6 広島大学大学院フェニックスリーダー育成プログラム (実施期間:2015

広島大学大学院フェニックスリーダー育成プログラム
(実施期間:2015 年 8 月 31 日~9 月 4 日)
フェニックスリーダー育成プログラムは、放射線の災害復興を推進することを目的とし
たプログラムであり、今回の短期フィールドワークには放射線災害医療・放射能社会復興・
放射能環境保全の各コースに所属している学生 7 名と京都大学大学院で地球環境を学んで
いる学生の方が 1 名と、東京医科歯科大学 DNGL1 年生と私の計 10 名が参加しました。
広島大学フェニックリーダー育成スプログラムでは講義とディスカッションは英語で行
われるため、所属している学生も英語で意見交換をしていました。また、タイ、ベトナム、
カンボジア・ブラジルなど海外から学びにきている学生も多く、自分も英語でコミュニケ
ーションをとる必要があり苦戦しました。しかし、先生方や学生の方々が通訳をして下さ
り、自分のつたない英語を使って自発的にコミュニケーションをとることを経験すること
ができました。
フィールドワーク先の福島県では平成 23 年 3 月 11 日の東日本大震災で東京電力福島第
一原子力発電所の事故により放射性物質が県内に拡散し、震災発生後から避難が始まりま
した。原発から 20 ㎞県内の住民は避難指示が出され、今でも 11 万人超の住民が県内外で
避難生活を送っています。避難指示のない地区であっても、幼い子供のいる家族や生活環
境に不安のある方々などは、自主避難されている方々もおり、地域が復興するには多くの
課題があることがわかりました。
原子力災害が引き起こす心理的影響と支援、復興まちづくりに関する現状と課題、除染
とその効果についてなど、被災地での実習を通して学べたことはとても有意義でした。ま
た、線量計を付けて移動したのち、震災後の地域住民の不安とその対処(カウンセリング)
について学び、また、仮設住宅を訪問してお話を伺う体験をしたことは、被災者を対象に
メンタルヘルスケアを担う私たち看護職にとって非常に興味深いものでした。福島県では
「県民健康調査」を実施しており、この取り組みは県民の不安の解消にもつながることが
期待されているとのことです。
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DNGL
関口貴恵(千葉大学)・菅原千賀子(東京医科歯科大学)