旧 設計要領 新 第七集 電気施設編 第2編 自家発電設備 設計要領 備 考 第七集 電気施設編 第2編 自家発電設備 東日本高速道路株式会社 東日本高速道路株式会社 中日本高速道路株式会社 中日本高速道路株式会社 西日本高速道路株式会社 西日本高速道路株式会社 1 旧 序 新 文 序 この要領は東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社及び西日本高速道路株式会社(以下 「会社」という。)が施工する道路及びこれらに関連する工事の設計に適用する。 備 文 この要領は東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社及び西日本高速道路株式会社(以下 「会社」という。)が施工する道路及びこれらに関連する工事の設計に適用する。 なお、この要領は設計のために必要な諸基準及び設計上の考え方を述べたものであり、共通的かつ なお、この要領は設計のために必要な諸基準及び設計上の考え方を述べたものであり、共通的かつ 一般的なものであるから、具体的設計にあたっては、本来の意図するところを適確に把握し、現地の 一般的なものであるから、具体的設計にあたっては、本来の意図するところを適確に把握し、現地の 状況等を斟酌の上、合理的な設計となるよう努めなければならない。 状況等を斟酌の上、合理的な設計となるよう努めなければならない。 また、事業の効率化を図るためにも意を用いた弾力的な適用に努めなければならない。 また、事業の効率化を図るためにも意を用いた弾力的な適用に努めなければならない。 設計業務の実施に際しては、設備及び構造物の点検や補修が容易となるよう配慮した設計に努めな 設計業務の実施に際しては、設備及び構造物の点検や補修が容易となるよう配慮した設計に努めな ければならない。また、長期的な安全性確保に向け、落下による高速道路利用者、高速道路外の交差 ければならない。また、長期的な安全性確保に向け、落下による高速道路利用者、高速道路外の交差 (並行)道路利用者、交差(並行)鉄道利用者、高速道路沿道居住者、その他高速道路の存在による (並行)道路利用者、交差(並行)鉄道利用者、高速道路沿道居住者、その他高速道路の存在による 影響を受ける全ての関係者(以下「高速道路利用者等」という。)への被害を防止するための対策に 影響を受ける全ての関係者(以下「高速道路利用者等」という。)への被害を防止するための対策に ついてもあわせて勘案のうえ、合理的な設計となるよう努めなければならない。 ついてもあわせて勘案のうえ、合理的な設計となるよう努めなければならない。 本要領の適用は以下のとおりである。 考 本要領の適用は以下のとおりである。 東日本高速道路株式会社 平成 26 年 7 月 東日本高速道路株式会社 平成 27 年 7 月 中日本高速道路株式会社 平成 26 年 7 月 中日本高速道路株式会社 平成 27 年 7 月 西日本高速道路株式会社 平成 26 年 7 月 西日本高速道路株式会社 平成 27 年 7 月 2 旧 δPS=(H−150)/300× α 新 …………………(3−1式) δPS=(H−150)/300× α δPS:エンジン出力の低下率(%) (3) …………………(3−1式) H :高度(m) H :高度(m) α :3.5(無過給) 、2.5(過給器付) α :3.5(無過給) 、2.5(過給器付) 停電頻度及び停電時間 考 δPS:エンジン出力の低下率(%) (3) 使用場所付近の商用電源が停電する頻度及びその時間について、過去数年のデーターを収集 停電頻度及び停電時間 使用場所付近の商用電源が停電する頻度及びその時間について、過去数年のデーターを収集 し検討する。 (4) 備 し検討する。 環境基準等の調査 (4) 環境基準等の調査 設置場所における環境基準等を調査し、必要に応じて防音又は防振対策等を検討する。 設置場所における環境基準等を調査し、必要に応じて防音又は防振対策等を検討する。 公害発生施設に該当する場合は、関係諸官公庁に工事計画所の事前届出を行う必要があり、 公害発生施設に該当する場合は、関係諸官公庁に工事計画書の事前届出を行う必要があり、 環境関連法の規定では以下のとおりとされている。 (a) ばい煙発生施設 環境関連法の規定では以下のとおりとされている。 (a) ばい煙発生施設 大気汚染防止法では、ばい煙発生施設とされる設備は、各原動機の燃焼能力により、以下 のとおりとされている。 大気汚染防止法では、ばい煙発生施設とされる設備は、各原動機の燃焼能力により、以下 のとおりとされている。 ① ガスタービン及びディーゼル機関 燃料の燃焼能力が重油換算1時間当たり 50 ㍑以上のもの ② ガス機関及びガソリン機関 ① ガスタービン及びディーゼル機関 燃料の燃焼能力が重油換算1時間当たり 50 ㍑以上のもの ② ガス機関及びガソリン機関 燃料の燃焼能力が重油換算1時間当たり 35 ㍑以上のもの (b) 騒音発生施設 燃料の燃焼能力が重油換算1時間当たり 35 ㍑以上のもの (b) 騒音発生施設 騒音規制法では、著しい騒音を発生する施設であって政令で定めるものが「特定施設」と 騒音規制法では、著しい騒音を発生する施設であって政令で定めるものが「特定施設」と され、発電設備に関係するものとしては、「設備に付随する補機で空気圧縮機及び送風機の され、発電設備に関係するものとしては、「設備に付随する補機で空気圧縮機及び送風機の 原動機について定格出力 7.5kW 以上」という部分がこれに該当される。 原動機について定格出力 7.5kW 以上」という部分がこれに該当される。 (c) 振動発生施設 (c) 振動発生施設 振動規制法では、著しい振動を発生する施設であって政令で定めるものが「特定施設」と 振動規制法では、著しい振動を発生する施設であって政令で定めるものが「特定施設」と され、発電設備に関係するものとしては、「設備に付随する補機で空気圧縮機及び送風機の され、発電設備に関係するものとしては、「設備に付随する補機で空気圧縮機及び送風機の 原動機について定格出力 7.5kW 以上」という部分がこれに該当される。 原動機について定格出力 7.5kW 以上」という部分がこれに該当される。 p6 3 旧 新 (ハ) 負荷起動時の許容電圧降下による発電機容量 備 考 (ハ) 負荷起動時の許容電圧降下による発電機容量 負荷起動時の発電機容量は、起動順序毎の始動容量のうち最も大きいものを選定し、許容瞬時電圧 降下から決定する。 負荷起動時の発電機容量は、起動順序毎の始動容量のうち最も大きいものを選定し、許容瞬時電圧 降下から決定する。なお、電動機出力1kW当たりの始動kVA βは設計の際は定数を用いることとし、 7.14を標準とする。また、発電機の定数X′dは、2極機で負荷出力合計が50kW以下の場合には、形式 認定を受けた自家発電装置に限り0.125とする。 100−△E PG2=Ps×β×C×X′d× △E PG2 (kVA) 100−△E PG2=Ps×β×C×X′d× △E (4−3 式) :負荷の中で最も大きい始動 kVA を有する電動機を始動するときの許容電圧降下を考 PG2 慮した発電機容量(kVA) Ps Ps :負荷の中で最も大きい始動 kVA を有する電動機を始動するときの許容電圧降下を考 :負荷電動機または電動機群の始動 kVA(出力 kW×β×C)の中で最大始動 kVA を有 (kW) する電動機出力(kW) β :電動機出力1kW 当たりの始動 C :始動方式による係数 X′d △E kVA β :電動機出力1kW 当たりの始動 C :始動方式による係数(直入れは 1.0、Y−△は 0.67) :発電機の定数(0.1∼0.3) X′d :発電機の定数(0.25) :Ps(kW)の電動機を投入した時の許容電圧降下率(%) △E :Ps(kW)の電動機を投入した時の許容電圧降下率(%) (直入れは 1.0、Y−△は 0.67) (通常 20∼30 平均で 25%) PL−Pm +Pm×β×C×PFs)× ηL kVA(7.14) (通常 20∼30 平均で 25%) (ニ) 負荷起動時の過電流耐力による発電機容量 PG3=( (4−3 式) 慮した発電機容量(kVA) :負荷電動機または電動機群の始動 kVA(出力 kW×β×C)の中で最大始動 kVA を有 する電動機出力 (kVA) (ニ) 負荷起動時の過電流耐力による発電機容量 1 1 × (kVA) PFK γ (4−4 式) PG3=( PL−Pm +Pm×β×C×PFs)× ηL 1 1 × (kVA) PFK γ PG3 :負荷起動時の過電流耐力を考慮した発電機容量(kVA) PG3 :負荷起動時の過電流耐力を考慮した発電機容量(kVA) PL :負荷の出力合計(kW) PL :負荷の出力合計(kW) ηL :負荷の総合効率 ηL :負荷の総合効率 PFK :発電機の力率 PFK :発電機の力率 β,C :前記に同じ β,C :前記に同じ Pm PFs γ 需要率を乗じた後の容量 (通常 0.7∼0.9 平均で約 0.85) (0.8) :(始動 kW−入力 kW)の値が最大となる電動機出力(kW) :Pm(kW) 電動機の始動時力率 :原動機の短時間最大出力 (0.4) (1.1) (ホ) 許容電圧降下率及び瞬時投入負荷 Pm PFs γ (4−4 式) 需要率を乗じた後の容量 (通常 0.7∼0.9 平均で約 0.85) (0.8) :(始動 kW−入力 kW)の値が最大となる電動機出力(kW) :Pm(kW) 電動機の始動時力率 :原動機の短時間最大出力 (0.4) (1.1) (ホ) 許容電圧降下率及び瞬時投入負荷 許容電圧降下率及び瞬時投入負荷を図4−2に示す。 図4−2 許容電圧降下率及び負荷投入時の瞬間負荷 許容電圧降下率及び瞬時投入負荷を図4−2に示す。 図4−2 許容電圧降下率及び負荷投入時の瞬間負荷 p15 4 旧 4−6 新 燃料容量の算定 4−6 (1) 使用燃料は、A重油又は軽油とする。 (2) 燃料槽は、原則として表 4-5 に示す容量とする。 (2) 燃料槽は、原則として表 4-5 に示す容量とする。 表4−5 発電機運転時間 表4−5 発電機運転時間 容 量 種 別 容 量 インターチェンジ サービスエリア 防災拠点に指定 連続72時間以上運転可能な量とする。 インターチェンジ サービスエリア 防災拠点に指定 連続72時間以上運転可能な量とする。 パーキングエリア 等 防災拠点に指定されない 連続24時間以上運転可能な量とする。 パーキングエリア 等 防災拠点に指定されない 連続24時間以上運転可能な量とする。 連続24時間以上運転可能な量とする。 ト ン ト ン ネ ル ネ ル 連続24時間以上運転可能な量とする。 ただし、最低油量は、A重油の場合は「390 リットル」とする。 ただし、最低油量は、A重油の場合は「390 リットル」とする。 (1) (1) 燃料貯油槽には主貯油槽と小出槽があり、主貯油槽は消防関係条令から一般に自家発電設備とは別室 燃料貯油槽には主貯油槽と小出槽があり、主貯油槽は消防関係条令から一般に自家発電設備とは別室 に、あるいは屋外または地下等に、エンジン容量、連続運転時間及び燃料受給の難易等により算定した容 に、あるいは屋外または地下等に、エンジン容量、連続運転時間及び燃料供給の難易等により算定した容 量のものを設置し、室内には小出槽を設置して、これにフロートスイッチを取付け、燃料移送用ポンプを 量のものを設置し、室内には小出槽を設置して、これにフロートスイッチを取付け、燃料移送用ポンプを 自動運転にて貯油槽より必要に応じ随時補給する方式が一般である。 自動運転にて貯油槽より必要に応じ随時補給する方式が一般である。 なお、備蓄容量が、危険物指定数量(A重油:2000 リットル、軽油:1000 リットル)未満の場合は、燃料槽種 なお、備蓄容量が、危険物指定数量(A重油:2000 リットル、軽油:1000 リットル)未満の場合は、燃料槽種 別は小出槽を標準とする。ただし、建物構造等の変更が必要な場合は、この限りでない。 (2) 燃料タンクの設置は火災予防条令等の規制を受けるため、所轄消防署の届出及び許可が必要であり設 置位置及び建物構造等について事前に十分検討し、所轄消防と協議することが望ましい。 (3) 防災拠点となる本社・支社・管理局・管理事務所等に設置する燃料槽は、 「防災業務要領」により3日 分(72時間)を設置するものとする。 別は小出槽を標準とする。ただし、建物構造等の変更が必要な場合は、この限りでない。 (2) 燃料タンクの設置は火災予防条令等の規制を受けるため、所轄消防署の届出及び許可が必要であり設 置位置及び建物構造等について事前に十分検討し、所轄消防と協議することが望ましい。 (3) 防災拠点となる本社・支社・管理局・管理事務所等に設置する燃料槽は、 「防災業務要領」により3日 分(72時間)を設置するものとする。 (4) インターチェンジ、トンネル等に設置する自家発電設備について、原則として機関の連続運転 24 時間 (4) インターチェンジ、トンネル等に設置する自家発電設備について、原則として機関の連続運転 24 時間 相当の貯油槽を設置することに定めたが、停電実績等の調査および補給の調査等を勘案して時間短縮をし 相当の貯油槽を設置することに定めたが、停電実績等の調査および補給の調査等を勘案して時間短縮をし ても良い。 ても良い。 (5) 燃料貯油槽には、必ず油面計、通気管(内径 20mm 以上)又は通気口を備えなければならない。 (5) 燃料貯油槽には、必ず油面計、通気管(内径 20mm 以上)又は通気口を備えなければならない。 また、給油管、送油管、オーバーフロー管、ドレン管、通気管等必要な配管接続口を設けなければな また、給油管、送油管、オーバーフロー管、ドレン管、通気管等必要な配管接続口を設けなければな らない。 らない。 なお、主貯油槽を地下埋設形とする場合は、漏油検知装置、点検口及びふた、鋼製架台、金属製はし なお、主貯油槽を地下埋設形とする場合は、漏油検知装置、点検口及びふた、鋼製架台、金属製はし ごを、また、地上形については装置燃料槽許容相当の防油堤を設置する必要がある。 (6) 考 燃料容量の算定 (1) 使用燃料は、A重油又は軽油とする。 種 別 備 燃料槽には、燃料の長期保存により生成するスラッジを燃料の循環により取り除き、油の品質を確保 できる構造とする。 ごを、また、地上形については装置燃料槽許容相当の防油堤を設置する必要がある。 (6) 燃料槽には、燃料の長期保存により生成するスラッジを燃料の循環により取り除き、油の品質を確保 できる構造とし、スラッジ除去装置とストレーナーとを取り付けることを標準とする。 (7) 燃料油最低油量を検知し、燃料タンクの油面に合わせ、原動機の停止を行えるものとする。 (7) 燃料油最低油量を検知し、燃料タンクの油面に合わせ、原動機の停止を行えるものとする。 (8) 油面検出装置は品質管理を踏まえ決定するものとする。 (8) 油面検出装置は品質管理を踏まえ決定するものとする。 p20 5 旧 発電機容量(kVA) 50 75 100 125 150 175 200 250 300 375 500 625 750 875 1000 1250 1500 新 表4−6 ラジエータ風量 ラジエータ風量(m3/min) 50(Hz) 60(Hz) 155∼175 180∼230 155∼220 180∼290 180∼240 220∼260 180∼280 220∼290 180∼280 220∼350 270∼350 220∼350 270∼350 220∼350 270∼380 330∼370 450∼540 350∼450 620∼650 560∼650 800 780 800 750 1200 900 1350 1350 1550 1600 1750 1750 2000 2050 発電機容量(kVA) 50 75 100 125 150 175 200 250 300 375 500 625 750 875 1000 1250 1500 自家発電室の換気は燃焼用の空気補給及び室温上昇の制御、ならびに潤滑油のミスト及び排気ガスの除 去等の目的のために行なうもので、換気方式としては窓及び通風孔等による自然換気とラジエータダクト、 去等の目的のために行なうもので、換気方式としては窓及び通風孔等による自然換気とラジエータダクト、 フードなどにより自然換気を効果的に行なう補助換気方式、及び給排気ファンなどによる強制換気に分類 フードなどにより自然換気を効果的に行なう補助換気方式、及び給排気ファンなどによる強制換気に分類 できる。 できる。 3 補助換気方式でラジエータ風量分が吸入できる通風孔の設置が可能な場合は、ラジエータ風量の換気扇 は不要であるがQR(m /min)を得るための通風孔面積はラジエータ面積の2倍程度必要となるので注 は不要であるがQR(m3/min)を得るための通風孔面積はラジエータ面積の2倍程度必要となるので注 意を要する。 意を要する。 自然換気口によって十分な換気が行えないものにあっては、機械換気設備を設けるものとする。 考 表4−6 ラジエータ風量 ラジエータ風量(m3/min) 50(Hz) 60(Hz) 155∼175 180∼230 155∼220 180∼290 180∼240 220∼260 180∼280 220∼290 180∼280 220∼350 215∼400 255∼470 215∼400 255∼470 270∼415 400∼470 254∼720 308∼860 540∼720 600∼720 550∼700 550∼850 550∼715 660∼860 673∼855 725∼1434 1350 1350 1550 1600 1750 1750 2000 2050 自家発電室の換気は燃焼用の空気補給及び室温上昇の制御、ならびに潤滑油のミスト及び排気ガスの除 補助換気方式でラジエータ風量分が吸入できる通風孔の設置が可能な場合は、ラジエータ風量の換気扇 備 自然換気口によって十分な換気が行えないものにあっては、機械換気設備を設けるものとする。 p25 6
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