浄水薬品仕様書

浄水薬品仕様書
(総則)
第1条 納入者が納入する浄水用薬品(三芳水道企業団(以下「企業団」という。
)が
浄水処理に使用する薬品をいう。以下同じ。)の仕様等については,契約書に定める
ことのほか,この仕様書の定めるところによる。
(対象となる浄水用薬品)
第2条 本仕様書を適用する浄水用薬品は,次に掲げる薬品とする。
(1) ポリ塩化アルミニウム
(2) 次亜塩素酸ナトリウム
(3) 水酸化ナトリウム
(4) 硫酸
(5) 粉末活性炭
(品質及び規格)
第3条 浄水用薬品は,
「水道施設の技術的基準を定める省令(平成 12 年厚生省令第 15
号)」 (以下「施設基準」という。 参考 1)に適合したものでなければならない。
2 納入者は,契約期間内において浄水用薬品に係る新たな分析を行った場合は,結果
報告書を速やかに企業団に提出しなければならない。
3 浄水用薬品の規格に関しては,別紙 1 から 6「規格概要書」のとおりとする。
(納入時の検査)
第4条 企業団は,納入の都度,次に掲げる浄水用薬品の検査を行うものとし,納入者
は,当該検査を行うために必要な試料を,無償で提供するものとし,粉末活性炭に
ついては,500g程度,その他の薬品は 500 から 1,000m 程度とする。
(1) 外観検査
(2) 比重検査(粉末活性炭は除く)
(3) 異物の有無
2 納入者は,前項の検査により浄水用薬品の品質が不適と判断された場合は,当該浄
水用薬品を納入することができない。
3 納入者は,前項の規定により浄水用薬品を納入することができなくなったときは,
直ちに新たな浄水用薬品の納入のための措置をとらなければならない。この場合に
おいて,不適と判断された浄水用薬品の回収に要する費用及び新たな浄水用薬品の
納入に要する費用はいずれも納入者の負担とする。
(不定期の検査)
第5条 企業団は,必要と認めたときは浄水薬品が施設基準に適合しているかどうかの
検査を行うことができるものとし,納入者は,企業団に対し,第4条に定める必要
な試料を第4条の検査とは別に無償で提供するものとする。
2 前項の検査は,1 年につき 2 回を超えて行わないものとする。ただし,当該検査の
結果が,施設基準に不適合であったときは,この限りではない。
3 納入者は,第 1 項の検査の結果が,施設基準に不適合であったときは,直ちに納入
した浄水薬品の回収を行い,新たな浄水用薬品の納入のための措置をとらなければ
ならない。この場合において,納入者が,回収する浄水用薬品の量は,納入した薬
品から企業団が消費した量を差し引いた量とし,当該回収に要する費用及び新たな
浄水用薬品の納入に要する費用は,いずれも納入者の負担とする。
4 納入者は,施設基準に不適合な浄水用薬品を起因として企業団に損害が生じた場合
は,その損害の範囲内で賠償責任を負うものとする。
(品質管理)
第6条 浄水用薬品の品質管理は,所有権移転が完了するまで納入者が行うものとする。
(納入及び納期)
第7条 納入者は,浄水用薬品の納入に当たっては,企業団の指定する場所,日時及び
数量により適切な方法で納入するものとし,納入者の責めに帰す事由により,企業
団に損害を与えた場合は,その損害に対し賠償責任を負うものとする。
(提出書類)
第8条 納入者は,納入の都度次に掲げる書類を提出するものとする。
(1) 計量票
(2) 納品書
(3) 納入品分析表
2 企業団は,第 4 条又は第 5 条の規定による検査の結果,浄水用薬品が不適と判断し
たときは,必要に応じて前項に掲げる書類以外の書類の提出を求めることができる
ものとし,納入者は,可能な範囲において誠実にこれに応ずるものとする。
(計量)
第9条 計量器は,計量法に基づく計量証明事業者の計量証明を受けたものとし,証明
に係る費用は、納入者が負担するものとする。
(運搬車)
第10条 納入者が使用する運搬車は,各種水道用薬品のうち一種類の輸送のみに限定
された車両を使用し,コンプレッサー設備を備えた方式のものとする。
2 納入者は,運搬車へ浄水用薬品を積込む際は,運搬車のタンク内に異物が無いこと
を確認するものとし,タンク内の浄水用薬品に異常があった場合は,タンク内の洗
浄等必要な措置を行うものとする。
(補則)
第11条 その他,本仕様書に定めのない事項は,規格概要書の定めによる。
2 本仕様書に疑義が生じた場合又は本仕様書に記載のない事項が生じた場合は,企業
団と納入者の協議のうえ定めるものとする。
別紙4
規 格 概 要 書
薬
品
名
水酸化ナトリウム
(液体苛性ソーダ)
JWWA-K-122:2005認証品に準ずる25%濃度溶液及びJIS規格48%(液状)
規
格
最 大 注 入 率
納 入 方 法
水道施設の技術的基準を定める省令(平成12年2月23日厚生省令第15
号)第1条第1項第16号別表第1を満たすこと。
100mg/ (48%溶液換算値)
ローリー車で納入
※納入時の濃度は25%とすること。
年間予定使用量
※
1
241,000 kg
納
平成27年4月1日~平成28年3月31日
納
入
入
期
場
間
所
増間浄水場
(南房総市増間523番地)
貯留槽5
×1槽
山本浄水場
(館山市山本540番地)
貯留槽5
×2槽
※1 予定使用量は目安であり、この使用量を保証するものではない。
・ 注文量は、5,000kg/回を予定している。
・ 上記納入場所複数へ搬入を依頼する場合がある。
・各施設地図
①
②
③
④
⑤
①
②
③
④
⑤
増間浄水場
宮本配水場
山本浄水場
作名浄水場
出野尾配水場
PAC
○
○
次亜 NaOH25% 硫酸75% 粉末活性炭
○
○
○
○
○※1
○
○
○
○
○
※1 夏期は次亜塩素酸ナトリウム(有効
塩素6%)を納入予定。
硫酸銅
○
○
参考1
水道施設の技術的基準を定める省令(平成12年2月23日厚生省令第15号)別表第1
評 価 項 目
カドミウム及びその化合物
水銀及びその化合物
セレン及びその化合物
鉛及びその化合物
砒素及びその化合物
六価クロム化合物
シアン化物イオン及び塩化シアン
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
ほう素及びその化合物
四塩化炭素
1,4-ジオキサン
1,2-ジクロロエタン
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン
ジクロロメタン
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン
ベンゼン
臭素酸
亜鉛及びその化合物
鉄及びその化合物
銅及びその化合物
マンガン及びその化合物
陰イオン界面活性剤
非イオン界面活性剤
フェノール類(フェノール量に換算して)
有機物(全有機炭素(TOC)の量)
味
臭気
色度
ニッケル及びその化合物
アンチモン及びその化合物
モリブデン及びその化合物
ウラン及びその化合物
バリウム及びその化合物
銀及びその化合物
アクリルアミド
二酸化塩素
亜塩素酸
塩素酸
評価基準値
(下記の数値以下であること)
0.0003mg/l
0.00005mg/l
0.001mg/l
0.001mg/l
0.001mg/l
0.005mg/l
0.001mg/l
1.0mg/l
0.1mg/l
0.0002 mg/l
0.005mg/l
0.0004mg/l
0.004mg/l
0.002mg/l
0.001mg/l
0.001mg/l
0.001mg/l
0.005mg/l
0.1mg/l
0.03mg/l
0.1mg/l
0.005mg/l
0.02mg/l
0.005mg/l
0.0005mg/l
0.3mg/l
異常でないこと
異常でないこと
0.5度
0.001mg/l
0.0015mg/l
0.007mg/l
0.0002mg/l
0.07mg/l
0.01mg/l
0.00005mg/l
0.6mg/l
0.6mg/l
0.4mg/l
参考2
水道用薬品の評価のための試験方法ガイドラインの改正について
(平成17年3月30日健水発第0330004号)
参考資料表2 水道用薬品の注入率の設定例
薬品名
液体硫酸アルミニウム *1
固形硫酸アルミニウム *2
ポリ塩化アルミニウム *3
水酸化ナトリウム *4
炭酸ナトリウム
水酸化カルシウム
硫酸
次亜塩素酸ナトリウム *5
高度さらし粉
粉末活性炭 *6
ケイ酸ナトリウム
塩酸
液化塩素
硫酸銅
過マンガン酸カリウム
塩化第二鉄
ポリアクリルアミド
設定最大注入率
(例)(mg/l)
実績最大注入率
(mg/l)
最大許容量注入率
(mg/l)
問題となる項目
200
200
300
100
100
100
50
100
20
100
20
50
50
2
10
300
1
130
240
360
52
80
55
50
92
30
0.25
-
333
200
333
500
500
100
125
250
-
マンガン
マンガン
マンガン
水銀
水銀
クロム
水銀
水銀
-
注: ここで示した設定最大注入率(例)はあくまで参考例であり、実際の最大注入率の
設定については、水道事業者等が薬品の使用状況を踏まえ設定すべきものである。
*1 酸化アルミニウム8%溶液に換算した値
*2 酸化アルミニウム15%溶液に換算した値
*3 酸化アルミニウム10%溶液に換算した値
*4 45%溶液換算した値
*5 有効塩素10%溶液に換算した値
*6 水分50%の粉末活性炭に換算した値