4rd e-ICON World Contest 参加レポート

4rd e-ICON World Contest 参加レポート
神奈川大学附属高等学校
山本
康生
1. 事前活動について
事前活動としてまず、オンライントレーニングがありました。オンライント
レーニングではコンテンツの開発の進め方や PBL(Project Based Learning)
の考え方、アンドロイドアプリの作り方などについての PDF や動画を見るよう
にという指示がありました。今年は昨年と違いこの課題に対して提出はありま
せんでした。
このオンライントレーニングに並行して韓国のチームのメンバーとコンタク
トをとり、軽い自己紹介や制作するコンテンツの内容などについて議論を交わ
していました。最初、大会側が用意してくれたチームブログを利用していまし
たが、韓国側と携帯アプリを用いた方が便利ということになり、その後はそち
らを主に使っていました。この議論によりテーマを日本にいる間に決めること
ができ、必要な資料などを用意して現地に持っていくことができました。
また、昨年の参加者の勝又大輔さんと連絡を取り、アドバイスをいただきま
した。
航空券は e-ticket で大会側が用意してくださいました。最初、行きの便が昼
に出る予定でしたが、学校のテストがあったため夕方にずらしてもらうなどの
配慮もしていただきました。海外旅行保険は各自で申し込む必要がありました。
2. 現地の様子
■日程
具体的なスケジュールは次の通りです。
9/12
韓国に向け出発
9/13
オープンニングセレモニー、他国の生徒との交流、
コンテンツ開発開始
9/14
全日コンテンツ開発
9/15
同上
9/16
審査員に対するプレゼンテーション
9/17
e-Learning Korea の見学および観光、帰国
■現地の流れ
韓国到着後、ボランティアの方々が空港の出口に待機していたので、乗用車
で Lotte Academy という研修施設に直接向かいました。空港から研修施設まで
は約1時間程度でした。
研修施設ですべての開発作業が進められ、寝泊りもそこでした。部屋割りは
基本的に2人で1部屋となっており、私は同じ日本からのメンバーと相部屋に
なりました。館内は Wi-Fi が完備されており自由に使うことができました。食
事はすべてバイキング形式でチームのメンバーと相談などをしながら食べてい
ました。
チームには各国の生徒と韓国の生徒が2人ずつで4人、それぞれの引率の先
生、韓国のボランティアのアシスタントの方1人という形で編成されていまし
た。アシスタントの方が日々の予定の確認や、事務の手伝いなどをしてくださ
り、とても助かりました。
作業は各チームに用意された机で行いました。ホワイトボード、延長コード
などが用意されており作業がやりやすいようになっておりました。連日夜遅く
までどのチームも作業を行っていました。
4日目には COEX の会議場で審査員による審査があり、プレゼンテーション
を行いました。プレゼンテーションは実際に作ったアプリを実演したり、作っ
たものについての資料を提示したりするという形が基本でした。1チーム25
分の制限時間で行いました。審査対象はこのプレゼンテーションのみだったの
で自分たちの作ったものをしっかりと発表する必要がありました。
今年は昨年とは異なり e-Learning Korea でのブース展示による来場者への説
明は行いませんでした。
■現地の雰囲気
初日にレクリエーションを設定していただき、まずそこで様々な国の人と交
流することができました。チームのメンバーとは作業を進めていくうちに、気
楽に作業状況を質問しあったりできるようになりました。それにつれ、それぞ
れの文化について話し合うなどほかの会話も弾むようになりました。別のチー
ムで各国の伝統的な踊りについてやっているチームがあり日本の代表的な踊り
について質問されるということもありました。
アシスタントの方が積極的に話しかけてくださったというのも楽しく過ごせ
た理由です。休みの時間に日本語で話しかけてくれたり、韓国語を教えてくれ
たりと慣れない状況に気を遣ってくださいました。また、作業で困った時など
は対処できるよう常に近くにいてくださいました。夜も最後まで残ってくださ
り非常に助かりました。
■チームの概要
<チーム名>
Team C
C·C·C (Triple C)
※Collaboration, Challenge, Creative の「C」を取った
<メンバー>
(Japan)
黒米
健太
(情報収集・英訳)
山本
康生
(WEB サイト制作)
(Korea)
Joohyun Lee
(e-book 作成・チームリーダー)
Somin Lee (アニメーション作成・提出用書類作成)
■開発した教材について
チームの韓国側の先生が美術の先生ということもあり、ポールセザンヌにつ
いてやろうと提案があったのでそのテーマでコンテンツを作成することになり
ました。私たちのチームは Web サイトと e-book の二つの方法で紹介するとい
う形を取りました。すべてのコンテンツを英語で作成し、4 私たちは韓国側の作
ってくれた e-book と関連した Web サイトを作りました。Web サイトは e-book
のリンクをはったり、e-book の内容を取り入れるなどのことをして関連づけま
した。e-book はアニメーションなどを用いて作られ、手書きの絵のみで作成さ
れました。
3.成果
下記 URL からアクセスしてください
http://www.alcob.org/web/html/07/07_050104.jsp
4.
この大会を通して
■苦労したこと
昨年のオンライントレーニングでは提出があったと聞いていたのに今年は提
出に関することが書いてなくて焦りました。また、学校行事が多く被っており
e-ICON の作業の時間の確保に苦労しました。
現地ではやはり言語が違うということからコミュニケーションをとるのが大
変でした。学校の英語とは違った実践的な英会話のスキルが必要だったと感じ
ました。また、非日常的なことが多く体調管理が難しかったです。
■役立ったこと
事前に昨年参加されていた勝又大輔さんから話を聞いていたことがとても心
の余裕となりました。事前活動や当日の動きですればいいことを聞くことがで
き、それをもとに行動するという形がとれたので円滑に物事が進められました。
その一つとしてポケット Wi-Fi を持って行くということです。ポケット Wi-Fi
を持って行ったことにより Lotte Academy に着くまでの間もチームメイトと会
話を取ることができ、とても便利でした。
スキルとしては Web コンテストで養われたもの全てが役に立ちました。作業
の順序やコンテンツの作成において、Web コンテストで一度経験していたので
戸惑うことが少なく、迷いなく進められました。しかし Web コンテストと
e-ICON とで大会の提示している概念が少し違ったので作品を作る段階におい
て少し工夫が必要でした。
■必要だと思ったこと
実践的な英語能力が必要だと思いました。英語の能力がないあまりに自分の
意志が伝えられないということを避けるためにも重要なスキルだと思いました。
そしてその英語能力を使ってしっかりとコミュニケーションをとることが必要
だと思いました。
■国際交流について
APEC 参加国より生徒が集められているため、アジアの様々な国の生徒と交
流を取ることができました。それぞれの国のことについて紹介しあったりする
ことにより様々な視点を持つことができるようになりました。また、大会後も
Facebook で交流を取ったりと、海外について知るための良いきっかけとなりま
した。
■今後の活動について
この大会を通して、他の国の英語能力、アプリ・映像制作などのスキルの高
さに刺激をとても受けました。その反面、Web コンテストで養った Web 作成の
能力など別の面において劣らない技術があるということにも気づきました。こ
の感じたことを糧に、ないものは取り入れ、優れているものはさらに向上させ
ていくという姿勢で自分の強みをどんどん増やしていきたいと思いました。