「トルエン」の分類の根拠

「トルエン」の分類の根拠
物理化学的危険性
1.引火性液体
混合物が液体、かつ、引火点が5℃・初留点が110.63℃であり、「引火点<23℃および初留点>35℃」にあてはまるため、【区分2】に分
類した。
2.その他物理化学的危険性
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健康に対する有害性
3.急性毒性(経口)
CAS No.108-88-3 「区分5」 100%含有。急性毒性(経口)「区分5」の急性毒性変換値は2500である。よって、CAS No.108-88-3の濃
度/急性毒性変換値=100/2500=0.04である。
よって、未知の成分は含まれていない。
未知の成分が全成分の10%以下であるため、次の式に従って急性毒性推定値(ATEmix )を算出する。ATEmix =100/(ΣCi/AETi)
混合物中の急性毒性(経口)の濃度/急性毒性変換値の合計値=0.04。よって、急性毒性推定値=100/(濃度/急性毒性変換値の合計
値)=2500。『2000< 区分5 ≦5000』であるため、【区分5】に分類した。
4.急性毒性(経皮)
CAS No.108-88-3 「区分外」(毒性なし) 100%含有。
よって、未知の成分は含まれていない。
未知の成分が全成分の10%以下であるため、次の式に従って急性毒性推定値(ATEmix )を算出する。ATEmix =100/(ΣCi/AETi)
混合物中の急性毒性推定値=0であり、【区分外】とした。
5.急性毒性(吸入:ガス)
CAS No.108-88-3 「区分外」(毒性なし) 100%含有。
よって、未知の成分は含まれていない。
未知の成分が全成分の10%以下であるため、次の式に従って急性毒性推定値(ATEmix )を算出する。ATEmix =100/(ΣCi/AETi)
この混合物は、「液体」であり、【分類対象外】とした。
6.急性毒性(吸入:蒸気)
CAS No.108-88-3 「区分4」 100%含有。急性毒性(蒸気)「区分4」の急性毒性変換値は11である。よって、CAS No.108-88-3の濃度/
急性毒性変換値=100/11=9.0909である。
よって、未知の成分は含まれていない。
未知の成分が全成分の10%以下であるため、次の式に従って急性毒性推定値(ATEmix )を算出する。ATEmix =100/(ΣCi/AETi)
混合物中の急性毒性(蒸気)の濃度/急性毒性変換値の合計値=9.09。よって、急性毒性推定値=100/(濃度/急性毒性変換値の合計
値)=11。『l0.0< 区分4 ≦20.0』であるため、【区分4】に分類した。
7.急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
CAS No.108-88-3 「分類できない」(未知成分) 100%含有。
よって、未知の成分は全成分の100%含まれている。
未知の成分が全成分の10%を越えるため、次の式に従って急性毒性推定値(ATEmix )を算出する。ATEmix =(100-ΣCunknown)/(Σ
Ci/AETi)
全ての組成物の急性毒性(粉塵/ミスト)の分類区分が「分類できない」であるため、【分類できない】とした。
8.皮膚腐食性/刺激性
CAS No.108-88-3 「区分2」 100%含有
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%。「区分2」に該当する組成物が100%。「区分3」に該当する組成物が0%含まれている。「区
分1」≧5%ではないため、【区分1】には該当しない。「区分1」×10+「区分2」≧10%であることから、【区分2】に分類した。
9.眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
CAS No.108-88-3 「区分2B」 100%含有
混合物には、「眼区分1」に該当する組成物が0%。「皮膚区分1」に該当する組成物が0%。このため「眼区分1+皮膚区分1」は合計で0%。
「眼区分2/2A」に該当する組成物が0%。「眼区分2B」に該当する組成物が100%含まれている。「眼区分1+皮膚区分1」≧3%ではないた
め、【区分1】には該当しない。「(眼区分1+皮膚区分1)×10+眼区分2/2A+眼区分2B」≧10%であるため、【区分2】に分類した。
10.呼吸器感作性又は皮膚感作性
呼吸器感作性
CAS No.108-88-3 「呼吸器感作性:分類できない/皮膚感作性:区分外」 100%含有
全ての組成物の、呼吸器感作性の分類区分が「分類できない」であるため、【分類できない】とした。
皮膚感作性
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%含まれている。「区分1」<0.1%であるため、【区分1】には該当しない。よって、【区分外】とし
た。
11.生殖細胞変異原性
CAS No.108-88-3 「区分外」 100%含有
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%。「区分2」に該当する組成物が0%含まれている。「区分1」<0.1%であるため、【区分1】には
該当しない。「区分2」<1.0%であるため、【区分2】にも該当しない。よって、【区分外】とした。
12.発がん性
CAS No.108-88-3 「区分外」 100%含有
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%。「区分2」に該当する組成物が0%含まれている。「区分1」<0.1%であるため、【区分1】には
該当しない。「区分2」<0.1%であるため、【区分2】にも該当しない。よって、【区分外】とした。
13.生殖毒性
CAS No.108-88-3 「区分1A」 100%含有
混合物には、「区分1」に該当する組成物が100%。「区分2」に該当する組成物が0%含まれている。「区分1」≧0.1%であるため、【区分1】に
分類した。
14.標的臓器/全身毒性(単回暴露)
CAS No.108-88-3 「(区分1)中枢神経系、(区分3)気道刺激性、麻酔作用」 100%含有
標的臓器(単回暴露)中枢神経系「区分1」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分1】に分類した。
標的臓器(単回暴露)麻酔作用「区分1」に該当する組成物の合計値は0%<1.0%であり、【区分1】に該当しない。「区分2」に該当する組成
物の合計値は0%<1.0%であり、【区分2】にも該当しない。「区分3」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分3】に分類した。
標的臓器(単回暴露)気道刺激性「区分1」に該当する組成物の合計値は0%<1.0%であり、【区分1】に該当しない。「区分2」に該当する組
成物の合計値は0%<1.0%であり、【区分2】にも該当しない。「区分3」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分3】に分類し
た。
15.標的臓器/全身毒性(反復暴露)
CAS No.108-88-3 「(区分1)中枢神経系、腎臓、肝臓」 100%含有
標的臓器(反復暴露)中枢神経系「区分1」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分1】に分類した。
標的臓器(反復暴露)肝臓「区分1」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分1】に分類した。
標的臓器(反復暴露)腎臓「区分1」に該当する組成物の合計値は100%≧1.0%であり、【区分1】に分類した。
16.吸引性呼吸器有害性
CAS No.108-88-3 「区分1」 100%含有
混合物には、「区分1」に該当する組成物が100%。「区分2」に該当する組成物が0%含まれている。「区分1」≧0.1%であるため、【区分1】に
分類した。
環境に対する有害性
17.水性環境有害性(急性)
CAS No.108-88-3 「区分2」 100%含有 (EC50(LC50)=3.5mg/L、毒性乗率M=1)
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%。「区分2」に該当する組成物が100%。「区分3」に該当する組成物が0%含まれている。計算
のとおり、急性1×毒性乗数Mの総和=0≦25であり、【区分1】には該当しない。急性1×毒性乗数Mの総和×10+急性2=0+100=
100>25であり、【区分2】に分類した。
18.水性環境有害性(慢性)
CAS No.108-88-3 「区分外」 100%含有 (EC50(LC50)=3.5mg/L、毒性乗率M=1)
混合物には、「区分1」に該当する組成物が0%。「区分2」に該当する組成物が0%。「区分3」に該当する組成物が0%。「区分4」に該当する
組成物が0%含まれている。計算のとおり、慢性1×毒性乗数Mの総和=0≦25であり、【区分1】には該当しない。慢性1×毒性乗数Mの総
和×10+慢性2=0+0=0≦25であり、【区分2】にも該当しない。慢性1×毒性乗数Mの総和×100+慢性2×10+慢性3=0+0+0=0
≦25であり、【区分3】にも該当しない。慢性1+慢性2+慢性3+慢性4=0+0+0+0=0≦25であり、【区分4】にも該当しない。よって、
【区分外】とした。