事場カリキュラム
616
(1)仕事場カリキュラムとは何か
617
本校独自の取り組みである<仕事場カリキュラム>は、職業教育上の学内外の様々なニーズにより
618
開発された教育システムであり、履修時間表に基づいた通常のカリキュラム(<学び場カリキュラ
619
ム>と呼称している)よりも柔軟な職業実践教育が可能となっている。
620
具体的には、企業等から実際の仕事に近い課題を頂戴し、学年を超えたチーム(場合によっては
621
系や学科を超えたチーム)でプロジェクトを編成し、一定期間の活動の後に課題を出して頂いた企
622
業等をお招きしての成果報告会を持って一連のプロセスとしている。教員による一方向的な講義形
623
式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を期待する学習法であり、本校としては、近
624
年、注目を集めているアクティブ・ラーニング7型の教育プログラムであると捉えている。
625
なお、この成果報告会の後には、<専門部会(平成 25 年度から「教育課程編成委員会」に呼称変
626
更)>を開催し、<仕事場カリキュラム>を踏まえた学生の仕上がり具合を考慮したカリキュラムや
627
学科運営等に関するアドバイスを企業から頂戴する機会としている。
628
また、学科によっては、更に一歩踏み込んで、企業や地方公共団体、NPO 団体、地域コミュニ
629
ティ等から実際の仕事をボランティア的に受託するケースも増えてきている。これは、それまで知
630
識として学んできたことを実際のサービス体験に活かし、また実際のサービス体験から自分の学問
631
的取組や進路について新たな視野を得ることを目的とした取り組みであり、いわゆるサービス・ラ
632
ーニング8型の教育プログラムであると考えている。
633
634
(2)仕事場カリキュラムの事例
635
<仕事場カリキュラム>の実際の取り組み方法は、学科毎の課題や学生の仕上がり具合によって以
636
下の 4 つに整理・分類される。なお、それぞれの類型において、企業等との間に保険その他必要な
637
手続きを踏まえて実施している。
638
639
7
学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力
の育成を図ることが期待される。具体的には、発見学習や問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教
室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も含まれるとされる。
(出典:大学評価・
学位授与機構編『高等教育に関する質保証関係用語集』
)
8 サービス・ラーニングの導入は、①専門教育を通して獲得した専門的な知識・技能の現実社会で実際に活用でき
る知識・技能への変化、②将来の職業について考える機会の付与、③自らの社会的役割を意識することによる、市
民として必要な資質・能力の向上、などの効果が期待できるとされる。
(出典:大学評価・学位授与機構編『高等教
育に関する質保証関係用語集』
)
24
640
① Type1:実業型~クライアントから請負った本物の仕事を体験する
641
実際の仕事を外部の企業や団体から請け負って、完成品を納入するタイプであり、具体例として
642
は、
ゲームプログラミング科における携帯ゲーム制作課題
(クライアントは地域のゲーム制作会社、
643
課題で使用する CG も無料で提供して頂けた)や、Web デザイナー科における実際の企業サイトの
644
制作課題(現在も運用管理を継続して実施)
、中野区から依頼されたゆるキャラを用いたカレンダー
645
のグラフィック制作課題(平成 23 年度から毎月継続して実施)などがあげられる。また、地方自
646
治体からの要請で過去数年来実施している情報処理科主催の「初心者パソコン教室」もここに含ま
647
れる。
648
649
650
Photo.3.1 ゲームプログラミング科による携帯ゲーム制作発表会
651
652
653
Fig.3.1 Web デザイナー科による地域商店街 HP&ポスター制作
654
655
25
656
657
Photo.3.2 情報処理科学生による初心者パソコン教室
658
659
② Type2:企業提携課題型~企業提案を想定したプレゼンテーション
660
企業が過去に行ったプロジェクトや実社会を想定したプロジェクトを課題とするタイプであり、
661
情報処理科やバイオテクノロジー科において実施されている。課題の実施に際しては、コミュニケ
662
ーション能力向上のためチーム単位で行われ、年度末には地域や企業の方々を巻き込んだ発表会が
663
開催されている。この発表会では、Photo.3.3 にあるように受付等の運営も含めて学生が実施して
664
いる。
665
666
667
Photo.3.3 情報処理科による仕事場カリキュラム発表会
668
669
③ Type3:職業体験型~現場でのリアルな体験が育てる自主性とスキル
670
学生が定期的に、実際の企業や団体に赴き、実際の仕事を体験するインターンシップ型の<仕事
671
場カリキュラム>であり、具体例としては、環境テクノロジー科の学生が都内の環境関係の NPO 法
672
人に赴き、環境再生や環境調査の仕事の補助を行っていることなどがあげられる(資料 13 参照)
。
673
従来のインターンシップと異なるのは、単なる業務の手伝いではなく、学内においてあらかじめチ
674
ームを編成し、課題や実施スケジュールを明確にした上で職場に赴き、日報、すなわち出席確認か
675
らレポートの提出まで、全てを学生自身による自主管理としている点にある。
26
676
677
Photo.3.4 環境テクノロジー科による環境再生課題実施状況
678
679
④ Type4:調査・研究・提案型~地域に根ざした調査・研究で探究心を育む
680
地域の様々な施設や環境を調査し、その歴史や成り立ちを研究すると共に、これからの新しい姿
681
を提案する調査・研究型の<仕事場カリキュラム>であり、具体例としては建築科におけるまちづく
682
り調査課題(資料 9 参照)や、インテリア科における地域の商業施設の活性化提案課題などがあげ
683
られる。
684
685
686
Photo.3.5 建築科による地域連携プログラム実施状況
27
687
3.3 学科横断企業連携授業「リアルジョブプロジェクト(RJP)」
688
(1)
「リアルジョブプロジェクト(RJP)
」とは何か
689
「リアルジョブプロジェクト」とは、小規模複合校のメリットを活かした学科横断かつ企業連携に
690
よる授業を意味する。技術力に留まらない「問題発見能力」
「問題解決能力」および「コミュニケー
691
ション能力」などの社会で活躍する力を身に付けることを目的に本年度2期より授業を開始した。
692
ここでは、本年度各期におけるRJPの授業内容とともに、RJPの対する学校関係者評価委員
693
会の意見を取りまとめる。
694
695
696
Fig.3.1 リアルジョブプロジェクトの目指すところ
697
698
699
700
■ 2期授業「問題発見プログラム」(5/20~7/7)
A:目的
701
702
またその技術等の開発方法を検討する。
B:方法
703
704
①科の専門分野をとおして、カフェに提供できる技術・サービスを考える。
①毎週金曜日の3・4限目は各科一斉のRJP授業を実施。
②2期は科単位で、4~7名程度のグループで授業を実施。
C:成果
①毎週ワークシートを提出し、科内プレゼンテーションを実施。
705
②期末には、グループの企画をパワーポイントで提出。
706
③6/27(金)には、学内合同プレゼンテーションを実施。
707
708
Photo.3.6 グループ・ディスカッション
Photo.3.7 科内プレゼンテーション
28
709
710
Photo.3.8 第1回学内全体発表会
711
712
713
714
■ 3期授業「問題解決準備プログラム」(8/25~10/17)
A:目的
715
716
②学生企画委員会を発足、科を超えた話し合いの場を創る。
B:方法
717
718
719
720
①カフェのコンセプト・運営方法を考える。
①前半の3週間は科で、コンセプト等について討議を実施。
②後半の3週間は全科混成の企画委員会で討議を実施。
C:成果
①カフェのコンセプト・運営方法について全学生の意見を収集。
②8つの企画委員会とその上に統括委員会を設立。
科を超えた話し合いの場を整備した。
721
722
B-② RJP、8つの企画委員会発足
723
・運営企画委員会
・・・カフェの運営方法・イベント等を企画
724
・店舗企画委員会
・・・店舗の在り方や店舗のデザイン等を企画
725
・意匠企画委員会
・・・カフェのサイン・小物等のデザインを企画
726
・食品企画委員会
・・・メニューおよび食品管理の在り方を企画
727
・環境企画委員会
・・・カフェの環境やゴミ処理等を企画
728
・情報企画委員会
・・・POS等のカフェの情報システムを企画
729
・サービス企画委員会
730
・広報企画委員会
・・・サービスの在り方・接客の在り方を企画
・・・広報の在り方・HPや広報誌を企画
731
732
733
C-② 各企画委員会の委員長・副委員長24名から成る、統括委員会を設立。
カフェのコンセプトの立案など、全学的な意見の集約・とりまとめを開始する。
29
734
735
Fig.3.8 RJP 学生組織図(研究グループ・各企画委員会と企業の関係)
736
737
738
739
■ 4期授業「問題解決プログラム 」
(10/20~12/19)
A.目的
740
741
②学生統括委員会においてカフェのコンセプトを立案する。
B.方法
742
743
①科の専門分野をとおしてカフェに提供できる技術・サービス等の開発を開始。
①毎週金曜日の3・4限目は各科一斉のRJP授業を実施。
②隔週で学生統括委員会を開催し、ディスカッションを実施。
C.成果
①毎週パワーポイントを加筆し、科内プレゼンテーションを実施。
744
②期末には、グループの企画をパワーポイントで提出。
745
③5期期末には、学生統括委員会よりカフェのコンセプトを提案。
746
747
A-① 科の専門分野をとおして、カフェに提供できる技術・サービス等の研究開発を開始する。
748
・建築監督科
・・・カフェの構造体の研究開発
749
・建築科
・・・カフェの設備方式の研究開発
750
・インテリア科
・・・カフェの素材・エレメント等の研究開発
751
・バイオテクノロジー科
・・・メニュー開発・食品管理の在り方の研究
752
・環境テクノロジー科
・・・カフェの熱・音・光環境に関する研究開発
753
・情報処理科
・・・カフェに用いるPOSシステムの研究開発
754
・ゲームプログラミング科
・・・ゲーミフィケーションの研究開発
755
・Web デザイナー科
・・・Webページの更新、広報誌の企画発刊
756
757
758
C-③ カフェコンセプト「つたえる・つなげる・ひろがるカフェ」に決定。
5期期首1/16(金)に開催した第2回全体発表会にてコンセプトを発表、承認を得る。
30
759
760
Photo.3.9 情報処理科による会計システム開発
Photo.3.10 Web デザイナー科によるHP公開
761
762
763
764
■ 5期授業「問題解決プログラム 」
(1/13~3/6)
A.目的
765
766
②建築系学生によるカフェの店舗デザインの企画コンペティションを実施。
B.方法
767
768
769
①専門分野をとおしてカフェに提供できる技術・サービス等の研究開発の継続。
①毎週金曜日の3・4限目に各科一斉に授業を実施。 研究開発に取り組む。
②建築系学生によるカフェの店舗デザインの企画コンペティションを実施。
C.成果
①期末に、グループの企画をパワーポイントで提出。
②2月27日建築系店舗デザイン企画発表会を開催。
770
771
A-① 科の専門分野をとおして、カフェに提供できる技術・サービス等の研究開発を継続する。
772
①店舗設計
773
⑥会計システム ⑦デジタルサイネージ ⑧ゲーミフィケーションの研究開発等
②設備設計 ③水耕栽培 ④食品開発 ⑤廃棄物処理
774
775
C-③ 建築系学生による店舗デザイン企画コンペティションを実施。2月27日発表会を開催。
776
建築監督科4グループ、建築科8グループ、インテリア科9グループによる店舗デ
777
ザイン案の発表を行い、学生アンケートにより各発表に対する意見の集約を行った。
778
779
780
■ 学校関係者評価委員会における評価
781
「問題発見能力」
「問題解決能力」および「コミュニケーション能力」などの社会で活躍す
782
る力を身に付けるアクティブ・ラーニングの一手法として、その先進性・複合性に高い評価
783
をいただいた。
784
その一方今後の活動に対して、RJPが授業として学校の内側だけで終わらないこと、外
785
部との連携・外部への発信が重要であるとの指摘を受ける。また授業として、均質化する学
786
生の現状と独創性を高める工夫が必要性であるとの指摘を受ける。また授業の達成目標の設
787
定、進捗管理そして評価をどのように行うか、それらの確立が急務との意見も出された。
788
次年度以降、指摘事項をふまえて、さらに充実した取組みになるよう検討を重ねたい。
31
789
III. 平成 26 年度の学校関係者評価の概要
790
本校では、平成 26 年 7 月 18 日と平成 26 年 11 月 28 日の計 2 回、「学校関係者評価委員会」
791
並びに「教育課程編成委員会」を開催し、多数の方々から貴重なご意見を頂戴した。以下に学校関
792
係者評価委員会の概要をまとめる。
793
794
1. 平成 26 年度 第 1 回学校関係者評価委員会
大項目
平成 25 年度自己評価
基準 1
教育理念・目的・
育成人材像
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
基準 2
学校運営
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 3
教育活動
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
3.8/4.0
教育理念や目的、育成人材像の重要性に関しては、教職員に十
分に浸透しており、その実践においてもおおむね満足できる取り
組みがなされている。また、各学科の教育目標、育成人材像を正
しく方向付けるための一連のプロセスにおいても適切に構築さ
れている。
一方、環境の変化に対応するための将来構想に関しては、今後
も社会等の動きを見極めて柔軟に対応する必要がある。
上記で指摘された将来構想に関しては、科を超えた全校的な取
り組みであるため、校全体で長期的に取り組んでいく。
上記取り組みで問題は無い。
3.4/4.0
学校運営方針や事業計画については明確に定められており、設
置法人や学校そのものの運営に関しても寄付行為や規定類によ
り適切に運営されている。一方、専門学校教育を取り巻く環境は
日々変化しており、柔軟かつ迅速に対応できる体制を整える必要
がある。
上記で指摘された環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる体
制構築については、科を超えた全校的な取り組みであるため、校
全体で長期的に取り組んでいく。
また、本年度においては、昨年度学校関係者評価委員の方から
ご指摘があった「教育手法の先進性や就職率などの教育成果が募
集活動にフィードバックされていないのではないか」とのご指摘
に対して、学内情報の流れをより迅速化するために組織体制の変
更を行った。まずは小山学園本部、自動車3校を集約した東京工
科グループ本部と東京テクニカルカレッジ本部そして広報本部
の4つの本部からなる本部制を敷くこととした。また各本部に企
画部を創設し、各企画部がエンロールメント・マネジメントの視
点から、募集活動から入学、教育、キャリア指導、就職、卒業ま
での情報の流れを一貫して管理することとした。
またこれまで企業の窓口として学園本部が一括管理していた
求人などに関する企業情報を各本部企画部に移管することによ
り、企業情報をより教育の現場に近いところで迅速に活用するこ
とを可能な体制となるよう改善を行った。
上記取り組みで問題は無い。
3.8/4.0
教育目標の設定や成績評価の仕組み、教員組織等はおおむね満
足できる水準に達している。特に教育方法や評価に関してはかな
り力を入れて取り組んで、自己評価報告書の「第Ⅱ章 2.本校に
おける教育質保証システム」であげられたコマシラバスや授業シ
ートのような取り組みも独自の取り組みとして評価できる。
今後の課題としては、変化の激しい今後の教育において優れた
資質を有する教員を確保することや、資格や免許の取得支援等に
関して更なる努力が必要である。
平成26年3月31日付けで文部科学省より、建築科夜間課程
を除く昼間7科に関して職業実践専門課程の認定を受けること
32
ができ、今後も学校関係者評価委員会および教育課程編成を定期
的な開催、また教員の能力向上を図るために現在実施している集
合研修を継続すると共に、企業連携のもとに教員研修を実施する
など、教育の質の確保に努めていく。
また、本年度より問題発見能力・問題解決能力およびコミュニ
ケーション能力の醸成等をはかるべく、学科横断企業連携授業
「リアルジョブプロジェクト(略してRJP)」を開始した。
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
基準 4
学修成果
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
基準 5
学生支援
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 6
教育環境
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
上記取り組みで問題は無い。特にRJPは素晴らしい取り組み
であり、是非成功させて頂きたい。ただし、単に仕事のまねごと
をやれば良いというのではなく、仕事の厳しさも体感できるプロ
グラムが望まれる。
3.0/4.0
就職率の向上プロセスについては概ね満足できる水準に達し
ている。一方で、資格・免許取得率の向上に関しては、最低目標
の達成に終始することなく、総合的な支援策を講じる必要があ
る。また、卒業生の動向調査については十分に実施されていると
はいえないため今後は組織として体制を整えていく必要がある。
上記で指摘を受けた卒業生との連携強化に関しては、同窓会活
動の活性化等により卒業生とのパイプの強化をすすめているが、
成果が出るまでには時間が掛かると考えられるため、現段階では
長期的な課題として捉えている。
上記取り組みで問題は無い。
3.3/4.0
就職支援や保護者との連携についてはおおむね満足できる水
準に達している。一方で、毎年僅かながら退学者が発生しており、
人間性を含む対応力強化、解決策の共有などについて、なお一層
低減に努力する必要がある。
本年度においては、これまで企業の窓口として学園本部が一括
管理していた求人などに関する企業情報を各本部企画部に移管
することにより、企業情報をより教育の現場に近いところで迅速
に活用することを可能な体制となるよう改善を行った。
また、問題発見能力・問題解決能力およびコミュニケーション
能力の醸成等をはかるべく、従来の「仕事場カリキュラム」に加
え、学科横断企業連携授業「リアルジョブプロジェクト(略して
RJP)」を開始した。
また産学連携による再教育プログラムの開発として、一昨年・
昨年に引き続き、文部科学省委託事業「成長分野における中核的
専門人材養成の戦略的推進事業」環境・エネ ルギー分野におけ
る中核的専門人材養成プログラム開発、建築・土木・設備職域プ
ロジェクトの実施が決定し、本年度も成長分野における学び直し
ができるカリキュラム開発を手掛けていく。尚、本年度からは、
結婚・出産によって途切れがちな女性の学び直しに関しても取り
組んでいく。
上記取り組みで問題は無い。
3.7/4.0
施設・設備・教育用具等は、おおむね満足できる水準に達して
いる。また、学外実習・インターンシップ・海外研修等への取り
組みに関しても、おおむね満足できる水準に達している。一方、
防災面に関しては、施設面での問題は無いが、緊急時の連絡体制
などにおいては、先進的とされる学内の情報システムをより有効
に活用することを検討すべきである。
上記で指摘を受けた緊急時の連絡体制に関しては、基準 2「学
校運営」中の IT を用いた学生向けの情報提供サービスとも関連
づけて、中期的な課題として対応していく。
上記取り組みで問題は無い。
795
796
33
平成 25 年度自己評価
基準 7
学生の募集と受入れ
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 8
財務
基準 9
法令等の遵守
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 25 年度第 2 回)
基準 10
社会貢献・地域貢献
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
3.5/4.0
学生募集活動に関しては、コンプライアンス上は適切な運営が
行なわれている。
一方で、入学定員は充足できていないことから、上記に掲げた
優れた教育活動やその成果などの情報発信提供方法を改善して
いく必要がある。
上記で指摘を受けた教育内容の情報発信については、次年度以
降、高等学校の教員に対する説明会を増やすなどの取り組みをと
っていく。
上記取り組みで問題は無い。
3.6/4.0
財務に関しては、財務基盤、予算収支計画、監査の各項目に関
して問題ない。なお、財務情報の公開に関しては、平成 25 年度
第 2 回学校関係者評価委員会までに公開したことを確認した。
上記で約束した財務情報の公開については、平成 25 年 12 月 5
日に Web サイト上で公開した。
上記取り組みで問題は無い。
3.1/4.0
法令等の遵守に関しては、法令遵守、個人情報保護、学校評価
の各項目に関して問題ない。教育情報の公開に関しては、平成
25 年度第 2 回学校関係者評価委員会までに公開したことを確認
した。
上記で約束した「自己評価報告書」の公開については、平成
25 年 12 月 5 日に Web サイト上で公開した。
上記取り組みで問題は無い。
3.5/4.0
学校の教育資源を活用した社会貢献・地域貢献については、パ
ソコンスクール等の市民講座や地元中学生や修学旅行生に対す
る体験授業等の実施など積極的に実施している。また、学生のボ
ランティア活動に関しても、時間的な制約があるものの、地元商
店街のイベント等に積極的に参加するなど、一定の取り組みを行
っていると評価できる。
上記にあるように、前回においても一定以上の取り組みを実施
していると評価されたが、次年度以降は基準 5 であげた「仕事場
カリキュラム」および学科横断企業連携授業「リアルジョブプロ
ジェクト(略してRJP)」の取り組みと合わせて、更に充実さ
せていきたいと考えている。
上記取り組みで問題は無い。
797
798
799
800
801
802
803
804
805
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2. 平成 26 年度 第 2 回学校関係者評価委員会
大項目
平成 25 年度自己評価
基準 1
教育理念・目的・
育成人材像
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
基準 2
学校運営
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
基準 3
教育活動
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 4
学修成果
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
3.8/4.0
教育理念や目的、育成人材像の重要性に関しては、教職員に十
分に浸透しており、その実践においてもおおむね満足できる取り
組みがなされている。また、各学科の教育目標、育成人材像を正
しく方向付けるための一連のプロセスにおいても適切に構築さ
れている。
一方、環境の変化に対応するための将来構想に関しては、今後
も社会等の動きを見極めて柔軟に対応する必要がある。
上記で指摘された将来構想に関しては、科を超えた全校的な取
り組みであるため、校全体で長期的に取り組んでいく。
上記取り組みで問題は無い。
3.4/4.0
学校運営方針や事業計画については明確に定められており、設
置法人や学校そのものの運営に関しても寄付行為や規定類によ
り適切に運営されている。一方、専門学校教育を取り巻く環境は
日々変化しており、柔軟かつ迅速に対応できる体制を整える必要
がある。
本年度における学内情報の流れをより迅速化するために組織
体制の変更(本部制の実施、各本部における企画部の創設、学園
本部が一括管理していた企業情報を各本部企画部に移管)に関し
一定の評価をいただいた。
上記で指摘された環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる体
制構築については、科を超えた全校的な取り組みであるため、校
全体で長期的に取り組んでいく。
尚、情報管理の安全性をさらに向上させるために、企画部会内
で「情報セキュティガイドライン」の検討・策定を行った。
上記取り組みで問題は無い。
3.8/4.0
教育目標の設定や成績評価の仕組み、教員組織等はおおむね満
足できる水準に達している。特に教育方法や評価に関してはかな
り力を入れて取り組んで、自己評価報告書の「第Ⅱ章 2.本校に
おける教育質保証システム」であげられたコマシラバスや授業シ
ートのような取り組みも独自の取り組みとして評価できる。
平成26年3月31日付けで文部科学省より、建築科夜間課程
を除く昼間8科に関して職業実践専門課程の認定いただいたこ
とを評価いただいた。
また、本年度から開始した学科横断企業連携授業「リアルジョ
ブプロジェクト(略してRJP)」に関しては、素晴らしい取り
組みではあるが、単に仕事のまねごとをやれば良いというのでは
なく、仕事の厳しさも体感できるプログラムが望まれるとの評価
をいただいた。
平成26年3月31日付けで文部科学省より、建築科夜間課程
を除く昼間7科に関して職業実践専門課程の認定を受けること
ができたが、それに引き続き本年度、建築科夜間課程の申請手続
きを行うこととなった。
また、本年度より問題発見能力・問題解決能力およびコミュニ
ケーション能力の醸成等をはかる、学科横断企業連携授業「リア
ルジョブプロジェクト(略してRJP)」を継続実施している。
上記取り組みで問題は無い。
特にRJPは素晴らしい取り組みであり、是非成功させて頂き
たい。ただし、RJPの活動が学内だけに留まることなく、外部
との連携が発生するよう展開を考えるべきとの意見が出された。
3.0/4.0
就職率の向上プロセスについては概ね満足できる水準に達し
ている。一方で、資格・免許取得率の向上に関しては、最低目標
の達成に終始することなく、総合的な支援策を講じる必要があ
35
る。また、卒業生の動向調査については十分に実施されていると
はいえないため今後は組織として体制を整えていく必要がある。
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
基準 5
学生支援
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
基準 6
教育環境
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
上記で指摘を受けた卒業生との連携強化に関しては、同窓会活
動の活性化等により卒業生とのパイプの強化をすすめているが、
成果が出るまでには時間が掛かると考えられるため、現段階では
長期的な課題として捉えている。
上記取り組みで問題は無い。
3.3/4.0
就職支援や保護者との連携についてはおおむね満足できる水
準に達している。一方で、毎年僅かながら退学者が発生しており、
人間性を含む対応力強化、解決策の共有などについて、なお一層
低減に努力する必要がある。
本年度から学園本部が一括管理していた求人などに関する企
業情報を各本部企画部に移管することにより、企業情報をより教
育の現場に近いところで迅速に活用することを可能な体制とし
たことに評価をいただいた。
また、学生の仕事力を養成する学科横断企業連携授業「リアル
ジョブプロジェクト(略してRJP)」および文部科学省委託事
業「成長分野における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」に
おける再教育プログラムの開発も良い取組みだと評価いただい
た。
上記取り組みに加え、本年6月に文部科学省より職業実践専門
課程の認定を受けた学科に対して、一定の要件を満たすことで、
厚生労働省より教育訓練給付金を充当する旨の通達が出された。
職業実践専門課程を受けた昼間の7科に加え建築士資格の要件
で建築科夜間課程加えて、6月20日に申請書を提出し、申請し
た8科全科に対して9月24日付けで認定をいただいた。
これにより、次年度から2年以上雇用保険の被保険者に関し
て、入学金・授業料・教材費等の最大60%が給付されることと
なり、既卒者(社会人)入学者の支援の道が開かれた。
上記取り組みは問題無い。
ただし、同窓会の活動も活発でなく、卒業生同士のつながりを
強化する施策を立案・実施してほしいとの意見が出された。
3.7/4.0
施設・設備・教育用具等は、おおむね満足できる水準に達して
いる。また、学外実習・インターンシップ・海外研修等への取り
組みに関しても、おおむね満足できる水準に達している。一方、
防災面に関しては、施設面での問題は無いが、緊急時の連絡体制
などにおいては、先進的とされる学内の情報システムをより有効
に活用することを検討すべきである。
上記で指摘を受けた緊急時の連絡体制に関しては、基準 2「学
校運営」中の IT を用いた学生向けの情報提供サービスとも関連
づけて、中期的な課題として対応していく。
尚、本年度においては、災害時に帰宅困難となった学生および
教職員のために、在籍人数分の非常食および非常物資の確保・備
蓄を開始した。
上記取り組みで問題は無い。
810
811
812
813
814
815
816
36
平成 25 年度自己評価
準7
学生の募集と受入れ
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 8
財務
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
基準 9
法令等の遵守
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
平成 25 年度自己評価
前回学校関係者評価
(平成 26 年度第 1 回)
基準 10
社会貢献・地域貢献
上記指摘を踏まえた
学校の対応
本回学校関係者評価
3.5/4.0
学生募集活動に関しては、コンプライアンス上は適切な運営が
行なわれている。
一方で、入学定員は充足できていないことから、上記に掲げた
優れた教育活動やその成果などの情報発信提供方法を改善して
いく必要がある。
上記で指摘を受けた教育内容の情報発信については、次年度以
降、高等学校の教員に対する説明会を増やすなどの取り組みをと
っていく。
上記取り組みで問題は無い。
3.6/4.0
財務に関しては、財務基盤、予算収支計画、監査の各項目に関
して問題ない。なお、財務情報の公開に関しては、平成 25 年度
第2回学校関係者評価委員会までに実施したことを確認いただ
いた。
上記財務情報の公開については、平成 25 年 12 月 5 日に Web
上で公開を開始し、平成 26 年 8 月末に更新を行った。
上記取り組みで問題は無い。
3.1/4.0
法令等の遵守に関しては、法令遵守、個人情報保護、学校評価
の各項目に関して問題ない。教育情報の公開に関しては、平成
25 年度第 2 回学校関係者評価委員会までに実施したことを確認
いただいた。
上記「自己評価報告書」の公開については、平成 25 年 12 月 5
日に Web 上で公開を開始し、平成 26 年 8 月末に更新を行った。
上記取り組みで問題は無い。
3.5/4.0
学校の教育資源を活用した社会貢献・地域貢献については、パ
ソコンスクール等の市民講座や地元中学生や修学旅行生に対す
る体験授業等の実施など積極的に実施している。また、学生のボ
ランティア活動に関しても、時間的な制約があるものの、地元商
店街のイベント等に積極的に参加するなど、一定の取り組みを行
っていると評価できる。
上記にあるように、前回においても一定以上の取り組みを実施
していると評価されたが、基準 5 であげた「仕事場カリキュラム」
および学科横断企業連携授業「リアルジョブプロジェクト(略し
てRJP)」の取り組みと合わせて、更に充実させていきたいと
考えている。
上記取り組みで問題は無い。
817
818
37
819
820
IV. 評価項目の取組状況及び達成度確認
本章では、特定非営利活動法人私立専門学校等評価機構編『専門学校等評価基準書 Ver.4.0』の評
821
価項目に準拠する形で自己評価を行う。
822
3. 各点検中項目の評価
823
基準1
824
点検中項目【1-1】理念・目的・育成人材像
825
1-1-1 理念・目的・育成人材像は、定められているか
教育理念・目的・育成人材像
826
827
※ 本報告書「第Ⅰ章 2.1 学園理念等」も参照のこと。
828
829
(1)基本的な考え方
830
本校では、学園としての理念や目的、育成人材等を明確にし、専門分野の特性を明示することは
831
非常に重要なことであると考えている。また、理念等を実現するには、理念等に即した課程や学科
832
を設置し、具体的な計画・方法として施策やスケジュール等を計画書等で明確に定め、適切に進行
833
管理を行いながら実現に向け、学校全体で取組むことが求められていると認識している。更に、時
834
代や社会のニーズに合わせて、適宜見直しが必要であることも理解している。
835
836
(2)現状とそのプロセス
837
本校の学園理念は、建学の精神である「自由啓発教育」を分かり易く現代風にアレンジしたもの
838
であり、平成 18 年度に実施された部門や世代を横断した全学的なプロジェクトにおいて策定され
839
たものである。このことは建学以来首尾一貫した理念の下に教育活動を続けてきたことの証左であ
840
り、更にこんにちでは、この理念の下に教職員の共通認識である「自立した職業人を志して入学し
841
てきた学生の向学心を信じ、分からないことを学生の所為にしない」という信念のもと、全教職員
842
が一丸となってカリキュラムの開発と教育力の充実に努めている。
843
844
学科の目標や育成人材像に関しては、産業界や学生、高校教員からの意見も取り入れ、定期的に
見直しを図ったうえで学校案内や企業向け広報誌などの各種媒体で広く展開している。
845
846
(3)自己評価と今後の課題
847
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
848
本校においては、教育理念や目的、育成人材像の重要性に関しては十分に理解されており、その
849
実践においてもおおむね満足できる取り組みはなされているものと自己評価できるが、今後も現状
850
に甘んじることなく、常に問題点を発見して改善するというスタイルを貫いていきたいと考える。
851
852
853
<参考資料>
□資料 1 入学案内
38
854
1-1-2 育成人材像は専門分野に関連する業界等の人材ニーズに適合しているか
855
856
857
※ 本報告書「第Ⅰ章 2.2 学園方針」
、同「第Ⅱ章 1.1 カリキュラムに関する教育質保証」も参照の
こと。
858
859
(1)基本的な考え方
860
本校では、学科毎に関連する業界等において求められる専門知識・技術・技能の動向などを常に
861
調査し、適合させることは重要であると考えている。更に、教育課程、授業計画(シラバス)の策
862
定、教員の採用・育成、実習、教材開発等においては、関連業界等に協力を求め、継続した連携体
863
制を構築することが必要であると認識している。
864
865
(2)現状とそのプロセス
866
本校のように 3 系統・9 学科からなる学校組織では、異なる専門分野を横断的に網羅する共通の
867
教育目標や育成人材像の構築は現実的ではない。そこで本校においては、科毎に科長がカリキュラ
868
ムの総責任者となり、専門分野毎の教育目標や育成人材像を構築する体制を取っている。具体的に
869
は、<高度教育研究会(平成 25 年度から“教育課程編成委員会”に呼称変更)>や<専門部会(同)
870
>などによる産業界からのヒアリングや国家資格等の動向調査を中心に、更には入学希望者の意識
871
の変化や社会情勢の動向を勘案し、科毎の教育目標、育成人材像の設定などを実施している。具体
872
的な成果としては、平成 23 年度に設置された「建築監督科」の学科開発や、
「情報処理科」ならび
873
に「Web デザイナー科」等のカリキュラム見直し等があげられる。
874
これら各科の目標や育成人材像は、入学案内等に明記し、入学希望者などの利害関係者に展開し
875
ている。また、要求される知識や技術などの具体的な構成要素に関しては、細分化して各講座の<
876
コマシラバス>に記載している。
877
878
(3)自己評価と今後の課題
879
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
880
本校においては、各学科の教育目標、育成人材像を正しく方向付けるための一連のプロセスは、
881
適切に構築されていると考える。日常的な科のマネジメント責任者である各科科長がカリキュラム
882
開発の責任者になり将来の技術動向や教育課程編成委員会からの意見などをふまえて、教育目標や
883
人材育成の明確化を行い、カリキュラムを構築している。また、情報化社会の黎明期より「情報リ
884
テラシー」教育を全学共通のカリキュラムとして実施してきたことも特記しておきたい。
885
886
887
<参考資料>
□資料 1 入学案内
888
39
889
1-1-3 理念等の達成に向け特色ある教育活動に取組んでいるか
890
891
※ 本報告書「第Ⅱ章 特徴として強調したい事項」も参照のこと。
892
893
(1)基本的な考え方
894
本校では、理念等に基づき、学修成果なども含め学校が誇る教育活動、学校の特色が存在するこ
895
とは、その学校の存在意義を明確化することであると考えている。さらに実践的な職業教育につい
896
て、特徴ある教育活動に積極的に取組むことは、専門学校等に対する社会の要請であることも認識
897
している。
898
899
(2)現状とそのプロセス
900
本校の特色は、先に掲げた学園理念(教育理念)そのものにある。学生の所為にしないという信
901
念のもと、学生の向学心を促し、勉強した経験のない学生に興味を持たせ、職業人を目指して授業
902
に実習に打ち込む姿勢を醸成する教育システムこそが、本校が目指す本校の特徴である。
903
具体的な特徴としては、前述した<コマシラバス>や<授業シート>、<AG 評価>といった教育質保
904
証のためのツールや、<仕事場カリキュラム>といった産学連携システムの存在などがあげられる。
905
また、本年度からは学科横断企業連携授業「リアルジョブプロジェクト(略して RJP)」を開設。
906
新たなアクティブ・ラーニングの確立を目指している。その一方で日常的な学生の出席率や理解度
907
の日次管理や補習など、地道な活動にも力を入れている。
908
909
(3)自己評価と今後の課題
910
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
911
本校においては、学園理念を達成するために必要な教育システムが整備され、その成果の外部公
912
開も達成できているなど、理念等の達成に向け、特色ある教育活動に取組んでいると評価できる。
913
914
915
<参考資料>
□資料 1 入学案内
916
917
40
918
1-1-4 社会のニーズ等を踏まえた将来構想を抱いているか
919
920
921
922
(1)基本的な考え方
本校では、中期的構想を抱き、それを明らかにすることは、内部統制の上でも、情報公開の観点
からも学校にとって意義のあることであると考えている。
923
924
(2)現状とそのプロセス
925
本校では、後述するように学園理念に基づいて短期、中期、長期の事業計画を定めており、将来
926
構想も基本的にはその延長線上で考えている。これらの情報は各部署のラインによる展開のほか、
927
朝礼や社内情報システムでの公開、教職員研修などによって周知されている。
928
一方で、専門学校をめぐる社会情勢の変化等に関しては柔軟に対応したいと考えているが、不確
929
定要素が大きく、予測が困難な部分も多い。そのため、現在は特に情報収集に努めると共に、その
930
情報を素早く教職員に展開し、問題意識の共通化を図るようにしている。
931
本年度においては、昨年度学校関係者評価委員の方からご指摘があった「教育手法の先進性や就
932
職率などの教育成果が募集活動にフィードバックされていないのではないか」とのご指摘に対して、
933
学内情報の流れをより迅速化するために組織体制の変更を行った。まずは小山学園本部、自動車3
934
校を集約した東京工科グループ本部と東京テクニカルカレッジ本部そして広報本部の4つの本部か
935
らなる本部制を敷くこととした。また各本部に企画部を創設し、各企画部がエンロールメント・マ
936
ネジメントの視点から、募集活動から入学、教育、キャリア指導、就職、卒業までの情報の流れを
937
一貫して管理することとした。
938
また、これまで企業の窓口として学園本部が一括管理していた求人などに関する企業情報を各本
939
部企画部に移管することにより、企業情報をより教育の現場に近いところで迅速に活用することを
940
可能な体制となるよう改善を行った。
941
942
(3)自己評価と今後の課題
943
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
944
18 歳人口の減尐や若者の工業離れなどの環境の変化に対応するための中長期の将来構想に関し
945
ては教職員の間に共通認識が形成されているものの、将来予測が難しい事項も存在することから、
946
模索が続いている要素も多い。今後も専門学校経営をめぐる社会や行政の動きを慎重に見極めてい
947
きたいと考える。
948
949
950
<参考資料>
□資料 17 事業計画
951
952
41
953
基準2
954
点検中項目【2-2】運営方針
955
2-2-1 理念等に沿った運営方針を定めているか
学校運営
956
957
※ 本報告書「第Ⅰ章 2.1 学園理念等」も参照のこと。
958
959
(1)基本的な考え方
960
本校では、学校運営を円滑に進めるためには、理念等、教育目標、事業計画を踏まえ、運営方針
961
を明確に定めなければならないと考える。更に、その運営方針は、教職員等学校運営に携わる者全
962
員に明確に伝える必要があり、組織内に周知徹底されているかを常に確認する必要があると認識し
963
ている。
964
965
(2)現状とそのプロセス
966
本校では、運営方針の実現に対して、教職員が常に意識してとるべき行動指針を学園全体で
967
「KOYAMA WAY」として表現し、学園の建学の精神および学園理念とともに全教職員の教職員証
968
に印刷し配布のうえ周知徹底を行っている。その上で、学園理念に基づく学校方針に沿った将来構
969
想を展開し、ぶれのない学校運営を実現させている。
970
971
(3)自己評価と今後の課題
972
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
973
本校においては、学校運営の基本的な運営方針について一応は定められていると考えるが、今後
974
はより具体的に推進するために、現状の就業規則等の諸規則及び規定の見直しを図り、学校方針に
975
基づいた各教職員の目標設定と効果的な評価制度の確立が必要であると考える。
976
977
<参考資料>
978
□資料 1 入学案内
979
□資料 17 事業計画
980
981
42
982
点検中項目【2-3】事業計画
983
2-3-1 理念等を達成するための事業計画を定めているか
984
985
(1)基本的な考え方
986
本校では理念等、教育目標を達成するためには、長期・中期・短期の数値目標など具体的な目標
987
を明示した事業計画を適切に定めなければならないと考える。更に、事業計画では、計画の執行体
988
制・役割分担を明確にするとともに、
常にその進捗状況を把握しなければならないと認識している。
989
990
(2)現状とそのプロセス
991
本校では、学園方針や学校方針に基づく事業計画について、外部環境の変化に照らし合わせた計
992
画策定と評価を行っており、概ね中期計画を 3 年と定め、修正を加えるとともに短期の計画と整合
993
させている。具体的には、年度毎の重点計画および教育目標を策定し、その執行状況について定期
994
的な評価と改善課題の検討・実行を行っており、それに関わる教職員の目標管理も連動して実施し
995
ている。
996
997
課題としては、目標に対する達成度において部署毎にバラツキがあり、課題設定の内容や運営方
法については改善の余地がある。
998
999
(3)自己評価と今後の課題
1000
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1001
今後は各教職員の年度目標に対する理解と個別の課題との整合、また計画策定に対する活発な提
1002
案を生むためのコミュニケーション作りが課題である。
1003
1004
1005
<参考資料>
□資料 17 事業計画
1006
1007
43
1008
点検中項目【2-4】運営組織
1009
2-4-1 設置法人の組織運営を適切に行っているか
1010
1011
1012
1013
(1)基本的な考え方
本校では、学校法人における理事会、評議員会は、私立学校法に定められた役割を果たすために、
寄附行為に基づき、適切に運営しなければならないと考えている。
1014
1015
(2)現状とそのプロセス
1016
理事会、本部長会、校長会、企画部会、評議員会等の会議体毎に議事録を作成、過去から現在ま
1017
での意思決定の過程・結果を記録し将来の目標設定をより適切に行なっている。学園の最高意思決
1018
定機関としての理事会には社会一般の見識を反映するために外部理事を招聘している。また、評議
1019
員会メンバーには学生の就職先の業界の声を反映するために後援会組織の代表者を、また、卒業生
1020
の声を反映するため同窓会からの代表を招聘している。
1021
1022
(3)自己評価と今後の課題
1023
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1024
意思決定および運営に関わる組織の体制については一定の水準に達しているが、迅速性について
1025
更なる改善を図っていきたい。
1026
1027
<参考資料>
1028
□資料 20 会議規定
1029
□資料 21 組織図
1030
□資料 23 理事会議事録
1031
□資料 24 評議員会議事録
1032
□資料 25 校長会議事録
1033
1034
44
1035
2-4-2 学校運営のための組織を整備しているか
1036
1037
(1)基本的な考え方
1038
本校では、学校運営組織は、理念等や教育目標の達成に向けて構築・整備する必要があると考え
1039
ており、学校運営に関する意思決定のために開催する会議等は、適切に開催しなければならないと
1040
認識している。また、学校運営組織に関する規程等は適切に整備され、必要に応じて見直し、適正
1041
な手続きを経て改正を行う必要があると理解している。
1042
1043
(2)現状とそのプロセス
1044
本校では、学園方針の実現および学校運営に必要な機能を効果的に運営できる組織づくりを目指
1045
しており、組織間の連携および責任を明確にするため会議体の位置づけや、部署毎の職制の職務分
1046
掌等も明確に規定している。また、学園および各校の組織の各機能を明らかにする組織図を作成し
1047
全教職員に周知徹底している。
1048
学校の組織運営に携わる事務職員は、事務の多様化への対応や業務改善に取組み、教育活動を支
1049
援する機能を果たすことが求められていることから、事務職員の意欲や資質の向上を図るために、
1050
全体として SD を定期的に行い、必要に応じて外部研修に参加させている。
1051
1052
一方、組織としては非常に効率的に運営できていると考えるが、産学連携や外部からの委託事業
等に対して余力をもって事にあたれないことが散見される。
1053
1054
(3)自己評価と今後の課題
1055
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1056
組織規程や組織図、各種会議や委員会等は適切に運営できていると評価できるが、今後は、産学
1057
連携や社会貢献のニーズに柔軟にこたえるべく、事務及び教学組織を整備していきたいと考える。
1058
1059
<参考資料>
1060
□資料 20 会議規定
1061
□資料 21 組織図
1062
□資料 22 業務・職務分掌
1063
□資料 26 教職員研修式次第
1064
1065
45
1066
点検中項目【2-5】人事・給与制度
1067
2-5-1 人事・給与に関する制度を整備しているか
1068
1069
(1)基本的な考え方
1070
本校では、教職員の採用は、中期・短期事業計画等に基づき計画的に行われ、採用基準・手続き等
1071
に関しても規程等で明確に定め、適切に運用しなければならないと考えている。また、必要な人材を
1072
確保するためには、採用広報を適切に行うとともに、採用した教職員は、適材・適所に配置する必要
1073
があると考えている。
1074
一方、人事考課制度については、意義や目的を明確にした上で、運営方針や組織目標等と整合性を
1075
図り、規程等に基づき適切に運用しなければならないと考えており、給与(賃金)の支払いは基準、
1076
規程を整備し適切に運用することはもちろん、昇任・昇給の基準等に関しても規程等で明確に定め、
1077
適切に運用しなければならないと考えている。
1078
1079
1080
1081
(2)現状とそのプロセス
本校では、教職員の個別能力や課題達成に対する成果を反映した人事制度を導入している。さら
に、教育の質向上に対する能力の成長を期待しそれを評価する制度としている。
1082
学校運営に必要な人事考課、賃金に関する制度は、就業規則に明確に定めている。また、教職員
1083
の履歴、専門性等の個別の人事情報は、電子データによって厳重に管理されており、必要に応じて
1084
適宜更新を行っている。
1085
一方、職務分掌に合わせた個別の課題設定やその成果評価による人事制度の整備については過渡
1086
期であり、検討を加えながら作業を進めている。また、採用基準や採用手続き、採用広報計画等に
1087
ついては、
現在規定類の見直しを進めており、今後も必要な人材を確保していきたいと考えている。
1088
1089
(3)自己評価と今後の課題
1090
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1091
今後は各教職員の課題設定能力の向上および課題のレベルを向上するための支援や教育手法の開
1092
発が必要であると考える。また、採用基準や採用手続き、採用広報計画等についても見直しを図り
1093
たいと考えている。
1094
1095
<参考資料>
1096
□資料 27 就業規則・管理監督者規定
1097
□資料 28 賞罰規定
1098
□資料 29 給与規定
1099
1100
46
1101
点検中項目【2-6】意思決定システム
1102
2-6-1 意思決定システムを整備しているか
1103
1104
1105
1106
(1)基本的な考え方
本校では、学校運営に必要な諸事案の決定を適切に行うためには、意思決定の権限や役割分担等を
規程等で明確にし、意思決定システムとして確立しなければならないと考えている。
1107
1108
(2)現状とそのプロセス
1109
本校では、最高意思決定機関として理事会が置かれており、そこに至る検討の場として学園内の
1110
各本部長をメンバーとする本部長会、また各校校長メンバーを中心とした校長会そして、教務・就
1111
職等各校の横断的な課題を検討する企画部会を組織内に位置づけ、各階層の意思が的確に反映でき
1112
るシステムの構築を目指している。
1113
通常業務の中で発生する課題についての意思決定は、各運営規定に基づき判断され、またそれに
1114
当てはまらない問題についても、その内容によって上位の職制に対し報告・連絡・相談を行う中で
1115
適宜必要な判断がなされている。学園全体や学校運営に必要な各階層の意思決定を行う会議体およ
1116
び職務分掌等を明確に規定している。
1117
1118
一方、近年は産学連携や受託研究といった学外との連携業務が増加しており、このような部門を
またいだ非定型の業務では若干の混乱がみられることがある。
1119
1120
(3)自己評価と今後の課題
1121
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1122
本校においては、専門学校教育を取り巻く環境の変化の中において、業務の内容によっては若干
1123
の混乱が見られることもあったが、今年度より組織体制を一部変更して改善を図ることとしており、
1124
今後も教育機関として適正な意志決定システムの確立を目指していきたいと考える。
1125
1126
<参考資料>
1127
□資料 20 会議規定
1128
□資料 21 組織図
1129
□資料 23 理事会議事録
1130
□資料 24 評議員会議事録
1131
□資料 25 校長会議事録
1132
1133
47
1134
点検中項目【2-7】情報システム
1135
2-7-1 情報システム化に取組み、業務の効率化を図っているか
1136
1137
(1)基本的な考え方
1138
本校では、情報システム化等により業務の効率化を図る必要があると考えている。また、情報シス
1139
テムの運用に際してはデータ更新を適切に行うとともに、常に良好な状態で業務遂行ができ、個人情
1140
報等の漏洩防止に対応するためには、機器類等も含めたメンテナンス及びセキュリティ体制の確立が
1141
不可欠であると認識している。
1142
1143
1144
1145
(2)現状とそのプロセス
本校では、早い段階から学内の情報システム構築に努めており、教職員のリテラシーが高い事も
あって業務の効率化は十分に図られていると考える。
1146
学籍、教育、納付金管理において、本校独自の情報システムを構築し運用している。また、教育
1147
システムとして全職員に個人用のコンピューターを貸与し、各部署で発生する情報の即時更新およ
1148
び学内メールシステムとして運用している。
1149
また、システムの維持管理、情報漏えい防止、最新技術によるシステム改修、利用者の要望を取
1150
り込んだ機能強化など専属部署を設け組織的に運営している。これによって、条件設定による情報
1151
検索や結果を二次利用するための出力も容易である。
1152
1153
尚、本年度(平成 26 年度)においては、企画部会内で情報管理の安全性をさらに向上させるた
めに学内における「情報セキュリティガイドライン」を検討・策定した。
1154
1155
(3)自己評価と今後の課題
1156
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1157
本校においては、情報システム化等による業務の効率化に関しては、一定の水準に到達している
1158
と考える。特に教職員のみならず全学生が接続する学内ネットワークを有しており、効率的な情報
1159
システムが構築されている点は、特徴として記しておきたい。
1160
1161
今後は、個人情報保護を意識しつつ、情報の透明度、活用上の双方向性を高めていくことが課題
である。
1162
1163
<参考資料>
1164
□資料 30 校内ネットワークシステム構成図
1165
□資料 31 校内ネットワーク利用規程
1166
□資料 32 個人情報保護規定
1167
□資料 33 情報セキュリティガイドライン
1168
1169
48
1170
基準3
教育活動
1171
1172
※ 当該基準の内容に関しては、
本校独自の取り組みに関して
「第Ⅱ章 特徴として強調したい事項」
1173
において詳解している。
1174
1175
点検中項目【3-8】目標の設定
1176
3-8-1 理念等に沿った教育課程の編成方針、実施方針を定めているか
1177
1178
※ 本報告書「第Ⅱ章 1.教育質保証に関する本校の基本スタンス」も参照のこと。
1179
1180
(1)基本的な考え方
1181
本校では教育課程の編成方針、実施方針を明確に定め、教職員に周知するとともに学生・保護者・
1182
関係業界等に対し理解と協力を得るために積極的に公表しなければならないと考えている。また、
1183
その実施方針の視点には、職業教育に関する方針が明確に謳われている必要があると考えている。
1184
1185
1186
1187
(2)現状とそのプロセス
本校では、教育課程の編成方針や実施方針、職業教育に関する方針は文書化されており、ホーム
ページや入学案内等で公開されている。
1188
1189
(3)自己評価と今後の課題
1190
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1191
今後も現状に甘んじることなく、より高度な教育課程の編成を目指していきたいと考える。
1192
1193
1194
<参考資料>
□資料 1 入学案内
1195
1196
1197
49
1198
3-8-2 学科毎に修業年限に応じた教育到達レベルを明確にしているか
1199
1200
※ 本報告書「第Ⅱ章 2.1(1)コマシラバス」も参照のこと。
1201
1202
(1)基本的な考え方
1203
本校では、入学者や社会に対し、在学中に獲得するべき専門性や技術・技能のレベルの目標を学科
1204
毎に修業年限との関連も含め明示する必要があると考えている。また、その際、それぞれの分野で必
1205
要とされる知識や技術、人間性といった諸要素の根本的な部分は、日常の教育プロセス、すなわち個々
1206
の授業の中に全て網羅するべきであると考えている。
1207
1208
(2)現状とそのプロセス
1209
本校では、各専門分野で必要とされる知識や技術に関しては科目毎に細分化して<コマシラバス>
1210
に明示している。また、本校では各科目相互のつながりを重視しているため、教育目標や人材育成像
1211
に関する科目間の矛盾もなく、到達目標の水準も揃っていると考える。更に、資格・免許の取得を目
1212
指す学科においては、取得の意義及び取得指導・支援体制を明確にしている。
1213
1214
(3)自己評価と今後の課題
1215
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1216
現時点で設置されている各学科の総履修時間数や授業科目の配置は、学内外の基準に照らして適
1217
切なものとなっていると考える。
1218
1219
1220
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1221
1222
50
1223
点検中項目【3-9】教育方法・評価等
1224
3-9-1 教育目的・目標に沿った教育課程を編成しているか
1225
1226
※ 本報告書「第Ⅱ章 1.2 授業運営に関する教育質保証」、
「同 2.本校における教育質保証システム」
1227
も参照のこと。
1228
1229
(1)基本的な考え方
1230
本校では、各学科が掲げる教育目標や育成人材像を実現させるためには、単に個々の授業科目を積
1231
み上げるだけではなく、科目間の連携や前後関係、教授内容の平準化を考慮した精密なカリキュラム
1232
の構築が欠かせないと考えている。そして、各科目の授業計画は、必要事項を統一した様式を定め作成
1233
し明示しなければならず、一コマの授業について、その目標、内容、進行、教授法、成果の確認方法、教材
1234
等を授業計画に記載し、コマ毎の目標達成状況をその都度確認することが必要であると考えている。
1235
1236
(2)現状とそのプロセス
1237
本校では、上記の考え方を実現するための独自のシステムとして、10 年前より、 <コマシラバス>、<授業
1238
シート(今日の授業)>、<授業カルテ>、<AG 評価>などのシステムを開発し、運用してきた(「第Ⅱ章 2.本校
1239
における教育質保証システム」参照)。
1240
その検討プロセスの中には、専門科目と一般科目のバランスや必修科目と選択科目のバランス、
1241
講義・演習・実習等の授業形態といった基本的な項目はもちろん、必要に応じて授業内容や授業方
1242
法、教材等の工夫といった細かな事項も検討されている。これらは、各科科長によって履修時間表
1243
やカリキュラム、<コマシラバス>としてまとめられ9、個々の授業担当に提示された後に<授業シー
1244
ト(今日の授業)>や<授業カルテ>等が作成され、実際の授業が運営される。
1245
1246
(3)自己評価と今後の課題
1247
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1248
本校においては、現時点において体系的なカリキュラムが構築され、またそれを維持するための
1249
基本的な仕組みは整っているものと考える。
1250
1251
<参考資料>
1252
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1253
□資料 7 インテリア科ノート
1254
□資料 8 校外学習ノート
1255
□資料 9 建築科 地域連携プログラム報告書
1256
1257
9 編成・実施方針の決定に際しては、一般に、各科目の授業内容は科目担当者が企画して実施する事が多いが、これでは科目間の
バランスを図ることは難しく、カリキュラムを体系的に編成することも困難である。本校では、コマシラバスの責任者を各科科長
としており、科目間の連携や前後関係、教授内容の平準化を図っている。
51
1258
3-9-2 教育課程について、外部の意見を反映しているか
1259
1260
※ 本報告書「第Ⅱ章 1.1 カリキュラムに関する教育質保証」、同「第Ⅱ章 3.2 仕事場カリキュラム」
1261
も参照のこと。
1262
1263
1264
1265
(1)基本的な考え方
本校では、教育課程の編成及び改定にあたっては、その内容に関連する業界関係者や卒業生、卒業
生の就職先等から、必要に応じて具体的な意見を聴取し、反映すべきであると考えている。
1266
1267
(2)現状とそのプロセス
1268
本校では、教育課程の編成や効果測定、改定等については、社会環境の変化に伴う関連業界等の
1269
ニーズの変化を的確に反映したものとするために、<教育課程編成委員会>等外部の方々からのご意
1270
見も参考にしながら、各科の科長が責任者となり検討が行われ素案を作成し、更に企画部会、校長
1271
会、本部長会、理事会を経て決定されるという多段階的なプロセスが明確に規定されている。
1272
1273
(3)自己評価と今後の課題
1274
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1275
課題としては、本校ではかなり精密にカリキュラムを構築しているため、産業界からの要望や新
1276
しい技術動向に対応したカリキュラムに変更した場合に、ともすれば全体としてのバランスが取れ
1277
なくなる事態も想定される。今後も多面的な視点を持って検証作業を毎年繰り返し行っていく必要
1278
があり、これらは常に慎重に行われる必要があると認識している。
1279
1280
1281
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1282
1283
52
1284
3-9-3 キャリア教育を実施しているか
1285
1286
(1)基本的な考え方
1287
本校では、職業・職種に必要な知識・技術・技能の付与に加え職業人になるという自覚や態度を
1288
涵養し、学んだ専門知識や技術を実際の職場で生かすためのコミュニケーションや問題解決などの
1289
能力を育成することは非常に重要なことであると考えている。
1290
1291
(2)現状とそのプロセス
1292
本校では、専門学校における「キャリア教育10」は、
「職業教育」の中で実施されるべきものであ
1293
り、従って、各科の人材目標の設定とそれを実現させるための精緻なカリキュラムの開発が最も重
1294
要であると考える。
1295
以上の考え方から、本校では、基本的なキャリア教育のプロセスは、各科のカリキュラムや個々
1296
の授業の中にビルトインされるよう設計されているが、抽象的な理念や考え方を提示するだけでは
1297
行動することが難しい学生もいるため、適宜科長や担任がフォローして考え方を整理させたり行動
1298
を後押しする手助けをしている。また、それらを補完する仕組みとして、就職前年度の各学期(計
1299
5 回)に、<就職プログラム>と称する校全体での集合キャリアガイダンスが行われている。
1300
1301
(3)自己評価と今後の課題
1302
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1303
今後の課題としては、就業意識が低い学生やコミュニケーション能力が低い学生、志望する業界
1304
に必要なコンピテンシーが不足している学生が増えていく中で、組織的な対応策をどのように構築
1305
していくかということである。
1306
1307
1308
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1309
1310
10 文科省の定義によれば、<キャリア教育>とは「社会的・職業的自立に向け、必要な知識、技能、態度を育む教育」であり、<
職業教育>とは「一定の又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、態度を育む教育」とされる。すなわち、<キャリア教
育>は社会的・職業的自立に向けた戦略を考えさせるものであり、一方の<職業教育>は特定の仕事に就くための戦術と武器を与え
るものであると言える。具体例をあげると、例えば、女子校や女子大学においては結婚や出産、子育てなどのライフサイクルを踏
まえたキャリアパスを考えさせる講座が用意されていることがあるが、これらの取り組みはまさに<キャリア教育>であり、<職業
教育>ではない。また、近年では初等教育段階から総合学習の時間等で<キャリア教育>が行われているが、実際に仕事に就くため
の<職業教育>は行われていない。このように、<キャリア教育>は<職業教育>を行う際の前提として実施されるべきものであり、
決して同義ではないのである。
53
1311
3-9-4 授業評価を実施しているか
1312
1313
※ 本報告書「第Ⅱ章 2.2 AG 評価~独自の教育質保証システム」も参照のこと。
1314
1315
(1)基本的な考え方
1316
本校では、学生等による授業評価から得られる情報は教育システムの確立・見直しにとって有用な
1317
ものであり、実践的な職業教育を行うため、卒業生・学科に関連する企業等による授業評価を積極的
1318
に実施して評価結果を教育課程の改定や授業改善に活用することは必要なことであると考えている。
1319
一方、各学科の教育目標や育成人材像を実現させるためには 1 コマ毎の授業を評価することも大
1320
事であると考え、
その成否等を客観的かつ継続的に評価できるシステムが必要であると考えている。
1321
1322
(2)現状とそのプロセス
1323
本校では、校や科の運営、個々の授業の成否等を、教員あるいは学校の恣意的な分析が介在しな
1324
い客観的な形で評価する方法として、<AG 評価>と<学生アンケート>という 2 つのシステムでチェ
1325
ックする体制を構築している。
1326
授業の成否はテレビの視聴率とは異なり、一元的な指標だけで量れるものでは無い。単純には履
1327
修判定試験に合格させたり進級や卒業をさせる、あるいは就職させるといったことで量られるべき
1328
であるが、このようなアウトプットの段階で成否が分かっても、その学生に対する教育の立て直し
1329
を図る事は出来ず、結果として最悪のケースでは落第や退学に至ることになってしまう。このこと
1330
を解消するためには、すなわちアウトプットに至る前に授業の質を管理しようとするためには、そ
1331
のアウトプットの成否を決める要素、言い換えれば品質にバラツキに影響を与えるであろうプロセ
1332
スを地道に管理していくしか無いのである。このことを実現するのが先に触れた<AG 評価>システ
1333
ムである。
1334
一方、<AG 評価>は、その仕組み上、学生が日々の学校生活や授業運営について抱いている不満
1335
を直接的に表現することは出来ない。これを補完するチェック機能として、本校では 10 年前から
1336
年 2 回の<授業アンケート>を実施している。
1337
1338
いずれも導入から 10 年以上経過しており、安定した運用実績を誇っている。詳細は「第Ⅱ章 2.2
AG 評価~独自の教育質保証システム」を参照されたい。
1339
1340
(3)自己評価と今後の課題
1341
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1342
本校においては、授業評価の実施・評価体制は整っていると考える。
1343
1344
1345
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1346
54
1347
点検中項目【3-10】成績評価・単位認定等
1348
3-10-1 成績評価・修了認定基準を明確化し、適切に運用しているか
1349
1350
1351
(1)基本的な考え方
本校では、成績評価や単位認定の基準は公平かつ明確なものであるべきと考えている。
1352
1353
(2)現状とそのプロセス
1354
本校では、全ての必修科目において「履修判定試験」を実施し、これをもって成績を評価してい
1355
る。この履修判定試験は、公平性・客観性を確保するために、原則として講義科目では全て筆記試
1356
験、演習・実習系科目でも筆記試験と実技試験の併用としており、合否の判定にあたっては 100 点
1357
満点中 60 点以上をもって合格としている。なお、一部の科目においてはその性格上、レポート提
1358
出や出席点等を考慮する必要があるが、その場合においても期首に定められた<コマシラバス>に評
1359
価基準が明記されている。
1360
1361
(3)自己評価と今後の課題
1362
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1363
本校においては、成績評価・単位認定の基準は明確なものとなっていると考える。一方、高精度
1364
のカリキュラムによる連続した学習を重視したいという立場から、現状においては他の教育機関で
1365
取得した単位を本校の単位として認定する仕組みは用意されていないため、今後、多様な学生を受
1366
け入れていく事を考えると、その是非も含めて検討をしていく必要があると考える。
1367
1368
1369
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1370
1371
55
1372
3-10-2 作品及び技術等の発表における成果を把握しているか
1373
1374
※ 本報告書「第Ⅱ章 3.2 仕事場カリキュラム」も参照のこと。
1375
1376
1377
1378
(1)基本的な考え方
本校では、各科の人材目標やカリキュラムに基づいたコンテストやコンペティション等への参加は、
教育内容・方法の改善にも繋がる良い機会であると考えている。
1379
1380
(2)現状とそのプロセス
1381
本校では、学科の人材目標やカリキュラム、実施時期を勘案し、必要に応じて在校生のコンテスト
1382
やコンペティションへの参加を誘導しており、その結果についても把握するよう努めている。ただし、
1383
学科の教育に関連するコンテスト等であっても、当該学科のカリキュラムと関係が尐ないと判断され
1384
るものについては、学校として積極的にサポートはしていない。
1385
1386
(3)自己評価と今後の課題
1387
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1388
今後も学科の特性に応じた外部のコンテストやコンペティションへの参加を積極的に展開してい
1389
きたいと考える。
1390
1391
1392
<参考資料>
□資料 74 コンペ出展・受賞に関するブログ記事
1393
1394
56
1395
点検中項目【3-11】資格・免許の取得の指導体制
1396
3-11-1 目標とする資格・免許は、教育課程上で、明確に位置づけているか
1397
1398
1399
1400
(1)基本的な考え方
本校では、学生が学習上の目標とし易いように、学科毎に取得目標とする資格・免許をできるだけ
具体的かつ明確に定める必要があると考えている。
1401
1402
1403
1404
(2)現状とそのプロセス
本校では、資格や免許の取得を目指す学科においては、取得目標としている資格・免許の内容・
取得の意義について明確に設定し、入学希望者や学生に展開している。
1405
なお、本校の設置学科の中には、資格や免許の取得が必ずしも目標とならないものもあるが、そ
1406
の場合においてもカリキュラムの中で身に付けなければならない知識やスキルを明確な形で提示し
1407
ている。
1408
1409
(3)自己評価と今後の課題
1410
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1411
今後も社会情勢や業界の動向を見極めつつ、適切に取り組んでいきたい。
1412
1413
1414
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1415
1416
57
1417
3-11-2 資格・免許取得の指導体制はあるか
1418
1419
(1)基本的な考え方
1420
本校では、教育目標や育成人材像の中で必要となる資格・免許の取得に関しては、カリキュラムの
1421
中で責任を持って実現されるべきであると考える。ただし、難関資格や免許においては、正規授業で
1422
の指導だけではなく、学生個々のニーズに沿った有効な指導方法や指導体制を構築し、補習やグルー
1423
プ学習指導、特別講座などの実施に取組む必要があると考えている。
1424
1425
(2)現状とそのプロセス
1426
本校では、科毎に取得を目指す資格をリストアップしており、入学時点から学生への展開をはか
1427
り、カリキュラムの内外に展開させている。実際には直前の対策講座や模擬試験の実施が必要とな
1428
る場合もあるが、各科の判断において授業の範囲外で都度実施している状況である。
1429
1430
(3)自己評価と今後の課題
1431
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1432
科毎に目指す資格が異なるため一律の課題をあげることは難しいが、試験の時期や難易度の関係
1433
で合格率が低迷しているものもあるため、それらの資格の取得率の向上を図るための取り組みを検
1434
討する必要がある。
1435
1436
1437
<参考資料>
□資料 33 各科履修時間表・シラバス集
1438
1439
58
1440
点検中項目【3-12】教員・教員組織
1441
3-12-1 資格・要件を備えた教員を確保しているか
1442
1443
(1)基本的な考え方
1444
本校では、専門学校の教員は教授内容に関する専門性と、それを正しく教育成果に結びつける教
1445
授力(インストラクション・スキル)が、高い次元で両立していなければならないと考えている。
1446
1447
1448
1449
(2)現状とそのプロセス
本校では、それぞれの授業科目を担当するための教員要件や必要な資格・免許を明確にし、要件に適
合した教員を確保するよう心掛けている。
1450
非常勤講師を含めた教員の新規採用にあたっては、科長、企画部長といった校のスタッフレベル
1451
の面接や校長面接を経て、最終的には理事長が面接するといった多重的に選考が行われるシステム
1452
を取り入れている。また、教育目標や育成人材像として在学中の資格取得や卒業後の国家資格取得
1453
を目指している学科に関しては、それらの資格や国家資格等を有している人材を登用する方針とし
1454
ている。また、本校では全ての授業で<授業シート(今日の授業)>と<授業カルテ>が用いられてい
1455
ることから、教員はこれらの資料の作成のために自ずと授業準備を入念に行うようになる。このこ
1456
とは、教員の意識を高め、日々の教育の質を一定に保つための一助となっている。
1457
1458
一方、本校で要求する水準を満足できる教員を確保することは容易ではなく、特に分野によって
は常勤、非常勤を問わず教員に過大な負担をかけている部分もある。
1459
1460
(3)自己評価と今後の課題
1461
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1462
本校においては、現時点では必要な要件を満たした教員を確保できていると考えるが、技術革新
1463
等もあることから、将来にわたって安定的に教員を確保できるよう、より一層の努力が必要である
1464
と考える。
1465
1466
<参考資料>
1467
□資料 21 組織図
1468
□資料 36 教員名簿
1469
1470
59
1471
3-12-2 教員の資質向上への取組を行っているか
1472
1473
(1)基本的な考え方
1474
本校では、専門学校の教員には実務、学術、教授力の3つの要素が欠かせないと考えており、その
1475
それぞれの専門性を向上させるためには、現状の能力等を適切に評価し、改善点を明確にした上で、
1476
適宜研修等による育成策を実施しなければならないと考えている。
1477
1478
(2)現状とそのプロセス
1479
本来は、全ての教員が上記の実務、学術、教授力のそれぞれの要素をバランスよく備えているこ
1480
とが理想であるが、現実問題として高等教育機関において実現することは難しい。従って、本校で
1481
は、科長以下、専任講師、兼任講師も含めて、それぞれの要素に卓越する教員をバランスよく配す
1482
るよう心がけている。
1483
具体的には、基本的な実務面の知識や学術、教授力に関しては専任講師が担い、応用実務面に関
1484
して兼任講師に期待して時間割等を編成しているが、無論、現状に甘んじることなく、特に若手の
1485
専任講師に対しては関連業界等との連携による実務力の向上を図っている。
1486
また、教員の研究活動・自己啓発への支援など教員のキャリア開発に関しても、学生への教育活
1487
動に支障をきたさない限り時間の融通等の支援を行っている。一方で、これらの取組は、教員の自
1488
助努力に期待しているところが大きく、今後は組織として個々の教員に対する課題設定やモチベー
1489
ションの維持、その他のサポート体制を構築することが望まれると考える。
1490
1491
(3)自己評価と今後の課題
1492
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1493
今後も教員の資質向上に対して適切に取り組んでいきたいと考える。とりわけ、教員の研究活動・
1494
自己啓発への支援については、継続して課題を抽出していきたいと考える。
1495
1496
1497
<参考資料>
□資料 64 教職員研修資料
1498
1499
60
1500
3-12-3 教員の組織体制を整備しているか
1501
1502
(1)基本的な考え方
1503
本校では、教務組織における業務分担や責任体制は規程等に明確に定めなければならないと考えて
1504
いる。また、教員は教育面でも管理運営面でも、他の教職員と協力し、教育の質を高める努力をしな
1505
ければならないと考えている。
1506
1507
(2)現状とそのプロセス
1508
本校では、組織図や分野毎に必要な教員組織体制は整備され、教員組織における業務分担・責任
1509
体制も、規程等で明確に定めている。また、科長を中心に、学科毎に授業科目担当教員間で連携・
1510
協力体制が構築され、授業内容・教育方法の改善に関する組織的な取り組みも行われている。
1511
1512
(3)自己評価と今後の課題
1513
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1514
今後も、教務組織のさらなる連携強化を図っていきたいと考える。
1515
1516
<参考資料>
1517
□資料 21 組織図
1518
□資料 22 業務・職務分掌
1519
□資料 36 教員名簿
1520
1521
61
1522
基準4
1523
点検中項目【4-13】就職率
1524
4-13-1 就職率の向上が図られているか
学修成果
1525
1526
1527
1528
(1)基本的な考え方
本校では、学校は就職先、就職者数、就職率といった就職活動の成果に関する情報及びその推移を
正確に把握し、学生の就職活動支援の資料として有効に活用しなければならないと考えている。
1529
1530
(2)現状とそのプロセス
1531
本校においては、入学した学生に対して、各学科の中で絶えず職業を意識させ、活動させており、
1532
就職希望者の内定 100%のみならず、4 年課程への編入、大学編入、留学など、卒業後の進路全般
1533
に渡り学生への支援を行なっている。また、就職における企業選択は、本校における各学科の履修
1534
内容に固執することなく、学生本人の職業理解と決断を第一とし、あくまで学校は、本人の意思を
1535
優先し、進路決定を支援することにしている。
1536
進路指導は、入学後、1 年次において就職対策プログラムとして、年間 5 期の学期毎、就職指導
1537
のための授業やイベントが組まれており、各専門分野の業界についての情報伝達、自己分析と将来
1538
の人生設計、SPI 試験対策、作文対策、面接対策を実施して職業に対する意識付けと自己能力のレ
1539
ベルアップを図っている。また年間のプログラムには、卒業生を呼んでの体験談や企業研究会とし
1540
て企業人事担当による求められる人材像についての講演や合同企業研究会による企業研究を実施し
1541
ている。
1542
一方、企業に対しては、採用担当との連携を強化し、内定辞退の軽減や、他に先駆けての、ある
1543
いは独自の採用求人獲得を目指している。小山学園全体の対応として、企業対応の専門部門として
1544
学園本部企画部が窓口となって、小山学園後援会を組織している。各本部の対応は、各本部の企画
1545
部が窓口となり、学生の進路決定状況をコンピューターシステムで共有し、連携して学生への進路
1546
相談を適時行える体制を取っている。
1547
1548
(3)自己評価と今後の課題
1549
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1550
情報提供、支援体制に関するシステムはほぼ確立されたといえるが、今後は、ますます多岐多様
1551
となる学生個々に適合するきめ細かな支援を可能とする全学の連携構築を行なうことが不可欠であ
1552
ると考える。
1553
1554
1555
<参考資料>
□資料 1 入学案内
1556
1557
62
1558
点検中項目【4-14】資格・免許の取得率
1559
4-14-1 資格・免許取得率の向上が図られているか
1560
1561
1562
1563
(1)基本的な考え方
本校では、職業観の中で資格取得に関わる意識を絶えず保持させてゆくことをカリキュラムに落
とし込み、資格取得に向けるモチベーションを意識させることを重点としている。
1564
1565
1566
1567
(2)現状とそのプロセス
本校では、資格が就職の条件となる学科は無い。その為、資格は在籍学科の教育の目標達成の指
標として、取得率が全国平均、専門学校平均を上回るよう目標を設定して達成に努めている。
1568
各科は、教育目標達成の指標となる「主たる資格」を挙げ、将来の人生設計に対する位置づけを
1569
明確にし、モチベーションを高い位置で保持できるように具体的目標数値を設け、対策授業などの
1570
体制を整備し、合格率向上に努力している。また、受験結果を分析し、弱点補強を行っている。
1571
資格合格の為のカリキュラム作りではなく、人材目標達成のためのカリキュラム作りを念頭に置
1572
き、まずは職業人としての人材育成を中心に教育活動を行うべきと考え指導を行っているが、各科
1573
の目標が現状では達成し切れていない。
1574
1575
(3)自己評価と今後の課題
1576
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1577
今後は、最低目標の達成に終始することなく、より高い合格率達成のため、資格取得の意義の明
1578
確化、学生の動機付けなど精神的支援、受験手続、受験会場における利便性の強化など、総合的な
1579
支援策を講じる必要がある。
1580
1581
1582
<参考資料>
□資料 1 入学案内
1583
1584
63
1585
点検中項目【4-15】卒業生の社会的評価
1586
4-15-1 卒業生の社会的評価を把握しているか
1587
1588
(1)基本的な考え方
1589
本校では、卒業生の就職後の動向調査の継続、社会の求める人材象の把握、カリキュラムの改善、
1590
評価方法等の研究などを通じ、
「より高度で新しい専門技術」に対応する人材育成を強化する取り組
1591
みが必要であると考える。
1592
1593
(2)現状とそのプロセス
1594
本校では、現行のカリキュラムや教務体制が社会で必要とされる人材像に結びつくかを判断する
1595
ために、定期的に企業から意見を聴取する仕組みを整えている。具体的には、<教育課程編成委員
1596
会>や期末に実施される学生課題発表会やインターンシップ、校外研修等の後で実施されるヒアリ
1597
ングなどがあげられる。これらの意見聴取は、基本的には学科のカリキュラム上の責任者である科
1598
長が中心となって行われるが、必要に応じてクラス担任や校長等が参画する場合もある。また、こ
1599
れらの活動は、法人本部の産学連携担当部署である企画部とも常に協力体制のもとで実施されてい
1600
る。
1601
一方で、卒業生の動向等に関する定量的な調査については十分に実施されているとはいえないた
1602
め、今後の課題となっている。また、卒業生個人からのヒアリングに関しては、教員と卒業生の個
1603
人的な繋がりによる情報収集しか出来ていないのが現状である。今後は組織として体制を整えてい
1604
きたいと考える。
1605
1606
(3)自己評価と今後の課題
1607
自己評価としては、4 段階中 2(やや不適切)の水準にあると考える。
1608
今後は、卒業生の離職率等の定量的データの収集手法の開発や、卒業生個人からのヒアリング調
1609
査などの実施を検討していきたいと考える。
1610
1611
1612
<参考資料>
□資料 1 入学案内
1613
1614
64
1615
基準5
1616
点検中項目【5-16】就職等進路
1617
5-16-1 就職等進路に関する支援組織体制を整備しているか
学生支援
1618
1619
(1)基本的な考え方
1620
本校では、専門学校の就職・進学指導は、各企業のニーズ(求められる人材像)に応えられるよ
1621
うな教育を展開すると共に、就職指導に当たっては企業と学生の相互理解を促し、企業と学生双方
1622
にとってミスマッチのない就職を目指す必要があると考えている。
1623
1624
(2)現状とそのプロセス
1625
本校では、
年間を通した就職指導プログラムを組み、
入学直後から就職支援体制を構築している。
1626
年間の就職指導では、5 期に分け指導を行ない、1 期「自己分析・保護者会・就職講演・適性検査」
、
1627
2 期「求職票記入・在校生及び卒業生就職体験談・適性検査」、3 期「求職票記入・作文試験対策・
1628
エントリーシートの作成・SPI 試験」
、4 期「後援会企業による企業研究会・面接講義」5 期「学内
1629
企業説明会・求職票記入」を実施している。
1630
学校推薦で斡旋できる企業においては、学生個々の能力、資質、要望等を判断し、企業側との相
1631
互理解に基づく進路決定を行なう。又、学校斡旋を行なう企業に於いては、企業との連携を密にし、
1632
内定辞退や内定取り消しの防止に努めている。
1633
組織としては、校を横断する組織として学園本部に企画部を設置し、後援会企業を有している。
1634
本年度においては、これまで企業の窓口として学園本部が一括管理していた求人などに関する企業
1635
情報を各本部企画部に移管することにより、企業情報をより教育の現場に近いところで迅速に活用
1636
することを可能な体制となるよう改善を行った。校舎に専門の教務および就職担当者を配置し、ク
1637
ラス担任および科の科長と活動状況を共有しつつ、学生の就職指導にあたっている。採用情報は学
1638
内ネットワーク内の学生掲示板、
又、
学生個人活動状況は教員用ネットワークにて管理されている。
1639
1640
(3)自己評価と今後の課題
1641
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1642
最終的な内定率以外にも 8 月末内定を心がけ、高い内定率を得られている。
1643
1644
1645
<参考資料>
□資料 41 就職プログラム資料
1646
1647
65
1648
点検中項目【5-17】中途退学への対応
1649
5-17-1 退学率の低減が図られているか
1650
1651
1652
1653
(1)基本的な考え方
本校では、学生が入学時に抱いていた学習内容に対する期待に、教育内容・方法で応え、可能な限
り入学者全員を卒業させるために指導に努める必要があると考えている。
1654
1655
(2)現状とそのプロセス
1656
本校では、学校目標、各科目標を年度目標として数値化を図り、前年度の改善項目を踏まえた計
1657
画を実施することにより、入学者全員が所定の教育課程を修了し、卒業することを目指し、退学予
1658
防を軸に全校一丸となり努力している。
1659
日々の出席状況は成績管理システム上で一元管理されており、さらに尐人数のクラス担任制がし
1660
かれている事もあって、退学の予兆を早期発見できる仕組みが整備されている。具体的には、欠席
1661
が連続した場合の原因確認を本人、保護者、学校間で共有し、長期に及ぶ恐れのある場合、ただち
1662
に理由を明確にして学校としての力が及ぶ範囲の原因であれば、排除に向けた努力をしている。
1663
校全体としては、年 5 期制の期毎に実施する履修判定校長会議において出席率を始め、各種退学
1664
に関わる項目を確認し状況を把握、年度においても退学の実績や原因を取りまとめて全学で共有し、
1665
全学、各学科、教職員個々のレベルで対策を検討し、必要に応じ人事考課の目標管理項目としてい
1666
る。
1667
1668
(3)自己評価と今後の課題
1669
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1670
本校としては、全科退学者ゼロを実現したいところであるが、実現には至っていない。今後も、
1671
人間性を含む対応力強化、解決策の共有などについて、必要に応じての教職員研修も行い、全校一
1672
丸となってなお一層低減に努力する必要があると考える。
1673
1674
<参考資料>
1675
□資料 43 退学者数・退学率データ
1676
□資料 60 指導記録データベースサンプル
1677
1678
66
1679
点検中項目【5-18】学生相談
1680
5-18-1 学生相談に関する体制を整備しているか
1681
1682
1683
(1)基本的な考え方
本校では、学生に対する修学支援として、学生相談体制を整備しなければならないと考えている。
1684
1685
(2)現状とそのプロセス
1686
本校では、専門学校における学生相談は、学業や進路など学校生活の中で発生するものが中心で
1687
あると考えており、この事にきめ細かく対応するために、クラス担任制度をとっている。学生から
1688
の学業や進路などの相談には、クラス担任または科長が主にあたり、きめ細やかな指導を行ってい
1689
る。また、教務部長、事務長、校長が積極的にサポートする体制も構築されており、多様なケース
1690
の相談に対応できるようになっている。
1691
1692
一方、近年においては、相談内容によっては専門性が必要な場合も多く見受けられることから、
対応に苦慮するケースも見受けられる。
1693
1694
(3)自己評価と今後の課題
1695
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1696
クラス担任を中心とした柔軟なカウンセリング体制は一応の効果がみられるが、近年は精神面に
1697
問題を抱えている学生も増えてきており、対応に苦慮するケースもある。今後の課題としては、専
1698
門学校としてこれらのケースに条理上どこまで関わるべきかを調査・検討し、必要に応じて相談室
1699
の設置や専門性を持つカウンセラーの定期的来校、教職員のカウンセリング講習等の受講などを検
1700
討することとする。
1701
1702
1703
<参考資料>
□資料 60 指導記録データベースサンプル
1704
1705
67
1706
5-18-2 留学生に対する相談体制を整備しているか
1707
1708
1709
1710
(1)基本的な考え方
本校では、様々なバックボーンを有する留学生に対するフォロー体制の構築は重要であると認識
している。
1711
1712
(2)現状とそのプロセス
1713
本校では、留学生に対する対応は学科担任が行っており、必要に応じて学科長や教務担当、学務
1714
室がこれをサポートしている。
なお、
極端にイレギュラーな事態が発生した場合の対応については、
1715
臨機応変に行っている。
1716
1717
(3)自己評価と今後の課題
1718
自己評価としては、4 段階中 2(やや不適切)の水準にあると考える。
1719
上記の通り、学科単位での対応はできうる限り行っているが、組織としての対応はまだ不十分で
1720
ある。今後、多様な学生を受け入れるに当たり、組織としての体制強化が課題である。
1721
1722
<参考資料>
1723
□資料 4 外国人留学生募集要項
1724
□資料 81 留学生の受入状況
1725
□資料 82 留学生の就学状況
1726
1727
68
1728
点検中項目【5-19】学生生活
1729
5-19-1 学生の経済的側面に対する支援体制を整備しているか
1730
1731
1732
1733
(1)基本的な考え方
本校では、こんにちの厳しい経済情勢にあって、学生の経済的側面に対する支援は重要な課題で
あると認識している。一方で、平等性も重要であると考えている
1734
1735
(2)現状とそのプロセス
1736
本校では、入学前から入学金や授業料、在学中にかかる諸費用などの学納金のほか、生活面でか
1737
かる費用も含め相談を行い、無理なく就学できるような就学計画を立案できるように<入学相談室>
1738
を設けている。また、本校独自の取り組みとして、優秀な学生に対しその授業料を減免する<特待
1739
生制度>や<小山学園後援会>からの寄付による給付型奨学金<後援会スカラシップ制度>などを整
1740
備している。
1741
また、本年度(平成 26 年度)10 月からは、4 年制の建築監督科を除く 8 学科に厚生労働省より
1742
一定の要件を満たすことで専門実践教育訓練給付金の支給が認められ、既卒者(社会人)入学者の
1743
支援の道が開かれた。
1744
1745
一方、入学後に家庭の事情等で学費等の支払いに困窮する学生に対するフォロー体制は十分であ
るとはいえず、今後の課題の一つである。
1746
1747
(3)自己評価と今後の課題
1748
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1749
今後の課題としては、前述の通り期中に経済状態が不安定になってしまった学生に対して、如何
1750
にフォローしていくかを検討していきたい。
1751
1752
<参考資料>
1753
□資料 1 入学案内
1754
□資料 3 募集要項
1755
□資料 5 学費サポートプランガイド
1756
□資料 51 スカラシップ生募集要項
1757
1758
69
1759
5-19-2 学生の健康管理を行う体制を整備しているか
1760
1761
1762
(1)基本的な考え方
本校では、学校生活全てに渡っての基盤は、健全な心身であると考えている。
1763
1764
(2)現状とそのプロセス
1765
本校では、新年度授業開始前に学校指定の医療機関による健康診断を実施している。また、近年
1766
では生活習慣に起因する健康不良も増加しつつあり、担任制度によって学生の健康状態を把握する
1767
体制を構築する事により、上記の状況に対処している。
1768
1769
一方で、メンタルヘルスに関する取り組みは、未だ十分な水準にあるとは言えないため、今後こ
の事に関して対策を講じていきたい。
1770
1771
(3)自己評価と今後の課題
1772
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
1773
学生の健康管理を担う組織体制作りに関しては、専門学校としては一定の水準にあると評価でき
1774
るが、多彩なバックボーンを抱えた学生や就職難が継続するこんにち、メンタルヘルスに関する取
1775
り組みも課題の一つと捉えている。この事に関しては、学内の指導には限界があることから、家庭
1776
と連携した指導の実施を検討していきたい。
1777
1778
<参考資料>
1779
□資料 45 健康診断受診記録
1780
□資料 62 学校保健計画
1781
1782
70
1783
5-19-3 学生寮の設置などの生活環境支援体制を整備しているか
1784
1785
1786
(1)基本的な考え方
本校では、教育機会を平等とすることは、教育機関として努力すべきであると考えている。
1787
1788
(2)現状とそのプロセス
1789
本校では、専用の学生寮は有していないが、自宅からの通学が困難な地方出身者や留学生に対して、学
1790
校指定寮を紹介したり、学生の就職先等でお付き合いのある企業からアパート、マンション等の斡旋をうけて
1791
いる。
1792
一般にひとり暮らしをしている学生の生活は、特に就寝や起床時間等を中心に乱れる傾向にあるが、本校
1793
ではクラス担任を中心に、遅刻等があった場合には電話やメール等を利用して早期にその傾向を発見・是
1794
正する仕組みを整えている。また、学校指定寮からは保護者宛に、入寮中の生活状況を月次で報告させる
1795
など、保護者の不安を取り除くよう努力している。
1796
1797
(3)自己評価と今後の課題
1798
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1799
本校においては、校独自の学生寮等は所有・運営していないが、現状可能な限りの支援体制は整
1800
備されていると考える。
1801
1802
1803
<参考資料>
□資料 14 学生寮案内資料
1804
1805
71
1806
5-19-4 課外活動に対する支援体制を整備しているか
1807
1808
1809
(1)基本的な考え方
本校としては、同好会活動などの課外活動に関しては教育上の一定の効果はあると考えているが、
1810
専門学校生の本分はあくまでも専門知識やスキルの修得であると考えており、積極的に学生を誘導す
1811
ることは行っていない。
1812
一方で、学生のキャリア形成や学習の動機付けとなり得る外部の勉強会やイベント等に関しては積
1813
極的に誘導するようにしている。具体的には、各科の取り組みとしては、平成25年度より以下の事
1814
1815
1816
1817
1818
1819
1820
1821
項に取り組んでいる。
1822
・情報処理科:地域連携強化や IT 関連セミナーへの参加支援
・ゲームプログラミング科:地域連携強化やゲームセミナーへの参加支援
・Web デザイナー科:さらなる地域連携強化や Web デザインセミナーへの参加支援
・建築科:地域建物見学等やアーキカフェ(放課後の講演会)の内容充実
・インテリア科:インターンシップ・校外学習の継続、企業・地域および他科との連携強化
・バイオテクノロジー科:地域連携強化や各種セミナーへの参加
・環境テクノロジー科:地域連携強化や各種環境セミナー、環境啓発活動への参加
1823
1824
(2)現状とそのプロセス
1825
本校では、上記に示したような考えから、積極的に同好会活動等には誘導はしていないが、外部の
1826
勉強会やイベント等に関しては精査の上学生に展開している。また、本年度(平成26年度)からは、
1827
学科横断企業連携「リアルジョブプロジェクト(略してRJP)」を開始した。
1828
1829
(3)自己評価と今後の課題
1830
自己評価としては、4 段階中 2(やや不適切)の水準にあると考える。
1831
上記であげたように新たな取り組みを開始しているが、まだ開始したばかりで実績が無い。今後
1832
も効果をはかりつつ、積極的に推進していきたい。
1833
1834
1835
<参考資料>
なし
1836
1837
72
1838
点検中項目【5-20】保護者との連携
1839
5-20-1 保護者との連携体制を構築しているか
1840
1841
1842
1843
(1)基本的な考え方
本校では、学修支援、生活指導の面での問題解決にあたっては、保護者との連携が不可欠であると
考えている。
1844
1845
1846
1847
(2)現状とそのプロセス
本校では、保護者との連携は非常に重要なことであると考え、保護者が学校生活全般(教育、就
職、進学、学生生活等)にわたり知りたい情報を的確に伝えるように心がけている。
1848
まず、入学前の保護者に対しては、保護者説明会において学校の運営ポリシーや学科としての人
1849
材目標、
学習や就職活動の心得などを説明し、必要に応じて個別に相談ができる体制を整えている。
1850
入学直後に、新入生保護者会を開催するとともに、学期毎(年 5 回)に学生個人別の成績・出席
1851
状況表に学級通信を添えた保護者通知を郵送している。出席状況や学習状況に尐しでも不安がある
1852
学生に関しては、
その都度連絡を取り保護者と密接な連携を取りつつ問題の早期解決に努めている。
1853
また、就職活動開始直前には、新 2 年の保護者を対象に個別面談式の保護者会を実施し、担任と
1854
学生が面談したときの情報を伝えると共に保護者の意向を個別に聞き取り、学生指導の参考として
1855
いる。
1856
1857
(3)自己評価と今後の課題
1858
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1859
今後とも、保護者とより積極的な意見交換ができるよう、保護者の意見を聞きながら、その方法
1860
を模索していきたいと考える。
1861
1862
<参考資料>
1863
□資料 46 保護者会開催資料
1864
□資料 47 学級通信参考例
1865
1866
73
1867
点検中項目【5-21】卒業生・社会人
1868
5-21-1 卒業生への支援体制を整備しているか
1869
1870
1871
1872
1873
1874
(1)基本的な考え方
本校では、同窓会組織の運営状況を把握し、これを支援することは、卒業生の支援にとって有益な
ことであると考えている。
また、卒業後にキャリアアップについての相談に応じ、適切なアドバイスを与えるなどきめ細か
な対応は、学校と学生の間に信頼関係を築くためにも重要なことであると考えている。
1875
1876
(2)現状とそのプロセス
1877
本校では、同窓会組織として「小山学園同窓会」が組織されており、その事務局を法人本部内に
1878
おくなどして活動状況の把握と支援を行っている。この「小山学園同窓会」は、卒業生相互の親睦
1879
を図り、母校ならびに卒業生の隆盛発展に寄与することを目的として設立されており、実際の活動
1880
としては、学園祭と同時期に「同窓生の集い」を開催するなどの活動を行っている。
1881
一方で、同窓会事務局が独立して存在していない為、同窓会活動そのものが充分に活性化されて
1882
おらず、再就職やキャリアアップの支援等に関してもそれぞれの卒業時の学科教員との個人的な関
1883
係に大きく依存しているのが現状である。
1884
1885
(3)自己評価と今後の課題
1886
自己評価としては、4 段階中 2(やや不適切)の水準にあると考えているが、本年度第2回学校
1887
関係者評価委員会において、ステークホルダーである卒業生の委員の多くから、卒業生同士の連携
1888
を強化する施策を学校が核になって進めてほしいと意見が出された。
1889
1890
卒業生に対する支援体制に関しては、専門学校としては一定の水準にあると評価できるが、活動
内容そのものに関しては停滞している感は否めないため、強化を図っていきたいと考える。
1891
1892
1893
<参考資料>
□資料 75 小山学園同窓会資料
1894
1895
74
1896
5-21-2 産学連携による卒後の再教育プログラムの開発・実施に取組んでいるか
1897
1898
(1)基本的な考え方
1899
本校では、実践的な職業教育機関として関連業界等と連携して、社会人の再教育プログラムを開
1900
発・実施することは、卒業生及び社会人の学びに対する支援となり意義のある取組であると考えて
1901
いる。
1902
1903
(2)現状とそのプロセス
1904
本校では、同一法人内に<キャリア開発研究所(ICA)>を設置し、10 年以上、社会人の再教育プ
1905
ログラムに取り組んできた。とりわけ、プログラミングや建築 CAD・CG、Web デザインなど、IT
1906
関連の教育への取り組みに関しては非常に先進的なものであったと自負しており、特に受講者の細
1907
かなニーズに応えるカリキュラム開発や教材開発の手法は、後に本校独自の教育システムである
1908
<コマシラバス>や<授業シート(今日の授業)>の礎になるなど、教育上の相乗効果も非常に高いも
1909
のであった。
1910
1911
こんにちでは、厚生労働省や東京都、民間企業からの委託を受けて、関連業界・職能団体等との
連携により、再教育プログラムについて共同開発並びに運営を行っている。
1912
また、産学連携による再教育プログラムの開発として、一昨年・昨年に引き続き、文部科学省委
1913
託事業「成長分野における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」環境・エネ ルギー分野における
1914
中核的専門人材養成プログラム開発、建築・土木・設備職域プロジェクトの実施が決定し、本年度
1915
も成長分野における学び直しができるカリキュラム開発を手掛けていく。尚、本年度からは、結婚・
1916
出産によって途切れがちな女性の学び直しに関しても取り組んでいく。
1917
1918
(3)自己評価と今後の課題
1919
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1920
本校の、卒業生だけに限らない社会人の学びに対する支援の取り組みは、こんにち的にみても先
1921
駆的な取り組みであったと評価できると考える。今後も社会人教育に積極的に取り組んでいきたい。
1922
1923
1924
<参考資料>
□資料 76 キャリア開発研究所資料
1925
1926
75
1927
5-21-3 社会人のニーズを踏まえた教育環境を整備しているか
1928
1929
1930
1931
(1)基本的な考え方
本校では、多様なバックボーンを持つ社会人等の学生を受け入れるに際し、出来るだけ個々のニー
ズに応えられるよう教育環境を整備することは非常に重要であると考えている。
1932
1933
(2)現状とそのプロセス
1934
本校では、「技術者を目指す全ての人の夢を受け止め、高い技術力と豊かな人間性を備えたプロフ
1935
ェッショナルを育成し、社会に貢献します」という学園理念のもと、多くの社会人経験者や大卒・短
1936
大卒を受け入れており、近年ではいわゆるニート・フリーター経験者も受け入れている。受け入れに
1937
際しては、学修面や生活面の不安を解消出来るように、手厚い入学相談を行っており、入学後も科長
1938
や担任、教務や学務室などが様々な悩みに対するサポートを行っている。
1939
一般に、社会人や就労学生は、学生個々のニーズに沿った修学支援、学習支援が求められており、
1940
履修や就職指導、図書室などの施設の使用等に関して、一般学生とは異なった対応が必要となる。特
1941
に社会人学生が大多数を占める建築科夜間では、仕事との関係で遅刻や欠席が多くなる傾向にあり、
1942
それが遠因となり退学してしまうケースも想定されるが、本校では<授業シート(今日の授業)>や<
1943
授業カルテ>といった学修をサポートするツールによって、これを防いでいる。
1944
また、本年度(平成 26 年度)10 月からは、4 年制の建築監督科を除く 8 学科に厚生労働省より
1945
一定の要件を満たすことで専門実践教育訓練給付金の支給が認められ、既卒者(社会人)入学者の
1946
支援の道が開かれた。
1947
1948
(3)自己評価と今後の課題
1949
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1950
今後は、建築科夜間で得たノウハウを他科にも展開し、社会人の更なる学びのニーズに応えるた
1951
めにも各科の夜間課程の創設なども検討していきたい。
1952
1953
<参考資料>
1954
□資料 1 入学案内
1955
□資料 6 社会人向け入学ガイド
1956
□資料 63 建築科夜間学科案内
1957
1958
76
1959
基準6
1960
点検中項目【6-22】施設・設備等
1961
6-22-1 教育上の必要性に十分対応した施設・設備・教育用具等を整備しているか
教育環境
1962
1963
(1)基本的な考え方
1964
本校では、学内における教育施設及び設備は、各科の人材目標やカリキュラムに基づいて運営さ
1965
れる各科目の学習目標を充分に到達しえるものが用意され、その保守管理が充分に行われた状態に
1966
維持されるべきであると考えている。
1967
1968
(2)現状とそのプロセス
1969
現状においては、学校の設置基準で規定される施設・設備には現状において不足は無い。また、
1970
設置されている学科の人材目標や学習する各科目の目標を到達する為の施設・設備はその目標を達
1971
成する為に不足は無く、各科の管理の下に充分に整備された状態となっている。
1972
本校では 10 年ほど前から学園全体として情報化の推進を進めており、こんにちでは学生各人が
1973
ノートパソコンを学校に持ち込んで日常的に学内 LAN に接続、教職員及び学生間のコミュニケー
1974
ション、就職活動に利用している。また、本校独自の取り組みとして、授業後の小テスト(授業カ
1975
ルテ)の結果入力・集計・分析を通して、教育の質(授業の評価・教員の評価)の向上に利用して
1976
いる。
1977
1978
(3)自己評価と今後の課題
1979
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
1980
一方で、一部で老朽化が進んでいたり、陳腐化しつつある部分もあることから、中長期的なメン
1981
テナンス計画を立てて、取り組んでいきたい。
1982
1983
1984
<参考資料>
□資料 1 入学案内
1985
1986
77
1987
点検中項目【6-23】学外実習・インターンシップ等
1988
6-23-1 学外実習、インターンシップ、海外研修等の実施体制を整備しているか
1989
1990
(1)基本的な考え方
1991
本校では、実践的な職業教育を行う専門学校にあっては、関連する業界等と連携して企業研修等を行
1992
い実務経験を積むことは意義があると考えている。そして、学外実習やインターンシップ、海外研修など
1993
は学校の教育理念や各科のカリキュラムと密接な関係を持って運営される必要があり、特に教育人
1994
材目標達成の為のツールとして機能する必要があると考える。また、これらの実際の取り組みにあ
1995
たっては、教育課程上の位置づけを明確にし規程やマニュアルを定めるなど、実習機関等と連携し、十分
1996
な成果が上がるよう、教育体制・環境を整備する必要があると考えている。
1997
1998
(2)現状とそのプロセス
1999
本校では、学外実習やインターンシップは、その目的や実施方法、評価方法等を各科科長が主導
2000
となって、学内における企業との渉外担当である各本部企画部を中心に、外部企業と調整し実施し
2001
ている。
2002
一方、海外研修においては、企画段階から募集、実施、評価に至るまで、各科だけではなく教務
2003
や学務が一体となって推進されており、必要に応じて学園本部の協力も得て実施されている。また
2004
危機管理体制も充分に整備されている。
2005
一部の学科で運営する学外実習は、仕事と直結する体験内容を学園の後援会企業やメーカー、就
2006
職支援企業とタイアップして実施し、その為科目の中の一部となっていることから、授業そのもの
2007
が体験型授業となっている。
2008
2009
その他、学園祭等の学校行事に企画段階から学生に積極的に参画させることを促し、学生の社会性を育
むことは重要なことであると考え、実施している。
2010
2011
(3)自己評価と今後の課題
2012
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2013
今後は、上記の取り組みについて実績を分析することによって、現状を改善し、より教育効果の高い学外
2014
実習等の実施体制を構築していきたいと考える。
2015
2016
<参考資料>
2017
□資料 7 インテリア科ノート
2018
□資料 8 校外学習ノート
2019
□資料 64 海外短期留学研修(SISP)資料
2020
□資料 65 建築・インテリア海外研修資料
2021
□資料 66 中国沙漠緑化研修資料
2022
□資料 67 インテリア・インターンシップ・インコーポレート資料(インテリア科)
2023
□資料 68 建設現場インターンシップ実施報告書(建築監督科)
2024
2025
78
2026
点検中項目【6-24】防災・安全管理
2027
6-24-1 防災に対する組織体制を整備し、適切に運用しているか
2028
2029
(1)基本的な考え方
2030
本校では、防災に対する備えとして、組織体制や連絡系統を文書化すると共に、災害時の教職員
2031
の行動を「行動マニュアル」として作成し教職員に周知徹底する必要があると考えている。また、
2032
施設・設備は法令に基づいて耐震化され備品の転倒防止なども対策が施され、消防設備等の整備及
2033
び保守点検も法令に基づき行う必要があると考えている。
2034
2035
(2)現状とそのプロセス
2036
本校においては、施設面で消防法・建築基準法上問題となる点は無く、施設に付属している防災
2037
機器(非常用照明装置、火報、スプリンクラー等)の法定点検も定期的に実施されている。また、
2038
学校防災に関する計画、消防計画や災害発生時における具体的行動のマニュアルも整備されている。
2039
また、本年度(平成 26 年度)においては、災害時に帰宅困難となった学生および教職員のため
2040
に、在籍人数分の非常食および非常物資の確保、備蓄を開始した。
2041
一方で、防災訓練等の実施にあたっては十分に実施されているとはいえず、緊急時の連絡体制も
2042
ソーシャルネットワークの活用など最新の ICT 技術を使いこなせているとはいえない状況にある。
2043
2044
(3)自己評価と今後の課題
2045
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2046
今後は、ICT を活用した緊急時の連絡体制の強化や防災訓練計画の見直しなどを実施し、さらな
2047
る体制強化を目指していきたい。
2048
2049
2050
<参考資料>
□資料 52 消防計画・防災計画
2051
2052
79
2053
6-24-2 学内における安全管理体制を整備し、適切に運用しているか
2054
2055
(1)基本的な考え方
2056
本校では、危険物を含む学内の什器や備品、物品類について管理を適切に行うとともに、学生の生
2057
命と学校財産を加害者から守るための防犯体制を整備するなど学校の安全対策を講じなければなら
2058
ないと考えている。特に授業中に発生した事故等への対応については、マニュアルを策定して、教職
2059
員はもとより学生に対しても周知徹底しなければならないと考えている。
2060
2061
(2)現状とそのプロセス
2062
異なる性格を有している複数学科を持つ本校では、各系・科がそれぞれの性質を勘案した安全管
2063
理体制を構築し、教務・学務のサポートのもとで運営されている。また、防犯や保健等の加入に関
2064
しては、全学的に学務室で一括して管理されている。
2065
2066
また、本年度(平成 26 年度)においては、災害時に帰宅困難となった学生および教職員のため
に、在籍人数分の非常食および非常物資の確保、備蓄を開始した。
2067
2068
(3)自己評価と今後の課題
2069
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2070
これまで、大きな安全管理や防犯面に関して問題は起きていないが、より複雑化する現代社会に
2071
対応するために、情報共有の機会を増やし、必要に応じてマニュアルを整備するなど、適切に対応
2072
していきたい。
2073
2074
2075
<参考資料>
□資料 52 消防計画・防災計画
2076
2077
80
2078
基準7
2079
点検中項目【7-25】学生募集活動
2080
7-25-1 高等学校等接続する教育機関に対する情報提供に取組んでいるか
学生の募集と受入れ
2081
2082
(1)基本的な考え方
2083
本校では、就職実績・資格取得実績・卒業生の活躍は教育成果の証であり、専門学校の存在価値そ
2084
のものであると考えており、学生募集においても、接続する教育機関である高等学校等へ、教育内容・
2085
方法等教育活動の情報提供を積極的に行う必要があると考えている。
2086
2087
(2)現状とそのプロセス
2088
本校では、就職や資格取得の実績については学校案内等に掲載しており、卒業生の活躍について
2089
も同様に積極的に公表している。一方で、高等学校の教員に対する説明会等の実施は定期的には出
2090
来ていない。
2091
2092
(3)自己評価と今後の課題
2093
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2094
今後は、より一層の積極的な情報公開を目指していきたいと考える。高等学校教職員対象の説明会に
2095
関しては、翌年度の計画に組み入れ、定期的な実施を検討していく。
2096
2097
<参考資料>
2098
□資料 1 入学案内
2099
□資料 3 募集要項
2100
2101
81
2102
7-25-2 学生募集活動を適切、かつ、効果的に行っているか
2103
2104
2105
(1)基本的な考え方
本校では、学生募集活動は入学時期に照らして適切な時期に実施すべきであると考えている。また、
2106
志願者等からの問合せに対しては、担当部署や担当者を定めて正しい情報を適切に伝える努力を怠っ
2107
てはならないと考えている。
2108
2109
(2)現状とそのプロセス
2110
本校では、出願受付開始時期等に関しては、都道府県の専修学校等の協会において行っている自主
2111
規制に即して行っており、媒体等に関しても誇大表現を避けるなど適切な展開をおこなっている。ま
2112
た、教育活動の内容を直接紹介する機会である「オープンキャンパス」、「体験入学」などにおいて
2113
も、教育活動の特徴について詳細に情報提供ができるよう学生スタッフによる学生生活や学習内容の
2114
紹介、模擬授業などの工夫をしている。
2115
2116
一方で、入学定員は充足できておらず、我々の教育内容や成果を正しく伝え切れていないことが危
惧されるところである。
2117
2118
(3)自己評価と今後の課題
2119
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2120
今後は、入学定員の充足を目指し、入学希望者の個々様々な入学動機と将来像等、各立場に併せ
2121
た広報活動を目指したいと考える。
2122
2123
<参考資料>
2124
□資料 1 入学案内
2125
□資料 3 募集要項
2126
2127
2128
82
2129
点検中項目【7-26】入学選考
2130
7-26-1 入学選考基準を明確化し、適切に運用しているか
2131
2132
2133
2134
(1)基本的な考え方
本校では、入学選考にあたっては、入学選考基準・方法を規程等で明確に定め、募集要項に記載し、
適切に運用しなければならないと考えている。
2135
2136
(2)現状とそのプロセス
2137
本校では、入学希望者の勉学意欲や目的意識、さらにミスマッチ防止を確認する為、面接を重視
2138
した選考を実施している。具体的には、推薦入学(指定校推薦・学校推薦・自己推薦の 3 種)、AO 入
2139
学、一般入学の 3 種 5 類の選考方法を実施導入し、入学希望者個々の考えに沿った選考方法を選択
2140
できるようにしている。
2141
推薦入学においては、どの選考方法でもオープンキャンパスの参加等、希望する学校と学科を見
2142
学している事を基本条件としている。学力のみ、あるいは書類のみによる選考は実施していない。
2143
また、面接においてはどの面接官でも同じ評価ができるよう質問内容が記載された面接評価票を用
2144
い実施しており、公平なる基準にて評価している。また、オープンキャンパスや個別見学の参加や
2145
AO などにより事前面接を行ない、入学するにふさわしいと判断された者は入学選考時の面接を免
2146
除している。なお、近年増加傾向にある海外から直接入学を希望する留学生に対しての選考方法(時
2147
期、場所、日本語能力)の検討が必要である。
2148
2149
(3)自己評価と今後の課題
2150
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2151
本校においては、入学選考は適正かつ公平な基準に基づき実施されていると評価できる。今後も
2152
公正な入学選考の計画と実施を心がけたい。
2153
2154
<参考資料>
2155
□資料 3 募集要項
2156
□資料 53 入学選考資料(合否判定基準等)
2157
2158
83
2159
7-26-2 入学選考に関する実績を把握し、授業改善等に活用しているか
2160
2161
2162
2163
(1)基本的な考え方
本校では、入学選考に関する実績等の情報を正確に把握・記録し、学科毎に入学者の傾向を十分把
握した上で、授業改善等に役立てる必要があると考えている。
2164
2165
(2)現状とそのプロセス
2166
本校では、各年度末に、出願者数、合格者数、入学者数を学科ごとにまとめ、学園本部にて管理
2167
するとともに、5 月理事会に事業報告として報告し承認を得ることとしている。また、入学者の予
2168
測数値は、毎年 2 月をめどにまとめ、財務経理部の求める計画数値と整合を取り、3 月の理事会に
2169
て承認を得るものとしている。
2170
毎年の入学者の傾向は入学後の就職カリキュラムの中で把握し、授業の難易度等予測し、コマシ
2171
ラバスの改善に反映させることとしているが、近年は学力の二分化が進んでおり、対応が後手に回
2172
っている部分もある。
2173
2174
(3)自己評価と今後の課題
2175
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2176
入学者の学力が大きく二分する傾向にあるなか、教務会等を通して入学者の傾向を組織的に把
2177
握・分析し、カリキュラムや<コマシラバス>、授業方法の改善を進めていくこととする。また、入
2178
学前学習(プレスクール)等でのリメディアル教育も検討していきたい。
2179
2180
2181
<参考資料>
□資料 53 入学選考資料(合否判定基準等)
2182
2183
84
2184
点検中項目【7-27】学納金
2185
7-27-1 経費内容に対応し、学納金を算定しているか
2186
2187
(1)基本的な考え方
2188
本校では、入学金、授業料、実習費等の学納金は、学科ごとの教育内容、必要経費を基本に算定す
2189
る必要があり、保護者、学生の経済的状況からくる負担感に対応し、総合的に見て妥当な水準にしな
2190
ければならないと考えている。また、入学に際し徴収する金額、入学後に徴収する金額全ての金額を
2191
募集要項等に明示しなければならないと考えている。
2192
2193
(2)現状とそのプロセス
2194
本校では、学納金に関しては、教育内容や施設設備の状況・内容、学園の財務状況を基に、同分
2195
野の他校と比較検討し、ほぼ平均的な水準の額を設定している。オープンキャンパスや個別見学の
2196
参加を通じ、入学希望者だけではなく保護者を含み納入金額及びその方法を説明し公表・明示して
2197
いる。特に初年度だけではなく修業年数の合計額の明示に合わせ、諸費用等を合わせた納入金額合
2198
計全てを公開している。また、学費納入に関する担当者をおき、入学前後共に各種相談に応じる事
2199
ができる体制を構築している。
2200
2201
(3)自己評価と今後の課題
2202
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2203
本校においては、学納金は適切な水準となっており、また、入学希望者等への開示も適切に行わ
2204
れていると評価できる。今後も社会情勢の変化等を見極め、適切なる学納金額を設定し維持する事
2205
を心がけたい。
2206
2207
<参考資料>
2208
□資料 3 募集要項
2209
□資料 5 学費サポートプランガイド
2210
2211
85
2212
7-27-2 入学辞退者に対し授業料等について適正な取扱いを行っているか
2213
2214
2215
2216
(1)基本的な考え方
本校では、入学辞退者に対する授業料・施設設備費等についての取扱いは、文部科学省通知の趣旨
に基づいて募集要項等に明示など、適正に取り扱う必要があると考えている。
2217
2218
(2)現状とそのプロセス
2219
本校においては、入学辞退者への授業料等の返還に関しては、平成18年度文部科学省通知の趣旨
2220
に沿って、適正に処理されていると考える。授業料等の学納金は半期前納制としている事から、3月
2221
までの辞退者については求めに応じて全額返還を行っている。また、4月以降の授業料の返還につい
2222
ては、退学月の翌月以降の物について求めに応じて行っている。
2223
2224
(3)自己評価と今後の課題
2225
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2226
今後も文科省の指導並びに社会常識を勘案し、適切に運用していきたいと考える。
2227
2228
2229
<参考資料>
□資料 3 募集要項
2230
2231
86
2232
基準8
2233
点検中項目【8-28】財務基盤
2234
8-28-1 学校及び法人運営の中長期的な財務基盤は安定しているか
財務
2235
2236
2237
(1)基本的な考え方
本校では、財務基盤を安定させるためには、中長期的に、安定して入学者を確保するための計画、
2238
戦略が必要となると考えている。また、収入予算から実際の収入状況を定期的に確認しながら、支出
2239
のチェックを行い、収支のバランスがとれた財務運営を行わなければならないと考えている。
2240
2241
2242
2243
(2)現状とそのプロセス
本校では、応募者数や入学者数、定員充足率等の推移等のデータを常に把握しており、校長会等
のラインを通して全教職員にも共有されている。
2244
収支に関しては、年度間資金計画や年度間月別資金繰り表、月間資金繰り表などの帳票を用いな
2245
がら、収入予算から実際の収入状況を毎月確認しつつ支出のチェックを行い、収入と支出のバラン
2246
スがとれた財務運営がなされている。また、設備投資に関しても、中長期的な財務状況を勘案し、
2247
過大な設備投資は行っていない。
2248
2249
一方、中長期的な財務基盤の状況としては、まだ改善の余地が残っていると考えられ、特に消費
支出については更なる改善に務めたいと考える。
2250
2251
(3)自己評価と今後の課題
2252
自己評価としては、4 段階中 3(適切)の水準にあると考える。
2253
今後は、消費支出の改善等を図り中長期的な財務基盤の安定に努めていきたいと考える。
2254
2255
2256
<参考資料>
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2257
87
2258
8-28-2 学校及び法人運営にかかる主要な財務数値に関する財務分析を行っているか
2259
2260
(1)基本的な考え方
2261
本校では、適切な財務運営を行うために、収支状況、財産目録、貸借対照表などについて分析を行
2262
い、主要な財務数値について把握するとともに、全国平均値等の数値を参考にした分析が必要である
2263
と考えている。
2264
2265
2266
(2)現状とそのプロセス
本校では、法人本部に置かれている財務経理部を中心として、収支状況、財産目録、貸借対照表、
2267
キャッシュフロー計算書などが分析され、主要な財務数値について理事会等に報告され、各校にも展
2268
開されている。
2269
2270
また、学校及び法人の主な収入は、学生から徴収する学納金であることから、無駄な経費を省くた
め、学務室において支出面でのチェックを行い、全学でコスト管理の考え方を徹底している。
2271
2272
(3)自己評価と今後の課題
2273
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2274
今後も適切に財務活動を実施していきたいと考える。
2275
2276
2277
<参考資料>
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2278
2279
88
2280
点検中項目【8-29】予算・収支計画
2281
8-29-1 教育目標との整合性を図り、単年度予算、中期計画を策定しているか
2282
2283
(1)基本的な考え方
2284
本校では、予算・収支計画は、短期・中期目標の実現に向けた実行計画に対応したものでなければ
2285
ならず、不適切な予算配分、不要な投資があってはならないと考えている。また、学校法人は、予算
2286
編成過程や決定過程を明確にしなければならないと考えている。
2287
2288
(2)現状とそのプロセス
2289
本校においては、収入については早期に実勢見込を把握するよう心がけており、支出については
2290
前年度実績をベースとしながらも、収入見込の範囲内に収まる数値を計画している。具体的には前
2291
年度実績の中身を十分検証し、費用対効果の低いものを削減しつつ、新たに費用対効果の高い投資・
2292
施策を組み込むこととしている。以上の施策により、有効かつ妥当な計画を策定し、計画通りの決
2293
算につなげることとしている。
2294
出願状況から、11 月には次年度の収入見込を試算し、支出計画策定に着手している。すなわち、
2295
減収見込の場合には、実現可能な支出削減策を、早期に具体的に詰め、無理なく収支均衡を図って
2296
いる。設備投資等については、計画段階で費用対効果を十分検証し、取捨選択している。決算に関
2297
しては、以上のように収支計画の中身が十分に詰められた内容となっているため、ほぼ計画通りと
2298
なっている。
2299
2300
2301
2302
(3)自己評価と今後の課題
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。今後も適正な予算配分や投資に
心掛けたい。
2303
2304
2305
<参考資料>
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2306
2307
89
2308
8-29-2 予算及び計画に基づき適正に執行管理を行っているか
2309
2310
(1)基本的な考え方
2311
本校では、予算は計画に従って執行しなければならず、年度中に予算超過が見込まれる場合は適切
2312
に補正措置を執らなければならないと考えている。また、決算の結果、予算と決算に大きな乖離が生
2313
じた場合は、原因を把握し、次年度の予算編成に際し、配慮しなければならないと考えている。
2314
2315
2316
2317
(2)現状とそのプロセス
本校では、予算実績管理については、学園本部および各校長・事務長が、毎月の収支状況をチェ
ックしており、学園本部が四半期毎に取り纏め、校長会・理事会へ状況報告を行っている。
2318
2319
(3)自己評価と今後の課題
2320
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2321
本校においては、予算・収支計画は有効かつ妥当なものとなっており、決算もその通りとなって
2322
いる。
2323
2324
2325
<参考資料>
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2326
2327
90
2328
点検中項目【8-30】監査
2329
8-30-1 私立学校法及び寄附行為に基づき適切に監査を実施しているか
2330
2331
2332
(1)基本的な考え方
本校では、適切な監査は正常な学校運営に欠かせないものであると考えている。
2333
2334
2335
2336
(2)現状とそのプロセス
本校では、私立学校法に基づき、監事による会計監査を決算日より 2 ヶ月以内に行い、会計内容
の適正を理事会等へ報告する事としている。
2337
毎期、決算日から 2 ヶ月以内に、学園監事による決算監査を行い、会計内容の妥当性のチェック
2338
を受けている(監事が来校し、各種計算書を始め、関連する各種元帳・請求書・領収書等のチェッ
2339
クが行われる)
。内容に不備等あれば、適宜修正して再度監査を受け、最終的に問題がなければ、適
2340
正な会計として監査報告書を受ける事としている。
2341
2342
(3)自己評価と今後の課題
2343
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2344
本校においては、会計監査は適正に行われていると評価する。なお、現在、外部監査は行われて
2345
いないが、今後の社会情勢等を考慮し、外部監査実施も検討する。
2346
2347
<参考資料>
2348
□資料 18 法人寄付行為
2349
□資料 70 監査資料
2350
2351
91
2352
点検中項目【8-31】財務情報の公開
2353
8-31-1 私立学校法に基づく財務情報公開体制を整備し、適切に運用しているか
2354
2355
2356
(1)基本的な考え方
本校では、財務情報の公開は、法令に基づき適切に実施すべきであると考えている。
2357
2358
(2)現状とそのプロセス
2359
本校では、私立学校法に定める財務情報の公開に、学園として可能な限り体制の充実を図ってい
2360
る。財務情報について利害関係人の閲覧希望がある場合、閲覧できるように財務諸表(資金収支計
2361
算書・消費収支計算書・財産目録・監査報告書)を、本部から各校に配布している。
2362
一方、財務公開規定については現時点で明文化された形では存在していないため、平成 25 年度
2363
において作成して運用を開始した。また、財務資料の Web サイトでの公開にあたっては、
「専門学
2364
校における情報提供等への取組に関するガイドライン」等の基準に基づいて実施している。
2365
2366
(3)自己評価と今後の課題
2367
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2368
本校においては、財務情報の公開体制は整備されていると評価する。今後、更なる情報公開が求
2369
められることも想定されるが、法改正・社会情勢を踏まえ、適切に対応していきたい。
2370
2371
2372
<参考資料>
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2373
2374
92
2375
基準9
2376
点検中項目【9-32】関係法令、設置基準等の遵守
2377
9-32-1 法令や専修学校設置基準等を遵守し、適正な学校運営を行っているか
法令等の遵守
2378
2379
(1)基本的な考え方
2380
本校では、学校は教育という重要な公共使命を担っていると認識しており、広く社会の信頼を得るた
2381
め、設置基準を満足させることはもちろん、法令や内規を遵守することは重要な事項であると考えて
2382
いる。さらに遵守することへの方針・姿勢を教職員及び学生に対して周知徹底を図ることが必要であり、その
2383
ための啓発教育を実施しなければならないと考えている。
2384
2385
(2)現状とそのプロセス
2386
本校では、関係法令及び設置基準等に基づき、学校運営を行うとともに、必要な諸届等を適切に
2387
行っており、学校運営に必要な規則・規程等を整備し、適切に運用している。また、セクシュアル
2388
ハラスメント等の防止のための方針を明確化し、対応マニュアルを策定し、適切に運用している。
2389
具体的な運用に関しては、校全体に関わる法的な手続き等に関しては、学務室が主体となって実
2390
施している。また、各学科毎の法的な手続き等に関しては、学科長が主体となって実施している。
2391
また、手続き以外の日常業務の上でのコンプライアンスに関しても、法人本部の協力を得て、校長
2392
の監督の下で実施している。各教職員に対しては、社内情報システムや教職員研修等によって、都
2393
度、コンプライアンス関連の情報の共有や意識の啓蒙を図っている。
2394
2395
問題点としては、法的に必要な届出等が、各科・各部署に分散している為(管理はその所属長が
実施)
、特にスケジュールの管理が不十分となっていることがあげられる。
2396
2397
(3)自己評価と今後の課題
2398
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2399
本校では、これまで法令や設置基準上の大きな問題点は発生していないが、今後は法令・設置基
2400
準に明記された各種届出や申請、運営(教職員配置、教員資格、履修基準他)などの内容を大きく
2401
学務・教務の 2 分野に分け、校長を中心に、集中的に管理を行っていくこととしたい。
2402
2403
<参考資料>
2404
□資料 18 法人寄付行為
2405
□資料 22 業務・職務分掌
2406
□資料 27 就業規則
2407
□資料 28 賞罰規定
2408
□資料 32 個人情報保護規定
2409
2410
93
2411
点検中項目【9-33】個人情報保護
2412
9-33-1 学校が保有する個人情報保護に関する対策を実施しているか
2413
2414
(1)基本的な考え方
2415
本校では、学校は、志願者、学生や卒業生および教職員等について保有する個人情報について、個
2416
人情報保護法並びに企業や他の教育機関の適切な対処法等に則って処理しなければならないと考え
2417
ている。
2418
2419
(2)現状とそのプロセス
2420
本校では、個人情報取得に当たっては関係法令を遵守し説明を行うとともに、全学生から、使用
2421
目的に応じた同意文書を取得し、管理している。また、個人情報を管理する部署が定期的に教職員
2422
に研修を行っており、適切な指導も行われている。
2423
2424
また、本年度(平成 26 年度)においては、個人情報管理の安全性をさらに向上させるために学
内における「情報セキュリティガイドライン」の検討・策定を行った。
2425
一方で、各種データの IT 化比率が高いことから、例えば個人データとその他のデータ(授業資
2426
料等)の切り分けが甘くなることもあり、全体のシステムの見直しも順次行っていく必要がある。
2427
2428
(3)自己評価と今後の課題
2429
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2430
現状、学校としての個人情報保護体制は構築できていると考えるが、SNS の普及など急激な IT
2431
環境の変化に対応していくことが課題となる。常に問題意識を持ち、柔軟に対応していくための体
2432
制を構築することが求められる。
2433
2434
<参考資料>
2435
□資料 22 業務・職務分掌
2436
□資料 27 就業規則
2437
□資料 28 賞罰規定
2438
□資料 32 個人情報保護規定
2439
2440
94
2441
点検中項目【9-34】学校評価
2442
9-34-1 自己評価の実施体制を整備し、評価を行っているか
2443
2444
※ 本報告書「第Ⅱ章 2.2 AG 評価~独自の教育質保証システム」も参照のこと。
2445
2446
2447
2448
(1)基本的な考え方
本校では、学校の基本情報やカリキュラム等の教育情報、自己点検・自己評価や学校関係者評価等
の結果に関しては、ルールに基づいて適切に公開すべきであると考えている。
2449
2450
(2)現状とそのプロセス
2451
本校では、学園の社会的信用や存在価値を高めて「選ばれる学校」となるため、学園内で自己点
2452
検、自己評価の重要性を理解するための啓蒙を行うとともに、正しい点検基準の策定やその評価を
2453
実施する能力を高めるための取り組みを行っている。具体的には、本校も正会員となっている特定
2454
非営利活動法人私立専門学校等評価機構(以下“評価機構”)が作成した『専門学校等評価基準書(以
2455
下“評価基準書”)
』に準拠して評価を行っている。
2456
一方、本校独自の取り組みとしては、3-9-4 でも紹介した<AG 評価>により個々の授業評価や、
2457
学生を対象とした<授業アンケート>による満足度評価などを定期的に実施している。また、カリキ
2458
ュラムに関しても、複数の企業の協力を得て定期的にヒアリング調査を実施しており、産学連携型
2459
の専門学校教育の構築の一助となっている。以上で明らかとなった課題については、短期・中期的な
2460
対策を立て可能な限り改善を行なっている。
2461
2462
(3)自己評価と今後の課題
2463
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2464
本校では、10 余年前から学校独自の教務上の自己評価システムを構築・運用すると同時に、平成
2465
21 年度からは「評価機構」による「評価基準書」に基づいた自己点検・自己評価を行い、これを官
2466
界各所に提出している。
2467
2468
<参考資料>
2469
□資料 55 学校評価規則
2470
□資料 56 学校関係者評価規則
2471
□資料 57 教育課程編成委員会規則
2472
95
2473
9-34-2 自己評価結果を公表しているか
2474
2475
2476
2477
(1)基本的な考え方
本校では、学校の基本情報やカリキュラム等の教育情報、自己点検・自己評価や学校関係者評価等
の結果に関しては、ルールに基づいて適切に公開すべきであると考えている。
2478
2479
(2)現状とそのプロセス
2480
本校では、平成 21 年度から「評価機構」による「評価基準書」に基づいた自己点検・自己評価
2481
を行い、関係各所に配付して公開を行ってきたが、今年度からは Web サイトで常時公表することと
2482
した。
2483
2484
(3)自己評価と今後の課題
2485
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2486
本校の自己評価報告書に関しては、準備期間を経て今年度から公表することとした。なお、今後
2487
も毎年更新することとしている。
2488
2489
<参考資料>
2490
□資料 55 学校評価規則
2491
□資料 56 学校関係者評価規則
2492
□資料 57 教育課程編成委員会規則
2493
□資料 79 自己評価報告書公開状況
2494
2495
96
2496
9-34-3 学校関係者評価の実施体制を整備し、評価を行っているか
2497
2498
2499
2500
(1)基本的な考え方
本校では、学校の基本情報やカリキュラム等の教育情報、自己点検・自己評価や学校関係者評価等
の結果に関しては、ルールに基づいて適切に公開すべきであると考えている。
2501
2502
2503
2504
2505
2506
(2)現状とそのプロセス
本校では、平成25年度より自己評価結果に基づき関連業界等関係者・保護者・有識者などにより
組織した「学校関係者評価委員会」を年2回開催し評価を実施している。
評価委員会の開催頻度や方法、評価委員の構成等に関しては、「学校関係者評価規則」に基づいて
実施することとしている。
2507
2508
(3)自己評価と今後の課題
2509
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2510
今後もルールに基づいて適切に実施していきたいと考える。
また、
得られた評価結果については、
2511
諸活動の改革・改善に用いていく。
2512
2513
<参考資料>
2514
□資料 55 学校評価規則
2515
□資料 56 学校関係者評価規則
2516
□資料 57 教育課程編成委員会規則
2517
2518
97
2519
9-34-4 学校関係者評価結果を公表しているか
2520
2521
2522
2523
(1)基本的な考え方
本校では、学校の基本情報やカリキュラム等の教育情報、自己点検・自己評価や学校関係者評価等
の結果に関しては、ルールに基づいて適切に公開すべきであると考えている。
2524
2525
2526
2527
(2)現状とそのプロセス
本校では、「学校関係者評価委員会」による評価結果は、「学校関係者評価規則」に基づいて適切
に実施することとしている。
2528
2529
(3)自己評価と今後の課題
2530
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2531
今後もルールに基づいて適切に実施していきたいと考える。
2532
2533
<参考資料>
2534
□資料 55 学校評価規則
2535
□資料 56 学校関係者評価規則
2536
□資料 57 教育課程編成委員会規則
2537
2538
98
2539
点検中項目【9-35】教育情報の公開
2540
9-35-1 教育情報に関する情報公開を積極的に行っているか
2541
2542
2543
2544
(1)基本的な考え方
本校では、学校の基本情報やカリキュラム等の教育情報、自己点検・自己評価や学校関係者評価等
の結果に関しては、ルールに基づいて適切に公開すべきであると考えている。
2545
2546
(2)現状とそのプロセス
2547
本校では、平成19年に改正された学校教育法ならびに文部科学省における「専門学校における情
2548
報提供等への取組に関するガイドライン(以下“ガイドライン”)」に基づき、積極的に情報提供を行
2549
う体制を整えている。
2550
2551
(3)自己評価と今後の課題
2552
自己評価としては、4 段階中 3(ほぼ適切)の水準にあると考える。
2553
現段階では公開準備中の情報もあるが、今年度中には「ガイドライン」に準拠する形で公開する。
2554
今後も適切に情報公開を行い、ステークホルダーからの信用を得ていきたいと考える。
2555
2556
<参考資料>
2557
□資料 1 入学案内
2558
□資料 7 インテリア科ノート
2559
□資料 8 校外学習ノート
2560
□資料 9 建築科 地域連携プログラム報告書
2561
□資料 13 自然環境復元協会レンジャースプロジェクト報告書
2562
□資料 71 各科期末課題発表会資料
2563
□資料 80 Web サイトにおける教育情報の公開状況
2564
2565
99
2566
基準10
2567
点検中項目【10-36】社会貢献・地域貢献
2568
10-36-1 学校の教育資源を活用した社会貢献・地域貢献を行っているか
社会貢献・地域貢献
2569
2570
2571
2572
(1)基本的な考え方
本校では、本来の専門学校教育に影響が出ない限りは、積極的に学校のリソースを用いて国及び
各種団体などの委託事業を積極的に受託し、成果を社会全体に還元していきたいと考えている。
2573
2574
(2)現状とそのプロセス
2575
本校では、上記の考えに基づき、全校一丸となって教育に関わる社会貢献・地域貢献を行ってい
2576
る。具体的には、高等学校に対する職業教育・キャリア教育の支援や出張授業の実施、実験室を活
2577
用した中学・高校教員に対する実験手法講座の実施等を行っている。また、5-21-3 でみたように、
2578
法人本部に設置されている「キャリア開発研究所(ICA)」による正規の課程ではない社会人を対
2579
象とした生涯学習事業にも積極的に取り組んでいる。
2580
また、地域市民に対しても、2 ヶ月に 1 回程度、本校施設を利用して「オープンカフェ」と称し
2581
た市民講座を開催している。内容としては、これまで生命科学や食品の安全性などをテーマとした
2582
「バイオカフェ」や、環境問題やエコロジーなどをテーマとした「エコカフェ」
、まちづくりや建築
2583
物の耐震性などをテーマとした「アーキカフェ」などを開催してきている。
2584
2585
2586
2587
更に、近隣住民や地域の個人事業主を対象としたパソコンスクール等の定期的な開催や(中野区
及び商工会との共催)
、地元中学校からの依頼を受けての職業体験教室の実施も行っている。
上記の活動の他、地方の中学校や高等学校からの依頼を受け、修学旅行の職業体験教室等も多数
受け入れている。
2588
2589
(3)自己評価と今後の課題
2590
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2591
本校としては、社会貢献活動は積極的に実施できているものと考えている。これらの社会貢献活
2592
動は、教職員がなかばボランティア的に実施しているが、限られたスタッフの中でイベントも増え
2593
負担感が大きくなってきていることから、クオリティを保ちつつ効率化を図っていきたいと考える。
2594
2595
<参考資料>
2596
□資料 9 建築科 地域連携プログラム報告書
2597
□資料 69 オープンカフェ案内サンプル
2598
□資料 72 中学校・高等学校向け職業体験プログラム受け入れ状況
2599
□資料 73 地域貢献・ボランティア実施状況資料
2600
2601
100
2602
10-36-2 国際交流に取組んでいるか
2603
2604
2605
2606
(1)基本的な考え方
本校では、本校の教育理念や教育内容に沿う形での国際交流に関しては、本来のミッションである専
門課程の教育に支障をきたさない限り、積極的に取り組みたいと考えている。
2607
2608
2609
2610
2611
2612
(2)現状とそのプロセス
本校では、毎年一定数の留学生を受け入れており、国費留学生も受け入れている。受け入れた留
学生に関しては 5-18-2 にあるように手厚く対応しており、退学者も尐ない状況にある。
また、アメリカ・ミネソタ州のフェリス州立大学と提携関係を結び、毎年 7 月に独自のプログラ
ムである<海外短期留学研修(SISP)>を実施し、国際交流を図っている。
2613
2614
(3)自己評価と今後の課題
2615
自己評価としては、4 段階中 2(やや不適切)の水準にあると考える。
2616
本校においては
2617
2618
<参考資料>
2619
□資料 81 留学生の受入状況
2620
□資料 65 海外短期留学研修(SISP)資料
2621
2622
101
2623
点検中項目【10-37】ボランティア活動
2624
10-37-1 学生のボランティア活動を奨励し、具体的な活動支援を行っているか
2625
2626
(1)基本的な考え方
2627
本校では、専門学校生の本分は、あくまでも専門知識・スキルの習得をもって将来的に社会に貢
2628
献することであると考えている。ただし、在学中であっても、学科の人材目標に何らかの形で関連
2629
があったり、カリキュラム上で身に付けられた専門知識やスキルが活かせるようなボランティア活
2630
動は推奨している。
2631
2632
(2)現状とそのプロセス
2633
本校では、カリキュラム上の延長線上でのボランティア活動については、学生に対してその意義を伝
2634
え奨励している。ここ数年の実績としては、各種イベント・お祭り協力(中野区にぎわいフェスタの
2635
ボランティアスタッフ、イベントゲーム制作提供)
、各種ポスター・カレンダー、リーフレット、ノ
2636
ベルティグッズなどのデザイン協力(中野区食育教育プロジェクト、中野観光協会)などがあげら
2637
れる。また、地域のお祭り、商店街の活性化運動などへの協力依頼に関しても積極的に誘導してい
2638
る。
2639
2640
(3)自己評価と今後の課題
2641
自己評価としては、4 段階中 4(適切)の水準にあると考える。
2642
本校としては、学生ボランティアへの奨励、支援に関しては出来る範囲で実践できているものと
2643
考えている。
今後も、
学習に影響が出ない範囲で学生へのボランティア活動を奨励したいと考える。
2644
2645
2646
<参考資料>
□資料 73 地域貢献・ボランティア実施状況資料
2647
2648
102
2649
2650
2651
4. 総括
上記点検中項目のそれぞれで示した自己評価(点数)を以下にまとめる。なお、点数は 4 段階評
価(4:適切、3:ほぼ適切、2:やや不適切、1:不適切)で行っている。
2652
2653
2.1 大項目総括
2654
基準 1 教育理念・目的・育成人材像
2655
この項目の評価は、4 点満点中、3.8 点である。本校においては、教育理念や目的、育成人材像の
2656
重要性に関しては十分に理解されており、その実践においてもおおむね満足できる取り組みはなさ
2657
れていると考える。また、各学科の教育目標、育成人材像を正しく方向付けるための一連のプロセ
2658
スにおいても適切に構築されている。特に、日常的な科のマネジメント責任者である各科科長がカ
2659
リキュラム開発の責任者になり、
将来の技術動向や教育課程編成委員会からの意見などをふまえて、
2660
教育目標や人材育成の明確化を行い、カリキュラムの構築している。このことはカリキュラムを重
2661
視している本校の教育に対するスタンスを体現する特徴であると考える。
2662
一方、18 歳人口の減尐や若者の工業離れなどの環境の変化に対応するための中長期の将来構想に
2663
関しては教職員の間に共通認識が形成されているものの、将来予測が難しい事項も存在することか
2664
ら、模索が続いている要素も多い。今後も専門学校経営をめぐる社会や行政の動きを慎重に見極め
2665
ていきたいと考える。
2666
基準1 教育理念・ 目的・ 育成人材像
点検中項目【1-1】理念・目的・育成人材像
1-1-1 理念・目的・育成人材像は、定められているか
1-1-2 育成人材像は専門分野に関連する業界等の人材ニーズに適合しているか
1-1-3 理念等の達成に向け特色ある教育活動に取組んでいるか
1-1-4 社会のニーズ等を踏まえた将来構想を抱いているか
2667
103
大項目平均
中項目平均
3.8
3.8
4.0
4.0
4.0
3.0
2668
基準 2 学校運営
2669
この項目の評価は、4 点満点中、3.4 点である。本校においては、学校運営の基本的な運営方針や
2670
事業計画については明確に定められており、設置法人や学校そのものの運営に関しても寄付行為や
2671
規定類により適切に運営されていると考える。一方で、専門学校教育を取り巻く環境の変化の中に
2672
おいて、業務の内容によっては若干の混乱が見られることもあり、外部環境の変化に遅れることが
2673
無いように、今後は柔軟性や迅速性の確保に関しても検討していきたいと考える。
2674
なお、情報システム化等による業務の効率化に関しては、一定の水準に到達していると考える。
2675
特に教職員のみならず全学生が接続する学内ネットワークを有しており、効率的な情報システムが
2676
構築されている点は、特徴として記しておきたい。今後は、個人情報保護を意識しつつ、情報の透
2677
明度、活用上の双方向性を高めていくことが課題である。
基準2 学校運営
点検中項目【2-2】運営方針
2-2-1 理念等に沿った運営方針を定めているか
大項目平均
4.0
点検中項目【2-3】事業計画
2-3-1 理念等を達成するための事業計画を定めているか
点検中項目【2-4】運営組織
2-4-1 設置法人の組織運営を適切に行っているか
2-4-2 学校運営のための組織を整備しているか
2678
3.4
3.0
中項目平均
3.5
4.0
3.0
点検中項目【2-5】人事・給与制度
2-5-1 人事・給与に関する制度を整備しているか
3.0
点検中項目【2-6】意思決定システム
2-6-1 意思決定システムを整備しているか
3.0
点検中項目【2-7】情報システム
2-7-1 情報システム化に取組み、業務の効率化を図っているか
4.0
2679
104
2680
基準 3 教育活動
2681
2682
※ 当該基準の内容に関しては、
本校独自の取り組みに関して「第Ⅱ章 特徴として強調したい事項」
2683
において詳解している。
2684
2685
この項目の評価は、4 点満点中、3.8 点である。本校では、理念に基づいた教育目標の設定や成績
2686
評価の仕組み、教員組織等はおおむね満足できる水準に達していると自己評価する。特に教育方法
2687
や評価に関してはかなり力を入れて取り組んでおり、独自の取り組みとして<コマシラバス>、<授業シー
2688
ト(今日の授業)>、<授業カルテ>、<AG 評価>などのシステムを開発し、運用してきた(「第Ⅱ章 2.本校にお
2689
ける教育質保証システム」参照)。
2690
2691
今後の課題としては、変化の激しい今後の教育において優れた資質を有する教員を確保すること
や、資格や免許の取得支援等に関して更なる努力が必要であると考える。
基準3 教育活動
点検中項目【3-8】目標の設定
3-8-1 理念等に沿った教育課程の編成方針、実施方針を定めているか
3-8-2 学科毎に修業年限に応じた教育到達レベルを明確にしているか
2692
2693
大項目平均
中項目平均
3.8
4.0
4.0
4.0
点検中項目【3-9】教育方法・評価等
3-9-1 教育目的・目標に沿った教育課程を編成しているか
3-9-2 教育課程について、外部の意見を反映しているか
3-9-3 キャリア教育を実施しているか
3-9-4 授業評価を実施しているか
中項目平均
4.0
4.0
4.0
4.0
4.0
点検中項目【3-10】成績評価・単位認定等
3-10-1 成績評価・修了認定基準を明確化し、適切に運用しているか
3-10-2 作品及び技術等の発表における成果を把握しているか
中項目平均
4.0
4.0
4.0
点検中項目【3-11】資格・免許の取得の指導体制
3-11-1 目標とする資格・免許は、教育課程上で、明確に位置づけているか
3-11-2 資格・免許取得の指導体制はあるか
中項目平均
3.5
4.0
3.0
点検中項目【3-12】教員・教員組織
3-12-1 資格・要件を備えた教員を確保しているか
3-12-2 教員の資質向上への取組を行っているか
3-12-3 教員の組織体制を整備しているか
中項目平均
3.7
3.0
4.0
4.0
105
2694
2695
2696
基準 4 学修成果
この項目の評価は、4 点満点中、3.0 点である。本校では、就職率の向上プロセスについてはおお
むね満足できる水準に達していると自己評価する。
2697
一方で、資格・免許取得率の向上に関しては、学科毎に目標が設定されていることもあって校全
2698
体で目標が達成できていない。今後は、最低目標の達成に終始することなく、より高い合格率達成
2699
のため、資格取得の意義の明確化、学生の動機付けなど精神的支援、受験手続、受験会場における
2700
利便性の強化など、総合的な支援策を講じる必要があると考える。
2701
また、卒業生の動向等に関する定量的な調査については十分に実施されているとはいえないため、
2702
今後の課題となっている。また、卒業生個人からのヒアリングに関しては、教員と卒業生の個人的
2703
な繋がりによる情報収集しか出来ていないのが現状である。今後は組織として体制を整えていきた
2704
いと考える。
基準4 学修成果
点検中項目【4-13】就職率
4-13-1 就職率の向上が図られているか
2705
大項目平均
3.0
4.0
点検中項目【4-14】資格・免許の取得率
4-14-1 資格・免許取得率の向上が図られているか
3.0
点検中項目【4-15】卒業生の社会的評価
4-15-1 卒業生の社会的評価を把握しているか
2.0
2706
2707
106
2708
2709
2710
基準 5 学生支援
この項目の評価は、4 点満点中、3.3 点である。就職支援や保護者との連携についてはおおむね満
足できる水準に達していると自己評価する。
2711
一方で、本校としては、全科退学者ゼロを実現したいところであるが、実現には至っていない。
2712
今後も、人間性を含む対応力強化、解決策の共有などについて、必要に応じての教職員研修も行い、
2713
全校一丸となってなお一層低減に努力する必要があると考える。
2714
また、学生相談に関しては、クラス担任を中心とした柔軟なカウンセリング体制は一応の効果が
2715
みられるが、近年は精神面に問題を抱えている学生も増えてきており、対応に苦慮するケースもあ
2716
る。留学生に対する相談体制に関しても学科単位での対応はできうる限り行っているが、組織とし
2717
ての対応はまだ不十分である。今後の課題としては、専門学校としてこれらのケースに条理上どこ
2718
まで関わるべきかを調査・検討し、必要に応じて相談室の設置等を検討したいと考える。
2719
経済的側面や学生寮の設置などの学生生活の面、ならびに卒業生・社会人に対する支援体制等に
2720
関しては、規模相応の取り組みは出来ていると考えるが、評価としては低いスコアとなってしまっ
2721
た。今後はその要因を分析し、改善を図れる部分は取り組んでいきたい。
基準5 学生支援
点検中項目【5-16】就職等進路
5-16-1 就職等進路に関する支援組織体制を整備しているか
大項目平均
4.0
点検中項目【5-17】中途退学への対応
5-17-1 退学率の低減が図られているか
3.0
点検中項目【5-18】学生相談
5-18-1 学生相談に関する体制を整備しているか
5-18-2 留学生に対する相談体制を整備しているか
中項目平均
2.5
3.0
2.0
点検中項目【5-19】学生生活
5-19-1 学生の経済的側面に対する支援体制を整備しているか
5-19-2 学生の健康管理を行う体制を整備しているか
5-19-3 学生寮の設置などの生活環境支援体制を整備しているか
5-19-4 課外活動に対する支援体制を整備しているか
中項目平均
3.0
3.0
3.0
4.0
2.0
点検中項目【5-20】保護者との連携
5-20-1 保護者との連携体制を構築しているか
2722
3.3
4.0
点検中項目【5-21】卒業生・社会人
5-21-1 卒業生への支援体制を整備しているか
5-21-2 産学連携による卒後の再教育プログラムの開発・実施に取組んでいるか
5-21-3 社会人のニーズを踏まえた教育環境を整備しているか
2723
2724
2725
107
中項目平均
3.3
2.0
4.0
4.0
2726
2727
2728
基準 6 教育環境
この項目の評価は、4 点満点中、3.7 点である。施設・設備等の充実や学外実習・インターンシッ
プなどの教育環境についてはおおむね満足できる水準に達していると自己評価する。
2729
一方、防災面に関しても、施設面で消防法・建築基準法上問題となる点は無く、施設に付属して
2730
いる防災機器(非常用照明装置、火報、スプリンクラー等)の法定点検も定期的に実施されている。
2731
また、学校防災に関する計画、消防計画や災害発生時における具体的行動のマニュアルも整備され
2732
ている。一方で、防災訓練等の実施にあたっては十分に実施されているとはいえず、緊急時の連絡
2733
体制もソーシャルネットワークの活用など最新の ICT 技術を使いこなせているとはいえない状況
2734
にある。
2735
学内における安全管理に関しては、異なる性格を有している複数学科を持つ本校では、各系・科
2736
がそれぞれの性質を勘案した安全管理体制を構築し、教務・学務のサポートのもとで運営されてお
2737
り、これまで大きな安全管理や防犯面に関して問題は起きていないが、より複雑化する現代社会に
2738
対応するために、情報共有の機会を増やし、必要に応じてマニュアルを整備するなど、適切に対応
2739
していきたい。
基準6 教育環境
点検中項目【6-22】施設・設備等
6-22-1 教育上の必要性に十分対応した施設・設備・教育用具等を整備しているか
大項目平均
4.0
点検中項目【6-23】学外実習・インターンシップ等
6-23-1 学外実習、インターンシップ、海外研修等の実施体制を整備しているか
2740
点検中項目【6-24】防災・安全管理
6-24-1 防災に対する組織体制を整備し、適切に運用しているか
6-24-2 学内における安全管理体制を整備し、適切に運用しているか
2741
2742
108
3.7
4.0
中項目平均
3.0
3.0
3.0
2743
基準 7 学生の募集と受入れ
2744
この項目の評価は、4点満点中、3.5点である。学生募集活動に関しては、都道府県の専修学校等の
2745
協会において行っている自主規制に準じて行っており、媒体等に関しても誇大表現を避けるなど適切
2746
な展開をおこなっている。また、教育活動の内容を直接紹介する機会である「オープンキャンパス」、
2747
「体験入学」などにおいても、教育活動の特徴について詳細に情報提供ができるよう学生スタッフに
2748
よる学生生活や学習内容の紹介、模擬授業などの工夫をしている。一方で、入学定員は充足できてお
2749
らず、我々の教育内容や成果を正しく伝え切れていないことが危惧されるところである。また、就職
2750
や資格取得の実績については学校案内等に掲載しており、卒業生の活躍についても同様に積極的に公
2751
表できているが、高等学校の教員に対する説明会等は定期的には実施出来ていない。今後の課題とし
2752
ては、学生募集活動における高等学校教職員への情報提供や入学選考結果を授業改善等に活かすため
2753
の方策を検討していく必要があると考える。
基準7 学生の募集と受入れ
点検中項目【7-25】学生募集活動
7-25-1 高等学校等接続する教育機関に対する情報提供に取組んでいるか
7-25-2 学生募集活動を適切、かつ、効果的に行っているか
2754
大項目平均
中項目平均
3.5
3.0
3.0
3.0
点検中項目【7-26】入学選考
7-26-1 入学選考基準を明確化し、適切に運用しているか
7-26-2 入学選考に関する実績を把握し、授業改善等に活用しているか
中項目平均
3.5
4.0
3.0
点検中項目【7-27】学納金
7-27-1 経費内容に対応し、学納金を算定しているか
7-27-2 入学辞退者に対し授業料等について適正な取扱いを行っているか
中項目平均
4.0
4.0
4.0
2755
2756
109
2757
基準 8 財務
2758
この項目の評価は、4 点満点中、3.6 点である。財務基盤に関しては、収入と支出のバランスはと
2759
れており、設備投資に関しても中長期的な財務状況を勘案して過大な設備投資は行わないよう配慮
2760
している。 一方、中長期的な財務基盤の状況としては、まだ改善の余地が残っていると考えられ、
2761
特に消費支出については更なる改善に務めたいと考える
2762
財務分析に関しては、法人本部に置かれている財務経理部を中心として、収支状況、財産目録、
2763
貸借対照表、キャッシュフロー計算書などが分析され、主要な財務数値について理事会等に報告さ
2764
れ、各校にも展開されており問題は無い。
2765
監査に関しては、私立学校法に基づき、監事による会計監査を決算日より 2 ヶ月以内に行い、会
2766
計内容の適正を理事会等へ報告する事としている。現在、外部監査は行われていないが、今後の社
2767
会情勢等を考慮し、外部監査実施も検討する。
2768
財務情報の公開に関しては、私立学校法に定める財務情報の公開に可能な限り体制の充実を図っ
2769
ているが、Web サイトでの公開は行っていないため、「専門学校における情報提供等への取組に関
2770
するガイドライン」等の基準に基づいて年度内に公開する。
基準8 財務
点検中項目【8-28】財務基盤
8-28-1 学校及び法人運営の中長期的な財務基盤は安定しているか
8-28-2 学校及び法人運営にかかる主要な財務数値に関する財務分析を行っているか
点検中項目【8-29】予算・収支計画
8-29-1 教育目標との整合性を図り、単年度予算、中期計画を策定しているか
8-29-2 予算及び計画に基づき適正に執行管理を行っているか
2771
大項目平均
中項目平均
3.6
3.5
3.0
4.0
中項目平均
4.0
4.0
4.0
点検中項目【8-30】監査
8-30-1 私立学校法及び寄附行為に基づき適切に監査を実施しているか
4.0
点検中項目【8-31】財務情報の公開
8-31-1 私立学校法に基づく財務情報公開体制を整備し、適切に運用しているか
3.0
2772
2773
110
2774
基準 9 法令等の遵守
2775
この項目の評価は、4 点満点中、3.1 点である。本校では、学校は教育という重要な公共使命を担
2776
っていると認識しており、広く社会の信頼を得るため、設置基準を満足させることはもちろん、法令や
2777
内規を遵守することは重要な事項であると考えているが、実際の取り組みがやや形式主義に陥って
2778
いるきらいがあり、教職員への啓蒙も含めてより一層の努力が必要であると考える。
2779
一方、教育情報の公開に関しては、本校では 10 余年前から学校独自の教務上の自己評価システ
2780
ムを構築・運用すると同時に、平成 21 年度からは「評価機構」による「評価基準書」に基づいた
2781
自己点検・自己評価を行っていることから、適正な水準にあると自己評価している。更に平成 21
2782
年度から「評価機構」による「評価基準書」に基づいた自己点検・自己評価を行い、関係各所に配
2783
付して公開を行ってきたが、平成 25 年度からは Web サイトで常時公開している。
基準9 法令等の遵守
点検中項目【9-32】関係法令、設置基準等の遵守
9-32-1 法令や専修学校設置基準等を遵守し、適正な学校運営を行っているか
大項目平均
3.0
点検中項目【9-33】個人情報保護
9-33-1 学校が保有する個人情報保護に関する対策を実施しているか
点検中項目【9-34】学校評価
9-34-1 自己評価の実施体制を整備し、評価を行っているか
9-34-2 自己評価結果を公表しているか
9-34-3 学校関係者評価の実施体制を整備し、評価を行っているか
9-34-4 学校関係者評価結果を公表しているか
2784
2785
点検中項目【9-35】教育情報の公開
9-35-1 教育情報に関する情報公開を積極的に行っているか
2786
111
3.1
3.0
中項目平均
3.3
4.0
3.0
3.0
3.0
3.0
2787
基準 10 社会貢献・地域貢献
2788
この項目の評価は、4 点満点中、3.5 点である。本校では、本来の専門学校教育に影響が出ない限
2789
りは、積極的に学校のリソースを用いて国及び各種団体などの委託事業を積極的に受託し、成果を
2790
社会全体に還元していきたいと考えており、一般の方々を対象とした定期開催の市民講座や近隣住
2791
民や地域の個人事業主を対象としたパソコンスクール等の定期的な開催(中野区及び商工会との共
2792
催)
、地元中学校からの依頼を受けての職業体験教室の実施、高等学校に対するキャリア教育・出張
2793
授業の実施、実験室を活用した中学・高校教員に対する実験手法講座等を実施している。また、地
2794
方の中学校や高等学校からの依頼を受け、修学旅行の職業体験教室等も多数受け入れている。
2795
また、ボランティア活動に関しても、カリキュラム上の延長線上で学生に対してその意義を伝え奨
2796
励している。ここ数年の実績としては、各種イベント・お祭り協力(中野区にぎわいフェスタのボラ
2797
ンティアスタッフ、イベントゲーム制作提供)、各種ポスター・カレンダー、リーフレット、ノベル
2798
ティグッズなどのデザイン協力(中野区食育教育プロジェクト、中野観光協会)などがあげられる。
2799
また、地域のお祭り、商店街の活性化運動などへの協力依頼に関しても積極的に誘導している。
2800
2801
一方、国際交流に関しては、積極的に取り組んでいる状況にあるとはいえないが、規模等を考慮
すると適正な範囲内であると考えている。今後は、本校ならではの取組を模索していきたい。
基準1 0 社会貢献・ 地域貢献
点検中項目【10-36】社会貢献・地域貢献
10-36-1 学校の教育資源を活用した社会貢献・地域貢献を行っているか
10-36-2 国際交流に取組んでいるか
2802
点検中項目【10-37】ボランティア活動
10-37-1 学生のボランティア活動を奨励し、具体的な活動支援を行っているか
2803
2804
112
大項目平均
中項目平均
3.5
3.0
4.0
2.0
4.0
2805
2.2 全体総括
2806
本年度においては、学内情報の迅速化を図るために本部制に組織変更を行うとともに、これまで
2807
学園本部企画部が一括管理していた求人情報などの企業情報を、各本部に企画部を設立・移管する
2808
ことで、より学生に近い教育の現場で情報を活用できるよう改善を行った。
2809
また、建築監督科を除く昼夜間8学科に「職業実践専門課程」および「専門実践教育訓練給付制
2810
度」が付与され、これまで試行錯誤を繰り返したきた教育の質保証システムの確立や企業連携授業
2811
などの取り組みに対して学外から一定の評価を得ることができた。またそれらを追い風に、学内に
2812
おいては、新たなアクティブ・ラーニングの確立を目指す学科横断企業連携授業「リアルジョブプ
2813
ロジェクト(RJP)
」を開始することができたことも大きな成果であると考えている。
2814
その他にも、災害時帰宅困難となった全学生・教職員を対象とした非常食等の備蓄を実施し、情
2815
報管理の安全性をさらに向上させるため「情報セキュリティガイドライン」の策定を行うなど、細
2816
部においても積極的に改善に取り組んできた。
2817
評価においては、特定非営利活動法人私立専門学校等評価機構編『専門学校等評価基準書 Ver.4.0』
2818
の評価項目に準拠して実施した本年度の自己評価の総平均点数は、4 点満点中 3.5 点(100 点満点
2819
で約 87.5 点)であった。点数的には決して満足はできないものの、現時点においては緊急に対策が
2820
必要な水準ではなかったと評価している。大項目別にみても極端に低い項目は存在せず、「基準 4
2821
学修成果」の 3.0(同 75 点)点、
「基準 9 法令等の遵守」の 3.1 点(同 77.5 点)が若干低い程度で
2822
ある。また、中項目レベルでみてみると、
「4-15-1 卒業生の社会的評価を把握しているか」、
「5-18-2
2823
留学生に対する相談体制を整備しているか」、「5-19-4 課外活動に対する支援体制を整備している
2824
か」
、
「5-21-1 卒業生への支援体制を整備しているか」、
「10-36-2 国際交流に取組んでいるか」の 5
2825
項目が 2.0 点(やや不適切)と評価されている。
2826
また、特に「5-21-1 卒業生への支援体制を整備しているか」の項目に関しては、本年度第2回学
2827
校関係者評価委員会において、ステークホルダーである卒業生の委員の多くから、卒業生同士の連
2828
携を強化する施策を学校が核になって進めてほしいと意見が出された。
2829
これらが今後の課題であり、学内協議の上、改善に努めていきたい。
2830
2831
2832
今後も「第Ⅱ章 特徴として強調したい事項」で触れた教務システムや外部連携に関する先駆的な
取組の水準を維持しつつ、今回の自己評価で明らかになった問題点の解決に努めていきたい。
2833
2834
以上
2835
113
2836
参考資料
2837
□資料 1 入学案内
2838
□資料 2 ナビゲーターブック
2839
□資料 3 募集要項
2840
□資料 4 外国人留学生募集要項
2841
□資料 5 学費サポートプランガイド
2842
□資料 6 社会人向け入学ガイド
2843
□資料 7 インテリア科ノート
2844
□資料 8 校外学習ノート
2845
□資料 9 建築科 地域連携プログラム報告書
2846
□資料 10 平成 23 年度文科省委託事業報告書
2847
□資料 11 平成 24 年度文科省委託事業報告書(コンソーシアム)
2848
□資料 12 平成 24 年度文科省委託事業報告書(職域)
2849
□資料 13 自然環境復元協会レンジャースプロジェクト報告書
2850
□資料 14 学生寮案内資料
2851
□資料 15 教育の質保証人材を養成するプログラム講師のお願い
2852
□資料 16 平成 24 年度学校基本調査
2853
□資料 17 事業計画
2854
□資料 18 法人寄付行為
2855
□資料 19 学則
2856
□資料 20 会議規定
2857
□資料 21 組織図
2858
□資料 22 業務・職務分掌
2859
□資料 23 理事会議事録
2860
□資料 24 評議員会議事録
2861
□資料 25 校長会議事録
2862
□資料 26 教職員研修式次第
2863
□資料 27 就業規則
2864
□資料 28 賞罰規定
2865
□資料 29 給与規定
2866
□資料 30 校内ネットワークシステム構成図
2867
□資料 31 校内ネットワーク利用規程
2868
□資料 32 個人情報保護規定
2869
□資料 33 情報セキュリティガイドライン
2870
□資料 34 各科履修時間表・シラバス集
2871
□ -
2872
□資料 35 学生便覧
2873
□資料 36 教員名簿
114
2874
□ -
2875
□ -
2876
□ -
2877
□ -
2878
□資料 41 就職プログラム資料
2879
□資料 42 合同企業説明会資料
2880
□資料 43 退学者数・退学率データ
2881
□資料 44 スカラシップ制度説明資料
2882
□資料 45 健康診断受診記録
2883
□資料 46 保護者会開催資料
2884
□資料 47 学級通信参考例
2885
□ -
2886
□資料 49 施設管理に関する契約書等
2887
□資料 50 学外実習機関との協定書
2888
□資料 51 スカラシップ生募集要項
2889
□資料 52 消防計画・防災計画
2890
□資料 53 入学選考資料(合否判定基準等)
2891
□資料 54 財務関連資料(収支計算書等)
2892
□資料 55 学校評価規則
2893
□資料 56 学校関係者評価規則
2894
□資料 57 教育課程編成委員会規則
2895
□ -
2896
□ -
2897
□資料 60 指導記録データベースサンプル
2898
□資料 61 教職員研修資料
2899
□資料 62 学校保健計画
2900
□資料 63 建築科夜間学科案内
2901
□資料 64 海外短期留学研修(SISP)資料
2902
□資料 65 建築・インテリア海外研修資料
2903
□資料 66 中国沙漠緑化研修資料
2904
□資料 67 インテリア・インターンシップ・インコーポレーション資料(インテリア科)
2905
□資料 68 建設現場インターンシップ実施報告書(建築監督科)
2906
□資料 69 オープンカフェ案内サンプル
2907
□資料 70 監査資料
2908
□資料 71 各科期末課題発表会資料
2909
□資料 72 中学校・高等学校向け職業体験プログラム受け入れ状況
2910
□資料 73 地域貢献・ボランティア実施状況資料
2911
□資料 74 コンペ出展・受賞に関するブログ記事
115
2912
□資料 75 小山学園同窓会資料
2913
□資料 76 キャリア開発研究所資料
2914
□ -
2915
□ -
2916
□資料 79 自己評価報告書公開状況
2917
□資料 80 Web サイトにおける教育情報の公開状況
2918
□資料 81 留学生の受入状況
2919
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本報告書に関するお問い合わせ先
専門学校東京テクニカルカレッジ
自己評価委員会 事務局 白井 雅哲
連絡先:03-3360-8828、[email protected]
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