１：お取引にあたり 昨今、高い道徳観、倫理観に基づく社会的良識をもって事業活動を行うことが国際的に 強く求められている中、太陽誘電グループ（以下「当社」または「太陽誘電グループ」 と称します）は Corporate Social Responsibility（ＣＳＲ）活動を推進し、法令・社会 規範の遵守、環境への配慮、供給責任における事業継続活動に取り組んでおります。こ れらＣＳＲ活動の推進にあたっては、太陽誘電グループが調達する部品・材料・機械等 の製品、技術・サービス等（以下「資材」と称します）の購入先様を含むすべてのお取 引先様とともに、相互の信頼と発展に向けてサプライチェーン全体で取り組むことが求 められています。 かかる状況において、本書では、 「２．太陽誘電グループの資材調達基本方針」として太 陽誘電グループのＣＳＲ調達の考え方を、 「３．購入先様へのお願い」として購入先様に 最低限遵守いただきたい行動規範を記述しております。 購入先様におかれましては、その主旨をご理解いただき、賛同と実践をお願い致します。 1 ２：太陽誘電グループの資材調達基本方針 ■グローバル調達 調達先を国内外に広く求め、常に製品のニーズに最適な 部品・材料・技術・情報・サービスの調達を行います。 ■公平・公正な取引 購買取引の機会を国内外に対して公平に開放し、 法律・倫理を遵守した公正な調達を行います。 ■相互信頼・ＣＳＲ ＣＳＲマネジメントに取り組み、資材調達における 良きパートナーシップを確立し、相互の信頼と発展に役立てます。 ■資材調達の原則 ①公平な参入機会・公正な調達 取引を希望する企業には、真摯に対応し、公平な評価基準により選定を行い、 選定しなかった企業に対しては、要請があれば可能な限り理由を開示します。 又、倫理に基づいた公正な調達を行います。 ②資材調達の明示 資材調達基本方針、資材調達の原則、新規取引先の登録手続き、 発注から支払いまでの諸手続き、担当窓口を対外的に明示します。 ③資材調達（購買）基本契約・機密情報の管理 資材調達は原則として、文書による契約に基づき行い、 契約に明示された通り、業務上知り得た機密情報は、厳格に管理します。 ④法律の遵守 資材調達に関係する各種法律を遵守します。 意図的に特定の購入先様が不利となる交渉や、優先的地位の濫用、 その他不正な取引制限や不公正な取引方法に該当する行為および その疑いを生ずる一切の行為は行いません。 ⑤環境保全 部品・材料・サービスを調達するにあたり、環境保全の視点も重視し 「グリーン調達」を積極的に進めます。 2 ３：購入先様へのお願い ３．１ 太陽誘電グループのＣＳＲ憲章 太陽誘電グループは、社会的責任に関する憲章（ＣＳＲ憲章）およびこれを従業員が遵 守するための具体的な行動指針（ＣＳＲ行動規範）を制定しております。 購入先様においては、太陽誘電グループのＣＳＲ憲章・ＣＳＲ行動規範（http://www.yu den.co.jp/jp/company/csr/charter/）をご確認いただき、ご理解願います。 ３．２ ＥＩＣＣ®行動規範の遵守 購入先様のすべての事業活動において、ＥＩＣＣ®行動規範：Electronic Industry Citizenship Coalition ® Code of conduct（http://www.eicc.info/eicc_code.shtml） を遵守願います。 購入先様のサプライチェーン（少なくとも一次サプライヤー）に対し、ＥＩＣＣ®行動規 範の遵守を要請するとともに、遵守状況のご確認をお願い致します。 また、ＥＩＣＣ®行動規範を遵守し、継続的改善を促進するための管理システムを構築し ていただきますようお願い致します。 ３．３ 法令・社会規範の遵守 購入先様が事業活動を行うすべての国・地域において、適用される法令・規制・社会規 範等（以下「法令等」と称します）の遵守をお願い致します。かかる法令等のうち主要 なものを以下に例示いたします。 ① 労働関連法、安全衛生に関する法令、環境に関する法令、下請取引に関する法令、 独占禁止法、知的財産権に関する法令、輸出入・安全保障に関する法令、情報保護・ 開示に関する法令、製品安全性に関する法令、反社会的勢力排除に関する法令およ び会社法。 ② 児童労働・強制労働の禁止、ならびに雇用の自主性を確保する法令等。 ③ 虐待や嫌がらせ、非人道的な扱いのない職場環境の整備に関する法令等。 ④ 人種、性別などによる差別の禁止、従業員個人の尊厳の尊重に関する法令等。 ⑤ 安全で清潔な作業環境の実現に関する法令等。 ⑥ 労働災害・労働疾病の予防・管理、緊急時の対応策準備に関する法令等。 ⑦ 贈収賄、不公正な行為の禁止に関する法令等。 ⑧ 不正行為を予防・早期発見するためのしくみづくりに関する法令等。 ⑨ 反社会的勢力（個人・団体）との関係の断絶に関する法令等。 ⑩ 従業員の結社の自由を尊重する法令等。 上記の法令等の遵守に当たっては、法令等に準じた社内ルールを制定し従業員に通達す ることならびに従業員およびその結社との話合いに応じること等も併せて、ご対処願い ます。 3 ３．４ 米国金融規制改革法 紛争鉱物条項への対応 購入先様から納入していただく資材については、米国金融規制改革法（Dodd-Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Act）第 1502 条の趣旨に鑑み、原材料調達先 の確認および選定を継続的に行い、鉱物の原産地と流通過程の適切なデューデリジェン スを実施し、調査内容を当社に開示していただくようお願い致します。 太陽誘電グループは、紛争鉱物に関するポリシーを http://www.yuden.co.jp/jp/compan y/csr/conflict/ にて公表しております。 ３．５ 報復の禁止 従業員が報復の恐れを感じることなく、CSR 活動推進における懸念事項を表明できるコミ ュニケーションプロセスを構築し、維持するようお願い致します。 ３．６ 情報管理 １）当社から購入先様に提供する情報の中には、当社の秘密情報も含まれます。入手さ れました情報の適切な管理、秘密情報流出防止の徹底をお願いします。 ２）コンピュータ・ネットワークの脅威に対する防御対策の実施をお願い致します。 ３）事業に関わるすべての個人情報の扱いは、プライバシーと情報セキュリティーに関 する法令と規制の要件に従うようにお願い致します。 ３．７ 健全な事業経営の推進と情報開示 １）当社とのパートナーシップ構築の為、健全な事業経営の推進をお願い致します。業 務上の取引はすべて、透明性をもって行い、会計帳簿と記録に正確に記載するよう お願い致します。 ２）購入先様が納入する資材について正確な情報を提供していただくと共に、法令およ び社会的要請（例：紛争鉱物、REACH、化学物質審査規制法（化審法） 、税関要求等） に基づく情報の開示をお願い致します。 ３）購入先様における経営状況（決算報告書等）や事業概要について、定期的に情報開 示していただけますようお願い致します。 ３．８ 輸出管理／該非判定へのご協力 当社はグローバルな事業展開を行なっており、購入先様から納入していただく資材を太 陽誘電グループの自国外拠点向け資材等として輸出する場合があります。 外国為替及び外国貿易法（以下「外為法」）を遵守するため、当社の製品、技術および自 国外拠点向け資材を輸出する際には、外為法での規制対象か否かの該非判定を行い、関 係行政機関の許可が必要なものは許可証を取得した後に輸出しています。 購入先様から納入していただく資材が「輸出令別表第１」 、「輸出令別表第２」、「外為令 別表」 、あるいは米国産品または米国の技術を使用した製品についての「米国輸出規制（Ｅ ＡＲ） 」の判定対象である場合、該当・非該当にかかわらず、その旨をご連絡ください。 該非判定の結果、該当の場合には、当社が指定する必要書類（該非判定書・パラメータ シート等）のご提出をお願い致します。 4 ３．９ 環境への配慮 環境の保全活動および環境マネジメントを積極的に推進し、環境に配慮した資材のご提 供をお願い致します。 １）グリーン調達へのご協力 太陽誘電グループは、環境保全活動の最重点課題の一つとして「環境負荷の少ない商 品の提供」を推進していますが、実現には商品を構成する材料・部品等、あるいはそ れら製造過程において環境に影響の少ない資材の調達が不可欠です。 環境に対する配慮の行き届いた購入先様から環境負荷の少ない資材を優先的に調達致 します。 太陽誘電グループが調達する資材に関して、最低限遵守していただきたい基準として 「グリーン調達基準」を別途定めております。グリーン調達基準をご確認いただき、 遵守願います。 また、当社に納入する資材について、グリーン調達基準に定める必要書類を必ずご提 出願います。 ２）部材の化学物質管理へのご協力 当社では購入先様から調達した資材およびそれを使用した製品を輸出する場合があり ます。必要に応じて、日本国および輸出相手国での化学物質管理に関する法規に基づ き、下記の確認・対応をしていただく場合がありますのでご協力をお願い致します。 ① 輸出相手国の言語でのＧＨＳラベルの貼付 ② 輸出相手国の化学物質管理法令の基本となる新規／既存化学物質の該非の確 認および、 【新規化学物質含有の有無確認書】の提出 ③ 輸出相手国輸入税関対応のため、ＣＡＳナンバー付１００％のＭＳＤＳまた は成分表、あるいは規制化学物質不含有の保証書の提出 ３）生物多様性保全へのご配慮 購入先様の事業活動におきましては省資源、省エネ、緑化などの活動を通じて、生物 多様性の保全に対してご配慮をお願い致します。 ３．１０ 安定供給への体制確立 災害や事故に対する事業継続への取り組みとして、事業継続を可能とする計画および体 制の構築を推進願います。 万が一、購入先様が災害や事故で被害を受けた場合、購入先様のみならず当社および当 社のユーザー様を始めとするステークホルダーにも大きな影響を与えることになります。 特に、地震・洪水およびパンデミック等の災害に対する被害想定と復旧計画の策定、影 響リスクの最小化に向けた事業継続への備えおよび管理をお願い致します。 5 ３．１１ 最適な品質への対応 購買基本契約に定める品質保証条項を遵守していただく為に、品質管理体制の構築をお 願い致します。 １） 「ＴＳ１６９４９」レベルの品質管理の推進 当社は「ＴＳ１６９４９」レベルの品質管理体制を目標とした品質活動を推進してお ります。購入先様におきましてもこれを目標とした品質管理の推進をお願い致します。 ２）基本要望事項 ① 品質方針・目標を定めてすべての部門に徹底願います。 ② 当社に対する品質保証責任者を選任し、当社へ通知願います。 ③ 製品規格、作業手順等を明確にし、標準化を行い社内に徹底願います。 ④ ＱＣ工程図を適切に作成願います。 ⑤ 資材購入先、作業外注先の管理内容を定め、定期的な監査を実施し、安定した供 給、かつ安定した品質での資材調達を遂行願います。 ⑥ ５Ｓの徹底等の工程品質管理の遂行、従業員に対する品質管理教育を実施願いま す。 ⑦ 不具合品・不良品が流出しない仕組みの構築を行ってください。受入検査・中間 検査・出荷検査等を確実に実施ください。 ⑧ 校正管理が必要な検査・試験機器は、確実に定期的な校正がされており、かつ校 正の有効期限内の物を使用ください。 ⑨ 不具合品が発生した場合、関係部署へ適切に伝え、その原因の調査、対策が迅速 に行えるしくみを構築ください。 ⑩ ５Ｍ（材料、設備、方法、人、測定）および製造場所の変更を行う場合、当社所 定の書式により事前申請し、当社の事前承認を受けてください。 ３．１２ 監査および自己チェック 資材の品質維持や納期遵守のため、当社の品質保証部門による購入先様の工程監査を実 施させていただく場合があります。また、ＣＳＲ、事業継続への取り組み状況を確認す るため、資材部門等からセルフチェックシートの提出依頼および購入先様の事務所、工 場等への立入り監査を実施させていただく場合があります。 その際、ご理解の上ご協力をいただけますようお願い致します。 6
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