ウラン濃縮度測定実験 千葉 豪

ウラン濃縮度測定実験
千葉 豪
ウラン濃縮度の定量
ウランの濃縮度(ウランのU-235と
U-238の構成比)を定量したい。
・できれば非破壊で
アクチニウム系列
アクチニウム系列
U-235の崩壊ガンマ線スペクトル
186 keV
ウラニウム系列
ウラニウム系列
Pa-234mの崩壊では
99.84%がβ崩壊
Th-234のβ崩壊では
100%Pa-234mが生成
U-238系列の崩壊ガンマ線スペクトル
1001 keV
766.4 keV
U-235、U-238系列の崩壊ガンマ線スペクトル
基本的には、186keVのピーク高さと、766keV、1001keVのピーク
高さを比較すれば、U-235とU-238の組成比が分かる。
2つのサンプルについて濃縮度を求めよう
サンプル1
サンプル2
測定時間 (sec)
10000
10005
185.712 keV
1672103
4668
1001.033 keV
100
1426
U-235
Pa-234m
ガンマ線エネルギー
185.712 keV
1001.033 keV
放出率
0.5725
0.008371
検出効率
0.050689
0.014889
半減期(年)
7.038E+08
半減期(分)
U-238
4.468E+09
1.17
*放出率とはその原子核が崩壊したときに対象としているガンマ線が放出される確率
を示す。
測定例
測定例
測定例
U-235の186keVピーク近傍
U-238系列核種の崩壊ガンマ線が
コンプトン散乱した成分による寄与
測定例
C1:U-235の186keVからの寄与+U-238の寄与
C2:U-238の寄与
測定例
濃縮度が既知の2つのサンプ
ル(ただし異なる濃縮度)でC1
とC2を測定しておけば、任意の
濃縮度のサンプルについてC1
とC2を測定すれば濃縮度が求
められる:どのようにして?
C1:U-235の186keVからの寄与+U-238の寄与
C2:U-238の寄与