医療法人慶明会けいめい記念病院 もの忘れ外来 2015 年1月号 (第72号) ようこそ! もの忘れ外来へ けいめい記念病院「もの忘れ外来」2014年度の受診者の動向 昨年 1 年間で当院のもの忘れ外来を初診され、認知機能検査を受けた方は 342 名でした。男性 118 名、女性 224 「」認知症治療の1・2・3人称 名で男女比は例年とほぼ同じで 1:2 でした。平均年齢は 79.2 歳で、80 歳代が最も多く 53.8%、80 歳以上が 191 名(55.8%)でした。認知症の原因では、アルツハイマー型認知症が最も多く 51.5%、2 番目はレビー小体型認知症 (パーキンソン病に伴う認知症を含む)で 13.2%、3 番目は MCI(軽度認知機能障害、いわゆる境界域の方)で 5.6%、 次いで脳血管性認知症(VaD)5.3%、高齢者タウオパチー3.2%でした(図 1) 。この順番は 2007 年から変化があり ません。 【図1】 もの忘れ外来 受診動向(2014) 1 年間の初診者数も昨年とほぼ同じで 342 名 (2)年 代 でした。2010 年から 340~380 名程度の初診者 の方が来院されています。平均年齢は 79 歳代 で平成 19 年から大きな変化はありません。認 知症の原因で最も多いのはアルツハイマー型認 知症で、2007 年からずっと 50%を超えていま す。2007~2014 年までのアルツハイマー型認 知症の方 1008 名の重症度をみると(図 2) 、中 等度(FAST5)が 404 名 40.1%と最も多く、 次にやや高度(FAST6a~e)の方で 294 名(29. 2%)で、軽症から軽度認知機能障害の方は 30. 6%でした。アルツハイマー型認知症の初診者 の 70%は中等度以上になってから受診されてい るようです。認知機能検査を行った方の約 20% 平均 79.2 歳(SD 7.5) は 85 歳以上の方ですが、高齢者タウオパチー は 80 歳以上の認知症の原因の 5%を占めていま 【図2】 もの忘れ外来 受診動向 す。 2014 年の初診者の動向は、これまでと比べて 大きな変化はありませんでした。しかし、初診 者の動向には現れませんが、当院のもの忘れ外 来も開設後 8 年目となり治療を継続されている 方も多く、その方々を含めると全体的な年齢は 確実に上がっていると言えるでしょう。 ドクター岡原の今月のひとこと! 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。 新しい年を迎えて、皆様に喜んでいただける報告が2つあります。ひとつは第72号になった「ようこそ!もの 忘れ外来へ」のバックナンバーをけいめい記念病院のホームページ(http://www.keimei-kinen.jp)でご覧いただけるよ うになりました。月の後半になると無くなってしまいお渡しできなかった号も見つかると思いますので、どうぞ確 認してみてください。もうひとつは国富町認知症勉強会(虹の会)編の認知症の連携パス「虹手帳」を、同じくけ いめい記念病院のホームページからダウンロードして利用できます。認知症の連携パスについては目的や利用法な ども含め、次回に詳しくご紹介する予定です。多くの方にご利用頂きたいと思います。 宮崎県東諸県郡国富町岩知野 762 TEL:0985-75-7007 けいめい記念病院 もの忘れ外来
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