第42回「KOBE工学サミット」開催ご案内 - 機械工学が拓くイノベーション

第42回「KOBE工学サミット」開催ご案内
- 機械工学が拓くイノベーション -
日 時:平成27年10月26日(月) 14:30~18:00
場 所:神戸大学大学院工学研究科内
◎ 講演会(14:30~15:55)創造工学スタジオ1(C2-101)
1.挨拶 大学院工学研究科長 冨山 明男 教授
司会: 大学院工学研究科 機械工学専攻 神野 伊策 教授
2.講演1(14:35~15:10)大学院工学研究科 機械工学専攻 山根 隆志 教授
「タイトル: 携帯型人工心臓および携帯型人工腎臓に関する研究」
講演2(15:20~15:55)大学院工学研究科 機械工学専攻 片岡 武 准教授
「タイトル: 孤立波の横方向不安定性と波の崩れる仕組み」
移動
☆☆☆
◎ ポスターセッション(16:00~17:00)AMEC3
【機械工学専攻の各研究分野からシーズの紹介】
大勢の研究者・学生が参加します。産学の技術交流の機会としてご活用いただきますようご
参加をお願いいたします。
グループ
発表者
題目
MH-1
黒田祐輔(M1)、足立秀昭(M1)
部分循環補助のための軸流血液ポンプの開発
MH-2
村松 瑛(D1)
超音波パルスドップラ法による速度分布計測と流量計測への応用
MH-3
松田航介(M1)
室温磁気冷凍技術の研究開発
MH-4
馬場(M2)・吉田(B4)
ファインバブル生成技術
MM-1
玉木 克尚(M2),岩間達也(M1)
THz-TDS を用いた 3D イメージングによる健全性評価
MM-2
今井貴文(M2)
調和組織を有するチタン合金の疲労き裂伝ぱ特性評価
MM-3
長谷貴之(M2)
元素添加によるマグネシウム合金の強度-靭性バランス改善
MM-4
池田翔伍(M2)
耐酸化性を付与した Co 基超合金の合金設計
MA-1
堀井斗城(M2)
冗長マニピュレータの遠隔操縦性向上のための運動制御に関する研究
MA-2
黒川文弥(D3), 辻浦裕一(D3)
機能性薄膜材料の作製とマイクロデバイス応用
MA-3
立川宗治(M1)
歯科補綴物一貫加工のための加工戦略および加工条件の検討
MA-4
饗庭清仁(M2)
金ナノ構造を用いた表面増強ラマン分光による 1 分子検出技術に関する研究
MA-5
佐伯祐亮(M2)
PSS 設計のための生活シーンのモデル化
◎ 科学技術交流会(17:00~18:00)
会 場:工学部「学生ホール」AMEC3、
参加費:(正会員企業・学術会員=無料)一般参加者1,000円お願いいたします。
KOBE工学サミット 講演概要
講演題目
携帯型人工心臓および携帯型人工腎臓に関する研究
講演者
山根隆志 教授
講演者略歴
1980
東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士
1980
通商産業省工業技術院機械技術研究所入所
2001~07 (独)産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門副部門長
2008~10 (独)医薬品医療機器総合機構スペシャリスト
2010~11 (独)産業技術総合研究所 ヒューマンライフテクノロジー研究部門主幹研究員
2012~現在 神戸大学大学院工学研究科機械工学専攻
現在
教授
一般社団法人日本人工臓器学会 理事
一般社団法人ライフサポート学会 理事
国際ロータリー血液ポンプ学会(ISRBP)監事
国際標準 ISO/TC150/SC2/SC6 国内委員長
研究分野
医工学、生体流体工学、レギュラトリーサイエンス
概要:
①人工心臓を装着した患者は退院が可能になっているが、小児用や心臓移植までいかない患者の
部分循環補助用の人工心臓が必要であるため、院内移動が容易な小型携帯型の軸流血液ポンプを
開発している。流体力学性能を確認し、血液適合性向上の研究を進めている。
②腎不全患者や心不全患者を救急救命でき、将来は在宅医療や被災地医療でも使用可能な可搬
型血液濾過システムを開発している。このため透析液が不要な濾過方式を採用し、小型で制御容易
で無拍動の遠心ポンプを組み込む。これまでに血球破壊や血液凝固が少ないことを確認し、濾過シス
テムの小型化をめざしている。
アピールする点:
携帯型軸流血液ポンプおよび血液濾過用遠心ポンプは、いずれも極めて小型の試作機ができあが
り、血球破壊が臨床許容限度内であることを確認した。
聞いてほしい方:
医療産業に参入したい企業の方、医療機器の開発とともに評価まで考えて下さる大学研究機関の
方々。
第42回 KOBE工学サミット 講演概要
講演題目
孤立波の横方向不安定性と波の崩れる仕組み
講演者
片岡 武 准教授
講演者略歴
1995 年(平成 7 年) 3 月 京都大学大学院博士前期課程修了
1995 年(平成 7 年) 4 月 神戸大学工学部 助手
2004年(平成 16 年) 5 月 神戸大学工学部 助教授
2007 年(平成 19 年) 4 月 神戸大学大学院工学研究科 准教授(現在に至る)
研究分野
流体力学,流体波動,シミュレーション
概要:
海辺で浅瀬に近づく波はどのようにして崩れるのか,というテーマについて話をします.砂浜に打ち
寄せる波は,浅瀬に近づくにつれて徐々にその波高が高くなり,ついには崩れてしまいます.このよう
な波はほぼ1つの山で表される形をしているので,孤立波と呼ばれています.この孤立波について,
流体の支配方程式に立ちかえり,理論解析を駆使することにより明らかとなった法則があります.そ
れは横方向に不安定であるという事実です.この横方向不安定性が,実際に波が崩れる現象におい
てどのような寄与を果たしているのか,について解説します.
アピールする点:
波が崩れるというひとつの自然現象をとっても,未知なことだらけです.全自然現象は未知に満ち
溢れています.このような自然の摂理を解き明かすという基礎研究が,大学の自然科学研究の醍醐
味でもあり,使命の1つと考えます.木で例えれば,産学連携は花,基礎研究は木の幹です.目立た
ないですが幹がしっかりしていないときれいな花も咲きません.講演でお話しする研究は,そのような
すぐには役に立たない基礎研究の1例です.
聞いてほしい方:
大学の基礎研究に興味をお持ちの方.