園長の一言コラム26年1月~7月

26年7月のコラム
保育園隣の畑には、子どもたちが植えた夏野菜が毎日のように実り、収穫を楽しみに毎朝
担任と一緒に様子を見に来ます。きゅうり、なす、ミニトマトを収穫し、事務所に報告に
来る子どもたちは、とても嬉しそうです。
洗ってそのまま食べたり、浅漬やぬか漬け、パスタのトマトソースやなす料理などの給
食に用いる事もあります。
一度に大量に収穫できるわけではありませんが、「今日はまだだけど、明日はとれるか
な?」
「明日はもっと赤くなるかな…」と成長を楽しみにしたり、何日か間があいてしまう
と「おばけキューリ、おばけナスだ…」と大きくなりすぎた野菜に歓声をあげ、見せに来
てくれることもしばしばです。
無闇に引っ張ると、枝が折れてしまって実らなくなってしまうこと、ひねって取ったり
ハサミで切って収穫することも、用務さんから教えてもらいました。
収穫した野菜を大事そうに少しずつ味わう子どもたちの表情からは、野菜栽培という実
体験からしか得られない充実感を味わっているように感じられます。
また四季に関係なくスーパーに行けば何でも手に入る時代ですが、あおいトマトが色づ
いて赤くなる事、太陽の光を浴びて熟して甘くなること、キュウリのイボイボ、ナスのへ
たにあるトゲに触れることも原体験でしか得られない貴重な経験ですね。
◎「毎日きちんとあいさつをさせよう」
上記は、東京都と心の東京革命推進協議会(青少年育成協会)が、子どもたちに教え伝
えていくべき社会の基本的な「心の東京ルール」7 つの呼びかけのなかで、はじめに提案さ
れている標語です。パンフレットには、あいさつはお互いが気持ちよく生活するための、
信頼関係を作る第一歩です。あいさつはしつけの基本。まずは大人のあなたから「おはよ
う」
「おやすみ」
「ありがとう」のひと声をかけましょう、とあります。
ある企業の調査によると、就学までに身につけたいこととして、あいさつができること、
をあげている親が最も多いという結果もあります。また、あいさつはすべての躾の基本と
重要性を訴える人も少なくないようです。
ご家庭毎に、躾に対するお考えは様々だと思いますが、あいさつについてはきちんと出
来るように育てたいと思われているご家庭が多いことでしょう。保育園でも子どもたちに
は折に触れて話をしていますが、生活環境の中に、大人も子どもも、ことばを豊かに交わ
し合う機会が多ければ多いほど、耳にする機会も多くなり、言葉を発することも増えるこ
とが期待できます。
「ほら、あいさつは?」と促されているお子様を見かけることもありま
すが、登園や降園のあいさつだけでなく、ありがとう、ごめんなさい、おやすみなさいと
いった、場面に合ったあいさつを促されなくても気持ちよくできるお子様に育てていきた
いですね。
皆様のご協力をよろしくお願い致します。
7月は、七夕に関する保育、ばら組宿泊保育、その後はお遊戯や盆踊りを楽しみます。
また、学期末ですので、大掃除やおもちゃの片づけをお子様と一緒に行います。
自分たちが使った部屋やおもちゃを改めて掃除する、整理整頓することもお子様達にと
って大切な生活経験の機会となります。雑巾等、ご協力をお願いすることが有ると思いま
すがよろしくお願い致します。
梅雨明けまで、蒸し暑い日が続きますが、健康に暑い夏を乗り切れるよう、存分に遊ん
だ後は、しっかり食べる、身体を休める事を伝えながら過ごしていきます。
ご家庭でも、生活のリズムを整え、健康に過ごせるようにご協力を宜しくお願い致しま
す。
26年6月のコラム
5月は、保育参観、懇談会、育児講座と多くの皆様にご参加いただきありがとうございま
した。幼児部では、それぞれのクラス毎に、遠足行事があり、登園時間、おにぎり他、持
ち物等でも色々とご協力いただきました。特にさくら組の保護者の皆様には天候による延
期へのご協力、合わせて当日の朝の天候でもご心配をお掛けしました。
皆様にご協力頂きましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
遠足での様子につきましては、楽しかったことなど、それぞれお子様からお聞きのこと
と思いますが、楽しい一時を過ごすと同時に、持ち物の自己管理、社会のマナ-やル-ル
を守ることも経験から学ぶことが出来ました。
いずれのクラスでも、前日に遠足の日程や持ち物、登園時間、そして約束事や気を付け
なければいけないことなどをしっかりと伝え、子どもたち自身が自分の意志に基づいて主
体的に行動できるように進めてきました。
大人の指示に依存するのではなく、自分で判断して行動する育ちを遠足当日の体験から
獲得する事を期待しているからなのです。
自分で考えて行動する、できたことへの喜びが自信になり、子どもたちの成長に大きな
意味を持ちます。
例えば自分で持ってきたゴミを入れる袋に、自分の食べたおにぎりの包み紙を入れる、
飲み物の紙パックを入れる、当たり前の一連の行動かもしれませんが、子どもたちにとっ
ては経験から学ぶ大切な機会なのです。
大切なことは、子どもたちがその気でやる、その気で行動できるように、考えるきっか
けを事前に作っておくことなのです。つまり、遠足という経験を通しての育ちは、遠足当
日だけでなく、既に前日または数日前から始まっているわけです。
今回の遠足の経験を通して、様々なことを経験し、成長した子どもたちこれからの保育
にしっかりとつなげていきたいと考えています。
子どもたちがその気で動ごけるように大人が配慮してあげること、これは決して幼児に
限ったことではありません。まだ小さいから、わからないからと大人の都合でお子様を動
かそうとした時、思うとおりに動いてくれずイライラしたことがあるのではないでしょう
か。たとえ言葉の意味はわからなくても、お母さんの雰囲気や表情から何かを察するもの
です。幼くても一人ひとり心を持って生活している子どもたちです。
いつも、心に向き合いながら関わっていくことで、お子様も自然と応えてくれるはずで
す。
さて6月は、春の運動会、大好きな水遊びも始まります。情緒が安定し、保育園生活に
も慣れて活発に遊べるようになってきた子ども達には、さらに楽しい遊びが必要と考え計
画されています。
また6月は、梅雨に入ります。保健だよりでもお知らせしておりますが、お子さまの体
調管理、保育室内の衛生管理には十分に配慮し、感染症の広がりは最小限に止めたいと考
え保育を進めていきます。ご家庭でもお子さまの体調に変化が見られるときには、軽視せ
ずに、ご連絡いただき、医師に受診して頂くなどの配慮をお願いいたします。
ご協力をよろしくお願いいたします。
26年5月のコラム
昨日と今日の家庭訪問では、多くのご家庭にご協力をいただきました。ありがとうござい
ました。
家庭訪問の目的は、ご家庭でのお子様の様子を見させていただくことで、より親近感が
増し、さらにお家での様子を聞かせていただき、今後のお子様との関わり方や保育を進め
る上で参考にさせていただきたいと思っています。
僅かな時間ではありましたが、趣旨をご理解いただきご協力いたけましたことに、心よ
り感謝申し上げます。
さて、新年度が始まり、一ヶ月が過ぎました。新しく入園されたお子様達も、園生活に
慣れて安心して過ごせるようになってきているようです。ただ、連休明けの 7 日(水曜日)
には、多少気持ちが乱れるお子様の姿も予測されます。すぐに慣れますので、お休みをし
ないで登園して欲しいと思います。
5月は、4月に引き続き、情緒の安定を目標に、好きな遊びを見つけて楽しく遊ぶ、没
頭して遊びに取り組むことをねらいに、様々に工夫を凝らした遊びをクラスごとに計画し
ています。
保育園の環境をお子様達一人ひとりが安心した生活環境として受け入れ始めている乳児
は、生活環境の中でさらに自らの関心を広げ、個々の発達にあった遊びに意欲的に入り込
めるように、玩具や遊具など遊び環境の工夫を図っていきます。
幼児は、戸外遊びの機会を存分に取り入れながら、遊びの幅を広げていきます。また行
事予定にもある通り、それぞれのクラスごとに遠足にも出かけます。
遠足では、自分のことは自分ですること(持ち物の管理)や、公共の場での約束事を知
って覚えること、また遠足で体験したことをご両親に話したり、絵に表現するといったこ
とをねらいに実施します。
詳しくは各クラスでお手紙が配布されますのでご覧頂きたいと思います。おにぎり等ご
協力を頂くこともありますが、どうぞよろしくお願い致します。
その他、5月はぎょう虫検査、園医(指田先生)による健康診断、6月には歯科検診と
続きます。お子様の健康状態をしっかりと把握することはお子様の発育を見守っていく上
で、とても重要な事です。お子様の不安を取り除くためにわかりやすく保育園でも話をし
たいと思います。
◎“自分のもの”と“お友達のもの”
周囲に目が向き始め、お友達のリュックに付いているキーホルダーに関心が向くお子様
も多いようです。またお家から玩具をリュックやポケットに忍ばせて来て、それが原因で
「□ちゃんが○○を持って来た!」
「□ちゃんが○○を取った!」と喧嘩になることもあります
が、これは発達期で、盗んだとか泥棒したといった意識はまだありません。
ご家庭で買って与えた物ではないものを持っていたり、持ち帰ったときには、
「あれ?こ
れはどうしたのかな?」
「うちで買った物じゃないから返そうね!」など気に掛けて上げて
欲しいと思います。
お気に入りをリュックにつけたい、持って行きたいというお子様の心理もありますが、
集団生活です。見せびらかしたり、
「お友達にもらった…」といってお家に持ち帰ったりと
トラブルの元になりますので、玩具や玩具に近いキーホルダーをリュックや持ち物
につける、または保育園への持ち込みはしないようにご協力をお願い致します。
お子様達にも約束ごととしてお話をしますので宜しくお願い致します。
26年3月のコラム
作品展では大雪による日程の変更、駐車場の利用が出来ず徒歩や交通機関を利用しての来
園、足下が悪い中での来園等々、皆様方からご理解ご協力を賜りましたことに心より感謝
申し上げます。本当にありがとうございました。
お陰様で、無事に作品展を終えることが出来ました。皆様にお書き頂きましたアンケー
トもすべて読ませて頂きました。いずれも好評で、職員への暖かい励ましのお言葉も頂戴
し感激致しました。重ねて御礼申し上げます。
さて、作品展が終わり、25 年度の締めくくりの月になりました。1 月のお便りにも書き
ましたが 3 学期の保育は、改めて一人ひとりのお子様達の成長を確認しながら、次年度へ
引き継いで行けるようまとめの保育をする時期です。
お子様達は、就学、進級することをとても楽しみにしているようです。背も体重も随分
大きくなって園服、スモックが窮屈に見えるお子様達も少なくありません。
年度当初には、おかあさん、おとうさんが手伝ってあげないとできなかったことも自分
でできるようになったのではないでしょうか。
頑張ってやってみよう、挑戦しようという意欲、心も強く、一回り大きくなりました。
保育園では、そんな成長を具体的な例をあげながらお子様に話しをしています。
ほめて育てることの大切さについては 1 月号にも書きましたが、できていないところを
注意したり、指摘していじけさせるのではなく、お子様の成長を実感している場面に敢え
て焦点をあてて、できるようになったことを“すごいね、上手になったね、そんなこともで
きるようになったんだね”と大げさに褒めてあげましょう。そうすることで、進級、就学を
楽しみに、安心して過ごせる心の安定感を得て、様々な事への意欲にもつながっていきま
す。
駐車場まで歩いていると、後ろから車が!!、お兄ちゃんはピタッと壁にくっつき…、
弟はどうするかな?と見ていると、ちゃんとピタッと止まって壁にぺったんこ。他のお友
達は止まらず我が子を追い抜いていく中で、二人だけはピタです。
途中省略
動く車を見たら止まる、を覚えて行動出来るようになった事を喜び、お兄ちゃんも、ちゃ
んとお兄ちゃんらしくお手本になれることを喜び…
お兄ちゃんの真似をしながらすることが楽しい、お兄ちゃんも弟が真似る姿を喜んでや
っている、兄弟でマナーを守る姿をお母様が微笑ましく受け止めて、共感しておられる様
子が伝わってきます。
(連絡帳に寄せられた内容です)
褒めてあげられることは、生活の様々なところにあるはずです。探してみましょう。
今年度も、全職員で一丸となって誠心誠意、保育に向かって努力してきたつもりですが、
お子様に痛い思いをさせてしまった事や、不行き届きな事からご不便やご迷惑をお掛けし
たこともあったと思います。改めてお詫び申し上げます。
無事に年度末を迎えられましたことは、皆様が保育園の保育方針にご理解を頂き、ご協
力いただけたお陰と痛感しております。
一年間、本当にありがとうございました。感謝申し上げます。
26年2月のコラム
先日の保育参観、講演会、個人面談(希望者のみ)等、大勢の皆様が参加していた
だきありがとうございました。
塙先生の折り紙の講演会、夢中になって作業するお母様方がとても印象的でした。
ご家庭でお子様との関わりの中でいかしていただければと思います。
さっそく家庭でお子様と一緒にやってみた、という報告も受け、大変嬉しく思いました。
◎事務所にやってくる子どもたち
◇ 子ども「きりんの部屋の暖房つけないでください」
大人 「はい、わかりました、きりんの部屋の暖房を消せばいいのね」
◇ 子ども「おすくりつけて下さい」
大人 「はい、お薬をつけてくださいね」
◇ 子ども 膝を押さえ、足を引きずりながら入ってくる
「外で転んでしまいました、薬つけて下さい」
大人 「はい、わかりました」
処置の後「はい、おわりました、大丈夫です」
子ども「ありがとうございました」
◇ 担任が寄り添い入ってくる子ども
子ども「・・・」
大人 「どうしたの?」
子ども「・・・」
担任 「大丈夫だよ、失敗しちゃったんだよね」
子ども「あのね、お皿がね、割れちゃったの…」
大人 「そうか失敗しちゃったんだね、でもわざとじゃないんだよね」
「それなら、仕方ないよ、ごめんなさいだね」
子ども「・・・ごめんなさい」
大人 「はい、言えて偉かったね、大丈夫だよ」
◇ 子ども「きょうね、おうちのワンちゃんにひっかかれたの」
大人 「ママは知っているの?」
子ども「近江先生にくすりつけてもらいなさいって…」
大人 「はい、終わりました、お鼻が出てるので拭きましょう…」
子ども「ありがとうございました」
たわいもない会話ではありますが、子どもから発せられる言葉に丁寧に応対する。
ご家庭でも同じような事があると思いますがとても大切な事ですね。
生活経験の中から覚えた言葉で一生懸命に伝えようとするお子様達です。その思いを受
け止め、たとえ間違えていても否定せず、正しい言葉で対応することで自信をなくすこと
無く言葉の使い方を獲得していきます。
“ありがとう”“ごめんなさい”人と人とが心を伝えあう大切な言葉を、小さな時期からその都
度、教えていきたいですね。
25 年度も残すところ 2 ヶ月となりました。2 月は節分、作品展、懇談会と行事がありま
すが、健康に留意してお子様達が元気に登園できることを願っています。
保健便りにもありますが、集団生活の場です。感染症には早期発見、早期対応が必要で
す。手洗い、うがい、充分な睡眠などの体調管理も重要ですが、体調の異変に気付いたと
きには無理をせず、お休みをするか看護師までご相談下さい。
2 月もよろしくお願い致します。
26年1月のコラム
新年 あけましておめでとうございます
年頭にあたり、お子様方の健やかな成長と、皆様方のご健勝を
心よりお祈り申し上げます。
いよいよ3学期のスタートです。一年間のしめくくりとしてのまとめの学期です。
担任は、お子様の一学期、二学期の成長を確認しながら、健康生活、情緒面を含む対人関
係、言葉や理解力、運動、表現といったそれぞれの発達の視点で改めて確認をします。
そして、生活経験や遊びの経験でさらに補足する部分を、意図的に三学期の保育に取り
入れて、計画的に保育を進めていきます。
“叱るより、褒めることで人は育つ”と先人の言葉がありますが、子育てもまさにその通りで
す。成長したことを褒めて自信を持たせ、次のステップにつなげていく、そして頑張った
ことをまた褒めて、喜びや意欲を膨らませていく、その繰り返しですね。
ただ、焦って、「こんな事ができないと学校にいけないよ」「これじゃ赤ちゃん組のまま
だよ」など親御さんの不安を子どもに向けるやり方は、子どもの心をいじけさせるだけで
なく、不安を抱かせることになります。
特に就学を控えたお子様達の中には、期待と不安が入り交じった複雑な思いを持ってい
るお子様も少なくないはずです。
「大丈夫だよ」、「ちゃんと考えてできたね」「身の回りの
事や支度ができるね」と“これでいいんだ”、“ボクを見ていてくれている”、“大事に思ってく
れている”と感じられるように言葉がけをしたり、褒める機会を、敢えて作ってあげると良
いでしょう。
周囲の子と比較したり、できていないことばかりに目が向きがちですが、一人一人の成
長のスピードは違います。少しでも変化のあったところ、成長したところに、目を向けそ
の芽を大切に育てるつもりで、ほめたり励ましてあげられると、お子様も安心して力を発
揮することができるでしょう。
笑顔で、進級、就学を迎えられるように、ご協力をお願いいたします。
三学期は、期間も短く、とても慌ただしく過ぎていきます。
職員一同しっかりとお子様一人ひとりに目を向け成長を支援していきたいと考えています
ので、昨年に引き続き、今年もよろしくお願い申し上げます。