2014年度 フィールドワーク(異文化理解)型

2014年度 海外インターンシップ
報 告
フィールドワーク(異文化理解)型
ミャンマー連邦共和国(ヤンゴン・マンダレー)
研修先 : Thin Myanmar Language Center、在外公館、諸機関
大学等高等教育機関、日系企業、文化歴史遺跡など
報告: 参加学生4人(法学部4年生、経済学部3年生、経済学部2年生
文学部1年生)
引率: 大学教育推進機構グローバル教育部、キャリアセンター教職員
プログラム主催:神戸大学大学教育推進機構 グローバル教育部
神戸大学キャリアセンター
協力:ミャンマー神戸大学同窓会
2014年度 海外インターンシップ概要
【研修目的】
ASEANの動きを肌で感じるミャンマーの地で世界の動きを見聞きして
多様な気づきから異文化理解を深化させることを目的とする
【研修期間】
2015年 2月 8日~ 21日
【訪問、見学及び研修先】
1. ヤンゴン経済大学 (Yangon University of Economics)
2. 在ミャンマー日本大使館
3. ミャンマー元日本留学生協会
(MAJA:Myanmar Association of Japan Alumni)
4. ヤンゴン外国語大学(Yangon University of Foreign Languages)
5. 日本貿易振興機構(JETRO)ヤンゴン事務所
6. 国際協力機構(JICA)ヤンゴン事務所
7. ティラワ経済特別区(SEZ)
8. 丸紅株式会社 ヤンゴン支店
9. 双日株式会社 ヤンゴン支店
10. 伊藤忠商事株式会社 ヤンゴン事務所
11. ティンミャンマーランゲージセンター
(TMLC:Thin Myanmar Language Center)
12. マンダレー外国語大学(Mandalay University of Foreign Languages)
13. マンダレー僧院学校 (Mahagandhayon Monastic Institution)
14. 歴史、文化遺産等見学(ヤンゴン、マンダレー)
【その他-自由行動】
学生交流
ヤンゴン経済大学 MBAコース
ヤンゴン経済大学のMBAコースの大学
院生との交流を行った。大学院生のみな
さんの積極性に圧倒され、大いに刺激を
受けた。
その後の我々の研修に対する姿勢にも
影響することとなった。
日本の「自然」と「鉄道」について
英語でプレゼンテーションを行った。
MBAコースの学生は真摯に耳を
傾けてくれたが、こちらのプレゼン
テーション能力の低さを痛感した。
発表の後、キャンパス内を案内してもらいながらMBAの学生と雑談。大学の
歴史や自身についても色々教えてもらった。ある学生が「ミャンマーにある豊富
な資源をうまく管理する方法を学びたい」と言っていたのが特に印象的だった。
ヤンゴン経済大学との全学協定締結
神戸大学とヤンゴン経済大学との学術交流協定(MOU)調印式が行われた。
来賓として大使館、MAJA(ミャンマー元日本留学生協会)、日本商工会議所、
ミャンマー神戸大学同窓会代表を含む約50名ほどの出席者の前で、福田秀
樹神戸大学長の署名入りの協定書にヤンゴン経済大学が署名を行った。
協定書を手にする、藤田誠一理事・副学長とDr.Khin Naing Oo学長(右
上写真)。当日はマスコミが5社も来ており、注目度の高さがうかがえた。
来賓との記念撮影。 学術交流協定を締結するにあたっては、神戸
大学大学院経済学研究科で学んだヤンゴン経済大学の元副学長であ
り、「ミャンマー神戸大学同窓会」の顧問 Prof.Dr.Kyaw Min Htun、
同窓会長 Dr.Thin Aye Aye Ko のご尽力が大変大きかったと伺った。
http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2015_03_03_02.html
表敬訪問
在ミャンマー日本大使館
藤田誠一理事・副学長が、ヤンゴンにある日本大使館を表敬訪問さ
れるのに、私たち4人の学生も同行することができた。
初めての経験で非常に緊張したが、特命全権大使である樋口建史
氏は気さくに声をかけてくださり、ミャンマーの現状についても詳しく話
してくださった。中でも「ミャンマーが求めているのは具体的な成果だ」
この言葉に非常に力がこもっていた。また、社会におけるリスクと活力
の関係など、日本にいるだけでは実感もわかないような話には、はっ
とさせられた。(写真右から4人目が樋口特命全権大使閣下)
一等書記官の安田国彦氏には、「神戸大学の学生との対話」と
題して、ヨーロッパに赴任されていた時の経験を中心に話をして
くださった。
欧州地域であってもハンガリーとフィンランドという、対照的な2
つの国を比較しながら解説され、日本やミャンマーとはまた違う
世界を垣間見ることができたようで、非常に興味深く、また貴重
な機会であった。(写真右から5人目が安田一等書記官)
U Tint Swe名誉顧問 表敬訪問
MAJA:Myanmar Association of Japan Alumni
MAJA (ミャンマー元日本留学生協会)は、2001年12月に49名の会員により設立
された。設立時の会員の多くは、1943年〜1945年の第二次世界大戦中、日本に
留学していた方々で、この会の後援者でもある。
長年にわたって、公式の組織は結成されていなかったが、2002年2月、ミャン
マー連邦政府内務省から正式にMAJAが認可され、その後、会員数は822名を超
え、その活動内容も広がっている。
2009年11月には、ミャンマーのヤンゴンにおいて、初めてASEAN元日本留学生
評議会(ASCOJA)の総会を主催した。(参照:JASSO Study in Japan)
MAJAでは、 元日本陸軍士官学校
58期生(1945年)で、後に母国で工業
大臣も務められたU Tint Swe名誉顧
問を表敬訪問。(左写真後列中央)
2011年発足の「ミャンマー神戸大学
同窓会」は、MAJAの傘下に位置づけ
られており、日本の大学としては、一
番最初に組織化された。
U Tint Swe名誉顧問は、92歳ながらもとてもお元気で、日本語で挨拶・スピーチを
され一同感激した。1944年以降の写真を拝見、解説をしていただいたことで、戦中、
戦後の負の歴史の一コマを知る好機となり貴重な表敬訪問となった。
ヤンゴン外国語大学訪問
ヤンゴン外国語大学(YUFL)の田邉知成先生の研究室を訪問。
同大学は1964年に設立され、日本語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、
韓国語、ロシア語、タイ語、ミャンマー語など9学科と6大学院からなる、トップ
クラスの大学で、特に日本語学科は、国内外で高い評価を受けているそうだ。
田邉先生は、昨年から国際交流基金から客員として派遣され、大学院生
や教員の指導をなさっている。ヤンゴンだけでなく、マンダレー外国語大学で
も指導されていて、とてもお忙しい。
(右上写真が田邉先生、ロンジ―姿も自然でよく似合っている)
短時間だったが、日本語学科の職員室を訪問したり、日本語学科の教室
も見学して学生さんたちとも意見交換できた。教室では、女子学生の占める
割合が圧倒的だった。
JETRO,JICA Yangon 訪問
JETROでは、瀬川藍子氏に現在の
ミャンマーのビジネス環境や実際に
ヤンゴンで暮らしてみての実感を具
体的に教えていただいた。
瀬川氏は、採用5年目で1年間研修
生としてヤンゴンに派遣されたとのこ
と、目をキラキラさせながら、ODAをは
じめ、国際支援の難しい話を噛み砕
いて話してくださり大変興味深かった。
また、私たちからの質問に応えるかたちで、女性がキャリアをもって海外で働くこ
とについても気楽に意見交換、情報を共有してくださり有難く思った。
(上の写真右から4人目が瀬川氏)
JICAヤンゴン事務所では、高等教育
担当専門職の伊佐康平氏より、JICAの
ミャンマーでの活動や最近の情勢につ
いて教えていただいた。
教育のみならず、現在、ミャンマーで
取り組んでいるODAのプロジェクトにつ
いて、スケールの大きな話を分かりやす
く解説していただき、ヤンゴンの地で聞く
話に惹きこまれた。
伊佐氏のキャリアパスにも関心があり、伺ってみた。 学生時代に行った「障がい
をもつ人に対するボランティア活動」 を通して生きづらい方々から多くの気づきを
得て学んだことが今のJICAでの仕事の原点にもなっているとのことだった。
日本にいたのでは、実感としてつかめないような話を通して多くのことを学ぶこと
が出来て非常に有意義だった。
ティラワ経済特別区(SEZ)見学
ティラワ経済特別区
ティラワ経済特別区は、ヤンゴン中心
市街地から南東約23km、およそ1時間
の場所にあり、ミャンマー政府と日本が
官民を挙げて進めている開発事業であ
る。広さは約2,400ヘクタール(東京ドー
ム約513個分)。一部の開発区域では、
日緬合弁の開発事業体が2013年11月
から工事を開始したという。
その広大な敷地では、現在整地が行
われており、敷地内や周辺を多くのト
ラックや重機が往来していた。
整地にあたっては、立ち退きを迫られ
た住民とのトラブルもあるときく。大きな
木々に囲まれた一軒家が残っているの
も見られ複雑な気持ちになった。
周辺には、かつての学生運動が盛ん
だった時に、市内からキャンパス移動
を余儀なくされた「工科大学」や「ヤン
ゴン海事大学」などもあった。
医理工科系に進学を希望する優秀
な女性も多いが、実際に社会に出てか
ら働く上で、制限等あるため、入学定
員枠に男女の差があると聞いた。
ティラワ周辺にある、ゴミ捨て場。ゴミ
処理場が未整備のため、このように「ゴ
ミの山」が存在する。
そのすぐ傍ら
では子ども達
がサッカーに
興じていた。
私たちも彼らに
声援を送った。
日系企業(丸紅,双日)訪問
丸紅ヤンゴン支店訪問。支店長代理の佐藤和哉氏から会社概要、ご自身 の
キャリアパス等、とてもいい話をしていただいた。20年前、インドを相手に大きな
ビジネスを展開していた時、阪神大震災で契約が不履行となる危機を乗り越え、
より深い信頼関係を築いたことなど、事例を通して相手国へ敬意を払うことの重
要性も強調されていた。また、私たちからの質問にも具体的に丁寧に答えてくだ
さり、商社の仕事の内容が一部ではあるが良く 理解出来た。
双日ヤンゴン支店長の森博文氏(本学農学研究科修了)ヤンゴン商工会議所
副会頭)訪問。ここでも双日の業務内容のほか、学生時代のことなど後輩の私達
のためにわざわざレジュメを作ってキャリアパスも含めてわかりやすく説明してく
ださり、かつ温かいアドバイスもいただいた。
まとめとして長年の海外生活の体験から海外ビジネスの心得を伺った。
①文化・法律・宗教・気候の違いを把握すること、②日本の常識で判断しないこと、
③言葉はビジネスの手段であり目的ではないこと、④相手国 ・人へ敬意を払う
こと、 いずれも重要な4つのポイントだった。
日系企業(伊藤忠)訪問
伊藤忠商事ヤンゴン支店では、藤田誠一理事・副学長の元ゼミ生の高橋正基
氏(本学経済学部卒)が急遽、私たち後輩のために時間を割いてくださった。
こちらでは、質問に応える形で、学生時代、1年間休学してバックパックで世界
を周った話など、チャレンジいっぱいの刺激的な話も伺った。
今回、3つの総合商社を訪問させていただいた。それぞれ、海外で活躍
されている社会人の方々にキャリアパスを含み、ミャンマーでのビジネス展望
を中心に貴重なお話を伺うことができ、とても贅沢な機会だった。
また、特に共通して印象に残ったことは、海外の最前線で活躍されている
方々は、それぞれの赴任地で信頼関係を築いて来られたこと、また、現在で
はミャンマーの人々を愛し相手国に敬意をもって接しておられることも強く感
じられた。
最後には、学生たちに熱いメッセージもいただいたが、その地で聞く話は、
いずれもインパクトがあり、主催者側としても感謝の気持ちでいっぱいである。
引率教職員
日本語教育補助 - I
Thin Myanmar Language Center
今回のプログラムを受入れ、協力支援をし
て下さったのは「ミャンマー神戸大学同窓会」
である。同窓会長のDr.Thin Aye Aye Koさん
は、「ティンミャンマーランゲージセンター」の
校長先生でもある。ティンエイエイコ先生の専
門は言語学で、多くの日本語関係の教材を
出版されていて驚いた。
私たちがTMLCを訪問し
た時は、日本語会話の時間
だった。ベテランの日本語
教師ボランティアの方の
誘導で急遽、日本語会話
の相手をすることになった。
最初、とても緊張したが、
すぐに打ち解け、TAとしてな
んとかお手伝いができた。
その後、お互いに日本とミャンマーの文化や習慣な
どについてパワーポイントを使って紹介しあった。
学生のみなさんは、熱心に聴いてくださり、難しいとこ
ろは、TMLCの先生が同時通訳してくださった。
ミャンマーでは、英語に次いで日本語学習者が多
い。TMLCで学ぶ学生さんたちは、約200名とのこと。そ
れぞれレベルと学習目的に応じて細かくクラスが分か
れている。みんなとても熱心に学んでいて教室はいつ
も熱気に包まれている。
写真右のダルマは、1年前に、文化交流で作ったも
ので、TMLCと神戸大学の名前が書かれていている。
TMLCの入口に飾ってあり、とても親しみが感じられた。
日本語教育補助 - II
Thin Myanmar Language Center
文化交流の一環としてランチ
パーティをすることになった。お好
み焼きとたこ焼きを作ることになり、
市場に買い出しに出かけた。
路上で新鮮な野菜が多く売られ
ていてとても美味しそうだ。
唯、肢がついたままの鶏肉や豚
肉の塊りなど冷やさず、そのまま
無造作に売られていてギョッとした。
ミャンマーにもたこ焼きによく似た
お菓子、「モン・リンマヤー」というの
があった。中身は、米粉、卵、豆、油
など入っているそうで、たこは入って
いない。鉄板も日本のたこ焼きを作
るものにそっくりで、道端の屋台など
で売られていた。
残念ながら食べる機会はなかった。
お好み焼きもたこ焼きも大好評で、会話も大いに弾んだ。ミャンマーに滞
在中、ほぼ毎日、ミャンマー料理を食べた。時々、檄辛の唐辛子に気を
つけなければならないが、どれもとても美味しかった。
日本語教育補助 - III
Thin Myanmar Language Center
今回、TMLCで 漢字辞書づくりのお手伝
いをした。漢字の筆順を一画ずつ順番に書
く。そして筆順はすぐにコンピュータに入力
していく。その他、漢字の熟語についても
チェックした。TMLCの先生方と協力しなが
ら行う忍耐のいる作業だ。
日本語教育補助を行ったことで、私たちも日本語や日本の社会や文化を客観
的に意識するいい機会になった。最後に、ティンエイエイコ会長から神戸大学の
同窓会旗の前でインターンシップ修了証書を頂いた。
歴史・文化遺産訪問(ヤンゴン)
ミャンマーの代表的なパゴダである、シュエダゴンパゴダ。(見学当日
は改修工事中のため、茶色のシートで覆われていた。)伝説によれば、
約2500年前に建てられたとされているが、考古学的研究によれば6~10
世紀の間に建てられたと考えられている。地震によって幾度も破壊され
ており、現在の仏塔の原型は15世紀ころ建てられたと考えられてる。
ミャンマーの人たちは日常的に参拝
し、清掃奉仕をし、功徳を積み、来世
の幸せを願う。
時計回りに仏塔を回って行き、一周
すると願いが叶うと信じられている。
ミャンマーでは寺院施設内はどこでも
裸足が原則。
大小さまざまな大きさの仏塔、
お釈迦さまの像。赤茶色の袈裟
を着たミャンマーのお坊さんも
たくさん来ており、少年僧侶がい
つまでもお祈りをしていた。
夕刻の訪問だったが、暗くなる
につれ、ライトアップされ、祈願所
の中は豪華絢爛たるものだった。
=ヤンゴン週末の自由行動=
ミャンマー鉄道 体験乗車
ヤンゴン市内を3時間で一周する
ヤンゴン環状線。ミャンマー製の車
両と日本製の少し前の車両も活用さ
れている。車内には非常口や優先
座席の案内など漢字とビルマ語が
混在併記されているのも興味深い。
OG
TMLCに勤務しているシンさんと二ィニィさんの案内でいよ
いよ乗車初体験。私たちは、エアコンが効いているという
1等車に乗車。車両内天井にはJR東日本と書かれた扇風
機が回っていてなかなか快適!揺れはかなり大きい。速度
は時速30~50Km程度で、郊外の景色も楽しむことが出来た。
2等車両は、郊外で収穫した野菜などヤンゴン市内に運
ぶのに利用する人が多いという。
(写真は1等車用の切符を手にするシンさん、料金は400チャット)
ヤンゴン中央駅
プラットフォームで
は、大きな荷物を
運ぶ人、いろんな
食べ物を売る人で
賑わっていた。
=ヤンゴン週末の自由行動=
OB宅訪問・Yangon Zoo
OBのU Ne Winさんが私たちを朝食
にと自宅に招待してくださった。
食卓には、珍しいミャンマーの食べ
物が並べられており、説明を聞きなが
らゆっくり楽しませていただいた。
Ne Winさんは1989年に初来日。
初めて体験する厳冬の中、新聞配達
のアルバイトをして勉学を続けたという
話を聞いて感激。
今は会社を経営して成功をおさめられているが、これも神戸大学の恩師のお蔭と
おっしゃった言葉が強く印象に残っている。
午後は、OGのDr.Khin Sane Winさんの案内で
ヤンゴン動物園に出かけた。Saneさんは、現在、
動物園で、大人や子供を対象に環境教育もさ
れているとのこと。園内は緑が豊かで動物も幸
せそうに見えた。
園内を管理している二人の女性が付き添って
英語で説明をしてくださった。ヤンゴン動物園で
は、日本の動物園にはない体験コーナーが多
数あり、初めて象の背中にも乗った。
マンダレー外国語大学訪問
マンダレー外国語大学(MUFL)訪問。午前は学長、副学長表敬訪問。その後は
日本語学科長のご案内で日本語クラス(3年生、4年生を合わせて80人)に入っ
て、日麺の学生が日本文化とミャンマー文化についてそれぞれパワーポイントを
使って紹介。クラスの半数が、「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS)」の
一環として、短期で日本に行ったことのある学生さんたちとのこと。唯、MUFLでは、
日本人の先生がいないので、会話のチャンスがないとのことだった。
(Daw Tint Tint 学長(写真左上中央)に英語で自己紹介)
教室での交流の後、学生食堂でランチを一緒に、その後はキャンパスツアー。
時間の許す学生さんたちはマンダレー王宮見学にも同行してくださった。お陰で
とてもいい交流ができた。
また今回、マンダレーで 同行通訳をしてくださった、Thant Thazin さんもMUFL
の4年生。在学中に、国費日本語日本文化研修留学生として本学留学生セン
ターで1年間学んでいたそうだ。マンダレーではとてもお世話になった。
マンダレー僧院学校訪問
マンダレーで最大の僧院学校(Mahagandhayon Monastic Institution)訪問。
ミャンマーは古くから熱心な仏教信仰国であり、人々は非常に律儀で勤勉である。
10時すぎから始まる食事前の僧侶たちの整然とした長い列に一同驚いた。
托鉢用の器を手にする僧侶の列は、写真右上の食堂に順番に入っていった。
寄付をするのがマナーと聞いていたので、神戸大学として参加者全員で寄付。
僧院内も案内していただいた。広大な施設で子供から成人まで、800人ほどの僧
が在籍しているとのことだった。ミャンマーでは、青年識字率が95.6%と非常に高
いと聞いていたが、学校に行けない子供たちに対しても僧院学校で、道徳教育を
はじめ、基礎教育が行われており、その費用はすべて寄付で賄われているとのこ
とだった。その他、地域によっては、外国語教育やIT教育も行われているとのこと
だった。
歴史・文化遺産訪問(マンダレー)
マンダレーでは、Thant Thazinさん同行通訳のもと、
さまざまな歴史・文化遺産を訪問した。
マンダレーから東に約70Kmの高原にあり、避暑
地として、また花の町として有名であり賑わいをみ
せている ピンウーリンという町を訪問した。写真右
はそこにある植物園の眺望塔。10階の高さから、 ピ
ンウ-リンを一望することができる。
マンダレー郊外に建設中のヒス
イパゴダ。ミャンマーでは、富裕
層がパゴダを寄付することが多
いという。
マンダレーにある、ミャンマー王朝最後
の王宮。現存する全ての建物は戦後に
再建されたものである。
マンダレー郊外にあるインワ遺跡(19
世紀)のマハーアウンミェ僧院。中には
当時の王族が処刑に使った場所もあっ
た。木造の僧院が一般的であった時代
だが、この僧院はレンガ造りだったため
に、インワでは珍しく今日まで、昔の名
残をとどめている。
おわりに
4人の参加学生たちは、「ミャンマーの地に立ち、ASEANの
動きを肌で感じる現場 で世界の動きを見聞きし、多様な気づ
きから異文化理解 を深化させる」という目的を達成することが
でき、新たなよいつながりも生まれました
ヤンゴン、マンダレーで出会った多くの方々の温かい気持ち
に直接触れる機会も多く、感動の2週間でもありました
ご協力いただいた多くの方々に心よりお礼を申し上げます
2015年3月
神戸大学 大学教育推進機構 グローバル教育部
神戸大学 キャリアセンター