高 瀬 川 き き み る 会 1号 第 平成 27 年(2015 年)6 月10 日 - since 1614 - ◆ 江戸時代の高瀬川 旅客用の高瀬船は定時に四条 小橋、七条小橋と伏見の間を運 行。明治 年開業した路面電車 ﹁京 電﹂は 高 瀬 川 の 水 上 交 通 の 強力なライバルとなった。明治 年京阪電鉄の五条∼天満橋間 が開通、京阪間の水上旅客は役 割を終えた。 ◆ 高瀬川と路面電車 1787年(天明7年)刊「拾遺都名所図会」 ◆ 正面あたり七条新地 江戸後期、明治期に京都で最 大の遊廓として繁栄。大正時代 には三階建の妓楼が立ち並ぶま でとなる。 氾濫を繰り返す鴨川は、河川 舟運に不向きな川。江戸初期の 豪商角倉了以︵すみのくらりょ うい︶は、自らの投資で鴨川か ら水を引き伏見の宇治川に注ぐ までの約 ㎞の運河である高瀬 川を開削。 ◆ 七条小橋付近の 高瀬川の舟曳き 高瀬川は午前は京都へ運び入 れる上り便、午後は運び出す下 り便との一方通行制。 ﹁曳き子﹂ が川沿いの道を﹁ホイホイ﹂と いう掛け声をかけながら上る。 大正9年高瀬川は運河としての 役割を終える。 明治末 10 43 28 明治30年頃 フランソア喫茶室 FUNATURU鮒鶴 1925年竣工の旧館、1933 年増築の新館による五層 楼閣建築で登録有形文化 財。 結婚式会場、 フレンチレ ストランなど伝統美とモダ ンデザインの非日常空間。 ☎075-351-8541 高瀬川・四季AIR 寺通 高辻 通り 松原通り イベントイメージ ミニ川床 八つ橋 高瀬川 発行 : 高瀬川ききみる会 デザイン・森下和真 表紙絵・小野塚佳代 タイトル・若山喜正 仏光 り 内装はイタリアバ ロック様式で、豪 華客船のホール をイメージ。桑原 武夫、藤田嗣治ら 文化人が集った 昭和9年から続く 喫茶店。 ☎075-351-4042 だいでんげっけん 大傳月軒 京都の名大工・北村傳兵衛 の元屋敷。大正時代の洋館 と明治時代の京町家が融 合した異国情緒あふれる 空間。北京ダックや蒸豚ま んの中国料理店。 ☎075-353-9021 高瀬川の埋め立てと保勝会 八坂神社 橋 建仁寺 側面イメージ 仏光寺橋 階段 川端 通り 高瀬川・四季AIR W・M・ヴォーリズ設計1926 年竣工の建物は登録有形 文化財。 エレベータは1924 年OTIS製で現存する最古 のもの。 北京料理店。 ☎075-221-1147 団栗 仏光寺公園 杉田ビル 俯瞰イメージ 鳥料理専門の料亭で天明8 年(1788)の創業。鴨川と高 瀬川に挟まれた立地で伝 統的町家の外観、構造を踏 襲した料亭建築。 ☎075-351-0555 四条通り 川 270cm 木屋町通り 川幅約5m 鳥彌 三 東華菜館 鴨 高瀬川 180cm ミニ川床 高瀬川 渡り橋 とりやさ 河原町通り 仏光寺橋 90cm とうかさいかん 高島屋 植 栽 おこしやす 下木屋町 水辺の 俯瞰イメージ 木 屋 町 通り レトロ建築を 4 22 訪ねる 31 ﹃高瀬川ききみずガーデン﹄出現! 2015年8月 日∼9 月7日︵下木屋町・仏光寺 公園前︶高瀬川の川なかに 八ッ橋&川床の親水ステー ジができます。ただいまイ ベ ン ト・ア イ デ ア 募 集 中。 どなたでもご応募いただけ ます。使用料は無料ですが イベント実施費用は応募者 の負担となります。アート 展、ワークショップ、水上 茶会など。ご応募は応募用 紙を事務局までご提出下さ い。締切り 7月 日︵金︶ 川なか遊び場﹁高瀬川きき みずガーデン﹂と﹁下木屋 町聴き見る会﹂実行委員会 2015年 月設立。 月 公益財団法人 京都地域 創造基金 助成事業に認定 。 高瀬川と下木屋町の魅力を 地域住民との交流と研究 者・アーティストとの連携 を 通 じ て 再 発 掘 し、国 内 外に発信することで、住環 境と集客を相乗的に高める ことを目的とします。 ︵事 務 局 京 都 市 下 京 区 天 高瀬川・四季 満町 456-27 内︶ AIR 3 歴史的景観に寄与、再現が 容易でない造形美をもつ建 造物が登録有形文化財。 今 回は下木屋町周辺のこんな 建物中心に探訪します! 高瀬川はこれまで三度埋め 立ての危機にさらされた。 高 瀬川舟運廃止の一年前、大正 8年に高瀬川を暗渠にして 道路を広げ市電を走らせる 計画が市議会で可決。 これに 対し住民は「高瀬川保存会」 を結成。 二年にわたり反対運 動を続け、市電は河原町通を 走ることになった。 昭和30 年代には周辺地域の路上駐 車対策として駐車場計画、昭 和40年代は河原町通りの 交通緩和のためのバイパス 計画が持ち上がったがいず れも地元住民の強い反対で 中止となった。 現在では京都 市も遊歩道として整備をは じめている。 高瀬川保存会は 高瀬川保勝会と改称。 いまも 桜祭りなどを実施。
© Copyright 2025 ExpyDoc