古川監督署 安全衛生だより

平成26年12月号
安全衛生だより
古川監督署
当該災害は、建設工事において、敷鉄板をクレーンで移動する作
業中に発生しました。災害発生時、ドラグショベルの運転者と玉掛
者の2名で作業を行っていました。移動式クレーン仕様のドラグシ
ョベルを用いて、敷鉄板を吊り上げ、所定の箇所に降ろし、玉掛者
が玉外しをしようとしたところ、ドラグショベルのバケットが動き、
玉掛者に激突しました。
①
移動式クレーンを用いて作業を行うときに、合図者による合図を
行わせることなくクレーンを運転操作していたこと。(クレーン則第71条)
② 移動式クレーンを用いて作業を行うときに、移動式クレーンによる作業方法及び労働者の配置及
び指揮の系統を定め、周知していなかったこと。(クレーン則第 66 条の 2)
①
移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、
合図を行う者を指名して、その者に合図を行わせる。
また、移動式クレーン運転操作者は、合図者の合図に従って作業を行う。
② 作業計画を作成し、労働者の配置、合図者、玉掛者の職務を定め、これらの者の作業場所及
び立入禁止場所を定めて作業を行う。
・移動式クレーンの年次点検、月例点検、始業前点検は実施していますか?点検記録はありますか?
・玉掛けワイヤーロープ等の玉掛け用具は適正ですか?点検の実施、点検済の表示はしていますか?
・移動式クレーン運転及び玉掛けの資格証を携帯していますか?合図者の配置は良いですか?
・移動式クレーン作業計画書の事前作成・打合せ・記録はしていますか?
・移動式クレーンの運転室は缶、ビン、小道具類等が転がり操作不能にならないよう不要資材を置か
ず、整理整頓されていますか?
・運転者の安全帯がレバーに引っ掛かり機械の誤操作とならないよう運転席内部は安全帯装着禁止と
していますか?
22 年全期
23 年全期
24 年全期
死傷(死亡)
死傷(死亡)
死傷(死亡)
死傷(死亡)
構成比
前年比
増減率
死傷(死亡)
全産業
255(4)
274(7)
340(3)
309(2)
100
-31
-9.1
216(2)
製造業
64
60
85(1)
91
29.4
6
7.1
43(1)
建設業
45(2)
55(2)
65(1)
58
18.8
-7
-10.8
32
土木工事業
14(2)
16(1)
16
18
5.8
2
12.5
5
建築工事業
24
38(1)
43(1)
35
11.3
-8
-18.6
24
その他建設業
7
1
6
5
1.6
-1
-16.7
3
運輸交通業
41
33(5)
49
39
12.6
-10
-20.4
42
商業
27(1)
41
40(1)
36(1)
11.7
-4
-10.0
25
業種
発生年
25 年全期
26 年 11 月末
労働者死傷病報告(休業 4 日以上)による
年末年始は、寒さも厳しく路面・屋外通路等の凍結、日没時間が早まり日照時間が短くなる等屋外
作業条件の悪化や、年の締めくくり・新年の行事などによる慌しさ等から労働災害が発生しやすく、
また、健康管理も疎かになりがちな時期です。
このため、宮城労働局では県内すべての労働者が健康で労働災害のない明るい年末・年始を過ごせ
るよう、例年、この時期に「宮城における年末・年始労働災害防止強化運動」を実施しており、「全
員参加による職場の安全衛生総点検」等を実施することにより、労働災害防止活動の積極的な推進を
お願いします。
平成 26 年 12 月 1 日から平成 27 年 1 月 31 日まで
年末・年始労働災害防止強化運動期間中における労働災害の大幅な減少
1 経営首脳による安全最優先と安全衛生方針の決意表明、安全衛生パトロールの実施
2 リスクアセスメントの取組など自主的安全衛生管理活動の実施
3 メンタルヘルス対策・過重労働対策の推進
4 安全管理者、衛生管理者、産業医、安全衛生推進者、安全推進者、衛生推進者、作業主任者の選
任と職務の確実な遂行
5 本年(度)の安全衛生管理活動の点検・評価及び新年(度)の安全衛生管理年間計画の作成及び
実施
6 安全朝礼、準備体操、作業開始前のツールボックスミーティング、危険予知活動の励行及び安全
な作業の周知
7 凍結・積雪による屋外での転倒災害防止対策の実施(例:凍結時に有効な敷きマットの使用等に
よる転倒防止)
8 安全活動の「見える化」の推進
9 4S 運動(整理、整頓、清潔、清掃)運動の実施
10 火気を取り扱う職場における火気の点検・確認等の実施
見える化(ステッカーの例)
11 交通労働災害防止のためのガイドラインに基づく交通労働災害防止対策の推進
12「みやぎ復旧・復興工事ゼロ災運動」による労働災害防止対策の徹底
13 機械設備の作業前点検等の実施及び「はさまれ・巻き込まれ災害」の防止対策の徹底
14 職場における腰痛予防対策指針に基づく腰痛防止対策
15「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」による労働災害防止対策の徹底
16 化学物質管理の徹底
17 健康診断結果に基づく適切な事後措置の実施
18 年末・年始労働災害防止強化運動用ポスターの掲示、安全衛生旗及びのぼり等の掲揚
19 その他安全衛生意識を高揚するための行事の実施