生徒の意識を大きく変えた小論文講座 (平成27年9月)

生徒の意識を大きく変えた「小論文講座」
~「本質的な理解の大切さを思い知った」「聞いて本当に良かった」~
台風 18 号の影響で秦野市では大雨・洪水警報が出た9月9日(水)、午後になってよ
うやく雨が止み、晴れ間がのぞく天気へと好転しました。放課後の時間帯、3年生の希望
者を対象に、外部講師による「小論文講座」を実施しました。実施前には、生徒の出席率
を心配しましたが、結果は希望したほとんどの生徒が参加しました。
講師をお願いしたのは、小論文指導の第一人者であり、学研教育みらい発行『学研・進
学情報』の監修を務める大堀精一様です。毎年夏に京都で開催される「高校教育フォーラ
ム」の統括プロデューサーであり、秦野高校が夏に主催実施している「箱根進路指導サミ
ット」にもほぼ毎年参加していただいています。
何とか天気が回復し、実施できたの
を喜び、参加生徒たちは真剣に話を聴
き、積極的に受講していました。
生徒と一緒に参加した職員も約十名
いて、自身の授業や講習に役立てよう
と真剣なまなざしでした。終了後には、
早くも、来年もぜひ実施してほしいと
の希望を述べていました。
★2015年9月9日 秦野高校
小論文攻略の基礎レッスン
当日使用したスライドの一部
【大堀精一様からいただいたコメント】
参加してくれた生徒さんの受講態度は掛値なしにすばらしかったです。聞いている生徒
がしっかり理解しようとしているのが、伝わってきました。実施できて本当に良かったで
す。
【生徒たちの感想】(一部)
◆過去問しか見たことがなかったから、今回講座を受けて、いろいろな視点から考えるこ
とができ、視野が広がった。自分の受験する学部に沿った内容だけでなく、社会問題とし
っかりと向き合うことで、自分の知識も増えていくということがわかった。まずは、書き
方とかよりも、知識を深め、常識論だけでなく、「自分はどう思うか」を考えるようにし
たい。今回の話をしっかりと活かしたい。
◆今まで、小論文は、課題文を読んで自分の考えを型に当てはめて書くだけのものだと思
っていたけど、今日の講義を聞いて、だいぶ考えが変わりました。1つの問題を様々な面
から見る方法を知ることができて、自分の世界が広がった気がしています。1つのことに
1つの意見・考えしか持てていなかったので、情報量も少なかったし、見えている世界も
狭かったんだなと実感することができました。今日、お話を聞くことができて、小論文に
対する意識が変わりました。
◆講座開始前に言われていたように、小論文の見方や社会問題の見方が変わりました。今
までただ単純に課題文を読んで、意見を根拠に基づいて小論文を書けばいいと思っていま
した。でも、実際は、もっと奥が深くて、今のリアルな社会問題をしっかり見つめる必要
があると思いました。この講座を受けることができて良かったです。ありがとうございま
した。
◆今まで、小論文講座を受けたことがありませんでした。問題を解く時は、何となく本を
読んだり、ネットで調べたりして、それっぽく仕上げていました。でも、今回の授業を聞
いて、考えがあまかったことに気づきました。自分の中にテーマを落とし込んでから出す
作業が重要なのではないかと考えることで、これから小論文の問題を解いていくうえでの
方向性を見つけることができました。すばらしい授業をありがとうございました。記憶に
残る授業でした。
◆今まで持っていた視点がとても狭かったんだなと改めて気づかされた。話を聞きながら
いろいろなことについて考えたけれど、やっぱり考えてるだけじゃだめだし、両極の意見
があった時にどちらの意見も正しいと漠然と感じるだけでもやはり良くないと思った。小
論文を書くコツを教えるだけの講座だと思っていたけど、本質的な理解の大切さを思い知
った。
◆イギリスの 10 歳の少年とマレーシアの首相との手紙のやり取りを読んで、先生が言っ
ていたとおり、私は少年の手紙だけをもし読んでいたら、少年の意見に納得してしまうと
思った。しかし、違った方向からの首相の言葉を読むと、首相の意見の方が説得力がある
ように思えた。首相の意見を読む前と後とで、少年の意見に対する考えが変わったのは、
やはり違う視点から考えるということが大切なんだと実感できた。こういった小論文の講
座を初めて受けたが、小論文の考え方を学べたので良かった。この小論文に対してだけで
なく、これからいろいろな方向から物事を考えられるようになりたいと思う。
◆これまでどんなふうに考えたらいいのかいまいちよくわからなかったけど、「常識論を
書くだけではだめ」だということを知り、しっかりと自分の意見を持たなくてはいけない
なと思った。“科学技術”と“グローバル社会”は一見全然関係のないことのように思え
るけど、科学技術に関する残念な事件などもグローバル社会の「陰」であり、無関係だと
いうことはないんだなと思った。これからニュースや新聞を見るとき、様々な視点から見
て、多くの考えを持てるようになりたい。
◆校長先生が言っていたように、考え方が大きく変わりました。具体的なテーマをもとに
教えていただいたので、理解しやすかったです。それに、テーマもとても興味深いもので
した。特に、環境問題については、自分が考えたことのない視点だったので、衝撃を受け
ました。これからは、1つの視点から考えるのではなく、いろいろな視点から考えていき
たいと思います。
大堀精一様、大変厳しいスケジュールを調整してお越しいただき、深く感謝いたします。
(平成 27 年9月)