北海道食品機能性表示制度の取組み

資料2
北海道食品機能性表示制度の取組
平成27年3月10日
一般社団法人 北海道食産業総合振興機構
(略称:フード特区機構
Hokkaido Food Industry Promotion Organization)
企画総務部
次長
臼 杵
誠
1.イントロダクション
【北海道食品機能性表示制度】
平成25年4月から、全国初の制度としてスタート!
愛
称
ヘルシーDo
1
2.制度創設の背景等
背
景
・北海道の豊富な食材(食資源)
⇒ 食材出荷型・付加価値率が低い
・急成長する北海道のバイオ産業 ⇒ 研究成果を消費者に伝えられない
・「いわゆる健康食品」の氾濫
・フード特区の輸出のターゲット(東アジア)は「医食同源」の文化
目
的
・食品の高付加価値化による本道の食関連産業の振興
・保健機能の表示を求める消費者ニーズに対応した適切な情報提供
経
過
H23.9月
「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」の指定申請において、規制・制度の特例措
置として「食品の機能性表示制度の見直し」を提案
H24.2~12月
関係省庁(消費者庁・厚生労働省等)と協議を行い、「健康でいられる体づくりに関する科学的
な研究」が行われている旨の表示を行う制度の創設について、了解を得た
H24.10月~
「食品機能性表示制度検討会議」を設置し、制度内容を検討
(委員) 北海道大学大学院 綾部教授(座長) ほか消費者団体・経済団体等:7名
H25.4月
「北海道食品機能性表示制度(愛称:ヘルシーDo)」 運用開始 [全国初!全国唯一!]
2
3.制度の概要
ポイント
健康食品等に含まれている機能性成分に関して、「健康でいられる体づくりに関
する科学的な研究」が行われた事実を北海道が認定する制度。
表示イメージ
② 認定番号 (例) 第01-00001
① 認定マーク
③ 認定文言
この商品に含まれる<成分名>については、「健康でいられる体づくりに関する科学的
な研究」が行われたことを北海道が認定したものです。(この表示は、北海道フード・
コンプレックス国際戦略総合特区における国との協議に基づき、北海道内で製造され
た製品に限り認められたものです。)
制度対象
【 商 品 】
【 要 件 】
加工食品
・商品に含まれる機能性素材が北海道で製造され
ていること
・北海道で製造された商品であること
・制度の認定を受けた日から、6か月以内に販売
する予定であること
【研究対象】
単一成分・組成物
認定基準
「健康でいられる体づくりに関する科学的な研究」とは
・食品に含まれる成分(機能性素材)について、健康の維持・増
進効果の検証のために行われたヒト介入試験の結果に基づき
論文が作成された研究
科学的研究の水準
・研究結果に基づき作成された論文が、同分野の複数の専門家
による査読付きの学術論文誌に掲載されていること
3
4.特定保健用食品(トクホ)との比較
所
管
(制度設計)
処理期間
特定保健用食品(トクホ)
北海道食品機能性表示制度
消費者庁
北海道庁
(許 可)
(認
定)
2~3年程度
数ヶ月程度
申請までの
コスト(目安)
数億円程度
数千万円程度
論文の対象
最終商品
機能性素材
(目安)
効果効能表示
可
能
(許可された保健機能)
不
可
(機能性素材名まで)
4
5.北海道食品機能性表示制度(フロー)
(1)
申
請
者
In
vitro
評価
In
vivo評
価
(2)
安
全
性
試
験
評価系企業への
委託等により実施
(3)
倫
理
審
査
(4)
ヒ
ト
介
入
試
験
(5)
(6)
論
文
の
作
成
査
読
の
あ
る
論
文
誌
へ
の
掲
載
大学・病院等
により実施
フード特区機構等が支援
(7)
(8)
(9)
申
請
受
付
北
海
道
食
関
連
産
業
室
制北
度海
委道
員食
会品
に機
よ能
る性
審表
議示
(10)
(11)
北
海
道
に
よ
る
認
定
商
品
パ
ッ
ケ
ー
ジ
へ
の
表
示
北海道食品機能性表示制度
北海道が制度運用
5
6.認定商品
認定番号
機能性素材
商 品 名
申
請 者
第01-0001号 AHCC(担子菌抽出エキス)
活里エーエイチシーシー アルファ細粒
株式会社活里
第01-0002号 オリゴノール
オリゴノールウォーター
黒松内銘水株式会社
第01-0003号 AHCC(担子菌抽出エキス)
活里エーエイチシーシー
アルファソフトカプセル
株式会社活里
第01-0004号 AHCC(担子菌抽出エキス)
活里エーエイチシーシー
アルファ液体タイプ(30本)
株式会社活里
AHCCイムノメディックピュア(120包・30本)
株式会社 オフィスセガ
活里エーエイチシーシー
アルファ液体タイプ(15本)
株式会社活里
美ソフト
株式会社 雪印パーラー
生キャラメル 黒豆オリゴノール入り
有限会社アイバ
第01-0009号 オリゴノール
サプリドーナツ
株式会社グランビスタ
ホテル&リゾート
第01-0010号 オリゴノール
オリゴノール アイスクリーム
ミッシュハウス株式会社
カスピ海ヨーグルト プレーン 400g
フジッコ株式会社
おいしいだいず水煮
フジッコ株式会社
第
1 第01-0005号 AHCC(担子菌抽出エキス)
回
認 第01-0006号 AHCC(担子菌抽出エキス)
定
第01-0007号 オリゴノール
商
品 第01-0008号 オリゴノール
第01-0011号
クレモリス菌FC株
(乳酸菌)
第01-0012号 大豆イソフラボン
6
認定番号
第
2
回
認
定
商
品
機能性素材
回
認
定
商
品
品 名
申
請 者
第02-0013号 オリゴノール
オリゴノールシトリック
株式会社活里
第02-0014号 オリゴノール
プレミアム北海道タマネギドレッシング
オリゴノールプラス
株式会社北海道バイオインダストリー
第02-0015号 AHCC(担子菌抽出エキス)
AHCC for Professional
株式会社アミノアップ化学
第02-0016号 オリゴノール
Oligonolハードカプセル
株式会社アミノアップ化学
第02-0017号 西洋カボチャ種子油
西洋カボチャ種子油
株式会社日本健康食品研究所
第02-0018号 オリゴノール
北海道クリームチーズチョコレート
オリゴノール入り(北海道メロン)
有限会社アイバ
認定番号
第
3
商
機能性素材
商
品 名
申
請 者
第03-0019号 オリゴノール
美かぼちゃコロッケ
イオン北海道株式会社
第03-0020号 オリゴノール
北の煌(キタノシピリカ)
北海道ヘルス・アンド・ビューティ
有限会社
第03-0021号 オリゴノール
紅珠漢
株式会社北の達人コーポレーション
第03-0022号 オリゴノール
オリゴノール寄せ豆腐
株式会社菊田食品
ETASハードカプセル
株式会社アミノアップ科学
ラッチククル(latch kukuru)
株式会社NORINO
第03-0025号 オリゴノール
オリゴノールアンパン
株式会社ほんま
第03-0026号 オリゴノール
つくねプレミアム
株式会社コスモジャパン
第03-0023号
第03-0024号
ETAS
(酵素処理アスパラガス抽出物)
ETAS
(酵素処理アスパラガス抽出物)
7
認定番号
機能性素材
商
第04-0027号 ライラック乳酸菌
ライラック乳酸菌
アテリオ・バイオ株式会社
第04-0028号 ライラック乳酸菌
ライラック乳酸菌オリゴプラス
アテリオ・バイオ株式会社
第04-0029号 ライラック乳酸菌
ライラック乳酸菌オリゴプラス分包
アテリオ・バイオ株式会社
第04-0030号 ライラック乳酸菌
ライラック乳酸菌カプセル
アテリオ・バイオ株式会社
第04-0031号 ライラック乳酸菌
ライラック乳酸菌が入った
玉ねぎ&ごぼうスープ
アテリオ・バイオ株式会社
おから乳酸菌
株式会社感動いちば
アスパラの力
株式会社日本健康食品研究所
第04-0034号 AHCC(担子菌抽出エキス)
AHCCアイスクリーム
ミッシュハウス株式会社
第04-0035号 オリゴノール
焙煎胡麻ドレッシング
株式会社イシカリデリカ
第04-0036号 オリゴノール
チョレギドレッシング
株式会社イシカリデリカ
第04-0037号 オリゴノール
青じそ梅ドレッシング
株式会社イシカリデリカ
第04-0038号 オリゴノール
北海道ビーフのチーズカレー
有限会社アイバ
第04-0039号 オリゴノール
オリゴノール配合生中華めん
ランチパックほろにがココア
(ポリフェノール入りクリーム)
ランチパックほろにがコーヒー
(ポリフェノール入りクリーム)
有限会社ばりきや
第04-0042号 ETAS
北の大地のしずく
株式会社北の達人コーポレーション
第04-0043号 ETAS
青汁Do
株式会社北海道バイオインダストリー
(有胞子性乳酸菌)
(有胞子性乳酸菌)
(有胞子性乳酸菌)
(有胞子性乳酸菌)
(有胞子性乳酸菌)
ライラック乳酸菌
第 第04-0032号 (有胞子性乳酸菌)
4 第04-0033号 アスパラガス擬葉
回
認
定
商
品
第04-0040号 オリゴノール
第04-0041号 オリゴノール
(酵素処理アスパラガス抽出物)
(酵素処理アスパラガス抽出物)
品 名
申
請 者
山崎製パン株式会社
山崎製パン株式会社
8
第 1 回 認 定 商 品
9
第 2 回 認 定 商 品
10
第 3 回 認 定 商 品
11
7.フード特区機構の取組
機能性食品市場の拡大に向け、当機構では、制度の運用開始当初から、周知啓発活
動や企業等との個別面談を通じた制度活用支援等を実施しています。
周知啓発活動
[セミナー等]
13回開催 (H25:6回
H26:7回)
[展示会等への出展]
12回出展 (H25:5回
H26.07.29 北海道フードビジネスセミナー
H26:9回)
H26.11.07 第28回ビジネスEXPO
制度活用支援
制度の紹介や、申請に向けた相談事項に対応するほか、有望な機能性素材を活用した商品開発提案など、
企業の取組を総合的にサポート
[個別面談実績] H25年度:90社
[支援の概要]
①
②
③
④
H26年度:178社(H27.2月末現在)
機能性素材の紹介(食品機能性素材データベースetc.)
OEM製造に係るパートナー企業の紹介(試作・実証・製造プラットフォーム)
商品開発の提案
研究機関の紹介 etc.
12
8.国の規制改革
項 目
ヘルシーDo
国の新たな機能性表示食品
目 的
・道内食産業の振興
・消費者への研究情報提供
・規制緩和による企業活動促進
・消費者の誤認の無い表示制度
運 用
・北海道が認定
・企業の自主責任
・販売前届制・消費者庁よる内容開示
対象食品
・加工食品
・菓子など広く認める
・加工食品、生鮮食品
・酒、塩分や糖分の過剰摂取につながる食品、食事摂取基準
がある栄養素は除外
対象成分
・単一成分又は組成物
※機能性を持つ原材料
・機能性関与成分は直接・間接的に定量が可能なもの
科学的根拠
・ヒト試験
機能性素材を対象
ヒト試験の方法は委員会にて審議
査読付き論文に限る
・ヒト試験
最終製品を対象
試験方法は原則「トクホ」に準拠
国際指針に準拠した査読付き論文に限る
・システマティック・レビュー
企業が学術論文などの文献を収集・解析し総合的に評価す
る方法
安全性
・機能性素材を対象
・倫理審査をクリアした安全性データ
・食経験の証明も可
・機能性関与成分を対象
・医薬品、機能性関与成分同士の相互作用の有無を評価
・機能性素材の製品含有量の測定を求める
・組成物の場合は製造管理方法の確認も求める
・GMP等の取得状況確認(要件ではない)
・製品規格を設定し、機能性関与成分量を分析
品質管理
ヘルシーDoは
① 自治体が認定
② 北海道らしさ
③ 比較的使いやすい
食品表示基準及び新たな機能性表示制度に係る説明会(主催:消費者庁)
平成27年3月11日(水) [第1部]食品表示基準10:30~ [第2部]機能性表示制度
at:北海道立道民活動センター(かでる2・7)
13:30~
13
9. 今後の課題と方針
認知度の向上
[現 状] 食関連企業:約2割 消費者:約4割
[方 針] (1) 更なる普及啓発活動の推進
(2) 認定商品数の拡大を図る
(3) 広範囲・大量に流通する認定商品の創出
多様な認定商品が
広く流通する環境づくり
コーディネート機能の充実
(製造受委託マッチングetc.)
機能性素材の開発・発掘
ヘルシーDoに活用可能な
「北海道らしい機能性素材」の増大
機能性素材
の開発
基礎研究⇒ヒト介入試験・論文化
に係る実施機関・企業の紹介etc.
機能性素材
の発掘
制度要件に合致する
機能性素材情報の収集
制度の検証
国の新たな「機能性表示食品」制度を見据え、ヘルシーDo制度の意義や在り方につい
て検証するとともに、必要に応じて、関係機関と連携しつつ制度改正を検討。
⇒① 国の新たな「機能性表示食品」とヘルシーDoとの併記[予定]
② 道外OEMの解禁[予定]
③ ヘルシーDo認定マークへのロゴ添付[予定]
14
両制度併記のイメージ
★ヘルシーDoの「機能性素材」が
機能性表示食品の「機能性関与成
分」と同じであることが必要。
国の機能性表示食品
記載必要事項
・機能性食品である旨
・科学的根拠を有する機能性関与
成分及び当該食品が有する機能性
・栄養成分の量及び熱量
・1日摂取目安量当たりの機能性関
与成分の含有量
・1日摂取目安量
・届出番号
・お客様相談室等の連絡先
・機能性及び安全性について、国の
評価を受けたものではない旨
・摂取の方法
・摂取する上の注意事項
・バランスのとれた食生活の普及啓
発を図る文言
・調理又は保存上の注意
・疾病の診断、治療、予防を目的と
したものではない旨
・疾病に既に罹患している人、未成
年者、妊産婦(妊娠計画中の者を
含む)及び授乳婦を対象としたも
のではない旨
・医薬品を服用している者は医師、
薬剤師に相談した上で摂取すべき
旨
・体調に異常を感じた際は速やかに
摂取を中止し医師に相談すべき旨
★下線部はヘルシーDoでも要求
される記載事項
ヘルシーDo
記載必要事項
・認定文言(機能性素材)
・特定保健用食品との違いの説明
(本製品は、特定保健用食品と
異なり、消費者庁長官による許
可を受けたものではありませ
ん。)
本品は一定の科学的根拠
に基づき、事業者の責任
において特定の保健の目
的が期待できる旨の表示
を行うものとして消費者
庁長官に届出されたもの
です。
ただし特定保健用食品と
は異なり、消費者庁長官
による個別審査を受けた
ものではありません。
この商品に含まれる●●●につ
いては、『健康でいられる体づ
くりに関する科学的な研究』が
行われたことを北海道が認定し
たものです。
(この枠内の表示は、北海道フー
ド・コンプレックス国際戦略総合
特区における国との協議に基づ
き、北海道内で製造された製品
に限り認められたものです。北
海道はこの食品の効能・効果を保
証したものではありません。))
文言未定
国制度と重複する内容は省略
国制度との誤認を
防ぐため内容を変更
・摂取方法(1日当たりの摂取目
安量及び摂食方法)
・認定商品に含まれる機能性素
材の量
・摂取上の注意(多量に摂取する
ことにより、疾病が治癒した
り、より健康が増進できるも
のではありません。摂取は適
量をお守りください。食生活
の基本は、主食・主菜・副菜を
基本にバランスのとれた食事
です)
・利用上の注意
・健康増進法第31条第1項に基
づく栄養表示
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道外OEM解禁のイメージ
・道外企業が自社道内工場・子会社
所有工場で製造
・道外企業名で販売
(※道外企業の道内企業立地)
対 象
・道外企業が道内他社企業の工場へ
製造委託
・道外企業名で販売
(※道外企業の道内OEM委託)
対象外 ⇒ 対 象
同一企業
親/子会社
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10.お問い合わせ
ご相談・ご質問はお気軽にご連絡ください。
☎ 011-200-7000
(ヘルシーDo担当:フード特区機構 研究開発部)
一般社団法人
北海道食産業総合振興機構
(フード特区機構)
〒060-0001
札幌市中央区北1条西3丁目3
札幌MNビル8階
TEL :011-200-7000
FAX :011-200-7005
Mail:[email protected]
URL :http://www.h-food.or.jp/
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