ポケットカード(8519)

URL: www.walden.co.jp
文責:室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
ポケットカード(8519)
通期(単体)
(百万円)
FY02/2014
FY02/2015
FY02/2016会予
FY02/2015
FY02/2016会予
半期(単体)
(百万円)
1Q-2Q FY02/2015
3Q-4Q FY02/2015
1Q-2Q FY02/2016
3Q-4Q FY02/2016会予
1Q-2Q FY02/2016
3Q-4Q FY02/2016会予
営業収益
前年比
前年比
34,174
35,510
35,600
3.9%
0.3%
営業収益
前年比
前年比
18,006
17,504
17,825
17,775
(1.0%)
1.5%
営業利益
4,719
4,303
3,700
(8.8%)
(14.0%)
営業利益
2,529
1,774
1,844
1,856
(27.1%)
4.6%
経常利益
4,745
4,328
3,700
(8.8%)
(14.5%)
経常利益
2,540
1,788
1,850
1,850
(27.1%)
3.5%
純利益
2,733
2,201
1,600
(19.5%)
(27.3%)
純利益
1,272
929
667
933
(47.5%)
0.4%
EPS
DPS
BPS
( 円)
( 円)
( 円)
34.9
8.5
717.2
28.1
10.0
736.1
20.5
10.0
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
-
出所:会社データ、弊社計算
1.0 エグゼクティブサマリー(2015 年 10 月 30 日)
利息返還関連費用の一巡
ファミマTカード事業を成長戦略の核とするポケットカードは、利息返還関連費用の一巡と伴に、将来に向けて
着実な利益水準の回復を続けていく可能性がある。
2016 年 2 月期に対する会社予想では、利息返還関連費用 4,600
百万円(営業収益に対して 12.9%)の発生が織り込まれているのだが、いずれはこれが徐々に一巡していき、最
終的には収束する模様である。即ち、費用面での大きなダウンサイドが想定できる一方、営業収益面では、ファ
ミマTカード事業の持続的な拡大が期待できる。既存の利用促進戦略などの奏功に加えて、株式会社ファミリー
マートとサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス株式会社との経営統合によって、
新規会員の募集チャネルであるコンビニエンスストアの店舗数が飛躍的に拡大する可能性がある。一方、総量規
制影響などを受けて、キャッシング収益は未だ減少を続けているものの、減少幅が持続的な縮小傾向を示してい
る。結果、中長期的には営業利益率 20%以上(2016 年 2 月期第 2 四半期累計期間の実績:10.3%)を達成する
ことも可能と考えられる。
2016 年 2 月期第 2 四半期累計期間は、営業収益 17,825 百万円(前年同期比 1.0%減)
、営業利益 1,844 百万円
(27.1%減)
、営業利益率 10.3%(3.7%ポイント低下)での着地となった。営業収益の内訳は、ショッピング収
益 12,711 百万円(8.1%増)、キャッシング収益 3,451 百万円(17.2%減)
、その他の収益 1,662 百万円(20.0%
減)である。また、ショッピング収益は、顧客手数料 9,691 百万円(10.0%増)及び加盟店手数料 3,020 百万円
(2.5%増)から構成された。顧客手数料とは、主にリボ払いショッピングをすることによって発生するショッ
ピングリボ残高に応じて同社が自社のクレジットカードの利用者から徴収する手数料のことである。ショッピン
グリボ残高は、ファミマTカードなどの利用を通したリボ払いショッピングの拡大を主因として、前年同期に対
して大きく拡大し、顧客手数料を大きく押し上げた。また、同社としては、微減収となった一方、営業費用が 15,980
百万円(3.3%増)と増加したため、営業利益は減少を余儀なくされた。営業費用の増加の主因となったのは、
1
利息返還関連費用 2,496 百万円(32.8%増)である。同社によれば、第 2 四半期累計期間において、一定の処理
を進めたとのことであり、通期の同費用計画に変更はないとのことである。
2016 年 2 月期に対する会社予想では、営業収益 35,600 百万円(前年比 0.3%増)
、営業利益 3,700 百万円(14.0%
減)、営業利益率 10.4%(1.7%ポイント低下)が見込まれている。営業収益に関しては、ショッピング収益 25,900
百万円(8.5%増)、キャッシング収益 6,700 百万円(15.0%減)
、その他の収益 3,000 百万円(20.3%減)が前提
である。ショッピング収益の増加が持続することに加えて、キャッシング収益の減少も持続する。その他の収益
に関しては、2015 年 2 月期におけるポイントカード関連の受託業務の開始に起因するインパクトが一巡する。
一方、営業費用 31,900 百万円(2.2%増)が織り込まれている。同社が示唆するところに基づけば、従前までの
引当金取崩フェーズの一巡による取崩額の減少を受けて、貸倒関連費用が増加する。また、その他の販売管理費
に関しては、新規会員獲得に向けた費用、ショッピング取扱高の増加に連動する費用など、先行投資としての意
味合いを有する費用が増加することが織り込まれている模様である。利息返還関連費用も増加するが、先述の通
り、第 2 四半期累計期間において一定の処理を進めているため、下半期に向けては、やや落ち着いた水準に留ま
ることが織り込まれている。
IR窓口:経営企画部 廣田泰久、小野千浩(03 5441 3450 [email protected])
2.0 会社概要
SMBC グループのクレジットカード会社
商号
ポケットカード株式会社
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1982 年 5 月 25 日
上場年月日
1996 年 9 月 11 日:株式店頭公開(証券コード:8519)
1998 年 7 月 28 日:東京・大阪両証券取引所市場第 2 部上場
2000 年 2 月 1 日:東京・大阪両証券取引所市場第 1 部指定
資本金
14,374 百万円(2015 年 8 月末)
発行済株式数
79,323,844 株、自己株式内数 1,072,707 株(2015 年 8 月末)
特色

ファミマクレジット株式会社と合併(2012 年 9 月 15 日)

リボ払いショッピングの拡大による中長期的な成長を目指す

保険事業などの新規事業の拡大を通して収益構造の多様化を促進
事業内容
Ⅰ. 信用購入あっせん(ショッピング)
Ⅱ. 融資(キャッシング)
Ⅲ. その他
代表者
代表取締役社長 渡辺恵一
主要株主
三井住友銀行 35.0%、伊藤忠商事 26.6%、ファミリーマート 14.8%(2015 年 8 月末)
本社
東京都港区
従業員数
単体 359 名(2015 年 8 月末)
出所:会社データ
2
3.0 業績推移
2016 年 2 月期第 2 四半期累計期間
2016 年 2 月期第 2 四半期累計期間は、営業収益 17,825 百万円(前年同期比 1.0%減)
、営業利益 1,844 百万円
(27.1%減)
、経常利益 1,850 百万円(27.1%減)、純利益 667 百万円(47.5%減)での着地となった。また、営
業利益率 10.3%(3.7%ポイント低下)である。当初の会社予想との比較では、ほぼ想定通りの業績推移とのこ
とである。営業収益で 75 百万円(0.4%)下振れた一方、営業利益で 44 百万円(2.4%)
、経常利益で 50 百万円
(2.8%)、純利益で 67 百万円(11.2%)上振れた。
営業収益、営業利益率
営業収益(百万円)
10,000
10.4% 10.4%
8,473
8,733
9,273
8,915
8,589
9,013
8,812
8,887
8,887
4Q FY02/2014
1Q FY02/2015
2Q FY02/2015
3Q FY02/2015
4Q FY02/2015
1Q FY02/2016
2Q FY02/2016
3Q FY02/2016
4Q FY02/2016
10.0%
8,575
8.8%
3Q FY02/2014
8.5%
11.8%
8,570
12.3% 11.7%
2Q FY02/2014
0
20.0%
16.0%
8,556
5,000
12.5%
18.2%
1Q FY02/2014
9.3%
15.2%
営業利益率(%)
0.0%
出所:会社データ、弊社計算(2016 年 2 月期 3Q及び 4Q予想:半期会社予想を均等に按分)
同社の営業収益の多くは、同社の発行するクレジットカードの利用者が、これを用いたショッピング及びキャッ
シングを行うことによって計上される。ショッピングに関しては、顧客手数料及び加盟店手数料がショッピング
収益として計上される。前者が、主にリボ払いショッピングをすることによって発生するショッピングリボ残高
に応じて同社が利用者から徴収する手数料である一方、後者は、ショッピングの取扱高に応じて同社が加盟店か
ら徴収する手数料である。キャッシングに関しては、利用者によるキャッシングの利用によってキャッシング残
高が発生するのだが、これに応じて同社が利用者から徴収する利息収入がキャッシング収益として計上される。
第 2 四半期累計期間の実績においては、ショッピングリボ残高に依存する顧客手数料(9,691 百万円)及びキャ
ッシング残高に依存するキャッシング収益(3,451 百万円)の合算値(13,142 百万円)が同社の営業収益(17,825
百万円)の 73.7%を占めた。即ち、ショッピングリボ残高及びキャッシング残高を合算したローン債権残高の推
移は、同社の営業収益の 70%以上を決定する大きな影響力を有すると考えられる。
3
月次ベースでのローン債権残高の推移においては、2013 年 12 月より前年同月に対する増加が持続されている。
第 2 四半期末においては、ローン債権残高 158,959 百万円(前年同月比 0.5%増)である。また、ショッピング
リボ残高 115,063 百万円(8.4%増)
、キャッシング残高 43,896 百万円(15.7%減)が内訳である。引き続く総
量規制影響などを受けざるを得ないキャッシング残高に関しては、減少幅が縮小傾向にあるものの、前年同月に
対する減少が続いている。ただし、ショッピングリボ残高の拡大がそれ以上にプラス影響を及ぼしている。また、
2015 年 9 月においても同様の推移であった。一方、2016 年 2 月期第 2 四半期の決算説明会で公表された会社予
想の前提においては、2016 年 2 月期末に向けてローン債権残高 163,100 百万円(2.7%増)が想定されている。
また、ショッピングリボ残高 121,500 百万円(8.8%増)、キャッシング残高 41,600 百万円(11.9%減)が内訳
である。
ローン債権残高
8.5%
8.8%
0.2%
0.5%
0.7%
(16.5%)
(15.7%)
(15.5%)
(11.9%) 2.7%
2015年7月
2015年8月
2015年9月
2016年5月
2016年4月
2016年3月
2016年2月
2016年1月
2015年12月
2015年11月
4
2015年10月
8.4%
0.2%
(16.7%)
2015年6月
(40.0%)
8.5%
0.2%
(17.2%)
2015年5月
(20.0%)
(30.0%)
9.0%
0.4%
(17.8%)
2015年4月
(10.0%)
9.5%
0.4%
(18.2%)
2015年3月
10.4%
0.7%
(18.6%)
2015年2月
11.0%
0.8%
(18.8%)
2015年1月
11.9%
1.1%
2014年12月 (18.9%)
12.6%
1.4%
2014年11月 (19.0%)
13.5%
1.3%
2014年10月 (19.4%)
14.6%
1.1%
2014年9月 (19.8%)
15.1%
1.2%
2014年8月 (20.2%)
15.6%
1.2%
2014年7月 (20.4%)
16.5%
1.4%
2014年6月 (20.4%)
17.2%
1.6%
2014年5月 (20.4%)
18.3%
1.1%
2014年4月 (20.6%)
10.0%
0.0%
ローン債権残高(前年同月比)
1.1%
19.2%
キャッシング残高(前年同月比)
2014年3月 (20.7%)
20.0%
19.0%
30.0%
19.8%
ショッピングリボ残高(前年同月比)
出所:会社データ
ショッピングリボ残高の増加を促しているのは、①同社が発行するクレジットカードの利用会員数の着実な増加、
②リボ払いショッピングを前提としたファミマTカードによるショッピング取扱高の増加、③与信の精緻化によ
るリスク&リターンの適正化などである。
第 2 四半期累計期間における同社の発行するクレジットカードに関しては、利用会員数 1,920 千人(前年同期比
1.7%増)、利用率 38.9%(1.1%ポイント上昇)、また、第 2 四半期末の有効会員数 4,851 千人(3.3%減)での
着地となった。有効会員数に関しては、ファミマTカードで 2,531 千人(2.4%増)
、ファミマTカード以外のP
−oneカードなどの総計で 2,320 千人(8.7%減)である。利用会員数の内訳は開示されていないものの、有
効会員数と同様に、ファミマTカードによる占有率が上昇傾向にあるのではないかと推測される。有効会員数に
おけるファミマTカードは、占有率 52.2%(2.9%ポイント上昇)と、過半を占めるまでに至っている。また、
同社は、その営業戦略のひとつとして、個々の有効会員に対してカード利用可能枠の引き上げを行っており、こ
れもショッピングリボ残高の増加に寄与しているとされている。
営業収益、取扱高、ローン債権残高(四半期累計)
営業収益、 取扱高、 ローン債権残高
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
ショッピング
1Q
1 5 年2 月期
5,838
2 Q累計
1 5 年2 月期
11,760
3 Q累計
1 5 年2 月期
17,762
4 Q累計
1 5 年2 月期
23,864
1Q
1 6 年2 月期
6,315
2 Q累計
1 6 年2 月期
12,711
3 Q累計
1 6 年2 月期
-
4 Q累計
1 6 年2 月期
-
前年比
純増減
+951
キャッシング
2,143
4,169
6,085
7,882
1,755
3,451
-
-
(718)
751
2,076
3,073
3,764
942
1,662
-
-
(414)
8,733
18,006
26,921
35,510
9,013
17,825
-
-
(181)
ショッピング
+16.8%
+15.3%
+14.2%
+13.1%
+8.2%
+8.1%
-
-
-
キャッシング
(22.0%)
(21.7%)
(21.3%)
(20.9%)
(18.1%)
(17.2%)
-
-
-
(7.3%)
+29.6%
+27.2%
+21.0%
+25.4%
(20.0%)
-
-
-
+2.1%
+5.1%
+4.7%
+3.9%
+3.2%
(1.0%)
-
-
-
ショッピング
104,020
201,858
300,169
399,646
103,160
204,055
-
-
+2,197
キャッシング
8,601
16,302
24,881
31,930
8,423
16,075
-
-
(227)
その他
1,206
2,404
3,598
4,808
1,264
2,460
-
-
+56
113,828
220,565
328,649
436,484
112,848
222,591
-
-
+2,026
ショッピング
+10.5%
+6.9%
+5.4%
+4.7%
(0.8%)
+1.1%
-
-
-
キャッシング
+0.1%
(1.4%)
(1.3%)
(2.0%)
(2.1%)
(1.4%)
-
-
-
その他
+3.7%
+4.4%
+4.1%
+3.9%
+4.7%
+2.4%
-
-
-
+9.6%
+6.2%
+4.8%
+4.1%
(0.9%)
+0.9%
-
-
-
103,437
106,138
109,561
111,626
113,291
115,063
-
-
+8,925
55,315
52,076
50,351
47,239
45,825
43,896
-
-
(8,180)
158,752
158,214
159,913
158,866
159,116
158,959
-
-
+745
ショッピングリボ残高
+19.2%
+16.5%
+14.6%
+11.9%
+9.5%
+8.4%
-
-
-
キャッシング残高
(20.4%)
(20.2%)
(19.0%)
(18.6%)
(17.2%)
(15.7%)
-
-
-
+1.6%
+1.2%
+1.4%
+0.7%
+0.2%
+0.5%
-
-
-
( 百万円)
その他
営業収益
その他
営業収益( 前年比)
取扱高
取扱高( 前年比)
ショッピングリボ残高
キャッシング残高
ローン債権残高
ローン債権残高( 前年比)
出所:会社データ、弊社計算
5
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
前年比
1 5 年2 月期
1 5 年2 月期
1 5 年2 月期
1 5 年2 月期
1 6 年2 月期
1 6 年2 月期
1 6 年2 月期
1 6 年2 月期
純増減
信用購入あっせん収益
5,838
11,760
17,762
23,864
6,315
12,711
-
-
+951
融資収益
2,143
4,169
6,085
7,882
1,755
3,451
-
-
(718)
751
2,076
3,073
3,764
942
1,662
-
-
(414)
8,733
18,006
26,921
35,510
9,013
17,825
-
-
(181)
貸倒引当金繰入額
1,171
2,706
4,446
5,651
1,355
2,844
-
-
+138
利息返還損失引当金繰入額
1,169
2,429
3,634
5,253
1,408
2,947
-
-
+518
その他
4,615
9,603
14,131
18,843
4,865
9,575
-
-
(28)
6,957
14,740
22,213
29,747
7,629
15,366
-
-
+626
285
556
816
1,046
229
445
-
-
(111)
97
179
319
413
87
168
-
-
(11)
382
736
1,135
1,459
317
613
-
-
(123)
7,340
15,476
23,349
31,207
7,946
15,980
-
-
+504
1,393
2,529
3,572
4,303
1,066
1,844
-
-
(685)
5
11
16
25
6
6
-
-
(5)
1,398
2,540
3,587
4,328
1,072
1,850
-
-
(690)
( 百万円)
その他の収益
営業収益
販売費及び一般管理費
支払利息
その他の金融費用
金融費用
営業費用
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税金等調整前純利益
法人税等合計
純利益
単体実績
0
0
0
(19)
0
0
-
-
0
1,398
2,540
3,587
4,309
1,072
1,850
-
-
(690)
747
1,267
1,760
2,108
808
1,182
-
-
(85)
651
1,272
1,827
2,201
264
667
-
-
(605)
営業収益伸び率
+2.1%
+5.1%
+4.7%
+3.9%
+3.2%
(1.0%)
-
-
-
営業利益伸び率
+75.3%
+35.4%
+12.5%
(8.8%)
(23.5%)
(27.1%)
-
-
-
経常利益伸び率
+75.0%
+35.9%
+12.7%
(8.8%)
(23.3%)
(27.1%)
-
-
-
純利益伸び率
+34.5%
+17.3%
(0.5%)
(19.5%)
(59.5%)
(47.5%)
-
-
-
営業利益率
16.0%
14.0%
13.3%
12.1%
11.8%
10.3%
-
-
(3.7%)
経常利益率
16.0%
14.1%
13.3%
12.2%
11.9%
10.4%
-
-
(3.7%)
7.5%
7.1%
6.8%
6.2%
2.9%
3.7%
-
-
(3.3%)
53.4%
49.9%
49.1%
48.9%
75.4%
63.9%
-
-
+14.0%
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
1 5 年2 月期
8,733
1 5 年2 月期
9,273
1 5 年2 月期
8,915
1 5 年2 月期
8,589
1 6 年2 月期
9,013
1 6 年2 月期
8,812
1 6 年2 月期
-
1 6 年2 月期
-
純増減
貸倒引当金繰入額
1,171
1,535
1,740
1,205
1,355
1,489
-
-
(46)
利息返還損失引当金繰入額
1,169
1,260
1,205
1,619
1,408
1,539
-
-
+279
その他
4,615
4,988
4,528
4,712
4,865
4,710
-
-
(278)
6,957
7,783
7,473
7,534
7,629
7,737
-
-
(46)
285
271
260
230
229
216
-
-
(55)
97
82
140
94
87
81
-
-
(1)
382
354
399
324
317
296
-
-
(58)
7,340
8,136
7,873
7,858
7,946
8,034
-
-
(102)
1,393
1,136
1,043
731
1,066
778
-
-
(358)
5
6
5
9
6
0
-
-
(6)
1,398
1,142
1,047
741
1,072
778
-
-
(364)
純利益率
法人税等合計 / 税引等調整前利益
損益計算書
( 百万円)
営業収益
販売費及び一般管理費
支払利息
その他の金融費用
金融費用
営業費用
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
(461)
0
0
0
(19)
0
0
-
-
0
1,398
1,142
1,047
722
1,072
778
-
-
(364)
747
520
493
348
808
374
-
-
(146)
651
621
555
374
264
403
-
-
(218)
営業収益伸び率
+2.1%
+8.2%
+4.0%
+1.4%
+3.2%
(5.0%)
-
-
-
営業利益伸び率
+75.3%
+5.9%
(20.1%)
(52.7%)
(23.5%)
(31.5%)
-
-
-
経常利益伸び率
+75.0%
+6.8%
(20.4%)
(52.6%)
(23.3%)
(31.9%)
-
-
-
純利益伸び率
+34.5%
+3.5%
(26.2%)
(58.3%)
(59.5%)
(35.1%)
-
-
-
営業利益率
16.0%
12.3%
11.7%
8.5%
11.8%
8.8%
-
-
(3.4%)
経常利益率
16.0%
12.3%
11.7%
8.6%
11.9%
8.8%
-
-
(3.5%)
7.5%
6.7%
6.2%
4.4%
2.9%
4.6%
-
-
(2.1%)
53.4%
45.5%
47.1%
48.2%
75.4%
48.1%
-
-
+2.5%
税金等調整前純利益
法人税等合計
純利益
純利益率
法人税等合計 / 税引等調整前利益
出所:会社データ、弊社計算
6
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
1 5 年2 月期
8,643
1 5 年2 月期
9,639
1 5 年2 月期
9,246
1 5 年2 月期
9,493
1 6 年2 月期
8,765
1 6 年2 月期
8,827
1 6 年2 月期
-
1 6 年2 月期
-
純増減
(812)
割賦売掛金
166,318
171,426
175,435
175,318
181,339
184,053
-
-
+12,627
営業貸付金
55,315
52,076
50,351
47,239
45,825
43,896
-
-
(8,180)
貸倒引当金
(15,079)
(14,730)
(14,562)
(13,876)
(13,334)
(12,870)
-
-
+1,860
その他
11,798
12,709
12,547
10,828
11,154
10,507
-
-
(2,202)
流動資産
+3,293
(百万円)
現金及び預金
単体実績
226,996
231,121
233,019
229,002
233,750
234,414
-
-
有形固定資産
438
441
393
362
318
292
-
-
(149)
無形固定資産
4,973
4,916
4,918
4,685
4,448
4,265
-
-
(651)
投資その他の資産合計
+358
4,155
4,233
4,364
4,570
4,475
4,591
-
-
固定資産
9,567
9,591
9,676
9,618
9,243
9,150
-
-
(441)
資産合計
236,564
240,713
242,695
238,621
242,993
243,564
-
-
+2,851
買掛金
13,384
13,811
14,913
11,367
14,063
13,112
-
-
(699)
短期借入金
66,750
71,628
62,997
54,153
58,991
58,545
-
-
(13,083)
その他
18,021
19,222
18,741
28,025
17,072
15,068
-
-
(4,154)
流動負債
98,155
104,661
96,651
93,545
90,126
86,725
-
-
(17,936)
社債
10,000
10,000
20,000
20,000
20,000
20,000
-
-
+10,000
長期借入金
60,990
58,579
58,850
45,375
65,092
68,110
-
-
+9,531
その他
10,979
10,412
9,967
22,100
10,299
10,851
-
-
+439
固定負債
81,969
78,991
88,817
87,475
95,391
98,961
-
-
+19,970
負債合計
180,124
183,652
185,469
181,020
185,518
185,687
-
-
+2,035
株主資本
56,435
57,055
57,219
57,593
57,466
57,869
-
-
+814
4
5
7
7
9
8
-
-
+3
56,439
57,060
57,226
57,600
57,475
57,877
-
-
+817
236,564
240,713
242,695
238,621
242,993
243,564
-
-
+2,851
56,439
57,060
57,226
57,600
57,475
57,877
-
-
+817
有利子負債
137,740
140,207
141,847
119,528
144,083
146,655
-
-
+6,448
ネットデット
129,097
130,568
132,601
110,035
135,318
137,828
-
-
+7,260
23.9%
23.7%
23.6%
24.1%
23.7%
23.8%
-
-
+0.1%
228.8%
228.8%
231.7%
191.1%
235.5%
238.2%
-
-
+9.3%
ROE (12ヶ月)
5.2%
5.2%
4.8%
3.9%
3.2%
2.8%
-
-
(2.4%)
ROA (12ヶ月)
2.3%
2.3%
2.1%
1.8%
1.7%
1.5%
-
-
(0.8%)
総資産回転率
15%
15%
15%
14%
15%
14%
-
-
-
当座比率
178%
173%
191%
198%
211%
222%
-
-
-
流動比率
231%
221%
241%
245%
259%
270%
-
-
-
単体実績
その他調整項目
純資産
負債純資産合計
自己資本
自己資本比率
ネットデットエクイティ比率
出所:会社データ、弊社計算
キャッシュフロー計算書(四半期累計)
キャッ シ ュ フロー計算書
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
単体実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
前年比
営業活動によるキャッシュフロー
1 5 年2 月期
-
1 5 年2 月期
981
1 5 年2 月期
-
1 5 年2 月期
2,856
1 6 年2 月期
-
1 6 年2 月期
(1,133)
1 6 年2 月期
-
1 6 年2 月期
-
純増減
(2,114)
投資活動によるキャッシュフロー
-
(351)
-
(987)
-
(303)
-
-
+48
-
630
-
1,869
-
(1,436)
-
-
(2,066)
-
(451)
-
(1,859)
-
761
-
-
+1,212
(百万円)
営業活動C F+投資活動CF
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
7
2016 年 2 月期会社予想
2016 年 2 月期に対する会社予想では、営業収益 35,600 百万円(前年比 0.3%増)
、営業利益 3,700 百万円(14.0%
減)、経常利益 3,700 百万円(14.5%減)、純利益 1,600 百万円(27.3%減)が見込まれている。また、営業利益
率 10.4%(1.7%ポイント低下)である。営業利益及び経常利益段階での減益との比較で、純利益がより大きな
減益となるのは、一過性の要因に因るところが大きい。法人税率の引き下げに先立ち、繰延税金資産を取崩すと
のことである。
一方、2016 年 2 月期に向けては、1 株当たり配当金 10.0 円(配当性向 48.9%)が見込まれている。2015 年 2
月期に 7 年振りの増配(2014 年 2 月期:8.5 円→10.0 円)を実施した同社は、純利益が調整する 2016 年 2 月期
に向けても、1 株当たり配当金 10.0 円を維持する。2015 年 2 月期の期初におけるこの増配の発表は、同社が、
「反転攻勢」から「持続的な成長ステージ」への移行期間にあることを対外的に告知することを意図していたと
されている。また、現状においてもこの移行期間にあることに変化がないことから、配当水準が維持される模様
である。
営業収益と営業費用
40,000
(百万円)
35,000
31,538
34,174
35,510
36,200
30,000
その他の販売管理費
25,000
利息返還関連費用
16,824
20,000
18,157
18,842
19,300
貸倒関連費用
金融費用
15,000
10,000
2,607
3,044
4,410
4,600
5,000
7,514
6,492
6,494
7,100
0
1,845
1,760
1,459
1,500
FY02/2013
FY02/2014
FY02/2015
FY02/2016
当初会予
営業収益
出所:会社データ
また、当初の会社予想においては、営業収益 36,200 百万円(1.9%増)が見込まれていたものの、第 2 四半期累
計期間の実績の発表と同時に、上述の通り、会社予想では、営業収益 35,600 百万円(前年比 0.3%増)に至って
いる。即ち、営業収益が 600 百万円(1.7%)下方修正されていることになる。ローン債権残高に対する前提が
やや強気に過ぎたことが修正されており、これが営業収益の下方修正の主因となった。
ただし、営業利益、経常利益、純利益に関しては、当初の会社予想が据え置かれている。同社によれば、営業費
用が営業収益と同等に下振れた推移となる見通しであることに鑑みて、通期の営業利益を据え置いたとのことで
ある。金融費用が当初の会社予想に対して 200 百万円強に及んで下振れる見通しになったことに加えて、貸倒関
連費用が 300 百万円強下振れる見通しになったことが主因とのことである。
8
中長期業績見通し
同社は、ファミマTカード事業を中長期的な業績拡大に向けての核として位置付けている。ファミマTカードは、
株式会社ファミリーマートが日本全国で展開するコンビニエンスストア(2015 年 9 月末:国内 11,455 店舗)を
新規会員獲得に向けての募集チャネルとしている一方、同社は、株式会社ファミリーマートとの連携を進めるこ
とを通して、各店舗でのファミマTカードの新規会員獲得に向けての活動を強化していきたいとしている。
中長期業績見通し
営業収益(百万円)
50,000
40,000
4.6%
4.5%
8.7%
13.8%
12.1%
営業利益率(%)
20.0%
10.4%
20.0%
10.0%
FY02/2020
35,600
FY02/2016
FY02/2019
35,510
FY02/2015
(30.0%)
FY02/2018
34,174
FY02/2014
(20.0%)
FY02/2017
31,538
0
FY02/2013
10,000
32,088
(10.0%)
FY02/2012
20,000
35,604
0.0%
FY02/2011
30,000
出所:会社データ、弊社計算
具体的には、自由支払い方式(ミニマムペイメント)や店頭端末での支払い、利用額に応じて貯まるTポイント
など、ファミマTカードの特徴を強くアピールしていきたいとのことである。ファミマTカードに関しては、2015
年 2 月期末で有効会員数 2,500 千人であった一方、2016 年 2 月期に対して新規獲得件数 300 千人が想定されて
いる。既存会員の退会、新規登録途中での審査否決などの発生を織り込んでも、新規獲得件数の半分以上に及ん
で有効会員数が純増する見通しである。
また、募集チャネルである株式会社ファミリーマートのコンビニエンスストアの店舗数が未だ拡大傾向にあるこ
とに鑑みれば、今後に向けてもファミマTカードの有効会員数の増加は持続する方向性にあると考えられる。更
には、2016 年 9 月に予定されている株式会社ファミリーマートと、サークルKサンクス(2015 年 9 月末:6,310
店舗)を傘下に持つユニーグループ・ホールディングス株式会社との経営統合に際しては、後者の店舗が新たに
ファミマTカードの募集チャネルとして活用される可能性が指摘できよう。
一方、利用率の引き上げに向けての政策が奏功していることに鑑みれば、ファミマTカードの有効会員数の継続
的な増加は、ショッピングリボ残高及びショッピング収益(特に、顧客手数料)に対して継続的な増加をもたら
す可能性が高い。また、キャッシング残高及びキャッシング収益に関しては、減少幅が縮小する傾向が示されて
きている。以上に鑑みれば、同社の営業収益は中長期的に拡大していく方向性にある模様である。
費用面では、足下は不透明ながらも中長期的な方向性として、利息返還関連費用の収束が見込まれている。これ
に鑑みれば、営業収益の拡大と相まって、中長期的には、営業利益率 20%以上の達成も可能と考えられる。
9
4.0 ビジネスモデル
SMBC グループのクレジットカード会社
同社の営業収益は、ショッピング収益(顧客手数料及び加盟店手数料)、キャッシング収益、その他の収益から
構成される。2015 年 2 月期においては、顧客手数料(構成比 50.7%)及び加盟店手数料(16.5%)を合算した
ショッピング収益が、同社の営業収益の 67.2%を占めた。一方、旧来からの収益源であったキャッシング収益の
構成比が 22.2%にまで低下している。改正貸金業法(2006 年 12 月)に端を発する市場環境の悪化を受け、キャ
ッシング収益は継続的な減少を余儀なくされてきた。
営業収益の構成要素・比率:事業分野別(2015 年 2 月期)
10.6%
16.5%
ショッピング収益(加盟店手数料)
ショッピング収益(顧客手数料)
キャッシング収益
その他の収益
22.2%
50.7%
営業収益の構成要素・比率:営業費用内訳及び営業利益(2015 年 2 月期)
12.1%
4.1%
18.3%
金融費用
貸倒関連費用
利息返還関連費用
12.4%
53.1%
その他の販売管理費
営業利益
出所:会社データ、弊社計算
また、2015 年 2 月期の営業利益は、営業収益の 12.1%に相当する。一方、営業収益の 53.1%は、一般的な販売
管理費(その他の販売管理費)で占められた。また、残る 34.8%は同社の業態に特有の費用で占められた。同社
は、クレジットカード事業を展開するにあたって長期借入を中心とした資金調達を行っているのだが、ここから
発生する金融費用が営業収益の 4.1%を占めた。また、債権残高に関して不良案件が発生した場合、これを貸倒
償却する必要がある一方、これに備えて貸倒引当金を積んでおく必要もある。以上の費用の合計が貸倒関連費用
とされており、営業収益の 18.3%を占めた。
更には、利息返還請求の発生に伴い、利息返還金の支払が発生している。ここでは、貸倒関連費用における場合
と同様に、これに係る引当金も積まれている。以上の費用の合計が利息返還関連費用とされており、営業収益の
12.4%を占めた。ただし、利息返還金の支払の代わりに貸倒関連費用の一部として債権放棄(貸倒償却)が行わ
れることもあるとのことである。従って、実体としては、利息返還関連費用はこの分だけより大きく、貸倒関連
費用はより小さいとのことである。弊社の推測によれば、債権放棄を含んだ場合の営業収益に対する利息返還関
連費用の占有率は 17.8%に及んでいる。
10
ファミマTカード、その他のクレジットカード
出所:会社データ
1982 年 5 月、株式会社ニチイ・クレジット・サービスとして設立された同社は、1993 年 10 月、MasterCard
International Japan Inc.と提携し「MasterCard」ブランドのクレジットカードの発行を開始することによって
クレジットカード事業に本格的に参入した。1996 年 9 月、マイカルカード株式会社として株式を公開した同社
では、2001 年 4 月、親会社が株式会社マイカルから三洋信販株式会社(公開買付で同社株式 51%を取得)に移
行している。2003 年 5 月には、伊藤忠グループとの資本・業務提携が開始されており、2004 年 2 月には、ファ
ミマクレジット株式会社との資本・業務提携が開始されている。更に、2004 年 8 月には、三井住友カード会社
と提携し、
「VISA」ブランドのクレジットカードの発行に至っている。また、2005 年 4 月には、株式会社ジ
ェーシービーとの提携が開始されている一方、同年 10 月には、同社の主要な既存クレジットカードのひとつで
あるP−oneカードの発行が開始されている。
2011 年 2 月、伊藤忠ファイナンス株式会社と伊藤忠商事株式会社の相対取引により、主要株主が伊藤忠商事株
式会社に異動、そして翌月(2011 年 3 月)
、ファミマクレジット株式会社を完全子会社化、また、第三者割当に
よる新株発行により、伊藤忠商事株式会社、株式会社ファミリーマート及び伊藤忠エネクス株式会社に同社の普
通株式が割当てられた。また、プロミス株式会社と株式会社三井住友銀行の相対取引により、筆頭株主が株式会
社三井住友銀行に異動している。
同社は、設立以来、上述の激しい資本の異動を経つつも、過去数年間においては、着実かつ継続的にショッピン
グ収益を引き上げてきた。特に、2011 年 3 月のファミマクレジット株式会社の完全子会社化は、ショッピング
収益の営業収益構成比を大きく引き上げた。そして、2012 年 9 月、同社はファミマクレジット株式会社を吸収・
合併している。また、先述の通り、今後に向けては、ファミマTカード事業を中核とした成長戦略でショッピン
グ収益を更に拡大していくことが計画されている。
また、現在の同社は、株式会社三井住友銀行、伊藤忠商事株式会社、そして株式会社ファミリーマートの持分法
適用関連会社として、各親会社との緊密・良好な関係の維持・強化に努めている。
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親会社との連携強化
出所:会社データ
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