まち探訪 - 北海道経済連合会

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まち探訪(シリーズ5)
ま ち
探 訪
人が行き交う環境都市
稚内市
稚内市基礎データ
総人口(住民基本台帳)
高齢者人口
高齢化率(6
5歳以上)
世帯数
面積
農業生産額
製造品出荷額等
各会計規模(歳出予算ベース)
(H26.
10.1現在)
3
6,
5
8
7人
小売年間販売額
1
0,
2
4
7人
卸売年間販売額
2
8.
0%
市の花
1
8,
4
2
9世帯
市の木
7
6
0.
8
9!
水揚高
6
5
4,
0
0
0万円(平成1
8年生産農業所得統計)
4,
9
6
7,
4
0
5万円(平成2
5年1
2月3
1日調査工業統計調査)
総
計 4
5,
1
6
3,
2
0
0千円(平成2
6年度当初)
一般会計 2
3,
1
1
0,
0
0
0千円(
〃
)
特別会計 7,
9
5
3,
2
0
0千円(
〃
)
企業会計 1
4,
1
0
0,
0
0
0千円(
〃
)
参考資料:平成2
5年稚内市統計書
等
問合せ先:稚内市政策調整部秘書広報課
稚内市は日本最北端に位置し、宗谷海峡を
はさんで東はオホーツク海、西は日本海に面
5,
3
6
8,
4
1
2万円
4,
4
8
4,
4
4
3万円
ハマナス
サクラ、ナナカマド
1,
0
2
3,
0
4
5万円
広報グループ 01
6
2
‐
2
3
‐
6
3
8
7
ア連邦をはじめとする北方圏諸国への玄関口
としても注目されています。
し、宗谷岬からわずか4
3㎞の地にロシア連邦
サハリン州(旧樺太)の島影を望むことので
きる国境のまちです。
子育て施策に力を入れています
7
6
0.
8
9!の行政面積を持ち、北海道遺産
本市は全国で初めて「子育て平和都市宣
「宗谷丘陵」の雄大な周氷河地形を望む自然
言」を行い、子育てを地域全体で見守り、支
や、今年4
0周年を迎えた「利尻礼文サロベツ
えていく環境づくりを推進しています。
国立公園」での様々な季節の草花などが楽し
めます。
「家庭」
「学校」
「地域」がそれぞれの役割を
果たしつつ、社会全体が協力し、相互に作用
また、夏でも3
0℃を超えることがない冷涼
しあう「地域ぐるみ」の子育てを目指し、子
な気候などで、夏の避暑地としても最適です。
育てに対する負担や不安、孤立感を和らげ、
稚内は、風力発電や太陽光発電など、再生
子育てや子どもの成長に喜びや生きがいを感
可能エネルギーに取り組むまちとしても全国
じることができるような支援、環境を整える
的にも認知されてきており、今後は同エネル
ことを基本として子育て支援を進めています。
ギーを活用した事業推進や企業誘致も期待さ
また、平成1
6年度に全国に先駆け幼保一元化
れます。
の取り組みを進めました。
産業としては、水産・酪農・観光を基幹産
施策事業としては、子どもの発達段階に合
業としており、宗谷地方の行政、経済の中心
わせ、子育て支援センター開設等の在宅育児
地で、近年、国際交流が進展する中で、ロシ
支援のほか、様々な支援事業を積極的に実施
7
1
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まち探訪(シリーズ5)
在宅育児支援「わいわい交流会」
防災ラジオ
しており、また、本市独自の子育て支援・少
また、各地域では自主防災組織を立ち上げる
子化対策として、特定不妊治療費助成や子育
など、官民一体での災害・防災対策も進んで
て世代の経済負担の軽減を図るため、世帯の
います。
状況に応じた保育所保育料の多子軽減助成の
拡大、0歳から小学6年生までの子どもに対
する医療費の無料化、小・中学生を対象とし
た給食費の半額助成についても取り組んでい
ます。
サハリンと国境を有するまち
ロシア連邦サハリン州(コルサコフ港)と
稚内市(稚内港)には国際定期フェリーが運
来年度からスタートする予定の「子ども・
航されており、民間会社の物資の輸出入など
子育て支援新制度」により更なる子育て支援
の経済活動はもとより、人的・物的交流が盛
の充実を図り、社会情勢や子どもを取り巻く
んに行われています。
環境の変化に応じた子育て支援施策を今後も
進めていきます。
また、地方自治体としてはめずらしい海外
事務所を設置し、サハリンに関する情報収集
やさまざまな交流をバックアップしています。
災害に強いまちづくりを推進
本市は災害に強いまちづくりを目標に、地
元FM局と「災害発生時等における緊急放送
ベリスク市・コルサコフ市・ユジノサハリン
スク市とは、さまざまな分野にわたる交流が
行われています。
に関する協定」を結んでおり、災害時は地元
子ども達のスポーツ交流、お互いの国での
FM局から随時災害に関する情報を発信する
ホームステイなどの文化交流、交換留学生や、
仕組みを構築しているほか、「緊急告知防災
企業研修生の受け入れ、サハリン州の楽団の
ラジオ」の全戸配布を行いました。
招聘などによる交流とともに、ロシア連邦サ
このラジオは津波などの緊急時には、たと
え電源オフでも自動で起動して最大音量で情
7
2
友好都市の締結をしているサハリン州のネ
ハリン州に対する日本の玄関口としての役割
も担っています。
報が流れるもので、夜中などの情報を知るこ
冬季には、サハリンの音楽家・舞踏家のグ
とが困難なときでも避難情報など緊急性の高
ループを招き「稚内サハリン館」を開設して
い情報が共有できる仕組みになっています。
おり、ロシアの歌や踊りを訪れる皆さんに披
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dokeiren
稚内公園風力発電所で発電された電力を使用
した「エコ足湯」は、再生可能エネルギーの
普及啓発と共に、市民の憩いの場として利用
されています。また、稚内市水道部風力発電
所では、発電した電力を浄水場施設やポンプ
場施設における動力源として活用しています。
さらに市では、設備容量5,
0
2
0kWの太陽
光発電施設「稚内メガソーラー発電所」を所
稚内サハリン館
有しています。この施設は、独立行政法人新
露するなど、「国境のまち」らしい「お・
エネルギー・産業技術総合開発機構
も・て・な・し」をしています。このサハリ
(NEDO)の委託事業として実施された「大
ンのグループの来訪を楽しみにしている市民
規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証
や観光客も多くいます。
研究」の研究施設として建設されました。平
成1
8年度から平成2
2年度まで5年間の実証研
再生可能エネルギーの取り組みを
実施
究が実施され、実証研究終了後、市が無償で
NEDOより譲渡を受けています。発電した電
力は、近隣施設へ供給しています。
本市を含む北海道北部の日本海側は、強風
今後、更なる再生可能エネルギーの導入拡
地域であることから、風力発電の適地とされ
大により、市が目指す「人が行き交う環境都
ています。
その中でも稚内は、最大風速1
0m/
市わっかない」の実現に尽力します。
秒以上の日が年間約9
0日もある風のまちです。
現在、市内には合計7
4基、総設備
容量7
6,
3
5
5kWの風車が稼働してお
り、風力発電による発電量は、市内
の年間消費電力量の約8
5%に相当し
ます。市所有の風車は稚内公園風力
発電所(設備容量:2
2
5kW)と稚
内市水道部風力発電所(設備容量:
6
6
0kW×3基)の合計4基あり、
風車群と北海道遺産である宗谷丘陵
稚内メガソーラー発電所
7
3