技術情報 高圧変圧器 高圧変圧器の重要な必要条件 対象機種 : SUNNY BOY、SUNNY MINI CENTRAL、SUNNY TRIPOWER 目次 本書では、下記の SMA のパワーコンディショナ製品に接続される高圧変圧器の必要条件に ついて説明します。 SMA Solar Technology AG からご購入いただいた変圧器のみが、法定のメーカー保証の適用 対象となります。 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 | バージョン 1.1 JP 1 全般的な技術的特性 SMA Solar Technology AG 1 全般的な技術的特性 必ず、以下の技術的仕様を満たす変圧器を使用してください。 ☐ パワーコンディショナの変圧器には配電変圧器を使用できますが、太陽光発電システム の標準の負荷サイクル ( 日中に負荷がかかり、夜間の負荷がほとんどない ) に対応して いる必要があります。 ☐ 変圧器には油圧式(鉱物性または生物分解性のオイルなどを用いる)と乾式があります。 ☐ 変圧器には自動トランスを使用できます。 ☐ 低圧系統と高圧系統に接続できますが、変圧器の高圧側電圧レベルは、系統連系点に応 じて選択する必要があります。高圧系統に接続する場合には、高圧側にタップ切換器の 付いた高圧変圧器を使用して、系統の電圧レベルに合わせることを SMA Solar Technology AG は推奨しています。 ☐ 変圧器の低圧巻線に複数台のパワーコンディショナを並列に接続できます。パワーコン ディショナを 1 次側に接続する場合には、通信構造に接続する機器の最大数を考慮する 必要があります。 ☐ シールドは必ずしも必要ではありません。 ☐ 変圧器の低圧側はスター結線にする必要があります。中性点は外部に通じている必要が あります。 ☐ SMA Solar Technology AG は、中性点の処理に応じて SMA パワーコンディショナの次のベ クトルグループを推奨しています。 高圧側の絶縁中性点 高圧側で外部に通じている中性点 Dyn1、Dyn5、Dyn11 YNyn0、YNyn6 ☐ 高圧側で低抵抗処理を行う場合には、「SUNNY TRIPOWER を使用した太陽光発電システ ムおよび有効接地要件」の技術情報を参照してください。 ☐ 前述のパワーコンディショナ タイプでは、より低い THD が可能な場合でも THD を < 3% にする必要があります。 ☐ 熱定格を満たすため、変圧器の負荷曲線と設置場所の環境条件を考慮する必要があります。 2 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 技術情報 SMA Solar Technology AG 1 全般的な技術的特性 ☐ 接続されているすべてのパワーコンディショナの最大公称 AC 電流を考慮する必要があ ります ( 詳しくはパワーコンディショナの設置説明書を参照 )。パワーコンディショナ の電力は変圧器の電力以下にする必要があります。 ☐ 変圧器は過負荷および短絡から保護する必要があります。 ☐ 変圧器のインピーダンスは短絡電流に大きな影響を及ぼします。定格を満たすため、 短絡電流のレベルを考慮する必要があります。 ☐ 変圧器の選択にあたっては、予想される故障原因 ( 短絡、地絡、停電など ) を考慮して ください。 ☐ 設置場所の電力周波数を考慮する必要があります。 ☐ 日本で適用される規格を必ず考慮してください。 技術情報 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 3 2 Sunny Tripower の技術的特性 SMA Solar Technology AG 2 Sunny Tripower の技術的特性 ☐ 変圧器の低圧側の電圧は、パワーコンディショナの出力電圧と同等にする必要がありま す。 パワーコンディショナ 低圧側の線路導体の公称電圧 Sunny Tripower 5000TL / 6000TL / 7000TL / 8000TL / 9000TL / 10000TL / 12000TL / 15000TL / 15000TLEE / 15000TLHE / 17000TL / 20000TL / 20000TLEE / 20000TLHE / 25000TL 3 x 230 V / 400 V Sunny Tripower 12000TL-US / 15000TL-US / 20000TL-US / 3 x 277 V / 480 V 24000TL-US Sunny Tripower 60 3 x 400 V Sunny Tripower 60-US 3 x 480 V ☐ ネットワークのタイプに応じて、変圧器の中性点を中性線と接地線に接続する必要があ ります。パワーコンディショナが接地されるように中性点を接地する必要があります。 4 図 1: Sunny Tripower 20000TL の使用例 図 2: Sunny Tripower 60 の使用例 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 技術情報 SMA Solar Technology AG 3 Sunny Boy および Sunny Mini Central の技術的特性 3 Sunny Boy および Sunny Mini Central の技術的特性 2 相間での動作 次に記載する単相パワーコンディショナは、以下の状態において三相電力系統の 2 本の線路 導体間で動作できます。 パワーコンディショナ パワーコンディショナの定 格電圧 系統側の電圧範囲 Sunny Boy 3000-US / 3800-US / 208 V 4000-US / 5000-US / 6000-US / 7000-US / 8000-US 183 V … 229 V Sunny Boy 3000-US / 3800-US / 240 V 4000-US / 5000-US / 6000-US / 7000-US / 8000-US 211 V … 264 V Sunny Mini Central 4600A / 5000A / 6000A / 7000HV 230 V 160 V … 265 V Sunny Boy 6000TL-US / 7000TL-US / 8000TL-US / 9000TL-US / 10000TL-US / 11000TL-US 208 V 183 V … 229 V Sunny Boy 6000TL-US / 7000TL-US / 8000TL-US / 9000TL-US / 10000TL-US / 11000TL-US 240 V 211 V … 264 V ☐ パワーコンディショナの定格電圧は、ネットワーク側の電圧範囲内 ( 三相系統の線間電 圧 ) にする必要があります。 ☐ ネットワークのタイプに応じて、変圧器の中性点を中性線と接地線に接続する必要があ ります。パワーコンディショナが接地されるように中性点を接地する必要があります。 図 3: 技術情報 変圧器を使用したパワーコンディショナの例 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 5 3 Sunny Boy および Sunny Mini Central の技術的特性 図 4: SMA Solar Technology AG 変圧器を使用しないパワーコンディショナの例 線路導体と中性線の間の動作 三相電力系統で中性線が接続されている場合、次の単相パワーコンディショナは、以下の状 態において線路導体と中性線の間で動作できます。 パワーコンディショナ パワーコンディショナの定 系統側の電圧範囲 格電圧 Sunny Boy 3000-US / 3800-US / 277 V 4000-US / 5000-US / 6000-US / 7000-US / 8000-US 244 V … 305 V Sunny Mini Central 4600A / 5000A / 6000A 230 V 160 V … 265 V Sunny Mini Central 7000HV 230 V 160 V … 265 V 230 V Sunny Mini Central 6000TL / 7000TL / 8000TL / 9000TL / 10000TL / 11000TL / 9000TLRP / 10000TLRP / 11000TLRP 180 V … 265 V ☐ 中性点は必須であり、外部に通じている必要があります。ネットワークのタイプに応じ て、中性点を中性線と接地線に接続する必要があります。 ☐ 単相パワーコンディショナである Sunny Boy または Sunny Mini Central を使用する場合は、 変圧器の不平衡負荷容量を考慮に入れる必要があります。 6 MV-Trafo-SB_SMC_STP-TI-ja-11 技術情報
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