湖南有色金属に対する公開買付の概要

平成27年1月29日
お客様 各位
内藤証券
中国部
湖南有色金属(02626.HK、N2626)に対する公開買付(TOB)の概要
実質筆頭株主の湖南有色金属控股集団有限公司が湖南有色金属の全株式を
対象にするボランタリー・オファーを提案しました。概要は以下の通りです。
公開買付種類: ボランタリー・オファー(任意)
目的: 親会社による非公開化
対価: 1株につき4.2HKドル
対価は1種類のみ。
株価との比較: 発表前株価2.49HKドル(2014年10月28日)に比べ:
4.2HKドルは68.67%高
直近終値4.01HKドル(2015年1月28日)に比べ:
4.2HKドルは4.74%高
既に発効しているか: 現時点では発効していません。公開買付後の持ち株比率
が85.00%以上となることなどがTOB成立の前提条件にな
っています。白紙になる可能性もあります。
上場継続の意思: なし
強制買収の権利: なし
売買一時停止: 非公開化が成立しなかった場合、浮動株比率が上場規則
で定められた基準(通常25%)を下回れば、一時的に売買
停止になる可能性があります。
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
替等のリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、
弊社が信頼できると考える情報源から得た各種データなどに基づいてこの資料は作成されていますが、その情報
の正確性及び完全性について弊社が保証するものではありません。加えて、この資料に掲載された弊社の意見な
らびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。
非上場株の保有: 今回の公開買付は湖南有色金属の非公開化を目的としま
す。成功すれば同社株は上場廃止となりますが、買付者に
強制買収の権利はありません。そのため、保有株を市場で
売却せずTOBにも応じない投資家は、非上場株を保有す
ることになるリスクがあります。
単位未満株の発生: なし
提示価格の上方修正: 現時点では、提示価格を上方修正する要因は見受けられ
ません。
権利・選択肢: お客様は保有株の全部または一部について、TOBに応じ
ることを選択できます。応じないこともできます。なお、非上
場株を保有することにならないために、TOBが成立すれ
ば、申し込まなかった分を市場で売却する必要があります。
内藤証券締切日: 2015年3月12日
TOB応募費用: 手放す湖南有色金属株にかかる印紙税、現地手数料など
諸費用が発生します。
現地手数料(目安): 2,000株につき2.5HKドル
(注:あくまでも目安です。実際の費用が内藤証券合計の
応募株数などに基づき決まるため、現時点では確定できま
せん。)
最終売買予定日: 2015年3月25日
上場廃止予定日: 2015年3月31日
評価・連絡事項: なお、TOBが成立すれば非上場株を保有することになる
恐れがあります。そうなる前に必ず市場で売却するか、TOB
に応じるかどちらかを選択する必要があります。
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
替等のリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、
弊社が信頼できると考える情報源から得た各種データなどに基づいてこの資料は作成されていますが、その情報
の正確性及び完全性について弊社が保証するものではありません。加えて、この資料に掲載された弊社の意見な
らびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。
公開買付(TOB)に関する背景知識
■公開買付・非公開化の種類
ボランタリー・オファー(任意公開買付)
上場企業に対する支配力強化や完全買収(非公開化)を目的とする公開買付。
買付対象は買付者が保有していない全部の株式。株主の応募を促すため、提示価
格は一般的に直近株価を上回る水準に設定される。
マンダトリー・オファー(義務的公開買付)
買付者の義務として実施する公開買付。上場企業に対する買付者の支配力が一
定の水準に達した場合に義務として実施される。買付対象は買付者が保有していな
い全部の株式。提示価格は買付者による過去6カ月以内の当該株式の最高取得価
格以上に設定し、現金のみでの選択肢を設ける必要がある。
パーシャル・オファー(部分的公開買付)
支配力の強化を目的とした公開買付。買付対象は買付者が設定した一定数量の
株式に限られる。株主の応募を促すため、提示価格は一般的に直近株価を上回る
水準に設定される。ただ、買付株数に限りがあるため、これに応じた場合は投資家の
持ち株が売買単位未満となる可能性が極めて高い。
スキーム・オブ・アレンジメント(会社法に基づく非公開化)
上場企業の完全買収(非公開化)などを目的とした「会社法」に基づく資本再編。
買収計画者は提示した価格の対価を支払うことと引き換えに、未保有株を消却する
ことで、目的を達成する。株主総会や裁判所の承認などが必要。この方法は上場企
業の登記地が英米法体系の国・地域(バミューダ諸島、ケイマン諸島、香港、豪州な
ど)の場合に採用されることがある。
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
替等のリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、
弊社が信頼できると考える情報源から得た各種データなどに基づいてこの資料は作成されていますが、その情報
の正確性及び完全性について弊社が保証するものではありません。加えて、この資料に掲載された弊社の意見な
らびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。
■提示価格
ボランタリー・オファー、パーシャル・オファー、スキーム・オブ・アレンジメントの場
合、株主の応募を促すため、提示価格は直近株価を上回るのが一般的。状況によっ
ては、提示価格が途中から引き上げられることもある。一方、マンダトリー・オファーは
買付者の意思とは無関係に、義務として実施される。買付者に対象企業を買収する
意思がない場合が多い。このため買付者は公開買付の実施による財務負担を避け
るため、応募する株主の数を減らす狙いから、直近株価を下回る水準に提示価格を
操作する傾向がある。
■対価
対価は現金だけではなく、有価証券の場合もある。ただし、有価証券は上場株式
とは限らない。未公開株、転換社債、債務証券のようなケースもある。こうした対価だ
った場合、お客様が受け取ることができないこともある。
■前提条件
一般的に公開買付・非公開化の計画には、複数の前提条件がともなう。こうした
前提条件がクリア(達成)、あるいは免除されない限り、株主が買付に応じたとして
も、買付者による買い取りは実行されない。
一般的な前提条件としては、応募株数が議決権ベースで一定の条件を満たすこ
となどがある。場合によっては、政府当局の承認、企業に対する調査などがともなう
こともある。スキーム・オブ・アレンジメントの場合は、一定比率の株主の賛同を得る
ことが必要であるうえ、裁判所の許可が必要となる。そのルールは上場企業の登記
地によって若干異なる。
■手数料等
実際に発生した現地コストは、お客様にご負担いただく。主に現地手数料と印紙
税に分別できる。
現地手数料は、弊社お客様合計の応募株数などに基づき計算されるため、応募
する段階では確定できない。
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
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らびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。
印紙税は株式の譲渡・売買などに際して発生し、売り手側と買い手側がそれぞれ
負担する。株式が直接消却されるスキーム・オブ・アレンジメントの場合、株式が譲
渡されないため、印紙税の支払義務は発生しない。また、印紙税が発生しても、買付
者はお客様の分まで負担することもある。なお、対価が株式となっている場合、お客
様にその「買い手」として印紙税を支払う義務が発生する場合もある。
■株価への影響
提示価格が計画発表前の直近株価を上回る場合
市場では提示価格を大きく下回る値段で持ち株を売却する株主が少なくなる。こ
のため株価は提示価格に近づくかたちで上昇する。ただし、前提条件のクリア(達
成)が危ぶまれると、株価は提示価格から遠ざかる傾向になる。前提条件がクリア
(達成)できなかった場合、提示価格が株価に及ぼしていた影響はなくなる。状況に
よっては、株価は提示価格から離れるかたちで下落する。
提示価格が計画発表前の直近株価を下回る場合
株価への影響はほとんどない。ただし、株価が提示価格に近づくかたちで下落し
た場合、市場では提示価格を下回る値段で持ち株を売却する株主が少なくなる。こ
のため提示価格は下値支持線のような役割を果たすようになる。
■未公開株を保有する可能性
上場企業の登記地が先進国や租税回避地域だった場合、大多数の株式を掌握
した買付者に、強制買取権が付与されることが多い。強制買取権を買付者が行使し
た場合、株主の意思にかかわらず、全部の株式を買い取ることが可能。これにより買
付に応募しなかった株主が、未公開株を保有するリスクはなくなる。ただし、上場企
業の登記地が強制買取権を認めない国・地域(中国本土など)だった場合、応募し
なかった株主が未公開株を保有することになる可能性がある。
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
替等のリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、
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■投資家の選択
買付者が非公開化(完全買収)を目的としている場合
前提条件がクリア(達成)されていない場合、市場での株価が満足できる水準に
上昇していれば、すぐに売却するという選択肢がある。仮に前提条件がクリア(達成)
できなかった場合、直近の水準に比べ下落する可能性があるため。前提条件をクリ
ア(達成)している場合、上場企業の登記地が買付者に強制買取権を付与しない国
・地域であれば、未公開株を保有する可能性があるため、すぐに応じる、あるいは売
却する必要がある。
買付者が非公開化(完全買収)を目的としていない場合
提示価格が株価を上回る水準であれば、応じるという選択肢がある。ただし、公開
買付の完了後も、株価が上昇する可能性もあるので、熟考する必要がある。
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湖南有色金属に対する公開買付の経緯に関するニュース記事
2015年1月20日
湖南有色金属、非公開化計画のスケジュールを発表
湖南有色金属(02626.HK)は20日、実質筆頭株主の湖南有色金属控股集団有
限公司による同社株の非公開化(上場廃止)計画について、予定スケジュールを明
らかにした。同社H株への公開買付(TOB)はすでに始まっており、1回目の応募締切
日は2015年3月17日を予定。同日夜にも公開買付の結果を明らかにする予定で、こ
の時点で発効した場合、2回目の締切日は3月31日となる見込み。同時点で成立し
なくても3月23日に発効すれば、最終的な締切日は4月8日になるという。
また、同計画を審議する株主総会(権利落ち日:2月2日)は3月6日に開かれる見
込み。同日は同社H株が売買停止となり、株主総会の結果を明らかにして翌3月9日
に取引を再開する運びとなる。順調に進んだ場合、同社H株は3月25日に最終取引
日を迎え、3月31日に上場廃止、6月30日までに実質筆頭株主に吸収合併される予
定という。
公開買付の提示価格は1株あたり4.20HKドルで、1月16日の終値3.77HKドルを11.41
%上回る水準。
なお、今回の非公開化計画は複数の前提条件が設けられており、必ずしも実現す
るとは限らないとして、投資家に注意を喚起している。株主総会で一連の計画が承
認されるほか、H株株主の61.9%以上が公開買付に応じ、親会社グループの持ち株
比率が85%以上となることなどが必要。この水準に達しなかった場合、公開買付は
失効し、応募株は株主に返還されることになる。
一方で今回の公開買付では、買付者に強制買取権が付与されないため、応募し
ないまま上場廃止となった場合、非上場株を保有することになる可能性があるため、
その点についても注意を喚起している。
出所:香港証取サイト上の公告(2015年1月20日)
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2015年1月19日
湖南有色金属、上場廃止計画に進展
湖南有色金属(02626.HK)は16日、実質筆頭株主の湖南有色金属控股集団有
限公司による同社株の非公開化(上場廃止)計画について、当局による必要な審査
手続きが完了したことを明らかにした。非公開化の一環で行われるH株への公開買
付(TOB)に関しても、前提条件の一部が免除されているという。
なお、関連スケジュールなどは、あらためて開示するとしている。
出所:香港証取サイト上の公告(2015年1月16日)
2014年12月12日
湖南有色金属、上場廃止を計画
湖南有色金属(02626.HK)は11日、同社株の非公開化(上場廃止)を実質筆頭
株主の湖南有色金属控股集団有限公司が提案したと発表した。一定の要件を満た
した後、公開買付(TOB)を通じ、湖南有色金属のH株を1株あたり4.20HKドルで買
い取る方針。TOBが成功した後、湖南有色金属は上場廃止となり、実質筆頭株主に
吸収合併される予定という。
TOBの提示価格は2014年10月28日の終値2.49HKドルを約68.67%上回る。
TOB、上場廃止、吸収合併については、国務院国有資産監督管理委員会(国資
委)の承認が必要。承認が得られなかった場合、TOBは実施されない。
また、TOBが発効するには、実質筆頭株主が85%以上の株式を掌握することや株
主総会の承認が必要となる。こうした要件を満たせなかった場合、TOBは無効とな
る。上場廃止や吸収合併についても、一定の条件を満たすことが必要。
今回の情報開示のため、同社株は2014年10月29日に売買停止となったが、2014年
12月12日に取引を再開する予定。
出所:香港証取サイト上の公告(2014年12月11日)
この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為
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