金山町総合戦略 [PDFファイル/3.46MB]

金山町総合戦略
町内を走る JR 只見線(大志地区)
平成 27 年 10 月
福島県金山町
【目次】
第1
金山町総合戦略の基本的な考え方 .................................1
1.町の地勢.........................................................1
2.町の現状と課題 ...................................................2
3.金山町総合戦略の目的..............................................7
4.国の「まち・ひと・しごと総合戦略」 .................................8
5.金山町振興計画と町総合戦略との関係 ................................10
6.町総合戦略の計画期間と目標 .......................................11
7.町総合戦略策定にあたっての視点 ...................................12
第2
町総合戦略の目指す目標と方向 ..................................13
1.町総合戦略の基本目標と目指す方向..................................13
第3
まとめ~事業の推進と検証 ......................................34
第1
1
金山町総合戦略の基本的な考え方
町の地勢
金山町は福島県「会津」地方の西部「奥会津」と言われる地域に位置し、北は新
潟県、西は南会津郡只見町、南は昭和村、東は三島町に接しています。面積は約
294 ㎢でその約 9 割が山林です。また、日本有数の豪雪地帯で、かつては冬季間出
稼ぎで町を離れる人も多くありました。町の南西部から中央部を只見川が流れ、
只見川に沿うように JR 只見線が走っています。只見川には、野尻川、山入川、滝
沢川、霧来沢など大小の支流が合流し、また、豊富な水量と深い渓状により水力
発電に利用されています。町東部にはカルデラ湖「沼沢湖」があり、只見川との
落差を利用した揚水式発電所が建設されています。
町内の風景(大志地区)
1
2
町の現状と課題
金山町では、国の工業近代化に伴い電力需要が増大すると、只見川を中心とし
た電源開発が行われ、鉱山の操業などとも相まって町の人口は 1960 年には
10,000 人を超えました。その後、発電用ダムの完成や鉱山の閉鎖などを契機に人
口は減少を続け、現在は全国トップクラスで高齢化(2015 年 10 月現在の高齢化
率 58.16%)が進み、空き家の数も多くなっています。現在、町の人口構成は若
年層の町外転出と高齢化により「逆ピラミッド」の形となっていることから、町
からの転出を減少させ、若年層の割合をいかに増やすかが課題です。
出典:総務省「国勢調査」
町では過去に工場誘致の取組みを行いましたが、経済状況の変化や町の地理的
条件などもあり、誘致工場の多くは現在操業を行っていません。町の社会増減の
傾向を見ると、高校卒業後、進学あるいは就職を機に町を離れる傾向が見られ、
若者の都市部への流出が続いています。一方、町内にある事業所では人出不足で
求人を行っても応募が少ない状況です。そのため、若者が町に残る・帰るため、
地域特性に合った職場づくり、求人と求職のマッチングが必要です。
2
Q あなたは、将来、金山町での就職を希望しますか
希望する
4%
わからない
26%
希望しない
70%
※
県立川口高等学校生徒へのアンケート
Q 将来、あなたが就職したいと考えている業界をお知らせください
医療・調剤薬局
5%
機械・プラント
4%
その他
5%
専門店
4%
電子・電気機器
6%
介護・福祉サービス
19%
官公庁・公社・
団体
7%
建設・設備工事
12%
食品・農林・水産
8%
スポーツ・玩
具・ゲーム製品
9%
ソフトウェア・情報
処理・ネット関連
11%
ゲームソフト/エステ/
理容業/フィットネス
10%
※
3
県立川口高等学校生徒へのアンケート
Q あなたは、なぜ金山町での暮らしを希望しないのですか
金山町に友人が少
ないから
2%
実家を離れたいから
4%
金山町の風土が好
きでないから
5%
その他
7%
金山町以外に恋人
がいるから
1%
金山町に希望する
職場がないから
32%
金山町以外の地元
に戻るから
20%
都会の方が便利だから
29%
※
県立川口高等学校生徒へのアンケート
Q 若者(10~20代)が、金山町に住みたいと思うには、
どういった環境や条件が必要だと思いますか
町内に就職するための
資格取得などの支援
4%
道路などの整備
4%
より良い自然環境の整備
4%
その他
2%
スーパーやコンビ
ニなどの商店
25%
公共交通機関の充実
10%
若者の交流の場
14%
働く場所の確保
22%
飲食・娯楽の充実
15%
※
4
県立川口高等学校生徒へのアンケート
町には豊かな自然があり、只見川沿いを走る JR 只見線(注 1)は多くの観光客が車
窓からの景色を求め訪れる路線となっています。また、全国的にも稀少な天然炭
酸水・炭酸温泉があり、蕎麦の薬味として珍重される「アザキ大根」、清冽な水
で作られたお米「大源流米」、健康食品として注目を集める「エゴマ」、甘くホ
クホクした食感が特徴の「奥会津金山赤カボチャ」など、生産量は少ないものの
特色ある農産品が生産されており、「可能性」がある町でもあります。町の資源
に町民がより誇りを持ち、これら資源を活かした交流人口増加や移住・定住対策
を実施するとともに、積極的な情報発信が必要です。
町内を走る JR 只見線(中川地区)
特産の奥会津金山赤カボチャ
紫の花を咲かせるアザキ大根(太郎布地区)
5
町内の小・中学校の児童・生徒数は減少が続いていますが、町では「地域一体
型ふるさと教育事業」など充実した子育て支援を実施するとともに、農業体験や
職場体験など、小規模校でも特色ある教育が行われています。今後、子どもや若
者世代・女性を応援する施策を更に充実させるとともに、買い物対策などの生活
環境の向上を図り、若者が住みやすい環境を作り出す必要があります。また、若
い男女の交流の場づくりや結婚支援も必要です。
高齢化が進み、地域のコミュニティを維持することが難しい状況も見受けられ
ますが、地域内で農作業や除雪団体を作るなど、お互いに連携し、助け合いなが
ら生活しています。
小学校児童・中学校生徒数の推移
小学校児童数
200
中学校生徒数
182
180
児
童
・
生
徒
数
(
人
)
160
140
120
133
119
98
100
80
67
97
48
60
40
67
49
20
29
0
6
3
金山町総合戦略の目的
「金山町長期人口ビジョン」(以下、「町人口ビジョン」という。)で分析を行っ
たように、今後町の人口は一層減少することが予測されています。金山町総合戦略
(以下、「町総合戦略」という。)では人口減少対策に有効と考えられる分野を中
心に据え、基本目標や基本方向を定め、限られた財源や人材を有効に活用すること
を基本にします。それによって、より充実した教育環境をつくり、若者の希望をか
なえ、町内で働く環境を作り出し、全ての町民が安心して暮らせる町づくりを実施
することにより、
将来予測される人口減少を最小限に
止めることを最大の目的とします。
仮定値を用いた将来人口の変化予測
2139
2100
現状推計
(社人研推計準拠)
2129
1900
1700
出生率上昇
(同上+出生率上昇)
1846
1814
2123
1541
1500
総
人
口
(
人
)
同上+社会増減なし
(独自推計)
1588
1803
1372
1524
1308
1300
1197
1115
1283
1100
1054
949
1085
900
913
700
500
300
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
2040年
出典:社人研推計準拠
金山町独自推計(※)
※ 金山町独自推計(2020 年以降社会増減無)
2040 年に合計特殊出生率:1.8 人口 1,000 人程度
7
2045年
※ 合 計 特 殊出生 率(独自推 計)
2015年 1.46 2035年 1.8
2020年 1.5 2040年 1.8
2025年 1.6 2045年 1.9
2030年 1.7
4
国の「まち・ひと・しごと総合戦略」
国の総合戦略では、「日本は 2008 年をピークとして人口減少局面に入って」
おり、「今後、2050 年には 9,700 万人程度となり、2100 年には 5,000 万人を割
込む水準まで減少するとの推計がある」としています。また、「地方と首都圏の
経済格差拡大が若い世代の地方からの流入と東京圏への一極集中を招いている」
としています。人口減少は、「地域経済に消費市場の規模縮小だけでなく、深刻
な人手不足も生み出し」ており、「人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済
の縮小が人口減少を加速させる」という負のスパイラルに陥るリスクが高いとし
ています。
これらの状況・推計を踏まえ、国の総合戦略では政策 5 原則を掲げ、「政策の
進捗状況について重要業績評価指標(KPI)(注 2)で検証し、改善する仕組み(PDCA
サイクル)(注 3)を確立」するとしたうえで、4 つの基本目標を設定したところで
す。
実績(1960~2013年)
「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))
合計特殊出生率が上昇した場合(2030年1.8程度、2040年2.07程度)
(参考1)合計特殊出生率が2035年に1.8程度、2045年に2.07程度となった場合
(参考2)合計特殊出生率が2040年に1.8程度、2050年に2.07程度となった場合
※ 実績は、総務省統計局「国勢調査」等による(各年10月1日現在の人口)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」は出生中位(死亡中位)の仮定による。2110~
2160年の点線は2110年までの仮定等をもとに、まち・ひと・しごと創生本部事務局において機械的に延長したものである。
※ 「合計特殊出生率が上昇した場合」は、経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会における人口の将来推計を参考にしながら、合計特殊出生率が2030年に1.8程度、2040年に2.07程度
(2020年には1.6程度)となった場合について、まち・ひと・しごと創生本部事務局において推計を行ったものである。
8
国の総合戦略
政策 5 原則と基本目標
9
5
金山町振興計画と町総合戦略との関係
平成 28 年度を始期とする「第四次金山町振興計画(後期)」は、町全体の振興及
び課題解決を目指す計画です。町総合戦略は国が策定した「まち・ひと・しごと創
生総合戦略」を勘案しながら金山町振興計画の一部として、内容を人口減少対策部
分に特化し、平成 31 年度までに重点的に実施すべき内容(計画)とします。
また、町総合戦略に記載された施策について、外部有識者を含む「金山町総合戦
略策定・検証委員会」で戦略に記された KPI で政策の効果検証を行います。PDCA サ
イクルを確立させ、委員会での意見等を踏まえながら戦略の修正・改善を実施しま
す。
PDCAサイクル
Plan:計画を立てる
⇓
Do:実行する
⇓
Check:評価する
⇓
Action:改善する
Plan:計画
• 施策の提案
Do:実行
Check:評価
• 施策の実施
• 施策の検証
10
Action:改善
• 施策の見直し
6
町総合戦略の計画期間と目標
計画期間の人口目標
人口 1,850 人、15~49 歳の若者人口
420 人を目指します。
金山町 15~49 歳人口(男女計)
15~49歳人口(男女計)実績値
15~49歳人口(男女計)目標値
総人口
3500
総人口3,204 人
3000
2500
総人口1,850人(平成31年度目標値)
総
人 2000
口
(
人 1500
)
総人口1,054人
1000
500
735
547
416
384
420
400
377
356
356
2005年
2010年
2015年
2020年
2025年
2030年
2035年
2040年
0
2000年
出典:総務省「国勢調査」(2000~2010 年)
金山町独自推計(※)
※
金山町独自推計値「2015 年以降 (男女比率:男 55% 女 45%)(見込まれる出生数は年間 8 人)
(合計特殊出生率:2015 年 1.46
2020 年 1.5
11
2025 年 1.6
2030 年 1.7
2035~2040 年 1.8)」
7
町総合戦略策定にあたっての視点
前述したように、町の人口減少は当面続くことが予測されていることから、町
総合戦略では人口減少対策に重点を置いた対策が必要です。町総合戦略策定にあ
たっての視点を以下に示します。
地域特性にあった取組み
•全国一律的な手法ではなく、町の課題や強み
などを把握し、地域の特性にあった取組みを
行います。
各年齢層にあった取組み
•各年齢層によって求められる取組みは異なり
ます。それぞれのニーズに応じた、効果的な
取組みを行います。
限られた資源を有効に
活用する取組み
重点課題に的を絞った
取組み
•人口減少に伴い、財源・人材が限られてくる
ことが予想されます。限られた資源を有効活
用し、効率的な取組みを行います。
•町総合戦略は人口減少を最小限に止めること
を最大の目標にしています。総花的になら
ず、的を絞った取組みを行います。
連携の取れた取組み
•より効果を上げるため、「縦割り」にならず、
各担当部署間の連携が取れた取組みを行いま
す。また、課題内容によっては、世代・地域・
市町村間などで連携した取組みを検討します。
結果を検証し必要に応じ
て修正する柔軟な取組み
•策定した町総合戦略の評価指標(KPI)に対
する進捗等を検証し、検証結果によっては戦
略の修正を行うなど、PDCAサイクルを確立
します。
12
第2 町総合戦略の目指す目標と方向
1
町総合戦略の基本目標と目指す方向
◆ キーワード ◆
■
=「かせぇで暮らすべぇ」金山町
≪基本目標1≫
仕事づくり
≪数値目標≫(目標年次:平成 31 年度)
● 地域資源・環境を活かした新たな就業・雇用者数 10人(H31年度までの累計)
● 製造品出荷額等 113.6百万円(H24年度)⇒ 130百万円(H31年度)
【現状と課題】
•進学や就職を理由とした町外への人口流出が続いている
•森林や施設など環境整備が行き届かない
•特色ある産品・資源が点在しているが、生産量が少ない
•農商工業の後継者不足
•町内での起業が少ない
•職種によっては求人より求職が少ない状態(ミスマッチ)
13
【目指す方向】
•「きれいな町」で雇用創出
•地域の特性を活かした産業の確立
•後継者支援、マッチング体制の確立
•仕事の組み合わせによる所得の確保
【具体的な施策】
◆ 環境整備による雇用創出事業
町総面積の約9割が森林ですが、高齢化などにより未整備の森林が多く間伐未実施
の林や雪害等による倒木も多く見られます。豊富にある森林資源を活用し、雇用や
働く場に結びつける取組みを検討します。また、森林機能及び景観面からも森林の
整備が必要であることから、森林整備や農林道などの管理で新たな雇用を生み出す
とともに、「きれいな町」を実現し、町への来訪者に感動を与え、住民が誇れる景
観維持を実施します。
14
◆ 地域資源を活かした産業育成事業
※ <一部先行型>
町内には全国的にも珍しい天然炭酸水・温泉や、品質が高く特色ある農産品(赤カ
ボチャ、エゴマ、大源流米、アザキ大根)などの資源が多く存在します。それらを
沼沢湖やスキー場などの観光資源と併せて町外にアピールし、観光関連産業を充実
させるとともに、農産物の増産と6次化を図り「稼げる」農業の確立を図ります。
また、町内の学校や寮での給食等で、質の高い町内農産品を使用することで地産地
消を図るとともに、郷土に対する誇りを持たせ、将来の消費者獲得を目指します。
◆ 町内就職・資格取得応援事業
町内には求人と求職のミスマッチが見られ、人材の確保が難しい企業・団体も見ら
れることから、企業・団体と町等が協力してミスマッチの解消を図ります。また、
町は高齢化が進み、各種産業の後継者・若手従事者が少ない状況にあります。町独
自の資格取得応援制度を立ち上げ有資格者を増やすことで、後継者対策、若手従事
者の確保、起業に向けた応援を行い、町内での定住、町内への移住の促進と年間を
通じた「稼げる場」づくりを行うことで所得向上を図ります。
【重要業績評価指標(KPI)】(目標年次:平成 31 年度)
環境整備による新たな就業・雇用者数
⇒
4人(H31年度までの累計)
特産品の生産・加工による新たな就業・雇用者数
新たな特産品の作付者数
新たな資格取得者
⇒
⇒
⇒ 6人(H31年度までの累計)
3人(H31年度までの累計)
12人(H31年度までの累計)
町と企業が連携した求人活動による町内就職数
⇒ 10人(H31年度までの累計)
※ 「先行型」とは、平成26年度補正予算により先行して実施している地方創生関連事業を指す。
15
【行動指標】
•環境整備などの調査・検討実施
•特産品生産(増産)への支援事業実施
•特産品・観光の情報発信の強化
•物産・観光イベントへの参加・実施(町内外
•農産物加工施設の検討・整備
•資格取得応援制度の確立と実施
6回/年)
主たる施策対象(ターゲット)
内
容
~14 歳
~49 歳
~64 歳
環境整備などの調査・検討実施
●
●
特産品生産(増産)への支援事業実施
●
●
65 歳~
観光
移住
定住
●
●
●
●
特産品・観光の情報発信の強化
物産・観光イベントへの参加・実施
●
(町内外 6 回/年)
農産物加工施設の検討・整備
●
●
●
●
資格取得応援制度の確立と実施
●
●
●
●
16
●
■
=「ねっかさすけねぇ」金山町
≪基本目標 2≫
「元気で安心できる」町づくり
≪数値目標≫(目標年次:平成 31 年度)
•
● 国民健康保険世帯特定健診受診率 61.8%(2014 年)⇒65%(2019 年)
● 健康寿命の延伸
男 64.9歳
女 66.5歳(H26年度)⇒
男 65.9歳
女 67.5歳(H31年度)
● 介護保険要介護率 17.5%(H26年度)⇒ 16%(H31年度)
【現状と課題】
•介護保険給付費が大きく伸び続けている
•交通弱者、観光客の「足」としての交通体系が整備されていない
•集落機能の維持が困難となる地区が見られる
•地域の伝統、文化の継承者不足
•空き家が増加している
•高齢者が多く豊富な知識・経験を有する人材がある
•温厚な人柄、人と人の「繋がり」「支え合いの精神」が残る
金山町の介護保険給付費一人当たりの推移
金山町
福島県
¥200,000
¥176,962
¥177,895
¥179,715
¥186,846
¥190,957
¥174,472
¥175,000
¥156,424
¥158,093
¥160,720
¥160,504
¥159,336
2012年
2013年
¥159,754
¥150,000
¥0
2009年
2010年
2011年
2014年
出典:厚生労働省「介護保険者別国保連合会業務統計表」
17
町の被保険者数・医療費一人当たりの推移
町の被保険者数(人)
町の医療費一人当たり(円)
福島県の平均医療費(円)
¥3 7 5,000
¥ 3 67,471
¥ 3 48,759
¥ 3 50,000
¥ 3 25,000
¥ 3 06,983
¥ 2 95,101
¥ 3 16,501
¥ 3 00,000
¥ 2 68,906
¥ 2 82,606
¥ 3 13,590
¥ 2 96,509
¥ 2 75,000
¥ 2 84920
¥ 2 78,361
¥ 2 73,033
¥ 2 50,000
1 0 27
968
930
877
827
769
2 0 10年
2 0 11年
2 0 12年
2 0 13年
¥0
2 0 08年
2 0 09年
出典:厚生労働省「国民健康保険事業状況」
【目指す方向】
•健康寿命の延伸と健康長寿のまちづくり
•高齢でも元気で活躍できるまちづくり
•よりよい町内交通体系の確立
•地域・住民の繋がりがある「支えあい」のまちづくり
18
【具体的な施策】
◆ 健康増進、意識向上事業
•生産年齢にあたる世代の健康づくり、健康への意識向上を図り、将来の保険給
付費抑制のため、疾病の重症化を予防します。町の豊かな自然などの資源を活
用し健康増進・健康寿命の延伸を進めるとともに、町の豊かな自然の中で高齢
者が元気で活躍できる環境を作り、「金山町の生産年齢=15~75歳」を目指し
ます。町民自らも健康へ意識をし、積極的に健康増進事業に参加し、生涯現役
を目指しましょう。
◆ 町内交通・交通弱者対策事業〈一部先行型〉
•町内交通体系を充実させることで、買い物や通院する交通弱者の対策を実施す
るとともに、2次交通体系の整備により観光客が移動する利便性を向上させ、高
齢者が暮らしやすい町、観光客が周遊しやすい町を目指します。JR只見線は町
民の貴重な公共交通機関です。大規模輸送による観光振興、国道にう回路がな
い道路事情に対する防災面からも、不通区間の鉄路復旧を目指すとともに、観
光資源としての活用促進を図ることで利用者数の増加を目指します。また、住
民も積極的に公共交通機関を利用しましょう。
◆ 地域・住民の連携促進事業〈一部先行型〉
•集落機能の維持方法を検討し支援を行うとともに、集落等の環境維持、活性化
を「しごと」に結び付ける仕組みづくりを検討します。伝統文化の継承、埋も
れた資源の発掘など地域の魅力の発掘・磨き上げを支援し、住民の絆を保つと
ともに、地域おこし協力隊を積極的に受入れ、若い人材による地域の活性化を
図ります。町民一人ひとりの防災に対する意識を高めるとともに、伝統的に残
る地域の繋がりを強め、行政区や消防団、消防団OB、婦人消防クラブなどを中
心とした「共助」による防災体制を強化することで、「自助」「共助」「公助」の三
面で安心のまちづくりを行います。
19
◆ 空き家対策事業〈一部先行型〉
町内空き家の状況を把握し、改修補助を進め利活用を促進するとともに、特定空
き家又は同等の空き家に関しては、景観・防災の面からも問題があるため、所有
者に解体等を促し自主的に解体を実施する所有者に対して支援を行います。ま
た、移住・定住を促進するため、空き家を「住」の資源として捉え、所有者の同
意を得た上で、空き家バンクに登録するなど積極的に情報を発信するとともに、
空き店舗を活用した起業等の支援策を検討し、空き家の利活用を促進します。
◆ ラジオ難聴対策事業
災害発生時にはラジオは有効な情報伝達手段であることが近年の災害等で確認さ
れていますが、町内は地理的要因から多くの地区でラジオの難聴地域となってい
ます。国などの事業を活用し、ラジオ難聴解消に取組み情報伝達手段の多様化を
実施します。また、平時はラジオ等のメディアを活用して町の魅力や情報を積極
的に発信し、町内外に広めることで、定住や交流人口増を目指します。
【重要業績評価指標(KPI)】(目標年次:平成31年度)
•国民健康保険特定保健指導実施率 43.5%(H26年度)⇒ 60%(H31年度)
•毎日飲酒する割合 62.6%(H26年度)⇒ 50%(H31年度)
•町内公共交通機関利用者数
(町営バス、委託路線)8,848人(H26年度)⇒ 9,000人(H31年度)
•町事業によるJR只見線利用者数 ⇒ 25,000人(H31年度までの累計)
•地域おこし協力隊受入人数(延べ)と協力隊終了後の定住者数
受入人数(延べ)5人(H26年度)⇒ 10人(H31年度)
協力隊終了後の定住者数 ⇒ 4人(H31年度)
•空き家への新たな移住・定住件数 ⇒ 6件(H31年度までの累計)
•ラジオ難聴解消のための中継局設置 ⇒ 3局
•ラジオによる町情報発信回数 ⇒ 12回/年
20
【行動指標】
•健康診断受診・生活習慣改善・運動習慣の啓発
•アルコール総摂取量減少運動の実施
•介護予防運動の実施(1回/週 5会場)
•交通体系再整備に係る検討
•JR只見線利用促進運動の実施、観光利用の促進
•地域活性化活動に対する支援・補助(2件/年)
•地域おこし協力隊の募集及び活動・定住支援
•空き家対策の協議会設置・空き家に関する情報提供
•ラジオ難聴解消のための中継局設置
主たる施策対象(ターゲット)
内
容
~14 歳
~49 歳
~64 歳
65 歳~
健康診断受診・生活習慣改善・運動習慣の啓発
●
●
●
アルコール総摂取量減少運動の実施
●
●
●
介護予防運動の実施(1 回/週
移住
定住
●
●
●
5 会場)
交通体系再整備に係る検討
観光
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
JR 只見線利用促進運動の実施
観光利用の促進
地域活性化活動に対する支援・補助(2 件/年)
地域おこし協力隊の募集及び活動・定住支援
空き家対策の協議会設置
●
●
●
●
●
●
空き家に関する情報提供
ラジオ難聴解消のための中継局設置
●
21
●
■ 「や」 =「やっぱいいべぇ」金山町
≪基本目標 3≫
「来訪者を惹きつける」町づくり
≪数値目標≫(目標年次:平成 31 年度)
● 観光入込客数 44,200人(H25年度)⇒ 110,000人(H31年度)
● IJU(移住)ターン件数 10件(H31年度までの累計)
【現状と課題】
•東日本大震災、新潟福島豪雨災害前と比較し、観光入込客が減少
86,000人(H22年度)⇒ 44,200人(H25年度)
•只見川の川霧、沼沢湖、炭酸などの観光資源を活かしきれていない
•「紅葉が美しい鉄道路線ベストテン」第1位に選出されるなど、観光資源でも
あるJR只見線が一部不通で代行バス運行となっている
•町の魅力、充実した子育て支援制度などの町外への情報発信が弱い
•就農者の高齢化、生産年齢人口の減少が進んでいる
•空き家が増加している
•手工芸、歌舞伎、古民具など特徴ある文化や歴史がある
•豊かな自然が残り、町民の人柄も良く、支え合いの精神が残る
【目指す方向】
•地域の魅力を磨き交流人口増加
•IJU(移住)ターンの促進、受入体制の整備
•新規就農支援及び移住支援のワンストップ化
•町の情報発信力強化
22
【具体的な施策】
◆ 地域の魅力向上事業〈一部先行型〉
•町内に点在する炭酸水、温泉、自然環境など地域資源を地域団体と連携して磨
き上げ、魅力をSNS等(注4)を使い発信することで、若い男女にも観光地としての
知名度向上を図るとともに、インバウンド(訪日外国人旅行)の受入体制の整
備を行います。「道の駅奥会津かねやま」を町の観光・物産の中核施設として
位置付け、より充実させることで、観光による交流人口の増加を図るととも
に、近隣町村が連携して奥会津の魅力を発信する施策を検討します。
◆ IJU(移住)ターン促進事業〈一部先行型〉
•福島県が首都圏在住の「ふるさとふくしまファンクラブ」会員に実施したアン
ケートによると、20代~50代の約半数が移住について検討または興味を持ち、
移住後の住まいの形態は中古住宅を希望する人が多いことが分かります。町で
実施している空き家調査を基に情報の提供を進め、住宅改修や若い世代の住宅
賃貸者への支援を行います。これまで行ってきた施策についても、若者や女性
のニーズに合わせ支援策の充実を図ります。また、自然条件等を知る町出身者
(Uターン希望者)及び若年者をターゲットとした新たな支援制度の立ち上げ
などの施策展開も視野に移住促進事業を実施します。
23
移住後に希望する住まいの形態
その他
10%
賃貸住宅
28%
中古住宅(持家)
41%
新築住宅(持家)
21%
(出典) 福島県「定住・二地域居住に関する意識調査」
◆ 就農・就職支援事業
•移住希望者の年代によって、希望する収入月額の幅は大きく異なります。比
較的若年の移住希望者には、移住フェアなどで町内企業と連携して町内求人
の紹介を行うなど、移住者の就職情報を提供するとともに、就農希望者の相
談窓口ワンストップ化を行い、特産品を活かした「稼げる農業」を確立し、
特産品や6次化製品の生産拡大を目指します。また、研修の受講や各種資格取
得の支援を実施することで就職の幅を広げ、所得の向上を図ることで移住・
定住を促進します。
•50代後半以上の移住希望者には、登山や町営スキー場、沼沢湖でのカヌーな
ど豊かな自然がある町内で、都会ではできなかった生活が実現できる環境づ
くり、田舎暮らしでの「生きがい」として特産品の生産や「手仕事」の継承
など第二の人生を金山町で送るライフスタイルの提案を行います。
24
移住後に希望する収入月額
30~39歳
不明
6%
40万円以上
22%
40~49歳
10万円未満
10~20万円
5%
未満
11%
30~40万円
未満
28%
30~40
万円未
満
17%
20~30万
円未満
23%
40万円以上
18%
不明
3%
10万円未満
5%
10~20万円
未満
17%
20~30万円
未満
28%
20~30万円
未満
53%
60~69歳
50~59歳
30~40万円
未満
3%
40万円
以上
5%
30~40万
円未満
9%
10万円未満
18%
40万円
以上
7%
不明
11%
10万円未満
34%
10~20万円
未満
38%
10~20万円未
満
23%
20~30万円
未満
16%
(出典) 福島県「定住・二地域居住に関する意識調査」
25
◆ ふるさと情報発信事業〈一部先行型〉
•町には特徴ある観光資源が多く点在し、教育支援や移住支援の施策も多く実施
しています。しかし、これまでの紙媒体を中心としたPRのみでは町の知名
度、特徴ある施策の認知度の向上にも一定の限界があります。それらを、SNS
を始め各種メディアを通じ県内外へ周知することで「選択地の一つ」⇒「観光
で訪問」⇒「魅力を実感」⇒「移住・定住」と繋がるサイクルの確立を目指し
ます。また、景勝地にライブカメラを設置するなど、リアルタイムでの状況提
供の導入を検討していきます。
◆「自然教育村」の再構築事業
•町には元気で活力のある高齢者が多くいらっしゃいます。豊かな自然と高齢者
が持つ「手仕事」「昔からの知恵」を活かし、教育旅行や体験学習を行う「自
然教育村」の再構築を図ります。そのため、町で多く所有している古民具や文
化財の調査を進め、活用方法を検討し地域の資源として活用することで、体
験・観光による交流人口の増加を目指し、そのための受入体制整備を行いま
す。また、町内の児童・生徒、若い町民にも町の歴史や文化を伝えることで、
郷里への誇りと愛着を高めます。
◆ 学術機関や都市との交流促進事業
•町には元気で豊富な知見を持つ高齢者が多く、昔からの知恵が受け継がれてい
ます。大学などの学術・研究機関や都市に生活する方々との交流を深め、都市
部では見られなくなった伝統・文化、特色のある食材などを広めるとともに、
新しい視点、外部からの視点を取り入れることにより、新たな産業、新しい施
策へ繋げる取組みを行います。
26
【重要業績評価指標(KPI)】(目標年次:平成31年度)
•道の駅振興施設利用者数 92,595人(H26年度)⇒ 110,000人(H31年度)
•空き家への新たな移住・定住件数 ⇒ 6件(H31年度までの累計)
•IJUターンのうち45歳未満件数 ⇒ 5件(H31年度までの累計)
•移住・就農フェアへの参加 ⇒ 3回/年
•町公式 facebookリーチ(閲覧者)数 ⇒ 100,000件(H31年度までの累計)
•農家民泊等、新たな宿泊施設開業件数 ⇒ 3件(H31年度までの累計)
•学術・研究機関との交流件数 ⇒ 15件(H31年度までの累計)
【行動指標】
•道の駅周辺整備の検討
•観光地や集落のサイン(案内・誘導看板)整備、多言語化への対応
•地域資源の魅力向上に対する補助(団体など対象)
•物産・観光イベントへの参加・実施(町内外 各6回/年)
•移住後の収入モデルケースの調査・作成
•空き家対策の協議会設置・空き家に関する情報提供
•若者を対象とした各種支援制度の充実・継続
•メディアを活用したふるさと情報発信の充実・継続(随時発信)
•文化財や古民具利活用の調査・検討
•宿泊施設の後継者・開業への支援
•学術機関、町外団体、ゆかりのある個人との繋がり強化
27
主たる施策対象(ターゲット)
内
容
~14 歳
~49 歳
~64 歳
65 歳~
観光
移住
定住
●
道の駅周辺整備の検討
観光地や集落のサイン(案内・誘導看板)
●
整備、多言語化への対応
地域資源の魅力向上に対する補助
●
●
●
●
(団体など対象)
物産・観光イベントへの参加・実施
●
(町内外 各 6 回/年)
●
移住後の収入モデルケースの調査・作成
空き家対策の協議会設置
●
●
●
●
●
●
空き家に関する情報提供
若者を対象とした各種支援制度の
●
●
●
●
充実・継続
メディアを活用したふるさと情報発信の
●
●
充実・継続(随時発信)
文化財や古民具利活用の調査・検討
●
宿泊施設の後継者・開業への支援
●
●
●
●
●
●
●
●
●
学術機関、町外団体、ゆかりのある
●
個人との繋がり強化
28
●
●
■ 「ま」 =「まっとやんべぇ、若者応援」金山町
≪基本目標 4≫
「若者の希望をかなえる」町づくり
≪数値目標≫(目標年次:平成 31 年度)
● 15~49歳の若者人口
399人(H26年度)⇒ 420人(H31年度)
● 1年間の出生数 4.6人(直近5年間平均)⇒ 8人(H31年度)
【現状と課題】
•年間の出生者が少ない状況が続いている
•15~24歳の町外への流出が多く、若者が住みたいと感じる割合が少ない
•経営者の高齢化が進み、買い物や食事をする場所が減少している
•若者の交流の場、出会いの場が少ない
•教育関係の支援が充実している
•町営の県立高校学生寮が運営されている
•町内に県立川口高等学校があり、介護や福祉を学ぶなど特色ある教育が行わ
れている
【目指す方向】
•0歳~18歳までの子育て・就学支援
•町内生活環境、利便性向上による定住促進
•就職・結婚・出産などに対する応援事業の展開
•県立川口高等学校への支援
29
【具体的な施策】
◆ 子育て・就学支援事業〈一部先行型〉
•町では「地域一体型ふるさと教育」として、0歳~18歳までの教育に対する支
援を行っています。「子どもは町の宝」として捉え、教育に係る保護者の負担
軽減、児童・生徒の各種体験事業を充実することで、教育環境面での都市部と
の格差を是正するとともに、小規模校ならではの特色ある教育環境の充実を図
ります。
分類
社
会
教
育
学
生
支
援
結
婚
住
居
項目
対象、条件などの概要
主な内容
地域一体型ふるさと教育
町内の0~18歳までの乳児・幼児・児童・生徒(県立川口高等学校生を 地域や学校等施設間の連携を強化
含む。)
したふるさと教育の展開
放課後子ども倶楽部
町立小学生
放課後の遊び場等の提供
こめらっこ広場
町立小学生
休日の体験型学習及びレクリエー
ション
スポーツ少年団
町立小・中学生
スポーツ少年団活動の推進・助成
スポーツ推進事業
町立小・中学生含む町民
スポーツの普及と技術向上
サマースクール事業
町立小・中学生
夏休み期間の学力向上
学習支援事業
町立小・中学生・若桐寮生及び一般
英会話や習い事の支援
若者が集う場事業
独身者
婚活イベント等の実施
空き家の紹介
移住・定住希望者
空き家情報の提供
町営住宅
単身者・家族向け
町営住宅貸与・維持管理
30
項目
分類
結
婚
・
出
産
子
育
て
・
医
療
義
務
教
育
高
等
教
育
就
労
対象、条件などの概要
主な内容
結婚祝金
夫妻あるいはどちらかが町民で、定住の意思がある方。
1組50,000円
結婚対策資金利子補給
結婚を機に金融機関(会津みどり農協)から借り入れを行う方で、町内に 一組当たり2百万円以内(期間7年以
住民登録を有し、実際に居住し、町に永住する意思があり、町税等の滞 内)の融資額の年間利子の2/3の額
納ない方。
を補給。
出産祝金
出産によって父又は母となった方。出産の日において町民で定住の意
思がある方。
1子につき50,000円
母子健診費助成
1ヶ月児健診にかかる費用の助成
1ヶ月児健診にかかる費用
(上限5千円)
チャイルドシート
ジュニアシート貸出
6歳未満
無料貸出
保育料無料化
町内保育所児童
保育料無料
時間外保育
町内保育所児童
延長保育・土曜保育の受入れ
医療費無料化
高校終了まで
医療費無料
予防接種無料化
高校生以下
インフルエンザ予防接種無料
給食費支援
町立小・中学生
給食費無料
教材費支援
町立小・中学生
教材費無料
入学準備品支援
町立小・中学生
運動着、制服(各1セット)無料
修学旅行支援
町立小・中学生
修学旅行無料(旅費等)
町奨学金制度
高等学校 月額30,000円(上限)
県立川口高等学校へ、県立川口高等学校から大学・専修学校等へ進学
それ以外 月額50,000円(上限)
する者
で奨学金の無利子貸与
教育活動支援
川口高校生徒 (桐径会より)
入学準備支援金(1年生)30,000円
修学旅行支援金(2年生)20,000円
就職活動支援金(3年生)20,000円
各部活動への補助
生徒通学費補助
川口高校生徒 (桐径会より)
通学費用半額補助
寄宿舎補助
川口高校生徒で寄宿舎(県営)入寮者(桐径会より)
食費半額補助
寄宿舎運営費補助
若桐寮支援
川口高校生徒で若桐寮(町営)入寮者
食費自己負担額20,000円/月
光熱費その他の費用は無料
教育訓練給付金
指定教育訓練講座の受講を終了した者(要件あり)
受講費用の1/2(上限50,000円)
工場等雇用奨励事業
新規雇用者を雇用した事業者(要件あり)
新規雇用者1人につき50,000円
賃貸住宅生活支援
金山町に住所を有し、町に永住する意思があり、40歳未満又は子育て
6ケ月に1度、月額5,000円を町内の
世帯(0歳~18歳までの扶養が1人以上いる方。小中学生は町立学校、
商品券で支給。(10%プレミア付き。
高校生は川口高校に通学している児童生徒に限る)。賃借料月額
実質月5,500円)
10,000円以上。転勤が伴う職種、公務員、町税滞納者は対象外。
遠距離通勤生活支援
金山町、只見町、昭和村、三島町、柳津町以外の町外の勤務地に勤務
して金山町に住所を有し、町に永住する意思があり、40歳未満又は子育 6ケ月に1度、月額5,000円を町内の
て世帯(0歳~18歳までの扶養が1人以上いる方。小中学生は町立学
商品券で支給。(10%プレミア付き。
校、高校生は川口高校に通学している児童生徒に限る)。勤務日数が月 実質月5,500円)
15日以上。町税滞納者は対象外。
空き家改修補助
空き家状態から1年以上経過した補助対象者所有の物件。町民及び移
住宅部分の改修。設備は対象。対象
住者(年度末までに転入すること)。定住の意思があり、町税等滞納な
経費の2/3補助。上限100万円。
し。改修を町内業者で実施。
住宅改修補助
建築後5年以上経過した補助対象者所有の物件。町民(年度末までに
転入なら対象となる)で世帯員の増員を伴う。定住の意思があり、町税
等滞納なし。改修を町内業者で実施。
生
活
住
宅
31
住宅部分の改修。設備は対象。対象
経費の2/3補助。上限100万円。
◆ 後継者育成・応援事業
•町内の各産業で後継者不足(不在)の状態となっています。商店等の後継者不
足は今後、町内での買い物や農産物生産量減少など生活・産業環境の低下につ
ながります。現在の経営者、後継者のニーズを把握し、資格取得応援や町内で
の起業、空き店舗を活用した起業の支援を行い、生活環境の維持向上を図ると
ともに、町内での若者の職場創出を図ります。
◆ 若者定住・結婚応援事業〈一部先行型〉
•住宅賃貸者や遠距離通勤者への支援を実施することにより、若者の町内定住の
促進を図ります。町内独身者を対象に若者の交流の場を設けることで出会いの
機会を多くし、将来のパートナー探しの手助けを行うなど結婚支援を実施し、
少子化対策に繋げていきます。また、男女の仲を取り持つ人づくり、雰囲気づ
くりに努めます。町民も地域の「おせっかいさん」になって、町と一緒に若者
の結婚支援を行いましょう。各種資格取得への支援を行うことで、若者や移住
者の就業機会の拡大や所得向上、建設・介護分野での雇用と求人のミスマッチ
解消を図り、町内で不足している分野での有資格者の充足、起業・自営の応援
に繋げていきます。
◆ 県立川口高等学校支援事業
•県立川口高等学校は町内唯一の高校であり、福祉の資格につながる選択科目や
地元の老人ホームでの実習など先進的な教育を実施しています。町では、これ
までも後援会組織を通じて支援を実施してきましたが、学生のニーズを的確に
捉え、より有効な支援策を実施することにより、将来の町を担う人材を支援し
ていきます。
32
【重要業績評価指標(KPI)】(目標年次:平成31年度)
•児童・生徒に対する体験学習等の開催件数 ⇒ 15件(H31年度までの累計)
•高校・大学新卒者の町内就職者数 ⇒ 20人(H31年度までの累計)
•新たな資格取得者 ⇒ 12人(H31年度までの累計)
•町内在住者の結婚組数 ⇒ 40組(H31年度までの累計)
•県立川口高等学校への就職支援事業 ⇒ 13回(H31年度までの累計)
【行動指標】
•子育て・就学支援の充実・継続
•児童・生徒に対する体験学習等の実施
•資格取得応援制度の確立と実施
•若者定住促進に関する施策の展開・補助の継続
•住宅取得・改修支援制度の検討、充実
•若者の交流の場事業(1回/年)と結婚対策事業の展開
•大学と連携した教育・文化事業の実施
主たる施策対象(ターゲット)
内
容
~14 歳
~49 歳
子育て・就学支援の充実・継続
●
児童・生徒に対する体験学習等の実施
●
移住
定住
●
●
●
●
●
資格取得応援制度の確立と実施
●
若者定住促進に関する施策の展開・補助の継続
●
住宅取得・改修支援制度の検討、充実
●
~64 歳
●
65 歳~
●
観光
●
●
●
●
●
●
若者の交流の場事業(1 回/年)
●
結婚対策事業の展開
大学と連携した教育・文化事業の実施
●
●
33
●
第3
まとめ~事業の推進と検証
町では「人口の減少に歯止めをかけ、地域の活性化を推進する取組みについて
全庁的かつ戦略的に推進し、誰もが安心して暮らせる持続可能な金山町を築いて
いくため」町長を本部長に推進本部を設置しました。町人口ビジョン・町総合戦
略で掲げた目標に向かって、従来の「縦割り」ではなく、各課で行う施策が連携
(リンク)することで、より大きな効果が期待できます。
町総合戦略等策定にあたっては、産官学金労言に加え住民・議会からも幅広く
委員を選定し、「金山町総合戦略策定・検証委員会」を立ち上げ、様々な視点か
らご意見をいただいたところです。今後、目標達成に向け実行し、毎年、実施事
業の効果、KPI の達成度などについて委員会で意見を聴取し、検証の結果を踏ま
え、必要に応じて戦略(計画)を修正・変更する、いわゆる「PDCA サイクル」に
のっとり事業を進めます。また、現状や課題の把握・分析については、今後も
「地域経済分析システム(RESAS)」を活用していきます。
町総合戦略は立案した事業の実施を町民一人ひとりが注目し、参加する事が大
切です。「人が少ないから」「もう年だから」ではなく、自分のできる範囲で積
極的に行動することが地域の活性化に繋がります。若者や町外から移り住んだ人
たちと絆を作り、お互いの考えを尊重し、支え合うことが大切です。また、現在
は自治体の枠を超えて広域的に連携し、活動することも重要となっています。よ
り柔軟な発想と行動力が求められていると言えます。
町総合戦略は戦略を立てることが目標ではありません。町、関係機関、町民が
危機意識を持って、それぞれが出来ることを実行し、実現させることが重要で
す。失敗を恐れずに、町民一人ひとりが取組むことで、地域に活力が戻り、子ど
もから高齢者まで全ての町民が輝くことができます。
活力のある町には人が集まります。人が集まると仕事ができます。仕事がある
と更に活力が生まれます。
町は「か・ね・や・ま」プロジェクトの達成に向かって、地域の資源に磨きを
かけ、小規模でも活力があり美しい「一流の田舎」を目指します。この町総合戦
略はその第一歩となるものです。
34