速報! ITEM in JRC 2015

2015
国際医用画像総合展
速報!
ITEM in JRC 2015
Be Cool and Practical
■会期 2015年4月17日(金) 9:30〜開会式
10:00〜17:00
18日(土) 9:30〜17:00
19日(日) 9:30〜15:00
■会場 パシフィコ横浜 展示ホール A(一部)
、
B、C、D
ITEM in JRC 2015
GE Healthcare
新リリースの 3 T MRI『SIGNA Pioneer』をはじめ、
『Revolution CT』、そして、ブレストケアや肝疾患ソ
リューションなど多彩な展示を行った。ソフトバンクの
感情認識パーソナルロボット「Pepper」が出迎える同社
ブースは、
「Advancinghealthcare…together. ~お
客様とともに医療の未来を~」をテーマに掲げている。
3T MRI『 SIGNA Pioneer』
『SIGNA Pioneer』
は、 従 来 機 種 か ら
ハ ー ド、 ソ フ ト と
も に 一 新 し、 検 査
効 率 向 上、 高 画 質
と優れた設置性を
実 現し た 次 世 代 型
MRI。1回の ス キャ
ンで複数画像が得ら
れる高性能の画像再
構 築 技 術「MAGiC
( M A G n e t i c
resonance image
Compilation)
」を臨床向け機器としては業界で初めて搭
載したほか、MR 検査時に音を発生させない同社独自の
技術「SILENT SCAN」を搭載するなど患者の負担軽減
を図った。また、設置面積が 1 . 5 T 機器設置に必要な面
積とほぼ同等の 30 m 2 以下としたほか、業界最少のシス
テ ム 必 要 電 源 容 量 で 77 kVA を 実 現 す る(通 常 は
100 kVA 以上。同社製品比)など、病院経営者の収益面
での要望にも応えた。
ブレストケア
デジタル・ブレスト・トモシンセシス『SenoClaire』、
房用超音波画像診断装置『Invenia ABUS』をはじめ、デ
ジタルマンモグラフィや MR、PET など同社がもつ乳が
んケアのトータルソリューションを展示するコーナーを
設けた。アジア人女性にはデンスブレストが多いなど、
1 人 1 人のリスクに応じた個別化検診の必要性を同社で
は推進しており、女性のストレス・不安を解消し、より
やさしい医療環境の提供を目指している。
肝疾患ソリューション
肝線維化診断に期待される
MR Touch や Shearwave
エラストグラフィ(LOGIQ
E 9)な ど を 展 示。LOGIQ
E 9 にはセンサ内蔵型プロー
ブも搭載され、 高画質化シ
ングルクリスタル採用でセ
ンサ装着なしで Fusion がで
きるほか、Shear Wave が
可能となる。
マルチスライス CT『Revolution CT』
CT に求められる 3 大要素「高分解能(画質)」
「 高速化(ス
ピード)」
「 カバレージ(撮影範囲)」を最高レベルで追求し
た最上位機種『Revolution CT』。
CT ブ ー ス で は、 線 量 最 適 化 支 援 ソ リ ュ ー シ ョ ン
「DoseWatch」を紹介。医療施設内の線量データを可視
化し、院内の線量最適化への活用を進めていく。
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映像情報メディカル 2015年5月
医用画像クラウド型外部保存サービス
「医知の蔵 2.0」
進化・連携・標準化という 3 つのキーワードを掲げて紹
介。バージョンアップは年に 3~4 回という短いスパン
で実施しており、日本にも開発チームを常駐。日本国内
のユーザとの距離を近くすることで迅速な対応を実現し
ている。
展示会レポート
SIEMENS
シーメンスのイノベーションから生み出さ
れた製品群とソリューションが体験できる、
多くの新製品、技術を展示。
超音波画像診断装置
『ACUSON SC2000 PRIME』
“TwinBeam Dual Energy”搭載シングル CT
『SOMATOM Definition Edge』
新たに開発された
3 D 経食道プロー
ブ『Z 6 Ms プロー
ブ 』は、 先 端 部 分
のサイズ・ 厚みを
小さく設計されて
いる。 患者には飲
みやすく、 検査者
には挿入しやすく
なり、 より安全で
負担の少ない検査
を行うことができる。操作ハンドル部分にはカスタマイ
ズ可能な 4 つのボタンを配置し、装置本体から離れた場
所でも快適で効率的な操作が可能。
本製品では、心臓の広範囲の 3 D 画像、3 D カラードプ
ラ画像を心電図同期することなくリアルタイムに描出す
ることが可能であり、術後の弁周囲逆流の評価なども広
範囲で瞬時に行うことができる。また、僧帽弁だけでな
く大動脈弁まで自動解析可能な世界初のソフトウェア
「eSie Valves(イージー バルブス)」を搭載。
本製品に搭載されてい
る「TwinBeam Dual
Energy」は、シング
ル ソ ー ス CT で も 1
回の照射でデュアル
エナジーイメージン
グを撮像できる技術
で あ る。X 線 管 の 新
た な 設 計 に よ り、1
つの X 線管から照射
される 1 本の X 線束を 2 種類のエネルギースペクトルに
分割・最適化することで、同時に 2 種類の異なるエネル
ギーの画像データを取得する。これにより、従来の単純
な形態情報だけではなく、組織分別・解析や描出、金属
に起因するアーチファクトの低減、石灰化や骨の除去な
どが可能となる。
1.5T MRI『 MAGNETOM Amira』
1 . 5 T MRI 装置『MAGNETOM Amira(マグネトム アミラ)』は、高い臨床価
値と運用コストの低減が求められている日本の市場に向けて開発されたハイエ
ンドの 1 . 5 T MRI 装置。本装置には、静音撮像技術“Quiet Suite”や動体ア
ーチファクトのない 3 D 撮像かできる“FREEZEit”などの、ハイエンド 3 T
MRI 装置と同等の撮像機能を備える一方、マグネット内のヘリウムの状態を常
に詳細にモニタすることにより、ヘリウムの再液化、循環を行うコンプレッサ
の動作を制御する新技術「Eco-power」を搭載。これにより最大 30%の電力消
費削減を実現し、運用コストの大幅な低減を可能にしている。
ワイヤレス&モバイル FD 対応移動型
フルデジタル X 線撮影装置新型『Mobilett Mira Max』
本製品は、従来の移動型フルデジタル X 線撮影装置『Mobilett Mira』のワイヤレス FD
を軽量・スリム化したものであり、搭載されているワイヤレス FD「MAX wi-D」
( 視野
サ イ ズ 35 cm× 43 cm、 外 形 厚 19 mm、 総 重 量 3 . 0 kg)は、 従 来 型(外 形 厚
25 mm、重量 4 . 8 kg)から大幅に軽量・スリム化し、画像表示時間や充電時間も短縮
されている。さらに、視野サイズ 24 cm× 30 cm のワイヤレス FD「MAX mini」
(外
形厚 16 mm、重量 1 . 6 kg)も加えたことで、保育器内や手、膝などの小さな関節の検
査へも対応しやすくなった。また、
『Mobilett Mira』同様、最大 35 kW の高出力によ
り可能となる短時間照射によって、動きによるボケを抑えた高画質撮影が可能となる。
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ITEM in JRC 2015
TOSHIBA
100 周 年 を 迎 え た 東 芝 の 医 用 機 器 事 業 は、
“safety”
に対し総合的に取り組んでおり、
“360
degree safety―目を引く技術、心に残る信頼”
をテーマに掲げた。次世代Premium Compact
CT や新機能を搭載した 3 T MRI など、昨年より
出品数を増やしたブースで賑わいをみせていた。
16 列検出器/
32 スライス CT
『Aquilion Lightning』
『Aquilion Lightning』
は架台のハードウェアを
一 新 し、 東 芝 製 CT ス キ
ャナラインアップの中で
最小クラスの設置スペー
スを実現するとともに、多様な検査にも柔軟に対応でき
るよう大開口径を実現。さらに撮影プロセスのすべてを
見直し、同社最高機種『Aquilion ONE』で開発された最
新技術を多数搭載した。
80列/160スライスCT
『Aquilion PRIME』
『Aquilion PRIME』
は最小設置スペース
14 . 8 m 2 を実現し、
さらに電源容量や
待機電力を抑え省
エネ化を図ったシス
テ ム。 新 型 検 出 器
「PUREViSION Detector」は検出器性能を大幅に改善
し、 被 ば く 低 減 と 画 質 の 向 上 を 実 現。 さ ら に、AIDR
3 D を進化させた AIDR 3 D Enhanced、および金属ア
ーチファクトなどを低減する画像再構成技術 SEMAR を
搭載し、被ばく低減と画質の向上を実現している。
X 線循環器診断シス
テム『Infinix
Celeve-i INFX8000C』
カテーテル血管内治
療と外科的治療を併
用した“Hybrid アプ
ローチ”を外科室で可
能 と す る た め、 カ テ
ーテル寝台を O.R. 専
用手術台に置き換えた新しい Angio システム。高速 3 D
撮影機能による負荷低減と線量マネージメント
「DoseRite」がよりよい医療環境を創造する。
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映像情報メディカル 2015年5月
320 列 Area
Detector CT
『Aquilion ONE /
ViSION FIRST
Edition』
『Aquilion ONE /
ViSION FIRST
Edition』の国内販売
を 4 月 17 日 よ り 開
始。空間分解能の向上、低コントラスト検出能の向上、
被ばく線量の低減、そして精査で使用可能な画像再構成
速度を実現といった特長をもつ同装置は、順投影適用モ
デ ル ベ ー ス 逐 次 近 似 再 構 成(FIRST:Forward
projected model-based Iterative Reconstruction
SoluTion)を搭載。FIRST は、従来の X 線 CT の画像再
構成(FBP:Filtered Back Projection)に比べ、低線
量で高画質な画像の提供が可能な新たな画像再構成。
3T MRI システム
『Vantage Titan 3T』
新型の傾斜磁場システム
「Saturn Gradient」
と、一新されたソフトウ
エア「V 2 . 5」を新たに搭
載。 開 発 コ ン セ プ ト
「BOOST」の も と、 画
質、撮像時間、操作性の
向上を実現している。
超音波診断装置『Aplio 500 Platinum Series』
組織の硬さを定量化する Shear wave の他にもさまざま
な新機能を搭載し、高い診断から治療までを幅広くサポ
ートする新機能も追加された。
放射線治療システム『Versa HD』
エレクタリニアックの最高機種であり、全身のさまざま
ながんを治療できるよう設計された高精度放射線治療シ
ステム。FFF(フラットニングフィルタフリー)技術や照
射中に CBCT 画像を同時に収集する最新機能も搭載。東
芝では、高度な治療を支援する一歩先の IGRT ソリュー
ションとして、CT 同室設置例も紹介した。
展示会レポート
日立製作所ヘルスケアグループ
1972 年に世界初の CT がイギリスで発表されてからわ
ずか 3 年後の 1975 年に国産初の頭部診断用 CT を誕生
させて以来、今年で 40 年。
「Embracing Life through
Healthcare Innovation」をテーマに、真に診断しや
すい画質、使う人と被検者に優しいデザイン、ワークフ
ローを追求したソリューションや装置を展示した。
マルチスライス CT
『Supria Grande』
64 列 マ ル チ ス ラ イ ス CT
装 置『Supria Grande』
は、高速・広範囲撮影と高
画質を両立させるコンパク
ト&ハイパフォーマンスを
誇る。高速全身サブミリス
キャンにより MPR 画像の
描出がルーチン検査で可能
に な る ほ か、 被 検 者 に や さ し い 高 速 撮 影(胸 部
320 mm:4 . 5 秒/胸腹部 570 mm:7 . 5 秒)を実現。
また、逐次近似法を応用しノイズを低減する「Intelli IP」
を搭載。必要最小限の被ばく線量と、画像ノイズやアー
チファクトの低減による高画質化を同時に実現している。
超電導 MRI システム
『TRILLIUM OVAL』
横 幅 74 cm の OVAL(楕 円 )形
状のPatient boreをもつOVAL
シリーズの 3 T MRI。オープン
デザインのやさしさの系譜とし
て、よりリラックスして検査を
受 け ら れ る 快 適 な 検 査 空 間 と、
4 ch- 4 port 独立制御の RF 照射
方式によるムラの少ない確かな
画質を実現している。
移動型 X 線装置
『Sirius Starmobile tiara』
日立独自のパンタグラフアームとス
リムボディを受け継ぐ回診車にワイ
ヤレス FPD を搭載。愛くるしいフ
ォルムと数種のカラーデザインを取
り揃えている。
デジタルマンモグラフィシステム
『Selenia Dimensions』
乳腺構造の重なりを避けた高精細な
画像で的確な診断をサポートするト
モシンセシス(3D)に対応した次世
代マンモグラフィ。専用のバイオプ
シーガイドシステム「Affirm」と診
断 の 可 能 性 を 広 げ る「C-View・
TomoBiopsy」も紹介した。
X線透視撮影システム
『EXAVISTA』
FPD のメリットを最
大限に活かした多目
的デジタル透視撮影
シ ス テ ム。 シ ン メ ト
リーデザインにより、
医療現場における多
様な手技を支援する。
超音波診断装置
『ARIETTA70』
最 適 化 技 術「Symphonic
Technology」に よ り、 コ
ンパクトでありながら高画
質な超音波診断装置。これ
までの豊富なプローブライ
ン ナ ッ プ を 進 化 さ せ、
Multi-layered Crystal
Technology により、高感
度、高分解能を実現した。
ヘルスケアデータ統合アーカイブシステム
医療機関の各部門に存在するモダリティ画像など、多様な医療情報をファイル形式で一括管理する「ヘルスケアデータ
統合アーカイブシステム」。データセンターのストレージへの自動バックアップもできる。
予兆診断サービス
M 2 M/IoT システムにより世界中の納入装置から収集したセンサのビッグデータを分析し、部品の寿命や故障を予兆検
知し、装置の安全稼働に貢献する日立の IT ソリューション。現在は MRI にのみ対応だが、今後対応機器を広げていく。
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ITEM in JRC 2015
PHILIPS
映像、音楽、ライティングによるリラックス環境を提供す
る「アンビエント エクスペリエンス」など差別化アイテム
をはじめ、1955 年に世界に向けてイメージ・インテンシ
ファイアを搭載したモバイル Cアームシステムの販売開始
以来、今年で60 年となり、フィリップスの X 線外科用イ
メージの原点となる初代モバイルCアームも展示された。
移動型デジタル
X 線撮影装置
『Mobile
Diagnost wDR』
MRI 装置専用ライティングソリューション
『In-bore solution』
『In-bore solution』は、フィリップスが従来より販売し
ている医療機関向けライティングソリューションである
「アンビエント エクスペリエンス」の新たなソリューショ
ンとして、狭い MRI 装置本体の中で映像と音楽を楽しみ
ながらリラックスした環境で検査を受けられる。映像は
MRI 装置の背面に特殊モニタを設置し、特別に用意され
たミラーで投影している。また、MRI 検査中に発生する
音を軽減する新技術「ConforTone」により最大 80%の
ノイズを低減できる。
FPD搭載モバイルCアームシステム『Veradius Unity』
Veradiusシリーズ第 3 世代となるFPD搭載機種となり、
モバイル C アームシステムでありながら大視野を有する
『Veradius Unity』は、ステントグラフトを用いた腹部
大動脈瘤の治療や脳神経外科分野の血管内治療にも威力
を発揮する。
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映像情報メディカル 2015年5月
ホイールのついた可
動式で撮影場所を選
ばず、一般撮影室と
同等の検査環境を提
供できる。また、軽
量なカセッテ型ワイ
ヤレスポータブルデ
ィテクタ
「SkyPlate」
やグリッドレス撮影
を目指した新しいノ
イズ抑制処理技術
「SkyFlow」が 搭 載
可能で、病棟のみな
らず院内の急性期エリアにおいて優れた効率性とスムーズ
なワークフローを実現する。
超音波診断装置
『Affiniti』
コ ン セ プ ト は
「Mini EPIQ」。同
社のプレミアム超
音 波 診 断 装 置
『EPIQ』を 踏 襲 し
たデザインは、画
面サイズはそのま
まで筐体を小型化
(EPIQ と比較して
約 20%減)。トラ
ンスジューサには
PureWave ク リ
ス タ ル を 採 用 し、
さ ら に A.I. を 搭 載
した定量解析ソフ
ト「QLAB」や乳腺
や肝臓の硬度を定
量測定するエラストグラフィが搭載可能。心臓・腹部・産
婦人科などのすべてのアプリケーションに対応したオール
マイティな装置となっている。
展示会レポート
AZE
ACCUTHERA
キヤノンマーケティングジャパン(株)とキヤノンライフ
ケアソリューションズ(株)
との 3 社共同出展となった
今年は、医用画像の撮像か
ら解析・配信に至るまでの
全システムの完全統合を目
指した医用画像ソリューシ
ョンを紹介した。
3 次元医用画像解析ソフトウェア
『AZE VirtualPlace』
『AlignRT』
独自開発された 3 D 画像技術により、治療アイソセンタ
に対応した高解像度かつ精緻な 3 D 体表面データを作成。
動的かつ非侵襲的な 3 次元表面画像を、患者セットアッ
プの最中にリアルタイムに表示するほか、位置補正情報
は自動的に治療台に送信される。本製品は、リアルタイ
ム 3 D 監視機能を備えているため、制御室からの遠隔操
作も可能。リアルタイム監視は放射線照射中常に継続さ
れる。患者の動きが設定した許容値を超えた場合、ビー
ムを自動的に停止するようサポートする。
より高速、高精度を追求したCT画像解析ソフトウェアと、
ルーチンワークを意識した MRI を解析ソフトウェアを提
供する画像解析ワークステーション。
核医学画像解析ソフトウェア
『AZE VirtualPlace 隼』
「能統計解析パッケージ」
「 脳血流定量パッケージ」
「 心臓解
析パッケージ」
「 腫瘍解析パッケージ」の核医学画像解析ソ
フトウェア 4 つを提供。
スマートボリュームビューア『AZE Phoenix』
多様なデータを効率的に読影可能にする多彩な機能に加
え、ボリューム読影を支えるデータマネージメント実現
している。
ACCURAY
ALTIMA
放 射 線 治 療 機 器『サ
イバーナイフ M 6 シ
リーズ』
本機器は、すべての放
射線治療の実務で必要
な機能と効率性を有し
た、放射線治療機器。ロボットアームにコンパクトな直
線加速器を搭載。線量率は 1 , 000 MU /分。サブリミ
リメータの再現精度でピンポイント照射が可能である。
腫瘍の動きを自動的に追尾・検出し、照射角度を補正し、
少ない計画マージンで正常組織を保護する。
放射線治療機器『トモ
セラピー H シリーズ』
超音波システム『cQuest Dragonfly』
『cQuest Dragonfly』のシステムハードウェアは、すべ
ての超音波フロントエンドに必要なA/D変換、電源回路、
MCU および、システムデザインに好評な AutoFocus
ビームフォーミング・テクノロジーで構成されているた
め、ユーザは独自のソフトウェアの開発に注力すること
ができ、短期間で超音波診断装置の製品化が可能になる。
小型・軽量・PC が不要であり、本機 1 台で使用できる
ため、いつでも、どこでも検査が可能。また、スマート
フォンやタブレット端末等で検査画像を確認し、データ
送信が可能。循環器、乳腺、産婦人科などでの臨床検査
や遠隔・救急医療での用途に最適。
「TomoH シ リ ー ズ 」は、
使いやすさを追求し機能
向上を図った新しいデザ
インで、限られたスペー
スでも設置することがで
きる。患者ごとに合わせた治療計画を選択できる正確性・柔軟性・
効率性を有している。シンプルな形状から複雑な形状の腫瘍まで、
IMRTと寝台のスライドを組み合わせて多様な症例に対応できる。
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ITEM in JRC 2015
イメージワン
診療情報統合システム『ConnectioMeD』
『ConnectioMeD』は、医師を中心とした医療チームに
対して「必要な時に必要な情報を届ける」を理念の元に開
発された診療情報統合システム。電子カルテやオーダリ
ングシステムとは異なり、患者の大切な診療記録や検査
記録など病院内で患者にかかわるすべての記録を一元管
理する。患者の数十種類に及ぶ診療データを縦断的(時間
軸)
・横断的(診療科を超えて)に表示する直感的なインタ
フェイスは、治療やケアに必要な情報をわかりやすく表
示し、多角的視点から診療を行うための情報ソースとし
ての有用なシステムである。
インフォコム
動画/静止画参照用ソフトウェア
『RT Image Viewer』
インフォコムが培ってきた放射線画像管理のノウハウや
技術力を生かし、治療計画装置・治療装置とのオンライ
ン接続、DICOM-RTデータの長期保管・参照運用を実現。
放射線治療部門はもちろん、放射線治療を依頼された診
療科に対しても同じ画像を配信できるため、放射線治療
データの院内活用を強力に推進する。
DICOM-RT 形式での放射線治療データの保管が可能。
RT Image/RT Plan/RT Structure Set/RT Dose
情報の保管をサポートしている。
EIZO
手術室向け映像ソリューション『CuratOR』
同社では、映像のスペシャリストとして、手術室で求めら
れる映像環境のニーズにフィットする表示モニタや映像管
理ソフトウェア、さらにネットワーク環境も含めた総合的
な 映 像 ソ リ ュ ー シ ョ ン を 提 案。 会 場 で は、Surgical
Panel を展示。手術を効率よく行うため、術者が求める医
用画像や生体情報などを適切なタイミング、レイアウトで
モニタに表示させることができる。
『FlexScan EV2730Q』
“ちょっと足りない”を解消する縦ワイド×横ワイド(1,920×
1 , 920 ドット)モニタ。縦方向のスクロール頻度を減らすこ
とにより、作業の効率化、精度アップが見込める。
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映像情報メディカル 2015年5月
展示会レポート
ATEN ジャパン
『CM1164』
『CM 1164』は、コンソール用の DVI モニタの表示を分
割して、製品に接続された4台の DVI ソースデバイスを
出力し、ここから選択したデバイスのキーボード・マウ
スを操作することができる、モニタ分割切替器。
本製品はさまざまなディスプレイモードを提供している
のが特長。デフォルトでは選択ポートをフルスクリーン
で表示 ( フルビューモード ) するが、4台のコンピュータ
を1画面に同時に表示 ( クワッドビューモード ) したり、
選択したソースは中央に表示し、その他のソースを2~4
つの小さなウィンドウで表示 ( ピクチャ・イン・ピクチャ
モード デュアル/トリプル / クワッド ) するなどできる。
Canon
「One-Stop and HighQuality ~撮像から 3 D、
クラウドまで~」をテーマ
に、 医療現場が抱えるさ
まざまな課題を解決する
提案を行った。
キヤノン社製ラジオグラ
フ ィ『CXDI- 401 CW』
を使った馬淵龍先生(京都
大学医学部附属病院 放射
線 部 )ら に よ る「Digital
RRadiography」に よ る
新長尺撮影システムの臨
床評価」のパネル展示も行
われたほか、AZE の医療
画像解析システムを加え、
さらに充実した PACS ソリューション、医用画像クラウ
ドサービス基盤による遠隔読影インフラサービス画像保管
サービスや次世代 3 D ソリューションなど、キヤノングル
ープのトータルソリューションを紹介した。
エレクタ
『Versa HD』
エレクタリニアック
の最高機種『Versa
HD』は、 一 般 的 な
放射線治療はもちろ
ん、非常に正確な照
射が求められる複雑
ながんの治療も実施
可能なシステム。最
新のフラットニング
フィルタフリー技術
を採用した高線量率
モ ー ド と、 従 来 の
2 倍のスピードを誇
る高分解能 160 枚
リーフのマルチリー
フ コ リ メ ー タ
Agility との組み合
わ せ で、SRS や
SRT、VMAT などの先進治療が高いレベルで実現する。
また、患者セットアップの信頼性を高める管理機能や患
者保護を優先させたデザイン、さらに漏洩線量の大幅な
低減など、さまざまな側面から安全性も追求している。
GOODMAN
『Goodnet』
Multiframe DICOM
PACS『Goodnet』
は、DICOM 動 画 像
の蓄積・配信だけで
なく、インターベン
ション治療を含むカ
テーテル検査やエコ
ー検査などのレポー
トを管理する循環器
部門の管理ソリュー
ション。また、統合
型心機能解析システ
ムや心血管内エコー
解析システムなど循
環器科向けの各種解
析ソフトウェアもラ
インナップ。同社で
は、インターベンションデバイスメーカとしてのノウハ
ウを提供するとともに、 現場のワークフローに沿った
『Goodnet』活用のデモンストレーションの展示を行って
いた。
Vol.47 No.5
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ITEM in JRC 2015
クライムメディカル
システムズ
マンモグラフィ専用画像診断 WS『mammary』
世界初の 5 M 高精細カラーモニタを装備したマンモグラ
フィ専用画像診断ワークステーション『mammary』。
マンモグラフィに加え乳腺超音波、CT、MR などマルチ
モダリティ画像をモニタ上に画像表示できる。
マンモグラフィ所見とエコー所見を並べての総合所見入
力が可能となる。
Carestream
移動型 X 線診断装置
『DRX-Revolution Mobile X-Rayシステム』
ワイヤレスフラットパネルを搭載したこのハイグレード
モデルの回診車は、無線での連携をフル活用し、病棟や
救急、オペ室、ICU などの移動 X 線検査をよりスピーデ
ィー、より正確、よりパワフルに実現。
また、iPad 等に対応した参照ビューア「Vue Motion」
との連携も見どころの 1 つ。ストリーミング配信により
院内サーバへのアクセスやクラウド環境での利用ができ、
“何時でも・何処でも”データにアクセスしリアルタイム
コラボレーションの実現が可能になる。
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映像情報メディカル 2015年5月
クロノスメディカル
デバイス
心電同期+呼吸同期モニタ『Model 7810』
同社では、発売以来好評を博している米国 IVY 社製心電
同期モニタ、Model 7800/7600 を展示。遅延のない
ECG 信号送出・電離放射線ノイズ対策など優れた性能に
「4 極誘導電極」と「誘導自動選択」を採用。電極誘導選択
の煩わしさから解消され、さらに使いやすくなった。また、
薬事未承認ではあるが、
『Model 7810』も展示。本製品
では、他でも類を見ない心電図同期+呼吸同期モニタが一
緒になった製品
である。一緒に
なったことによ
り、それぞれに
購入することに
比べコストの低
減を図ることも
できる。
Kenko Tokina
ポータブル X 線撮影装置『PX-20BT』
『PX- 20 BT』は小型で軽量ボディのポータブル X 線撮影
装置。持ち運びが楽に行えるうえ、あらゆる撮影に対応
できる出力をもっている。表示文字 180°回転、撮影条
件メモリ機能、FPD撮影対応と、小型ながら機能も充実。
在宅医療現場や緊急医療現場など、あらゆる場面での X
線撮影に対応する。
新型支持器『PS- 12』は同社の従来品に比べ、重量を約
半分の軽量化を実現している。また軽量化だけでなく、
分解性や組立性に優れる。デザインにもこだわっており、
院内外の医療現場になじむ洗練されたデザイン性となっ
ている。
展示会レポート
KONICA MINOLTA
医療現場のさまざまなシ
ーンをクリアにし、より
よい医療の実現をめざす
「Be Clear―見える か
んたん つながる 」をテ
ーマに掲げ展示。
『Aero DR PREMIUM』
発売以来、サイズラインナップを
拡充し、病院・クリニック・在宅
医療の現場など多くのユーザに指
示を得ている『Aero DR』。在宅
医療など院内外のさまざまな場面
での利用拡大に伴い、ハードユー
スに耐えうる性能を徹底的に追及し、さらなる軽量化、
堅牢性が強化された。
超音波診断装置
『SONIMAGE HS1』
「みえる 」にこだわり、 独自技術
の「超広域帯周波リニアプローブ」
と画像処理技術を融合させること
により、高周波領域のコントラス
ト分解能、空間分解能の高い鮮明
な画質を実現。 整形外科領域・
表在領域で実力を発揮する。また、
誰でも簡単に使えるをめざし、主
要な機能を 8 つのハードボタンとトラックボールに集約
し、タッチパネルとの組み合わせによって、迷わない操作、
より直観的なワークフローを提供する。
さらに本装置は、汎用のアームを用いて壁に取り付ける
ことができるため、検査室の省スペース化を図ることが
できる。
乳がんの小線源治療用アプリケータ『SAVI( サヴィ)』
一般的に行われる放射線治療では、治療期間は 5~6 週間と長期にわたるが、本製
品を用いた「加速乳房部分照射」では放射線治療の期間をわずか 5 日間へと大幅に
短縮することができる。
ziosoft / AMIN
Ziostation2
Ziostation 2 最新バージョンでは、「Computed DWI」 や 「MR 心筋 T 1 マ
ッピング 」 といったさまざまな機能解析アプリケーションや、サーフェスレン
ダリング表示をサポートした「CT 冠動脈支配領域解析 」 をはじめとする術前シ
ミュレーションに最適なソフトウェア等数多くのオプションが新搭載された。
Real Navigator
Real Navigator は、手術現場における被検者の生体と術前の検査画像を融合
させると同時に、術中の各種デバイス装置の位置をリアルタイムにフュージョ
ンさせ、裸眼 3 D モニタを使って医師の術技支援をする次世代ナビゲーション
のコンセプトモデル。
3D 臓器造形システムインタフェイス
Ziostation 2 で生成された高精度な 3 D 画像を 3 D プリンタで出力する技術。手術
計画の能率化や教育的な活用、そして、インフォームドコンセントでの利用にも貢献
する。
Vol.47 No.5
489
ITEM in JRC 2015
JVC ケンウッド
500 万画素 21.3 型カラー医用画像表示用
ディスプレイ『CCL550i2/AR』
J-MAC SYSTEM
TOTOKU ブランドで発売の『CCL 550 i 2 /AR』は 5 メ
ガカラー化により、さまざまなモダリティ画像表示が対
応可能。最適な階調でカラー画像表示するダイナミック
ガンマ調整機能を搭載しており、モノクロ画像とカラー
画像が混在した場合でもディスプレイが自動的に判別し
最適な輝度と階調で表示する。
また、従来の 5 メガモノクロディスプレイと同じ解像度
2 , 048 ドット × 2 , 560 ドット、画素ピッチ 165 μm
のため安心して利用できる。
放射線部門業務支援システム『ACTRIS ver.2』
使いやすい操作性と確実な業務実施のための機能を搭載
し、 診断と治療現場の専門的ノウハウを蓄積してきた
『ACTRIS』。
『ACTRIS ver. 2』では、そのノウハウを継
承し、より診療放射線技師の方々の業務効率向上を図る
ため、ユーザ単位、端末単位での自由な画面レイアウト
ができるなどのGUIがブラッシュアップされた。その他、
多様な検索機能や Windows タブレット端末に対応、検
査種ごとに最適な画面構成ができるなど、さまざまなユ
ーザニーズに応える仕様となっている。
SHIMADZU
「Passion for Details -Discovering
new clinical values in diagnostic
imaging」をテーマに掲げ、情熱をもって挑
戦し続ける島津製作所の製品、技術を展示。
X 線 TV システム
『SONIALVISION G4』
本装置は、診断が困難な微細
な骨折などの診断が容易に行
えるトモシンセシスはもちろ
ん、国内で初めて X 線テレシ
ステムによる骨密度測定が可
能となった。これにより骨粗
しょう症診断に必要な検査を 1 台で行える。
490
映像情報メディカル 2015年5月
乳房専用 PET 装置『Elmammo』
検出器ホールに乳房
を入れるだけで検査
で き る た め、 圧 迫 に
よる乳房の痛みがな
い乳房専用PET装置。
高性能検出素子を搭
載 し、 解 像 度 と 感 度
を 高 め る こ と で、 全
身用 PET 装置よりも
小さな乳がんの診断を実現している。
一般撮影装置『RADspeed Pro EDGE package』
国内メーカ初となる
トモシンセシス撮影
に対応した一般撮影
装置を展示。撮影部
位ごとに最適なフィ
ルタに切り替わるオ
ートフィルタ機能な
ど、被ばく低減にも
配慮されている。
展示会レポート
スター・プロダクト
スリーゼット
MRI 室用オーディオシステム『iMag』
本製品は、MRI 室用の強磁場に対応したオーディオセッ
トで、ヘッドフォンを通じ、高品質の音楽や音声を被検
者に届けることができる。撮像中のガントリ内に響くス
キャニング音を遮音性の高いヘッドフォンが遮断するた
め、被検者が受ける不安感を最小限に抑えることができ
る。また、一方向と双方向の 2 つがあり、双方向タイプ
では操作室側と検査室側の被検者で音声通話が可能。ガ
ントリ内の状況を音声で把握することができるため、よ
り精度の高いリスク管理が可能になる。
千代田テクノル
密封小線源治療計画ソリューション
『Oncentra Brachy』
クリニック向け医療情報クラウドサービス
『WATARU』
「WATARU」は、クリニック向け医療情報クラウドサー
ビス。テクマトリックス株式会社の「NOBORI」をプラッ
トフォームに採用している。
「WATARU-CUBE」はコン
パクト(90 ×225 ×225 mm)ながら、SSD 採用によ
り従来の HDD に比べ対障害性を大幅に向上させた。デ
ータセンターからシステムを常時監視し、障害をリアル
タイムで検知する。使用量に応じて月額制のレンタルで
提供されるので、初期費用は不要。
「医療に関わるさまざまなサービスと連携して豊かな診療
が行きわたるように」という願いを込めて命名されている。
東陽テクニカ
『Oncentra Brachy』は、密封小線源治療を最適に行え
るよう医療従事者をサポートする治療計画ソリューショ
ン。3 次元輪郭入力ツール、マージン設定ツールを備え、
マルチモダリティ画像環境において関心体積(VOI)を特
定し、CT、MRI および PET データの画像登録を行える。
マジックワンド、スパイグラス機能によりターゲットを
迅速かつ正確に描出する。数回クリックするだけで、完
全にボリュームレンダリングを行うための多様な解剖学
的構造を描出できる。
胸部 X 線骨組織透過ソリューション『ClearRead BS』
元画像 1 枚から骨組織の透過処理を行う。国内外あらゆ
るメーカの撮影装置に対応。経時差分処理を実現する“+
Compare”、医療用チューブ先端位置の確認を容易にす
る“+ Confirm“の 2 つ の
オプションにより、検診機
関から総合病院、急性期病
院まで幅広い医療機関にお
いて胸部 X 線画像読影をバ
ックアップする。
組込み用画像レジストレーション・モジュール
『Blackford Analysis』
本製品は、PACS などに組
込み可能なソフトウェアモ
ジュール。複数のボリュー
ムデータ間で高速なレジス
トレーションを実施するた
め、読影効率向上に大きく
寄与する。
Vol.47 No.5
491
ITEM in JRC 2015
東洋メディック
X 線骨密度測定装置『Horizon』
Horizon X 線骨密度測定装置は国内 No. 1 の実績を誇る
米国 HOLOGIC 社の新型ベッドタイプ DXA 装置。
椎間ヒストグラムによって、より正確な解析が行えるほ
か、新開発の管球によりベッドの高さが低くなった。また、
新開発検出器により体厚のある方でも画像が鮮明になり、
全身測定の時間が短縮されるなど、新機能も搭載で、よ
り正確・鮮明・スピーディに測定することが可能になった。
日本メドラッド/バイエル薬品
日本メジフィジックス
『ダットスキャン静注』
本剤は、有効成分イオフルパン( 123 I)を含有する製剤で、
パーキンソン症候群およびレビー小体型認知症の診断を
目的に開発された SPECT 検査用の放射性医薬品。
同社ブースでは、ダットスキャン静注の製品情報概要、
読影のポイント、症例集などを展示。さらに、臓器の血流・
代謝等の機能を画像化する SPECT・PET 検査用放射性
診断薬、前立腺癌治療用の医療機器、骨転移疼痛緩和の
治療薬などに関する資料も展示していた。
根本杏林堂
線量情報管理システム『Radimetrics』
AG 造影剤自動注入装置『PRESSPRO GEO-150』
線量情報取得/推定線量算出、患者線量トラッキング、
線量解析シミュレーション、カスタマイズ可能なダッシ
ュボード機能、HL 7 他システムとのインテグレーション
など、X 線線量情報を一元管理する新たなソリューショ
ンを実現する。
同社ブースでは事前予約の説明コーナーを設け、およそ
1 時間じっくりと時間をかけて来場者に説明を行っていた。
マルチモダリティまたベンダニュートラルなシステムと
して、これから線量管理を検討している施設のサポート
にも注力していく。
本製品は、シングルタイプの AG 造影剤自動注入装置。
インジェクタのセットアップから注入まで、本機のヘッ
ドに取り付けられた有機 EL ディププレイに必要な情報が
表示される。この有機 EL ディスプレイは、コンパクトな
シングルタイプの装置でありながらも大きく表示され、
見やすさが向上している。
また本機は、操作性が非常に優れており、検査を行うに
あたって、検査部位・手技の選択し決定するだけである。
煩雑な設定やストレスを強いる入力作業などなく行える。
CT、MRI と同じインタフェイスを採用しているのも特
長の 1 つであり、使用者が混乱することなく使用するこ
とができる。
492
映像情報メディカル 2015年5月
展示会レポート
Perkin Elmer/ イーグル工業
バリアン メディカル システムズ
フラットパネル X 線ディテクタ『XRpad4336』
Oncology Information System『ARIA』
PerkinElmer 社が開発した“フラットパネル型デジタル
X 線検出器”は、シンチレータとアモルファスシリコンパ
ネルの組合せを採用し、医療用・工業用分野において長
年の実績がある。本製品は今まで培ってきた技術をベー
スに大面積、最小画素サイズ 100 μm の高分解能製品
を提供する。また、XRpad 4336 はワイヤレスカセッ
ト方式を採用することにより、あらゆるシーンへの応用
が実現可能。
ARIA の最新バージョンである V 13 を実機で紹介した。
がん治療に求められるテキスト情報、画像情報そして実
施情報をシングルデータベースで統合的に管理。これに
よりどのクライアントからも診断、治療計画、治療の進
捗状況など患者と治療に関する最新の情報にアクセスす
ることが可能になる。
BARCO
33 インチ医用画像表示ディスプレイ
『Coronis Uniti』
本製品は、マルチモダリティ画像診断用途に最適化した
大画面液晶パネルによる Fusion コンセプトデザインを
さらに進化させ、従来モノクロディスプレイでした提供
できなかったマンモグラフィ画像も 1 台で併せて表示す
ることが可能となった、オール・モダリティ医用画像表示
ディスプレイ。最新の 1,200 万画素、常用 1,000cdm 2
の高精細・高輝度専用液晶パネルによる飛躍的な画質性
能の向上を図っている。
また、同社ブースでは、読影室を模した部屋を設置し、
読影室と同じ環境下での画面表示を体験できるコーナー
も設置されていた。
PSP
読影用ビューアソフトウェア『EV Insite R』
毎日の読影作業から研究、カンファレンスやインフォー
ムドコンセントまで、さまざまな場面にEVInsiteは最適。
一貫した操作性と最適化された手順、豊富なカスタマイ
ズ設定機能により、個々の手に、目に、感覚に馴染む。
さらに新機能であるスライディングモードも搭載され、
別画面を開かなくともビューア上で操作が行えるので、
読影プロセスの妨げにならず、快適に診断作業が行える。
Vol.47 No.5
493
ITEM in JRC 2015
VIGOMENT SOFTWARE
Photron
DICOM アプリケーション開発キット
『PowerDICOM』
動画/静止画参照用ソフトウェア『Kada-View』
『PowerDICOM』は、1 , 300 以上の API 関数を有する
統合開発キット。同社オリジナル技術により、外部保管
装置のバッファ領域を使用せず、大容量 DICOM 画像デ
ータを高速に送受信することを実現している。エンジン
レベルで完全にマルチスレッド化され、サーバアプリケ
ーションに必須なマルチスレッドプログラミングにネイ
ティブに対応する。オブジェクト指向の C++ インタフェ
イスを提供し、より高度で効率的なアプリケーションの
開発が可能になる。また、細心に設計したエンジンは、
メモリ消費量の軽量化を実現する。スタティックライブ
ラリで環境依存度が低く、かつコンパクトな実行プログ
ラミングを作成できる。
富士ゼロックス
ViewSend ICT
クラウド型地域医療連携ネットワークシステム
『ViewSend Anywhere』
ICT 技術を活用した急性期から在宅医療介護までの機能
分化と地域連携(情報共有)による安心な暮らしを実現。
既存のインターネット環境を活用し、医療画像の参照や
遠隔読影などの環境を端末にデータを保存することなく
簡単に構築でき、また、既存の PACS との連携ができる
等、マルチベンダに対応している。
494
映像情報メディカル 2015年5月
本製品は、アンギオや IVUS、超音波、CT、MRI などの
DICOM データを、快適に表示するための DICOM ビュ
ーア。同社独自の Kada インタフェイスにより、誰でも
すぐに使える直観的な操作性を実現している。
従来より好評を得ていた『Kada-View』は、多様性に対
応 す る た め さ ら に 進 化 し、
“DICOM 解 禁 ”と 銘 打 っ て
DICOM オリジナルの画像を Web 配信できるようになっ
た。また本製品は、Mac/Windows でも稼働するマル
チプラットフォームの設計がなされているため、ブース
では大型タッチモニタや Surface での動画デモを実演し
ていた。
4K 映像データ・音声データ・LAN データを
800 m伝送
4 K 対応機器の登場により、医療現場での活用が注目さ
れている。有線および無線 LAN の通信機能を備えたネッ
トワークカメラなども増えており、映像活用の機会が増
大している。
『4 K HDMI・IP 光伝送器』は、4 K 映像、音
声とLANを同時に通信でき、多様にニーズに対応できる。
さらに、800 mの長距離伝送が可能なため、映像機器と
ネットワーク機器を組み合わせたシステムが、簡略な配
線で実現できる。
一般的な HDMI ケーブルの伝送可能距離は 10 m、LAN
ケーブルは 100 mが上限とされている。
『4 K HDMI・IP
光伝送器』は、独自技術を光ファイバにより長距離伝送を
可能にした。
展示会レポート
FUJIFILM
創立 50 周年迎える富士フイルムメディカルシステムは、
「Value from
Innovation」をテーマに、新たな価値を創造する製品、技術を展示。
『CALNEO Smart C12』
本製品は、四切サイズのバッテリ交換タイプ
として、世界最軽量(1 . 6 kg)のカセッテサイ
ズデジタル X 線画像診断装置。独自開発のノ
イ ズ 低 減 回 路 と 画 像 読 取 技 術 の ISS 方 式 の
FPD を搭載し、さらに蛍光体として X 線エネ
ルギーの変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)
を採用している。
四切サイズであるため、狭い保育器の中での
新生児の X 線撮影や、四肢や頭部など撮影範
囲を限定したい場合の X 線撮影において最適。
低線量でも高画質な X 線撮影が可能なため、
できる限り X 線量を抑えることが望まれる小
児領域の撮
影におい
て、被ばく
低減が期待
できる。
『CALNEO GL』
『CALNEO GL』は、全下肢領域や全脊椎領域など広範囲を一度に
撮影できる、世界初のロングサイズ(17 × 49 インチ)DR 方式・
デジタル X 線画像診断装置。長辺が従来の約 3 倍の 49 インチある
ため、ワンショットで広範囲の撮影が可能になる。従来のような、
X 線発生部と DR パネルをずらしながらの分割撮
影や、撮り終えた複数の画像を 1 枚に合成する
などの煩雑な作業がなくなるため、撮影効率が大
幅に向上する。また、撮影の所要時間も短縮され、
患者の身体的負担が大幅に軽減される。
また本製品には、X線変換効率を大幅に向上させ、
少ない X 線量で鮮明な画像を得ることができる独
自画像読取方式の ISS 方式を採用。さらに、同
社独自のノイズ低減回路を搭載したことにより、
透過時に X 線が吸収されやすく、撮影画像のコ
ントラストが低下する心臓や縦隔部、骨盤などの
低濃度部領域のノイズを大幅に抑制し、鮮明に描
出することができる。
ブルー・ベルソフトコンサルタント
Data Transfer
同社の過去照射データ・治療画像移行サービスは、リニ
アック更新時や治療用データベースを新規に切り替える
際に、旧リニアックの照射データや治療計画装置(TPS)
の治療画像を同社の治療 RIS に移行するサービス。PC
やワークステーションにデータベース化することで、安
全に管理・検索・ウェブ閲覧ができるほか、過去データ
を分析して新規冠状の治療にも役立てられる。
モリタ製作所
頭部用 X 線 CT 装置『3D Accuitomo F17』
『3 D Accuitomo F 17』は、80 μm の高精細画像で、
側頭骨、鼻・副鼻腔、眼窩、顎骨、頭蓋底などが観察でき、
臨床的に有用な画像を提供する。 診断に合わせて最小
80μm から、125μm、160μm、200μm、250
μ m までのボクセルサイズが選択可能。また、撮影済み
のデータから局所領域を指定し最小 80 μm のボクセル
サイズでズーム再構成ができる。観たい部位限定してさ
らに小さいボクセルサイズで再計算し、高い解像度で画
像化する。本機には、高画質を実現した「高解像度モード」
「高画質モード」、モーションアーチファクトを低減する
「高速モード」、
あらゆる用途
に適用可能な
「標 準 モ ー ド 」
の4つ の モ ー
ドが搭載され
ている。
Vol.47 No.5
495
展示会レポート
YOKOGAWA
所見レポート作成システム『ShadeQuest/Report』
本システムは、端末環境や表示解像度を選ばない画面レ
イアウト、視認性や操作性にこだわりながら、レポート
作成や診療科との連携から教育までを支援する、使い勝
手のよさを追求したシステム。
その 1 つとして、
「Hyperlink」機能がある。これは、所
見レポートのテキストやキー画像から画像の拡大、ビュ
ーアによる表示が可能となる。また視認性では、従来の 4:
3 表示から 16:9、そして縦型のポートレイト表示に対
応した。設置の省スペース化を図ると同時に、縦にエリ
ア確保ができるため、従来よりも多くの一覧リストが表
示でき、目線やマウスの動きを少なくする。
六濤
カセッテレス・デジタル撮影装置『iDR-L』
『iDR-L』は、43 × 130 cm の大型 X 線検出器により、
1 回の X 線照射で長尺撮影が可能。X 線検出効率が高い
針状蛍光体を採用した次世代 X 線検出器は粒状性ノイズ
を低減し、空間解像度も向上する。
また、 小児撮影などで被ばく線量を軽減させるために
Grid 着脱機構を採用している。
496
映像情報メディカル 2014年5月
菱洋エレクトロ
「医用画像外部保管センター」
医用画像外部保管センター(SSM:Storage Service
Center for Medical Information Alliances)は、モ
ダリティ機器から生成される大量の医用画像データをコ
ストや手間を低減しながら安心・安全に外部保管できる
サービス。経済産業省「医療情報を受託管理する情報処理
事業者向けガイドライン」に準拠した安全な保管管理がな
される。また本サービスは定額制の料金体系をとっている。
病院のモダリティ機器と検査数から求めるデータ発生量
により定額料金を設定するため、ディスク容量や通信料
などによる従重課金よりも予算が立てやすい点も特長の
1 つである。