H27国試問題ウイルス学

1班
国試問題 1班分
新沼 梨可
小木曽 左和子
五味 紀真
13.
動物の写真について正しいのはどれ
か
a.
a. 性行為で感染する
性行為で感染する
a.
性行為で感染する
b.
b. 毛包内に寄生する
毛包内に寄生する
b.
毛包内に寄生する
c.
c. 施設内で集団発生する
施設内で集団発生する
c.
施設内で集団発生する
d. ウィルス性疾患を媒介する
ウィルス性疾患を媒介する
d.
ウィルス性疾患を媒介する
d.
e.
e. 咬まれていたら叩いてつぶす
咬まれていたら叩いてつぶす
e.
咬まれていたら叩いてつぶす
13.
動物の写真について正しいのはどれ
か
a. 性行為で感染する
b. 毛包内に寄生する
c. 施設内で集団発生する
d. ウィルス性疾患を媒介する
e. 咬まれていたら叩いてつぶす
どのような疾患を媒介しますか?
SFTS:重症熱性血小板減少症候群、ライム病、回帰熱、日本紅斑熱、野兎病等
2班
B
2班
2班 50~52
キーワード
・白苔
・不定の発熱
・全身倦怠感
・独身男性
・B型急性肝炎
・帯状疱疹
・呼吸器症状
・βーDグルカンの増加
・・・HIV感染
2班 50~52
・HIVはCD4⁺T細胞に感染してその細胞機能を破壊し,宿主に免疫不全をもたらす
・CD4⁺T細胞の数が血中で200/μl以下になると種々の日和見感染が起こる
健常人では、 CD4⁺T細胞の数が血中で700-1000/μl
2班 50~52
日和見感染症
・カンジダ・・・口腔、消化管に白苔
・ニューモシスチス・・・両側びまん性のスリガラス様陰影
浸潤影・結節影・空洞形成・気胸・蜂巣肺形成
・ヘルペス(単純ヘルペス感染症、帯状疱疹)・・・皮膚に水疱
・サイトメガロウイルス・・・網膜炎
・トキソプラズマ・・・トキソプラズマ脳症
その他肺病変がみられる感染症
肺クリプトコックス症、肺アスペルギルス症
ニューモシスチス肺炎の予防と治療はST合剤
2班 50~52
白苔・・・カンジダ感染症によるもの
ST合剤・・・細菌の核酸合成阻害薬
アシクロビル・・・抗ヘルペス薬
イソニアジド・・・細菌の代謝阻害薬
アムホテリシンB・・・抗真菌薬 真菌の細胞膜を直接障害
3班
問題番号:53
3班発表
11350002畔上周子
11350030黒嵜恒平
11350056高橋祐亮
11350084福田敏之
病状
• インフルエンザに罹患
• オセルタミビル内服後解熱
• 翌日から高熱(39.1℃)、咳嗽および膿性痰が出現
• 白血球数が17200(基準値3200-8900)、分葉核好
中球84%
• CRP23mg/dL(正常値0.3mg/dL以下)
↓
インフルエンザ後の細菌感染による急性呼吸器感
染症の疑い
大葉性肺炎:
気管支肺炎:
肺炎球菌など
インフルエンザ菌
マイコプラズマなど
気管支肺炎の疑い
画像からは矢印のように境
界鮮明なので、肺炎球菌に
よる大葉性肺炎が疑われる
マイコプラズマ肺炎:
白血球数は正常か低値でCRPなどの急性炎症反応は軽度~中等度の陽性
↓
好中球数・CRP増加よりインフルエンザ菌による気管支肺炎と考えられる
適切な治療薬
×ザナミビル←インフルエンザ治療薬
×アシクロビル←抗ウイルス薬(ヘルペス群ウイルス)
×ミノサイクリン←抗生物質(ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌など)
×オセルタミビル←インフルエンザ治療薬
○スルバクタム・アンピシリン合剤
↑抗生物質(ブドウ球菌、大腸菌、インフルエンザ菌など)
インフルエンザ後の細菌性肺炎の頻度は、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラ
市中肺炎として頻度の高い微生物をカバーしたスペクトラムを有する抗菌薬で、「e」
出典
日本人間ドック学会HP
画像提供:白木公康先生
4班
C
1歳の女児。夕方にイチゴジャム状の便を認めたため母親に連れられて来院した。今朝から嘔吐を数回
認め、間欠的に機嫌が悪かった。身長75cm、体重8.8kg。体温37.0℃。脈拍108/分、整。SpO2 96%(room
air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟であるが、臍部右横に5cm大の軟らかい腫瘤を
触知する。腹部超音波像を別に示す。
患者の家族への説明として正しいのはどれか。
a 「抗菌薬を処方します」
b 「鎮痛薬をお尻に入れます」
c 「制吐薬をお尻に入れます」
d 「すぐに開腹手術が必要です」
e 「圧をかけた浣腸による整復が必要です」
年齢(1歳)、イチゴジャム様の便、嘔吐、不機嫌(腹痛による)、発熱なし、心音と呼吸音に異常なし、
触診で臍部右横に腫瘤を触知、腹部超音波像に的のような像が見られる
→腸重積症と判断した。
腸重積症とは
口側腸管が肛門側腸管に入り込み腸閉塞と腸虚血をきたす疾患。年齢は離乳期の4か月から2歳
までが最も多い。症状は急激に起こる間欠的腹痛、嘔吐、血便が3主徴。
腸重積症の治療
高圧浣腸整復法が第一選択。48時間以上経過、3か月未満、イレウス像を認めるときは手術を行う。
原因?
第一世代のロタワクチンで、腸重積賞が増加したことから、腸管の炎症でリンパ組織の腫脹が起こ
り、それによって生じると推測された。
「腹痛(周期的疝痛)、下血、嘔吐」が特徴
解答
a→× 感染症ではないため
b→× 根本的な治療にならないため
c→× 同上
d→× 発症からの経過時間が短く、年齢は1歳、嘔吐の回数が少ないため手術は必要ない
e→○
参考文献
今日の診療指針第2版 Ⅲ 小児救急
5班
D
5
班
D 問題50
クラミジアについて
クラミジア・トラコマチスという細菌による
感染症で、性感染症のなかで最も流行し
ているもののひとつです。近年ではとくに
若い女性のかかる率が増加しており、性
行為の若年化、多様化とともにその広が
りが問題となっています。
男性の主な症状
→尿道からの分泌物(うみ) 、軽い排尿痛 、尿道のかゆみや不
快感
精巣上体の腫れ 、軽い発熱や痛み
女性の主な症状
→おりものの増加 、不正出血 、下腹部の痛み 、性交時の痛み
重症化すると劇症骨盤腹膜炎や肝周囲炎がでる場合もありま
す。
クラミジアの治療
• クラミジアに効果のある抗生剤を1日~1週間服用
します。
• ・マクロライド系(ジスロマック、クラリス、クラリシッ
ド)
• ・ニューキノロン系(クラビット、オゼックス、トスキ
サシン、ガチフロ)
• ・テトラサイクリン系(ミノマイシン、ビブラマイシン)
など
ほかの選択肢
a.アニサキス
アニサキス亜科に属する線虫の総称がアニサキスで,
その第3期幼虫が魚介類に寄生(体長は2~3cm)。魚介
類の生食後数時間して,激しい上腹部痛,悪心,嘔吐を
もって発症
c.リステリア
グラム陽性、通性嫌気性、両端鈍円の無芽胞短桿菌
38 ~39 ℃の発熱、頭痛、嘔吐などがあり、意識障害
や痙攣が起こる場合もある。
食品が感染源になる。
「動物の糞便や乳など」
ほかの選択肢
d.トリコモナス
単細胞、嫌気性の寄生生物。
性行為感染症の一つである膣トリコモナス症を引き起こし、
通常女性のみが膣炎・子宮頸管炎・尿道炎といった症状を
呈する。
e.バクテロイデス
グラム陰性、偏性嫌気性、非芽胞形成桿菌。
基本的に病気の原因とはならず、日和見感染症の原因と
なる。
出典
• リステリアの顕微鏡写真(約0.5×1μm)
出典:東京都健康安全研究センター
アニサキス リステリア
国立感染症研究所
6班
6班
6班
D5
2
診断方法
・高齢者で糖尿病を患っている(易感染宿主)
・咳嗽がみられる
・PAS染色から莢膜に包まれた円形の菌体が
確認できる
・胸部CT像で左中肺野で結節影が見られる
肺クリプトコックス症と診断
D5
2
肺クリプトコックス症とは
・真菌のクリプトコックス菌が原因
・2種類のパターンがある
・健常人に発症(原発性)
・細胞性免疫が低下した人に発症(続発性)
・肺病変(結節影・空洞)
・咳嗽
・発熱
・全身倦怠感
・治療薬:フルコナゾール(抗真菌薬)
アムホテリシンB
D5
2
D5
2
解答
a. ST合剤
ニューモシスチス肺炎
b. リファンピシン
結核
c. フルコナゾール
d. ガンシクロビル
サイトメガロウイルス
e. プラジカンテル
肺吸虫症・肝吸虫症
7班
109c-5
国家試験問題5
第7班
11350006 石黒
11350034 小林
11350060 立花
11350088 舟木
問題
109c-5
5.医療面接における非言語的コミュニケーションはどれか
a
b
c
d
e
語尾まで明瞭に発音する
患者が発した言葉を繰り返す
聞き取りやすい声の大きさで話す
患者の訴えに応じてうなずきながら聞く
専門用語を用いずに治療方針を説明する
医療面接の内容
1.主訴(開放型質問、閉鎖型質問)
2.現病歴の聴取
3.既往歴
4.薬歴
5.アレルギー
6.家族歴
7.生活環境
109c5
コミュニケーションの成分
①言語的コミュニケーション
言葉そのものの持つ〝語句としての意味″
②準言語的コミュニケーション
語られる言葉の〝雰囲気やニュアンスの伝わり方″
例: 声の大きさ、速さ、沈黙、抑揚など
③非言語的コミュニケーション
109c-5
非言語的コミュニケーション
音声として発せられる言葉以外の相手の動作から
自分の体験を通して感覚的に理解すること
例:適度なアイコンタクト、話を聞く姿勢、表情など
109c-5
問題解答
5.医療面接における非言語的コミュニケーションはどれか
a
b
c
d
e
語尾まで明瞭に発音する
患者が発した言葉を繰り返す
聞き取りやすい声の大きさで話す
患者の訴えに応じてうなずきながら聞く
専門用語を用いずに治療方針を説明する
109c-5
8班
a.コホート研究
• 特定の集団(コホート)を対象として長期的に経過を追跡
b.ケースコントロール(症例対照研究)
• ケース群とコント ロール群を集め、過去にさかのぼり、病気との関
連が疑われる要因について調査
• (注)思い出しバイアス
ランダム化比較試験/無作為化比較試験
研究の対象者をランダムに2グループに分け、一方に
介入を行い、もう片方には介入群と異なる治療(従来
から行われている治療など)を行う。一定期間後介入
の効果を検証する
ケースシリーズ研究/症例集積研究
ある治療法を、何名かの患者に用いて治療経過や結果を観察し、そ
のデータをまとめて報告したもの
メタ研究
統計的分析のなされた複数の研究を収集し,いろいろな角度からそ
れらを統合したり比較したりする分析研究法
9 研究を行う本人が患者や対象者の集団に働きかけて
直接データを収集しないのはどれか
a コホート研究
b 症例対照研究
c ランダム化比較試験
d ケースシリーズ研究
e メタ研究(メタアナリシス)
9班
9班 第109回C問題17
7日前では感染しているとは指摘され
ていない
・じゃあ大丈夫?
→検査した時点がウインドウ期の可能性有り
・ウインドウ期?
→検査で感染が確認
できるまでの期間
図 急性B型肝炎におけるウイルスマーカーの変動
朝倉内科学よ
針刺し事故で感染する確率
• 約1μlの血液が入る
• ウイルス数では103~6個
HBV約30%
• 感染率は
HCV約3%
HIV約0.3%
→研修医が抗体を持っているか否かが問題
研修医にHBs抗体有り → 経過観察
HBs抗体無し → HBs抗原無し(キャリアでない)なら
HBIg(HBs抗体)注射
HBワクチン接種を併用
→抗原と抗体検査を行ってからの話
d,e
c
それよりもまずHBs抗原とHBs,HCV,HIVの抗体検査
(抗HIV薬を予防目的で投与することは間違いでは無い)
a
論外!
答えは b
(HBs抗原陽性の場合は抗HBs免疫グロブリン投与禁忌)
10班
HTLV-1抗体スクリーニング
検査で陽性と判定された
初妊婦に対する正しい説
明はどれか
10班
A ワクチンを接種しましょう
B 診断には精密検査が必要です
C出産後、母乳を与えてはいけません
Dスクリーニング検査をもう一度行いましょう
E お産のやり方は帝王切開がいいでしょう
HTLV-1とは
• ヒトT細胞白血病ウイルス(Human T-cell Leukemia
Virus Type 1)の略称
• 血液中のリンパ球に感染するウイルス
• 輸血感染はほぼなくなり、母子感染が主(母乳)
• ATL(エーティーエル)、HAM(ハム)、またはHU(エイチ
ユー)といわれる病気を発症する場合がある
• ATL→成人T細胞白血病(Adult T-cell Leukemia)の略
血液のがんの一種で、免疫不全症をおこす
母子感染の予防が必須
HTLV-1抗体スクリーニング検査
• 母親から子どもへの感染をできるだけ防ぐことが
目的
• 将来ATLを発症する危険性があるのは、子どもの
時、HTLV-1に感染した場合
• 現在、子どもへの感染は主として母乳によるもの
(キャリアの母親が母乳栄養をすると5人に1人の
確率で、子どもへの感染がおこります)
• 人工栄養に替えることによって、この母子感染の
危険性を30~40人に1人の確率に下げることがで
きる。
もし陽性だったら
• 確認検査が必要
→健診でのHTLV-1抗体検査はスクリーニング検査(拾い
上げを目的にする検査)のため、抗体検査で陽性と判
定された方の中に、確認検査(診断の確定を目的にす
る検査)では陰性(感染していない)となる方が含まれて
いるため。
・確定診断で陽性であったら、母乳を与えてはいけない
→(母子)感染 防ぐため
→答 b
11班
医師国家試験問題解
説
11班
11350010 伊藤 史宙 11350038 坂井 亜依
11350064
土田 琢 11350093 松本 正大
58
58
介護老人福祉施設において多数の入居者が嘔吐と吐き気を発症した。複
数の患者の糞便試料からPCR法によって原因ウイルスが同定された。
a 入居者への予防接種
b エタノールによる消毒
c 塩素系薬剤による消毒
d マニュアルに沿った吐物の処理
e 入居者への抗ウイルス薬の予防接種
58
介護老人福祉施設において多数の入居者が嘔吐と吐き気を発症した。複
数の患者の糞便試料からPCR法によって原因ウイルスが同定された。
a 入居者への予防接種 ×
b エタノールによる消毒 ×
c 塩素系薬剤による消毒 ○
d マニュアルに沿った吐物の処理 ○
e 入居者への抗ウイルス薬の予防接種 ×
嘔吐物の処理方法
• 窓を開けて、手袋やエプロンなどを着用
• ペーパータオルで嘔吐物を広く覆い、その上に次亜塩素酸
ナトリウム溶液を注ぎ10分以上放置
嘔吐物をペーパータオルごと回収
• ペーパータオルで床全体を拭く
• 靴の裏についた嘔吐物を取り除く
• ビニール袋に次亜塩素酸ナトリウム溶液をふりかける
• もう一つのビニール袋に帽子、マスク、エプロン、もう片方の
手袋、ビニール袋を入れる
a×
ノロウイルスの予防接種はなく、現在開発中である。
b×
脂質からなるエンベロープを持たないためアルコール消毒が効かな
い
e×
ノロウイルスには抗ウイルス薬がない。そのため対症療法がおこなわ
れる。
参考文献
• ノロウイルスの治療と予防
http://allabout.co.jp/gm/gc/299750/
• 厚生労働省 ノロウイルスについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/k
enkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/04
0204-1.html
12班
E1
ウイルス学 国試解説
12班
11350011 今井
11350039 酒井
11350065 坪井
11350094 満保
理揮
翔太
芳真
美聡
65
E1
1 要因Aが疾患Bのリスクファクターとなる条件と
して不可欠なのはどれか
a 要因Aが疾患Bの発症に先行する
b 要因Aを疾患Bの多くが有している
c 要因Aが存在しないと疾患Bは発症しない
d 要因Aが疾患Bに対して量-反応関係がある
e 要因Aによって疾患Bが発症することを動物実験で再現で
きる
66
E1
危険因子(リスクファクター)とは
狭義に定義すると、コホート研究の結果、要因
A暴露群での疾病Bの発生率が、非暴露群での発
生率よりも統計学的に優位に高く、リスク比
(相対危険度)が2以上(症例・対照研究の場合
には、オッズ比が2以上)のとき、AをBのリス
クファクターという。なお、Aが連続型変数の
場合には、Aの値とBの発生率との間に、量・反
応関係が成立している場合である。
67
E1
a 要因Aが疾患Bの発症に先行する
→○
b 要因Aを疾患Bの多くが有している
→×
要因Aを持つ疾患Bが少ない場合もある
c 要因Aが存在しないと疾患Bは発症しない
→×
Aが原因因子とは限らない
68
E1
d 要因Aが疾患Bに対して量-反応関係がある
→×
要因Aが連続型変数であるとは限らない
e 要因Aによって疾患Bが発症することを動物
実験で再現できる
→×
ヒトと他の動物には種差があり、ヒトの病態と全
く同じ実験動物の疾患モデルは存在しない。
69
E1
参考文献
今日の疫学
医学大辞典
第2版
医学書院
医学書院
70
13班
31
31 食中毒の原因となるのはどれか。
a
b
c
d
e
たらの芽
青いトマト
芽キャベツ
発芽した大豆
ジャガイモの新芽
31
答えはeのジャガイモの新芽
ジャガイモの表皮や芽にはステロイドアルカロイドの1種であ
るポテトグリコアルカロイド(α-ソラニン)が含まれる。
神経毒性があり、中毒すると頻脈、頭痛、嘔吐、下痢などを
起こす。
たらの芽
→毒はない。ハリギリやウルシの種類と似てるので注意。
青いトマト
→ソラニンと同じアルカロイド系のトマチンが含まれている。
大量摂取は危険。
芽キャベツ
→ビタミンKが多く含まれており、大量摂取は抗凝固剤の働きを弱める。
発芽した大豆
→栄養価が高い。成長するともやしになる。
31
31
食べるときは芽を取り除いて食べましょう
E1
1 要因Aが疾患Bのリスクファクターとなる条件と
して不可欠なのはどれか
a 要因Aが疾患Bの発症に先行する
b 要因Aを疾患Bの多くが有している
c 要因Aが存在しないと疾患Bは発症しない
d 要因Aが疾患Bに対して量-反応関係がある
e 要因Aによって疾患Bが発症することを動物実験で再現で
きる
76
E1
ウイルス学 国試解説
12班
11350011 今井
11350039 酒井
11350065 坪井
11350094 満保
理揮
翔太
芳真
美聡
77
E1
危険因子(リスクファクター)とは
狭義に定義すると、コホート研究の結果、要因
A暴露群での疾病Bの発生率が、非暴露群での発
生率よりも統計学的に優位に高く、リスク比
(相対危険度)が2以上(症例・対照研究の場合
には、オッズ比が2以上)のとき、AをBのリス
クファクターという。なお、Aが連続型変数の
場合には、Aの値とBの発生率との間に、量・反
応関係が成立している場合である。
78
E1
a 要因Aが疾患Bの発症に先行する
→○
b 要因Aを疾患Bの多くが有している
→×
要因Aを持つ疾患Bが少ない場合もある
c 要因Aが存在しないと疾患Bは発症しない
→×
Aが原因因子とは限らない
79
E1
d 要因Aが疾患Bに対して量-反応関係がある
→×
要因Aが連続型変数であるとは限らない
e 要因Aによって疾患Bが発症することを動物
実験で再現できる
→×
ヒトと他の動物には種差があり、ヒトの病態と全
く同じ実験動物の疾患モデルは存在しない。
80
E1
参考文献
今日の疫学
医学大辞典
第2版
医学書院
医学書院
81
14班
• 感染症法、感染症サーベイランスについての出題
14班 109 B7
• 感染症サーベイランス
•
感染症の発生や流行を探知し、感染症に対する有効かつ的確な予防対策を図り、多様な感染症
の発生・拡大を防止することを目的としている。
•
感染症法に基づいて指定された111種の感染症について届け出の義務がある。
•
すべての医療機関、および医師に報告義務のある全数把握対象疾患と、医療機関の中から選定
される定点医療機関にのみ報告義務のある、定点把握対象疾患とがある。
•
集計結果は感染症発生動向調査(IDWR)として公表される。
•
感染症法には罰則規定があり、届け出をしなかった場合は、50万円以下の罰金に処される可能性
がある。
全数把握と定点把握
全数把握
14班 109 B7
定点把握
五類感染症のうち25種類
• 一類感染症
• 二類感染症
•
結核
• 三類感染症
四類感染症
•
手足口病
•
突発性発疹
•
ヘルパンギーナ
•
インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型イ
ンフルエンザ等感染症を除く)
五類感染症のうち22種類
新型インフルエンザ等感染症
感染症法第14条第1項に規定する厚生労働省
令で定める疑似症
• 1. 摂氏38度以上の発熱及び呼吸器症状
• 2. 発熱及び発しん又は水疱
インフルエンザ(全数 or 定点?)
14班 109 B7
全数把握
定点把握
二類感染症
• 鳥インフルエンザ(H5N1、 H7N9)
• 五類感染症(定点)
• 四類感染症
• 鳥インフルエンザ(H5N1及びH7N9を除く)
• 新型インフルエンザ等感染症
• 新型インフルエンザ、再興型インフルエンザ
• インフルエンザ(鳥インフルエ ンザ及び新型
インフルエンザ等感染症を除く)
15班
35
35 児への直接の授乳を介した母子感染予防がある病原体はどれか
a E型肝炎ウイルス
b インフルエンザウイルス
c ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
d ヒトパピローマウイルス(HPV)
e ヒトT細胞白血球ウイルス(HTLV-1)
E型肝炎ウイルス:×
→経腸感染
B型肝炎ウイルスは出生後の母乳などを介しての感染の可能性
最も重要な経路は出生時の経胎盤
インフルエンザウイルス:×
→飛沫感染、接触感染、空気感染
ヒト免疫不全ウイルス(HIV):○
→母乳にHIVが含まれる
断乳して粉ミルクで育てる
ヒトパピローマウイルス(HPV):×
→性行などによる接触感染
妊婦がヒトパピローマウイルスに感染すると、少数例であるが母子感染
をきたす事もある(1%以下)。
ヒトT細胞白血球ウイルス(HTLV-
1):○
→主な感染経路
母子感染(垂直感染)→特に母乳を介した感染
性感染(水平感染)
輸血
16班
51.3か月の幼児。激しい咳を主訴に母親に連れられて来院した。
約1週
間前から鼻漏と咳とを認めてい
たが元気であった。昨晩から発作性に、顔を真っ赤にして途切れ
なく続く咳と、それに引き続く息を吸い込む際の笛を 吹くような
音を繰り返したため受診した。体温37.2℃。診察時には呼吸音
に異常を認めない。血液所見:赤血球402万、Hb11.9g/dl、Ht
39%、白血球26,100(桿状好中球1%、分葉好中球14%、単
球2%、リンパ球83%)、血小板23万、CRP0.2㎎/dl。
この疾患について正しいのはどれか。
a 空気感染が主体である。
b 成人期には発症しない。
c ワクチン接種は無効である。
d 潜伏期間は10日前後である。
e 罹患によって終生免疫は得られない。
本文より
・一週間前から鼻水、咳が出ていた元気であった
・急に顔を真っ赤にして咳が止まらなくなった
・息を吸い込む際笛を吹くような音がした
・熱はさほど高くない
・血液検査はほぼ異常なし
この患者の疾患は百日咳だと思われる。
白血球26,100
(桿状好中球1%、分葉好中球14%、単球2%、リンパ球83%)
百日咳ではリンパ球増多は特徴的
a:空気感染が主体である。→×
百日咳は飛沫感染で、くしゃみなどで感染する。
b:成人期には発症しない。→×
従来は、1歳未満の乳児に多くみられたが、年長児や大人の百日咳も増えている。
最近の統計では、1歳未満乳児:13.6%、10~14歳:15%、20歳以上:38.2%
c:ワクチン接種は無効である→×
現在、百日咳予防のための不活化ワクチンとしてジフテリア、百日咳、破傷風の三種混合ワクチ
ン(DPT)がある。通常は,生後3か月から1歳までに3~8週間隔で3回,さらに12~18か月後に1回
皮下接種することにより,百日咳,ジフテリアならびに破傷風に対する防御免疫が誘導される。
e:罹患によって終生免疫は得られない→×
1回の罹患では終生免疫は得られないものの,2度目の罹患は通常軽度で,しばしば気づかれな
いことがある。
ただし、ワクチン接種では終生免疫は得られない。
a:空気感染が主体である。→×
百日咳は飛沫感染で、くしゃみなどで感染する。
b:成人期には発症しない。→×
従来は、1歳未満の乳児に多くみられたが、年長児や大人の百日咳も増えている。
最近の統計では、1歳未満乳児:13.6%、10~14歳:15%、20歳以上:38.2%
c:ワクチン接種は無効である→×
現在、百日咳予防のための不活化ワクチンとしてジフテリア、百日咳、破傷風の三種混合ワクチ
ン(DPT)がある。通常は,生後3か月から1歳までに3~8週間隔で3回,さらに12~18か月後に1回
皮下接種することにより,百日咳,ジフテリアならびに破傷風に対する防御免疫が誘導される。
e:罹患によって終生免疫は得られない→×
1回の罹患では終生免疫は得られないものの,2度目の罹患は通常軽度で,しばしば気づかれな
いことがある。
ただし、ワクチン接種では終生免疫は得られない。
17班
ウイルス学 発表
11350070 永松亮 11350090 森 亮太朗
11350016 江部里奈 11350044 里見佳保
問題
• 生後2か月の乳児。ワクチン接種の相談のため母親に連れられ
て来院した。成長と発達に異常を認めない。母親の話では、近隣
の市から引っ越してきたばかりで、これまでに予防接種を受けた
ことがない。まず受けるように勧める予防接種の対象疾患はど
れか
• a, 水痘
• b, 日本脳炎
• c, Hib感染症
• d, 麻疹と風疹
• f, 流行性耳下腺炎症
回答
• 正解はcのHib感染症である。
• 通常のワクチン接種は、生後2ヶ月から始まり、
生後2ヶ月に接種できる予防接種は、ヒブワク
チン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンの3
つである。
• 乳児のワクチン接種には同時接種するものも
多い。
他の選択肢について
• 患うと重症化しやすいので、麻疹・風疹の予防接種は1才
時に受けた方がよい、また、水痘の予防接種も同時に受け
ることが多い
• 流行性耳下腺炎は、麻疹・風疹と水痘の予防接種後に受
ける。これは、集団生活によって感染するのを防ぐため、
保育園に入学する前になるべく受けた方が効果的である。
• 日本脳炎ワクチンは、生後6ヶ月から接種できるが、通常
は3才時に受ける
• 平成26年10月より、水痘ワクチンが定期接種となり、
対象年齢は生後12ヶ月から36ヶ月まで
まとめ
麻疹・風疹→1才時
流行性耳下腺炎→麻疹・風疹と水痘の予防接種後
日本脳炎ワクチン→3才時
Hib感染症→生後2ヶ月
水痘→生後12ヶ月から36ヶ月
• 予防接種のタイミングは種類によって決まっており、
これは乳児が母親からもらう免疫(抗体)の弱まりと
乳児の成長に伴う抵抗力の発達を考慮し、ある程
度のスケジュールが決まっている。
18班
109F-1
医師国家試験解説
18班
11350017
11350045
11350071
11350100
大金
柴田
中村
八木
良槻
真梨子
祐介
萌
109F-1
• 医師にかかわる利益相反について正しいのはどれか。
a.少額の寄付金では発生しない。
b.罰則規定が医師法に記載されている。
c.関連する情報は原則として公開しない。
d.患者と家族の対立した利益を調整することである。
e.医師の私的利益と社会的役割が衝突することで
ある。
利益相反
109F-1
• 外部との経済的な利益関係等によって、公的研究で
必要とされる公正かつ適正な判断が損なわれる、又
は損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明
されかねない事態
• 医師では…
研究者として資金及び利益提供者である製薬企業など
に対する義務
相反
+
被験者の生命の安全、人権擁護をはかる職業上の義
務
109F-1
利益相反に関する情報開示
109F-1
• 論文を投稿する際に、著者は研究にバイアスを与える
すべての利害関係(金銭的・個人的関係)を開示する
必要がある
Research funding(研究助成金)
Consulting fee/honorarium(謝礼)
Patent royalties/licensing fees(特許権使用料・ライセ
ンシング料)
Employment/Leadership position/Advisory role(雇用、
顧問契約)
Others(travel fees,gift etc)(その他、旅費・贈答品等)
解説
a.少額の寄付金では発生しない。
→金額は関係なくすべてを記載しなければならない。
b.罰則規定が医師法に記載されている。
→ガイドラインはあるが、法律に規定はない。
c.関連する情報は原則として公開しない。
→情報はすべて公開する。
d.患者と家族の対立した利益を調整することである。
→患者は関係がない。
e.医師の私的利益と社会的役割が衝突することである。
109F-1
19班
課題番号23
3 か月の乳児。呼吸困難と口唇チアノーゼとを主訴に母親に連れられて来院した。
数日前から鼻汁と咳嗽とを認め、今朝から多呼吸と呼気性喘鳴とが出現し、息苦し
そうであったため受診した。口唇チアノーゼを認め、診察中に無呼吸がみられた。
白血球増多を認めず、CRP は陰性であった。
胸部エックス線写真で肺野全体に微細な無気肺と肺の過膨張とを認める。
最も考えられるのはどれか。
a
b
c
d
e
百日咳
咽後膿瘍
喉頭軟化症
急性細気管支炎
クループ症候群
課題番号23
a 百日咳
白血球増多、乾性咳嗽、咳込みによる嘔吐、チアノーゼ、無
呼吸、顔面紅潮、眼瞼浮腫(百日咳顔貌)、結膜充血
CRP陰性、吸気性笛声×
b 咽後膿瘍
小児に好発、気道狭窄による呼吸困難、喘鳴や嚥下障害
咽頭後壁は膨隆、発赤
発熱、咽頭痛、CRP陽性×
課題番号23
c 喉頭軟化症
8週間前後から体重の増加と換気量の増加に伴って起こる
吸気性喘鳴、気道狭窄、摂食障害、誤嚥、発育障害
チアノーゼ(安静時には減弱ないし消失)
早ければ4か月、遅くとも2歳頃までに自然治癒×
e クループ症候群
犬吠様咳嗽、嗄声、吸気性喘鳴、呼吸困難
喉頭の浮腫狭窄×
課題番号23
d 急性細気管支炎
2歳未満の乳幼児において、気道全体に広がる気道感染症
RSV(respiratory syncytial virus)感染症に伴うものが大部分
呼気性喘鳴、無呼吸発作多呼吸、陥没呼吸
白血球、CRPは増加しないものが多い
肺全体は過膨張で透過性亢進
○
20班
20班
検査の方法と確率計算
20班
症例
68歳の男性。発熱と全身倦怠感とを主訴に来院し
た。
現病歴 :
昨日から38℃台の発熱、頭痛、全身倦怠感および筋肉痛
を認め、食欲も低下したため朝になって受診した。
既往歴 :
30年前から高血圧症の治療を受けている。
生活歴 :
妻、長男夫婦、小学生の孫1人と同居している。喫煙歴は
ない。飲酒は日本酒1合/日を30年間。
症例
家族歴 :
10日前に孫が、5日前に長男がそれぞれ高熱を出し
て学校や仕事を休んでいた。
現 症 :
意識は清明。体温38.4℃。脈拍96/分、整。血圧
138/76mmHg。呼吸数20/分。SpO2 97%(room air)。
咽頭に軽度発火を認める。甲状腺腫と頚部リンパ
節とを触知しない。項部硬直を認めない。心音と呼
吸音とに異常を認めない。腹部は平坦。軟で、圧痛
を認めない。四肢に浮腫を認めない。
予想される疾患
• 発熱・頭痛・全身倦怠感・筋肉痛
• 孫と長男が高熱でダウン → 感染性
• 呼吸音に異常を認めない → 肺炎ではない
...インフルエンザ?
28.鼻咽頭ぬぐい液の採取
• a.挿入前に鼻腔に局所麻酔を塗布し5分待つ。
• b.耳孔の高さを目標に鼻腔から下鼻道に沿って
挿入する。
• c.鼻腔から挿入した綿棒の先端が軟口蓋の後方
にあることを口腔から確認する。
• d.舌圧子を用いて綿棒で舌根をぬぐう。
• e.鼻腔に挿入したらそのまま静かに3分間留置す
る。
28.解説
• a.局所麻酔の必要はない
• b.正解
• c.確認する必要はない
• d.これは咽頭ぬぐい液
• e.「ぬぐい液」なので、留置せずぬぐう必要がある
29.検査後確率の計算
病気
ある
陽
性
ない
1
4%
• 検査後確率=
「陰性と出たのに、実は病気
を持っている確率」
45
75
10060% 25
24
検
査
陰
性
30
より、56%
40%
75%
…
30÷(30+24)=0.555
96%
25%
Take Home Message…
21班
B-8
ウイルス学
-第109回医師国家試験問題解説21班
11350020 大野 瑞季
11350048 清水 優作
11350074 萩原 毅
11350103 結城 竜起
問題
B-8
水道法に基づく水質基準で検出されないことと規定されてい
るのはどれか。
A
B
C
D
E
塩素酸
大腸菌
カルシウム
マグネシウム
総トリハロメタン
解答・解説
A
B
C
D
E
塩素酸
0.6mg/L以下
大腸菌
検出されないこと
カルシウム
300mg/L以下
マグネシウム 300mg/L以下
総トリハロメタン
0.1mg/L以下
水系感染の主な原因菌が人を含む温血動物の糞
便を由来とすることから、水道の微生物学的安全性
確保に向けては糞便汚染を検知することがきわめ
て重要と考えられる。
B-8
B-8
食中毒
食品中で多量(10万個から100万個)に増殖した病
原菌を摂取することで生じると考えられていた
腸管出血性大腸菌O157やサルモネラ菌は
10個から100個程度の少量の菌数でも発症する
少しも検出されないことが重要
参考文献
・厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/kijunchi.html
・新潟薬科大学産官学連携推進センター
http://www.nupals.ac.jp/liaison/news/2012/09/post-8.html
B-8
22班
22班
真菌の染色法として適切なものはどれか。2つ選べ。
a. Grocott染色
b. Masson染色
c. PAM染色
d. PAS染色
e. Sudan Ⅲ染色
答え: a.とd.
正解
aとd
A:
Grocott染色 ・・・真菌中に含まれる多糖類をクロム酸で酸化し、生じたアルデヒド基にメセナミン
銀を反応させ金属銀として菌体を黒色~黒褐色に染める方法。
D:
PAS染色 ・・・ 真菌内の多糖類を過ヨウ素酸で酸化させ、生じたアルデヒド基にシッフSchiff試薬を
反応させ赤紫色に呈色する方法
誤った選択肢
B:
Masson染色・・・膠原線維を選択的に染める方法。
膠原繊維と筋繊維を染め分ける性質をもつ。
C:
PAM染色 ・・・ 腎糸球体の特殊鍍銀法として開発された染色方法。
E:
SudanⅢ染色 ・・・ 脂肪を染色する方法
23班
30.診断したら直ちに保健所長を経由して都道府県
知事に届け出なければならないのはどれか。
2つ選べ。
a.結核
b.麻疹
c.コレラ
d.アメーバ赤痢
e.クリプトスポリジウム症
感染症法に基づく医師の届出のお願い
患者が発生するたび、診断した医師が、最寄りの保
健所に届け出てください。
対象となる疾患
1類感染症 :ただちに届出をお願いします。
(1)エボラ出血熱
(2)クリミア・コンゴ出血熱
(3)痘そう
(5)ペスト
(6)マールブルグ病
(7)ラッサ熱
(4)南米出血熱
2類感染症 :ただちに届出をお願いします。
(1)急性灰白髄炎
(2)結核
(3)ジフテリア
(5)中東呼吸器症候群(病原体が
ベータコロナウイルス属MERSコ
ロナウイルスであるものに限る。)
(6)鳥インフルエンザ(H5N1)
(7)鳥インフルエンザ(H7N9)
(4)重症急性呼吸器症候群(病原
体がコロナウイルス属SARSコロ
ナウイルスであるものに限る)
3類感染症 :ただちに届出をお願いします。
(1)コレラ
(5)パラチフス
(2)細菌性赤痢
(3)腸管出血性大腸菌感染症
(4)腸チフス
4類感染症 :ただちに届出をお願いします。
(1)E型肝炎
(2)ウエストナイル熱
(3)A型肝炎
(4)エキノコックス症
(5)黄熱
(6)オウム病
(7)オムスク出血熱
(8)回帰熱
(9)キャサヌル森林病
(10)Q熱
(11)狂犬病
(12)コクシジオイデス症
(13)サル痘
(14)重症熱性血小板減少症候群(病原体が
フレボウイルス属SFTSウイルスであるもの
に限る。)
(15)腎症候性出血熱
(16)西部ウマ脳炎
(17)ダニ媒介脳炎
(18)炭疽
(19)チクングニア熱
(20)つつが虫病
(21)デング熱
(22)東部ウマ脳炎
(23)鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5
(24)ニパウイルス感染症
N1及びH7N9)を除く)
(25)日本紅斑熱
(26)日本脳炎
(27)ハンタウイルス肺症候群
(28)Bウイルス病
(29)鼻疽
(30)ブルセラ症
(31)ベネズエラウマ脳炎
(32)ヘンドラウイルス感染症
(33)発しんチフス
(34)ボツリヌス症
(35)マラリア
(36)野兎病
(37)ライム病
(38)リッサウイルス感染症
(39)リフトバレー熱
(40)類鼻疽
(41)レジオネラ症
(42)レプトスピラ症
(43)ロッキー山紅斑熱
5類感染症の一部 :侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんは直ちに届出をお願いします。その他の感染症は7日以内に
(風しんはできるだけ早く)届出をお願いします。
(1)アメーバ赤痢
(2)ウイルス性肝炎(E型肝
炎及びA型肝炎を除く)
(3)カルバペネム耐性腸内
細菌科細菌感染症
(4)急性脳炎(ウエストナイ
ル脳炎、西部ウマ脳炎、ダ
ニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、
日本脳炎、ベネズエラウマ
脳炎及びリフトバレー熱を
除く)
(5)クリプトスポリジウム症
(6)クロイツフェルト・ヤコブ
病
(7)劇症型溶血性レンサ球
菌感染症
(8)後天性免疫不全症候群
(9)ジアルジア症
(10)侵襲性インフルエンザ
菌感染症
(11)侵襲性髄膜炎菌感染
症
(12)侵襲性肺炎球菌感染
症
(13)水痘(入院例に限る。)
(14)先天性風しん症候群
(15)梅毒
(16)播種性クリプトコックス
症
(17)破傷風
(18)バンコマイシン耐性黄
色ブドウ球菌感染症
(19)バンコマイシン耐性腸
球菌感染症
(20)風しん
(21)麻しん
(22)薬剤耐性アシネトバク
ター感染症
30.診断したら直ちに保健所長を経由して都道府県
知事に届け出なければならないのはどれか。
2つ選べ。
a.結核
b.麻疹
c.コレラ
d.アメーバ赤痢
e.クリプトスポリジウム症
参考文献・URL
• 厚生労働省
HPhttp://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/buny
a/kenkou_iryou/kenkou/kekkakukansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html
24班
G-42
ウイルス学国試
グループ学習発表
24班
11350023 奥村 孝臣
11350051 杉山 結理佳
11350077 林 暢彦
11350106 渡部 はるか
問題
G-42
30 歳の男性。独身。半年後にA 国への転勤が決まったため、渡航についての助
言を求めて来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。A 国は、平均
寿命は男性58 歳、女性60 歳。乳児死亡率(出生千対)52。主な死因はHIV 感染
症、
肺炎、下痢性疾患およびマラリアである。公衆衛生上の脅威となるような感染症
の
流行情報はない。
助言の内容として適切なのはどれか。
a 渡航を中止する。
b HIV 抗体検査を受ける。
c 予防接種の計画を立てる。
d 渡航について保健所に届ける。
e 抗マラリア薬の服用を開始する。
解答
G-42
30 歳の男性。独身。半年後にA 国への転勤が決まったため、渡航についての助
言を求めて来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。A 国は、平均
寿命は男性58 歳、女性60 歳。乳児死亡率(出生千対)52。主な死因はHIV 感染
症、
肺炎、下痢性疾患およびマラリアである。公衆衛生上の脅威となるような感染症
の
流行情報はない。
助言の内容として適切なのはどれか。
a 渡航を中止する。
b HIV 抗体検査を受ける。
c 予防接種の計画を立てる。
d 渡航について保健所に届ける。
e 抗マラリア薬の服用を開始する。
誤答の解説
G-42
a 渡航を中止するほどの感染症の流行はない。
b 渡航に対する助言としては不適切。
d 渡航について保健所に届け出る必要はない。
e 抗マラリア薬は早くても渡航1週間前から服用する。
→半年前の現段階では服用を開始する必要はない。
25班
7.肺炎と抗菌薬の組み合わせで正しいものはどれか。
a. 市中肺炎ー グリコペプチド系
b. 院内肺炎ー テトラサイクリン系
c. 非定型肺炎ー アミノグリコシド系
d. 突発性器質化肺炎ー ニューキノロン系
e. 人口呼吸器関連肺炎ー カルバペネム系
担当:25班 尾山 貴章、瀬志本 真帆、杉山 晴子、林 遥
A. 市中肺炎
・一般社会生活を送っている人にみられる肺炎であり,医療・介護関連肺炎を除いたものと定義される.
・市中肺炎の原因菌としては肺炎球菌,インフルエンザ菌などが多い.
治療薬:第一選択はβラクタム+マクロライド併用
グリコペプチド系抗菌薬はグラム陽性菌にしか効かず、 また殺菌性という点からも、感受性があればβラクタ
ム薬に劣る。なお、グリコペプチド系はMRSAに有効である。
B. 院内肺炎
・院内肺炎は,「入院48時間以降に新しく出現した肺炎」と定義される.
・院内肺炎は,さまざまな基礎疾患をもち免疫能や全身状態などが悪い易感染性宿主に発症する.
・院内に存在する緑膿菌やMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの耐性菌が原因菌になりやすい.
治療薬:
テトラサイクリン系は薬剤耐性の出現によってかなりその有用性が低下しており、耐性菌が原因となりやすい
院内肺炎には使用しない。
原因となっている可能性が最も高いと思われる微生物と、個々の患者の危険因子を基に選択された抗生物質
を用いて、治療を行う。以下の薬をはじめとして、いくつかの薬が使用できる。
イミペネム + シラスタチン
メロペネム
アズトレオナム
ピペラシリン + タゾバクタム
セフタジジム
セフェピム
これらの薬は単独で使用することもあれば、バンコマイシンと併用することもある。
C. 非定型肺炎
1940年代当時,細菌学的検査によって原因微生物を検出できない肺炎を,細菌性肺炎と異なる
という意味で非定型肺炎と呼んだ。その後の微生物学の進展により原因微生物としてマイコプ
ラズマ,クラミジア,リケッチアさらにはウイルスなどが次々に同定され,現在ではこれらの微生
物による肺炎の総称として用いられている。
治療薬:
マイコプラズマが細胞壁を持たないのでβ-ラクタム系やアミノグリコシド系等の細胞壁合成阻
害薬は無効である。マクロライド系、テトラサイクリン系、ケトライド系を第一選択薬とする。 最近
、耐性菌の出現が問題となってきている。
D. 突発性器質化肺炎
突発性器質化肺炎は、さまざまな原因から肺胞壁に炎症や損傷がおこり、肺胞壁の線維化、ガ
ス交換がうまくできなくなる病気である。
間質性肺炎の原因には、関節リウマチや多発性皮膚筋炎などの膠原病(自己免疫疾患)、職業
上や生活上での粉塵(ほこり)やカビ・ペットの毛・羽毛などの慢性的な吸入(じん肺や慢性過敏
性肺炎)、病院で処方される薬剤・漢方薬・サプリメントなどの健康食品(薬剤性肺炎)、特殊な
感染症など様々あることが知られている。
治療薬:突発性器質化肺炎には種々の疾患が含まれているが,病理組織パターンによって臨
床経過や治療反応性が異なる。肺組織の炎症を抑えるためにステロイド薬や免疫抑制剤が使
用される。
E. 人口呼吸器関連肺炎
気管挿管・人工呼吸器開始後48時間以降に新たに発症した肺炎のこと。起炎菌の源としては,気管チ
ューブ周囲を伝わって気管に流入する唾液内の鼻腔,副鼻腔,口腔,特に歯垢の細菌による発症がよ
り重視されている。人工呼吸器開始5日以内のVAPを早期VAPとよび,多剤耐性菌リスクは少ない。一
方、人工呼吸器開始5日以降のVAPを晩期VAPとよび,多剤耐性菌リスクは高い.後者においては抗
菌薬の選択には注意が必要である.
治療薬:カルバペネム系
カルバペネム系薬はβラクタマーゼに対して安定で、βラクタム系薬の中でもっとも広い抗菌スペクト
ルを有し,嫌気性菌も含む各種グラム陽性菌・陰性菌に幅広い抗菌活性を示す。
参考文献
・今日の治療指針2015年版
・医学書院 医学大辞典 第2版
・岩田敏「カルバペネム系薬使用の考えかた」、『小児科診療』、2010、11号(49) 1851
ウイルス学 国試問題
解説
(課題番号30)
26班 11350025
金谷
瑛美
11350053
高梨
碧
11350079 原 由華
11459005
辻本
紗織
26班
30.マイコプラズマ肺炎で正しいのはどれか。
a. 重症肺炎が多い。
b. 50歳代に最も多い。
c. 比較的徐脈を呈することが多い。
d. Gram染色で陰性桿菌が観察される。
e. マクロライド系抗菌薬耐性株が5年前と比較して増加している。
マイコプラズマ肺炎とは・・・
定義:
Mycoplasma pneumoniae の感染によって発症する肺炎
好発年齢:6~12歳の小児 10~30代の若年層
主な症状:頑固な咳嗽と発熱
合併症:中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎など
潜伏期は2~3週間とされ、飛沫で感染する。異型肺炎像を呈す
ること が多い。再感染性がある。
a. 重症肺炎が多い。⇒誤
マイコプラズマ肺炎は異型肺炎である
→定型的な細菌性肺炎と異なり重症にはあまりならない
b. 50歳代に最も多い。⇒誤
好発年齢は6~12歳、10~30代の若年層である
c. 比較的徐脈を呈することが多い。⇒誤
必ずしもそうとは言えない
※比較的除脈:
高体温にも関わらず脈拍の増加がないこと
レジオネラ、腸チフス、クラミジア感染症で引き起こされることが多い
d. Gram染色で陰性桿菌が観察される。⇒誤
Gram染色は細菌の細胞壁(ペプチドグリカン)を染色する
(染色性の違いは細胞壁の構造の違いによる。)
→マイコプラズマは細胞壁をもたないのでGram染色で染色されない
e. マクロライド系抗菌薬耐性株が5年前と比較して増加している。⇒正
近年、マクロライド系抗菌薬に耐性を示すマイコプラズマが分離され
問題になっている
耐性機構:23SrRNA遺伝子(マクロライド系抗菌薬の作用点)の変異が関与
※マクロライド系抗菌薬耐性マイコプラズマによる感染症
→治療効果の減弱による咳嗽などの症状の遷延(重症例は少ない)
≪参考文献≫
・肺炎マイコプラズマ - 厚生労働省-戸山研究庁舎
www.nih.go.jp/niid/images/lab-manual/MycoplasmalPn.pdf
・国立感染症感染症情報センター
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ra/ledionella/392-encyclopedia/503- mycoplasmapneumoniae.html
・今日の治療薬2012 解説と便覧 南江堂
・感染予防医学 授業プリント
27班
第109回医師国家試験
問題48
27班
課題
何故誤嚥性肺炎を起こすのか?
・顕性誤嚥
食事中や嘔吐後の誤嚥
・不顕性誤嚥
睡眠時に本人が意識しないうちに唾
液や分泌物が気管支、肺胞内に流れ
込むことによる誤嚥。
不顕性誤嚥の予防
• 口腔内細菌の除去→口腔ケア
• 胃内容物の逆流抑止→食後2時間は座位を保つ
• ACE阻害薬やシロスタゾール、カプサイシン、半夏厚朴湯の
処方
→ドーパミン、サブスタンスP濃度上昇
→嚥下反射誘起を促進
課題(誤解答)
• b. 食後は「座位」。
• c. 咳を鎮めると逆に誤嚥するリスクが増える。
• d. 向精神薬はドーパミンを抑えるため、嚥下障害が
ひどくなる。
• e. 胃酸分泌を抑制するため、一定の効果は期待
できるが口腔ケアと比べると最良とは言えない。
28班
13
国家試験問題の正答と解説
28班
11250068 中田
11250097 齋藤
11350028 川北
11350081 深澤
13 ヒトヘルペスウイルスによる疾患はどれか。
a.手足口病
b.伝染性紅斑
c.突発性発疹
d.伝染性軟属腫
e.尖圭コンジローマ
a.手足口病―コクサッキーウイルス
b.伝染性紅斑―パルボウイルスB19
c.突発性発疹―ヒトヘルペスウイルス6,7
d.伝染性軟属腫―伝染性軟属腫ウイルス
e.尖圭コンジローマ―ヒトパピローマウイルス
ヒトヘルペスウイルス
ヒトヘルペスウイルスにはHHV-1~8まである
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単純ヘルペスウイルス1型
単純ヘルペスウイルス2型
VZV(水痘・帯状疱疹ウイルス)
EBV
CMV
HHV-6,7
カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス
突発性発疹
• HHV-6または7が原因
• 90パーセント以上が1歳までに感染する
• 突然の発熱があり、3~4日間持続
• 解熱後発疹が出現
• ワクチンがないため予防はできない
http://www.miyakenaika.or.jp/13_medemiru/kodomo_
toppatuhossin.html
参考資料
• http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_28.html
国立感染症研究所 感染所情報センター 突発性発疹
• Clinical manifestations, diagnosis, and treatment of
human herpesvirus 6 infection in adults
• Hand, foot, and mouth disease and herpangina: An
overview
• Clinical manifestations and diagnosis of human
parvovirus B19 infection
• Molluscum contagiosum
• Epidemiology of human papillomavirus infections
29班
29班 第109回医師国家試験問題G5
臨床試験において偶然誤差に関連するのはどれか。
a 症例数
b プラセボ
c 二重盲試験
d 無作為割付
e intention to treat(ITT)
偶然誤差とは
・測定ごとにばらつく誤差のこと
・値はランダムであり測定ごとに異なる
・繰り返し測定することにより測定精度を上げることが可能
⇔系統誤差
<選択肢について>
a)症例数
症例数が多い→偶然誤差の影響が小さくなる
症例数が少ない→偶然誤差の影響が大きくなる
b)プラセボ
プラセボ効果・・・有効成分の入っていない薬(プラセボ)を飲んでも効果が現れる
臨床試験ではプラセボ効果を差し引いて薬を評価する
c)二重盲検法
医師と患者のどちらにも実薬と偽薬の区別がついてない状態で試験を行う
これによりプラセボ効果と観察者バイアスを排除できる
d)無作為割付
無作為に2群に分ける
対象者
e)intention to treat(ITT)
脱落者なども含めて考える
目的治療群
対照群