発刊に寄せて 長崎県公民館連絡協議会 会長 道津 利明 2 九州地区

発行責任者:長崎県公民館連絡協議会
会長 道津 利明
事 務 局:長崎県公民館連絡協議会事務局
(長崎県教育庁生涯学習課内)
発刊に寄せて
長崎県公民館連絡協議会 会長 道津 利明
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九州地区公民館研究大会に参加して
佐世保市江迎地区公民館 社会教育指導員 久保田 真巨
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全国公民館連合会永年勤続職員表彰を受けて
壱岐市渡良地区公民館
公民館主事 中山 富子
壱岐市武生水地区公民館 公民館主事 塚本 浩一郎
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長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
佐世保市吉井地区公民館 館長
佐世保市崎辺地区公民館 社会教育指導員
平戸市田平町中央公民館 係長
松浦市立今福公民館
副館長
五島市奥浦地区公民館
館長
五島市本山地区公民館
公民館主事
五島市崎山地区公民館
公民館主事
五島市中央公民館
公民館主事
西海市平島公民館
館長
諫早市森山公民館
中野 實 氏
畑 真弓 氏
村川 宏 氏
辻 由美 氏
磯沖 悟 氏
御手洗 惠子 氏
里中 公子 氏
井川 広之 氏
林 嘉幸 氏
江島 昭德 氏
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特色ある公民館活動
長崎市三重地区公民館「三重地区公民館まつりは大盛況」
佐世保市教育委員会公民館政策課「鬼 の 研 修 で 広 が る 利 用 者 と 次 の 課 題」
雲仙市千々石町上塩浜自治公民館「自由参加型公民館活動」
諫早市西諫早公民館「行ってみたくなる公民館講座」
大村市郡地区公民館「高齢者講座こおり青春大学」
五島市富江町公民館「
『黒島だんご作り』講座」
平戸市教育委員会生月分室「高 齢 者 と 世 代 間 交 流 の 『 い き い き ク ラ ブ 』」
松浦市立調川公民館「地域ふれあい交流事業の一環として」
対馬市峰地区公民館「ニホンミツバチ講座」
壱岐市石田町筒城東北公民館「壱岐市内自治公民館の現状と今後の課題」
西海市崎戸校区公民館「町 を 明 る く 町 民 の 絆 を 深 め る 公 民 館 活 動 を 目 指 し て」
川棚町中組郷自治公民館「地域力を引き出す公民館活動」
佐々町公民館「公民館活動でDVDを使って活性化」
新上五島町教育委員会生涯学習課「地域高齢者の学びの場所」
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がんばる公民館応援事業を実施して
佐世保市中央公民館「中央公民館『子育て広場』」
佐世保市早岐地区公民館「がんばるママへの応援講座」
南島原市口之津地区公民館「子どもを育む地域づくり」
長与町公民館「
『きらっと女性セミナー』を実施して」
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平成27年度公民館関係の大会について
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発刊に寄せて
発刊に寄せて
長崎県公民館連絡協議会
会長 道津 利明
公民館関係者の皆様におかれましては、日ごろから公民館活動の活
性化に向け、日々御尽力いただいておりますことに敬意を表しますと
ともに、心から感謝申し上げます。また、全国公民館連合会永年勤続
職員表彰・長崎県公民館連絡協議会顕彰を受賞された方々には、心か
らお祝い申し上げます。
現在、核家族化や少子化等を背景とした家族形態の変容、個人の価
値観・ライフスタイルの多様化により、人間関係の希薄化、家庭や地
域の教育力の低下など、地域社会における課題が浮き彫りになってい
ます。
そのような中、地域住民が集い、共に学び合う中で、人と人とを結
ぶ公民館の役割は一層大きなものとなっています。公民館が人々の絆
をつくり、地域が元気になるための学びと実践をとおして、家庭や地
域の教育力の向上を図っていく必要があると考えているところです。
さて平成 27 年 1 月 29 日、30 日の両日、平戸市で開催されました
第 64 回長崎県公民館大会平戸・松浦・北松大会には、県内各地から
のべ 900 名を超える御参加をいただき、大会テーマ「地域と共に歩む
公民館活動」のもと、盛会のうちに終了することができました。
大会のサブテーマ「がんばらんば!! 新たな地域づくりに向けて」
はまさに、公民館が地域の核となって、人づくり、地域づくりを行っ
ていくことの大切さを表したものであり、公民館活動のあり方につい
て、共に学び合うことができたところです。
平戸市をはじめ、松浦市、小値賀町、佐々町の理事の皆様、各教育
委員会並びに関係の皆様におかれましては、大会運営に御尽力いただ
きましたことに、心からお礼申し上げます。
最後になりましたが、御寄稿いただきました皆様にお礼申し上げま
すとともに、公民館に関わる皆様の今後の御活躍と御多幸をお祈りし
て、あいさつとさせていただきます。
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
九州地区公民館研究大会に参加して
九州地区公民館研究大会に参加して
佐世保市江迎地区公民館
社会教育指導員 久保田
真巨
鹿児島県で開催された第63回九州地区公民館研究大会(平成 26
年 8 月 28 日~29 日)に、事例発表者として参加させていただきまし
た。このような貴重な機会をいただきましたことに心から感謝申し上
げます。
江迎地区公民館は、平成25年度優良公民館文部科学大臣表彰を受
賞しました。これは公民館が特色ある事業として、県内でも早くから
実施している「子育て支援講座事業」が評価を受けたものでしたので、
長崎県代表として依頼の折には、二つ返事でお受けいたしました。
第 2 分科会「家庭教育」において、『つながる公民館+地域のちか
ら』と題して、主催講座すくすくクラブ・ほっとたいむを中心とした
家庭教育講座を事例発表しました。学習機会の充実と、親子のふれあ
いを深める体験活動を毎週火曜日に展開していること、そして「地域
の子どもは地域で育てる」をモットーとして地域の方々の協力のもと、
ネットワークの推進を図っていることへの大きな反響があったこと
を今だに思い出します。
大会に参加し、九州各県での先進事例を見聞きし、各地域でご活躍
されている関係者の方々と交流ができ、これからの公民館の在り方に
ついて、意見交換ができたことは、大きな収穫となりました。
人づくり・まちづくりの学びの中心に公民館がある…そんな地域で
あり続けるよう、「時間」「空間」「仲間」を大切に、地域の方々と共
に地道で息の長い公民館活動の充実を図っていきたいと思います。
≪鹿児島大会の会場にて≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
全国公民館連合会永年勤続職員表彰を受けて
全国公民館連合会永年勤続職員表彰をうけて
壱岐市渡良地区公民館
公民館主事 中山 富子
この度、公民館主事としての勤続年数が認められ、全国表彰という
素晴らしい賞をいただきましたことは、大変恐縮に思います。
様々な公民館活動にご協力いただきました地域の皆様方のお陰と
心から感謝申し上げます。
私は平成 10 年より公民館事業に携わっております。一年間を通し
て地域の皆様と行う行事は多くありますが、中でも毎年行っておりま
す保・小・地区民合同運動会前に行う奉仕作業はとても素晴らしい光
景です。小学生・保護者・婦人会・老人会・体育部・地域の方々が、
老若男女・世代間問わず、同じ事に取り組む姿勢・雰囲気は地域が一
体となっていると感じます。きれいになった中での合同運動会、子ど
もたちも元気いっぱいです。
また、平成 26 年度には国体も行われ、花いっぱい運動で皆様を迎
えられたことは本当に素晴らしいものでした。
この受賞をうけて、これからも地域の皆様と共に、地域に根ざした
公民館をめざして頑張っていきたいと思います。ありがとうございま
した。
≪運動会前の奉仕作業≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
全国公民館連合会永年勤続職員表彰を受けて
全国公民館連合会永年勤続職員表彰を受けて
壱岐市武生水地区公民館
公民館主事 塚本 浩一郎
2 年前に県公連表彰を受賞させて頂いたばかりで、今回この様な全
国表彰まで頂きました事に対し、ただただ恐縮至極に感じております。
しかしながら大変栄誉ある賞ですので、この受賞を誇りに思い今後の
励みとさせて頂きます。
私が主事を務める武生水公民館は、壱岐島の南西部に位置し官公庁
が集約され、島外から転勤された方も多く居住されておられます。
壱岐は昔からスポーツイベントが盛んで、各地区単位で球技大会や体
育祭を催し親睦を深めてきました。
我が地区では転勤族の方にも積極的に声をかけ、地元人との繋がり
を大切にしております。
その一方で、近年では景気低迷の影響もあるのか、壱岐でも多種多
様な犯罪が多くなってきました。益々進む高齢化社会の中で地元の高
齢者がその様な犯罪に巻き込まれる事も大変危惧致しております。
今後はその様な社会の変化を踏まえた上で、地元住民が安心して訪
問できる「まず第一の窓口」だと言う事を自覚し職務に務めてまいり
ます。
最後になりますが、今回の受賞は今まで私を支えて下さった職場の
仲間、家族、そして地域の皆様方が居てくださったからこそです。
感謝の気持ちを忘れず、より一層社会教育道に磨きをかけて参ります。
≪武生水地区民体育祭開会式の様子≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
新しい時代への思い
佐世保市吉井地区公民館
館長 中野 實
このたび、県公連の顕彰を受けました。改めて身の引き締まる思い
が致しますとともに、主催講座にはいつも張り切って出席していただ
く地元の方たち、苦楽を共にする職場の仲間たち、そして関係の皆様
に厚く御礼申し上げます。
平成 11 年 4 月に、私は住民課から吉井町公民館に異動しました。
当時はIT社会の到来とばかりに Windows95 の言葉が飛び交い、学校
のパソコン教室の古いパソコンは Windows95 シリーズに買い替えら
れ、IT講習会が始まりました。私の社会教育の始まりはパソコン教
室開催でした。
以来 16 年ほど社会教育の場に勤めてまいりました。この間、市町
合併、機構改革などがありましたが、運命により職場は変わらないま
ま町が市となり、職場の名称も変わり、現在に至っています。振り返
ってみますと平凡な人生を自負する私にもいろんな出来事がありま
した。
なんといっても平成 17 年 4 月に合併し、吉井町が佐世保市に編入
されたことは我々旧町の職員にとっては大きな出来事でした。これか
ら新しい仲間としっかり仕事をやっていけるのか、日々、不安な思い
で職場に通ったことが脳裏に浮かびます。
次に思い出されるのは東日本大震災です。当日の午後 2 時半頃に外
勤から帰ってみると、事務室のテレビを職員が食い入るように見つめ
ていました。真っ黒の津波が田んぼのビニールハウスを次々に飲み込
んでいく光景は日本国内の出来事とは思えないものでした。これに続
く原発事故の発生と被災地住民の避難、私はこれから日本という国の
価値観は大きく変わると思いました。
平成 24 年 8 月 1 日、機構改革で「吉井地区生涯学習センター」の
名称が「吉井地区公民館」となり、職員数も旧市内公民館と同程度と
なりました。これでやっと佐世保市への本当の仲間入りができたかな、
私はそう感じたものです。
さて、今、時代は 21 世紀に移り、既に 10 数年が経過しました。日
進月歩する科学技術と違い、人間関係を基本とし、時代の変遷にも寄
り添う社会教育は一筋縄ではいかない難しいものがあります。今年の
講座はどういう内容にしようか、昔の手法に頼ることなく新しい工夫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
を、それは理屈では分かっていてもなかなかできないことです。
昨年の吉井地区文化祭のあと、ある参加者のお話を聞き、はっとし
ました。「文化祭への意見がいろいろあるけれど、自分たちの身の丈
に合った内容でいいと思います。そしてしっかり続けていくこと。」
新しい時代に見合う目新しいものを、そればかりに囚われて原点を見
失ってはいけません。
この 10 数年の間、私自身、仕事の上ではさほどのことは致してお
りませんが、普段にはできない貴重な経験ができ、多くのことを学び
ました。これを糧に今からも社会教育の業務に微力ながら尽くしてま
いりたいと思います。
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
新設の公民館に勤務して
佐世保市崎辺地区公民館
社会教育指導員 畑 真弓
第 64 回長崎県公民館大会において、公民館職員として 10 年以上勤
務したことが認められ、栄えある表彰を受け、身に余る喜びを感じて
おります。
平成 16 年 4 月からの山澄地区公民館を皮切りに、平成 20 年 10 月
からの愛宕地区公民館、それから平成 24 年 12 月からの崎辺地区公民
館とどれも新設の公民館に勤務してまいりました。
最初は公民館事業について何もわからず、また参考となる資料もな
くとまどっていたことを思い出します。こんな私が、今まで勤務でき
たのも地域の皆さんをはじめとする多くの方の支えがあったからだ
と感謝しております。
まだまだ未熟ですが、地域の声に耳を傾け地域のニーズや課題を基
にさまざまな事業に取り組み、地域の皆さんの声が響く、楽しく集い
学べるような公民館になるよう今後も努力していきたいと思います。
≪家庭教育学級の様子≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
平戸市田平町中央公民館
係長 村川 宏
今回、公民館職員として 10 年以上の勤務者に対する表彰を頂き、
大変喜ばしいと同時に、そんなに公民館をフィールドにした年数が経
過したのかと驚きの一面を隠すことが出来ません。
平成 13 年 4 月に平戸市立北部公民館に指導係長として赴任し、社
会教育の奥深さ、人を育てることの難しさ等、数えればきりがないほ
ど毎日が勉強の連続でした。公民館とは一体どんな仕事をするのか、
皆目分からず、手探りの状態が続いたことを覚えています。そのとき、
当時の館長から「何を悩んでいるのか。公民館の仕事は難しいことで
はないけれど分からない事はみんなで話し合っていこう」と背中を押
されたことを今でも想い出します。
ようやく悩みが吹っ切れた私は、公民館に集う市民や学習団体と積
極的に連携し、皆さんと共に公民館をフィールドにして「元気の出る
公民館」を目指して日々職務に精励しました。公民館で何が一番必要
かと問われたらまず「明るい挨拶をする」、次に「自ら進んで挨拶を
する」、最後に「何か手伝うことがないか。何か役に立つことはない
か常に考える」ことだと思います。社会教育(今は生涯学習といいま
すが)の原点は、市民と一体となって取り組む姿勢が重要です。言わ
れてから行動するのではなく、常にこれが必要ではないかと自問し、
市民と一緒に考え、学習と行動を共にすることではないでしょうか。
また、生涯学習の時代といわれる今日、公民館は地域における住民
の身近な生涯学習施設としての成人教育の場のみではなく、学校との
パートナーシップにより、総合的学習の時間の実施や特色ある学校・
開かれた学校を目指すために公民館に対する期待が益々高くなって
いるのが現状です。特に、地域の生涯学習センターとして学校との融
合を推進する上で、積極的な役割を発揮することが強く求められてい
ます。
ここで、実践事例を 2 件ご紹介いたします。1 つ目は、総合型地域
スポーツクラブです。複数の種目が用意されており、地域の誰もが年
齢、興味・関心等に応じて活動できる、というのが主目標です。子ど
ものスポーツ環境を整えるため、ボランティアによるクラブ練習への
送迎は地域の人たちを巻き込んだ、いわば田平地区を挙げての社会教
育活動であると考えます。今後は、「総合型クラブたびスポ」を中心
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
に、スポーツ活動の展開と田平地域スポーツの支援を行い、地域の活
性化に大きな役割を占めるものと切望しています。2 つ目は、放課後
児童クラブの開設です。児童クラブ設置の要望が大きいにも関わらず、
田平地区における放課後児童クラブは設置困難という状況でしたが、
田平中央公民館の施設利用者との協議を踏まえ、平成 26 年 4 月から
中央公民館の 1 室を利用し、児童クラブ開設にこぎつける事が出来ま
した。
このように振り返ると、公民館の仕事は全年齢に及ぶものであり、
社会教育(生涯学習)の中心的な教育施設といえます。今後とも、公
民館と学校とのパートナーシップを推進する大きな意義があると言
えます。この両者の特徴を友好的に活用し、公民館と学校の融合によ
る教育活動における教育効果は甚大であると考えます。
これからも、今までの学習と実践の成果を基礎として、地域の皆さ
んと共に歩む公民館を目指し、日々精進していく所存です。
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会表彰を受けて
松浦市立今福公民館
副館長 辻 由美
このたび、第 64 回長崎県公民館大会(平戸・松浦・北松大会)に
おいて、永年勤続の表彰状をいただき感謝申し上げます。この表彰を
受けるにあたり相応しい活動内容であったのか、反省する事も多く大
変恐縮しております。この賞をいただきましたのも、地域の皆様の温
かいご協力と先輩方のご指導のおかげであると感謝しております。
私が勤務する今福公民館は、松浦市東部にある人口が 2,886 名(1
月末現在)と少ないながらも、団結力があるすばらしい町です。公民
館行事には、地域の皆様の強い団結力と絆にどれほど助けられたかわ
かりません。
公民館業務に携わって 11 年になりますが、公民館を利用される
方々の「ありがとう」
「お疲れ様」という言葉に励まされてきました。
今度は私が地域の皆様にお返しをする番です。私のモットーとする
「目配り」
「気配り」
「心配り」を大切に、妻であり母であり嫁であり
娘であり女性である私にできる事を頑張っていきたいと思います。そ
してこれからも地域の皆様との絆を大切にしながら、大好きな今福町
のために「出会い」と「学び」の場としての公民館作りに尽力してい
きたいと思います。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。
≪かぶと虫綱引き大会≫
県公民館だより№64
≪野草料理教室≫
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
五島市奥浦地区公民館
館長 磯沖 悟
第 64 回長崎県公民館大会(平戸・松浦・北松大会)において、栄誉
ある表彰を受け、大変光栄に感じております。これもひとえに地域の
皆様方の御協力のお陰だと思っています。
当奥浦地区も皆様方の地域と同様に少子高齢化が進み、人口減少に
歯止めがかからない状態の中で公民館活動に携わって参りましたが、
これまでの間には数多くの皆様と出会い、又、出会った皆様方に支え
られ、尚、助けられながら、公民館活動に邁進して参りました事を思
い出します。
この先、ますます少子高齢化が進んで参りますが、公民館活動にお
いて、地域の皆様方、町内会、各種団体が一体となり更なる連携を図
り、集い、学び、結び合う公民館を今後とも目指さなければなりませ
ん。
微力ながら、これからも奥浦地域の発展に尚一層の努力を致し、御
恩返しをして行く所存ですので、皆様方の御指導と御協力を賜ります
ようお願い申し上げます。
≪奥浦地区市民運動会の様子≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会表彰を受けて
五島市本山地区公民館
公民館主事 御手洗 惠子
このたび長崎県公民館連絡協議会より、永年勤続表彰を賜りました
ことはまことに光栄に存じます。
私は平成 16 年度から、五島市大浜地区公民館及び本山地区公民館
に主事として勤務しております。永年勤続と申しましても、表彰に値
するような功績は思い当たりません。ただこの 10 年間大過なく勤め
る事ができましたのは、館長をはじめ関係機関、公民館運営審議会委
員、主事仲間や地域の方々のご理解とご協力によるもので、この点私
は人間関係に恵まれて本当にしあわせだったと心から感謝いたして
おります。
今後、これまでの経験に安住することなく、公民館の果たすべき役
割を見極めながら、地域の拠点としての公民館運営を行って参りたい
と思います。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
≪公 民 館 で 過 ご す 放 課 後 の 子 ど も の 様 子 ≫
県公民館だより№64
≪高 齢 者 出 前 講 座 「 教 え て 、 韓 国 文 化 」 ≫
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会表彰を受けて
五島市崎山地区公民館
公民館主事 里中 公子
この度、長崎県公民館連絡協議会より、永年勤続の表彰状をいただ
き感謝申し上げますとともに、大変恐縮しております。
平成 16 年度に初めて公民館業務に携わることになり、体育行事や
講座、共催事業など無我夢中で活動を続けてきました。また、館長を
はじめ運営審議会委員や地域の方々に協力をいただき、温かく見守ら
れ、人との繋がり、ありがたさを、身を持って感じた 10 年間でもあ
ります。
公民館の仕事は、地域全体と広く関わり、コミュニケーションを取
りながら、多岐にわたって仕事をしていかなければなりません。
球技大会や市民運動会などの体育行事や講座の企画・運営・実施、
土曜学習(子ども教室)の企画・実施、公民館だよりの作成など多種
多様な事業を行っています。また、当地区では、夏まつりや小学5・
6年生を対象とした通学合宿(3年実施・継続中)、共催事業も盛ん
で全てに公民館が関わり、各種団体においても協力を惜しまず地域を
盛り上げています。これらの行事に快く支援・協力いただいている地
域の方々に、頭が下がる思いと感謝の気持ちでいっぱいになり、私に
とっては、大きな励みとパワーをいただいています。
これからも、地域の皆さんとの繋がりを大事にしながら、公民館が
「集う」「学ぶ」「結ぶ」の生涯学習の拠点となっていくよう努力し、
誰もが気軽に立ち寄れる明るい公民館、住みよい町づくりを目指して
笑顔を忘れず、皆さんのお役にたてるよう頑張っていきたいと思いま
す。ありがとうございました。
○五島市崎山地区公民館事業の様子
≪公民館球技大会≫
県公民館だより№64
≪土曜学習・しめ縄作り≫
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会表彰を受けて
五島市中央公民館
公民館主事 井川
広之
第 64 回長崎県公民館大会(平戸・松浦・北松大会)において、公
民館主事として永年勤続表彰をいただき身に余る喜びを感じており
ます。
民間企業に勤務していた私が、家庭の事情で東京からUターン後、
当時の福江市教育委員会インターハイ実行委員会にお世話になり、そ
の後、平成 16 年 4 月より緑丘地区公民館主事、平成 22 年 4 月より中
央公民館主事として業務に携わらせて頂いております。当初は、公民
館は何を行う場所なのか、主事として何をすればいいのか分からず戸
惑いましたが、教育委員会での勉強会、同僚主事が集まって毎月開催
される主事連絡会、館長・運営審議会委員との会議等を通して公民館
の業務を理解することが出来ました。その中で、公民館主事としてま
ず私がやらなければいけないと感じたことは、自分から積極的に地域
に出向き、1人でも多くの地域の方と接することです。その中で、地
域のことを知ることの大切さを学びました。地域のことを知ることで、
地域の人が何を公民館に求めているのかが徐々に分かりました。この
10 年間私なりに無我夢中で業務に携わることが出来たのも、多くの
方々のおかげだと深く感謝しております。
昨今の社会情勢として、公民館は地域コミュニティ施設として重要
視されてきています。誰でも「つどいあい、まなびあい、むすびあい、
ひろめあう」、郷土五島を愛し、地域に根ざした公民館活動が出来る
ように今後とも努力していきたいと思います。ありがとうございまし
た。
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
西海市平島公民館
館長 林 嘉幸
第 64 回長崎県公民館大会(平戸・松浦・北松大会)において、長
崎県公民館連絡協議会より、永年勤続の表彰をいただき感謝申し上げ
ます。
平島は、西海市の最西北端に位置し、現在島人口 216 人・高齢化率
60%の離島であります。
平島公民館の運営の基本は、運営審議委員を自治会、小・中学校、
老人会などの各種団体役職員を委員として、島民の方々との連携体制
をとりあいながら活動運営を行っております。昨今の顕著な過疎高齢
化が進む中で、大半の島民が65歳以上の老人会加入者であり、公民
館活動も主に老人会が中心となった活動が多く、事業の講座・行事開
催でも会員の高齢化及び講座数の減少は事実ですが、会員皆さん『元
気を確かめ合う出会いの場』として公民館を楽しみながら利用活動し
ております。
離島が故に島外での研修・講演会や行事等参加が厳しく、また、他
地域の方々とのつながりをもつ機会が少ないのも事実でありますが、
このような条件の中でも、公民館主催で毎月行っている清掃活動は
「島民の環境意識の向上」を繰り返し放送で呼びかけ、郷土芸能の盆
踊りでは、技能者の育成を図り、多くの帰省者への参加を募るなど、
平島公民館はこれからも島民の方々の情報発信基地として活動を行
っていきたいと考えております。
今後は、公民館役員であることを誇りとして、平島地域の環境克服
に努め、更なる公民館の発展及び人の基本使命・活動高揚に励みたい
と思っております。ありがとうございました。
≪パソコン講座≫
県公民館だより№64
≪書道講座≫
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長崎県公民館連絡協議会
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
長崎県公民館連絡協議会顕彰を受けて
諫早市森山公民館
子ども囲碁教室講師
江島
昭德
このたび、長崎県公民館連絡協議会から公民館活動(子ども囲碁教
室)の表彰を受けましたが、これもひとえに公民館職員の皆様のご理
解とご協力のお蔭と、心から感謝申し上げます。
子ども囲碁教室は、平成 14 年 5 月から始まりました。当時の旧森
山町教育長の末吉純次様に相談を持ちかけたところ、快く受け入れて
もらえました。そのころは、漫画「ヒカルの碁」が流行り、子どもた
ちの間でもある程度の囲碁ブームがあったと思います。その勢いに助
けられ十数名の児童が集まりました。ところが、その後受講生は年々
減少傾向にあり、教えることの簡単なようで難しいことを実感しなが
らも、試行錯誤を繰り返し今日に至っています。
現在、子ども囲碁教室は月 2 回(第 1、3 土曜日)活動し、受講生
は 5 名(小学 3 年生から 5 年生、男子 2 名、女子 3 名)です。棋力は
20~30 級程度。今後の課題は、今いる受講生をいかに定着させるか
にあります。継続は力です。辛抱強く長い目で育てなければなりませ
ん。これが子ども囲碁教室の役目です。
囲碁は万人に向いています。その力は計り知れません。強い子、弱
い子関係なく皆で遊べ、教室の片隅でも碁盤と碁石があれば瞬く間に
学校全体に広がると思います。
将来、ここ森山地域で子どもと
大 人 の交 流 試合が で きれ ば 幸い
です。これは未だかなわぬ私の夢
です。一人でも多くの子どもたち
に囲碁の楽しさ、素晴らしさを伝
えたい。こんな思いで始めた子ど
も 囲 碁教 室 を何と か 盛ん に して
いかなければと思っています。
ありがとうございました。
≪子ども囲碁教室の活動の様子≫
県公民館だより№64
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
三重地区公民館まつりは大盛況
長崎市三重地区公民館
社会教育指導員 原田
穣
今年も三重地区公民館まつりは大盛況でした。三重地区公民館まつ
りは三重地区公民館の学習グループの発表及び地区住民の交流を図
るために、長崎市に昭和 48 年 3 月に編入合併する前から三重地区の
町立公民館連絡協議会と三重中央公民館(当時)との共催で開催され
てきており、平成 27 年 2 月の開催で 54 回の長きにわたっています。
私が着任したときになぜ寒い 2 月に公民館まつりがあるのかたず
ねると、三重地区は春のこどもペーロン、夏のペーロン、カラオケ大
会、みなとまつり、秋の敬老会、各種スポーツ大会など大きなイベン
トが豊富で地区活動も活発なところであり、
冬場しか時間の余裕がないとのことで 2 月の
最後の土・日に開催することに決まったそう
です。
公民館まつりの内容は昔と大きく変わっ
ていませんが、地元の小中学校児童生徒や福
祉施設入所者、各種団体、個人による絵画や
≪意見発表≫
手芸、習字、写真、生花などの力作の展示が
土日にあり、来館者から賞賛の声が上がりま
した。さらに日曜日には地元小中学校児童生
徒による意見発表、昨年から実施している地
元の寺の住職による講話があり、自分自身や
地域との関わりを見つめたすばらしい話に
会場は埋め尽くされた観客の感動であふれ
ました。ずっと昔に発表した子供たちはきっ
≪作品展示≫
とりっぱな大人になっていることでしょう。
午後からは中学校吹奏楽部の演奏を皮切りに、地元の大正琴や民踊、
フラダンスなどのサークルが日頃の学習活動をいかんなく発揮され、
笑いと熱気にあふれ、最後の舞台は三重地区子供会連合による三重地
区で生まれた盆踊りで締めくくられ、会場からは大きな拍手が鳴り響
きました。
一方、館外では町立公民館連絡協議会の当番自治会によるうどんコ
ーナーが設けられ、赤字覚悟で安くておいしいうどん・おにぎりセッ
トを提供したり、小学校育友会や地元の農協、商工会の婦人部、福祉
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
施設による地元の農水産物や焼芋、焼き菓子、日用品の即売コーナー
が設けられたりして、多くの人でにぎわい、あっという間に売り切れ
ました。
冬場でも三重地区公民館まつりは人々の熱気で熱かったです。
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
鬼の研修で広がる利用者と次の課題
佐世保市教育委員会公民館政策課
主査 三上 仁
平成 24 年 8 月、機構改革により、本市教育委員会に公民館政策課
が発足しました。名称だけを見ると、日本に一つしかない課ではない
かと思います。業務としては、本市 28 公民館の維持管理、講座構築
のアドバイス、法令整備、職員研修を担っており、社会教育主事講習
修了者も 2 名配置されています。
かつて、本市の公民館業務は貸館がメーンでしたが、当課発足以後、
まずは広い年齢層に公民館を利用してもらうために、各館最低 4 種類
の講座を開講することを目標に、ほぼ毎月職員研修を行ってきました。
とは言え、闇雲に講座を開催すれば良いわけでもないので、ある程
度の目的意識を持って講座を開講してもらうため、初任者研修、地域
に入り込むためのコミュニケーション、地域課題発掘の方法、広報研
修などをメニューに取り入れています。
併せて、公民館活動の最大のお知らせ媒体である公民館だよりにつ
いても、25 年度から出来栄えを競うコンテストを開催し、公民館運
営審議会の審査を経て、優秀館を表彰しています。
審査の際の批評は、広報研修の題材としてフィードバックしており、
委員からは全体的に質が上がったとの評価をいただきました。
ところで、「鬼の研修」というのは、分野が多岐に亘る上に、職員
のほとんどが任期 5 年の嘱託なので、「多少」過密なスケジュールを
組まざるを得ないがゆえの、職員研修の陰の呼称です。
しかし、鬼の研修は結実しつつあります。各館で行う講座数(種類)
の合計は、平成 23 年度の 113 講座から、平成 27 年度は 170 まで増え、
1 館当たり 6 講座、参加人数は、23 年度と比べ、1 万人の増加を見込
んでいます。
単なる座学ではなく、託児ボランティアを活用して、育児中のお母
さん方が気軽に集まって話ができるサロンのような講座も増え、利用
年齢層も徐々に広がってきました。
次の課題は、公民館に集まってくださる人材とその知恵を、いかに
各地域の課題やニーズに応じた地域づくりに活かしていくか。
公民館職員みんなで、目下思案中というところです。
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特色ある公民館活動
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特色ある公民館活動
~人生を楽しく生きるための~
「自由参加型公民館活動」
雲仙市千々石町上塩浜自治公民館
館長 前車 吉郎
上塩浜自治会は、過疎化・少子化のあおりをうけ、自治会活動も年
3・4 回あるだけの寂しい自治会になっていました。しかし「なんか
せんば このままじゃ つまらんばい」と考えるものたちが出てきま
した。子供から老人まで楽しめる行事や、みんなが共有できるものが
必要と考え、「自由参加型公民館活動」=自治会活動として取り組ん
できました。自治会行事には必ず参加しなさいではなく、子供から年
配の方まで誰でも自由に企画ができ、自分の好きな時、好きな行事に
参加できるようにしています。
色々な活動を行っていますが、問題が1つもない訳ではありません。
公民館活動や自治会行事の在り方は“楽しく、笑顔の絶えない”もの
でなければならないと考えています。
以前の公民館活動や自治会行事では、全員参
加が必須であり、新たな提案も「遊ぶ暇はない」
「いらぬ経費は使うな」という反対意見が少し
でもあれば却下される状況でした。
しかし、私たちが取り組む自由参加型の公民
館活動は、準備や運営に限らずお客様としてだ
けでもOKです。回を重ねるごとに参加者が増
え、笑顔で会話をする場面が多く見られるよう
になりました。自由参加型公民館活動は、上塩
浜自治会に適合したシステムだと思っています。
≪毎月 1 回発行≫
≪クリスマスキャンドル≫
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4月
5月
6月
7月
8月
10月
11月
12月
3月
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自治会対抗ソフトボール大会
自治会の「こいのぼり」
空缶七夕祭り
町内一斉清掃
地童様祭り
温泉神社秋季例大祭
文化祭参加・もちつき大会
クリスマスキャンドル
ペットボトルキャンドル
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特色ある公民館活動
行ってみたくなる公民館講座
諫早市西諫早公民館
館長 大城 晃一
唐突ですが、「公民館講座」に対するマイナスイメージとして、皆
さんは何を連想されますか?
私が市民の皆さんから聞いた声の中で多かったのは、「堅苦しい」、
「難しい」、「敷居が高い」、「出欠が気になる」などでした。
では、その真逆の公民館講座はどうでしょう。
「和やかな雰囲気」、
「わ
かりやすい」、「出席はその日の気分しだい」、覗いてみたくなりませ
んか?
諫早市西諫早公民館で平成 26 年度に試行的に開催した、新しいか
たちの公民館講座が、この真逆の公民館講座です。メイン・コンセプ
トは「行ってみたくなる公民館講座」、サブ・コンセプトは「事前申
込み不要」、「ちょっとタメになる」、「笑って歌って」としました。
社会教育に長く携わって来られた先生方からは、「軽薄」、「ふざけ
ている」などの批判を受けそうですが、社会は変化していきます。あ
の堅苦しい「税」もコンビニで納付でき、登記簿もインターネットで
遠隔地から請求できる時代です。教育の分野も基本部分を押さえてお
けば、多少の柔軟性は許容範囲ではないかと思います。
実施した講座のテーマは、
「日本史」、
「旅」、
「世界の国々」。これら
3 本をそれぞれシリーズ版として、1~2 箇月に 1 回、午前または午後
の 2 時間、開催しました。
1 回あたりの平均受講者数は、順に 55 人、38 人、48 人。最少受講
者数は 26 人、最大は 71 人。男女比率は概ね 3:7、テーマによって
は 5:5 のときもありました。年齢層は 60 歳以上と未満が、平均とし
て 7:3、テーマによっては 5:5 のときもありました。
受講後のアンケートでは「楽しかった」、
「分かり易い」、
「気軽に参
加できる」といった肯定的な感想がある一方で、「もう少し専門的な
話を」、「会場が広すぎる(狭すぎる)」、「話が脱線した」などの厳し
い感想もありました。
3 月に開催する講座が残っていますが、現時点での総括としては、
今回の講座は概ね、所期の目的を達成、しかし課題は残りました。や
はり、楽しい、面白いだけでは駄目。2 時間の中で、場の雰囲気を締
める、緩めるといったメリハリの頻度を少し多くする必要があると感
じました。
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特色ある公民館活動
受講者数は、この位が適数ではあろうが、男性の受講者割合を 5
割に上げたい、若い世代の参加者を増やしたいなど、目標も出て来ま
した。
新しいことには課題は付きものと、当初から職員共々、想定してい
たことなので、次年度はこれらを改善したニューバージョンで取り組
み、一方で、また懲りずに「新しいかたち」の公民館講座を探索して
いきたいと思います。
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特色ある公民館活動
高齢者講座
こおり青春大学
大村市郡地区公民館
喜々津 保則
郡(こおり)地区公民館は、本市の北部地区(周辺人口約 3 万人)
に位置し、平成 19 年に開館した比較的新しい地区公民館です。1日
の平均利用者数は 100 人を超え、年間約 4 万人に利用されています。
周辺には、縄文時代から江戸時代までの多くの遺跡があり、古来より
生活するのに適した自然環境だった事がうかがわれる地域です。
さて「高齢者講座 こおり青春大学」は、平成 20 年度から始まり、
今年度の受講生は約 70 名です。毎月第 3 水曜日、全 10 回で開催して
います。この講座の内容の特色の一つは、その多くを県立大学と連携
して、地域公開講座を取り入れていることです。普段はめったに聴講
することが出来ない、様々な分野の講師をお呼びし、より深い知識と
教養を身につけています。特に、健康を維持するための栄養や食生活
の分野などは、最新で正しい知識を得ることができるので、受講生に
絶大なる人気を博しています。また、時には、日常生活にはあまり縁
のない専門的な講座もありますが、初めての学問分野と出会うことで、
視野が広がり、学ぶことの大切さや喜びを味わっていただいておりま
す。
もう一つの特色として、例えば、「おれおれ詐欺」や「悪徳商法」
などへの対処の仕方を学んだり、遺産問題などの知識を持ってもらっ
たりすることなど、現時の社会事象を素早くキャッチし講座に反映し
ています。
最後にもう一つ、受講者に大変関心が高い郷土史の講座を取り入れ
ないわけにはいきません。城下町であり、歴史的に価値のあるものが
多く残っている大村の郷土を学習することで、郷土を愛する心を醸成
し、将来につなげていこうとしています。
以上内容紹介にとどまりましたが、担当者の願いとして、年に一回
の研修旅行などを通じての仲間づくりはもちろんのこと、講座で学習
されたことを家庭や地域に持ち帰り、豊かな家庭生活や地域づくりに
活かしていただければと思っています。
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特色ある公民館活動
≪こおり青春大学講座≫
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≪日帰研修旅行
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田川市石炭・歴史博物館にて≫
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特色ある公民館活動
伝えよう家庭伝統の味
「黒島だんご作り」講座
五島市富江町公民館
主事 山本 浅子
2 月、「黒島だんごの作り方を教えてくれる人がおりました。」と、
ご婦人が事務局に入ってきました。これが「黒島だんご作り」講座開
講のきっかけです。黒島は富江湾に浮かぶ、現在母と娘の1世帯が住
む島で、島に伝統的家庭料理として受け継がれたト豆(そら豆)のア
ン入りの「だんご」は、甘すぎず、ヨモギの香りが口いっぱいに広が
り、素朴でおいしいと評判です。その作り手は島民の減少とともに今
後、途絶えてしまうのではと懸念されています。常々、食材の調達は
困難だが、何とか、だんごの作り方を伝えたいと思っておりました。
早速、婦人に紹介された黒島で生まれ育ち、富江に嫁がれた方を訪ね、
講座開講を計画。今が今では、重曹を入れて茹でたヨモギ、ト豆のア
ン、団子を包むカカラの葉の調達は受講生には難題、そこで講師の貯
蔵品を提供してもらうことになり、5 月富江高校跡地調理室で「だん
ご作り」が開講しました。
募集 2 日で定員一杯となり、4 人 1 班計 20 人の受講生が一人 14、5
個作ります。ヨモギとだんごの粉等混ぜ餅つき機にかけると、生地加
減を見てもらう為に、あちこちから講師を呼ぶ声が上がりました。つ
き上がるとアンを入れ、カカラの葉で包み蒸し上げますがここでも、
包み方、蒸し上がり具合に講師のチェックを受ける受講生の、しっか
り伝授したいという思いが窺え、濃い緑に蒸し上がっただんごの試食
時は、満足感で満たされておりました。伝統が伝授されていくことを
実感し、今後「我が家のだんご」となる事を祈念した講座でした。
今回、講師の好意で、食材を調達して
頂きましたので スムーズな講座 開講と
なりましたが、ヨモギ摘み、ト豆のアン
作り等すべての 工程を講座で行 えなか
った事は、次回の課題と致します。
常 に 材料 をス トッ ク して おく 講師 の
姿は、やはり伝統の証だと痛感いたしま
した。又、今回受講に漏れた人は講師宅
で教えて頂ただける事となりました。
≪だんごづくりの様子≫
今 後 も 地 域 と 共 に 活 動 し 、「 世 間 遺
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特色ある公民館活動
産」に親しみ、地域に根ざす公民館をめ
ざしていきたいと思います。
≪黒島だんご完成≫
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特色ある公民館活動
高齢者と世代間交流の「いきいきクラブ」
平戸市教育委員会生月分室
係長 桝屋 聡志
≪結び方教室≫
≪仲良く大玉転がし≫
平戸市生月町は、長崎県の北西部に位置し、古くは捕鯨基地として
栄え、近年では遠洋まき網を中心とした水産業を基幹産業とした周囲
28km の小さな島です。
以前は、遠洋まき網漁業で繁栄し、若者も多く住んでおりましたが、
基幹産業の水産業の低迷により現在では、若い世代も島外へ仕事を求
め地域の高齢化が進んでおります。
そういった中、生月地区では若い世代ではなく残っている高齢者世
代に高齢者が健康で教養を高め、地域社会における高齢者の役割(生
きがい)を見つけることを目的に年間をとおして講座やボランティア
活動などを年 8 回の公民館講座「いきいきクラブ」を開催いたしてお
ります。
平成 26 年度では、市の生涯学習講座などを活用し、「認知症や寝
たきりにならないための日常生活の注意」と題して講話を開催したり、
清掃活動として、町の入り口にある博物館の清掃を実施したりしてお
ります。その中で、スポーツの秋に開催される「ふれあい軽スポーツ
大会」では、いきいきクラブ会員、地元小学生及び保育園児との交流
をし、園児との「仲良く大玉転がし」では、園児がおじいちゃんやお
ばあちゃんと一緒に楽しそうに大玉を転がしています。また、小学生
との「結び方教室」では、会員の皆さんが紐の結び方や風呂敷の包み
方を児童のみんなに教授し、児童の皆さんは、いろいろな結び方、包
み方を戸惑いながらも興味深そうに学んでいます。こういった競技を
実施し、世代間の交流を図り高齢者の生きがいづくりに貢献できるよ
う実施いたしております。いきいきクラブの会員の方は、このふれあ
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特色ある公民館活動
い軽スポーツ大会が楽しみで、来年もまた参加したいという方が多く
おり、高齢者の生きがい作りに貢献できていると感じていますが、少
子高齢化の折、園児・児童の減少により、高齢者の人数に対し園児・
児童の割合が少なく年々寂しくなってきているのも実情としてあり
ます。ですが今後も公民館として高齢者の生きがいづくり並びに世代
間の交流を促進し、子ども達と地域の方たちの橋渡的役割を担ってい
くためにこの公民館講座を継続して行きたいと感じております。
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特色ある公民館活動
地域ふれあい交流事業の一環として
~ソーメン流し~
松浦市立調川公民館
副館長 山崎得英
調川公民館では、小学生の夏休み期間中に、子ども達がわくわく楽
しく充実したふれあいが出来るよう、毎年、
「夏休み特別子ども教室」
を開催しています。
今までにいろいろな講座を実施してきましたが、少子高齢化による
参加人数の減少という現実の中、地域の住民や子どもが気軽に集まり
交流を深める場になって欲しいという思いと、地域の方々とのふれあ
いを通し、町の活性化に繋がればと思い、竹を利用したソーメン流し
を実施しています。
ソーメン流しを開催するには、地域の協力が必要です。ソーメン流
しは公民館主催行事ですが、調川地区生涯学習推進連絡協議会と話し
合って、各種団体(自治会、社会福祉協議会、保健環境連合会など)
の協賛を得て、竹の切り出しや運搬、竹加
工、流し台づくり等の協力を頂いています。
連携・協力者をできるだけ多く募るため、
次の様に広報活動にも力を注いでいます。
○公民館だよりへの掲載 ○小中学校長・
PTA会長連名での小・中学校の児童・生
徒・父母への呼びかけ ○行事協力者への
≪流し台づくり≫
呼びかけ(当日の食材等の準備・台所業務
など) ○防災行政無線での放送
こうして取り組んでいる地域を挙げての行事「ソーメン流し」は 4
年目になります。初回のソーメン流しでは地域の方々の参加が得られ
るか不安でしたが、今では家族連れをはじ
め、多くの地域の方々に参加して頂いてい
ます。ソーメン流しが始まると、流れてく
る ソ ー メ ン に 喜 び 、「 ま だ か な ? ま だ か
な?」
「 また、前でとったね」と言いながら、
たまに流れてくるブドウも楽しみながら美
味しそうに食べる無邪気な子ども達。
こんな顔を見るにつけ、猛暑の中、準備
≪ソーメン流し≫
の為に積極的に協力して下さっている地域
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特色ある公民館活動
の皆さんのお蔭だと感謝の念で一杯になります。ソーメン流しは、
子ども達にとって楽しい夏の思い出であるとともに地域活性化事業
の一環として定着出来ていることを思うと今後も継続して力を注い
でいきたいと思います。
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特色ある公民館活動
ニホンミツバチ講座
対馬市峰地区公民館
副参事 永留寿実
この講座は今年度で 3 年目となります。講座を開催するきっかけと
なったのは、24 年度の第 2 回対馬市公民館運営審議会の際、会議の
中で「収入につながるような講座は何かないのか?」ということで開
催することになりました。
対馬は養蜂が盛んで、西暦 500 年代から行われており、対馬のハチ
ミツは朝鮮通信使へのおもてなしや、徳川将軍への贈り物としても用
いられたという大変貴重なハチミツです。
この逸品は、1 升数万円で取引されると聞きます。
そこで、このような貴重な特産品に着目して、急遽、24 年度末こ
の講座を計画し、募集したところ、対馬各地区からの申込みを受け開
催に至りました。講座では、対馬のニホンミツバチの特徴や蜂洞作り
について更に興味深い講話と、実際に蜂洞の製作を実施いたしました。
2 年目からは、ミツバチについての講話、採蜜体験講座、蜂洞製作
講座を 3 回に分け開催することにしました。第 1 回目は 6 月にミツバ
チの生態や蜂洞管理の仕方について学び、第 2 回目は 10 月上旬に、
自分の手で蜜を切り採る体験をしました。第 3 回目は 3 月に開催し蜂
洞の製作を行いました。4 月頃から分蜂が始まるため、受講者は、自
分の製作した蜂洞にミツバチが入ることを期待し、懸命に製作してい
たようです。
26 年度も同じ内容で開催を予定していましたが、想定外の外敵の
侵入で第 3 回目は予定を変更し、ツマアカスズメバチという外来種や
オオスズメバチ等による被害対策の講話をしていただきました。
対馬の養蜂家の多くは、数十本も管理する蜂洞が外来種のスズメバ
チ等により壊滅的な被害を受けており、その対策について、今後の対
馬のニホンミツバチの飼い方やツマアカスズメバチへの対処法など
の講話をしていただき、今年度の講座は修了いたしました。収入にな
る講座としては難しいところもありますが、受講生にとって良い趣味
の養蜂となればと思っています。今後、対馬のニホンミツバチの蜜を
使った新たな講座等も考えていきたいと思います。
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特色ある公民館活動
≪ミツバチについての講座の様子≫
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≪採蜜体験講座≫
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特色ある公民館活動
壱岐市内自治公民館の現状と今後の課題
石田町筒城東北公民館
館長 喜多 丈美
壱岐市は、平成 16 年 3 月 1 日に郷ノ浦町、勝本町、芦辺町、石田
町の旧 4 町が合併して新たに誕生した市で、合併当初は、約 33 千人
の人口が、平成 27 年 2 月末には約 28 千人台まで減少しております。
少子高齢化も進んでおり、高齢化率も高く、第一次産業の農業、漁業
が主体の島ですが、長引く景気の低迷により、農業、漁業の販売価格
の低迷、燃油等生産費の増は続き、第一次産業の人が後継者の育成が
出来ない状況であり、人口の減少は今後も続くだろうと予測される玄
界灘に浮かぶ島です。その島では、自治公民館が 242 集落あり、行政
と連動しながら活動を行っておりますが、各自治公民館の構成戸数の
状況調査を行うと 20 戸以下の自治公民館が 52 集落あり全体の 21%
と非常に高く、10 戸以下の集落もありました。現在の自治公民館は
その地域の様々な事情があって現在のような組織での活動がなされ
ているのだろうとは思いますが、ある新聞記事の中に全国で今後人口
減少が続き近い将来消滅する危機にある自治公民館が出てくるだろ
う、しかし国はこれと言った救済策はもっていないと載っていました。
壱岐市でも現在の自治公民館が消滅する所が出てくるのではと危惧
している所です。人口減少が進んでいく中で、どのように歯止めをか
け、各自治公民館をどうしたら本来の地域活動、福祉、協働活動が持
続できるのかを考える時期がすでにきているのではないかと私は考
えています。その為には何らかの方向性等のモデル化を行政機関がリ
ードして策定し、それを基に各自治公民館が近隣の公民館又は、未加
入者も含めた地域協議をしていく事で発展し、公民館の再生方向が見
えてくるのではないか。こういった取組を早めにしていかないと、た
だ単に行政文書等の配布をするだけで、地域活動、意見の発進も出来
ず自然消滅する自治会が出てくるのではと心配をしている所です。地
域を維持していくのは、やはり自治公民館であり、大切な組織との位
置付けをし、その地域が消滅しない対策をとることが必要であり、早
急な協議を開始してほしいし、組織の育成に何とか努力をしてお互い
が自立活動出来るようにしますので、各自治公民館の協力もお願いし
ます。
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
町を明るく町民の絆を深める
公民館活動を目指して
西海市崎戸校区公民館
館長 藏前 龍日出
平成 27 年 2 月 8 日(日)午前 10 時 30 分、号砲とともに 14 チーム 1
区の選手が一斉にスタート、寒風吹きすさぶ中を懸命に走ります。距
離 11.1km6 区間の第 43 回崎戸町駅伝大会の開始です。参加チーム
は小学生、中学生、高校生、一般で、還暦を過ぎた 3 人を含むチーム
も参加し、沿道には熱狂的な応援者で賑わい、学生チームの選手達は
全力で疾駆し、年配のチームはそれなりの走りをし、ゴール後は女性
部による「ぜんざい」を味わいました。
この崎戸町は江戸時代には捕鯨で賑わい、大正時代からは炭鉱で栄
えましたが昭和 43 年に閉山となり、人口減少が進み崎戸校区の現在
の人口は 1900 人台の過疎・高齢者の町となりました。
西海市は平成 17 年 4 月 1 日に 5 町が合併・誕生し、崎戸校区公民
館は崎戸小学校区のエリアでのそれまで様々な団体等が行なってい
た、行事等を集約し、実行することで設立されました。
平成 26 年 11 月 29 日(土)午前 10 時には、第 14 回小さな町の大き
な感動「ふるさとを描こう」の絵画展の表彰式を行いました。応募総
数 117 名で幼児、小学生、中学生、一般の各部門の入選者 34 名がそ
れぞれ賞状と協賛事業者提供の副賞を授与されました。この絵画展の
始まりは「崎戸を描こう」で、変化に富んだ地形の崎戸を題材としま
した。その後、崎戸中学校と大島中学校が統合され大崎中学校となる
のに合わせ、「ふるさとを描こう」に改めました。審査は長崎県美術
協会、長崎国際大学のご協力で行なっています。毎年力作が揃い、崎
戸中央公民館及び大島楽市商店街での展示は好評を得ています。
その他、女性部講座、グランドゴルフ、通学合宿、カラオケ大会、
餅つき大会、ゲートボール大会、ペーロン体験講座、体育祭等の事業
を行い、公民館だよりを年に 4 回発行し、西海市広報誌に折込で各家
庭への配布をしています。なお、各事業等の賞品代として、各家庭か
ら年間百円の負担金をお願いしています。
これからも、町民の皆様の協力のもと、お互いの絆を深める公民館
活動を続けて行きたいと考えております。
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
≪餅つき大会≫
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≪小さな町の大きな感動「ふるさとを描こう」絵画展表彰 ≫
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
地域力を引き出す公民館活動
川棚町中組郷自治公民館
館長 井関嘉昭
「年金の、よう分からん」、
「世の中の動きの分からん」、
「時には腹
ば抱えて笑いたか」等々地区内からこの様な声が聞こえてきます。
中組郷(470 世帯・1,400 人)では、地域力を引出し心の通う活気に
満ちた地域づくりや課題解決に向けて、公民館活動に取り組むことに
なりました。
住民の皆さん方に気軽に足を運んでいただき、ユニークな公民館運
営を図ろうと、地区内の 70 才代前後 7 人(男 4 人・女 3 人)からな
る「珍どんクラブ」合奏団が誕生しました。お互いに家の倉庫からフ
ライパンや鍋等を持ち寄り、練習することになりましたが、大半が楽
譜も読めないため、音の高さや長さ等がちぐはぐで全然合わず、中に
は楽器を落としたりする等先行き暗いスタートとなりました。練習を
重ねるに従ってチンドンチンドンの音に合わせ歌やフラダンス、手話
等を交え四苦八苦しながらも少しずつ上達し、今では出張公演を始め
勿論地区内の各種集いに出演し、手拍子や笑いを誘う演奏や漫談笑等
で公民館活動を盛り上げています。今後は寸劇にも挑戦する予定です。
住民の学習活動の拠点である公民館を運営しようと、学習運営では、
年 10 回程度の「ふれあい夢大学~講座」を開設し、一般教養を学ん
でいただき、時にはお笑い劇場公演等で楽しいひと時を過ごしていた
だいています。
地区内の人材の発掘により、「ふれあい文化祭り~文化祭」を開催
しました。手工芸や絵画等 100 点の文化作品が出品され、更に、楽し
いまつり運営とするために、餅つきや焼き芋の他、おでんコーナーを
設け、老若男女の多数の参加を得、交流の輪を広げさせていただきま
した。
近年まれにみる子どもに関する凶悪事件発生に伴い、未然防止等に
向けて地域の在り方が問われる中、「子どもマラソン大会」等を通し
て、子ども達を皆で守るため、安全な地域の環境づくりを図っていま
す。
中組郷の運営はまだまだ未熟ではありますが、地域の教育力を活か
し、今後更に自治公民館活動の充実を図りながら、地域づくりに邁進
していきたいと考えています。
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
≪珍 ど ん ク ラ ブ ~ 地 域 づ く り に 貢 献 ~≫
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≪新 春 子 ど も マ ラ ソ ン 大 会 ~ 子 ど も た ち を 地 域 で 守 り ま す ~≫
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
公民館活動でDVDを使って活性化
~公民館活動を熟成させるために~
佐々町公民館
館長 金子 茂実
公民館長歴 3 年になります。佐々町公民館として皆様の多様なニー
ズに応え、様々な活動に対する理解と参加を促進するため、公民館の
新たな試みについて紹介します。
佐々町公民館活動として、公民館講座、公民館学習グループの活動
支援、各種イベント・行事等の支援を実施しております。
一年目、着任し 2 ヶ月後に公民館学習グループの発表の場として
「出会い ふれあい 学びあい」をテーマに毎年開催している公民館
フェスティバルを開催しました。40 団体のうち 25 団体から、3 歳か
ら 80 代まで約 400 人が新体操・民謡・歌を披露、書道や絵手紙、写
真などの多彩な作品展示をしました。好評のうちに終了、翌日以降公
民館ロビーに各グループの活動の写真をパネル掲示しました。掲示し
た後、あのフェスティバルの素晴らしい演技・展示物等の感動を多く
の方にお伝えできないかと、また成果を残せないかと考え、DVD記
録・公開を着想、二年目の公民館フェスティバルでは、開会式からプ
ログラム全ての演技及び展示物等の動画・写真にテキストを追加し編
集、DVD「公民館フェスティバルの記録」を作成し、翌日から公民館
ロビーのディスプレイで公開放映、好評でした。
また発表された方々からDVDを欲しいとの要望が多数あり、DV
Dをコピーし配布、皆様からいつでも見られて良い記念になったと喜
ばれました。
同じく公民館講座においても、講座を充実させるために一部の講座
を撮影しました。園芸講座では研修室での、講師の種や野菜の説明と
黒板書き等の重要な説明ポイントをテキス
トで編集、実習場では種まきの実演を撮影
しDVD「実践家庭菜園」を作成いたしま
した。他の公民館講座「薬草教室」では、
講師の研修室での薬草の展示・効用等の説
明を録画、屋外では現地での薬草の植生状
況を動画で撮ったり、また実際の薬草を写
真に撮り薬効をテキストで編集したりして、 ≪「フェスティバル記録」を鑑賞≫
次回の講座開始前に公開、鑑賞していただ
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長崎県公民館連絡協議会
特色ある公民館活動
きました。
受講生の皆様からいただいた意見として、「当日の講座内容を、実
際の種等植付する前にDVDで再確認でき、記憶を呼び戻すことがで
き大変助かっています。」
「DVDがあるので、毎年独自でDVDで復
習できるので重宝です。」や「薬草の植生状況とか写真・薬効をいつ
でも確認でき良いです。」等、講座の補助DVD教材は好評であり、
又講師からも講座充実面で大変良いとのご意見をいただきました。
その他、佐々町のイベントや地域づくり、学習活動、子育て活動な
ど地域住民の活動が地域ケーブルTVで放映されておりますが、この
度公民館に受信設備を整備し、放映・録画ができるようになりました。
これらの情報が新しい連携を生み出し、更なる展開へと結びついて行
くことを期待しています。
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特色ある公民館活動
地域高齢者の学びの場所
新上五島町教育委員会生涯学習課
係長 平瀬 千香子
本町奈良尾地区には、
「あこう大学」
「ろざん大学」と名づけられた
高齢者(60 歳以上)を対象とした 2 つの学級があり、年間を通して
計画的・継続的・集団的な学習を通じて、共に学びながら生きがいの
ある豊かな老後生活を目指しています。
5 月から 2 月までの 10 ヶ月間に、毎月1回の講座が開かれ、年間
の学習計画は受講者自らが決め、奈良尾公民館で「あこう大学」・岩
瀬浦分館で「ろざん大学」が開講されています。今年はそれぞれ 30
名・22 名の受講者を迎え、演歌体操や歌唱講座、ペタンク等で体を
動かし、身近な健康に関する学習(腰痛膝痛・骨粗しょう症・インフ
ルエンザ)では質問が飛び交い、活気に溢れていました。また、高齢
者を狙った特殊詐欺やテレビショッピングのトラブル解決法など、寸
劇を観ながら「自分ならどうするか」を発表しあいました。
年に1度合同で「交流学習会」を計画し、今
年は「つばき体験工房」で、椿油の搾油体験を
行いました。杵と石臼を使い、乾燥させた椿の
実を 3 チームで競い合いながら砕き、細かくす
り潰したものを蒸籠で蒸して、専用の濾紙に入
れて圧搾機にかけると、美しい椿油が流れ出て、
受講者から歓声が上がりました。約 1kgの椿 ≪椿の実をすり潰している様子 ≫
の実からは 300mlの油が採れ、貴重な体験と
共に分け合って持ち帰りました。こうした交流を通しても、共に学び
話しあうことで学習効果が高まり、地域や家庭の中で学んだことを生
かしていくことが、生きがい作りに繋がっています。
この高齢者学級は旧奈良尾町時代から続けられており、町内の高齢
化率 36%(平成 27 年 2 月末現在)を越えた今では、先進的な役割を
果たしています。他にも有川地区には「マリンピア大学」と呼ばれる
高齢者学級もあり、有川公民館を拠点に 46 名の受講者がいます。
本町では、ますます高齢化が進むと予測され、高齢者が身近な公
民館で学習し交流する場が果たす役割は、重要性を増しています。そ
の為、学習方法・内容の検討を含め魅力ある講座作りを推進し、新規
受講者の増加を図り、高齢者学級の行われていない地域にも広げてい
くことが大きな課題と考えています。
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がんばる公民館応援事業を実施して
中央公民館「子育て広場」
佐世保市中央公民館
社会教育指導員 山口
佐江子
佐世保市中央公民館は市の中心市街地にある商店街の中に平成 27
年 2 月移転しました。この商店街は市街地再開発ビルの中にあり、公
民館は講堂のほか六つの講座室を備えています。
中央公民館は、昭和 29 年 8 月に佐世保市で一番初めにできた公民
館です。特定の地域を持たず、佐世保市全域を対象としており、主催
事業は市民に広く参加を呼びかけています。
その主催事業の一つが「子育て広場」で、テーマは親子遊び、保護
者間の情報交換、交流、親育てです。核家族化が進んだ現代では近所
づきあいも希薄となり、わずらわしさがない代わりに話し相手もいな
いという環境の中、小さい子どもを持つ母親は、昼間親子だけで過ご
すことが多く、孤立しがちです。初めての子育てなのに相談相手がお
らず行く場所もない。こんな状況の一助になればと企画しました。
この講座では、①子育て経験のあるサポーターや子育て中の親同士
が一緒に過ごすことで、孤立や悩みの解消を図り、②子育てに関する
情報交換や仲間づくりをすることで、自信をもって子育てに向き合え
るようになってもらいたい、また、③親子で遊びながらもの作りを楽
しむことを目標に講座を 10 回開催しました。10 回の講座のすべてに
参加できる方は多くありませんが、参加者同士長く時間を一緒に過ご
して頂き、自然に仲良くなっていけるよう配慮しました。
また、今年度より初めての試みとして、現在中央公民館で活動中の
育児サークルのメンバーに講座に参加してもらい、受講生親子と交流
してもらうことを計画しました。そうすることで、講座終了後の受け
皿として受講生たちが育児サークル
の一員となり、地域と結びついて子育
てをしていけるように配慮しました。
また、同じ立場で悩みを共有できる仲
間がいることは大きな励みになった
ようです。
今後もこういった地域との結びつき、
出会いの場を提供することが、公民館
の役割だと考えています。
≪子育て広場≫
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がんばる公民館応援事業を実施して
がんばるママへの応援講座
佐世保市早岐地区公民館
主査 川久保 葉子
佐世保市の東部に位置する早岐地区は、人口 22,000 人。早岐地区
公民館の利用者は年間 12 万人が利用しており、市内では最も活動が
活発な地区です。
当館では、平成 25 年度から、「家庭を支える」「世代を結ぶ」とい
うテーマを設定して、がんばるママがほっと一息できる応援講座「ほ
っとママ講座」をスタートしました。
具体的には①託児があり、子育て世代のお母さん方も趣味の講座に
参加できる②日ごろの忙しい毎日に、気分転換できる時間を提供する
③託児による地域ボランティアの活用④高齢者と若い世代との交流
を目指しています。
昨年度は、4 回実施で 126 名の参加に止まりましたが、今年度は、
県公連の事業である「がんばる公民館応援事業」に採択していただき、
パワーアップした講座となりました。
9 月から 2 月まで、
「ラベンダーバンドル作りとハーブティー」
「紅
茶教室」「パン作り」「ヨガ」「アロマジェルクリーム作りとハンドマ
ッサージ」「おもてなし料理」の全7回、参加者がグループで協力し
て完成させる講座や、癒しの香りに包まれての作品作りの講座など、
たいへん好評で、高齢者から若い世代まで総数 216 名と多くの参加が
ありました。
和気あいあいとした雰囲気の中、皆
さまからは、
「おいしく楽しい時間で、
リフレッシュできました」「日頃のイ
ライラが解消できました」との感想を
≪託児の様子≫
いただきました。
これを励みに、次回も、さら
なる女子力アップと、リラック
スできる時間が提供きるよう、
計画しています。
≪紅茶教室≫
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がんばる公民館応援事業を実施して
子どもを育む地域づくり
∼のびのび少年デーを通して地域の拠点となる公民館へ∼
南島原市口之津地区公民館
副参事 菅 雄二
本市の 6 地区公民館は専任職員不在の状況で、公民館は「集う・学
ぶ・結ぶ」場所であり、その役割の低下が懸念される状況にあります。
また、口之津地区では、子どもの数が減少し 23 年間続いている「の
びのび少年デー」の取組ができなくなる自治会が見受けられるように
なりました。それに代わるものとして、口之津公民館事業として「が
んばる公民館応援事業」補助金を活用し、11 月 9 日(日)に「栄町
自治会」の住民を対象に、家庭でも手軽に出来る「ダンボールコンポ
スト」作り講座を開催しました。
口之津地区は、小・中学校で環境問題に熱心に取り組まれているこ
とから、福岡市で環境保全・環境再生に取り組まれている NPO 法人「循
環生活研究所」のたいら由以子先生に講師をお願いしました。
講座では、環境学習やダンボールコンポストの効用、自宅のエコハ
ウスの設計図づくりなど、自分たちが住んでいる地区の環境について
考える時間となりました。
自治会の参加者(20 名)からは、
「講座を受講して飽きさせない工
夫がされており、3 時間という時間を感じなかった」、
「堆肥を使った
まちづくりプログラムでは、老人の方の知恵や子どもたちのアイデア
がたくさん出され有意義な時間を過ごせた」、
「 今まで子どもが少ない、
知らないからなどの理由でのびのび少年デーに参加しなかったが、地
区の子どもたちと顔見知りになり、来年は参加したい」などの感想が
述べられました。
結びに、今回の事業を通して家庭(家族)で環境問題を考える時間を
持てたこと、さらに、従来とは違う事業を自治会に提案し「のびのび
少年デー」の事業として位置づけることができました。
今後は、継続的な事業展開が必要なため、地区公民館事業の一つと
して、自治会や子ども会等の団体と協議しながら、事業の定着を図り
たいと思います。
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≪ワークショップ写真≫
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≪全体写真≫
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がんばる公民館応援事業を実施して
「きらっと女性セミナー」を実施して
長与町公民館
池田 昇平・伊藤
洋子
公民館講座には、趣味的な内容のものが多く、予算の確保が年々厳
しくなっているうえ、現場に公民館主事や社会教育主事等の専門職員
の配置がないため新しい講座の企画が難しい状況にある。
担当者として「地域の課題解決のための講座を企画・実施したい!」
という熱い想いから話し合いを進め、◇女性のための学習 ◇仲間づ
くりの場の提供 ◇自分の能力を生かした自己実現 ◇社会人とし
てのスキルや教養の向上 ◇男女共同参画社会に対する意識の向上
等を目的とした「きらっと女性セミナー」を企画した。
このセミナーは、月 1 回ペースで全 5 回、毎回異なるテーマで実施。
内容は、①親子教室(親子遊び・絵本読み語り)、②子育て世代のラ
イフプラン ③安全・安心子育てライフ ④就職支援セミナー ⑤町
内の女性経営者の話を聴いてみよう! とし、すべて託児付きで開催
するとともに、参加者同士による情報の共有・仲間づくりを重視し、
ワークショップや意見交流の時間を取るように講師と打ち合わせた。
特に 5 回目の、町内で手作り雑貨店を営む女性経営者の講話は大変
好評で、お店を始めたきっかけや経営の裏話、人生観等についての楽
しいお話で、講師自身が「人を集める、人が集まる」魅力を持たれて
おり、そのパワーに終始圧倒されっぱなし。まさに今“きらっと輝い
ている女性”だと感じさせられる講座となった。
参加者からのアンケートでは、次のような声を聞くことができた。
・子育て支援や親子教室、生活情報を次回も取り上げてほしい。
・町内起業者や経営者のパワフルな講話を来年も企画してほしい。
・託児付きでとても助かったし、ママ友ができて嬉しい。
担当者サイドから発見できたこと・成果としては、
・仲間づくりや学習の機会が求められていることを確認できた。
・託児付きにすることで、学習したくても参加できない方への支援
ができた。
・図書館の絵本読み語り、県立大学、公的機関(フレッシュワーク)と連携
して講座が実施できた。
・講座開催に関しては、広報誌、チラシのポスティング、Facebook
等により周知を図り、その効果がみられた。
今後はさらに、講座の広報の工夫や福祉課や母子保健推進担当課等
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がんばる公民館応援事業を実施して
の関係機関との連携、参加者同士による情報の共有・仲間づくりの時
間の確保等に一層の改善を加えながら、連続講座としての実施を考え
たい。さらに、情報の収集にも心がけながら、地域住民のニーズに応
えられるような、
「つどう」
「まなぶ」
「むすぶ」をキーワードにした、
人づくり・地域づくりに貢献できるような公民館の運営にも努めてい
きたい。
【講座の様子】
≪第1回:母と子の楽しいひととき≫
≪第2回:子育て世代のライフプラン≫
≪第3回:安心・安全子育てライフ≫
≪第4回:女性のための就職支援≫
≪託児の様子≫
≪第5回:女性経営者に学ぶ≫
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平成27年度公民館関係の大会について
平成 27 年度公民館関係の大会について
1 第66回九州地区公民館研究大会長崎大会
(1)大会テーマ
地域コミュニティの核となる公民館活動
~ 人づくり、地域づくり、絆づくりをめざして
(2)期
日
~
平成27年8月27日(木)~28日(金)
(3)会 場
○分科会会場(1日目)長崎市チトセピアホール、長崎原爆資料館ホール、
長崎ブリックホール、長崎市民会館、メルカつきまち、
長崎県勤労福祉会館
○全体会会場(2日目)長崎ブリックホール
(4)分科会(1日目)13:30~16:30
①地域づくり
②家庭教育
③高齢者への対応
④人権教育
⑤自治公民館活動
⑥青少年教育
⑦ボランティア活動
(5)全体会(2日目) 9:30~12:30
○アトラクション ・雲仙市立小浜中学校マーチング〔吹奏楽部〕
○開会行事
○記念講演
・株式会社 A and Live 代表取締役 高田 明
(ジャパネットたかた 前社長)
○閉会行事
氏
2 第 37回全国公民館研究集会 in 鳥取
(1)期 日
平成 27年10月15日(木)~16日(金)
(2)会 場
とりぎん文化会館、鳥取市民会館 ほか
(3)大会テーマ
未来を拓く公民館力
~人が輝き 地域がきらめく~
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