コーポレートガバナンス・コードに対する当社の取組み

平成 27 年 11 月 30 日
コーポレートガバナンス・コードに関する当社の取組み
西松建設株式会社
当社は、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレートガバナ
ンスを充実させ、当社とステークホルダーとの間に長期的に安定した良好な関係を維持する
ことを基本方針としています。
この方針のもと、取締役会の意思決定の迅速化及び監督強化、並びに業務執行体制の強化
につながる仕組みを構築します。
また、「社是」「企業理念」「行動規範」を定め、役職員がこれらを実践するとともに、
「CSR経営方針」に基づきCSR経営の5つの課題に取組み、ステークホルダーの皆様との
Win-Winの関係を構築し、社会に貢献します。
以上がコーポレートガバナンスの基本方針及び考え方であり、これを実現するための当社
におけるコーポレートガバナンス・コードの各原則に対する取組み状況については、以下の
とおりです。
1.株主の権利・平等性の確保
【1-1
株主の権利の確保】
当社は、いずれの株主も持株数に応じて平等に扱います。
株主総会において反対率の高い議案については、その原因の分析を行い、今後の参考に努
めます。
また、株主総会決議事項の一部を取締役会に委任することが経営判断の機動性・専門性の
確保の観点から望ましいと考えられる場合には、コーポレートガバナンスに関する役割・責
務を十分に果たし得るような体制を整え、適切に対応します。
【1-2
株主総会における権利行使】
株主が適切に議決権を行使することができるように、株主総会開催日、招集通知発送日な
ど株主総会関連日程の適切な設定に努めます。
また、議決権電子行使制度の採用や議決権電子行使プラットフォームへ参加するなど議決
権行使環境の整備を図っています。
議案を判断するために必要な情報は、分かり易い内容で積極的に提供し、株主総会招集通
知の早期発送及び TDnet や当社ウェブサイトへの早期開示に努めるほか、株主構成を勘案
しながら株主総会招集通知の英文化に適切に対応します。
また、信託銀行名義等で保有する機関投資家などの実質株主が株主総会に出席して議決権
を行使することは、株主名簿上の株主と相違するため認めていませんが、今後、株主総会実
務の動向を踏まえ、実質株主の株主総会への出席方法の検討に努めます。
1
【1-3 資本政策の基本的な方針】
建設技術の研究開発、開発・不動産事業や新規事業へ投資のほか、多額の建設費を一時的
に立替える事態にも備え、健全な財務体質の維持は、当社が持続的に成長し続けるために必
要不可欠であります。
よって、永続的な成長及び発展に向けた経営基盤の強化のため内部留保の充実を図りつつ、
経営環境や業績を総合的に勘案しながら、安定的かつ継続的に株主へ利益還元する方針であ
ります。
「中期経営計画 2017」では、ROE 7%以上、配当性向を当期純利益の 30%以上を目指
しています。
【1-4 政策保有株式】
顧客や取引先などとの継続的かつ安定的で良好な取引関係の維持・強化につながる政策保
有株式を保有します。ただし、当該株式については、毎年、取締役会において保有目的や合
理性を検証し、見直しを図ります。
議決権行使については、すべての議案に対して、原則、賛成行使しますが、株主価値の毀
損につながる議案に関しては個別に精査します。
なお、議決権行使は、当該会社の状況や当社との関係維持・強化などを総合的に判断する
必要があるため、外形的な基準は設けていません。
【1-5 買収防衛策】
当社は、いわゆる買収防衛策を導入していませんが、導入する場合には、必要性及び合理
性を十分検討のうえ説明します。
また、当社の株式が公開買付けに付された場合には、当社の考え方を公表するほか、株主
が公開買付けに応じる権利を不当に妨げることを致しません。
【1-6 株主の利益を害する可能性のある資本政策】
大規模な希釈化につながる増資などの資本政策を実施する場合には、取締役会において必
要性・合理性を十分検討し、当社の考えを説明します。
【1-7 関連当事者間の取引】
当社は、建設工事の受注、建設事業及び開発・不動産事業に係る資産の取得などの重要な
取引は、規程を整備し、取締役会・経営会議に諮る基準を定めるほか、建設工事に係る資機
材等の発注については、社内システムを整備し、適切に運用しています。
これらの取引については、関連当事者との取引を含め当社の経済合理性を最優先し、会社
や株主共同の利益を害することのないよう、適切に運用しています。
なお、取締役及び執行役員が会社と取引をする場合には、取締役会の承認を得ることとし
ています。
2
2.株主以外のステークホルダーとの適切な協働
【2-1 中長期的な企業価値向上の基礎となる経営理念の策定】
「培ってきた技術と経験を活かし、価値ある建造物とサービスを社会に提供することで、
安心して暮らせる持続可能な社会・環境づくりに貢献する。」という企業理念のもと、中期経
営計画に「すべてのステークホルダーとの Win-Win の関係構築」を掲げており、ステーク
ホルダーを意識した経営を目指しています。
企業理念
http://www.nishimatsu.co.jp/company/philosophy.html
中期経営計画
http://www.nishimatsu.co.jp/ir/library/plan.html
【2-2 会社の行動準則の策定・実践】
社是及び企業理念に基づいた行動規範を定めるほか、CSR 経営方針を策定し、5 つの取組
みを定め CSR 経営を実践しています。
これらの理念・方針が全従業員に広く浸透し遵守されているかについて、毎年、定期的に
確認テストを実施しています。
また、中期経営計画 2017 には、企業理念をもとに当社の目指すべき企業像を掲げて浸透
を図るほか、CSR 長期ビジョンとして「N-Vision2020(2020 年の会社のあるべき姿)」
を策定し、社会的課題に対応した 7+1 の CSR 活動ポイントを定め、取組んでいます。
CSR 経営方針
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/policy.html
中期経営計画
http://www.nishimatsu.co.jp/ir/library/plan.html
N-Vision2020
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/vision.html
【2-3 社会・環境問題をはじめとするサステナビリティーを巡る課題】
企業理念に「安心して暮らせる持続可能な社会・環境づくりに貢献する」旨を掲げており、
サステナビリティーの課題について積極的に取組んでいます。
具体的には、CSR の長期ビジョンである「N-Vision2020(2020 年の会社のあるべき
姿)」の社会的課題に対応した 7+1 の CSR 活動ポイントに「環境」や「地域・社会」を掲
げるほか、中期経営計画 2017 では「環境経営先進企業」を目指しており、環境経営推進体
制の強化を図り、
「カーボンフリーの追求」
「生物多様性保全活動の実践」
「廃棄物ゼロエミッ
ションの追求」「環境ソリューションの推進」をテーマに活動目標を定め、取組んでいます。
N-Vision2020
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/vision.html
環境への取組み
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/environment/index.html
【2-4 女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保】
人事部ダイバーシティ推進課を設置し、多様な人財が個々の能力を最大限に発揮できる職
場づくりのために課題の解決に取組んでいます。
取組みについては、ホームページや Sustainability Report 2015 に掲載しています。
3
ホームページ:http://www.nishimatsu.co.jp/csr/diversity/
Sustainability Report 2015:http://www.nishimatsu.co.jp/csr/report.html
【2-5 内部通報】
当社は、企業としての社会規範を守り、公正な企業活動を推進するため、内部通報制度の
充実を図っています。
当社グループの役職員や家族が利用できる通報窓口を社内及び社外に設けており、社外の
窓口は、外部の専門会社に委託し匿名性を確保しています。また、協力会社が通報する窓口
をホームページに開設しています。
当該通報したことを理由として通報した者に不利な取扱いをしないよう規程を整備し、通
報制度の実効性を確保しています。
内部通報などのコンプライアンス上の諸問題については、社外出身者を委員長とするコン
プライアンス委員会を設置し対応しています。
取締役会は、コンプライアンス委員会より報告を受け、運用状況を監督します。
3.適切な情報開示と透明性の確保
【3-1 情報開示の充実】
①情報開示
法令及び株式会社東京証券取引所の規則に従い、適時、適切な情報開示を実施しています。
また、公平公正かつ分かり易い情報開示と非財務情報の積極的な情報開示に努めています。
社是・企業理念、CSR 経営方針、中期経営計画、Sustainability Report などはホームペー
ジに掲載するほか、英語版サイトを開設しています。
社是・企業理念
http://www.nishimatsu.co.jp/company/philosophy.html
CSR 経営方針
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/policy.html
中期経営計画
http://www.nishimatsu.co.jp/ir/library/plan.html
Sustainability Report
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/report.html
英語版サイト
http://www.nishimatsu.co.jp/eng/
②取締役の報酬決定に関する方針・手続き
取締役の報酬は基本報酬のみとし、会社の業績見込み、従業員の給与水準並びに世間相
場等を勘案して算定します。
取締役及び執行役員の報酬については、報酬決定の客観性及び透明性を確保するため、
社外取締役を委員長とする報酬委員会に諮問し、取締役会において決定します。
取締役の報酬総額は、株主総会の決議により年額 360 百万円以内としています。
③取締役及び監査役候補者の指名に関する方針・手続き
取締役及び監査役候補者と執行役員は、知識、経験、能力が豊富であり、人格の優れた
4
者より選任します。
業務執行取締役候補者は、土木事業、建築事業、国際事業の知識、経験豊富な者や開発・
不動産事業及び財務会計等の知識が優れた者より選任し、非業務執行取締役候補者は、独
立性のほか、専門性や経歴を重視して選任し、取締役会の多様性を考慮します。
取締役候補者及び執行役員には定年制を設けるほか、その選任については、健全かつ適
切な経営体制の構築に資するため、社外取締役を委員長とする指名委員会に諮問し、取締
役会において決定します。
取締役及び監査役候補者の選任理由については、招集通知等に記載します。
【3-2 外部会計監査人】
監査役会は、会計監査人の監査計画により、監査人数や監査予定時間などを前年度と比較
して適正であるかを確認するほか、期中における監査環境の変化を把握し、適正に監査が実
施されているかを確認します。
取締役は、会計監査人が実施する経営者ディスカッションに参加し、会社のリスク、内部
統制の評価、重点監査事項などについて意見交換するほか、監査役会及び内部監査部門であ
る監査室は、会計監査人と相互の監査計画に対する意見交換を行い、定期的に監査報告など
を実施し、会計監査人との連携を図ります。
取締役会及び監査役会は、会計監査人の適切な監査環境の確保に努め、会計監査人が問題
点などについて対応を求めた場合には、適切に対応します。
監査役会は、会計監査人や監査室からの報告などにより、会計監査人の監査が適正に行わ
れているかを確認し、会計監査人再任基準に則り継続可否を判断します。
会計監査人の解任または不再任について、会計監査人の独立性や専門性のほか、公認会計
士法等の法令違反や監督官庁からの業務停止処分等の有無を確認し、会計監査人の適格性に
問題があり、適正な監査業務が遂行できないと認められる場合には、監査役会は株主総会に
提出する議案の決定を行います。
4.取締役会等の責務
【4-1 取締役会の役割・責務(1)(企業戦略等の方向付け)】
①中期経営計画の策定
2015~2017 年度の 3 ヵ年中期経営計画を策定し、当社の目指すべき企業像、経営目
標などを定めています。この中期経営計画に基づき、各事業部門の戦略を取締役及び執行
役員が中心となって実行し、社長、本部長及び執行役員を構成員とする経営会議において
進捗状況をモニタリングします。取締役会は、必要に応じて担当取締役及び執行役員に計
画修正を求めます。
目標が未達の場合には、十分に検証したうえで次期の中期経営計画に反映します。
②経営陣に対する委任範囲の概要
取締役会の決定事項は、主に経営の基本方針、株主総会に関する事項、人事・経理に関
5
する重要な事項、重要な財産に関する事項、重要な契約等に関する事項、その他の事項等
を取締役会規則に定めています。
また、業務執行に関わる事項の協議及び取締役会に諮る事項について討議する機関とし
て、経営会議を設置しており、付議する事項を経営会議規程に定めています。
③代表取締役後継者の育成計画
代表取締役は、その後継者の育成について、持続的発展に向けた経営体制を構築するた
め、事業環境や会社の状況等を総合的に判断して計画します。
取締役会は、将来にわたって適切な経営体制を構築するよう努めます。
【4-2 取締役会の役割・責務(2)(リスクテイクを支える環境の整備)】
①取締役及び執行役員の意思決定の支援
当社は、取締役、執行役員及び従業員からの様々な提案を受付ける自由闊達で風通しの
良い社内風土の醸成を図っております。
持続的成長と企業価値向上につながる経営戦略の提案については、取締役会はリスクと
リターンを十分に審議してこれを支援します。また、取締役会は、担当取締役及び執行役
員に報告を求め事業継続の要否を検討し、仮に事業撤退が必要な場合には速やかに判断し、
その分析を行ったうえで新たな経営戦略の参考とします。
②取締役及び執行役員報酬のインセンティブ
取締役の報酬にインセンティブを付与していませんが、中長期の業績や企業価値創造と
連動した報酬設定を今後の課題として検討していきます。
【4-3
取締役会の役割・責務(3)(経営陣に対する実効性の高い監督)】
取締役会は 9 名の取締役より構成されており、うち 2 名を社外取締役とし、公正かつ客観
的な視点で取締役の業務執行を監督します。
取締役候補者及び執行役員の選任については、中期経営計画の進捗状況や業績結果などを
踏まえて代表取締役社長が選任案を作成し、社外取締役が委員長を務める指名委員会に諮問
したうえで取締役会において決定します。
また、情報管理責任者を配置し、適時適切な情報開示に努めるほか、財務報告に係る内部
統制の状況やリスク管理が適正に行われているかを管理するため、内部統制委員会を設置し
ています。
内部統制委員会は、個別リスク毎に責任部署を定め、その予防的リスク管理体制と発見的
リスク管理体制を構築し、取締役会は適切に運営されているかを監督します。
会社は、関連当事者との取引など利益が相反する場合には、取締役会において十分に審議
し、適切に対応します。
【4-4 監査役及び監査役会の役割・責務】
監査役会は、
社内出身の常勤監査役 2 名と社外監査役 2 名の計 4 名で構成されています。
6
監査役及び監査役会は、法令に基づく権限や責務を認識し、株主の負託を受けた独立の機
関として、取締役の職務執行の監査を適切に行うほか、定期的に取締役と経営上や監査上の
課題などの意見交換や会計監査人と相互の監査計画や監査結果についての意見交換を行い、
その役割・責務を果たすにあたって適切な判断を行います。
社外監査役に対しては、常勤監査役が監査状況等について適宜、報告を行うほか、監査役
会事務局に専任のスタッフを配置して職務執行を補佐しています。
監査役会は社外取締役と情報交換会を定期的に開催し、連携を図る体制を整備しています。
【4-5
取締役・監査役等の受託者責任】
取締役、監査役及び執行役員は、それぞれの役割を適切に果たす体制の整備に努め、会社
の持続的成長と企業価値向上につなげるほか、持続可能な社会・環境づくりに貢献します。
【4-6
経営の監督と執行】
当社は監査役会設置会社ですが、取締役及び執行役員の指名及び報酬について、取締
役会の諮問機関としての役割を果たす指名委員会及び報酬委員会を設置しています。各
委員 4 名のうち半数を社外取締役としており、社外取締役が委員長を務めています。
両委員会の設置により、適切な経営体制の構築、報酬決定の客観性と透明性の確保を図
っています。
【4-7 独立社外取締役の役割・責務】
社外取締役 2 名は、当社と特別な関係がありませんので、独立社外取締役と認識し、株式
会社東京証券取引所の定める独立役員として届出をしています。社外取締役は、他社におい
て取締役や監査役の経験を有している者や弁護士であり、当社の経営を客観的視点で監督で
き、かつ、経営全般に適切に助言できる方を選任しています。
社外取締役は経営会議に出席し、取締役会に諮る事項や業務執行に係る事項の討議内容を
確認し、取締役会における意思決定の監督の実効性を図るほか、取締役会の諮問機関である
指名委員会・報酬委員会の委員を努め、当社から独立した客観的な立場で経営全般の監督を
しています。
【4-8 独立社外取締役の有効な活用】
独立社外取締役を 2 名選任しており、経営陣との連絡・調整等は、取締役会事務局である
総務部が対応しています。
社外取締役と監査役会との情報交換・認識共有を図るため、情報交換会を定期的に開催し、
連携を図る体制を整備しています。
【4-9
独立社外取締役の独立性判断基準及び資質】
独立社外取締役候補者は、独立性判断基準に則り、専門性や経歴等を踏まえ、取締役会に
おいて適切に助言を頂ける方の選定に努めています。
独立性判断基準
http://www.nishimatsu.co.jp/company/business.html
7
【4-10
任意の仕組みの活用】
当社は監査役会設置会社を採用し、取締役会の少人数化と執行役員制度の導入により、取
締役会の経営に関する意思決定の迅速化と監督強化及び業務執行体制の強化を図っています。
取締役候補者と執行役員の指名については、適切な経営体制の構築に資するため、取締役
会の諮問機関として指名委員会を設置しています。
また、取締役及び執行役員の報酬については、報酬決定の客観性及び透明性を確保す
るため、取締役会の諮問機関として報酬委員会を設置しています。
各委員会の委員は取締役社長以外の者とし、委員の半数を独立社外取締役とするほか、委
員長を独立社外取締役が努めています。
【4-11
取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
①取締役会
取締役会の少人数化と執行役員制度の導入により、取締役会の経営に関する意思決定の
迅速化と監督強化及び業務執行体制の強化を図っています。
取締役会は、業務執行取締役として社長、土木事業本部長、建築事業本部長、開発・不
動産事業本部長、国際事業本部長、管理本部長と代表する支社長の7名と、非業務執行取
締役として社外取締役 2 名の 9 名体制で構成されています。
取締役は、知識、経験、能力が豊富であり、人格が優れ、高い倫理観を有する者より選
任します。業務執行取締役は、土木事業、建築事業、国際事業の知識、経験豊富な者や、
開発・不動産事業及び財務会計等の知識が優れた者より選任し、非業務執行取締役は、専
門性や経歴及び当社からの独立性を重視するほか、女性取締役 1 名を選任し、取締役会の
多様性を図っています。
また、取締役会の硬直化の防止を図るため、社外取締役を除く取締役には定年制を設け
ています。
取締役の選任については、適切な経営体制の構築に資するため、取締役会の諮問機関と
して指名委員会を設置しています。
②監査役会
監査役会は、4 名の監査役により構成されており、うち 2 名が社外監査役です。
社外監査役候補者は、独立性を重視して選任するほか、監査役 1 名は財務・会計に関す
る適切な知見を有している者の選任に努めます。
また、監査役会事務局には、取締役の指揮命令に属さない専任のスタッフを配置し、当
該スタッフには監査に必要な調査や情報収集等の各部署の協力体制を構築し、監査役の指
示の実効性を確保することで監査役会の機能強化を図っています。
③取締役及び監査役の兼任状況
兼任先の規模等によりその兼任先での役割・責務が異なるため、兼任先の数を限定して
いませんが、当社の取締役又は監査役として、その役割・責務を適切に果たすことができ
るよう兼任状況を充分に調査のうえ候補者を選定します。
8
重要な兼任の状況については、有価証券報告書や事業報告などにおいて開示しています。
④取締役会評価
取締役会評価を実施していませんが、今後、各取締役に対しアンケートを実施し、その
結果を踏まえ取締役会が適切に機能しているかを検証するなど、取締役会評価の実施方法
を検討します。
【4-12
取締役会における審議の活性化】
期首に取締役会の開催スケジュールを作成し、取締役及び監査役に予め連絡しています。
取締役会は、毎月 1 回と決算発表日及び株主総会後に開催するほか、必要の都度、臨時取
締役会を開催します。取締役会の約 1 週間前に、代表取締役社長、各事業本部長及び執行役
員のほか、監査役が出席する経営会議を開催し、取締役会に諮る重要な業務執行に係る事項
について十分審議し、取締役会における経営判断の迅速性と適正性の向上を図っています。
取締役会資料は、大部分の項目がこの経営会議において配付されますが、取締役会のみに
上程される議題の資料については、原則、開催 3 日前の配付に努めています。
そのほか社外取締役を除く取締役には定年制を設け、取締役会の硬直化を防止し、取締役
会の審議の活性化を図っています。
【4-13
情報入手と支援体制】
取締役及び監査役は、その役割を果たすため必要な情報の入手に努めるほか、得ている情
報の共有に努め、情報の公平性を図ります。
当社は、取締役及び監査役が稟議書や財務会計データ等の重要な書類をいつでも閲覧でき
るシステムを構築しています。
また、社外取締役及び社外監査役へ十分な情報が提供されるよう、社外取締役には取締役
会事務局である総務部が、社外監査役には常勤監査役や監査役会事務局の選任スタッフが適
宜報告、支援する体制を構築しています。
取締役と内部監査部門である監査室は、財務報告に係る内部統制のモニタリングや事業の
リスク管理を行う内部統制委員会等を通じて連携を図っており、監査役と監査室は、相互の
監査計画に対する意見交換や定期的な監査報告を行い、連携を図っています。
取締役及び監査役が、その責務を果たすために外部専門家の活用が必要と判断した場合に
は、所定の手続きの上、その費用を会社が負担します。
【4-14
取締役・監査役のトレーニング】
当社は、取締役及び監査役に対し、コンプライアンス研修等の開催や外部セミナー等の参
加を促進し、必要な知識の習得を支援します。
取締役及び監査役は、外部セミナーや社内コンプライアンス研修などを活用し、その役割
と責務の理解を深め、必要な知識の習得に努めます。
新たに就任する社外取締役及び社外監査役に対しては、取締役又は監査役が会社の事業や
組織及び財務状況等について十分に説明します。
9
5.株主との対話
【5-1
株主との建設的な対話に関する方針】
①株主との建設的な対話に関する方針及びその体制
機関投資家などの株主との建設的な対話を通じて、会社の持続的な成長と中長期的な企
業価値の向上を図ります。
建設的な対話を促進するため、IR 全般を統括する IR 担当取締役を指定しています。
機関投資家などの株主からの面談については、原則、経営企画部が対応するほか、中長
期の保有が見込まれる場合や保有株数等に応じて IR 担当取締役が対応することとしてい
ます。
中期経営計画の策定時には説明会を開催するほか、年 2 回機関投資家やアナリスト向け
の決算説明会を開催し、社長及び IR 担当取締役が説明します。
株主との対話の中で得られた意見は、IR 担当取締役が適宜、取締役会に報告し、取締役
会は必要に応じて検討のうえ、会社の持続的な成長及び中長期的な企業価値向上を図りま
す。
また、IR 戦略推進会議において、IR 担当取締役を中心に関係部署相互の連携を図るほか、
インサイダー情報の漏洩防止については、「インサイダー取引管理規程」を厳格に運用し、
IR 担当取締役は情報管理責任者と情報漏洩の防止に努めます。
②株主構成の把握
毎年 3 月及び 9 月の株主名簿に基づき株主構成を把握するほか、外部機関の調査を通じ
て実質株主の把握に努めています。
【5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表】
「中期経営計画 2017」を策定し、当社の目指すべき企業像、経営目標などを定め、これ
に基づき各事業部門の戦略や目標値を定めて、公表しています。
「中期経営計画 2017」では、ROE 7%以上、配当性向を当期純利益の 30%以上を目指
しています。
また、CSR 長期ビジョンとして「N-Vision2020(2020 年の会社のあるべき姿)
」を策
定し、社会的課題に対応した 7+1 の CSR 活動ポイントを定め、非財務活動の推進が企業の
持続的な発展につながるという考え方のもと、CSR 経営を実践しています。
中期経営計画
http://www.nishimatsu.co.jp/ir/library/plan.html
N-Vision2020
http://www.nishimatsu.co.jp/csr/vision.html
以上
10