オリエンテーション 現代の教育改革の動向と教育課程の意義についての

授業科目区分
共通基礎科目
開設コース
全コース
授 業 科 目 名 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 A
(英 文 名) ( Specialized Theory and Practice in Curriculum Development A )
単
位 2単位
關
浩和
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び ○教育課程の意義及び編成原理と類型など教育課程に関する基本的事項を理解する。
期待される学習 ○学習指導要領の歴史的変遷と主な特徴を把握し,新時代における特色あるカリキュラ
効果
ムマネジメントの理論と効果的な展開力を身に付ける。
近年の教育改革では,特色ある学校づくりが求められるようになっている。特色ある
学校づくりの上で核となるのが,教育の内容及び方法の選択・組織に関わる教育課程で
ある。教育課程は,学校教育における最も重要な要素であり,それをどのように編成し,
展開していくかが学校教育の主要なテーマである。受講生は,勤務校の実態に即して,
そこに抱える問題や課題を明確にして,新しい学校教育の展開と特色あるカリキュラム
づくりができるようになることを目指している。
授 業 の 内 容
第1回
オリエンテーション
現代の教育改革の動向と教育課程の意義についての15回の授業内容の概
略と進め方,準備物等の説明を行う。
教育課程(カリキュラム)の意義
教育課程は,教育基本法や学校教育法,学校教育法施行規則,学習指導要
領などに基づいて編成されていることや,「学問中心主義」と「子ども中心主
義」という教育課程の編成原理についてケーススタディを行う。
第2回
国家主義教育課程の成立過程
文明開化の欧化主義と復古的儒教主義との間で揺れていた日本の教育が,
天皇制国家主義教育の確立に至った経緯を概観する。
第3回
大正期新教育運動によるカリキュラム改革
大正デモクラシーの時代の風潮の中で,子どもの個性や自主性の尊重を旗
印として起こった大正自由教育を概観する。
第4回
戦後「新教育」のカリキュラム改革
中央集権的で画一的な教育編成を改め,アメリカの進歩主義教育思想に基
づく教育課程編成論を概観する。
第5回
学習指導要領の変遷①(児童中心主義・経験主義の時代)
学習指導要領の変遷を4期に分けて,学習指導要領が改訂されたそれぞれ
の時代の社会的背景を探りながら,我が国の学習指導要領変遷及び特徴,課
題を明らかにする。
第6回
第7回
第8回
第9回
第10回
第11回
第12回
第13回
第14回
第15回
学習指導要領の変遷②(学問中心主義・系統主義の時代)
受講生は,校種別・教科別に学習グループを編成し,ワークショップによ
り,我が国の学習指導要領の特徴と課題を明らかにする。
学習指導要領の変遷③(ゆとり教育の時代)
受講生は,各グループでの分析結果を発表し,全体でディスカッションを
して,情報の共有化を図る。また,学習指導要領の歴史的変遷を読み解き,
ワークショップにより特徴と課題を明らかにする。
学習指導要領の変遷④(PISA型学力・言語力重視の時代)
平成 20 年版学習指導要領を取り上げ,「確かな学力」をベースにした「生
きる力の育成」を打ち出した学習指導要領とその背景についてディスカッシ
ョンで明らかにする。
教育課程(カリキュラム)の類型
教育課程の構造(領域論)と教育課程編成の主体(組織論)の視点から教育課
程を類型する。さらに,教育課程を編成する際の教育条件についてワークシ
ョップによって要素を抽出する。
領域論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際
領域論による特色あるカリキュラムとして,代表的な三層四領域のカリキ
ュラム及び教育の現代化における具体的な実践事例を手がかりに,カリキュ
ラムづくりの基礎理論について,ケーススタディを実施する。
組織論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際①
R-PDCAサイクルによるカリキュラム・マネジメントを基本的事項を
理解し,学校の組織と文化をよりよいものに変えていく組織論による手法と
学校改善のための5つのアプローチについて,具体的なケーススタディを実
施する。
組織論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際②
学校の教育目標・方針・理念に向かって取り組んでいこうとする教育活動
と学校経営の全体構造図であるグランド・デザインの手法を学び,具体的な
ケース・スタディを実施する。
特色あるカリキュラムの開発と評価①
受講生を勤務校の実態(校種別・規模・地域性等)で学習グループ編成を行
い,地域の特性や保護者のニーズ,子どもの特性,学校の教育課題などを視
点にした自校の特色あるカリキュラムを分析した上で,改善モデルとして開
発する。
特色あるカリキュラムの開発と評価②
開発された特色あるカリキュラムについてプレゼンテーションを行い,事
例研究から抽出されたカリキュラムの課題を克服する方策について全体でデ
ィスカッションする。
教育課程の評価的研究と総括
講義全体を振り返り,残された疑問点に関する質疑応答とディスカッショ
ン,及びまとめを行い,カリキュラム・マネジメント研究の重要性を理解す
る。
テキスト,教材, 〇關浩和『特色あるカリキュラムづくりの理論と実際』兵庫教育大学教職大学院研
究・連携推進センター(2013年3月発行)
参考図書等
〇上記以外は,講義中,その都度紹介する。
成績評価の方法 ○教育課程の意義と編成原理を理解し,全国にある特色あるカリキュラムを分析し,類
と採点基準
型をすることができる。
・ワークショップへの参加及び発表内容で評価する。(3割)
○学習指導要領の歴史的変遷と主な特徴を把握し,勤務校の実態に即した特色あるカリ
キュラムマネジメントの理論と効果的な展開力を身に付けることができる。
・最終報告書で評価する。(3割)
○ワークショップやプレゼンテーション等の活動に,積極的に参加することができる。
・出席状況(2割)と参加態度(2割)で評価する。
事前事後学修 〇各自,テキストを読み,ポイントをまとめて,次の講義に臨めるようにする。
そ
の
他
〇講義で多くの参考資料を配布するのでファイルを用意すること。
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース
全コース
授 業 科 目 名 特色あるカリキュラムづくりの理論と実際 B
(英 文 名)( Specialized Theory and Practice in Curriculum Development B )
単
位 2単位
關
浩和
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び ○教育課程の意義及び編成原理と類型など教育課程に関する基本的事項を理解する。
期待される学習 ○学習指導要領の歴史的変遷と主な特徴を把握し,新時代における特色あるカリキュラ
効果
ムマネジメントの理論と効果的な展開を考える。
近年の教育改革では,特色ある学校づくりが求められるようになっている。特色ある
学校づくりの上で核となるのが,教育の内容及び方法の選択・組織に関わる教育課程で
ある。学校現場の経験のない受講生は,教育課程が,学校教育における最も重要な要素
であり,それをどのように編成し,展開していくかを認識できることが重要である。我
が国の教育課程の基準としての学習指導要領の歴史的変遷を実践的視点からその諸理
論を概観して,今日の教育改革や教育課程改革を理解し,そこに潜む問題や課題を把握
し,新しい学校教育の展開と特色あるカリキュラムづくりができるようになることを目
指している。
授 業 の 内 容
第1回
オリエンテーション
現代の教育改革の動向と教育課程の意義についての15回の授業内容の概
略と進め方,準備物等の説明を行う。受講生は,校種別あるいは教科別に学
習グループを編成する。
第2回
教育課程の編成原理
教育課程は,教育基本法や学校教育法,学校教育法施行規則,学習指導要
領などに基づいて編成されていることや,「学問中心主義」と「子ども中心
主義」という教育課程の編成原理についてケーススタディを行う。
第3回
教育課程の類型
教育課程は,生活能力課程,基礎的学力課程,発展的学力課程の三層構造
であることを理解し,我が国の学習指導要領の特徴と課題についてワークシ
ョップを行い,グループでディスカッションにより課題を明らかにする。
第4回
学習指導要領に見る教育課程の変遷①
経験主義による教育内容の改造を図った昭和22・26年版学習指導要領につ
いて教育内容を把握した上で,各グループで分析結果をプレゼンテーション
して,全体での情報の共有化を図るとともに,教育課程編成のねらいを明ら
かにする。
第5回
学習指導要領に見る教育課程の変遷②
系統主義による教育内容の改革を図った昭和33年版学習指導要領から「教
育内容の現代化」を図った昭和43年版学習指導要領の歴史的変遷について社
会的背景を基に読み解き,特徴と課題をワークショップで明らかにする。
第6回
学習指導要領に見る教育課程の変遷③
現代化カリキュラムは過密という批判の中からゆとりカリキュラムとなっ
た昭和52年版学習指導要領から「生きる力」と「ゆとり」を打ち出した平成
10年版学習指導要領までの歴史的変遷を理解し,特徴と課題をワークショッ
プで明らかにする。
第7回
学習指導要領に見る教育課程の変遷④
「最低基準性」を打ち出した学習指導要領の一部改訂の動向とその背景に
ついてケーススタディにより明らかにする。さらに,平成20年版学習指導要
領を取り上げ,「確かな学力」をベースにした「生きる力の育成」を打ち出
した学習指導要領とその背景についてディスカッションで明らかにする。
第8回
領域論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際①
教育課程の構造(領域論)と教育課程編成の主体(組織論)の視点から教育課
程を類型する。さらに,教育課程を編成する際の教育条件についてケースス
タディによって要素を抽出する。
第9回
領域論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際②
受講生は,各グループでの特色あるカリキュラムについての分析結果をプ
レゼンテーションして,全体での情報の共有化を図る。
第10回
組織論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際①
受講生は,教科別の学習グループ編成により,地域の特性や保護者のニー
ズ,子どもの特性,学校の教育課題などを視点とした特色あるカリキュラム
を実施している学校の情報についてインターネットを活用して収集をする。
第11回
組織論による特色あるカリキュラムづくりの理論と実際②
受講生は,グループでの分析結果をプレゼンテーションして,全体で情報
の共有化を図る。また,どのグループにも共通する点や研究課題に固有な点
などがあるか全体でディスカッションをする。
第12回
特色あるカリキュラムの開発と評価
事例研究から抽出されたカリキュラム開発に向けた課題や教科別にグルー
プを編成し,課題をロールプレイしながら,克服するための特色あるカリキ
ュラム開発を行う。
第13回
教育課程の評価的研究①
開発された特色あるカリキュラムについてプレゼンテーションを行い,ケ
ーススタディから抽出されたカリキュラムの課題を克服する方策についてロ
ールプレイによって明らかにする。
第14回
教育課程の評価的研究②
前回に引き続き,開発された特色あるカリキュラムについてプレゼンテー
ションを行い,ケーススタディから抽出されたカリキュラムの課題を克服す
る方策についてロールプレイによって明らかにする。
第15回
総括
講義全体を振り返り,残された疑問点に関する質疑応答とディスカッショ
ン,及びまとめを行い,カリキュラムマネジメント研究の重要性を認識する。
テキスト,教材,〇關浩和『特色あるカリキュラムづくりの理論と実際』兵庫教育大学教職大学院研
参考図書等
究・連携推進センター(2013年3月発行)
〇上記以外は,講義中,その都度紹介する。
成績評価の方法 ○教育課程の意義と編成原理を理解し,全国にある特色あるカリキュラムを分析し,類
と採点基準
型をすることができる。
・ワークショップへの参加及び発表内容で評価する。(3割)
○学習指導要領の歴史的変遷と主な特徴を把握し,特色あるカリキュラムマネジメント
の理論と効果的な展開力を身に付けることができる。
・最終報告書で評価する。(3割)
○ワークショップやプレゼンテーション等の活動に,積極的に参加することができる。
・出席状況(2割)と参加態度(2割)で評価する。
事前事後学修 〇各自,テキストを読み,ポイントをまとめて,次の講義に臨めるようにする。
そ
の
他
〇講義で多くの参考資料を配布するのでファイルを用意すること。
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース
全コース
授 業 科 目 名 授業の指導計画と教材研究の演習 A
(英 文 名) ( Seminar in Lesson Planning and Teaching Materials Analysis A )
単
位 2単位
米田 豊
淀澤勝治
山本智一
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
期待される学習
効果
1 教科・道徳・特別活動・総合的学習における学習指導構想と学習指導案作成の理
論を、講義をとおして習得する。(講義)
2 1で習得した理論をもとにして、現任校での学習指導案を分析し、その成果と課
題を発表することをとおして、授業の構想力と分析力を習得する。(学校における
実践経験の報告及び考察、分析の演習)
3 各自の研究テーマに応じた教科・道徳・特別活動・総合的学習における教材研究・
教材開発を行い、その授業モデルを学習指導案の形で明示し、理論に対応した分析
視点を設けた自己評価・相互評価を行う。(学校における実践経験の報告及び考察、
分析をふまえたモデル作成の演習)
※
この授業では、教科・道徳・特別活動・総合的学習における学習指導構想と指導案
作成の理論を習得し、それぞれの授業モデルを学習指導案として明示できる資質と能
力を身に付けることが期待される。
授 業 の 内 容
1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(1)
オリエンテーション
戦後教育課程の変遷と授業について講義する。
第1回
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(1)
環境学習と総合的学習の時間の特性についてイントロダクションを行う。思
考を可視化し、表現活動を支援するプローブ(探り針)について概説する。児童
第2回 が身の回りの「自然環境」をどのように捉えているのかを理解するために、子ど
もの認識状況を探る手法として、単語連想法、運勢ライン法、面接法などを紹介
する。
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(2)
児童の表現を促す手法として、スケッチや写真を用いた指導法について解説す
第3回 る。観察の理論負荷性や言語活動の充実を加味した指導のポイントについて、地
域の素材「六甲山の自然環境」について、各自が観察活動を行いながら理解でき
るようにする。
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(3)
思考を可視化し、表現活動を支援するプローブ(探り針)のうち、概念地図法
第4回 について解説し演習を行う。環境問題の教材化として、「地球温暖化」をめぐる
学習素材の構造を概念地図によって構造化・可視化する。
ノートパソコンを準備できる人は、持参してください。
2 環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(4)
「地球温暖化」について学習素材を構造化した概念地図を交流する。単元にお
第5回 ける学習活動を想定し、教材観・児童観・指導観として具体化する活動を通して、
指導案作成の理論を理解する。
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(5)
総合的な学習と生活科、教科との関連について、成立の背景や共通点・相違点
第6回
を概観する。教科としては、具体的に「エネルギー資源問題」を例にとり、理科
の電気の単元内容との関連を解説する。
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(6)
総合学習や教科の学習で児童の討論を支援するアーギュメントについて解説
第7回 する。主張・証拠・理由付けを基本的な構造として、相手を説得する論証の指導
法を紹介する。
2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(7)
これまでに習得した内容をもとに、
現任校で実践可能な総合的学習の時間の単
第8回
元構想レポートを作成する。
1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(2)
教科における学習指導構想の理論について、探究Ⅰ・探究Ⅱの授業構成理論
第9回
をもとにして講義する。
1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(3)
教科における学習指導案作成について、目標論と授業仮説の理論を中心に講
第10回
義する。
3
道徳教育の目標と『道徳の時間』の目標
道徳教育の目標である道徳的実践と『道徳の時間』の目標である道徳的実践
第11回 力の育成について、道徳性とは何か、補充・深化・統合とは何か、道徳教育の
要としての『道徳の時間』の意義づけとは何か具体的に解説をする。
3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(1)
道徳における学習理論の内『価値の内面化』について理論的説明を加えると
第12回
ともに実際的展開例についても例示しながら解説をする。
3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(2)
道徳における学習理論の内『価値の明確化』について理論的説明を加えると
第13回
ともに実際的展開例についても例示しながら解説をする。
3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(3)
道徳における学習理論のうち、「道徳発達段階論に依拠した道徳学習」につい
第14回
て理論的説明を加えるとともに、実際的展開例について例示しながら解説する。
1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(4)
言語力、習得・活用・探究、思考・判断・表現の視点から学習指導構想と学
第15回 習指導案作成の理論について講義する。
本授業のまとめを行う。
岩田一彦『社会科固有の授業理論 総合的学習との関係を明確にする視点』
テキスト,教材,
明治図書 2001.10.
参考図書等
岩田一彦・米田豊編著『「言語力」をつける社会科授業モデル小学校編』
明治図書 2008.03
岩田一彦・米田豊編著『「言語力」をつける社会科授業モデル中学校編』
明治図書 2009.09
米田豊編著『「習得・活用・探究」の社会科授業&評価問題プラン』
明治図書 2011.06
文部科学省『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』 2008.08.
成績評価の方法 成績評価の方法
1 「言語力」の育成の視点から、任意の学習指導案を分析、検討した課外レポート
と採点基準
で評価する。
2 「習得・活用・探究」の視点から、任意の学習指導案を分析、検討した課外レポ
ートで評価する。
3 習得した授業構成理論を活用して、各自の問題意識によって作成した道徳の学習
指導案の課外レポートで評価する。
4 習得した理論を活用して、各自の問題意識によって作成した総合的学習のカリキ
ュラムの課外レポートで評価する。
到達目標
1 習得した理論をもとにした教科における現任校の学習指導案を分析した課外レ
ポートが作成できる。
2 習得した理論をもとにした道徳における学習指導案を課外レポートとして作成
できる。
3 習得した理論をもとにした総合的学習におけるカリキュラムを課外レポートと
して作成できる。
採点基準
1 40%
事前事後学習
2 30%
3 30%
各自の教科・道徳・特別活動・総合的学習の指導案や実践記録を集める。なければ、
任意のものを集める。
課外で、それぞれの指導案を改善するプランを作成する。
そ
の
他
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース
全コース
授 業 科 目 名 授業の指導計画と教材研究の演習 B
(英 文 名) ( Seminar in Lesson Planning and Teaching Materials Analysis B )
単
位 2単位
米田 豊
淀澤勝治
山本智一
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び 1 教科・道徳・特別活動・総合的学習における学習指導構想と学習指導案作成の理論
期待される学習
を、講義をとおして習得する。(講義)
効果
2 1で習得した理論をもとに、任意の学習指導案の分析、新たな学習指導案やカリキ
ュラムの作成をとおして、授業の構想力と分析力を習得する。(学校における実践経
験の報告及び考察、分析の演習、分析をふまえたモデル作成の演習)
※
授 業 の 内 容
この授業では、教科・道徳・特別活動・総合的学習における学習指導構想と指導
案作成の理論を習得し、それぞれの授業モデルを学習指導案として明示できる資質
と能力を身に付けることが期待される。
第1回 1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(1)
オリエンテーション
戦後教育課程の変遷と授業について講義する。
第2回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(1)
環境学習と総合的学習の時間の特性についてイントロダクションを行う。思
考を可視化し、表現活動を支援するプローブ(探り針)について概説する。児
童が身の回りの「自然環境」をどのように捉えているのかを理解するために、
子どもの認識状況を探る手法として、単語連想法、運勢ライン法、面接法など
を紹介する。
第3回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(2)
児童の表現を促す手法として、スケッチや写真を用いた指導法について解説
する。観察の理論負荷性や言語活動の充実を加味した指導のポイントについて、
地域の素材「六甲山の自然環境」について、各自が観察活動を行いながら理解
できるようにする。
第4回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(3)
思考を可視化し、表現活動を支援するプローブ(探り針)のうち、概念地図
法について解説し演習を行う。環境問題の教材化として、「地球温暖化」をめ
ぐる学習素材の構造を概念地図によって構造化・可視化する。
ノートパソコンを準備できる人は、持参してください。
第5回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(4)
「地球温暖化」について学習素材を構造化した概念地図を交流する。単元に
おける学習活動を想定し、教材観・児童観・指導観として具体化する活動を通
して、指導案作成の理論を理解する。
第6回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(5)
総合的な学習と生活科、教科との関連について、成立の背景や共通点・相違
点を概観する。教科としては、具体的に「エネルギー資源問題」を例にとり、
理科の電気の単元内容との関連を解説する。
第7回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(6)
総合学習や教科の学習で児童の討論を支援するアーギュメントについて解説
する。主張・証拠・理由付けを基本的な構造として、相手を説得する論証の指
導法を紹介する。
第8回 2
環境学習(総合・教科)における学習指導構想と学習指導案作成の理論(7)
これまでに習得した内容をもとに、実習校で実践可能な総合的学習の時間の
単元構想レポートを作成する。
第9回 1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(2)
教科における学習指導構想の理論について、探究Ⅰ・探究Ⅱの授業構成理論
をもとにして講義する。
第10回 1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(3)
教科における学習指導案作成について、目標論と授業仮説の理論を中心に講
義する。
第11回 3
道徳教育の目標と『道徳の時間』の目標
道徳教育の目標である道徳的実践と『道徳の時間』の目標である道徳的実践
力の育成について、道徳性とは何か、補充・深化・統合とは何か、道徳教育の
要としての『道徳の時間』の意義づけとは何か具体的に解説をする。
第12回 3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(1)
道徳における学習理論の内『価値の内面化』について理論的説明を加えると
ともに実際的展開例についても例示しながら解説をする。
第13回 3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(2)
道徳における学習理論の内『価値の明確化』について理論的説明を加えると
ともに実際的展開例についても例示しながら解説をする。
第14回 3
道徳における学習構想と学習指導案作成の理論(3)
道徳における学習理論のうち、「道徳発達段階論に依拠した道徳学習」につ
いて理論的説明を加えるとともに、実際的展開例について例示しながら解説す
る。
第15回 1
教科における学習指導構想と学習指導案作成の理論(4)
言語力、習得・活用・探究、思考・判断・表現の視点から、学習指導構想と
学習指導案作成の理論について講義する。
本授業のまとめを行う。
岩田一彦『社会科固有の授業理論 総合的学習との関係を明確にする視点』
テキスト,教材,
明治図書 2001.10.
参考図書等
岩田一彦・米田豊編著『「言語力」をつける社会科授業モデル小学校編』
明治図書 2008.03
岩田一彦・米田豊編著『「言語力」をつける社会科授業モデル中学校編』
明治図書 2009.09
米田豊編著『「習得・活用・探究」の社会科授業&評価問題プラン』
明治図書 2011.06
文部科学省『小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編』 2008.08.
成績評価の方法 成績評価の方法
と採点基準
1 「言語力」の育成の視点から、任意の学習指導案を分析、検討した課外レポート
で評価する。
2 「習得・活用・探究」の視点から、任意の学習指導案を分析、検討した課外レポ
ートで評価する。
3 習得した授業構成理論を活用して、各自の問題意識によって作成した道徳の学習
指導案の課外レポートで評価する。
4 習得した理論を活用して、各自の問題意識によって作成した総合的学習のカリキ
ュラムの課外レポートで評価する。
到達目標
1 習得した理論をもとにした教科における任意の学習指導案を分析した課外レポ
ートが作成できる。
2 習得した理論をもとにした道徳における学習指導案を課外レポートとして作成
できる。
3 習得した理論をもとにした総合的学習におけるカリキュラムを課外レポートと
して作成できる。
採点基準
1 40%
事前事後学習
2 30%
3 30%
教科・道徳・特別活動・総合的学習の任意の指導案や実践記録を集める。
課外で、それぞれの指導案や実践を改善するプランを作成する。
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 授業での学習支援と指導法に関する事例分析 A
(英 文 名)( Case Study on Educational Methods and Support in Class A)
単
位 2単位
長澤憲保
吉水裕也
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び 確かな学力の形成を促すためには,各教科領域の目標・内容に即して創意・工夫された
期待される学習 授業の構成・展開と多様な学習者の条件・状況に応じた高度な学習指導の方法・技術とが
効果
統一的に結合して成立することが必要である。
この科目の目標は,○各教科領域に共通の授業構成・展開の原則と多様な学習者の条件・
状況に応じた高度な学習指導の方法・技術のあり方を理解すること,○具体的な授業実践
の事例分析を通して,授業の計画・立案,授業の構成・展開等に関する改善・工夫と指導・
助言のための基礎を修得することである。
共通科目として,この科目に期待される学習効果は,○学力形成と人格形成との効果的
な教育的作用の成立と,○児童・生徒1人ひとりが主体的に学習参加しかかわり合い高め
合う効果的な教授=学習活動の成立のために,新たな授業観としての授業の構成・展開の
原則,授業構想づくりの枠組み(パラダイム)の共有化を図ることである。
授 業 の 内 容
第1回
○オリエンテーション
Ⅰ.授業分析のための枠組み整理1
(1)授業づくりのタクティクスからみた分析枠組み
これまでの授業構想づくりの原則を整理し,学習支援と指導法の事例分析
を行うための分析枠組みを整理する。特に,授業設計のために必要な戦略面
に関する分析枠組みを整理する。
第2回
Ⅰ.授業分析演習1
(2)事例分析のための枠組みを用いた授業分析演習
設定した分析枠組みを用いて,受講生が行う模擬授業を分析する演習を行
う。この演習を通して,設定した分析枠組みの修正を行う。
第3回
Ⅱ.授業分析のための枠組み整理2
(1)知識の構造化を視点にした分析枠組み
知る,わかる,考える,を峻別した探究型授業の実践例を事例として,学
習支援のストラテジーに関する事例分析演習を行う。
第4回
Ⅱ. 授業分析演習2
(2)知識の構造化を視点にした事例分析演習2
知る,わかる,考える,を峻別した探究型授業の実践例を事例として,学習
支援のストラテジーに関する事例分析演習を行う。
第5回
第6回
第7回
Ⅲ.授業分析のための枠組み整理3
討論の指導法の中でも,討論の構造を単純化するためのディベートを取り
上げ,その指導上の留意点を整理し,討論授業分析の枠組みを整理する。
Ⅲ.授業分析のための枠組み整理3
前回に引き続き,討論の指導法の中でも,討論の構造を単純化するための
ディベートを取り上げ,その指導上の留意点を整理し,討論授業分析の枠組
みを整理する。
Ⅲ.授業分析演習3
複数の資料を用いた討論授業の実践例を事例として,知識とコンピテンシ
ーの関係からの授業分析演習を行う。
第8回
Ⅳ.授業観の変遷
(1)明治期から現在までの授業観の変遷について①
明治期から現在に至るまでの,代表的な教授案や学習指導案の事例を取り
上げ,それぞれの変遷に関わる時代背景や教授理論,学習理論に基づく授業
観について比較・分析しながら考える。
第9回
Ⅳ.授業観の変遷
(2)明治期から現在までの授業観の変遷について②
明治期から現在に至るまでの,特色ある教授案や学習指導案の事例を取り
上げ,そこに込められた学習活動や授業のあり方に関する教育学的な特性に
ついて比較・分析しながら考える。
第10回
Ⅴ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(1)学力観と授業観の変遷
意図的・計画的に取り組まれる学校教育では、その背景となる学力観や授
業観等のあり方によって、児童・生徒の学力形成と人格形成に多様な影響を
与えるが、典型的な幾つかの学力観とその特徴について、授業観の変遷とも
関連づけてマクロな視点から考える。
第11回
Ⅴ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(2)学習観の変革―新しい学習理論と学び合う関係づくり―
学習観の転換に伴い、学習活動に対する指導・支援のあり方も転換を迫ら
れてきたが、特に確かな学力形成をめざしながら、主体的学習活動への問題
意識と探究・表現の意欲を喚起し、全員参加を実現していくために、教材研
究・教材開発の成果や児童・生徒の実態を生かしながら、授業の構成や展開
の工夫をどのように構想し実践するかを考える。
第12回
Ⅴ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(3)授業における学力形成と人格形成の過程を構想する
授業の成立を規定する諸条件を構造的に捉えながら、主体的な学習活動を
通して、認識・表現の形成過程と、応答的かかわり合いを介した全員参加の
成立過程とを統一的に構想し実現していく構想・展開を教授学的な視点から
考える。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 授業での学習支援と指導法に関する事例分析 B
(英 文 名)( Case Study on Educational Methods and Support in Class B )
単
位 2単位
吉水裕也
長澤憲保
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び 確かな学力の形成を促すためには,各教科領域の目標・内容に即して創意・工夫された
期待される学習 授業の構成・展開と多様な学習者の条件・状況に応じた高度な学習指導の方法・技術とが
効果
統一的に結合して成立することが必要である。
この科目の目標は,○各教科領域に共通の授業構成・展開の原則と多様な学習者の条
件・状況に応じた高度な学習指導の方法・技術のあり方を理解すること,○具体的な授業
実践の事例分析を通して,自己の授業実践力の開発と授業実践改善の諸観点を学ぶことで
ある。
共通科目として,この科目に期待される学習効果は,○学力形成と人格形成との効果的
な教育的作用の成立と,○児童・生徒1人ひとりが主体的に学習参加しかかわり合い高め
合う効果的な教授=学習活動の成立のために,新たな授業観として授業の構成・展開の原
則,授業構想づくりの枠組み(パラダイム)を獲得することである。
授 業 の 内 容
第1回
○オリエンテーション
Ⅰ. 授業観の変遷
(1)明治期から現在までの授業観の変遷について①
明治期から現在に至るまでの,代表的な教授案や学習指導案の事例を
取り上げ,それぞれの変遷に関わる時代背景や教授理論,学習理論に基づく
授業観について比較・分析しながら考える。
第2回
Ⅰ.授業観の変遷
(2)明治期から現在までの授業観の変遷について②
明治期から現在に至るまでの,特色ある教授案や学習指導案の事例を
取り上げ,そこに込められた学習活動や授業のあり方に関する教育学的な
思想性について比較・分析しながら考える。
第3回
Ⅱ.学力観と授業観の変遷
(1)学力観と授業観の変遷
意図的・計画的に取り組まれる学校教育では、その背景となる学力観や授
業観等のあり方によって、児童・生徒の学力形成と人格形成に多様な影響を
与えるが、典型的な幾つかの学力観とその特徴について、授業観の変遷とも
関連づけてマクロな視点から考える。
第4回
Ⅱ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(2)学習観の変革―新しい学習理論と学び合う関係づくり―
学習観の転換に伴い、学習活動に対する指導・支援のあり方も転換を迫られ
てきたが、特に確かな学力形成をめざしながら、主体的学習活動への問題意
識と探究・表現の意欲を喚起し、全員参加を実現していくために、教材研究・
教材開発の成果や児童・生徒の実態を生かしながら、授業の構成や展開の工
夫をどのように構想し実践するかを考える。
第5回
Ⅱ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(3)授業における学力形成と人格形成の過程を構想する
授業の成立を規定する諸条件を構造的に捉えながら、主体的な学習活動を
通して、認識・表現の形成過程と、応答的かかわり合いを介した全員参加の
成立過程とを統一的に構想し実現していく構想・展開を教授学的な視点から
考える。
第6回
Ⅱ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(4)学習意欲の喚起と探究・表現活動の展開
学習意欲が惹起される脳メカニズムに基づいて、主体的学習活動を喚起し
展開させるために,児童・生徒1人1人に、どのように授業参加させるか、
相互にかかわり合い高め合う活動をどう構成するかを考える。授業を効果的
な教授=学習活動の成立,かかわり合う主体的参加の成立という観点から,
どのように構成し展開するかを実践的に考える。
第7回
Ⅱ.授業構想づくりの原則
(5)授業における「居場所」づくり=学び合う場を成立させる
「学級が正常に機能しない状態」に陥ることなく,児童・生徒1人1人に
「居場所」を実感させる授業づくり・学級づくりの要点とは何か。主体的に
探究し表現し合い,民主的に協働し学び合う「場」を創り出す授業づくり・
学級づくりの要点,特に教育的指導性のあり方を実践的に考える。
第8回
Ⅲ.授業分析のための枠組み整理1
(1)授業づくりのタクティクスからみた分析枠組み
これまでの授業構想づくりの原則を整理し,学習支援と指導法の事例分析
を行うための分析枠組みを整理する。析枠組みを整理する。
第9回
Ⅲ.授業分析演習1
(2)事例分析のための枠組みを用いた授業分析演習
設定した分析枠組みを用いて,受講生が行う模擬授業を分析する演習を行
う。この演習を通して,設定した分析枠組みの修正を行う。
第10回
Ⅳ.授業分析のための枠組み整理2
(1)知識の構造化を視点にした分析枠組み
知る,わかる,考える,を峻別した探究型授業の実践例を事例として,学
習支援のストラテジーに関する事例分析演習を行う。
第11回
Ⅳ.授業分析演習2
(2)知識の構造化を視点にした事例分析演習2
知る,わかる,考える,を峻別した探究型授業の実践例を事例として,学
習支援のストラテジーに関する事例分析演習を行う。
第12回
第13回
第14回
第15回
Ⅴ.授業分析のための枠組み整理3
討論の指導法の中でも,討論の構造を単純化するためのディベートを取り
上げ,その指導上の留意点を整理し,討論授業分析の枠組みを整理する。
Ⅴ.授業分析のための枠組み整理3
前回に引き続き,討論の指導法の中でも,討論の構造を単純化するための
ディベートを取り上げ,その指導上の留意点を整理し,討論授業分析の枠組
みを整理する。
Ⅴ.授業分析演習3
複数の資料を用いた討論授業の実践例を事例として,知識とコンピテンシ
ーの関係からの授業分析演習を行う。
Ⅵ.総 括
新たな授業実践の諸課題について,総括的討論を行い,纏めとする。
テキスト,教材, テキストを配布する。
参考図書等
成績評価の方法 評価の構成:課題レポート(60%),意欲的な討論参加(25%),出席状況(15%)
と採点基準
評価の基準:○学力形成と人格形成との効果的な教育的作用について十分に理解できる。
○児童・生徒の主体的な学習参加とかかわり合い高め合う授業の成立に
向けて,教授=学習活動の指導方法・指導技術を理解できる。
○授業のあり方を多面的な諸観点から理解し,一般的な授業構成・展開
の原則,授業構想づくりの枠組みを共有することができる。
事前事後学修 授業内容および参考文献を参照して課題レポートの作成に取り組むこと。また,毎時間の
学修内容をリフレクションして,ウィークリーレポートとして提出することが求められ
る。
事例分析演習のための事例は,事前に通読しておくことが求められる。
そ
の
他
第13回
第14回
第15回
Ⅴ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(4)学習意欲の喚起と探究・表現活動の展開
学習意欲が惹起される脳メカニズムに基づいて、主体的学習活動を喚起し
展開させるために,児童・生徒1人1人に、どのように授業参加させるか、
相互にかかわり合い高め合う活動をどう構成するかを考える。授業を効果的
な教授=学習活動の成立,かかわり合う主体的参加の成立という観点から,
どのように構成し展開するかを実践的に考える。
Ⅴ.学習観と授業構成・授業展開の原則
(5)授業における「居場所」づくり=学び合う場を成立させる
「学級が正常に機能しない状態」に陥ることなく,児童・生徒1人1人に
「居場所」を実感させる授業づくり・学級づくりの要点とは何か,主体的に
探究し表現し合い,民主的に協働し学び合う「場」を創り出す授業づくり・
学級づくりの要点,特に教育的指導性のあり方を実践的に考える。
Ⅵ.総 括
新たな授業実践の諸課題について,総括的討論を行い,纏めとする。
テキスト,教材, テキスト,及び必要な講義レジュメ等の補助資料は,適宜,配布する。
参考図書等
成績評価の方法 評価の構成:課題レポート(60%),意欲的な討論参加(25%),出席状況(15%)
と採点基準
評価の基準:○学力形成と人格形成との効果的な教育的作用について十分に理解できる。
○児童・生徒の主体的な学習参加とかかわり合い高め合う授業の成立に
向けて,教授=学習活動の指導方法・指導技術を理解できる。
○授業のあり方を多面的な諸観点から理解し,一般的な授業構成・展開
の論理,授業構想づくりの原則を共有することができる。
事前事後学修 ・テキスト,及び講義レジュメ等の補助資料について,疑問点等がある時には,積極的に
質問や意見等を述べることで,理解の深化を図ること。
・事例分析演習のための事例は,事前に通読しておくこと。
・事後には、授業内容,及び参考文献を参照して,課題レポートの作成に取り組むこと。
学修内容をリフレクションして,小レポートとして提出が求められる。
そ
の
他
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース
全コース
授 業 科 目 名 授業における評価の基準作成理論と学力評価法A
(英 文 名) ( Theory of Authentic Assessment and Methods of Educational Evaluation A )
単
位 2単位
奥村好美
山本はるか
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 後期
授業の目標及び 総合的な学習の時間および教科における教育評価の基礎的な理論と具体的な方法を理解
期待される学習 し、教育評価にもとづいて教育活動を修正・改善するにあたっての手がかりを得ることが
効果
できる。
授 業 の 内 容
第1回
オリエンテーション
本講義の全体構成と進行計画を概観する。教育評価の本来の目的を理解する。
総合的な学習の時間の基本事項と教育評価
第2回 総合的な学習の時間についての基本的な事項を理解した上で、ポートフォリオ
評価法などの評価方法の意義・内容・方法を理解する。
小学校の事例から学ぶ
第3回 第2回で学んだ教育評価の理論が、具体的な実践事例にどのように現れている
のかを検討し、評価の在り方について考える。
中学校の事例から学ぶ
第4回 第2回で学んだ教育評価の理論が、具体的な実践事例にどのように現れている
のかを検討し、評価の在り方について考える。
カリキュラムマネジメント
第5回 教育評価にもとづき、総合的な学習の時間のカリキュラムをどのようにマネジ
メントできるのかについて、理論を理解して考える。
教育評価の歴史と機能
第6回 戦前からの教育評価の史的展開を概観する。そのなかで、絶対評価、相対評価、
個人内評価、目標に準拠した評価それぞれの評価の目的や機能を考える。
教育評価の歴史と機能
第7回 戦前からの教育評価の史的展開を概観する。そのなかで、絶対評価、相対評価、
個人内評価、目標に準拠した評価それぞれの評価の目的や機能を考える。
第8回
「思考・判断・表現」の評価
「思考・判断・表現」を評価する方法を学び、考える。
第9回
ルーブリック作成ワークショップ
実際の作品にもとづいて、グループ討議を通じて、ルーブリックを作成する。
「真正の評価」論
第10回 「ポートフォリオ評価」や「パフォーマンス評価」の理論的基礎となっている「真
正の評価」論を理解する。
第11回
パフォーマンス評価実践事例
実践事例を通してパフォーマンス評価実践の特徴を理解する。
「逆向き設計」論
第12回 逆向き設計論にもとづき、求められている結果(目標)やそのための評価方法
を決定し、パフォーマンス課題を位置づけたカリキュラムを設計する。
「逆向き設計」論
第13回 逆向き設計論にもとづき、求められている結果(目標)やそのための評価方法
を決定し、パフォーマンス課題を位置づけたカリキュラムを設計する。
テキスト,教材,
参考図書等
第14回
相互検討会
設計したカリキュラム案にもとづき議論し、改善するために検討を行う。
第15回
まとめと振り返り
まとめとして、この授業において学んだことについて、全体をふり返る。
授業時に資料を配布する。参考文献については適宜指示する。
成績評価の方法 ワークシートや課題レポートなどの提出状況(80%)、出席状況(20%)
と採点基準
到達目標
・教科等の授業における評価基準作成の理論と方法について理解している。
・教科等の指導計画作成において学力評価計画案を構成することができる。
・評価の基準を児童・生徒の実態に即して更新する方法を理解している。
事前事後学習
そ
の
他
適宜指示する。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 授業における評価の基準作成理論と学力評価法 B
(英 文 名)( Theory of Authentic Assessment and Methods of Educational Evaluation B )
単
位 2単位
勝見健史
榎並雅之
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 後期
授業の目標及び
教科・特別活動・総合的な学習の時間の各授業における評価規準と評価基準の作成理
期待される学習 論とその方法,及び児童・生徒の学力の評価方法について理解し,その実践力を培うこ
効果
とを目標とする。この科目では,各教科・特別活動・総合的な学習の時間において児童・
生徒が身に付けるべき資質・能力の水準の程度を確定し,その水準の程度を明示する評
価規準と評価基準を具体的に作成する方法を習得でき,かつ児童・生徒の資質・能力の
具体を的確に把握し解釈する学力評価の方法についても,具体的な授業実践の事例分析
の演習をもとに習得することができる。なお,現職教員以外の者は,具体的な教育評価
に関する実践が分かり易く理解できるように,評価基準と学力評価法について豊富な実
践事例集の中から収集し,より実践の具体に即して理解し,作成できるようにする。
授 業 の 内 容
第1回
オリエンテーション
本講義の全体構成と進行計画を概観する。わが国の学校教育現場における
教育評価の位置づけと課題について把握する。
第2回
教師の専門的力量としての教育評価
教師の専門性の視座から教育評価を理解し,教育鑑識眼の内容と重要性に
ついて理解する。
第3回
教育評価の意義
教育評価の定義と意義を理解し,教育評価が学校教育現場においてどのよ
な目的で行われているかについて理解する。
第4回
教育評価の変遷
これまでの教育評価をわが国の学習指導要領の変遷を視点に概観し,それ
ぞれの時期における教育評価の教育実践上の課題について考える。
第5回
教育評価の類型①
教育評価を準拠する枠組みによって類型化し,それぞれの評価方法の意義
と特質について理解する。
第6回
教育評価の類型②
教育評価を準拠する枠組みによって類型化し,それぞれの評価方法の意義
と特質について理解する。
第7回
目標準拠評価の実際【演習①】
具体的な授業における児童・生徒の資質・能力の水準の程度を把握するため
の目標準拠評価について実践事例を通して理解し,教科(主として国語科)に
おける評価規準の作成方法とその学力評価の方法を考える。
第8回
目標準拠評価の実際【演習②】
具体的な授業における児童・生徒の資質・能力の水準の程度を把握するため
の目標準拠評価について実践事例を通して理解し,教科(主として国語科)に
おける評価規準の作成方法とその学力評価の方法を考える。
第9回
総合的な学習における評価法
総合的な学習の特質,および学校教育現場における総合的な学習の指導と評
価の現状と課題を理解し,児童・生徒の活動の質的評価を行う方法について理
解する。
第10回
新しい評価としてのポートフォリオ評価法
児童・生徒の活動の質的評価を行うための具体的方法として,ポートフォリ
オ評価法の意義・内容・方法について理解する。
第11回
算数科における指導と評価の概観
算数科の内容と特質を理解し,学校教育現場における算数科の指導と評価に
かかわる現状と課題について把握する。
第12回
算数科における評価理論①
算数科の観点別評価「技能」「知識・理解」の在り方について理解し,
学校教育現場の実践事例を通してその課題を焦点化する。
第13回
算数科における評価法【演習①】
算数科の観点別評価「技能」「知識・理解」の評価法について理解し,学習
指導案における評価規準の作成演習を通して具体的な指導と評価の在り方を
検討する。
第14回
算数科における評価理論②
算数科の観点別評価「数学的な考え方」の在り方について理解し,学校教育
現場の実践事例を通してその課題を焦点化する。
第15回
算数科における評価法【演習②】
算数科の観点別評価「技能」「知識・理解」の評価法について理解し,学習
指導案における評価規準の作成演習を通して具体的な指導と評価の在り方を
検討する。
テキスト,教材,
参考図書等
成績評価の方法
と採点基準
適宜,受講者の教科や領域等も踏まえ,紹介する。
課題レポートの提出状況(50%),授業での討論への参加度(30%),出席状態
(20%)
到達目標
・教科等の授業における評価の基準作成の方法について理解している。
・教科等の指導計画作成における評価計画案を構成することができる。
・児童・生徒の実態に即して,教科等における学力評価法を実践できる。
・評価の基準を児童・生徒の実態に即して更新する方法を理解し,実践的に評価の基
準の更新ができる。
事前事後学修
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名
児童生徒の問題行動に関する事例研究 A
(英 文 名)( Case Study on Problem Behaviors by Schoolchildren and Students A )
単
位 2単位
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
新井 肇
松本 剛
隈元みちる(昼間のみ)
岸川加奈子(夜間のみ)
担 当 教 員 橋本和明
雲井弘幸
(昼間のみ)
樋口純一郎 (夜間のみ)
期 前期
授業の目標及び
本授業の目的は,いじめ,不登校,学力不振,高校中退,学級崩壊,校内暴力,非行(家出・
期待される学習 万引き・暴走行為等),性非行などの従来型の問題行動に加え,児童虐待,薬物乱用,ネッ
効果
ト犯罪,自殺,殺人等の複雑かつ深刻な様相を呈する児童生徒の問題行動の情勢をとら
え,その原因・背景を理解し,心の問題への対応,学校の危機管理,学校と家庭や地域
社会,関係機関との連携システムづくりに関する生徒指導実践力の向上を図ることにあ
る。
この目的を達成するために,担当教員として元児童相談所職員,元家裁調査官などを
迎え,問題の理解や解決のための実践的方法について総合的な視点から検討を加える。
特に現職教員を対象とする A においては,受講者自身の教育現場での実践例や具体的事
例を持ち寄り,事例検討を中心とした参加型の実践形式での授業を行う予定である。
期待される学習効果としては,受講者が児童生徒の問題行動や内的葛藤に対する理解
を深め,生徒指導の多様な方法を身につけ,方向性を持って様々な問題行動に対応でき
る実践的指導力を向上させることがあげられる。あわせて,今後ますます必要とされる
学校における危機管理能力や学校内外での連携を進めるコーディネイト能力を向上さ
せる場ともしたい。
授 業 の 内 容
第1回
第2回
第3回
児童生徒の問題行動の現状と理解【講義】
児童生徒の問題行動の現状をデータに基づいて把握するとともに,その心理
的・社会的背景について考察し,最近の問題行動の特質を理解する。
これからの生徒指導の方向性と課題【発表・ディスカッション】
児童生徒の問題行動の背景にある心理・社会的要因についての理解と,学
校教育現場における生徒指導上の課題への対応について、各校種ごとに協議
し、その結果を発表するとともに全体で意見交換し,これからの生徒指導の取
り組みの方向性を探る。
反社会的問題行動の理解と対応【講義】
いじめ問題の理解と組織的対応の理論と方法について,小・中・高を通じて
系統的生徒指導を実施するための連携のあり等方に言及しながら考察する。特
に、「いじめ防止対策推進法」制定以降のいじめ問題への対応の現状と問題点,
今後の方向性について意見交換しながら検討を加える。
第4回
学校危機に対する組織的対応の理論と実際【講義】
子どもの自殺の現状の理解と対応について,学校における危機対応という
視点から考察する。学校危機における生徒指導実践のあり方や外部機関との
連携について検討を加える。
第5回
児童生徒の問題行動と思春期・青年期の課題【講義】
非社会的問題行動について,思春期・青年期の発達課題及び現代社会におけ
る心理的傾向の変化という視点からアプローチし,心理学的理解を深める。
第6回
非社会的問題行動への理解と対応【講義】
不登校・ひきこもりについて臨床心理学的アプローチによる検討を行い,
非社会的問題行動への対応の理論と具体的方法について学ぶ。あわせて,家
庭との連携を図るうえでの保護者対応の重要性についても言及する。
第7回
児童生徒の問題行動と発達障がい【講義】
学校生活や家庭生活に困難を持つ児童生徒に対して,発達障がい理解という
視点からアプローチする方法について学ぶ。臨床心理学的なアセスメントや援
助方法について,具体的事例をもとに理解を深める。
第8回
児童相談所の役割及び学校との連携における現状と課題【講義・ディスカッシ
ョン】
児童相談所の仕事,児童福祉法の問題点,学校をはじめとする関係機関との
連携における課題等について学ぶ。また,児童相談所からみた児童虐待をはじ
めとする子どもたちの今日的課題と社会的背景について意見交換を行い,検討
を加える
第9回
問題行動への組織的対応に関する事例研究【ケーススタディ】
問題行動への組織的対応の理論と方法を学ぶ。受講者が持ち寄る事例をとり
あげ,チーム援助の具体的方法についてインシデント・プロセスによる参加型
事例研究法をグループに分かれて実習する。
第10回
問題行動への多面的理解に基づく対応の事例研究【ケーススタディ】
多面的理解に基づく問題行動への対応について,受講者が持ち寄る事例を
とりあげ,参加者間の相互作用により解決策を探るグループ体験を基盤とし
た事例研究法(PCAGIP法)について体験的に学ぶ。
第11回
問題抱えた児童生徒と関わる教師の内面に焦点をあてた事例研究【ケーススタ
ディ】
児童生徒の問題行動に関わる教師の内面や教師集団の文化などに焦点をあ
て、教師と児童生徒の関係性の視点から生徒指導上の具体的事例をとりあげ,
分析・検討を行う。
第12回
家庭裁判所の役割と学校との連携に関する理論と実際【講義】
実際に家庭裁判所と少年鑑別所を訪問し,家庭裁判所の仕事・少年法の問題
点,学校との連携における課題等について学ぶ。あわせて,家庭裁判所からみ
た子どもたちが抱える今日的問題や社会的背景について,検討を加える。
第13回
少年非行・犯罪等の事例研究【ケーススタディ】
少年犯罪や非行の具体的事例をとりあげ,学校の果たすべき役割,教師の役
割分担,学校と家庭裁判所との連携のあり方,問題点等について,具体的事例
に即して意見交換を行い,検討を加える。
第14回
司法的視点からの児童生徒支援の実際【フィールドワーク】
実際に家庭裁判所と少年鑑別所を訪問し,家庭裁判所の仕事・少年法の問
題点,学校との連携における課題等について学ぶ。家庭裁判所及び少年鑑別
所の職員と子どもたちが抱える今日的問題や社会的背景についと意見交換す
る。
|
第15回
テキスト,教材, 授業時に資料を配布する。参考文献については適宜指示する。
参考図書等
成績評価の方法 ・到達目標
と採点基準
児童生徒の内的葛藤や問題行動を的確に理解し,適切に対処することができる。
生徒指導の多様な方法を理解し,チーム援助に基づく実践を行うことができる。
コーディネイト能力を身につけ,学校内外での連携を進めることができる。
・評価方法
授業への出席(20%),授業における討論への参加度および発表(30%),
各課題に関するレポート(50%)
事前事後学修
そ
の
他
第12回~第15回の授業は,家庭裁判所,少年鑑別所への訪問を含め,1日集中講義とし
て神戸ハーバーランドキャンパスにおいて実施する(予定:8月5日(水))。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名
児童生徒の問題行動に関する事例研究 B
(英 文 名)( Case Study on Problem Behaviors by Schoolchildren and Students B )
単
位 2単位
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
新井 肇
松本 剛
隈元みちる(昼間のみ)
岸川加奈子(夜間のみ)
担 当 教 員 橋本和明
雲井弘幸
(昼間のみ)
樋口純一郎 (夜間のみ)
期 前期
授業の目標及び
本授業の目的は,いじめ,不登校,学力不振,高校中退,学級崩壊,校内暴力,非行(家出・
期待される学習 万引き・暴走行為等),性非行などの従来型の問題行動に加え,児童虐待,薬物乱用,ネッ
効果
ト犯罪,自殺,殺人等の複雑かつ深刻な様相を呈する児童生徒の問題行動の情勢をとら
え,その原因・背景を理解し,心の問題への対応,学校の危機管理,学校と家庭や地域
社会,関係機関との連携システムづくりに関する生徒指導実践力の向上を図ることにあ
る。
この目的を達成するために,担当教員として元児童相談所職員,元家裁調査官などを
迎え,問題の理解や解決のための実践的方法について総合的な視点から検討を加える。
受講者自身の教育現場での実践例や具体的事例を持ち寄り,事例検討を中心とした参加
型の実践形式での授業を行う予定である。
期待される学習効果としては,受講者が児童生徒の問題行動や内的葛藤に対する理解
を深め,生徒指導の多様な方法を身につけ,方向性を持って様々な問題行動に対応でき
る実践的指導力を向上させることがあげられる。あわせて,今後ますます必要とされる
学校における危機管理能力や学校内外での連携を進めるコーディネイト能力を向上さ
せる場ともしたい。
授 業 の 内 容
第1回
第2回
第3回
児童生徒の問題行動の現状と理解【講義】
児童生徒の問題行動の現状をデータに基づいて把握するとともに,その心理
的・社会的背景について考察し,最近の問題行動の特質を理解する。
これからの生徒指導の方向性と課題【発表・ディスカッション】
児童生徒の問題行動の背景にある心理・社会的要因についての理解と,学
校教育現場における生徒指導上の課題への対応について、各校種ごとに協議
し、その結果を発表するとともに全体で意見交換し,これからの生徒指導の取
り組みの方向性を探る。
反社会的問題行動の理解と対応【講義】
いじめ問題の理解と組織的対応の理論と方法について,小・中・高を通じて
系統的生徒指導を実施するための連携のあり等方に言及しながら考察する。特
に、「いじめ防止対策推進法」制定以降のいじめ問題への対応の現状と問題点,
今後の方向性について意見交換しながら検討を加える。
第4回
学校危機に対する組織的対応の理論と実際【講義】
子どもの自殺の現状の理解と対応について,学校における危機対応という
視点から考察する。学校危機における生徒指導実践のあり方や外部機関との
連携について検討を加える。
第5回
児童生徒の問題行動と思春期・青年期の課題【講義】
非社会的問題行動について,思春期・青年期の発達課題及び現代社会におけ
る心理的傾向の変化という視点からアプローチし,心理学的理解を深める。
第6回
非社会的問題行動への理解と対応【講義】
不登校・ひきこもりについて臨床心理学的アプローチによる検討を行い,
非社会的問題行動への対応の理論と具体的方法について学ぶ。あわせて,家
庭との連携を図るうえでの保護者対応の重要性についても言及する。
第7回
児童生徒の問題行動と発達障がい【講義】
学校生活や家庭生活に困難を持つ児童生徒に対して,発達障がい理解という
視点からアプローチする方法について学ぶ。臨床心理学的なアセスメントや援
助方法について,具体的事例をもとに理解を深める。
第8回
児童相談所の役割及び学校との連携における現状と課題【講義・ディスカッシ
ョン】
児童相談所の仕事,児童福祉法の問題点,学校をはじめとする関係機関との
連携における課題等について学ぶ。また,児童相談所からみた児童虐待をはじ
めとする子どもたちの今日的課題と社会的背景について意見交換を行い,検討
を加える
第9回
問題行動への組織的対応に関する事例研究【ケーススタディ】
問題行動への組織的対応の理論と方法を学ぶ。受講者が持ち寄る事例をとり
あげ,チーム援助の具体的方法についてインシデント・プロセスによる参加型
事例研究法をグループに分かれて実習する。
第10回
問題行動への多面的理解に基づく対応の事例研究【ケーススタディ】
多面的理解に基づく問題行動への対応について,受講者が持ち寄る事例を
とりあげ,参加者間の相互作用により解決策を探るグループ体験を基盤とし
た事例研究法(PCAGIP法)について体験的に学ぶ。
第11回
第12回
問題抱えた児童生徒と関わる教師の内面に焦点をあてた事例研究【ケーススタ
ディ】
児童生徒の問題行動に関わる教師の内面や教師集団の文化などに焦点をあ
て、教師と児童生徒の関係性の視点から生徒指導上の具体的事例をとりあげ,
分析・検討を行う。
家庭裁判所の役割と学校との連携に関する理論と実際【講義】
実際に家庭裁判所と少年鑑別所を訪問し,家庭裁判所の仕事・少年法の問題
点,学校との連携における課題等について学ぶ。あわせて,家庭裁判所からみ
た子どもたちが抱える今日的問題や社会的背景について,検討を加える。
第13回
第14回
|
第15回
少年非行・犯罪等の事例研究【ケーススタディ】
少年犯罪や非行の具体的事例をとりあげ,学校の果たすべき役割,教師の役
割分担,学校と家庭裁判所との連携のあり方,問題点等について,具体的事例
に即して意見交換を行い,検討を加える。
司法的視点からの児童生徒支援の実際【フィールドワーク】
実際に家庭裁判所と少年鑑別所を訪問し,家庭裁判所の仕事・少年法の問
題点,学校との連携における課題等について学ぶ。家庭裁判所及び少年鑑別
所の職員と子どもたちが抱える今日的問題や社会的背景についと意見交換す
る。
テキスト,教材, 授業時に資料を配布する。参考文献については適宜指示する。
参考図書等
成績評価の方法 ・到達目標
と採点基準
児童生徒の内的葛藤や問題行動を的確に理解し,適切に対処することができる。
生徒指導の多様な方法を理解し,チーム援助に基づく実践を行うことができる。
コーディネイト能力を身につけ,学校内外での連携を進めることができる。
・評価方法
授業への出席(20%),授業における討論への参加度および発表(30%),
各課題に関するレポート(50%)
事前事後学修
そ
の
他
第12回~第15回の授業は,家庭裁判所,少年鑑別所への訪問を含め,1日集中講義とし
て神戸ハーバーランドキャンパスにおいて実施する(予定:8月5日(水))。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 学校における心の教育の実践研究 A
(英 文 名)( Practical Study on Education for Mind in School A )
単
位 2単位
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
古川雅文
谷田増幸
淀澤勝治
松田 修
担 当 教 員 中尾豊喜
村重勝也
住本克彦
期 前期
授業の目標及び
学校における「心の教育」の実践的諸課題に道徳教育及びキャリア教育の分野からア
期待される学習 プローチし、各々の基礎的な諸課題を明らかにするとともに、「心の教育」がそれらを
効果
統合した課題であることを理解する。また、それらの諸課題を対象とする心の教育の実
践は理論的基盤に基づくべきであることも理解する。現職教員の院生は各自の実践を踏
まえながら授業に参加することとする。各分野の学習内容は以下の通りである。
〈道徳教育分野〉:学校における道徳教育が、「学校の教育活動全体によって行われな
ければならない」という基本原則を適切に理解し、その上で道徳的実践力の育成に目標
を置く「道徳の時間」における道徳教育の課題と具体的な授業実践について検討する。
〈キャリア教育分野〉:キャリア教育の目的・内容・方法、キャリア教育に関する国内
外の実践と理論、そして児童・生徒・保護者への進路相談の実際について学ぶ。
授 業 の 内 容
第1回
「心の教育」の現状と課題
導入として、学校における心の教育の現状と課題について、担当の教員が
学校における心の教育の現状を説明した後、「心の教育」のありようと実際
について討論による検討を行う。(担当:全教員)
第2回
学校における道徳教育についての基本的な考え方①
今日の社会の変化やそれに伴う子どもたち心の諸課題を示した資料を基に
討論を行いながら、子どもの道徳性に係る問題点と課題解決の方策について
検討する。(ケーススタディ、担当:淀澤勝治)
第3回
学校における道徳教育についての基本的な考え方②
改訂された学習指導要領を踏まえ、学校における道徳教育の目標と要とし
ての道徳の時間の目標及びその関係、道徳の内容(内容の捉え方と内容構成
の考え方)等、それらの基本的な考え方について理解を深める。(担当:淀
澤勝治)
第4回
学校における道徳教育についての基本的な考え方③
改訂された学習指導要領を踏まえ、道徳の指導計画、教育活動全体を通じ
て行う指導、家庭や地域社会との連携、子ども理解に基づく道徳教育の評価
等、それらの基本的な考え方について理解を深める。(講義、担当:谷田増
幸)
第5回
道徳の時間における学習指導の多用な展開
各自がこれまで行ってきた授業実践上の諸課題を取り上げ、その改善/充
実を図るためには学習指導の多用な展開が求められることを、授業事例の検
討を通して行う。(ケーススタディ、担当:谷田増幸)
第6回
特別活動の視点からの道徳①
現状の子どもたちの実態を踏まえ、改定された学習指導要領の趣旨や内容、
「特別活動の目標」などから「今、なぜ特別活動が必要なのか」「特別活動
の果たす役割」などについて理解を深める。(講義、担当:松田修)
第7回
特別活動の視点からの道徳②
特別活動とりわけ学級活動、ホームルーム活動を中心に、自発的・自治的
活動を進めていくための指導方法や指導計画について取り上げたり、道徳教
育との関連について理解を深めたりする。(講義、担当:松田修)
第8回
学校における道徳教育の事例研究
実際に各学校において展開されている道徳教育に関する事例を示し、それ
らの課題について検討しながら、心の教育についての実践的な理解を深める。
(ケーススタディ、担当:谷田増幸、淀澤勝治、松田 修)
第9回
学校におけるキャリア教育の基本的な考え方
職業観・勤労観の育成、自己理解の促進、生き方在り方の学習、進路相談
など多様な課題を持つ学校における進路指導・キャリア教育の基本的な考え
方を、目的、内容、方法の観点から、今日の子どもたちの現状を検討しなが
ら明らかにする。(講義、担当:古川雅文)
第10回
応用可能なキャリア教育の理論研究
キャリア教育に関する内外の諸理論、特にこの領域の先進国であるアメリ
カにおける理論的動向を我が国の諸理論と比較検討しながら、今日の我が国
の諸課題に適合し、課題の解決にとってふさわしい方向を探る。(講義、担
当:古川雅文)
第11回
学校におけるキャリア教育の実践事例の検討(1)
我が国における代表的な実践事例を紹介し、事例の内容について討論する。
これにより、キャリア教育の学校における実践の現状について具体的な理解
が得られるようにする。(ケーススタディ、担当:中尾豊喜)
第12回
学校におけるキャリア教育の実践事例の検討(2)
キャリアカウンセリングの代表的な実践事例を紹介し、事例の内容について
討論する。これにより、進路指導・キャリア教育の学校における実践の現状に
ついて具体的な理解が得られるようにする。(ケーススタディ、担当:村重勝
也)
第13回
構成的グループ・エンカウンターの実践演習(演習)
キャリア教育の方法として、構成的グループ・エンカウンターを体験し、実
習後の話し合いを通じてその教育的意義を話し合う。(ワークショップ、担
当:住本克彦)
第14回
学校におけるキャリア教育の事例研究
実際に各学校において展開されている心の教育に関する事例を示し、
それらの課題について検討しながら、キャリア教育についての実践的な理解
を深める。(ケーススタディ、担当:松田修、古川雅文)
第15回
まとめ
まとめとして、全体を振り返りながらこの授業において学んだことに
ついて院生各自の所見を発表・討論する。(ワークショップ、担当:古川雅文、
松田 修)
テキスト,教材, 教材は授業の際に配布する。参考図書は授業の際に紹介する。
参考図書等
成績評価の方法 ①学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育と要としての道徳の時間における諸課題
と採点基準
を適切に理解し、課題解決へ向けた具体的な実践のための知識と力量を獲得している
こと。
②学校における進路指導・キャリア教育の諸課題を理解し、具体的な実践のために知識
と力量を獲得していること。
評価は、上記の観点に基づき、出席(20%)、レポート(50%)、授業における討
論への参加(30%)により総合的に行う。
事前事後学修
授業の際に指定される参考文献等については、事前に目を通しておくこと。
レポートや発表課題については、指定された日までに作成、提出すること。
そ
の
他
第14回と第15回は、現職教員学生とストレート学生の混成クラスで行う予定。
なお、シラバス作成時点において、道徳教育部分の学習指導要領(案)が公表され、今後
すみやかに改訂される方向である。したがって、内容や教材などの変更がある場合は追っ
て示すこととする。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 学校における心の教育の実践研究 B
(英 文 名)( Practical Study on Education for Mind in School B )
単
位 2単位
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
古川雅文
谷田増幸
淀澤勝治
松田 修
担 当 教 員 中尾豊喜
村重勝也
住本克彦
期 前期
授業の目標及び
学校における「心の教育」の実践的諸課題に道徳教育及びキャリア教育の分野からア
期待される学習 プローチし、各々の基礎的な諸課題を明らかにするとともに、「心の教育」がそれらを
効果
統合した課題であることを理解する。また、それらの諸課題を対象とする心の教育の実
践は理論的基盤に基づくべきであることも理解する。ストレート院生には事例を資料に
よって示しながらなるべく実践的な理解が得られるよう努める(ケーススタディ)。
各分野の学習内容は以下の通りである。
〈道徳教育分野〉:学校における道徳教育が、「学校の教育活動全体によって行われな
ければならない」という基本原則を適切に理解し、その上で道徳的実践力の育成に目標
を置く「道徳の時間」における道徳教育の課題と具体的な授業実践について検討する。
〈キャリア教育分野〉:キャリア教育の目的・内容・方法、キャリア教育に関する国内
外の実践と理論、そして児童・生徒・保護者への進路相談の実際について学ぶ。
授 業 の 内 容
第1回
「心の教育」の現状と課題
導入として、学校における心の教育の現状と課題について、担当の教員が
学校における心の教育の現状を説明した後、「心の教育」のありようと実際
について討論による検討を行う。(担当:全教員)
第2回
学校における道徳教育についての基本的な考え方①
今日の社会の変化やそれに伴う子どもたち心の諸課題を示した資料を基に
討論を行いながら、子どもの道徳性に係る問題点と課題解決の方途について
検討する。(ケーススタディ、担当:淀澤勝治)
第3回
学校における道徳教育についての基本的な考え方②
改訂された学習指導要領を踏まえ、学校における道徳教育の目標と要とし
ての道徳の時間の目標及びその関係、道徳の内容(内容の捉え方と内容構成
の考え方)等、それらの基本的な考え方について理解する。(講義、担当:
淀澤勝治)
第4回
学校における道徳教育についての基本的な考え方③
改訂された学習指導要領を踏まえ、道徳の指導計画、教育活動全体を通じ
て行う指導、家庭や地域社会との連携、子ども理解に基づく道徳教育の評価
等、それらの基本的な考え方について理解する。(講義、担当:谷田増幸)
第5回
道徳の時間における学習指導の多用な展開
これまで実践されてきた道徳授業上の諸課題を取り上げ、その改善/充実
を図るためには学習指導の多用な展開が求められることを、授業事例の検討
を通して行う。(ケーススタディ、担当:谷田増幸)
第6回
特別活動の視点からの道徳①
現状の子どもたちの実態を踏まえ、改定された学習指導要領の趣旨や内容、
「特別活動の目標」などから「今、なぜ特別活動が必要なのか」「特別活動
の果たす役割」などについて理解を深める。(講義、担当:松田修)
第7回
特別活動の視点からの道徳②
特別活動とりわけ学級活動、ホームルーム活動を中心に、自発的・自治的
活動を進めていくための指導方法や指導計画について取り上げたり、道徳教
育との関連について理解を深めたりする。(講義、担当:松田修)
第8回
学校における道徳教育の事例研究
実際に各学校において展開されている道徳教育に関する事例を示し、それ
らの課題について検討しながら、心の教育についての実践的な理解を深める。
(ケーススタディ、担当:谷田増幸、淀澤勝治、松田 修)
第9回
学校におけるキャリア教育の基本的な考え方
職業観・勤労観の育成、自己理解の促進、生き方在り方の学習、進路相談
など多様な課題を持つ学校における進路指導・キャリア教育の基本的な考え
方を、目的、内容、方法の観点から、今日の子どもたちの現状を検討しなが
ら明らかにする。(講義、担当:古川雅文)
第10回
応用可能なキャリア教育の理論研究
進路指導・キャリア教育に関する内外の諸理論、特にこの領域の先進国で
あるアメリカにおける理論的動向を我が国の諸理論と比較検討しながら、今
日の我が国の諸課題に適合し、課題の解決にとってふさわしい方向を探る。
(講義、担当:古川雅文)
第11回
学校における進路指導・キャリア教育の実践事例の検討(1)
我が国における代表的な実践事例を紹介し、キャリア教育の学校における
実践の現状について具体的な理解が得られるようにする。(ケーススタディ、
担当:中尾豊喜)
第12回
学校における進路指導・キャリア教育の実践事例の検討(2)
キャリアカウンセリングの代表的な実践事例を紹介し、事例の内容につい
て討論する。これにより、進路指導・キャリア教育の学校における実践の現
状について具体的な理解が得られるようにする。(ケーススタディ、担当:
村重勝也)
第13回
構成的グループ・エンカウンターの実践演習(演習)
キャリア教育の方法として、構成的グループ・エンカウンターを体験し、
実習後の話し合いを通じてその教育的意義を話し合う。(ワークショップ、
担当:住本克彦)
第14回
学校におけるキャリア教育の事例研究
実際に各学校において展開されている心の教育に関する事例を示し、
それらの課題について検討しながら、心の教育についての実践的な理解
を深める。(ケーススタディ、担当:松田修、古川雅文)
第15回
まとめ
まとめとして、全体を振り返りながらこの授業において学んだことに
ついて院生各自の所見を発表・討論する。(ワークショップ、担当:古川雅
文、松田 修)
テキスト,教材, 教材は授業の際に配布する。参考図書は授業の際に紹介する。
参考図書等
成績評価の方法 ①学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育と要としての道徳の時間における諸課題
と採点基準
を適切に理解し、課題解決へ向けた具体的な実践のための知識と力量を獲得している
こと。
②学校における進路指導・キャリア教育の諸課題を理解し、具体的な実践のための知識
と力量を獲得していること。
③教育相談における傾聴の技法を用いて生徒理解ができること。
評価は、上記の観点に基づき、出席(20%)、レポート(50%)、授業における
討論への参加(30%)等により総合的に行う。
事前事後学修
授業の際に指定される参考文献等については、事前に目を通しておくこと。
レポートや発表課題については、指定された日までに作成、提出すること。
そ
の
他
第14回と第15回は、現職教員学生とストレート学生の混成クラスで行う予定。
なお、シラバス作成時点において、道徳教育部分の学習指導要領(案)が公表され、今後
すみやかに改訂される方向である。したがって、内容や教材などの変更がある場合は追っ
て示すこととする。
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員のための学校組織マネジメントの実践演習 A
(英 文 名)( Organizational Management for Schools A )
単
位 2単位
淺野良一
大野裕己
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
学校経営改革が進行するなかで、学校経営をマネジメントの発想と手法で行い、学校
期待される学習 の組織力を高めることで、教育成果の向上が求められている。そこで、学校の組織マネ
効果
ジメントとして、内外環境の把握と解釈もとに経営ビジョンを策定するビジョンマネジ
メント、経営ビジョンの実現に向けた人と組織のマネジメント、そして、学校評価シス
テムにより、学校各種活動をPDCAサイクルでまわすことは、学校の管理職のみなら
ず、すべての教職員に必要である。
本科目では、学校組織の一員である教職員に必要な、学校組織マネジメントと学校評
価の理論と実践の基本について講義するとともに、演習において学生の現任校を題材に
組織マネジメントと学校評価の基本的なトレーニングを行い、学校における組織人とし
てのマインドとスキルを習得する。また、学校経営に関わる教育行政の基本事項の理解
をさせる。
授 業 の 内 容
第1回
1.学校組織マネジメントの基本(講義)
(1)オリエンテーション
(2)学校組織マネジメントの概要
学校経営における組織マネジメントの全体像と概要を講義する。
第2回
2-1.学校組織マネジメントの考え方①(講義・演習)
(1)学校組織と特徴
(2)学校をマネジメントする手の打ちどころ
組織マネジメントからみた学校組織の特徴を理解し、学校を変化させるた
めの手の打ちどころを講義し、学生の現任校を題材に演習する。
第3回
2-2.学校組織マネジメントの考え方②(講義・演習)
(3)学校におけるリーダーシップ
(4)民間企業と学校の違い
学校と民間企業の組織マネジメントの違いを理解し、学校ならでのマネジ
メントの工夫が必要な点を明らかにする。また、それをまとめる管理職のあ
り方について、リーダーシップ論の講義と、学生の現任校管理職を題材にし
た演習を行う。
第4回
3-1.学校のビジョンづくり①(講義・演習)
(1)学校ビジョンを構成する7つの要素
(2)学校のミッション探索
学校経営の基軸ともいうべき学校経営のビジョンについて、その構成要素
を解説し、ビジョンづくりに不可欠な「わが校のミッション(使命)」の重
要性を理解させ、学生の現任校を題材に演習する。
第5回
3-2.学校のビジョンづくり②(講義・演習)
(3)学校の重点事項の意味とつくりかた
学校のミッションを実現する視点からの重点事項の重要性を講義し、重点
事項と中心価値(行動規範)の設定を学生の現任校を題材に演習する。また、
それらをもとに、わが校のミッションステートメントを作成する。
第6回
4-1.学校の特色づくり①(講義・演習)
(1)学校の内外環境の分析
学校の特色づくりに向けた内外環境をSWOT分析によって行う。SWO
T分析の考え方と手法の活用方法を理解させ、学生の現任校を題材に演習す
る。
第7回
4-2.学校の特色づくり②(講義・演習)
(2)内外の強みを生かした特色づくり
SWOT分析から、学校の内外環境の強みを把握し、それらを学校の教育
活動に結びつける考え方と進め方を講義し、学生の現任校を題材に演習する。
その結果、わが校のKFS(Key Factor for Success)を抽出する。
第8回
5.学校の組織づくりと活性化(講義・演習)
(1)学校ビジョンを実現する組織づくり
(2)学校の組織活性化プロセス
学校のビジョンを実現するための組織設計の理論と、運動体である経営組
織の活性化プロセスを講義し、その起爆剤となるミドルの突出を学生の現任
校を題材に演習する。
第9回
6.学校評価の考え方と進め方①(講義・演習)
(1)学校評価の基本
(2)学校評価項目の検討
法制化された学校評価の背景と概要を講義する。また、目標管理型の学校
評価の進め方を講義し、重点事項に沿った学校評価項目を、学生の現任校を
題材に演習する。
第10回
7-1.学校経営と教育行政①(講義)
(1)公教育制度の基本理念
(2)教育行政・学校経営の意義
公教育制度の基本理念と学校経営と教育行政という概念の意味内容を講義
する。
第11回
7-2.学校経営と教育行政①(講義)
(3)教育行財政制度
わが国の国と地方の教育行政と教育財政の仕組みと特色について、教育委
員会制度に焦点を当てて講義する。
第12回
7-3.学校経営と教育行政②(講義)
(4)教育行財政の地方分権化
(5)自律的な学校経営
教育行政と教育財政における地方分権化の背景と内容について解説し、
学校教育に対するその影響や課題を考察する。さらに、公立学校の自主性・
自律性の確立について解説し、各地における先進事例を取り上げて学校教育
に対するその影響や課題について考察する。
第13回
7-4.学校経営と教育行政③(講義・演習)
(6)開かれた学校
「開かれた学校づくり」という改革の背景と内容について解説し、各地に
おける先進事例を取り上げて学校教育に対するその影響や課題について考察
し、学生の現任校を題材に演習する。
第14回
8-1.学校組織マネジメントの実践(講義・演習)
(1)学校経営の理論と実践
学校管理職(校長)や教育委員会幹部経験をもとに、現実のマネジメント
取り組みや留意点を講義し、これまでの理論と結びつける。パネルディスカ
ッション方式で演習する。
第15回
8-2.学校組織マネジメントの実践(講義・演習)
(2)教育行政の理論と実践
学校管理職(校長)や教育委員会幹部(教育長・課長)経験者から、現実
のマネジメント取り組みや留意点を講義し、これまでの理論と結びつける。
パネルディスカッション方式で演習する。
(授業方法の特色)
・学校組織マネジメントや学校評価の基本事項を講義し、学生の現任校、校
長、学生自身を題材に演習することで、理論と実践の統合を目指とともに、
授業の演習成果物は、学生の現任校のマネジメントに役立つようしする。
・演習では、学生の経験と演習成果を相互に交換し、深化と共有化を図る。
・理論部分については、授業の最後に、文献や図書を紹介し、学生の発展的
な学習を促進する。
・授業で使用するテキストや資料は、学生の現任校での校内研修で使用でき
るように工夫する。
テキスト,教材, ・「学校組織マネジメント」浅野良一 兵庫教育大学教職大学院研究・連携推進センタ
ー(2011年3月発行)
参考図書等
・上記以外は、教育行政に関する資料は、都度配布する。
成績評価の方法 (到達目標)
と採点基準
①学校経営・教育行政の理念・制度と、その改革の意義と方向について理解し、説明で
きる。
②学校組織マネジメントの理論と基本スキルを獲得することによって、学校経営ビジョ
ンの骨格を構築することができる。
③学校経営ビジョンをもとにして、学校評価システムの骨格を構築することができる。
(成績評価の方法と採点基準)
①授業への参加度(出席とディスカッションへの貢献度)30%
②成果物3つ(現任校のSWOT分析結果、学校経営ビジョン、学校評価表)40%
③最終提出物(現任校の校長向けの学校改善提案)30%
事前事後学修
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員のための学校組織マネジメントの実践演習 B
(英 文 名) ( Organizational Management for Schools B )
単
位 2単位
大野裕己
淺野良一
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
公の性質を持つ学校がいかなる責任、役割をもつのか、またその責任、役割を果たす
期待される学習 ために、どのような組織の運営を行っていけばよいのか、学校の組織マネジメントの基
効果
礎を学ぶとともに、事例演習を行うことにより、実際に学校における組織マネジメント
を実践し、学校の改善に貢献できる力量を身につけることを目標とする。
授 業 の 内 容
第1回
1.学校の法的責任、学校管理に関する法制度の基本的事項に関する概説
(1)学校の法的責任に関する概説
憲法26条、教育基本法、学校教育法などの主要な教育法規に触れながら、学校
の法的責任について概説する。
第2回
(2)学校管理の法制度に関する概説
地方教育行政の組織及び運営に関する法律、学校教育法に触れながら、学校管
理に関する法制度について概説する。
第3回
(3)学校管理の法制度に関する概説
学校管理の法制度について概説するとともに、問題点や対応策を検討する。
第4回
2.学校経営の基本的事項に関する概説
(1)学校経営の基本的事項に関する概説。
組織とは何か、経営とは何か、学校経営とは何かについて、基本的な考え方を
概説する。
第5回
(2)学校経営の基本的事項に関する概説
マネジメントサイクルとは何かについて、基本的な考え方を概説する。
第6回
(3)学校経営に関する事例演習
学校における様々な問題事例を取り上げ、その経営上の対応策を検討する演習
を行う。
第7回
3.学校経営ビジョンの創造(演習)
これまでの講義、演習で学んだことを踏まえて、校長の手記、自伝などを素材
として、実際の校長の経営ビジョンの分析を行い、その特徴、問題点について
議論を行う。その議論を踏まえて、学校経営ビジョンをいかに創造していくべ
きか、受講者自身の経営ビジョンを試論的に提示する演習を行う。
~
第10回
第11回
~
第13回
テキスト,教材,
参考図書等
4.学校組織マネジメントの実践演習
毎時、具体的な事例をひとつ取り上げ、その課題についてグループで議論をし
て、その話し合いの結果を全体発表し、その議論を深めていくことにより、組
織マネジメントの実践演習を行う。実務家教員と研究者教員が協働で指導する。
具体的事例の例
・学年単位での総合学習の年間計画の策定、実施、評価
・外部講師を招いた授業づくり
・修学旅行の企画、実施、評価
・地域での生徒のボランティア活動の推進
・少人数指導によるきめ細かな指導
第14回
5.学校経営改革の動向(講義)
(1)自律的な学校経営の課題①特色ある学校づくり
自律的な学校経営の課題として、特色ある学校づくりについて取り上げ、その
基本的な考え方について概説する。
第15回
(2)自律的な学校経営の課題②開かれた学校づくり自律的な学校経営の課題と
して、開かれた学校づくりについて取り上げ、その基本的な考え方について概
説する。
金山康博『校長になろう!
楽しい学校経営のススメ』日本標準、2007年。
その他、随時提示する。
成績評価の方法 (到達目標)
と採点基準
1.学校の法的責任、学校管理の法制度、学校経営に関する基本事項を理解すること。
2.学校経営改革と学校経営の実態について、現状と課題を適切に理解すること。
3.学校を組織し、運営するマネジメントの考え方と手法を理解し、その基礎的力量を身
に付けること。
4.学校経営を進めていくビジョンを作成する基礎的力量を身に付けること。
(評価の観点)
1.到達目標1、2については、授業中に実施する15分程度の小テストによって理解度を評
価する。(30%)
2.到達目標3については、グループ演習での議論の様子、全体発表の内容、レポートを
もとにして、組織マネジメントについての理解度を評価するとともに、グループでの討論
への参加度を評価する。(30%)
3.到達目標4については、学校経営ビジョン創造についての演習での発表の内容、議論
の様子をもとにして、学校経営のビジョンについての理解度を評価すると共に、学校経営
に活かされるビジョンを作成できているか、という観点から提出されたレポートを評価
し、基礎的力量が身に付いたかどうかを判断する。(40%)
事前事後学修
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 児童生徒を活かす学級経営の実践演習 A
(英 文 名)( Practice of Classroom Management for Children A )
単
位 2単位
吉川芳則
竹西亜古
山中一英
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
この授業では、学級経営に関する実践的演習と理論の学修を通じて、望ましい学級経
期待される学習 営のあり方と手法を考える。実践的演習では現場での自らの経験を省察・再確認しなが
効果
ら「学級経営案の作成と討論」を中心に行う。この作業を通じて、校種や現任校での立
場を越えて、学級経営上の今日的な問題意識を共有し、解決の糸口を探求することがで
きる。さらに授業では、学級経営の基盤となる「集団づくりや児童生徒理解」の理論や
考え方を学び、現場での実践を振り返るとともに新たな視点から分析する。加えて、学
級やクラブ活動における教師と児童生徒の関係性を「情動的リーダーシップ理論」の観
点から捉え直し、子どもたちのリーダーとしての教師のあり方を考える。この授業では、
学級経営・クラス運営の実際に理論と実践を両輪とした複数の側面からアプローチする
ことで、受講生ひとりひとりの実践力を高めると同時に、有効な実践手法やその基盤を
可視化・言語化して他の教師と共有できることを目標とする。
授 業 の 内 容
第1回
学級経営案(1) 学級経営案とは何か〔講義及びワークショップ〕
学級経営案を作成した経験について意見交流する。また、小学校、中学校、
高等学校におけるタイプの異なる複数の学級経営案を形式面、内容面から検
討し、その特徴、多様性について協議、検討する。
第2回
学級経営案(2) 学級経営案作成上の留意点の検討及び作成作業①
〔ワークショップ〕
学級経営案を作成することの意義や課題、作成上の留意点について協議す
る。小学校、中学校、高等学校等の校種ごとに数人単位のグループに別れ、
学校、学年、学級等を仮想し、その特徴、状況に即した学級経営案の形式、
内容について構想を練る。
第3回
学級経営案(3) 学級経営案の作成作業②〔ワークショップ〕
構想した学級経営案をグループで協議しながら作成する。授業の中で例示
された学級経営案や各自の学校現場での体験を参考にしながら、実際に活用
できる学級経営案、理想的だと思われる学級経営案の作成を目指す。
第4回
学級経営案(3) 作成した学級経営案の発表①〔ワークショップ〕
作成した学級経営案をグループごとに発表する。想定した学校、学年、学
級等の特徴や状況、作成した学級経営案の工夫点等を明示して発表し、実際
に活用するに際しての長所や課題について協議する。
第5回
学級経営案(4) 作成した学級経営案の発表②〔ワークショップ〕
作成した学級経営案をグループごとに発表する。想定した学校、学年、学
級等の特徴や状況、作成した学級経営案の工夫点等を明示して発表し、実際
に活用するに際しての長所や課題について協議する。学級経営案から見た学
級経営のあり方について総括する。
第6回
学級経営の基底にある考え方〔講義〕
学級経営を特徴づける諸点や学級経営のキーポイント等について,心理学
を基礎にした授業者の考えを提示するとともに,学級経営の基底にある考え
方や切要な論点について解説する。
第7回
学級集団づくり〔講義及びワークショップ〕
集団の成立にかかわる「規範」や「同調」をめぐる主要な研究について解
説するとともに,学級に規範・ルールを構築し,浸透(共有)していくため
に必要な教師の働きかけについて教示する。また,「なぜ集団を構成するの
か」「なぜ集団に所属するのか」といった基盤的な問いについて,関連する
理論や研究の知見を提示するとともに,それについて受講者と議論する。
第8回
児童・生徒同士の人間関係づくり〔講義及びワークショップ〕
人間関係づくりを直接の目的とした心理学的な研究の知見に基づく実践の
うち代表的なもの(ソーシャルスキル・トレーニング,アサーション・トレ
ーニング等)について概観するとともに,日々の授業等の学習活動が児童・
生徒同士の人間関係づくりに大きく関与していることを解説する。そして,
そのうえで,児童・生徒同士の人間関係づくりを促すために必要な教師の取
り組みについて議論する。
第9回
児童・生徒理解のための視点〔講義及びワークショップ〕
教師期待効果とその生起過程ならびに「行動の状況依存性」を明らかにし
たいくつかの研究結果を詳述し,それらに基づき,教師が児童・生徒を理解
するための視点やその際の留意点等について解説する。そして,それをふま
えて,受講者が自らの実践を省察できる取り組みを行う。
第10回
教師のリーダーシップ(1):リーダーシップとはなにか
〔講義及びワークショップ〕
学級経営・クラブ指導を念頭に、教師(担任・顧問)と児童生徒の関係性
を情動的リーダーシップの観点から解説する。その上でリーダーとしての教
師が集団やひとりひとりの子どもにおよぼす影響を、社会心理学的知見から
明らかにし、子どもを伸ばし・育てるリーダー行動について考える。1回目
は「リーダーシップとはなにか」「リーダーシップが生じるための要件」な
どについて解説し、受講生がリーダーとして自らの実践を振り返る作業を行
う。
第11回
教師のリーダーシップ(2):リーダーシップにおける情動の機能
〔講義及びワークショップ〕
リーダーとしての教師を考える2回目は、リーダーシップのあり方を記述
するリーダーシップモデルについて、まず基礎的な理論を解説し、学校教育
場面での応用を考える。さらに、学級経営・クラブ指導において教師は時と
して「熱いリーダー」であることが求められることを踏まえ、従来のリーダ
ーシップ理論では看過されがちであった情動(emotion)に注目し、それがリー
ダーとフォロワーを結びつける役割について討論する。
第12回
教師のリーダーシップ(3):情動知性モデルとカリスマモデル
〔講義及びワークショップ〕
リーダーとしての教師を考える3回目以降は、情動的リーダーシップモデ
ルを順次紹介し、学級経営・クラブ指導における応用を受講生とともに考え
る。この回では「情動知性モデル(emotional intelligence model)」と「カ
リスマモデル(charisma model)」を解説するとともに、受講生が自らの実践
をそれぞれのモデルから省察し、発表する。
第13回
教師のリーダーシップ(4):手続き的公正モデル〔講義及びワークショップ〕
この回では、学級経営・クラブ指導における教師と児童生徒の関係性を「公
正感(fairness)」という視点から取り上げ、教師のリーダー行動とその影響
を考える。リーダーとしての教師の「手続き的公正(procedural fairness)」
が、児童生徒の集団アイデンティティや自尊感情を高める効果、ならびに仲
間同士の結びつきや相互サポートを強める効果をもつことを心理モデルの解
析から示し、フェアな学級づくりについて討論する。
第14回
教師のリーダーシップ(5):愛着モデルとまとめ〔講義及びワークショップ〕
この回では、教師が児童生徒の愛着対象となることにより得られる効果を
リーダーシップの「愛着モデル(attachment model)」から示し、困難な状況
におけるリーダーのあり方について受講生とともに考える。さらに教師のリ
ーダーシップのまとめとして、解説した4モデルのうち自らが実践で取り入
れたいモデルおよび実践への応用方法について小レポートを作成し、発表す
る。
第15回
まとめ:学びの言語化と共有にむけて〔ワークショップ〕
最終回は、実践と理論の両面から学級経営・クラス運営を考えるというこ
の授業のアプローチを踏まえて、受講生ひとりひとりが得られた学びを確認
するとともに、学びを言語化し伝達する訓練を行う。そのために「授業での
学びを踏まえて、若手の教師に学級経営上のアドバイスをする」という設定
で小論文を作成し、授業での学びを自らの実践に結びつけることによってま
とめとする。
テキスト,教材, 【参考図書】
「感情と癒しの心理学」朝倉書店、2011
参考図書等
「リーダーシップ理論からみた学級経営 : 教師と児童生徒の信頼形成に関する一考
察」竹西亜古 生徒指導研究 (21)、47-59、 2009
成績評価の方法
と採点基準
事前事後学修
1)
ワークショップ、発表、討論等における活動。
採点基準は、課題達成に対する貢献度、内容のオリジナリティ等。
2) セクションごとに行う小レポート。
3) 最終回に課す小論文。
採点基準は、論理構成、主張の明確さ、内容のオリジナリティ等。
以上を総合して成績評価を行う。
事前:自身のこれまでの学級経営の実態、学級経営に対して有しているイメージ、課題
等を確認しておく。
事後:講義で学んだ内容を、実習科目等における教室の実態と重ね合わせて確認する。
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 児童生徒を活かす学級経営の実践演習 B
(英 文 名)( Practice of Classroom Management for Children B)
単
位 2単位
吉川芳則
竹西亜古
山中一英
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
この授業では、学級経営に関する実践的演習と理論の学修を通じて、望ましい学級経
期待される学習 営のあり方と手法を考える。実践的演習では、将来教職に就いた際、担任としてつくっ
効果
ていきたい学級を考えながら「学級経営案の作成」を行い、その内容について他の受講
生や授業者と討論する。この作業を通じて、学級経営上の今日的な問題意識を共有し、
解決の糸口を探求するとともに、望ましい学級像を深めていく。さらに授業では、学級
経営・クラス運営の基盤となる「集団づくりや児童生徒理解」の理論や考え方を学び、
学級経営の実際について学問的視点から分析する。加えて、学級やクラブ活動における
教師と児童生徒の関係性を「情動的リーダーシップ理論」の観点から捉え直し、子ども
たちのリーダーとしての教師のあり方を考えていく。この授業では、学級経営・クラス
運営の実際に理論と実践を両輪とした複数の側面からアプローチすることで、受講生ひ
とりひとりの実践力を高めると同時に、有効な実践手法やその基盤を可視化・言語化し
て他の教師と共有できることを目標とする。
授 業 の 内 容
第1回
学級経営案(1) 学級経営案とは何か〔講義及びワークショップ〕
学級経営案とはどういうものか、小学校、中学校、高等学校におけるタイ
プの異なる複数の学級経営案の実物を形式面、内容面から検討し、その特徴、
多様性について協議する。
第2回
学級経営案(2) 学級経営案作成上の留意点の検討及び作成作業①
〔ワークショップ〕
学級経営案を作成することの意義や課題、作成上の留意点について協議す
る。小学校、中学校、高等学校等の校種ごとに数人単位のグループに別れ、
学校、学年、学級等を仮想し、その特徴、状況に即した学級経営案の形式、
内容について構想を練る。
第3回
学級経営案(3) 学級経営案の作成作業②〔ワークショップ〕
構想した学級経営案をグループで協議しながら作成する。授業の中で例示
された学級経営案を参考にしながら、実際に活用できる学級経営案、理想的
だと思われる学級経営案の作成を目指す。
第4回
学級経営案(3) 作成した学級経営案の発表①〔ワークショップ〕
作成した学級経営案をグループごとに発表する。想定した学校、学年、学
級等の特徴や状況、作成した学級経営案の工夫点等を明示して発表し、実際
に活用するに際しての長所や課題について協議する。
第5回
学級経営案(4) 作成した学級経営案の発表②〔ワークショップ〕
作成した学級経営案をグループごとに発表する。想定した学校、学年、学
級等の特徴や状況、作成した学級経営案の工夫点等を明示して発表し、実際
に活用するに際しての長所や課題について協議する。学級経営案から見た学
級経営のあり方について総括する。
第6回
学級経営の基底にある考え方〔講義及びワークショップ〕
学級経営を特徴づける諸点や学級経営のキーポイント等について,心理学
を基礎にした授業者の考えを提示するとともに,学級経営の基底にある考え
方や切要な論点について解説する。そして,それをふまえて,求められる学
級経営のあり方について,受講者と議論する。
第7回
学級集団づくり〔講義及びワークショップ〕
集団の成立にかかわる「規範」や「同調」をめぐる主要な研究について解
説するとともに,学級に規範・ルールを構築し,浸透(共有)していくため
に必要な教師の働きかけについて教示する。また,「なぜ集団を構成するの
か」「なぜ集団に所属するのか」といった基盤的な問いについて,関連する
理論や研究の知見を提示するとともに,それについて受講者と議論する。
第8回
児童・生徒同士の人間関係づくり〔講義及びワークショップ〕
人間関係づくりを直接の目的とした心理学的な研究の知見に基づく実践の
うち代表的なもの(ソーシャルスキル・トレーニング,アサーション・トレ
ーニング等)について概観するとともに,日々の授業等の学習活動が児童・
生徒同士の人間関係づくりに大きく関与していることを解説する。そして,
そのうえで,児童・生徒同士の人間関係づくりを促すために必要な教師の取
り組みについて議論する。
第9回
児童・生徒理解のための視点〔講義及びワークショップ〕
教師期待効果とその生起過程ならびに「行動の状況依存性」を明らかにし
たいくつかの研究結果を詳述し,それらに基づき,教師が児童・生徒を理解
するための視点やその際の留意点等について解説する。さらに,それらをふ
まえた児童・生徒理解のための実践の具体について,受講者とともに構想す
る。
第10回
教師のリーダーシップ(1):リーダーシップとはなにか
〔講義及びワークショップ〕
学級経営・クラブ指導を念頭に、教師(担任・顧問)と児童生徒の関係性
を情動的リーダーシップの観点から解説する。その上でリーダーとしての教
師が集団やひとりひとりの子どもにおよぼす影響を、社会心理学的知見から
明らかにし、子どもを伸ばし・育てるリーダー行動について考える。1回目
は「リーダーシップとはなにか」「リーダーシップが生じるための要件」な
どについて解説し、受講生がリーダーとしての自らを想定する作業を行う。
第11回
教師のリーダーシップ(2):リーダーシップにおける情動の機能
〔講義及びワークショップ〕
リーダーとしての教師を考える2回目は、リーダーシップのあり方を記述
するリーダーシップモデルについて、まず基礎的な理論を解説し、学校教育
場面での応用を考える。さらに、学級経営・クラブ指導において教師は時と
して「熱いリーダー」であることが求められることを踏まえ、従来のリーダ
ーシップ理論では看過されがちであった情動(emotion)に注目し、それがリー
ダーとフォロワーを結びつける役割について討論する。
第12回
教師のリーダーシップ(3):情動知性モデルとカリスマモデル
〔講義及びワークショップ〕
リーダーとしての教師を考える3回目以降は、情動的リーダーシップモデ
ルを順次紹介し、学級経営・クラブ指導における応用を受講生とともに考え
る。この回では「情動知性モデル(emotional intelligence model)」と「カ
リスマモデル(charisma model)」を解説するとともに、受講生が自らの将来
的実践を想定し、それぞれのモデルの適応可能性について討論する。
第13回
教師のリーダーシップ(4):手続き的公正モデル〔講義及びワークショップ〕
この回では、学級経営・クラブ指導における教師と児童生徒の関係性を「公
正感(fairness)」という視点から取り上げ、教師のリーダー行動とその影響
を考える。リーダーとしての教師の「手続き的公正(procedural fairness)」
が、児童生徒の集団アイデンティティや自尊感情を高める効果、ならびに仲
間同士の結びつきや相互サポートを強める効果をもつことを心理モデルの解
析から示し、フェアな学級づくりについて討論する。
第14回
教師のリーダーシップ(5):愛着モデルとまとめ〔講義及びワークショップ〕
この回では、教師が児童生徒の愛着対象となることにより得られる効果を
リーダーシップの「愛着モデル(attachment model)」から示し、困難な状況
におけるリーダーのあり方について受講生とともに考える。さらに教師のリ
ーダーシップのまとめとして、解説した4モデルのうち自らが実践で取り入
れたいモデルおよび実践への応用方法について小レポートを作成し、発表す
る。
第15回
まとめ:学びの言語化と共有にむけて〔ワークショップ〕
最終回は、実践と理論の両面から学級経営・クラス運営を考えるというこ
の授業のアプローチを踏まえて、受講生ひとりひとりが得られた学びを確認
するとともに、学びを言語化し伝達する訓練を行う。そのために「将来担任
を持った時につくっていきたい学級」という論題で小論文を作成し、授業で
の学びを将来的な実践に結びつけることによってまとめとする。
テキスト,教材, 【参考図書】
「感情と癒しの心理学」朝倉書店、2011
参考図書等
「リーダーシップ理論からみた学級経営 : 教師と児童生徒の信頼形成に関する一考
察」竹西亜古 生徒指導研究 (21)、47-59、 2009
成績評価の方法 1)
と採点基準
2)
3)
ワークショップ、発表、討論等における活動。
採点基準は、課題達成に対する貢献度、内容のオリジナリティ等。
セクションごとに行う小レポート。
最終回に課す小論文。
採点基準は、論理構成、主張の明確さ、内容のオリジナリティ等。
以上を総合して成績評価を行う。
事前事後学修
事前:教育実習、実地研究等で自身がこれまで経験した学級経営の実態、学級経営に対
して有しているイメージ、課題等を確認しておく。
事後:講義で学んだ内容を実習科目等における教室の実態と重ね合わせ、学級経営に対
する認識の拡充に努める。
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員の社会的役割と自己啓発 A
(英 文 名)( Social Role of Teachers and Self-Development A )
単
位 2単位
淺野良一
安藤福光
未定
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
本授業は、共通科目の「学校教育と教員のあり方」に関する領域として設定している。
期待される学習 内容的には、①現代社会における学校教育の役割と現代的課題の解決策、②教員の社会
効果
的・職業的倫理に関する事例研究、③教員のコミュニケーション技法等が大きな柱とな
る。これらを通して、現職教員である受講生のこれまでの教育実践体験を検証し、その
意味を再吟味し、新たな教育実践への認識を深め、教師としての実践的力量の獲得を目
標とする。併せて、受講生自身がよりよき教員となるための自己啓発のあり方を知り、
考え、実践することができるよう指導を行う。
授 業 の 内 容
第1回
1.現代社会における学校教育の役割
①学校教育の歴史と教員の役割(講義)
学校教育の歴史を概観し、教員の役割等を検討する。
第2回
②学校教育の公教育としての位置付け(講義)
学校教育の位置付けについて検討する。意図的・計画的な公教育の柱として
の学校教育の意味・役割について講述する。
第3回
2.学校教育の現代的課題の解決策へ向けて
①学校教育が抱える現代的諸課題(講義・ケーススタディ)
現代の学校教育の抱える諸課題を事例を援用しながら講述し、討論する。
第4回
②反省的実践の志向と教員の同僚性(講義・ケーススタディ)
現代の授業実践で問われている「反省的実践」や「教員の同僚性」とは何
か、その目指すものは何か等について講述し、討論する。
第5回
③学校教育と地域社会の協同(講義・演習)
地域住民の学校運営への参画、児童生徒の問題行動等への対応、豊かな体
験活動の推進などの課題を通して、地域に開かれた信頼される学校づくりに
ついて講義と討論を通して考える。
第6回
3.教員の社会的・職業倫理に関する事例研究
①学校教育と教員に関する問題事例の検証Ⅰ(講義・演習)
学校不信や教員不信の背景を多角的に考察するとともに、社会問題化した
問題事例を討論によって検証・分析し、未然防止策や対応策を考えていく。
第7回
②学校教育と教員に関する問題事例の検証Ⅱ(講義・演習)
学級崩壊や指導力不足教員の問題事例などを検証・分析し、その対応を考え
るとともに、職業的倫理、職能的成長のあり方について討論を通して考察を
深めていく。
第8回
③教員の社会的役割に関する事例研究Ⅰ(講義)
教員が果たしてきた社会的役割について、歴史的に事例をもとに考察する
とともに、諸外国の事例も取り上げながら、その不易な部分を明らかにする。
第9回
④教員の社会的役割に関する事例研究Ⅱ(講義・演習)
教員が果たすべき今日的な役割について、現在、各地で取り組まれている
実践事例を紹介し、これからの教員の社会的役割を討論を通して考えていく。
第10回
⑤教員の職業倫理に関する事例研究Ⅰ(講義)
教員の職業倫理について、歴史的な職業倫理観の変遷や諸外国の比較事例
をもとに考察し、その共通的な部分を明らかにし、今日的な課題に迫る。
第11回
⑥教員の職業倫理に関する事例研究Ⅱ(講義・演習)
教員の職業倫理について、時代的・社会的な要請に対応して、各地の対応策
や実践事例、異業種の参考事例を紹介し、討論を通して、これからの教員の
職業倫理の向上を考えていく。
第12回
4.教員のコミュニケーション能力の開発
①コミュニケーション能力とは何か(講義)
コミュニケーション能力とは何かに関する定義から考察を深めていく。
第13回
②コミュニケーション能力の開発,対子ども,保護者(講義・ケーススタデ
ィ)
特に対子ども、保護者とのコミュニケーションで何に留意すべきか、ある
いはその関係性を考える際の視点等について講述し、討論する。
第14回
③コミュニケーション能力の開発,対同僚,社会等(講義・ケーススタディ)
特に対同僚、社会とのコミュニケーションで何に留意すべきか、あるいは
その関係を構築する際の視点等について講述し、討論する。
第15回
④教育コミュニケーションの具体的実践例の検証(ロールプレイング)
全国で「教育コミュニケーション」に関する先進的取組みや実践を行って
いる具体例を受講者の発表によって紹介し、検討・分析する。
テキスト,教材, 授業の中で必要に応じて指示する。参考図書は、随時紹介する。
参考図書等
成績評価の方法 評価の基準としては、
と採点基準
①教員をめぐる現状を的確に理解し、課題を把握しているか
②課題解決への対応策を考えているか
③教育実践の意味をどれだけ認識しているか
評価の構成は、レポート(60%)授業での討論参加等(25%)出席状況(15%)
なお,小レポート,小テスト等は随時行う。
事前事後学修
そ
の
他
授 業 科 目 区 分 共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員の社会的役割と自己啓発 B
(英 文 名)( Social Role of Teachers and Self-Development B )
単
位 2単位
安藤福光
未
定
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開
講
学
期 前期
授業の目標及び
本授業は、共通科目の「学校教育と教員のあり方」に関する領域の科目として設定し
期待される学習 ている。内容的には、①現代社会における学校教育の役割と現代的課題の解決策、②教
効果
員の社会的・職業的倫理に関する事例研究、③教員のコミュニケーション技法、等が大
きな柱となる。これらを通して、これから教員をめざそうとする受講生の認識を深め教
員としての力量を培うことを目標とする。併せて、受講生自身がよりよき教員となるた
めの自己啓発のあり方を知り、考え、実践するために必要な資質を形成する。
授 業 の 内 容
第1回
1.現代社会における学校教育の役割
①学校教育の歴史(講義)
学校教育の歴史(特に日本)を概観し、その組織化の過程等を検討する。
第2回
②学校教育の公教育としての位置付け(講義)
学校教育の位置付けについて検討する。意図的・計画的な公教育の柱として
の学校教育の意味・役割について講述する。
第3回
③教員の役割(講義)
教員の役割について、いつの時代にも求められる役割を踏まえながら、今
後特に求められる役割を教員の資質能力との関連において考える。
第4回
④学校と社会(講義)
地域に開かれた信頼される学校づくりが要請される今日、学校が果たすべ
き役割を「自己評価」や「情報公開」、「説明責任」などの課題とともに考
えていく。
第5回
2.学校教育の現代的課題の解決策へ向けて
①学校教育が抱える現代的諸課題(講義・ケーススタディ,ディベート)
現代の学校教育の抱える諸課題を事例を援用しながら分かりやすく講述
し、討論する。
第6回
②反省的実践の指導(講義・ケーススタディ,ディベート)
現代の授業実践で問われている「反省的実践」とは何か、その目指すもの
は何か等について講述し、討論する。
第7回
③教員の同僚性(講義・ケーススタディ,ディベート)
今日の学校現場で教育の質や効果を保証する概念として「教員の同僚性」
が提唱されている。その意味や内容について講述し、討論する。
第8回
④学校教育と地域社会の協同(講義・演習)
地域住民の学校経営への参画、地域社会と連携しての児童生徒の問題行動
等への対応、豊かな体験活動の推進などの課題を通して、信頼される学校づ
くりについて考察し、討論する。
第9回
3.教員の社会的・職業倫理に関する事例研究(講義・演習)
①学校教育と教員に関する問題事例の検証
学校不信や教員不信の背景を多角的に考察するとともに、社会的・職業的倫
理に関する問題事例を討論を通して検証し、課題を明らかにしながら、その
対応を考える。
第10回
②教員の社会的役割に関する事例研究(講義・演習)
教員の社会的役割を歴史的に考察した後、今日的な社会的役割について、
各地で取り組まれている事例を中心に検討、これからの教員の社会的役割を
討論を通して考えていく。
第11回
③教員の職業倫理に関する事例研究(講義・演習)
教員の職業倫理について、古今東西の共通的な部分を概観した後、各地の
対応策や実践事例、異業種の参考例を紹介し、それらについての討論を通し
てこれからの教員の職業倫理のあり方を考える。
第12回
4.教員のコミュニケーション能力の開発
①コミュニケーション能力とは何か(講義)
コミュニケーション能力とは何かに関する定義から考察を深めていく。
第13回
②コミュニケーション能力の開発-対子ども、保護者(講義・ケーススタディ)
特に対子ども、保護者とのコミュニケーションで何に留意すべきか、ある
いはその関係性を考える際の視点等について講述し、討論する。
第14回
③コミュニケーション能力の開発-対同僚、社会等(講義・ケーススタディ)
特に対同僚、社会とのコミュニケーションで何に留意すべきか、あるいは
その関係を構築する際の視点等について講述する。
第15回
④教育コミュニケーションの具体的実践例の検証(ロールプレイング)
全国で「教育コミュニケーション」に関する先進的取組みや実践を行ってい
る具体例を紹介し、討論を通して検討・分析する。
テキスト,教材, 授業の中で必要に応じて指示する。参考図書は、随時紹介する。
参考図書等
成績評価の方法 評価の基準としては、
と採点基準
①教員をめぐる現状を的確に理解し、課題を把握しているか
②課題解決への対応策を考えているか
③教育実践の意味をどれだけ認識しているか
評価の構成は、レポート(60%)授業での討論参加等(25%)出席状況(15%)
なお,小レポート,小テスト等は随時行う。
事前事後学修
そ
の
他
講義内容と講義時の演習から得た知見とを照合して、自分の理想とする教員像について
考察すること。
兵庫教育大学教職大学院シラバス
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員のための人権教育の理論と方法 A
(英 文 名) ( Theory and Practice in Human Rights Education for Teachers A )
単
位 2単位
米田 豊(昼のみ)
和田幸司(昼のみ)
未
定(昼のみ)
必修・選択の別 必修
安原一樹(夜のみ)
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開 講 時 期 等 後期
授業の目標及び 人権教育とは、すべての人の自己実現と多様な他者との豊かな関係づくり、および社会参加を支
期待される学習 援するための教育であり、公正で多様性が尊重される社会をつくるための基礎となる教育である。
効果
人権教育は、「人権としての教育」、「人権についての教育」、「人権を通じた教育」、「人権の
ための教育」といったさまざまな側面で考えられてきた。また、今日では子どもの問題、女性問題、
障害者の問題、高齢者の問題等、さまざまなアプローチが可能である。
この授業では、最初に現任校の人権教育の成果と課題を整理する。最後に授業をとおして習得し
た理論や方法を組み込んで、現任校の人権教育改善プランを作成する。このことで、学校カリキュ
ラムの中に人権教育を位置づけて実践できる力量を形成する。
授 業 の 内 容
オリエンテーション 講義・演習
今日における人権問題の現状と課題
第1回
学校、家庭、地域社会、国際社会における人権をめぐる諸問題について整
理し、教育実践との関係を考察する。
奈良県における人権教育の成果と課題(1) 講義・演習
部落問題学習、在日外国人教育、夜間学級(夜間中学校)教育等を課題と
第2回
した人権教育の成果と課題について講義する。
奈良県における人権教育の成果と課題(2) 講義・演習
部落問題学習、在日外国人教育、夜間学級(夜間中学校)教育等を課題と
第3回 した人権教育の成果と課題について講義する。
現任校における人権教育の成果と課題の整理(1) 演習
第4回 兵庫県における人権教育の成果と課題(1)
講義・演習
第5回 兵庫県における人権教育の成果と課題(2) 講義・演習
第6回 兵庫県における人権教育の成果と課題(3)
講義・演習
問題意識の明確化と人権教育の課題整理(1) 講義・演習
教育実践から問題意識を明確化し、人権教育の課題を整理する。
第7回
同和教育から人権教育へ 講義・演習
人権教育を考えるアプローチや方法論について考える。
現任校における人権教育の成果と課題の整理(2) 演習
第1回から第7回までの講義を受けて、現任校における人権教育の成果と
第8回 課題について整理する。
現任校の人権教育改善プランの骨子作成 演習
第9回
12/6
集中講義
予定
近世部落史研究から(1) 講義
近世身分制研究の転換を教科書記述から検討する。
第 10 回 近世部落史研究から(2) 講義
12/6
近世身分を規定する要因を社会的側面から検討する。「社会的分業」
集中講義
「地縁的共同体」について解説する。
予定
第 11 回 近世部落史研究から(3) 講義
12/6
近世身分を規定する要因を政治的側面から検討する。「社会的分業」
集中講義
「役負担」について解説する。
予定
第 12 回 近世部落史研究から(4) 講義
12/6
近世身分制を宗教の視角から検討する。特に、幕藩制国家と仏教との
集中講義
関係性を考察する。
予定
第 13 回 近世部落史研究から(5) 講義
12/6
これまでの学びを踏まえ、近世身分制研究の成果を生かした人権教育
集中講義
実践について検討する。
予定
第 14 回 現任校の人権教育改善プランの発表(代表) 演習
第 15 回
現任校の人権教育改善プランの発表(代表) 演習
講義のまとめ 講義
テキスト,教材, 日本人権教育研究学会編『21 世紀の人権・同和教育への展開』学術図書出版社
古橋エツ子編『新・初めての人権』法律文化社
参考図書等
到達目標
成績評価の方法 ・人権教育の基礎的知識の習得
と採点基準
・人権教育実践者としての態度育成
・人権教育実践方法の習得
評価の観点
・授業への参加状況(出席)
・授業中の討議参画状況(カード)
・課題レポート(現任校の人権教育改善プラン)(A4
横書き
事前事後学修
現任校の人権教育に関する資料の収集と改善プランの作成
そ
必要に応じて、参考資料を配布する。
の
他
様式自由)
兵庫教育大学教職大学院シラバス
授業科目区分
共通基礎科目
開設コース 全コース
授 業 科 目 名 教員のための人権教育の理論と方法 B
(英 文 名) ( Theory and Practice in Human Rights Education for Teachers B )
単
位 2単位
米田 豊
和田幸司
未
定
必修・選択の別 必修
授 業 の 方 法 講義・演習
担当教員
標 準 履 修 年 次 1年次
開 講 時 期 等 後期
授業の目標及び 人権教育とは、すべての人の自己実現と多様な他者との豊かな関係づくり、および社会参加を支
期待される学習 援するための教育であり、公正で多様性が尊重される社会をつくるための基礎となる教育である。
効果
人権教育は、「人権としての教育」、「人権についての教育」、「人権を通じた教育」、「人権の
ための教育」といったさまざまな側面で考えられてきた。また、今日では子どもの問題、女性問題、
障害者の問題、高齢者の問題等、さまざまなアプローチが可能である。
この授業では、最初に任意の学校(実習校等)の人権教育の成果と課題を整理する。最後に授業
をとおして習得した理論や方法を組み込んで、任意の学校の人権教育改善プランを作成する。この
ことで、学校カリキュラムの中に人権教育を位置づけて実践できる力量を形成する。
授 業 の 内 容
オリエンテーション 講義
今日における人権問題の現状と課題
学校、家庭、地域社会、国際社会における人権をめぐる諸問題について整
第1回
理し、教育実践との関係を考察する。
任意の学校の人権教育の成果と課題を抽出する。(課題の整理)
奈良県における人権教育の成果と課題(1) 講義・演習
部落問題学習、在日外国人教育、夜間学級(夜間中学校)教育等を課題と
第2回
した人権教育の成果と課題について講義する。
奈良県における人権教育の成果と課題(2) 講義・演習
部落問題学習、在日外国人教育、夜間学級(夜間中学校)教育等を課題と
第3回 した人権教育の成果と課題について講義する。
任意の学校における人権教育の成果と課題の整理(1) 演習
第4回 兵庫県における人権教育の成果と課題(1)
講義・演習
第5回 兵庫県における人権教育の成果と課題(2)
講義・演習
第6回 兵庫県における人権教育の成果と課題(3)
講義・演習
問題意識の明確化と人権教育の課題整理 講義・演習
個々の経験から問題意識を明確化し、人権教育の課題を整理する。
第7回
同和教育から人権教育へ 講義・演習
人権教育を考えるアプローチや方法論について考える。
任意の学校における人権教育の成果と課題の整理(2) 演習
第1回から第7回までの講義・演習を受けて、任意の学校における人権
第8回 教育の成果と課題について整理する。
任意の学校の人権教育改善プランの骨子作成 演習
第9回
12/13
集中講義
予定
第10回
12/13
集中講義
予定
第11回
12/13
集中講義
近世部落史研究から(1) 講義・演習
近世身分制研究の転換を教科書記述から検討する。
近世部落史研究から(2) 講義
近世身分を規定する要因を社会的側面から検討する。
「社会的分業」
「地縁
的共同体」について解説する。
近世部落史研究から(3) 講義
近世身分を規定する要因を政治的側面から検討する。
「社会的分業」
「役負
担」について解説する。
第12回 近世部落史研究から(4) 講義
近世身分制を宗教の視角から検討する。特に、幕藩制国家と仏教との関係
12/13
集中講義 性を考察する。
第13回 近世部落史研究から(5) 講義
これまでの学びを踏まえ、近世身分制研究の成果を生かした人権教育実践
12/13
集中講義 について検討する。
予定
第14回 任意の学校の人権教育改善プランの発表(代表)
演習
任意の学校の人権教育改善プランの発表(代表)
講義のまとめ 講義
演習
第15回
テキスト,教材, 日本人権教育研究学会編『21 世紀の人権・同和教育への展開』学術図書出版社
参考図書等
古橋エツ子編『新・初めての人権』法律文化社
到達目標
成績評価の方法 ・人権教育の基礎的知識の習得
と採点基準
・人権教育実践者としての態度育成
・人権教育実践方法の習得
評価の観点
・授業への参加状況(出席)
・授業中の討議参画状況(カード)
・課題レポート(任意の学校人権教育改善プラン)(A4
横書き
様式自由)
事前事後学修
任意の学校の人権教育に関する資料の収集と改善プランの作成
そ
必要に応じて、参考資料集等は配布する。
の
他