メディアリリース 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 1 of 9 クラリアント社、第 2 四半期において収益性・キャッシュフローともに改善し堅調に 推移 2015 年度第 2 四半期の継続事業からの売上は、現地通貨ベースでは前年同期並みで あったが、スイスフラン換算では、前年同期の 15 億 3100 万スイスフランから、8% 減の 14 億 600 万スイスフランに 特別項目控除前 EBITDA 利益率は前年同期の 14.0%から大幅に改善し 15.0%に キャッシュフローは明らかに改善し、2014 年度第 2 四半期の-6200 万スイスフラン から 5100 万スイスフランに 継続事業からの純利益は、8300 万スイスフランから 5600 万スイスフランに 2015 年度の見通しを確認 最高経営責任者ハリオルフ・コットマンのコメント「クラリアントは、第 1 四半期から第 2 四半期にかけても力強い成長を継続した。当社は、営業利益率およびキャッシュフローに おいて大幅な改善を示した。これは、当社の 2015 年度目標に沿ったものであり、下半期に おいてもキャッシュフローの増加は継続すると予想する。特にアジアにおける多様な経済 環境や非常に不安定な為替変動にもかかわらず、クラリアントは、売上成長、収益性に対 する目標達成に向かって順調に進んでいる」 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 2 of 9 主要な財務数値 継続事業 第 2 四半期 上半期(1-6 月) %スイス %現地 フラン 通貨 単位:百万スイスフラン 2015 2014 売上 1,406 1,531 -8 211 214 -1 15.0% 14.0% 148 145 10.5% 9.5% EBIT 133 128 継続事業からの純利益 56 特別項目控除前 EBITDA - 利益率 特別項目控除前 EBIT - 利益率 当期純利益1 営業キャッシュフロー 従業員数 1 %スイス %現地 フラン 通貨 2015 2014 0 2,871 3,023 -5 2 9 417 424 -2 9 14.5% 14.0% 290 285 2 14 10.1% 9.4% 272 169 61 79 83 143 44 56 74 143 26 51 -62 65 -113 17,030 17,003* 1 2 4 15 17 非継続事業 売上 0 32 0 98 非継続事業からの純利益 0 -9 0 -18 非継続事業を含めた全グループ * 2014 年 12 月 31 日現在 1 2015 年度第 2 四半期 - 上昇 EBITDA 利益率は大幅に改善、キャッシュフローは 2015 年 7 月 30 日ムッテンツ発 - スペシャリティケミカル分野の世界的リーダーの一 社であるクラリアント社は本日、2015 年度第 2 四半期の継続事業からの売上が 2014 年度 第 2 四半期の 15 億 3100 万スイスフランに対し、14 億 600 万スイスフランであったと発 表した。この数字は、1%の販売数量の減少、1%の値上げにより、現地通貨ベースでは前年 同期並みの水準であった。 2015 年度第 2 四半期に為替の大幅な変動が継続したこと、特にユーロ、ブラジルレアル、 日本円が対前年度比で弱含みであったことを踏まえると、現地通貨ベースでの売上成長は 横ばいであったが、スイスフラン換算では 8%減という結果となった。 クラリアントの成長は南北アメリカ大陸に集中しており、中南米は現地通貨ベースで 16%、 北米は 7%の高い売上成長を達成した。北米の成長は、触媒ビジネスでの強い需要およびオ イル&マイニングサービスの成長が継続したことによるものであった。ヨーロッパは 2%減 であったが、低利益率製品ビジネスへの関与の度合いを下げたことを考慮に入れた場合、 概ね前年度水準を維持した。 低成長の原因のほとんどが、アジア太平洋および中東・アフリカ地域に起因したものであっ た。アジア太平洋の現地通貨ベースでの売上は 5%減であった。この減少は、中国における 弱含みの需要および触媒ビジネスでの高比較ベースによるものであり、さらには第 2 四半期 の発注が 2015 年度第 1 四半期にシフトしたことにもよる。アジアの小規模経済国は強い成 長を示したものの、この比較ベースの影響を相殺するには至らなかった。中東・アフリカ地 域の売上は、前年同期に比べ、現地通貨ベースで 21%減であった。この減少は、2014 年 7 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 3 of 9 月に売却された水処理ビジネスの売上が含まれていた 2014 年度第 2 四半期の高ベースとの 比較によるものである。 利益率の高いビジネス分野であるケアケミカルズ、触媒および天然資源ビジネス分野の潜在 需要は根強く、これらすべての分野がそれぞれの年度目標に向かって順調に進んでいる。 ケアケミカルズビジネス分野は、既存ビジネスベースで 9%の成長を記録したが、報告され た成長率は、専ら 2014 年度に低利益率製品への関与の度合いを下げたことにより 3%であっ た。触媒ビジネス分野の売上は、予想通り現地通貨ベースで 9%減であった。これは、2014 年度第 2 四半期の高ベースとの比較であったことと、第 2 四半期の発注が 2015 年度第 1 四 半期にシフトしたことによる。天然資源ビジネス分野の売上は、現地通貨ベースで 1%であ ったが、水処理ビジネスの売却を考慮に入れると実質的成長率は 6%であった。成長は引き 続き BU オイル&マイニングサービスによって牽引された。しかし、プラスチック&コーテ ィングビジネス分野においては、マスターバッチビジネスの安定した伸びが、顔料ビジネス の低迷を相殺できなかったことにより、売上は横ばいであった。 売上総利益率は、値上から恩恵を受けたことにより前年度水準(29.5%)を上回り 30.7%を 記録した。この売上総利益率の増加が主要な原動力となり、特別項目控除前 EBITDA 利益 率を上昇させた。 継続事業からの特別項目控除前 EBITDA は、現地通貨ベースで 9%上昇し、前年度の 2 億 1400 万スイスフランから 2 億 1100 万スイスフランとなった。これと対応する EBITDA 利 益率は、前年度水準の 14.0%を明らかに上回り 15.0%を記録した。 ケアケミカルズ、天然資源およびプラスチック&コーティングビジネス分野の 2015 年度第 2 四半期の EBITDA 利益率は、前年度と比較して大幅に改善した。触媒ビジネス分野の EBITDA 利益率は、ポートフォリオのミックス効果により並外れて高い比較ベースであっ た前年度を下回ったが、堅実に 23.9%を記録した。 事業再編、減損および取引関連の費用を含めた特別項目は、2014 年度第 2 四半期の 2300 万スイスフランに対し、大幅に減少し 1600 万スイスフランとなった。これは、2015 年度 第 2 四半期の事業再編費が減少したことによる。 継続事業からの純利益は、前年同期の 8300 万スイスフランに対し、5600 万スイスフラン となった。この減少は概ね、2014 年度第 2 四半期における一時的事象が起因して税金費用 が著しく低かったことによる。 営業キャッシュフローは、正味運転資本の蓄積を低く抑えたため、前年同期の-6200 万スイ スフランに対し、5100 万スイスフランに改善した。このことは、2015 年度におけるキャッ シュフローを増加させるというクラリアントの優先事項を明確に反映している。下半期にお いてもキャッシュフローの増加は継続すると予想する。 純負債は、2014 年度末に記録した 12 億 6300 万スイスフランに対し、13 億 4700 万スイス フランとなった。ギアリング(純負債÷自己資本)は、2014 年度末の 46%から 58%に上昇 した。 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 4 of 9 プラスチック&コーティングビジネス分野を対象とする子会社の設立を予定 クラリアントは、同社の価値創造の潜在力をフル活用するために、BU マスターバッチ、BU 添加剤および BU 顔料で構成されるプラスチック&コーティングビジネス分野を対象とする 子会社の設立を予定している。これにより、プラスチック&コーティングビジネス分野にと って、絶対的収益性およびキャッシュフロー創出力をさらに高めていくことが可能になる。 新しい子会社は世界規模でクラリアントの完全子会社化され、2016 年 1 月 1 日から運営が 開始される予定である。 最高経営責任者ハリオルフ・コットマンは次のようにコメントする。「過去数年の間に、 当社の BU マスターバッチ、BU 顔料および BU 添加剤は、収益性および市場占有率の点で はそれぞれの市場においてリーダーとしての地位を確立した。プラスチック&コーティング の新子会社設立により、成熟した市場においても、競争から身を守りかつ競争力を高めるた めに、絶対的収益性およびキャッシュフロー創出を明確な重点課題とした差別化された事業 を推し進めていくことが一層可能になる。この設定により、当社グループにとってのさらな る価値が創出されるであろう。これが、この子会社が当社グループにとって極めて重要な役 割を担い続けることを期待する理由である」さらにコットマンは、「このステップにより、 当社の成長分野への適切な投資も可能になるであろう」とコメントする。 BU マスターバッチ、BU 添加剤および BU 顔料で構成される既存のビジネスユニット体制 は、現在の約 7,000 人の従業員、資産および負債をそのまま維持する予定である。プラスチ ック&コーティングビジネス分野の 2014 年度の売上は 26 億スイスフランであり、報告さ れた特別項目控除前 EBITDA 利益率は 14.0%となった。 確認された 2015 年度の見通し 向上 - 売上、収益性およびキャッシュフローのさらなる クラリアントは、商品価格や為替の変動の拡大に特徴づけられた厳しい環境が継続すると予 想する。 新興市場の経済環境は良好な状態を維持するが、低水準であり、不安定さは増大すると予想 する。米国では緩やかな成長が継続すると見ている。しかし、ヨーロッパの成長は依然とし て低調のままであると予想する。 スイスフラン高とユーロ安との複合効果は、絶対的な観点ではクラリアントの売上および収 益性に影響を及ぼすであろうが、相対的利益率の点ではほとんど影響はないであろう。 2015 年度においてクラリアントは、リーン・サービス・オーガニゼーションを導入するこ とによって経営の効率性を引き続き改善していく。そして、マーケティング・エクセレンス を向上し、顧客価値を創出するイノベーションを引き続き市場に送り出す。 2015 年度においてクラリアントは、一桁台前半から半ばの現地通貨ベースでの売上成長を 予想する。当社は、2014 年度を上回る特別項目控除前 EBITDA 利益率およびキャッシュフ ロー創出のさらなる向上を見込んでいる。 クラリアントは、スペシャリティケミカル業界の一流企業としての地位を確保するという中 期目標をここに確認する。これは、16%から 19%の範囲の特別項目控除前 EBITDA 利益率 および同業他社の平均を上回る投下資本利益率(ROIC)に相当する。 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 5 of 9 第 2 四半期ビジネス概況 ケアケミカルズビジネス分野 (BU 機能化学品) 第 2 四半期 上半期(1-6 月) 単位:百万スイスフラン 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 売上 336 359 -6 3 727 775 -6 1 特別項目控除前 EBITDA 68 55 24 33 138 122 13 23 20.2% 15.3% 19.0% 15.7% 57 44 115 99 16 27 17.0% 12.3% 15.8% 12.8% 55 44 113 99 14 25 - 利益率 特別項目控除前 EBIT - 利益率 EBIT 30 25 41 39 2015 年度第 2 四半期のケアケミカルズビジネス分野の売上は、2014 年度第 2 四半期に比 べ、現地通貨ベースでは 3%増、スイスフラン換算では 6%減であった。低利益率製品への 関与の度合いを下げたことを考慮に入れると、実質的な売上成長は現地通貨ベースで 9%増 であった。 既存ビジネスベースでのケアケミカルズビジネス分野は、ほぼ全てのビジネスが伸びを示 し、特にパーソナルケア、農薬ビジネスおよびホームケアが最も顕著な成長を見せた。 特別項目控除前 EBITDA 利益率は、前年度の 15.3%から 20.2%に上昇した。売上構成のプ ラス効果はパーソナルケア、農薬ビジネスおよび棚卸資産の再評価が大きく貢献したこと によるものである。 2015 年度下半期についてケアケミカルズビジネス分野は、堅調な売上成長が継続すると予 想する。成長は、パーソナルケア、農薬ビジネスおよびホームケアにおける新規の革新的製 品によって牽引されていくと予想する。この新製品には、健康的に張りのある肌を維持する ための高濃度の栄養成分を用いた既成脂質ブレンドである Plantasens Serum 等がある。 ケアケミカルズビジネス分野は成長市場においても拡大を継続する。これには、環境対応次 世代界面活性剤(Glucamide)生産への投資やテキサス州クリアレイク(米国)におけるイ ンダストリアル・ホームケアの拡大等が含まれる。 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 6 of 9 触媒ビジネス分野 第 2 四半期 上半期(1-6 月) 単位:百万スイスフラン 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 売上 163 195 -16 -9 301 315 -4 4 特別項目控除前 EBITDA 39 55 -29 -24 64 79 -19 -11 23.9% 28.2% 21.3% 25.1% 27 40 39 50 -22 -13 16.6% 20.5% 13.0% 15.9% 27 39 47 49 -4 7 - 利益率 特別項目控除前 EBIT - 利益率 EBIT -33 -31 -28 -26 触媒ビジネス分野の 2015 年度第 2 四半期の売上は、2014 年度同期に比べ、現地通貨ベー スで 9%減、スイスフラン換算では 16%減であった。これは、前年度第 2 四半期が例外的に 好調であったことや、2 件の大型発注が第 2 四半期から 2015 年度第 1 四半期にシフトした ことによる。 2015 年度第 2 四半期においてスペシャルティ触媒および合成ガスが伸びを示したが、石油 化学触媒の売上は、上述した発注のシフトにより減少した。にもかかわらず、北米は、3 つ のビジネスラインのすべてにおいて、対前年同期比で堅調な成長を記録した。 売上成長は、エナジー・ストレージ事業を英国企業であるジョンソン・マッセイ社に売却 したことにより若干の影響を受けた。この売却は 2015 年 2 月 28 日に完了した。 触媒ビジネス分野の 2015 年度第 2 四半期における特別項目控除前 EBITDA 利益率は、前 年同期の 28.2%から 23.9%に減少した。この減少は、石油化学ビジネスの低貢献度から生 じた通常とは異なった製品構成によるものである。 触媒ビジネス分野に対する潜在需要パターンは依然として望ましい状況であり、注文状況 から見て目標とする現地通貨ベースでの一桁台半ばの成長は達成できると予想する。2015 年度の収益性についても目標は達成されるものと見ている。 2015 年度の成長は、石油化学に対する需要や、プロパン脱水素(PDH)ユニットおよびガ ス駆動スチームクラッカーを含む米国でのいくつかの新プロジェクトによって引き続き牽 引されていくと見ている。 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 7 of 9 天然資源ビジネス分野 (BU オイル&マイニングサービス、BU ファンクショナルミネ ラルズ) 第 2 四半期 上半期(1-6 月) 単位:百万スイスフラン 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 売上 280 307 -9 1 597 621 -4 5 特別項目控除前 EBITDA 39 39 0 7 90 86 5 12 13.9% 12.7% 15.1% 13.8% 31 30 73 67 9 15 11.1% 9.8% 12.2% 10.8% 32 33 75 -20 - - - 利益率 特別項目控除前 EBIT - 利益率 EBIT 3 -3 9 5 天然資源ビジネス分野の売上は、2014 年の第 2 四半期に比べ、現地通貨ベースで 1%増、 スイスフラン換算では 9%減であった。水処理ビジネスの売却分を考慮に入れると、実質的 売上成長は、現地通貨ベースで 6%増であった。 BU オイル&マイニングサービスは、現地通貨ベースにおいて、前年同期比で一桁台後半の 堅調な売上成長を達成した。成長は中南米、米国およびヨーロッパにおける強い需要によ って牽引された。オイルサービス、マイニングソリューションおよびリファイナリーの全 部門が成長に寄与した。 水処理ビジネスの売却を調整した後の BU ファンクショナルミネラルズの売上は堅調であ った。成長は、精密鋳造において優れた品質を提供する GEKO LE や ECOSIL LE 等の 新製品によって牽引された。これらの当社独自の環境に優しいテクノロジーは、大幅に排 気量を削減し、鋳物工場が非常に厳しい環境規制や基準を遵守する上での支援となる。 天然資源ビジネス分野の特別項目控除前 EBITDA 利益率は、第 2 四半期において通常の季 節的低迷を迎えたが、前年同期の 12.7%から 13.9%へと上昇した。この上昇は優れた製品 構成の効果によるものである。 2015 年度以降に関して天然資源ビジネス分野は、成長が継続していくと予測する。BU フ ァンクショナルミネラルズは、新興市場への選択的投資に注力していく。例として、 Companhia Brasileira de Bentonita 社(CBB)の買収がある。これは同社からの原材料の 供給を確保し、増大する新興地域の需要に対してより優れたサービスを提供するためであ る。本年度の残りの期間について BU オイル&マイニングサービスは、その革新的能力によ って牽引され、現地通貨ベースでの売上成長が継続していくと予想する。 2015 年度第 2 四半期業績 2015 年 7 月 30 日 Page 8 of 9 プラスチック&コーティングビジネス分野 (BU 顔料、BU マスターバッチ、BU 添 加剤) 第 2 四半期 上半期(1-6 月) 単位:百万スイスフラン 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 2015 2014 %スイス フラン %現地 通貨 売上 627 670 -6 0 1,246 1,312 -5 1 特別項目控除前 EBITDA 92 94 -2 5 176 191 -8 -1 14.7% 14.0% 14.1% 14.6% 72 73 137 150 -9 -2 11.5% 10.9% 11.0% 11.4% 71 73 135 150 -10 -4 - 利益率 特別項目控除前 EBIT - 利益率 EBIT -1 -3 6 4 プラスチック&コーティングビジネス分野の売上は、前年同期比で、現地通貨ベースでは横 ばい、スイスフラン換算では 6%減であった。需要は特に中南米で好調であった。ヨーロッ パは、現地通貨ベースで僅かに増加したが、アジア太平洋、北米および中東・アフリカは 前年度水準を下回った。 BU 顔料では、コーティングおよびプリンティングビジネスは前年度同期水準を下回ったが、 プラスチック&スペシャルティビジネスは伸びを示した。成熟市場の低迷は継続した。北米 は前年度を下回った。ヨーロッパは前年度と同水準であったが、第 2 四半期末に向けて好 転した。中南米は、堅調な売上成長を示したが、特にコーティングが好調であった。アジ アはマイナス成長であったが、東南アジアおよび日本での好調な需要、中国における継続 的な低迷等と様々であった。 BU マスターバッチの第 2 四半期における売上は、6 月にある程度の回復を示したことによ り安定していた。包装および医療マスターバッチの売上は上昇した。地域別の売上成長で は、中南米およびアジアが最も顕著であり、一桁台後半の好調な伸びを示した。アジアの 成長は中国、インド、東南アジアが牽引したことによる。ヨーロッパの売上は僅かに上昇 したが、北米の売上は現地通貨ベースで若干の落ち込みを見せた。 BU 添加剤の第 2 四半期の売上は、前年同期に比べ僅かに減少した。ワックスの需要は回復 したが、ポリマー添加剤および難燃剤の売上は、前年度水準を下回った。 プラスチック&コーティングビジネス分野の特別項目控除前 EBITDA 利益率は、前年度の 14.0%から 14.7%へと上昇した。3 つのビジネスのすべてが収益性の向上に寄与した。 2015 年度についてプラスチック&コーティングビジネス分野は、ビジネスおよび地域によ って様々な成長状況となると予想する。また全体的には、GDP 連動成長が継続すると見て いる。クラリアントは、アジアにおける最大のプラスチック・ゴム工業見本市である Chinaplas 2015 において、持続的かつ革新的な価値創造ソリューションを公開した。ハイ ライトの一つとして、吸着剤系の医療マスターバッチ EQ-PAKがある。EQ-PAK は、ゼ ラチンカプセルから薬剤粉末に至るまでの医薬品にとっての安定性上の問題を引き起こす 原因となる、過度の湿度と過度の乾燥状態とのバランスを取る役目を果たす。
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