一橋大学経済研究所 研究者コミュニティ 特設ウェブサイトから賛同を

一橋大学経済研究所
研究者コミュニティ
特設ウェブサイトから賛同をいただいた研究者
Name
日本人―21 名
Affiliation
1 伊藤隆敏
コロンビア大学国際公共政策大学院
2 翁邦雄
京都大学公共政策大学院
3 奥野正寛
武蔵野大学経済学部
4 尾高煌之助
一橋大学名誉教授
5 国友直人
東京大学経済学部
6 澤田康幸
東京大学大学院経済学研究科
7 塩谷昌史
東北大学東北アジア研究センター
8 攝津斉彦
武蔵大学経済学部
9 竹内明香
上智大学経済学部
10 Nori Tarui
Department of Economics, University of Hawaii at Manoa
11 長岡貞男
東京経済大学
12 中兼和津次
東京大学名誉教授
13 永野善子
神奈川大学人間科学部
14 早川和彦
広島大学大学院社会科学研究科
15 樋口美雄
慶應義塾大学
16 本田敏雄
一橋大学大学院経済学研究科
17 本多佑三
関西大学総合情報学部
18 牧野文夫
法政大学経済学部
19 文浩一
20 森田穂高
UNSW Business School, University of New South Wales,
Sydney, Australia
21 Shintaro Yamaguchi
McMaster University
101
Name:
伊藤隆敏
Affiliation:
コロンビア大学国際公共政策大学院
Message:
一橋大学経済研究所は、日本における長期経済統計の構築・整備のさ
きがけとして国内外に有名ですが、近年も実証研究を中心として、国
内外の多くの研究者の交流の拠点として存在価値を高めています。こ
こに研究成果を列挙することはあえていたしませんが、高山名誉教授、
深尾京司教授、祝迫得夫教授、阿部修人教授など国際的に高名な先生
方を擁して、その共同研究拠点として輝き続けております。まさに、
日本の誇る経済実証研究の頂点にいる拠点です。今後は、よりおおく
の予算を割いて、この拠点の発展を促すことが、日本の経済学研究の
発展につながると思います。伊藤隆敏
102
Name:
翁邦雄
Affiliation:
京都大学
Message:
一橋大学経済研究所は、共同研究の拠点として歴史的に極めて大きな
公共政策大学院
役割を果たしてこられました。大川グループによる日本の『長期経済
統計』は経済統計史上の金字塔と言えるものですが、さらに『アジア
長期経済統計データベースの作成』や『世代間利害調整研究プロジェ
クト』、
『社会科学の高度統計・実証分析拠点構築』など、内外の多くの
研究者を巻き込む画期的な大規模研究プロジェクトを次々と推進して
きました。
2009 年度に拠点として認定されてから現在にいたる 6 年間の成果もこ
うした経済研究所の果たしてこられた役割の延長線上に、PRIMCES、
HIT-REFINED 等の意欲的な大規模研究プロジェクトを着々と進めて
おられ、そのいずれもが、内外の多くの研究者を共同研究者として迎
え、同時に大学院生・PD 等の若手研究者に貴重な研究経験の機会を与
えるものであり、共同利用・共同研究拠点の趣旨に沿ったものとなっ
ています。また、その成果として得られたデータは、日本ならびに世
界の経済学研究者のコミュニティにとって貴重な財産となっていま
す。
共同利用拠点としての活動・公募による共同研究プロジェクトは、外
部の研究者を巻き込んで厳正に審査されており、外部研究者の無償の
協力は、いずれも一橋大学経済研究所のきわめて貴重な機能を認識し
たうえで、これを維持して内外の研究者に有効利用してもらうことの
必要性を認識していることによる、と思います。
今後、一橋大学経済研究所が共同利用・共同研究拠点として今後も活
動を続けていくことが、その機能を一層生かしていくうえで極めて重
要と考えます。以上の理由から一橋大学経済研究所が共同利用・共同
研究拠点として再認定されることを強く支持します。
Name:
奥野正寛
Affiliation:
武蔵野大学経済学部
Message:
103
Name:
尾高煌之助
Affiliation:
一橋大学名誉教授
Message:
長期的視点に立った教育・調査・研究は、国の発展のためのもっとも
肝要な活動であるから、そのための資金は他をさしおいても充実する
努力を続けなくてはならない。現在のように国家財政が厳しい状況の
下では、この努力はいっそう強化される必要があり、しかもその際に
は、理工系や医療関連だけではなく、人文社会系の分野にも十分な配
慮が大切である。
一橋大学経済研究所は、昭和初期から現在に至るまで、日本ならびに
世界経済の動向を客観的・科学的・中立的に調査・分析し、また経済政
策の具体案をめぐる中小期的観点からの政策提言をすることによって
上記の目的におおいに貢献してきた。これらの事業の遂行のためには、
理論的・実証的・歴史的な調査研究が不可欠であるとの認識から、関
連史料・統計データの蓄積とともに、優秀な研究者態勢を維持整備す
るとともに、次代を支える若手研究者の養成にも励んできた。
同研究所が、新しい次代の要請に答えてゆく実力を備えていることは
疑いの余地がない。国際的な評価もきわめて高い。同研究所に対して
は、公私双方の側面にわたって、今後ともいっそうの人的・資金的な
支援が提供される必要がある。
104
Name:
澤田康幸
Affiliation:
東京大学大学院経済学研究科
Message:
一橋大学経済研究所は、共同利用・共同研究拠点として認定を受ける
はるか以前から、日本およびアジアの経済学研究における共同研究の
拠点としての役割を歴史的に果たしてきました。大川グループによる
日本の『長期経済統計』を皮切りに、その後も『アジア長期経済統計デ
ータベースの作成』や『世代間利害調整研究プロジェクト』、さらには
21 世紀 COE・グローバル COE による『社会科学の高度統計・実証分
析拠点構築』事業等を通じて、内外の多くの研究者を巻き込む大規模
研究プロジェクトを次々と推進してきました。
2009 年度に拠点として認定されてから現在にいたる 6 年間は、黒崎卓
教授を中心とする途上国の貧民削減を目的とする PRIMCED(Poverty
Reduction, Institutions, Markets, and Policies in Developing Countries:
Toward a Theory of Comparative Economic Development)、等の大規模研
究プロジェクトを進めてきました。
これらの研究プロジェクトはいずれも、内外の多くの研究者を共同研
究者として迎える形で進められ、日本ならびに世界の経済学研究者の
コミュニティにとって貴重な財産となっています。
一橋大学経済研究所が共同利用・共同研究拠点として今後も活動を続
けていくことが極めて重要であると考えます。日本とアジアにおける
経済学の実証研究の一大拠点・ハブとしての一橋大学経済研究所の存
在・機能が引き続き維持され、そして発展していくために、同研究所
が共同利用・共同研究拠点として再認定されることを強く願うもので
あります。
105
Name:
国友直人
Affiliation:
東京大学経済学部
Message:
一橋大学経済研究所
北村行伸所長殿:
この文書は、共同利用・共同研究拠点としての一橋大学経済研究所が、
近年の日本ならびに世界の経済学研究者コミュニティの中で果たして
きた機能・役割を強く支持するとともに、将来に向けてその役割をよ
り一層強化していくことを支援したいと考え、お送りするものです。
一橋大学経済研究所の社会科学統計情報研究センター・ミクロデータ
分析セクションによる公的統計の匿名データの提供やオンサイト利用
の促進は、公的統計の二次利用を促進するための、学界と政府統計と
の間の橋渡しの役割を果たしてきたことは重要な貢献である、と評価
しています。
また共同利用拠点としての活動・公募による共同研究プロジェクトは、
一橋大学経済研究所が研究者コミュニティに提供しているデータを中
心とする上記のような公共財を、内外の研究者に有効利用してもらう
プラットフォームとして欠かせないものであり、それを推進する意義
は極めて大きいものであると認識しています。一橋大学経済研究所が
共同利用・共同研究拠点として今後も活動を続けていくことが極めて
重要であると考えます。
日本の経済統計や日本・アジアにおける経済学の実証研究の一大拠点・
ハブとしての一橋大学経済研究所がさらに発展していくために、同研
究所が共同利用・共同研究拠点として再認定されることを強く願うも
のです。
2015 年 5 月 8 日
国友直人
106
Name:
塩谷昌史
Affiliation:
東北大学東北アジア研究センター
Message:
一橋大学経済研究所
御中
メールを受け取り、御依頼について了解しました。私はロシア研究
に従事しており、比較経済体制学会の会員です。その観点から、メッ
セージを記したいと思います。
貴研究所は、ロシア経済を含む、旧ソ連・東欧の経済研究の拠点で
あると考えます。とりわけ、この領域における、岩崎一郎先生と雲和
広の研究水準は高く、比較経済体制学会をリードされる存在です。
現在、貴研究所が共同研究・共同利用の拠点であるのは明らかであ
り、今後もその特徴を継続されることを願います。
107
Name:
攝津斉彦
Affiliation:
武蔵大学経済学部
Message:
この文書は、一橋大学経済研究所が共同利用・共同研究拠点として、
特に経済史分野において果たした役割を支持するとともに、将来にお
いてより一層その役割が強化されていくことを願って認めるもので
す。
過去を振り返れば、一橋大学経済研究所が日本およびアジアの経済
史研究における共同研究の拠点として、大きな役割を果たしてきたこ
とは明らかです。大川一司氏を中心とした日本の長期経済統計プロジ
ェクトや、その志を継いで開始され、現在継続中のアジア長期経済統
計プロジェクトは、内外の研究者を巻き込みながら大きな成果を生み
出してきました。
かくいう私も、アジア長期経済統計プロジェクトの一環として、長
期経済統計プロジェクトによって生み出された日本の付加価値額系列
を改訂、拡張する作業に従事しながら、研究者としての腕を磨いてき
ました。アジア長期経済統計プロジェクトに係わるようになったのは、
10 年以上も昔のことですが、その当時はこのプロジェクトが持つ幅の
広さをつかめずにいました。しかし、いくつかの研究成果が積み重ね
られていくにつれ、それが様々な国との比較研究へと向かい、海外の
研究者コミュニティとのネットワークに接続されていく過程―たとえ
ば、ケンブリッジ大学を中心とした職業構造の歴史的変化にかんする
研究プロジェクト(INCHOS プロジェクト)や、オランダのフローニ
ンゲン大学を中心とする長期的な生産性の国際比較研究プロジェクト
(WORLD KLEMS プロジェクト)への参加など―を目の当たりにし、
実際に海外の研究者と交流する機会を得たことで、その可能性の大き
さを実感するに至りました。
また、一経済史家の視点から見た一橋大学経済研究所が持つ共同利
用・共同研究拠点としての強みは、これだけにとどまりません。経済
史の隣接分野である開発経済学にかんしても、黒崎卓氏を中心とした
PRIMCED プロジェクトが 2009 年から始まりましたが、これは、内外
の一流開発経済学者が集う非常に大規模なものでした。同プロジェク
トが主催する研究集会に私も何度も足を運びましたが、これは、最先
端の研究に触れつつ経済史研究にも応用可能な分析視角を学ぶ絶好の
108
機会となりました。
ここまで述べてきましたことを鑑みますと、共同利用拠点としての
活動ならびに公募による共同研究プロジェクトは、一橋大学経済研究
所が研究者コミュニティ(現在細分化が進んでいる経済学という学問
のなかにあって、このコミュニティが分野の垣根を越えたものである
事は特筆すべきことだと思います)に提供する公共財(研究環境とデ
ータ)を活用するために必要不可欠なものであり、今後ともそれを推
進していく意義は非常に大きいと考えます。つきましては、同研究所
が共同利用・共同研究拠点として再度認定されることを強く希望する
次第です。
最後に、これは蛇足かもしれませんが、現在私がサバティカルで 1 年
間ケンブリッジ大学に滞在できているのも、一橋大学経済研究所が築
き上げたネットワークの賜物であることを付言しておきたいと思いま
す。
Name:
竹内明香
Affiliation:
上智大学経済学部
Message:
109
Name:
Nori Tarui
Affiliation:
Department of Economics, University of Hawaii at Manoa
Message:
I have given academic presentations at Hitotsubashi for several times. I am
impressed that, every time, I received very good comments from IER faculty.
During my sabbatical I spent at IER in 2014, I realized that many IER members
are seriously engaged in high-quality, high-impact research. It strikes me that
IER's academic atmosphere is similar to research-oriented economics
departments at top U.S. universities. The faculty's accomplishment is evident
in many competitive large-scale research grants that they have succeeded in
earning, many field research activities in Asia and Africa, as well as a track
record of peer-reviewed publications at journals with strong recognitions. The
quality of research seminar series, with presentations by many top-level
researchers invited from Japan and abroad, is impressive--perhaps the best in
the Tokyo area. I see that IER seminars are well attended by IER and other
Hitotsubashi researchers as well as those from other institutions.
If I were to have another chance to have a research leave in Japan, IER would
surely be at the top of my wish list.
I strongly support IER to be a "joint-use, collaborative research" facility with
continued designation as an Inter-University Institution.
110
Name:
長岡貞男
Affiliation:
東京経済大学
Message:
私は、共同利用・共同研究拠点としての一橋大学経済研究所が、近年
の日本ならびに世界の経済学研究者コミュニティの中で果たしてきた
機能・役割を高く評価しています。
経済の実証研究を進めて行くには、そのための新統計整備など研究の
インフレ整備が非常に重要です。経済研究所が先駆的なデータ開発に
取り組まれ、その成果を公的な統計の整備や新しいパネルデータの整
備に結びつけていくことが、日本の経済学者が新分野の実証研究を進
めていく上で非常に重要だと思います。
日本の実証経済学研究の共同利用・共同研究拠点としての機能を今後
も維持強化されることを強く要望します。
Name:
中兼和津次
Affiliation:
東京大学名誉教授
Message:
「拠点形成に関する研究者コミュニティからの要望」に賛同いたしま
す。
アジア経済研究、中国経済研究、開発経済研究、さらには移行経済研
究に携わる者として、一橋大学経済研究所の物的、知的、人的、あるい
は歴史的財産は貴重なものがあり、これらの研究領域のハブとしてそ
うした資源を今後もますます拡充、充実していって欲しいと心から願
います。同時に、民間からの資金をもっと集め、財政力を高め、国内外
の研究所と連携するような、新しい方向性を示していただきたいと思
います。
111
Name:
永野善子
Affiliation:
神奈川大学人間科学部
Message:
一橋大学経済研究所
北村行伸様
私は、一橋大学経済研究所が共同利用・共同研究拠点として、日本の
みならず広く世界の経済学研究の発展のために果たして役割を高く評
価し、今後も研究所の一層の発展を支援したいと存じます。
私は1990年代後半から貴研究所の「アジア長期経済統計プロジェ
クト」
(COE 形成プログラム
1995-1999 年)、
「社会科学の統計分析拠
点構築」
(21 世紀 COE プログラム
2003-2007 年)
、「社会科学の高度
統計・実証分析拠点構築」
(グローバル COE プログラム
2008-2012 年)
に一メンバーとして関わる機会を得てまいりました。現在も『アジア
長期経済統計
フィリピン編』の編集をすべく、貴研究所を利用させ
ていただいております。
こうした意味で、一橋大学経済研究所が今後も共同利用・共同研究拠
点としての指定を受けられることを強く望んでおります。
Name:
早川和彦
Affiliation:
広島大学大学院社会科学研究科
Message:
2016 年度以降も一橋大学経済研究所を共同利用・共同研究の拠点とす
ることを要望いたします。
112
Name:
樋口美雄
Affiliation:
慶應義塾大学
Message:
一橋大学経済研究所
北村行伸様
この文書は、共同利用・共同研究拠点としての一橋大学経済研究所が、
近年の日本ならびに世界の経済学研究者コミュニティの中で果たして
きた機能・役割を強く支持するとともに、将来に向けてその役割をよ
り一層強化していくことを支援したいと考え、お送りするものです。
一橋大学経済研究所は、共同利用・共同研究拠点として認定を受ける
はるか以前から、日本およびアジアの経済学研究における共同研究の
拠点としての役割を歴史的に果たしてきました。大川グループによる
日本の『長期経済統計』を皮切りに、その後も『アジア長期経済統計デ
ータベースの作成』や『世代間利害調整研究プロジェクト』、さらには
21 世紀 COE・グローバル COE による『社会科学の高度統計・実証分
析拠点構築』事業等を通じて、内外の多くの研究者を巻き込む大規模
研究プロジェクトを次々と推進しております。
2009 年度に拠点として認定されてから現在にいたる 6 年間は、黒崎卓
教授を中心とする途上国の貧民削減を目的とする PRIMCES(Poverty
Reduction, Institutions, Markets, and Policies in Developing Countries:
Toward a Theory of Comparative Economic Development)、植杉威一郎教
授を中心とする不動産・金融を対象とした HIT-REFINED(Hitotsubashi
Project of Real Estate, Financial Crisis, and Economic Developments)等の
大規模研究プロジェクトを進めてきました。また、2014 年度には、研
究所附属施設として経済社会リスク研究機構を新たに立ち上げ、日本
社会が直面する様々なリスクの定量的分析を行っています。
これらの研究プロジェクトはいずれも、内外の多くの研究者を共同研
究者として迎える形で進められ、他大学出身者を多く含む大学院生・
PD 等の若手研究者に重要なオン・ザ・ジョブトレーニングの機会を提
供してきました。また、研究の過程で作成・蓄積されたデータは、その
多くが何らかの形で外部の研究者も利用できるようになっており、日
本ならびに世界の経済学研究者のコミュニティにとって貴重な財産と
113
なっています。
加えて、一橋大学経済研究所附属社会科学統計情報研究センター・ミ
クロデータ分析セクションで行ってきた、公的統計の匿名データの提
供やオンサイト利用の促進は、公的統計の二次利用を促進するための、
学界と政府統計との間の橋渡しの役割を果たしてきました。これも極
めて重要な貢献であると高く評価いたします。
Name:
本田敏雄
Affiliation:
一橋大学大学院経済学研究科
Message:
経済研究所渡部敏明教授の開催される、計量ファイナンス系の研究会、
セミナーからは、大学院生を含めて、大変有意義な情報を得ておりま
す。今後も、同様の研究科、セミナーが開催されることを切望してい
ます。
Name:
本多佑三
Affiliation:
関西大学
Message:
私は、かつてグローバル COE プログラムの審査・評価委員として、他
総合情報学部
の研究・教育機関と比較できる立場にありました。
その時に拝見した資料よれば、貴研究所と一橋大学経済学研究科との
連携プログラムは、わが国の実証分析領域において、最高レベルのプ
ログラムのひとつでした。したがって、グローバル COE プログラムの
事後評価も最も高かった機関のひとつと記憶しています。
貴研究所は、有力な実証研究者を集めることによって、わが国の実証
研究水準を高め、また、実力のある研究者を育成することに、これま
でも大きく貢献してきたと思います。研究者の集積は一朝一夕には実
現しません。その意味で、この分野の指導的地位にあるといえます。
今後も、日本における実証分析の水準を高め、また、斬新な研究、ある
いは有益な政策提言ができる研究者を育てる中心的機関として、貴研
究所が一層発展・進化することを願っています。
114
Name:
牧野文夫
Affiliation:
法政大学経済学部
Message:
一橋大学経済研究所のアジア長期経済統計(中国巻)の作成にかかわ
った者の一人として、当研究所が研究者コミュニティの共同研究の拠
点として、優れた成果を挙げてきたことを高く評価します。今後とも
その役割が続くことを期待しています。
115
Name:
文浩一
Affiliation:
Message:
一橋大学経済研究所
北村行伸様
この文書は、共同利用・共同研究拠点としての一橋大学経済研究所が、
近年の日本ならびに世界の経済学研究者コミュニティの中で果たして
きた機能・役割を強く支持するとともに、将来に向けてその役割をよ
り一層強化していくことを支援したいと考え、お送りするものです。
一橋大学経済研究所は、共同利用・共同研究拠点として認定を受ける
はるか以前から、日本およびアジアの経済学研究における共同研究の
拠点としての役割を歴史的に果たしてきました。大川グループによる
日本の『長期経済統計』を皮切りに、その後も『アジア長期経済統計デ
ータベースの作成』や『世代間利害調整研究プロジェクト』、さらには
21 世紀 COE・グローバル COE による『社会科学の高度統計・実証分
析拠点構築』事業等を通じて、内外の多くの研究者を巻き込む大規模
研究プロジェクトを次々と推進してきました。
2009 年度に拠点として認定されてから現在にいたる 6 年間は、黒崎卓
教授を中心とする途上国の貧民削減を目的とする PRIMCES(Poverty
Reduction, Institutions, Markets, and Policies in Developing Countries:
Toward a Theory of Comparative Economic Development)、植杉威一郎教
授を中心とする不動産・金融を対象とした HIT-REFINED(Hitotsubashi
Project of Real Estate, Financial Crisis, and Economic Developments) 等の
大規模研究プロジェクトを進めてきました。また、2014 年度には、研
究所附属施設として経済社会リスク研究機構を新たに立ち上げ、日本
社会が直面する様々なリスクの定量的分析を行っています。
これらの研究プロジェクトはいずれも、内外の多くの研究者を共同研
究者として迎える形で進められ、他大学出身者を多く含む大学院生・
PD 等の若手研究者に重要なオン・ザ・ジョブトレーニングの機会を提
供してきました。また、研究の過程で作成・蓄積されたデータは、その
多くが何らかの形で外部の研究者も利用できるようになっており、日
116
本ならびに世界の経済学研究者のコミュニティにとって貴重な財産と
なっています。
加えて、一橋大学経済研究所附属社会科学統計情報研究センター・ミ
クロデータ分析セクションで行ってきた、公的統計の匿名データの提
供やオンサイト利用の促進は、公的統計の二次利用を促進するための、
学界と政府統計との間の橋渡しの役割を果たしてきました。これも極
めて重要な貢献であると高く評価いたします。
共同利用拠点としての活動・公募による共同研究プロジェクトは、一
橋大学経済研究所が研究者コミュニティに提供しているデータを中心
とする上記のような公共財を、内外の研究者に有効利用してもらうプ
ラットフォームとして欠かせないものであり、それを推進する意義は
極めて大きいものであると認識しています。
もちろん、ネット経由のデータアクセスの利便性の向上など、改善さ
れるべき問題点はあると思いますが、その解決のためにも一橋大学経
済研究所が共同利用・共同研究拠点として今後も活動を続けていくこ
とが極めて重要であると考えます。日本とアジアにおける経済学の実
証研究の一大拠点・ハブとしての一橋大学経済研究所の存在・機能が
引き続き維持され、そして発展していくために、同研究所が共同利用・
共同研究拠点として再認定されることを強く願うものであります。
[日付]2015 年 5 月 18 日
[所属先]
[お名前]文浩一
117
Name:
森田穂高
Affiliation:
UNSW Business School, University of New South Wales, Sydney, Australia
Message:
私は、豪州シドニーにある University of New South Wales にて経済学の
研究教育に従事しております。一橋大学の経済研究所(IER)には、毎
年最低一回はお邪魔して、私の専門分野であります労働経済学・組織
経済学の研究をさせていただいています。私にとっての IER の最大の
魅力は、IER プロパーの研究者の方々が私の研究分野において世界レ
ベルの業績をあげておられるのみならず、IER の外の一流の学者の
方々が世界中から IER に来て研究しており、それらの方々と活発に意
見交換をしながら研究を進めることができることです。例えば、共同
研究をさせていただいている都留康教授が主催される日中韓の研究者
との研究会に定期的に参加させていただいています。また、本年3月
に神林教授と臼井教授が主催された Asia Pacific Labor Seminar は米国
と日本の労働経済学の研究者が集う非常にレベルの高い学会であり、
私も論文を報告させていただき、多くを学ばせていただきました。こ
のように、私にとって日本における経済学研究の重要な拠点である
IER が、今後も従来と同様の活発な拠点形成活動を継続発展されるこ
とを祈念いたします。
118
Name:
Shintaro Yamaguchi
Affiliation:
McMaster University
Message:
I am writing this letter to support the designation of Institute of Economic
Research as an Inter-University Research Institute by Ministry of Education,
Culture, Sports, Science and Technology.
I do so with great enthusiasm.
The institute has provided invaluable service to the advancement of economic
and other social sciences for the past half century by functioning as a "jointuse and collaboration" facility.
quality and quantity.
Its historical data archive is unique in both
It has provided a place for interaction among
economists and historians through various workshops and conferences,
covering both empirical work and frontier econometric theory. The workshops
have been particularly effective in nurturing new generation of doctoral
students and young scholars.
I have visited the Institute during summer in the past three years. I was
extremely productive while I was at the Institute and had lots of opportunities
to interact with the researchers and visitors there. Indeed, I received great
feedback in the seminars at the institute and eventually completed a few
research papers.
The institute already functions as a hub of not only national but international
scholarly exchange and collaboration.
I dearly hope that the academic
community will be able to safely rely on the institute in the future to fulfill its
pivotal role for "joint-use and collaboration" by official recognition as an Inter
University Institution.
119