宮川化成工業株式会社(大阪北)

《会員企業ご訪問:vol.75》
宮川化成工業株式会社(大阪北)
http://www.miyagawa.co.jp
今回は、大阪市東淀川区にある 宮川化成工業株式会社(大阪北
支部)の代表取締役社長 宮川 征四郎 様を訪ねました。
社 名
住 所
電話/FAX
資本金
設立
成形機
宮川 征四郎 社長
ISO
社員数
生産拠点
宮川化成工業株式会社
大阪市東淀川区小松1丁目 16 番 25 号
06-6328-4123/06-6328-6641
30,400 万円
1948 年5月(創業:1934 年 8 月)
小型精密(25t未満)
∼超大型(2000∼2500t) 115 台
ISO/TS16949・ISO14001・ISO9001 取得
社員 340 人 社員以外・外部人材等 270 人
大阪、滋賀、広島、海外(バンコク、上海、ペナン)
会社のおいたち・扱っている製品
創業以来 70 余年、宮川化成はプラスチック成形のパイオニアと
して歩んで参りました。創業当時のセルロイド曲げ工法によるバッ
テリーケースの開発(特許)に始まり、戦後、業界で最も早く射出
成形機を導入し、家電製品や、自動車関連部品のプラスチック化に
先駆的な役割を果たして参りました。
自動車用内外装品の中でも、特にベンチレーターは当社の最も得
本社外観
意とする製品です。常に新しい発想をもって設計からアッ
センブリまで一貫生産を行うとともに、コストパフォーマ
ンスを考慮した量産化を行うことで、非常に多くの引き合
いをいただいております。
近年では、蓄積された技術ノウハウを活かした射出成形
ベンチレーター部品
によるファインセラミックス製品や、各種精密製品、精密
金型など、新しい分野の開発にも力を入れています。
現在行っている事業内容は、プラスチック射出成形品の
設計、成形、二次加工及び販売、金型及び自動化機器の製
造・販売、ファインセラミックス射出成形品の成形、二次
加工及び販売です。主な製品には蓄電池部品、自動車用部
蓄電池部品
品、産業用資材・機械部品、情報通信・家電部品、ファインセラミックス部品があります。
宮川化成の大切にしているもの
宮川化成の今があるのは、不可能と思われるもの
を可能にする視点を持ち続けてきた事にあります。
1つ目は材料開発に力を入れ「素材技術」を大切
にするという企業風土がある事。宮川化成独自のコ
ンパウンドはその大きな特徴のひとつです。
精密成形工場(クリーンルーム)
2つ目は高い技術力を保持してきた事。従来の半分のタク
トで生産を行うというハイサイクルプロジェクト等の成功は、
その代表的な例です。
3つ目は“早く手を打つ事”です。バブル崩壊の後は売上
が4割近く落ち込みましたが、国内4ヶ所の拠点を3つに集
約する事をいち早く決断し、
事業の立て直しに成功しました。
4つ目は組織の壁を薄く、低くする事を常に心がけている
お陰で、開発と技術、製造と営業の連携強化を進める基盤が
本社内歴史資料館
「甲戌館
(こうじゅつかん)
」
できた事です。トップダウンとボトムアップの強い関係を確立していく事を大切にして、現場、現物、現実を注
視し、社内外のコミュニケーションを深めるため、トップ自ら現場に足を運ぶようにしています。
「私が居る所が
社長室」だと電子機器を常に携帯しています。また、社員の持つ能力を最大限に引き出すためにも、人事制度、
賃金制度を年功的なものから実力成果型に改定し、処遇で格差をつける方法を取っています。社員のモチベーシ
ョンを高め、組織の活性化をはかるうえで、ある程度の格差は必要と考えています。無論、一方で教育訓練制度
に基づいて各種研修を計画的に実施し、次代を担う人財育成にも力を入れています。
今後の方針について
今後も本業を活かしながら常に新分野を開拓していこうと考えています。さらに、国内で開発・技術力を高め、
生産は海外で行うといったスタンスで、これからも海外拠点の活用を進めていく方針です。
また、長期経営方針である「人間と自然の共生」のスローガンの下、ISO14001 の認証を全社取得しました
が、今後とも地球の命、人の命を大事にするとともに、プラスチック部品、ファインセラミックス部品の製造・
販売を通じて、
「環境と経営のより良い共生」を目指していきたいと考えています。
協会への要望について
同じ業界同士の集まりとなっており、お互いに学び合わなければなりませんので、情報交換の場をもっと増
やしていただき、形式的な事についてはインターネット等を使用して簡素化し、人と人との関係をもっと深める
工夫をして欲しいです。そうする事でさらに西プラの存在価値を高めていくべきだと思います。
◎ありがとうございました
取材:事務局 加納・梅田