くすりのしおり 商品名:メルカゾール錠 5mg

くすりのしおり
内服剤
2015 年 09 月作成
薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限
に引き出すことが大切です。そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
商品名:メルカゾール錠 5mg
主成分:チアマゾール(Thiamazole)
剤形:白色の錠剤、直径 8.3mm、厚さ 4.6mm
シート記載:(表)メルカゾール 5、甲状腺のお薬です、メルカゾール、5
(裏)MERCAZOLE 5、メルカゾール、5、発熱、のどの痛み、全身のだ
るさ等があらわれた際は、すぐに主治医へ連絡してください。
この薬の作用と効果について
甲状腺に作用し、甲状腺ホルモンの合成に必要な酵素の働きを阻害し、甲状腺ホルモンの過剰分泌をおさえ
ます。
通常、甲状腺機能亢進症の治療に用いられます。
次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
・以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。肝障害、白血球減少や他の
血液障害がある。
・妊娠または授乳中
・他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の
一般用医薬品や食品も含めて注意してください)
。
用法・用量(この薬の使い方)
・あなたの用法・用量は<<
:医療担当者記入>>
・成人 :通常、成人は初期量 1 日 6 錠(主成分として 30mg)を 3~4 回に分けて服用します。重症には 1 日
8~12 錠(40~60mg)を服用します。機能亢進症状がほぼ消失したなら、1~4 週間ごとに漸減し、維持量
1 日 1~2 錠(5~10mg)を 1~2 回に分けて服用します。
小児 :通常、小児の初期量は 5 歳以上~10 歳未満では 1 日 2~4 錠(主成分として 10~20mg)
、10 歳以上
~15 歳未満では 1 日 4~6 錠(20~30mg)を 2~4 回に分けて服用します。機能亢進症状がほぼ消失した
なら、1~4 週間ごとに漸減し、維持量 1 日 1~2 錠(5~10mg)を 1~2 回に分けて服用します。
妊婦 :通常、妊婦は初期量 1 日 3~6 錠(主成分として 15~30mg)を 3~4 回に分けて服用します。機能
亢進症状がほぼ消失したなら、1~4 週間ごとに漸減し、維持量 1 日 1~2 錠(5~10mg)を 1~2 回に分け
て服用します。正常妊娠時の甲状腺機能検査値が低下しないよう、2 週間ごとに検査し、必要最低限量を
服用します。
いずれも、年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
・飲み忘れた場合は、気がついた時に、1 回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は 1 回
とばして、次の時間に 1 回分を飲んでください。絶対に 2 回分を一度に飲んではいけません。
・誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
・医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。この薬は効果があらわれるのに時間がか
かります。途中でやめると症状が悪化したり、病気が再発したりします。体調が良くなったと自己判断し、
薬を飲むのをやめたり、効かないからといって量を増やしたりせず、指示どおりに飲み続けてください。
生活上の注意
・医師は甲状腺の状態を調べて、その結果にもとづいて飲む量を決めていきます。また副作用の早期発見の
ための定期的な検査も行います。忘れずに受診して、きちんと検査を受けてください。
・この薬を飲み始めてから、主に 2 ヵ月以内に重篤な無顆粒球症が起こり、死亡に至った例も報告されてい
ます。無顆粒球症が起こると感染しやすくなり、かぜや扁桃腺炎の時と同様な「発熱」、「のどの痛み」、
「全身のけん怠感(だるさ)」などがあらわれることがあります。このような症状に気づいたら、かぜと
思ってそのままにせずに、ただちに受診してください。
この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
副作用として、発疹、蕁麻疹、発熱などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師ま
たは薬剤師に相談してください。
下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
・めまい、鼻血、耳鳴り、歯ぐきの出血、動悸、息切れ、あおあざができる、出血しやすい [汎血球減少]
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・めまい、鼻血、歯ぐきの出血、階段や坂を上る時の動悸や息切れ、動悸、息切れ、あおあざができる、出
血が止まりにくい [再生不良性貧血]
・発熱、のどの痛み、からだがだるい [無顆粒球症、白血球減少]
・鼻血、歯ぐきの出血、あおあざができる、皮下出血、出血しやすい、出血が止まりにくい [低プロトロン
ビン血症、第 VII 因子欠乏症、血小板減少、血小板減少性紫斑病]
・皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が濃くなる、尿が褐色になる、嘔吐、吐き気、食欲不振、かゆみ、から
だがだるい [肝機能障害、黄疸]
・関節の痛み、関節のはれ、発熱、発疹 [多発性関節炎]
・顔に蝶型の赤い斑点、発熱、筋肉の痛み、関節の痛み、リンパ節のはれ、からだがだるい、上腹部の痛み
[SLE 様症状]
・冷や汗、空腹感、動悸、頭痛、手足のふるえ、ふらつき、めまい、脱力感 [インスリン自己免疫症候群]
・息苦しい、息切れ、発熱、から咳 [間質性肺炎]
・発熱、関節の痛み、息苦しい、皮疹、皮下出血、頭痛、しびれや麻痺、血尿、貧血 [抗好中球細胞質抗体
(ANCA)関連血管炎症候群]
・手足のこわばり、手足のしびれ、脱力感、筋肉の痛み、赤褐色尿 [横紋筋融解症]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または
薬剤師に相談してください。
保管方法 その他
・光と湿気を避けて子どもの手の届かないところに、ふたのついた容器などに入れ室温(1~30℃)で保管
してください。
・薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄については薬を受け取った薬局や医療機関に相談
してください。
医療担当者記入欄
年
月
日
より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、
「患者向医薬品ガイ
ド」
、医療専門家向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。
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