15 Apr., 2015 固体・流体の科学 (金属) 宿題解答 [宿題] ある円筒形の供試体に,応力範囲 2σ0 で繰り返し荷重を加えて疲労試験を実施したとこ ろ,応力範囲と疲労寿命の間に,両対数紙上で,図のような結果を得た.このとき,以下の問 に答えなさい. 1. この材料の弾性係数が 200 GPa,円筒の高さ,直径がそれぞれ,40 mm,20 mm である とき,応力が 400 MPa となるように (引張り方向に) 荷重をかけると,その荷重の大きさ はいくらか.また,このとき,供試体は何 mm 伸びるか. 以下,供試体の高さを h[m],直径を d[m],断面積を a[m2 ],荷重を P [N],応力を σ[Pa], ( )2 d =π× ひずみを ε,弾性係数を E[Pa],供試体の伸びを ∆h[m] とすると,a = π × 2 (1.0 × 10−2 )2 m2 = 3.14 × 10−4 m2 ,P = aσ = 3.14 × 10−4 m2 × 4.0 × 108 Pa = 1.26 × 105 N. σ 400 × 106 Pa このとき,∆h = hε = h = 4 × 10−2 m × = 8 × 10−5 m = 8 × 10−2 mm. E 200 × 109 Pa 2. 応力範囲 400 MPa で,1.8 × 105 回載荷した後,応力範囲 600 MPa で 1.1 × 10 4 回載荷 した.この後,さらに応力範囲 300 MPa で載荷するとき,およそ後何回の載荷で供試体 は疲労破壊すると考えられるか. ただし,この条件での疲労試験には,Miner 則 (線形被害測) が成り立つものとし,また, 応力範囲 300 MPa,400 MPa,600 MPa で載荷し続けたときの疲労寿命は,図から,そ れぞれ,1.2 × 106 回,3.6 × 105 回,4.4 × 104 回であるとする. 応力範囲が 300MPa,400MPa,600MPa のときの 1 回の載荷における疲労被害をそれぞれ d300 ,d400 ,d600 ,応力範囲が 400MPa,600MPa のときの実際の載荷回数をそれぞれ n400 , n600 とすると,この供試体の受けた合計の疲労被害 dt は, dt = n400 × d400 + n600 × d600 = よって,さらに応力範囲 300MPa で, 1.8 × 105 1.1 × 104 + = 0.75 3.6 × 105 4.4 × 104 1 − dt = 0.25 × 1.2 × 106 = 3 × 105 回載荷できる. d300
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