『 せめて損金で・・・ 』

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2 1 年 5 月号
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『 せめて損金で・・・ 』
−上場有価証券の評価損で法人税の節税を−
祝、吉本新喜劇 50 周年!
吉本新喜劇を見て、思う存分笑わせてもらえば、たちまち元気回復です!!
【 回復可能性?? 】
このところ、少し明るさを取り戻してきた株式市場ですが、まだまだ含み損のある上場有価証券をお持
ちの企業も少なくないと思います。
この上場有価証券の含み損については、「評価損」として損金処理をしたくても、税務上は、単に、「時
価が取得原価の 50%以上下落している」というだけでは認められません。「近い将来、株価の回復が見
込まれないこと」が必要とされているのです。
でも、「回復可能性がない」なんて、立証するのは難しいですよね?
そのため、上場有価証券に含み損があっても、その処理を積極的に行おうとする中小企業は、多くは
ありませんでした。
【 国税庁 「上場有価証券の評価損に関するQ&A」を公表 】
しかしながら、含み損の処理を行わないと、貸借対照表に示される財政状態が実態と乖離し、場合に
よっては、大きな含み損を抱えているにも関わらず、法人税を支払わねばならないというケースもありえ
ます。。。
このような状況を踏まえ、先月(H21 年 4 月)、国税庁から「上場有価証券の評価損に関するQ&A」が
公表されました。当該Q&Aでは、「回復可能性の判断基準」が明確化されています。
Q&Aによれば、株価が取得原価の 50%を下回っている場合に計上した評価損について、①過去の
市場価格の推移、②市場環境の動向、③問題となる有価証券を発行している会社の業況、等を総合的
に勘案して計上したものだということが示せれば、税務当局はその判断基準を尊重するとのこと。
また、「証券アナリストによる見通し情報」などを根拠としている場合にも、その判断を認めてもらえる
ようです。
なお、回復可能性はあくまで期末時点で判断します。その判断が合理的であれば、その後、株価の上
昇があったとしても、計上した評価損を取り消す必要はありません。
「株式評価損の計上」は、キャッシュ・アウトを伴わない非常に優れた節税対策です。ぜひとも上手く活
用したいものですね。
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