東京議員研修

学生団体P&P × 衆議院議員 井坂信彦事務所
2015/8/4.5
第 3 回アクティビティ
東京議員研修
目次
団体紹介
2
代表挨拶
3
アクティビティ概要
4
参加者の感想
7
 代表 村上 亮太(3 年)
 副代表 上田 勇輝(2 年)
 総務局 議事係
幸野 宏望(1 年)
 企画調整局 渉外係
宇都宮 瑞希(1 年)
 企画調整局 渉外係
高島 渓太(1 年)
 企画調整局 企画課
小林 孝祐(1 年)
 広報局 第二広報係
戸田 涼介(1 年)
 神戸大学大学院 平井 彰悟 (外部より寄稿)
学生団体 P&P 第 3 回アクティビティ 東京議員研修 活動報告書
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団体紹介
学生団体 P&P は、キャンパスを飛び出して、政治(Politics)・政策(Policy)を横断
的・実践的に探究する、関西学院大学神戸三田キャンパス(KSC)の学生団体です。
既存の学生団体にありがちな「勉強会を開いてみんなに政治を身近に感じてもら
う」といった趣旨ではなく、「会員が主体的に、政治・政策について活動をし、実践
的に探究すること」を目標にしています。
2~3 ヶ月に一回程度のアクティビティ(活動)に向けて、意見を出し合い、企画
をし、実際に「主体的市民」として社会にコミットしていく―それが、P&P らしさな
のです。
もちろん、特定の政党や団体を応援するものではありません。
活動では、知識をベースとした政策立案能力、実地経験をベースとした利害調整能
力、ディベートなどのスキルをベースとした意思決定能力の修得を目指し、これらの
過程で政治・政策を実践的に融合します。
代表:
関西学院大学 総合政策学部
国際政策学科 3 年 村上亮太
活動日:
毎週火曜日・木曜日昼休み
活動場所: KSC コモンズ 2F クリエイティブ
スクエア
メンバー: 16 人(男 12、女 4)
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代表挨拶
こんにちは。学生団体 P&P 代表の村上亮太です。
私自身、昔から政治・政策といった分野に興味はあったものの、真剣に考えたことはなく「なんとな
く知っている」といった具合でした。そんな中、大学に入学し、総合政策学部で政策といったものを
学んでいくうちに、政治・政策といったものが、いかに我々の私生活と深く関わっているか、といっ
たことをしみじみと感じるようになりました。そして、政治の大切さを伝えたい、みんなで今の日
本、世界を少しでも良くしていくための力になりたいと思い、初代代表の松元さんの後を受け継ぐ
ことを決心しました。
みなさんは、
「政治・政策」と聞くと、どんなことを思い浮かべるでしょうか。
「政治とカネ」とい
ったあまりよくないイメージがまず初めに浮かんでくる方が多いかと思います。またそのような問
題点が「若者の政治的無関心」といった、社会問題にまでつながっているとも、私自身考えていま
す。そして、政治は自分の生活とは程遠いもの、と考えている人も少なくないと思います。しかし、
本当にそうでしょうか。消費税増税、TPP、集団的自衛権など、どれをとってもそれらは、
「私たち
の生活」に大きな影響を及ぼします。
我々は「政治家になるため」に活動しているわけではなく、
「政治・政策を実践的に学ぶ」ために
活動しています。またそれから得るものはとても大きなものがある、と 2014 年 7 月発足以降、メン
バー一同それぞれが様々な思いを抱いています。
「百聞は一見にしかず」
私の座右の銘でもあるこの言葉。もちろん日頃の勉強はとて
も重要ですが、今の世の中は理論だけでは成り立ちません。
その場所に行ってみて、直にその場の雰囲気を感じ、現状を
知り、そして解決策を探ることの重要性は、今後ますます高
くなると私は考えています。そんな中メンバー一丸となっ
て、熱意をもって活動していきます。
今後、我々の活動が意味あるものとして、社会を良くして
いくためのお手伝いになれば幸いです。
代表 関西学院大学 総合政策学部 国際政策学科 3 年 村上亮太
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アクティビティ概要
8 月 4 日(火)
11:00
国会見学
国会内部の構造や歴史などを衛視の方から説明を頂いた。普段はテレビを通してしか見られない本会
議場などを実際に見ることが出来た。
12:00
昼食 議員食堂
13:00
ガイダンス
小野秘書に日本政治の基礎知識や各政権の意思決定システムについて解説して頂き、その後、参加者
各々の二日間の目標、志について発表した。それぞれの目標は一人一人異なり、メンバー同士で意識を高
めることが出来た。
14:00
米国研究製薬工業会 陳情活動
同席
ロビイストの活動を見学させて頂いた。
薬価改定の更新を 2 年ごとに保ってほしいとの主張であった。
企業のグローバルな活動を目の当たりにするとともに、国会議員の仕事の幅広さを感じた。
15:00
高校生×国会議員 院内集会見学
様々なテーマを決めて高校生と国会議員が議論をされていた。選挙権が引き下げられることが予定さ
れているため、高校生も政治について今まで以上に、関心を持ち始めているのだと実感した。活発に議論
する後輩たちを見て、私たち大学生もよい刺激を受けた。
16:00
三部門合同部門会議出席
維新の党内部の会議において、法政大学小黒一正教授より、政府が出した経済成長の予想についてお
話しを伺った。推定の甘さを指摘しておられ、試算を読み説く上でこれまで知らなかった視点や情報を
得ることができた。
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17:00
米国留学生訪問 同席
米国大学院生が日本の移民政策を中心に質問をされていた。日本には単純労働者ではなく、クリエイテ
ィブな分野で活躍できる方に来てほしいというのが井坂議員の考えだった。移民政策について他国の視
点から意見を伺えたことは新鮮であった。また、一学生とも丁寧に対応する井坂議員の姿を拝見し、議員
の仕事の多面性を知ることができた。
18:00
反省会
議員会館にて、1 日の反省や翌日に向けての話し合いを行った。
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8 月 5 日(水)
10:00
衆議院厚生労働委員会
傍聴 (10:15~10:45 井坂信彦 質疑)
地域医療連携推進法人制度(仮称)の審議を傍聴させて頂いた。井坂議員は、営利法人を参加させてはな
らない理由について、分かりやすく質問されていた。委員会自体は、午後からも継続して開かれた。
11:00
フランス留学生 面談
行動経済学者と政治家との関係について質問されていた。仮説としては、
「行動経済学が日本の政策決
定に影響を及ぼしている」というものだったが、井坂議員はそうではないという考えだった。
12:00
維新の党国会対策委員会
それぞれの委員会から、法案の審議の進行状況などを報告されていた。通常、見学することが出来ないた
め、大変貴重な経験となった。
13:00
昼食 (国会内)
14:00
過労死防止法 1 周年集会
遺族の方々から、過労死の実態について、お話をお聞きした。我々大学生も将来社会に出て働かなければ
ならないため、他人ごとではないと感じた。また、過労死を防止するだけではなく、労働時間そのものを
規制する必要があるという意見が挙がった。
15:00
明石市長との面談
神戸市連続児童殺傷事件の加害男性が手記を出版したことに際し、明石市長から日本版サムの息子法導
入の検討についてお話をお聞きした。憲法では表現の自由が保障されており、出版そのものを規制する
ことは容易ではなく、大変難しい問題であると感じた。
17:00
年金機構勉強会
年金機構理事長による会見を傍聴した。流出した内部文書について説明されていて、報道陣も集まって
いた。
18:00
クロージング
終了ミーティングで小野秘書からお話しを頂いた。コミュニケーションの大切さや、大学生としての心
構え等をお聞きし、大変勉強になった。コミュニケーションについては、社会に出ると必須のスキルであ
り、今後の活動の中で高めていきたいという意見が相次いだ。最後にメンバーからのお礼の挨拶、研修の
総括を行った。
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参加者の感想
 代表 村上 亮太(3 年)
本研修では井坂議員をはじめ、政策担当秘書の小野様、神戸事務所安里様など多くの方々にお世話になりま
した。団体代表として深く御礼申し上げます。
私は、昨年も参加させていただきましたが、今年もたくさんの貴重な体験をさせていただきました。個人的に
は維新の党の国家対策委員会へ臨席させていただいたことが特に記憶に残っております。率直に、国会議員は
お昼休みですら、あのように会議をしているのかと驚きました。そして、各議員の報告より、政党としてかな
り重要な会議であることが伝わってきました。厚生労働委員会では、大臣を相手にしても熱く、冷静に討議す
る井坂議員の姿を見て、本当に学ぶことが多いと感じました。言葉遣いや言い回し、話の順序等、政治家とい
う職種だけではなく、今後自分が仕事をする上でも重要なものであるため、たくさん勉強させていただきまし
た。
今年は日程の都合上、神戸事務所でのインターンを実施することはできませんでしたが、今後何かの形でま
たお世話になりたいと思っております。その時はよろしくお願い致します。最後になりますが、会期中という
お忙しい中、井坂議員並びに関係者の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。今後とも
我が学生団体 P&P をよろしくお願い致します。
 副代表 上田 勇輝(2 年)
私は、去年に引き続いて研修に参加させていただき、今回も多くの貴重な経験を得ることができました。今
年は、国会が会期中ということで、厚生労働委員会にて質問される井坂議員の姿が印象的でした。井坂議員の
巧みな話術はもちろん、最終のレクも拝見させていただきました。事前の調整を含めて、質問がなされる過程
の一端を見ることができたと思います。また、今回は海外の方も多く訪ねて来られていて、去年とも異なる新
鮮な体験がありました。米国製薬工業会の陳情では、国境を越えた企業のロビー活動というものを初めて拝見
し、社会の利害を調整し、政策を実現してゆく困難さを感じました。また、個人的には、フランス人留学生と
の面談も非常に興味深かったです。これまで聞いたことのない、維新の党や井坂議員の政策を支える思想に触
れ、学問を志す学生として大変貴重な機会を得ることができました。国会対策委員会や年金機構勉強会など、
普段は関係者のみが見られる貴重な場を提供してくださったことも感激の限りです。
最後に、井坂議員、小野秘書をはじめとした井坂事務所の皆さまには、会期中というお忙しい中にあって、
私たちを温かく迎えてくださりありがとうございました。また、親身になってさまざまなお話しや助言もして
いただき感謝に堪えません。今だ未熟な学生ではありますが、本研修で得た見地を活かし、団体のモットーで
ある実践的な学び、そして後身の育成に尽力して参ります。どうか、今後も学生団体 P&P への格別の支援を
よろしくお願い致します。
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 総務局 議事係
幸野 宏望(1 年)
8 月 4 日から二日間、国会議員としての活動を見学させて頂き、井坂議員、政策担当秘書の小野様には大変
お世話になりました。国会議員の事情を知らない若者に対し、普段されている活動を拝見させていただくと共
に、真剣に語り掛けて下さったおかげで、多くのことを学ぶことができました。
率直に申し上げれば、今回、私は大した知識もなく、自分の考え方もはっきりしないような状態で井坂議員と
小野様の活動に触れただけであり、本研修を単なる良い経験で終わらせてはならないと感じました。その点に
おいて、私自身が日頃から、より実践的、行動的になる必要があると思います。しかし、ほんの一部であって
も国会議員の活動を見ることによって、私の中の政治、政治家の捉え方は大きく変化しました。例を挙げます
と、ロビイストとの対話、官僚との事前レクチャー、委員会での質疑、国会対策委員会、過労死防止法に関わ
る有権者の活動などです。これらは、大学での講義で画一的に教え込まれるだけでは至らなかった経験です。
やはり、書籍やニュース、新聞で得られた知識を実際の現場で当てはめて捉え直す作業は、新たな知見を得さ
せてくれるものであると再認識致しました。
最後に、井坂議員の委員会での質疑や、事務所での立ち振る舞いを拝見し、その姿勢の良さと主張の一貫性
にとても感銘を受けました。今回の研修を通して得た経験を基にし、成長した姿をいつの日かお見せできるよ
うに精進させていただきます。二日間、本当にありがとうございました。
 企画調整局 渉外係
宇都宮 瑞希(1 年)
2 日間、国会で研修をさせて下さり、ありがとうございました。
私にとって、国会や政治家の皆さんは「とても遠い存在」でした。2 日間という短い期間でしたが、一緒に
会議に臨席させて頂いたり、ミーティングに同席させて頂くなど、貴重な経験となりました。国会では、会議
が至る所で開かれ、目まぐるしいスケジュールのなか、様々な人が、様々な部署で働いていたことがとても興
味深かったです。
私が今回の国会研修で学んだことは、コミュニケーションの大切さです。毎日様々な職種の方、自分の専門
分野とは異なっている方に対応している皆さんを見て、私はそのように感じました。私は人見知りで、自分か
らはなかなか話を切り出すことができませんし、会話も上手く続けることができません。そして今までは、い
つかは慣れるだろうと後回しにしてきました。しかし、今回の国会インターンを通して、また、最後に小野さ
んがして下さった話を聞いて、このままでは本当に駄目だと感じました。私はビジネスに興味があり、将来そ
のような分野で働きたいと思っています。そのためには、誰とでもコミュニケーションを円滑にとることので
きるスキル、どんな話題でも幅広く対応できる柔軟性を身につけるべきであると考えました。
今回の研修を通して、政治がより身近に感じられ、政治についてより関心を持つようになれたとともに、コ
ミュニケーションの重要性についても学ぶことができました。貴重な経験をさせていただき、本当にありがと
うございました。
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 企画調整局 渉外係
高島 渓太(1 年)
今回は、国会研修という、非常に貴重な経験をさせて頂きました。僅か二日間ではありましたが、政治
家さんの仕事を目の当たりにして、政治が今回の研修前より身近に感じられました。テレビでよく目に
するような、委員会だけでなく、政党の中で専門家を招いて勉強会を行ったり、議員さんの各部屋で、企
業から一学生とまで様々な話し合いをされていて、政治家は総合的な仕事をされているのだと感じまし
た。
今回の研修を通して、自分はまだまだ知識が足りず、コミュニケーション能力も無いことを実感しまし
た。例えば議論において、相手の話を聞いて、それについて意見する場合、その話の内容を理解し、相手
の意見をまとめて批評、批判し、自分の考えていることを相手に正確に伝える能力が求められると考え
ます。今回特に、衆議院厚生労働委員会を傍聴させて頂き、そのことが顕著に感じられました。議案であ
る地域医療連携推進法人制度(仮称)の創設においては、非営利性について、また、想定される地域の範
囲についてなど、根本的な部分を質疑応答で問われており、明確に発言できていなければ、批判が集中し
ていたからです。質問する側にとっては、その議案が抜け目のない様にするために、原点、細部などは当
然のこと、根本的な部分も問う必要があり、答える側や議案を発議する者にとってはより明確な説明と
利点、考慮すべき点を述べる必要があると思います。そして、それらを繰り返すことによって深い議論が
行われるのであると思いました。他にも、政治家は、今回行われた、過労死防止法 1 周年集会のように現
場の意見、要望をしっかりと聞き入れ、その声を反映させて、国民のための政策を作り上げる必要がある
のだと感じました。
最後に今回の研修で特にお世話になった、井坂議員、小野秘書には、本当に感謝致します。今後ともよ
ろしくお願い致します。
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 企画調整局 企画課
小林 孝祐(1 年)
先日はご多忙にもかかわらず、お時間をいただき大変お世話になりました。二日間という短い時
間でしたが、その中で見て、知って体験したことの多くは、今までの私の人生の中では到底味わう
ことのできない貴重なことばかりでした。二日間で得たものは、今後の私の人生にも、例えば、新聞
を読むときやニュースを見るときにふと思い出される日常の営みと密接したものではないかと考え
ております。
今回の訪問は私にとって「初めての東京」という意味合いも含んでおりました。そのため、国会議
事堂付近に来た私は、当然のことかもしれませんがその警備に驚きました。なぜならば、衛視さん
が多かったからです。他には、国会議事堂参観で衆議院議場がテレビで見るよりも小さいことに気
づきました。二日間で一番印象に残っている出来事を選び出すことは容易ではありませんが、井坂
議員が米国研究製薬工業会の方や、明石市長と議論をされている場に同席させて頂いたことは、私
には新鮮に感じました。なぜならば、そこが政治というものの始まりの一つになるのではないか、
と考えたからです。その意味では、普段では絶対に目にすることができない貴重な場だと感じまし
た。
余談ですが、一日目の夜の懇親会で井坂さん、小野さんとフランクな場でお話ししたことで私は
刺激をいただいたと感じております。ありがとうございました。
この二日間で、井坂議員を見ていて感じたことがあります。それは、常に頭を働かせていなけれ
ばならないということです。これは慣れていない人間には難しいことだと思いました。また、井坂
議員がおっしゃった「政治家になるということを選択肢に」入れることは、私にとって、今まで考え
ていなかった新たな将来の選択の一つだと思います。
書中にてお礼申し上げます。二日間ありがとうございました。
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 広報局 第二広報係
戸田 涼介(1 年)
井坂議員、そして政策担当秘書の小野さんには、二日間、ご多忙の中、私たちを研修生として受け入れ
て下さりありがとうございました。
今回、国会を含め、国の行政を司る部分を初めて見ることができ、大変貴重な経験となりました。衆議
院、参議院で審議される法案を作り上げる委員会の雰囲気等を自分の目で確かめられたことは大変貴重
な機会でした。恥ずかしながら、今まで国会議員は、仕事も少なく暇をしている時間が長いというような
イメージがありました。しかし、井坂議員、小野さんは勿論のこと、国会議員の分刻みのスケジュールを
拝見して、その多忙さに圧倒されました。日本のため、私たち国民のために頑張って下さっているのだと
思いました。それと同時に、私たちは普段意識していないだけで日本には、なんと多くの解決しなければ
ならない問題が残されているのだとも感じました。また、話は少し逸れますが、連日の猛暑日の中、ネク
タイも締められ、スーツも羽織っていらっしゃる井坂議員の姿に尊敬に近いような感情を抱かされまし
た。
今回の研修を通して一番考えさせられたことが、
「コミュニケーション能力」の大切さです。それを一
番感じたのが厚生労働委員会での井坂議員が発言されている時でした。他の議員さんと比べて、一言一
句が非常に聞きやすく、接続詞を多用せず、分かりやすい言葉で話されていると感じました。話されてい
る内容は簡単ではないですが、理解しやすいと感じたのは、そのような点からだと思います。社会人にな
ると電話対応等をする機会があり、そこにもつながる部分があると感じています。小野さんがおっしゃ
ったように、
「相手に気をつかわせない、違和感のない」コミュニケーション能力の獲得というものを今
後の大学生活において、一つの目標にしたいと思います。
私は労働問題について興味があり、またそのようなことについてお話できる機会がありましたら、ぜひ
よろしくお願い致します。今後とも日本の労働社会、ひいては日本をより良くされていかれることを願
っております。二日間、本当にありがとうございました。
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 神戸大学大学院 国際協力研究科
国際協力政策専攻
平井 彰悟
今回の東京訪問では、今まで想像の世界でしかなかったものを実際に目で見ることができた。忙しいな
がら時間を割いていただいた井坂さん、秘書の小野さん、そして P&P のメンバーには深く感謝を申し上
げたい。
やんわりとした感想というよりは、自分なりの考察を得られたことを書いていきたい。
米国製薬工
業会の訪問は珍しい機会であった。日本はシンクタンクの発達が遅れていたり、ロビー活動もほかの先
進国に比べ発達していない(アメリカではロビイストの学位まであるし、EU の本部があるブリュッセル
はロビイストの街と化している)
。米国のロビイストを日本のコンサル会社を通して受け入れるという構
図だったが、いくつか疑問に思うことがあった。まずは、外国のロビイストを受け入れるということで、
売国奴呼ばわりされたり、日本の国益を無視しているという批判を受けないだろうかということ。神戸
は医療先進都市なので、医療先進国アメリカの製薬団体はいいアドバイザーであろうが、後に批判され
る材料にもなると思う。
維新の党は経済的に新自由主義だか、今回の工業会の主張は、薬価改定を取りやめ、2 年更新に保って
ほしいということだった。確かに薬品は研究開発費が高く、時間がかかるが、ネオリベ的自由主義の維新
の党にはあまり整合性のない提案であった。自由主義は市場の失敗を認め政府の介入を良しとするが、
ネオリベは市場至上主義で、政府介入を経てでも、自由市場を保とうとする。長期的には研究開発の利益
を確保することで、日本の医療費は減少するかもしれないが、イデオロギー的整合性を考慮するとすこ
しずれた意見である。
次に維新の党の政策的位置がアメリカでいうネオコンに属しているという点、支持母体がない政治団
体であるという点についてこれまでのインターンの経験も含めての考察。ネオコンは社会的に保守派で、
経済的に新自由主義、小さい政府(中央政府の縮小)を主な特徴としているが、日本では維新の党が政
策的に近いだろう(自民党の右派も)
。
日本は 1968 年に GDP で世界 2 位となり世界の先進国として長く君臨してきたが、1990 年代以降長
らく成長が鈍化し、現在ではポスト近代に入っている社会である。近代化以降の市民の政策志向の変化
は、政治学者のイングルハートが統計を使って、
『静かなる革命』で示した。物資的充足が保障された社
会では、新しい市民の選好は経済的自由主義対社会主義、また保守対リベラルという対立軸を超えて、ニ
ュー・ポリティクス(新しい価値観)が新しい政治的争点になるという理論だった。これらは、70 年代の
フェミニズムや、環境問題などの従来では非政治的問題とされてきた事象が政治問題化している現代の
民主主義国家の現状を鋭く捉えている。ドイツでの緑の党の躍進、イギリスでの保守、労働党以外の政党
の登場など、旧来の対立に興味を失った無党派層は、政治の世界に確かに現れている。
日本では、自民党が保守で、利益団体を支持母体として、民主党(旧社会党)がリベラルで労働組合を
支持母体とするという構造が続いてきたが、維新の党は支持母体を持たず議会に躍進してきた。経済的
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にネオリベで、社会的に保守な政党である維新の党は、新しい価値観を代表しているとは思えない。維新
の党は旧来の政治対立からいくばくか逸脱しているが、物質的充足を知っている無党派層を吸収してい
るのだろうか。日本ではジェンダーや環境問題を政策の中心におく政党はまだ登場しておらず、まだ、ニ
ューポリティクスには突入していない。思うのは、日本が社会的に発展していない(未だ近代化の過程に
あり、ポスト近代に突入していない)ということではなく、イングルハートの理論が西洋の社会を前提に
作られているということだろう。フランス人留学生の経済行動学が、日本の政策変化に影響を与えてい
るという仮説が、井坂のインタビューでは当てはまらなかったということに加え、今回の東京訪問は個
人的には西洋の政治理論を基に、日本の政治を運営するということに疑問を呈する材料となった。
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発行
学生団体 P&P
発行日
2015 年 9 月 1 日
責任者
(代表)村上 亮太
公式サイト
http://from-now.com/pandp/
連絡先
[email protected]
当報告書の無断転載を禁止します。
著作権は学生団体 P&P に帰属します。
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