平成24年第3回定例北見市議会(質問概要) 市民・連合クラブ 代表質問 飯田 修司 初めに、市長の市政執行について質問いたします。 早いもので市長の任期も残り僅かとなり、今年度は集大成の年であるととも に、今議会が任期中、最後の議会となりました。 振り返りますと、小谷市長は、平成 20 年 12 月の前市長選挙において、北海 道議会議員を辞職、さらには、民主党を離党、市民党の立場で、市民とともに 歩む市政実現を目指し、市長選挙に立起をしました。 4 年前の市長選挙の争点は、前市長は、日赤と庁舎建設に絞り、議会での議案 否決を理由に辞職をし、再度「日赤の存続と市庁舎の移転に賛成か反対かを市民 に問う」とし、立候補をいたしました。 一方、小谷市長はこの問題も含めた市政全般、との姿勢での戦いで初陣をかざ りました。 当時の市長選挙は、何故この 12 月の師走に市長選挙をやるのか解らない。し かも 5700 万円の選挙費用がかかるなど、多くの批判が、私のところにも寄せら れました。 また、市長当選の翌日、副市長 4 人、収入役、公営企業管理者の計6人が退 職願の提出がなされました。 副市長を含め特別職の方々はそれぞれ、職責があり、非常に重たいものがあ りますが、突然の辞任で小谷市長も、戸惑ったと思います。 その後、副市長定数条例改定は2度議会に提案されましたが、否決となり、 副市長不在のままの市政執行が 1 年 2 ヶ月続き大変な市政運営であったと思い ます。 現在は、副市長1名体制での市政執行となっておりますが、定数の条例改正 には、多くの市民合意が必要であり、副市長の役割、自治区長との関係など丁 寧な説明と市民合意が必要と考えます。 一方では、小谷市長になり、多くの懸案事項が前進いたしました。 地域医療では、大きな課題でありました北見赤十字病院移転改築支援、夜間 1 急病センターや子ども総合支援センター「きらり」の開設、都市再生整備計画 における、中心市街地活性化基本計画の国からの認定、小学生の学校給食費 3 分の 1 負担、高齢者・障がい者の無料バス制度の継続と自治区間の不均衡の改 善を実現してまいりました。 また、ソーラーのまち北見として、市内 2 ヶ所にメガソーラー誘致が決定し、 ソーラーを標榜する当市にとって大きな前進となりました。 市民の安心・安全のまちづくりでは、今日まで多くの企業と災害時協定を結 んできました。 物資の供給では、イトーヨーカドー、サントリーフーズ、伊藤園、セイコー マート、道東ラルズ、北見睦会など数多くの企業・団体と協定に向けた取り組 みがなされております。 昨年の東日本大震災における当市の支援では、震災後すみやかに、義援金を 日本赤十字社に送金、震災後ただちに宮城県丸森町への支援物資の提供を行い ました。 人的支援では、被災地に、保健師、緊急消防援助隊、給水活動等の支援を実 施いたしました。 また、被災地の皆様に大変喜ばれた小谷市長提案の「オホーツク絆プロジェ クト」の取り組みもありました。 私は、今日まで小谷市長は、市政執行にあたり市民の皆様の思いをしっかり と受け止め、市民生活の一層の向上に向けて、職員の先頭に立ち、一歩一歩着 実に前進をして来たと思います。 これらの実績や取り組みの成果は、小谷市長のリーダーシップのたまもので あります。大いに評価できるものであります。 そこで 2 点について質問をいたします。 まず、初めに1期4年の市政執行についてどのように総括されているのかお 伺いいたします。 次に、多くの市民や関係者が、小谷市長が次期当市の「かじ取りをする意思 があるのかないのか」関心を寄せております。 2 本定例会も傍聴者に加えて、インターネット中継を通じて多くの皆さんが見 ておられると思いますので、是非、市長の思い、決意をお聞かせいただきたい と思います。 次に、公約について質問をいたします。 市長は、今日まで公約については市政運営の基本姿勢であるとともに、4年 間の任期中に達成すべき市民との約束事として、行政課題に位置づけし、その 実施に向け取り組んできました。 市のホームページでは、主な行政課題の取り組みが情報公開されております。 非常に見やすく誰が見ても解りやすく掲載されており大変良いことだと思いま す。 市政運営では、情報公開の徹底と諸課題についての説明責任を果たす市政に 向けて取り組んでまいりました。 公約では、主なものとて北見赤十字病院改築支援、中心市街地活性化基本計 画の認定、プレミアム商品券の発行、 「きらり」の開設、小学校給食費3分の1、 市費負担、中央図書館建設、武道館建設、市民スケートリンク建設などの公約 実現であります。 しかしながら、一方では、実現できなかった公約もありました。 1)まず、公約 2 点について質問します。 ① 公約実現について、市長はどのように総括されているのかお伺いいたし ます。 ② ホームページでは部署ごとの情報発信はありますが市政全般について は全体状況が簡単に把握できません。 経過や実績など時系列的にホームページに掲載すると、公約の取り組み状 況や市政の流れについて把握できると思うが、見解をお伺いいたします。 次に、地域医療についてお伺いいたします。 地域医療体制の充実強化は、市長公約の重要な柱の一つであり、具体的な施 策として、地方センター病院、救命・救急センターである北見赤十字病院の改 築支援、道立北見病院の存続、一次・二次医療体制の充実強化、ドクターヘリ 3 の導入、北見医師会看護専門学校への支援を通した看護師等の養成と確保など が掲げられております。 北見赤十字病院改築では、本年 7 月 27 日に起工式が執り行われ、改築工事に 着手したところであります。また、道立北見病院では、市長が副会長を務める 北網地域医療再生計画運営委員会において存続を前提とした改築事業が承認さ れております。 また、ドクターヘリ運航については、本年度、北網地域として道東地区ドク ターヘリ運航調整委員会に正式加入するなど、市長公約に沿って地域医療の着 実な充実強化に向けた取り組みがなされております。 一次・二次医療体制の充実強化に向けた北見医師会との連携も、非常に良好 に推移しているものと評価するものであります。しかし、残された課題として、 北見医師会専門学校の支援を通した看護師の養成と確保対策があります。 特に、看護専門学校にあっては、準看護師が進学する看護学科の定員割れが 続くなど、安定的な学校運営が課題となるなか、毎年、医師会一般会計から多 額の繰り入れを行い学校運営にご尽力いただいているところであります。 こうした中、新聞報道、北見医師会のホームページでは、平成 25 年から就学 経費の見直しが発表され、3 年間で約 79 万円の値上となります。 学生や保護者からは負担が増えることの不安や、修学資金の貸付など経済的 な支援を求める声が寄せられております。 本年 3 月には、北見医師会から市長に対して修学資金貸付制度の創設などに ついて要望があったところでありますが、地域医療を支える看護師養成と確保 対策は非常に重要な課題であります。 そこで、3 点についてお伺いいたします。 1. 北見医師会看護専門学校の現状、役割について市長の基本的な認識をお 伺いいたします。 2. 北見医師会から要請のある、定員確保に向けたった修学資金貸付制度等 について、今日までどのような検討をされているのかお伺いいたしま 4 す。 3. 医師会からは、看護師生徒就学激励対策事業補助金、北見医師会看護専 門学校運営補助金は支援の継続、また、平成29年度からの全日制 3 年の移行に伴い、前後 2 年の補助金支援要請がなされておりますが、 現状と今後の支援についてお伺いいたします。 3.中心市街地活性化基本計画について 次に、中心市街活性化基本計画について質問をしてまいります。 「北見市中心市街地活性化基本計画」が昨年3月国から認定になり1年半が 経過しようとしております。 当市の中心市街地活性化基本計画は基本理念である「オホーツク圏の中核都 市にふさわしい経済・文化・医療・商業の集約によるコンパクトなまちづくり」 を実現するために、二つの基本方針を基に、効果的、効率的な事業を実施する ものであります。 目標の一つ目は、「都市機能の充実によるにぎわい創出です。新たに文化施 設・生活関連施設の集約です。 目標の二つ目は、 「居住環境の整備等によるまちなか居住の推進」であります。 私どもが長年議論してきた都市再生問題は、市庁舎を人が集まる交通の拠点 に移して中心市街地の活性化を図るとともに、医療機能も街の中心部に残すこ とによって高齢化社会に対応する街づくりを目指すものであります。 その実現の手法として中心市街地活性化基本計画を創り上げてきたと認識し ております。 これからの街づくりはインフラの整備、施設の維持管理、冬場の除雪など市 民に密着した行政サービスをどのように効率的に提供できるかが課題です。 まちが拡散し中心市街地の空洞化が進行する当市も、都市の既存ストックを 活用し、都市機能がコンパクトに集積した都市構造を実現させることが、人口 減少、高齢化社会にふさわしい持続可能なまちづくりに繋がるものと考えます。 将来にわたって住んで良かったと思える街をつくることが、市長としてなす 5 べき責務であり、最重要課題であります。 さて、本年 6 月 20 日、「合併特例債」の発行期限を5年間延長する合併特例 債延長法が、可決、成立しました。これにより、東日本大震災の被災地では合 併後20年間、被災地以外は15年間にわたり特例債の発行が可能になりまし た。 初めに、中心市街地活性化基本計画期間は平成23年3月から平成28年3 月の5年になっていますが、今日までの進捗を含めて全体的なスケジュールに ついて、どのように考えられているのかお伺いいたします。 次に大通ビルと新たに建設する立体駐車場についてお伺いいたします。 複合交通・地域交流拠点では、まちきた大通ビルの改修や立体駐車場の新設 が計画されており、これらの事業が一対となることにより中心市街地活性化基 本計画が認定されたものと理解しております。 特にパラボは旧東急百貨店が撤退した後、5 万人以上の市民の声を受けて再出 発した商業施設であります。 オープンから5年が経過し、売上高 26 億円、従業員 260 人の雇用を確保する 会社となり、旧東急百貨店同様に中心商店街の核店舗として、賑わいの創出や 文化の発信基地として独自の役割を果たしているものと認識しております。 確かに家賃の無償問題や毎週の休日など、幾つかのご批判は耳にすることは ありますが、中心市街地の活性化を担っている施設であることは多くの市民が 認めるところであります。 市庁舎移転に伴う、まちきた大通ビルの改修、新立体駐市場の建設、既存の 商業施設に行政機能を持たせる複合施設として活用することにより、中心市街 地の活性化を図ろうとする考えが、計画の認定にあたって大いに評価を受けた ものと伺っております。 さらに基本計画では、駅南地区に図書館建設が建設されることになっており ますので、今後中心市街地へ訪れる市民は確実に増加するものと思われます。 平成19年に実施した街中に来られた市民を対象としたアンケートでは、交 通手段の主体は自家用車であり、公共駐車場についても 8 割以上が必要である 6 との回答結果になっております。 そうしたことからも利用しやすい駐車場の整備は、市民の利便性を図ること や、街なかの賑わいを創出するために必要な施設となります。 いずれの施設も中心市街地の活性化を見据えた時には必要な施設であります ので、総事業費の縮減など課題を解決しつつ、事業の推進については、中心市 街地活性化基本計画に沿って進めるべきと考えますが、市長の考えを伺います。 次に、スポーツ振興について質問をいたします。 近年、スポーツツーリズムが全国的に注目を浴びております。 我が国には、プロ野球、Jリーグ、ラグビー、プロゴルフ、大相撲、柔道、 体操、などの国際的に高い評価を受け、既に日本独自の文化となった「観る」 スポーツが存在します。そして、豊かな自然環境や美しい四季を利用した、ス キー、ゴルフ、登山、サイクリング、全国各地で開催されている市民マラソン など、多くの国民が親しむ「する」スポーツが存在します。 スポーツツーリズムは、スポーツを「観る」 「する」ための旅行そのものや周 辺地域観光に加え、 「支える」人々との交流など、旅行先の地域でも主体的にス ポーツに親しむことのできる環境整備を目指すものであります。 当市は、平成 18 年 3 月に市町村合併をし、地形では、山、川、海、広い敷地 など全てのスポーツフィールドを兼ね備えております。また、気候では日本で 一番四季がはっきりしている地域であり、夏の気温は近年高くはなっておりま すが湿度が少なく合宿等に最適であります。 加えて、オホーツクの充実した食材を提供できるのも魅力であります。 当市は、オホーツクの交通結節点であるとともに、飛行機では女満別空港か ら約 40 分という恵まれた地域でもあります。 スポーツイベントでは毎年開催される、サロマ湖 100 キロウルトラマラソン は約 4,000 人の参加、北見ハーフマラソンは約 1,000 名、端野自治区のカレー ライスマラソンは参加者約 1,000 名など経済効果もかなりあると考えます。 また、合宿の実績では、平成 23 年度の合宿は、ラグビーで 43 チーム 1840 名。 7 野球、バスケットボール、バレーボール、サッカー、陸上など合計で 3,711 名、 述べ人数で 20,401 人となっております。 北見市の合宿誘致のスタートは 1985 年で明治大学の合宿から始り、交流が話 題となり、参加チームが増えてきました。取り組みから 27 年であります。一方、 網走市では、通過型の町から滞在型の町をめざし、大規模な総合スポーツ施設 を集中して建設、ラグビーの TOP リーグや、陸上は実業団チームが合宿してい ます。 当市では、大学、高校など幅広い種目が合宿しており、強みは施設数が網走 市の2倍あることであります。合宿については網走市とは住み分けができてい る状態とお聞きしています。 現在、北見市、網走市。美幌町、津別町の周辺町を加えると 13 億円以上の経 済効果が生まれています。 オホーツクエリア全体で受け入れ態勢を標準化すると 20 億円以上の経済効果 が期待できるとされています。 しかし、諸課題も山積しており、市役所中心での窓口、施設管理は別の部局、 長期的なビジョンとクローバルな誘致活動が急務となっておりますが、スポー ツ全体をサポートする人材が少ない実態であります。 これらを改善するために、スポーツコミッションの取り組みをしている自治 体もあります。 スポーツコミッションとは、地域にあるスポーツ資源や特徴ある観光資源を 最大限活用し、各種競技大会等スポーツ関連イベントの誘致に向け、宿泊・交 通の手配など様々な企画・運営の支援を行うとともに、地域スポーツの振興と 地域経済の活性化を図ることを目的に組織された団体であります。 今後の取り組みとしては、オホーツクエリア内でのスポーツコミッション導 入やワンストップサービスの取り組みが必要と考えます。 そこで何点かお伺いいたします。 ① 市長のスポーツツーリズムの認識についてお伺いいたします。 ② 他自治体ではスポーツ振興計画など策定し、スポーツ振興に取り組んでい 8 るが、当市では今日までどのような取り組みでスポーツ振興を図ってきた のかお伺いいたします。 ③ 現在はラグビーを中心とした合宿事業を展開しておりますが今後、合宿種 目の多様化を図り、事業のフルシーズン化を目指す必要があると考えるが 見解をお伺いいたします。 ④ スポーツコミッションの導入やワンストップサービスの窓口設置など事 業全体を北見市だけではなく近隣市町を中心にオホーツク圏が一体とな った展開が必要と考える見解を伺う。 次に、産業振興について質問をいたします。 初めに、北見市産業振興ビジョン、次に、食と地域振興、オホーツク北見塩 焼きそば、おんね湯山の水族館、 「オホーツク管内ビール大麦生産地連携協定」 の順に質問をしてまいります。 まず、初めに北見市産業振興ビジョンについて質問をしてまいります。 市民が豊かで活力ある生活を実現していく上で、雇用と生活の安定を担う地 域産業の振興は、極めて重要であり、企業・市民・団体・行政が適切な役割分 担のもと、その実現に向けて一丸となって取り組んでいくことが必要でありま す。 産業振興施策を展開するにあたっては、地域の優位性や特性を生かし、競争 力のある産業の育成に取り組んでいく必要があります。 北見市を取り巻く社会情勢において産業振興計画を考える上で重要な社会・ 経済環境の変化をみると、大きく4項目があげます。少子高齢化及び人口減少 の進展、産業構造の変化、公共事業の減少、グローバル化の進展、価値観の多 様化であります。 当市は、平成 18 年 3 月、1 市 3 町の合併により、豊富な地域資源が集合し た新北見市となりました。 これらの地域資源を有効に活用することにより、他地域との違いや優位性を 明確に打ち出し、時代に対応した特色ある産業の振興を図ることが求められ、 オホーツク圏の中核都市にふさわしい産業・経済の将来像を描くために、平成 9 19年 3 月に北見市産業振興ビジョンが策定されました。 本ビジョンは基本目標を「地域資源を生かした産業活力の創造」とし、重点的 に取り組むべき施策の選択を行い、具体的なアクションプランを定めることに より、今後予想されるさまざまな課題を克服して、地域経済が持続的に発展す ることを目指すものであります。 この振興ビジョンは 5 年間の推進期間となっております。 そこで、質問をいたします。 ① 北見市産業振興ビジョンは H24 年が最終年となっているが、どのような実 績及び検証がなされているのかお伺いいたします。 ② 新たな北見市産業振興ビジョンも必要と考えるが今日までどのような取 り組みや検討がなされているのかお伺いいたします。 次に、食と地域振興について質問をいたします。 今年 8 月に帯広市で議員研修に参加をした際に、米沢市長と懇談をしてまい りました。 帯広市は、 「フードバレーとかち」の取り組みや総合特区制度の認定により道 内でも先進的な取り組みをしております。 北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区は、道内の札幌地区、帯広・ 十勝地区、函館地区の 3 つのエリアを設定し、それぞれが加工食品・医薬品・ 水産・農業等の分野の研究開発拠点となるとともに、食の生産性と付加価値の 向上による国際競争力の強化を推進することを目指しており、結果として北海 道経済を活性化、日本の食産業による東アジアの海外需要の発掘貢献を目指す ものであります。 市長からは、就任以来、多くの皆さんと意見を交わしながら、地域の産業政 策である「フードバレーとかち」を推進、十勝定住自立圏の形成や国際戦略総 合特区の指定による国の成長戦略への位置づけなど、確かな手応えを感じてい るとのことで先進的な取り組みがなされておりました。 当市でも、食と地域振興については、様々な取り組みがされております。 10 今月 8 日に実施された北見地産地消フェスタ、10 月開催されている「北見オ クトバーフェスト」や菊祭り、厳寒の 2 月には、焼肉の街として「厳寒焼肉ま つり」が開催され全国ネットのニュースにもなっております。 また、北見の新たなご当地グルメとして平成 19 年 4 月に「オホーツク北見塩 やきそば」が誕生し、北見市の知名度アップに貢献しています。 全国、全道イベントに参加をしており、平成 22 年には B1 グランプリで 10 位 に入り、大手食品メーカーのカップ麺などにも採用されています。 また、株式会社ローソンは、6 月 19 日(火)より全国のローソン店舗の 9,552 店で、 「オホーツク北見塩やきそば」が発売されました。具材は、オホーツク産 のホタテと北見玉ねぎを使っています。 「オホーツク北見塩やきそば」も発売五年で 56 万食を売上ご当地グルメの大 ヒット作になりました。 この 5 年間における経済の波及効果は推進協議会試算で約 10 億円と公表され ました。 オホーツク北見塩焼きそばは、道産の小麦を使うことになっております。 しかしながら、道内で取れる中華麺用の小麦は僅かであり 北海道は国内産小麦の約 6 割の 50 万トンを生産しております。しかし、その うち約 9 割は、うどんや冷麦用の品種であります。 道立北見農業試験場で国産品の割合が6%しかない中華用の小麦の新品種 「北見85号」が開発され、道の優良品種に認定されました。 外国産に負けないコシの強さが特徴で、早ければ3年後から農家で本格栽培 が始まる予定です。 「北見85号」は秋まき小麦で天候不順でもウイルス感染して葉が枯れる ことがなく、茎も丈夫で倒れにくい特性を持っています。 またラーメンとしてゆでると、色のくすみが少なく、伸びにくいことも分か っております。 作付をして収穫されれば、オホーツク塩焼きそばの大きな助っ人になります。 また、北見から地場の麺を使った新たな「北見ラーメン」が誕生してほしい 11 と思っています。 食と地域振興、新・ご当地グルメや地産地消に取り組むとき、地元の産物を 一つの食材ととらえ、それをどう活かすかというこが大切であります。 また、各自治区の農林水産物のブランド化も大きな課題であり、重要な取り 組みであると考えます。 食とイベントを組み合わせて相乗効果を狙うことも必要で、厳寒焼肉と冬祭 りのセットやオクトバーフェスタと菊祭り一部実践されていますが、道外など に幅広く PR することが必要と考えます。 単独でのイベントや取り組みが多く、トータルとしての食と地域振興の戦略 が見えません。 そこで、質問いたします。 ① 食の地域ブランドの確立が喫緊の課題と必要と思うが今日までの具体的 な取り組みについてお伺いいたします。 ② 食とイベント、観光やコンベンション誘致など相乗的な効果を狙うため、 専門家のコンサルティングも必要と考えるが見解をお伺いいたします。 ③ 中華麺に合う、「北見85号」のブランド化や、食と地域振興に向けての 仕掛けや取り組みなどの検討が必要と思うが見解をお伺いいたします。 次に、山の水族館についてお伺いいたします。 観光においては、本年7月にオープンした山の水族館がオープン2カ月で 10 万人を超え大盛況となっております。 テレビ放映などで全国的な人気となり、観光という点で大きなビジネスチャ ンスであります。 おんね湯山の水族館の来場者は、次に何処を目指していくのか、私は非常に 興味があります。 団体で食事をするところも少なく、来場者のニーズに合えば、昼食などの提 供で経済効果は今まで以上に高いものになる可能性があります。また、来場者 を食文化で留辺蘂市街地や北見方面へ誘導する方法もあると思います。 12 そこで質問をいたします。 ①オープン以来好調に来場者が訪れていますが、大盛況の要因はどのよう分 析しているのかお伺いいたします。 ②次年度以降については、新規来場者に加えリピーター対策も必要であるが どのような対策を考えているのかお伺いいたします。 次に、 「オホーツク管内ビール大麦生産地連携協定」締結についてお伺いいた します。 本年 7 月 30 日に、サッポロビール㈱、サッポロホールディングス(株)は、 北見市、網走市、美幌町、佐呂間町 2 市 2 町で「オホーツク管内ビール大麦生 産地連携協定」を締結しました。 本協定は、サッポロビールグループと2市2町が環境保全や観光など、幅広 い分野において相互に連携・協力してまちづくりを進めることで、2市2町の 一層の活性化を図ることを確認したものです。 そこで2点についてお伺いいたします。 ① 地元の大麦を使ったビールということで、市とサッポロビールグループと どのように連携・協力していくのかお伺いいたします。 ② 具体的な協働事業はどのようなものを想定しているのかお伺いいたしま す。 最後に、木造化・木質化について質問いたします。 私たちの取り巻く環境は、経済発展により、生活の利便性は向上しましたが、 資源やエネルギーの過剰消費によって、化学物質の汚染、温暖化、廃棄物の増 大など人類の存亡に係る問題に直面しております。 日本は、化石燃料の9割、食料の6割、木材の8割以上を海外に依存してい るにも拘わらず、廃棄物や CO2 の増加に歯止めがかからないまま、バルブ崩壊 以降も増加傾向で推移してきています。 そういった中、循環型社会への転換が求められておりますが、打開策が見つ からない状況であります。 13 循環型社会とは、有限である資源を効率的に利用するとともに再生産を行い 持続可能な形で循環させながら利用していく社会のことであります。 特に、解決の扉を開く重要なキーが森林資源の有効活用にあります。 我が国は世界第2位の森林率を有する国であり、森林と共に歩んできた歴史 があります。当市の行政区域でも約 66%が森林となっています。 高度成長期以前の我々の生活用品は、ほとんど自然素材で作られていました。 中でも木材は、生活資材、燃料などに幅広く用いられ、物質としての利用量 も多かった。 温暖化の主原因とされる CO2 の削減に関しても、建築材としての木材使用が 効果的であります。 しかしながら、現在の森林・林業を取り巻く社会情勢は極めて厳しい現状と なっており、とりわけ長期にわたる景気の低迷から木材価格は減少を続け、森 林所有者の森林業への意欲が減退している状況にあります。 そういった中、循環型社会を目指し、森林で生産された木材を住宅や公共施 設等に幅広く利用する取り組みがなされるようになりました。 2010 年に公共建築物等木材使用促進法が施行され、公共建築物の木造化、木 質化が推進されることとなりました。 北見市では、公共建築物を整備する際の地域材活用に向けた取り組み指針と して、平成 22 年 3 月に「北見市公共建築物木造化・木質化推進方針」を策定い たしました。また、「北見市地域材利用推進方針」を策定しております。 この推進方針に基づく、木造化・木質化の第一弾として、子ども総合支援セ ンター「きらり」が建築されました。 公共施設へ地域産材を利用することは、多くの人が集まり、地域のシンボル 的存在となることから地域産材の特性・良さを広くアピールすることができま す。 また、適切な森林整備の促進に寄与するだけでなく、林業生産活動、木材関 連産業、住宅関連産業の活性化にもつながります。 そこで、質問いたします。 14 ① 本年 8 月に留辺蘂商工会議所他 4 団体から公共施設等の木材利用拡大の 要望書が提出されていますが、今後の対応についてお伺いいたします。 ② 紋別市、足寄町、美幌町などは、地場材活用策として、一般住宅などの 建設補助として、地元の認証材等を使用した場合に補助制度を設けている ところもあります。また、銀行とタイアップして低金利で普及促促進に向 けた取り組みを実施している自治体もあります。当市でも、財源の課題は ありますが、循環型社会、地域の活性化では、導入の検討も必要と考えま すが見解をお伺いいたします。 ③ 官民一体となった地域材の需要拡大に向けた取り組みが必要で あり、さらなる利用促進に向けた組織、仮称でありますが、「北見市木造 化・木質化推進協議会」など設立必要と考えるが見解を伺います。以上で 一回目の質問を終わります。 平成24年第 3 回定例北見市議会 再質問 市長から二期目に向けた考え方について説明がなされ、今後については、も う少し熟慮を重ね、近いうちに結論を出したいとの答弁であります。 立起表明がないのに、残りの任期を鑑みますと、諸課題についての再質問は 非常に難しいものがあります。意見として申し上げます。 修学資金貸付制度 意見 修学資金貸付制度は、地域医療を支える看護師養成を図る上で大切な対策で す。制度の詳細が確定しだい、具体的な取り組みを進めたいとの答弁です。早 急に実施計画に位置付け取り組くんで頂きたいと思います。 木造・木質化について意見を申し上げます。 官民一体となった協議会の設立や認証材を使用する場合の補助制度について 前向きな答弁を頂きました。諸課題もありますが、是非積極的な取り組み求め ます。 スポーツ振興と産業振興及び観光行政について意見をいたします。 今、地方自治体は少子高齢化社会を迎え、分権化型社会に対応すべく生き 15 残りをかけたサバイバルレースが展開されております。 特に、道内では食と農業・林業・漁業の地域振興、観光・定住促進などに 力をいれている自治体が多く、その取り組みは大変スピーディーであります。 持続可能な街づくりのためには、少子高齢化が進む中、オホーツクの中核都 市として、今後圏域における当市の役割も大きくなってまいります。 当市においては、安心・安全のまちづくり、新たな雇用の創出、定住促進策 なども必要となってきます。 当市は食と観光に恵まれている地域であり、自治区の特産品を使った 1,5 次 産業の創設と 6 次産業化の取り組み強化が必要であります。 スポーツ振興、観光行政は、ワンストップサービスの対応が求められており、 地方自治体での対応は、もはや限界となっています。新たな取り組みが必要で す。 また、スポーツ合宿では市民全体でおもてなしやウェルカムの姿勢が不足し ていると思います。ラグビー合宿誘致もまもなく 30 年を迎えるので、市民と一 体となった焼肉パーティー等の開催も良いきっかけとなると考えます。 意見として申し上げます。 立起表明についてでありますが、 今回市長から立起表明はなされませんでしたが、当市の抱えている課題は山 積しており、早期の立起表明と、二期目に向けた公約などを公開されることを 望むとともに、北見市発展のため市長立起の決断を期待するものであります。 16
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