No Title - 京都大学 大学院 理学研究科 地球惑星科学専攻 地球物理学

授業科目名 地球物理学のためのデータ解析法
担当者所属・ 理学研究科 教授
<英訳>
Data analysis method in geophysical problems 職名・氏名 海洋研究開発機構
グループリーダー
配当
学年 3回生以上 単位数 2
開講年度・ 2015・
曜時限 水2
開講期
前期
授業
形態 講義
平原 和朗
石川 洋一
使用
言語 日本語
科目番号 3404
[授業の概要・目的]
地球物理学において、ある物理量(モデルパラメータ)から観測データを予測する関係式(モデ
ル)を構築する順問題に対し、観測されたデータからモデルパラメータを推定する逆問題の解法が
重要である。いつも十分なデータが得られるとは限らず、また観測データは未知のノイズに汚染さ
れている場合が多い。従って、推定法とともに推定されたモデルのパラメータの信頼度(推定誤差、
解像度など)が問題となる。また特に地球物理学では観測データ量が膨大となりその処理も重要と
なる。本講義ではこういったデータ解析(逆問題解析)手法の基礎を解説する。線形代数・確率統
計学の基礎の復習からはじめ,主として離散逆問題の解き方やデータ同化の基礎を講義する。
[到達目標]
地球物理学における種々の統計データ解析手法の基礎を学び、実際のデータ自体に語らせる手法
の基礎を習得する。
[授業計画と内容]
以下のような課題について,1課題あたり1∼3週の授業をする予定である。
1. はじめに 順問題と逆問題、連続と離散問題、線形と非線形問題 (平原)
2.線形代数・確率統計学の基礎 (平原)
3.線形正規分布型逆問題の解法 長さ・ノルムに基づく方法 (平原)
4.線形正規分布型逆問題の解法 一般逆行列 (平原)
5.線形正規分布型逆問題の解法 最尤法 (平原)
6.モデル空間・データ空間・特異値分解・自然一般逆行列 (平原)
7.線形正規分布型逆問題の解法 大規模問題の解法・逐次解法 (平原)
8.線形非正規分布型逆問題の解法 (平原)
9.Lasso逆問題の解法 (平原)
10.非線形逆問題 (平原)
11.データ同化の基礎 (石川)
など
講義の勧め方は受講者の理解度に応じて講義担当者が決めることとする。
[履修要件]
必須ではないが、線形代数や確率論の基礎知識があることが望ましい。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
定期試験(筆記)(100点)の評価による。
[教科書]
使用しない
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地球物理学のためのデータ解析法(2)
[参考書等]
(参考書)
W. メンケ 『離散インバース理論ー逆問題とデータ解析ー』(古今書店)ISBN:4-7722-1558-1
C3041
Aster, Borches and Thurbe 『Parameter Estimation and Inverse Problems』(Academic Press)ISBN:9780123850485
吉澤康和 『新しい誤差論』(共立出版)ISBN:978-4320014244
淡路敏之・蒲地政文・池田元美・石川洋一 編著 『データ同化』(京都大学出版会)ISBN:9784876987979
上村豊 『逆問題の考え方』(講談社)ISBN:978-4062578936
[授業外学習(予習・復習)等]
講義では統計データ解析の原理や手法について解説するが、実際のデータ解析を通して身に着け
る必要がある。そのためには、復習するだけなく、R等の統計解析データソフトウェアを使って実
際のデータ解析を行うことを推奨する。
(その他(オフィスアワー等))
質問等は、平原 [email protected] へ連絡のこと。
※オフィスアワー実施の有無は、KULASISで確認してください。