発表資料

あいち新電力設立による
地域活性化
あいち環境塾 チーム「エネルギー」
江藤 政彦
藤光 和真
横井 貴子
渡邊 浩規
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2030年、愛知県の「なりゆきの姿」
愛知県の7市町村が消滅可能性都市として挙げられています。
(例)三河山間部の人口減少が著しく、地域の文化が消滅の危機に
将来推計人(人)
2010年
日本
愛知県
三河山間部
2030年
指標
128,057,000
116,618,000
91.0%
7,410,719
7,213,147
97.0%
10,862
6,697
61.7%
(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来人口」出典)
※伝統芸能の花祭りの様子
人口の極端な減少によって税
収が下がり、行政サービスの
低下が懸念されるのはもちろ
んのこと、コミュニティや集
落機能の維持が困難になる可
能性がある。そうなった場合、
国や県の指定文化財として登
録されている地域の伝統文化
の継承は確実に危ういものと
なる。
※伝統芸能の田峯田楽の様子
三河山間部における
国県指定文化財の例
<国指定無形文化財>
・花祭(東栄町、設楽町)
・田峯田楽(設楽町)
<県指定無形文化財>
・田峯念仏踊り(設楽町)
・参候祭(設楽町)
・しかうち行事(東栄町)
2030年、エネルギーのなりゆきの姿
■なりゆきの姿
世界全体のエネルギー消費量が増え、
エネルギー価格の高騰が予想される。
二酸化炭素の排出量は増加
を続けている。
2030年には世界全体の一次エネルギー消費量が
2002年の1.6倍。新興国は軒並み2倍以上。
※参考:世界の一次エネルギー消費量の地域別推移と見通し(WORLD ENERGY OUTLOOK2004)
2030年あるべき姿
■なりゆきの姿
<愛知県>
愛知県の7市町村が消滅す
る危機
<エネルギー>
世界全体のエネルギー消費量が増え、
エネルギー価格の高騰が予想される。
2030年には世界全体の一次エネルギー消費量が
2002年の1.6倍。新興国は軒並み2倍以上。
■あるべき姿
<愛知県>
地域振興を通じて地域文化
と生活の持続を図る。
<エネルギー>
国内のエネルギー資源を活用した
地産地消と、それによるエネルギー
自給率向上や電力安定供給の確保。
私たちの提案
愛知県で
新電力を立ち上げ、
電力小売市場における売電収入を活
用して地域創生を目指す。
進め方について
STEP1
電力自由化がどういった制度になるか注目し、
事業の可能性を探るため検討委員会の立ち上げ。
STEP2
発電施設の建設を開始し、
県有施設への電力供給をスタートする。
STEP3
+αのサービスをセットビジネスとし、
一般家庭への電力供給をスタートする。
成功事例①
群馬県企業局は電気事業で継続的に利益を計上している
最大出力
群馬県企業局の発電所
水力発電所:32か所
25万kW
約
年間電気供給量
火力発電所(ごみ焼却熱):1か所
風力発電所:1か所
太陽光発電所:1か所
9億kWh
約
県内の電力消費カバー率
5%
約
群馬県全体の電力消費量=157億kwh
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成功事例②
高知県梼原町は風力発電の売電収益を地域へ還元している
発電能力
:
年平均発電量 :
売電単価
:
年間予想売電額:
年間平均修繕費:
1,200 kW (600kW x 2基)
296万 kWh
11.5円/kWh (2012年11月より17.83円/kWh)
3,500万円
(2012年11月以降 6,000万円)
1,500万円
売電収益
約2000万円
資料)梼原町役場資料
収益用途①:太陽光発電設置助成1kw当たり20万円(80万円上限)
・全国自治体最高額の補助金
・全世帯の約6.4%が太陽光発電を設置済み(全国トップクラスの割合)
収益用途②:間伐を行った森林所有者に1ha当たり10万円の補助
・森林の管理、伐採によりFSC森林認証を取得
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県の再生可能エネルギー導入について
一般家庭約113千軒分に当たる発電量のポテンシャルがある
発電設備容量
発電電力量
ポテンシャル
太陽光
320,500kw
302,868,453kwh/年
知多半島、渥美半島に耕
作放棄地が多い
中小水力発電
17,118kw
81,899,252kwh/年
10箇所の用水路、
ダム、調整池がある
木質バイオマス
3,844kw
31,609kwh/年
+有効利用熱
三河地方を中心に豊富な
資源量が賦存している
※農村漁村再生可能エネルギー導入可能性調査/フルハシEPO株式会社
需給バランスについて
目標:年間数千万円の利益確保
⇒既存設備(羽布ダム小水力発電900kW)の有効活用
供給対象:一般家庭
一般家庭の電力需要
平均:0.36kW→年間の総需要が22,000MWh
ピーク:1.0kW(数百世帯の平均)→7,000世帯に供給可能
設備規模
ピーク時
供給力
設備稼働率
年間供給量
陸上風力
2,000kW
0kW
20%
3,500MWh
中小水力
900kW
900kW
60%
4,700MWh
バイオマス
2,000kW
2,000kW
50%
8,800MWh
LNG火力
5,000kW
5,000kW
10%
5,300MWh
合計
9,900kW
7,900kW
22,300MWh
収益性について
収益性について
歳入について
年間発電量は22,874,400kWhとなり
22.52円/kWhで売ると県の歳入は515,131千円となる。
歳出について
借入金返済額は72,797千円、維持費及び燃料費は323,823千円となる
年間の歳出は396,620千円となる。
収益について
初年度収益は118,512千円となる。2年目以降発電量が
0.5%下がると仮定して、20年間で1,921,602千円の収益となる。
年間1億円強の利益が地域振興に利用できる
提案概要
地域
サービス
文化・
特産品など
ポイント利用
一般家庭
発電所建設
電気
+
ポイント
使用料
土地貸し
あいち新電力
(愛知県)
融資
金利2%
<愛知県の役割>
・電力会社を立ち上げ、発電事業を行う
・発電した電力を一般家庭に売る
・新電力の利益をポイント化して一般家庭に還元
地方自治体
住民・企業
地元金融機関
市民ファンド
セットビジネスの連携イメージ図
一般家庭にpointが付与され地域特産品等を購入できる
ポイント
一般家庭
あいち新電力
電気使用料
ポイント使用
ポイント申請
特産品等の供給
市町村
地域商店街
商工会議所
特産品等の費用
(売電収入)
セットビジネスイメージ
電力消費者には付加価値として地域の魅力を提供する
「電力」+「地域の特産品等」をセットで提供することで、他の新電力との
差別化を図り、発電所を建設した地域が恩恵を受ける仕組みをつくる。
役割とメリット
役割
あいち新電力
(愛知県)
地域(地方自治体
住民・企業、特産
品)
地元金融機関
市民ファンド
一般家庭
メリット
・電力会社を立ち上げる
・発電事業を行う
・電力を一般家庭に売り利益を得る
・電力自給率の向上
・防災時への備え
・財源の確保
・土地の提供
・特産品等の提供
・賃料による収益
・雇用の創出
・融資
・貸付金利による収益
・電力の購入
・+αの付加価値
波及効果
県税の増収
本事業で年間1億円の財源の確保ができる。⇒地域振興に活用
電力自給率の向上
県の電力自給率は現状1.95%であり、その向上に繋がる。
地域の活性化
“+α”の提案により、地域にお金を落とすことでその地域の活性化に繋がる。
建設工事や維持管理業務でその地域の企業にお金が落ちる。
地域防災力の向上
分散型電源として機能することにより、
エネルギー供給設備の災害対応力強化に繋がる。
END