平成26年度 沖縄県立芸術大学大学院音楽芸術研究科 修士演奏 (学位審査公開演奏会) 2015年1月 23日(金) 18:00~ 修士演奏(舞台芸術専攻) 24日(土) 16:00~ 修士演奏(舞台芸術専攻) 31日(土) 18:30~ 修士演奏(ピアノ専修) 2015年2月 2日(月) 19:00~ 修士演奏(管弦打楽専修) 5日(木) 16:00~ 修士演奏(声楽専修) 会場:沖縄県立芸術大学奏楽堂 沖縄県立芸術大学 OKINAWA PREFECTURAL UNIVERSITY OF ARTS (金) 㻝㻛㻞㻟(月) 舞台芸術専攻㻌 琉球舞踊組踊専修 1月23日(金) 18:00 舞踊 玉置 麻侑 1.古 典 女 踊 り 「柳」 2.雑 「むんじゅる」 踊 り 3.古典二才踊り 「前の浜」 4.創 作 舞 踊 わかだき ぬ まい 「若竹の舞」 【地謡】 歌三線:玉城 和樹 與那国太介 横山 太陽 箏 :糸数 成美 笛 :平良 大 胡 弓:大濵 麻未 太 鼓:久志 大樹 【後見】 杉森 咲野 【副論文概要】 タイトル:「琉球舞踊と空手の関連性について」 ー琉球古典二才踊りの所作分析よりー 琉球古典二才踊りは空手の影響を受け、その技法が随所に取り 入れられているといわれている。しかし、踊りの所作に空手の技 の名前が用いられるなどのはっきりとした裏付けが示されてい ない。本研究では、手踊りとして残されている古典二才踊り「前 の浜」「高平万歳」「二才ぜい」を対象に、琉球舞踊と空手の類 似した所作を手掛かりに、両者の技法の関連性を検証する。そし て、武から舞にいたる表現技法、舞踊における空手の役割などに ついて考察する。 - 2 - (金) 㻝㻛㻞㻟(月) 舞台芸術専攻㻌 琉球舞踊組踊専修 1月23日(金) 20:00 舞踊 山里 静香 1.創 作 舞 踊 「雨願」(八重山舞踊) 2.創 作 舞 踊 「雨乞」(琉球舞踊) 3.古 典 女 踊 り 「伊野波節」 4.古典二才踊り 「高平良万歳」 【地謡】 歌三線:入嵩西 横目 諭 大哉 東川平綱木 與那国太介 箏 :仲大 千咲 笛 :宇保 朝輝 胡 弓:又吉 恭平 太 鼓:横目 大通 【後見】 嵩本 理恵 【副論文概要】 タイトル:「沖縄における女踊りの体づかいの比較」 ~琉球古典舞踊と八重山舞踊を対照に~ 琉球列島の芸能は、日本本土、中国、南方諸国の影響を受けつ つ、独自の文化や風土の中で育まれてきた。その中で琉球古典舞 踊は宮廷芸能として、八重山舞踊は祭祀儀礼の奉納舞踊としての 特色が強く表れているが、どちらも互いの影響を多く受けて現在 踊られるような形が成立した。そのためどちらにも類似した型や 様式が散見される。琉球舞踊の動作分析に関してはいくつかの研 究がなされているが、八重山舞踊における動作研究については資 料が少なく明らかにされていない。よって本研究では、舞踊の基 本動作である歩みや姿勢、所作時の体づかいについて琉球古典舞 踊と八重山舞踊の女踊りを対象に比較分析し、その特徴を明らか にする。 - 3 - (土) 㻝㻛㻞㻠(火) 舞台芸術専攻㻌 琉球古典音楽専修 1月24日(土) 16:00 歌三線 大城 建大郎 (安冨祖流) 1.古典音楽独唱 茶屋節 歌三線:大城建大郎 2.古典女踊り 「柳」 【地謡】 歌三線:大城建大郎 箏 :池間 北斗 笛 :横目 大哉 胡 弓:又吉 恭平 立 方:西門 悠雅 3.古典音楽独唱 本調子仲風節 仲村渠節 歌三線:大城建大郎 【副論文概要】 タイトル:工工四理論に基づく茶屋節の演奏法研究 古堅盛保の4回の編纂の中での工工四の変化を分析し、「琉球 音楽考」の理論を基に金武良仁の歌唱法を考え、本来の安冨祖琉 の歌唱法を考える。 - 4 - (土) 㻝㻛㻞㻠(火) 舞台芸術専攻㻌 琉球古典音楽専修 1月24日(土) 18:00 歌三線 和田 信一 (安冨祖流) 1.古典音楽独唱 十七八節 歌三線:和田信一 2.創作曲独唱 恋路節 歌三線:和田信一 3.組踊 「手水の縁」より抜粋 ~忍びの場~ 【地謡】 歌三線:和田信一 :池間北斗 笛 :入嵩西諭 胡 箏 弓:新垣俊道 【配役】 山戸:玉城 匠 玉津:西門悠雅 【副論文概要】 タイトル:昔節における旋律型のグラフ化 ~「工工四図形譜」考案の試み~ 琉球古典音楽安冨祖流の昔節は、いくつかの旋律型を組み合わ せることによって構成されており、そこには演奏理論が存在する ことがこれまでの研究で解明されてきた。しかし、それらは言葉 で解説されるのみであったため、一部の演奏者にしか理解されて いないように思われる。そこで新たに「工工四図形譜」を考案し、 視覚的に歌の旋律を解説することで、旋律型が広く一般に理解さ れるように工夫した。また、これらの旋律型を組み合わせること で、昔節の旋律的特徴を持つ楽曲を新たに創作した。 - 5 - (土) 㻝㻛㻞㻠(火) 舞台芸術専攻㻌 琉球舞踊組踊専修 1月24日(土) 20:00 組踊 新城 唯子 1.組踊 「貞孝婦人」 【配役】 乙鶴:新城唯子 崎本:嘉数道彦 平田:伊藝武士 頭取(間の者):玉城 匠 さばくり:比嘉大志 首里の御使:上原崇弘 供(一):嘉数幸雅 供(二):喜納彩華 母:新垣 悟 きやうちやこ持:伊志嶺梓 【地謡】 歌三線:玉城和樹 大城貴幸 平良 大 箏:池間北斗 笛:入嵩西諭 胡弓:又吉恭平 太鼓:宮里和希 【副論文概要】 タイトル:組踊「貞孝婦人」の台本について 修士演奏で上演する組踊「貞孝婦人」を取り上げ、台本研究を 行い、これからの組踊研究がどうあるべきかを考える。台本研究 に伴い、原本翻字台本・整理台本・現代語訳の3種の作業を行っ た。修士演奏では、自身で起こした台本を使用し上演する。 - 6 - 㻝㻛㻟㻝(土) 演奏芸術専攻㻌 ピアノ専修 1月31日(土) 18:30 ピアノ 又吉 真理子 J.S.バッハ: 平均律クラヴィア曲集 第2巻 第5番 ニ長調 BWV.874 W.A.モーツァルト: ピアノ・ソナタ ニ長調 K.311 C.ドビュッシー: 前奏曲集 第1集より Ⅶ.亜麻色の髪の乙女 Ⅹ.沈める寺 Ⅻ.ミンストレル S.ラフマニノフ: 13の前奏曲 作品32より 第12番 嬰ト短調 幻想的小品集 作品3より 第1番「悲歌」変ホ短調 第2番「前奏曲」嬰ハ短調 D.ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲とフーガ 第1番 ハ長調 第24番 ニ短調 作品87より 【副論文概要】 タイトル : 作曲家のメトロノームによるテンポ指示と演奏者 の解釈~D.ショスタコーヴィチの24の前奏曲とフーガNo.24 を例に~ 筆者はショスタコーヴィチのメトロノーム指示は速すぎるの ではないかと考えている。ショスタコーヴィチの作品を演奏する 際に彼のメトロノーム指示について演奏者はどのように考える べきか本論文で探求していく。 本論文での対象作品は、ショスタコーヴィチのピアノ作品《24 の前奏曲とフーガOp.87》のNo.24とし、この作品のテンポ設定に ついて以下の方法で考察する。まずこの曲についての楽曲分析を 行い、ショスタコーヴィチ自身による録音や彼と親交の深いタチ アナ・ニコラエーヴァの録音を比較し、分析結果をまとめる。ま た、ショスタコーヴィチ以外のメトロノーム指示を書いた作曲家 についても取り上げ、彼らはメトロノーム指示についてどのよう な考えだったのかをまとめる。これらを参考にこの作品のテンポ 設定について自身の演奏法を探求する。 - 7 - 2/2(月) 演奏芸術専攻 管弦打楽専修 2月2日(月) 19:00 ホルン 山入端 優奈 R.シュトラウス : Andante für Horn und klavier Op.posth P.ヒンデミット : Concerto für Horn und klavier 1.Moderately fast 2.Very fast 3.Very slow W.A.モーツァルト: Konzert für Horn und klavier Es-dur KV495 1.Allegro maestoso 2.Romanze 3.Rondo ピアノ:伊東 陽 【副論文概要】 タイトル : ホルン演奏時の口腔内の働きについて ~演奏向上のためのアプローチを考える~ 管楽器の音の出る仕組みを理解し、演奏する際口腔内がどのよ うに働いているのかをまとめ、筆者の演奏技術の向上を図るには どのようなアプローチの方法があるのか考察する。 - 8 - 㻞㻛㻞(月) 演奏芸術専攻㻌 管弦打楽専修 2月2日(月) 20:00 テナートロンボーン 亀島 ちさと J.ヨンゲン : アリアとポロネーズ 作品128 ピアノ : 山根貴志 L.V.ベートーヴェン : 4本のトロンボーンのための3つのエ クワーレ トロンボーン : Ⅰ亀島ちさと Ⅱ三好 達矢 Ⅲ松川 倫子 Ⅳ野原亜由佳 宮古島民謡 : なり山アヤグ / 中村透 編曲 ピアノ : 山根貴志 H.トマジ : トロンボーン協奏曲 Ⅰ.Andante et scherzo ― Valse Ⅱ.Nocturne Ⅲ.Tambourin ピアノ : 山根貴志 【副論文概要】 タイトル : ベートーヴェンの交響曲作品におけるトロンボー ンの使用効果と役割 ー第5番、第6番、第9番の検証を通してー ベートーヴェンの交響曲作品において、トロンボーンが果たす 演奏効果と、オーケストラ内における役割について楽譜を用いて 検証する。それにより、現代のトロンボーン奏者にとってベート ーヴェンの交響曲作品がどのような存在であるのかを考察する。 - 9 - 㻞㻛㻡(木) 演奏芸術専攻㻌 声楽専修 2月5日(木) 16:00 ソプラノ 北園 あかね G.ドニゼッティ : オペラ《ドン・パスクワーレ》より 第1幕第4場 アリア〈騎士はその眼差しに〉 レチタティーヴォ〈ところでお医者様が見えないのだけど〉 二重唱〈準備は出来ているわ〉 第2幕第2場 レチタティーヴォ〈ドクター・マラテスタをご案内するときは〉 第2幕第3場 三重唱〈さあ しっかり〉 レチタティーヴォ〈怖がることはない〉 第2幕第4場 五重唱〈まず片方の側からエトセトラ〉 第2幕第5場 四重唱〈あんたみたいな老いぼれの〉 第3幕第1場 レチタティーヴォ〈見てみるか 婦人帽子屋に100スクーディ〉 第3幕第2場 二重唱〈お嬢様 そんなにお急ぎで〉 第3幕第6場 フィナーレ〈ほらそこに!よく気をつけて〉 ノリーナ : 北園あかね ドン・パスクワーレ : 前川佳央(演奏員) マラテスタ : 仲本博貴(演奏員) エルネスト : 田港光(院生1年) ノターロ : 西條智之(専任助手) ピアノ : 宇江喜ゆり(非常勤講師) 【副論文概要】 タイトル:メタ認知を用いた歌唱技術向上の一考察 本研究は、西洋クラシック音楽における声楽の歌唱技術の一つ であり、筆者を含め多くの声楽家がトレーニングに時間を要する 楽譜上の動きの細かいパッセージを歌うための歌唱技術を獲得 するトレーニング方法の考察である。方法として本研究では身体 知研究の一つであるメタ認知を使用して、データを収集し考察す る。 - 10 - 㻞㻛㻡(木) 演奏芸術専攻㻌 声楽専修 2月5日(木) 18:00 ソプラノ 永井 友恵 W.A.モーツァルト: 〈ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき〉 作品520 R.シューマン:《女の愛と生涯》作品42より 第1曲〈あのかたにお会いしたときから〉 第2曲〈だれよりも素晴らしいあのかた〉 第3曲〈わたしには信じられない〉 第4曲〈わたしの指の指輪よ〉 第5曲〈手伝って、妹たち〉 第6曲〈愛しい友よ、あなたはいぶかしそうにご覧になる〉 第7曲〈わたしの心に、わたしの胸に〉 第8曲〈今あなたはわたしに初めての痛みを下さった〉 山田耕筰:〈からたちの花〉 木下牧子:《愛する歌》 〈曼珠沙華〉 より 〈ロマンチストの豚〉〈ユレル〉〈誰かがちいさなベルをおす〉 中田喜直:《六つの子供の歌》 より 〈うばぐるま〉〈烏〉〈風の子供〉〈たあんき ぽーんき〉 〈ねむの木〉〈おやすみ〉 中田喜直:〈サルビア〉 ピアノ:武田 光史(非常勤講師) 【副論文概要】 タイトル:日本歌曲の明確な歌詞発音と表現の一考察 ―山田耕筰作品「曼珠沙華」― 本研究は、日本歌曲演奏の際に聴取者が歌詞を明確に聴き取る ことができる発音法について考察することを目的とする。声楽演 奏においては、作品の歌詞の理解と解釈と共に、歌詞の言葉の明 確な発音は必要不可欠である。聴取者は、正確に言葉を聴き取る ことで、曲全体のイメージを持つことが出来ると考える。本研究 では、山田耕筰作曲「曼珠沙華」に注目して考察を行った。 - 11 - 㻞㻛㻡(木) 演奏芸術専攻㻌 声楽専修 2月5日(木) 19:30 ソプラノ 嘉数 まな美 W.A.モーツァルト: 別れの歌 K.519 R.シュトラウス:《8つの歌》 作品10より 3.〈夜〉 R.シュトラウス:《3つの歌》 作品29より 2.〈ときめく心〉 R.シュトラウス:《6つの歌》 作品37より 3.〈我が子に〉 R.シュトラウス:《乙女の花》 作品22より 1.〈矢車草〉 R.シュトラウス:《4つの最後の歌》 AV150より 2.〈九月〉 3.〈眠りのときに〉 4.〈夕映えに〉 H.デュパルク: フィディレ 戦いの起こった国へ S.バーバー:《4つの歌》 作品13より 4.〈夜想曲〉 S.バーバー:《隠者の歌》 作品29より 5.〈十字架〉 8.〈修道士と猫〉 10.〈隠遁への願い〉 ピアノ伴奏 : 平良 明子(伴奏員) 【副論文概要】 タイトル:歌曲作曲家としてのシュトラウス ~《四つの最後の歌》より〈夕映えに〉に注目して~ R.シュトラウスが最晩年に作曲した《四つの最後の歌》は、叙 情的でありながら、深い内面性や精神性をもつ。四つの歌曲を通 して生命力に溢れる自然の描写や、過去への郷愁、死への予感な どを表現している。アイヒェンドルフの詩による〈夕映えに〉の 後奏のオーケストラ部分に、交響詩《死と変容》作品24の動機が 使用されている。旋律主題や動機の観点から、モティーフレベル で共通するこの二曲の分析比較を行う。シュトラウスが生涯を通 して追求したものを考察し、歌曲作曲家としてのシュトラウスの 特性について考察したい。 - 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