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 A net
Vol.19 No.3 2015
睡 眠 時 無 呼 吸 症 候 群を含 む
睡眠関連呼吸障害
陳 和 夫 京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座 特定教授
Kazuo
Chin
1981年:京都大学医学部医学科修了
同 年:京都大学結核胸部疾患研究所附属病院 研修医
1982年:兵庫県立塚口病院 医員
1983年:北野病院内科
1987年:京都大学結核胸部疾患研究所附属病院 助手
1993年:京都大学胸部疾患研究所附属病院 講師
同 年:滋賀医科大学 非常勤講師
1998年:京都大学医学部附属病院理学療法部 講師
2001年: 同 助教授
2002年:文部科学省国際研究集会 派遣研究員
2006年:京都大学医学部附属病院呼吸器内科学 助教授
2008年:京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座 特定教授
趣味:スポーツ鑑賞
はじめに
睡眠時無呼吸(sleep apnea:SA)に関してはいびき
を伴う閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:
OSA)が頻度的に多く、2003年の新幹線の居眠り運転
事故以来、社会的にも認知が急速に広まってきた。
International classification of sleep disorders-3(ICSD1)
3)
によると睡眠関連呼吸障害群(sleep related breath-
ing disorders:SRBDs)にはOSA障害( 2 病態:成人と
小児)
、中枢性睡眠時無呼吸
(central sleep apnea:CSA)
症候群( 8 病態)、睡眠関連低換気障害群(sleep related
hypoventilation disorders:SRHDs)
( 6 病態)、睡眠関連
低酸素血症障害( 1 病態)、単発症状および正常範囲内
としていびき、カタスレニア(catathrenia)が記されて
1)
いる(Table 1)
。頻度の高いOSA以外にも、心不全、
脳疾患、腎不全患者などで合併することが多いCSAの
1 種類であるチェーンストークス呼吸
(Cheyne-Stokes
breathing:CSB)
や、高二酸化炭素血症の患者にみら
れることが多くREM睡眠期に顕著になるSRHDにも
注意が必要と考えられる。SRBDの治療には持続気道
陽圧(continuous positive airway pressure:CPAP)、
18
Table 1. ICSD−3による睡眠関連呼吸障害群(SRBDs)
(17病態)
と単発症状および正常範囲内の変動(2種類)
・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)障害
閉塞性睡眠時無呼吸、成人
閉塞性睡眠時無呼吸、小児
・中枢性睡眠時無呼吸(CSA)症候群
チェーンストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸
チェーンストークス呼吸を伴わない病的中枢性睡眠時無呼吸
高地の周期性呼吸による中枢性睡眠時無呼吸
薬剤などによる中枢性睡眠時無呼吸
先天性中枢性睡眠時無呼吸
幼児の先天性中枢性睡眠時無呼吸
未熟児の先天性中枢性睡眠時無呼吸
治療直後の中枢性睡眠時無呼吸
・睡眠関連低換気障害群(SRHDs)
肥満低換気症候群
先天性中枢性肺胞低換気症候群
視床下部に機能不全を伴った晩発生中枢性肺胞低換気
特発性中枢性肺胞低換気
薬剤などによる睡眠関連低換気
疾患に由来する睡眠関連低換気
・睡眠関連低酸素血症障害
睡眠関連低酸素血症
・単発症状および正常範囲内の変化
いびき
カタスレニア(Catathrenia)
(文献1より引用、筆者訳)
基礎から学ぶ麻酔科学ノート
口腔内装置
(oral appliance:OA)
、減量、側臥位睡眠、
酸素投与、非侵襲的陽圧換気(noninvasive positive
pressure ventilation:NPPV)、二相式気道陽圧呼吸療
法(adaptive servo ventilator:ASV)、外科手術、横隔
膜ペーシングと多彩であり、適切な診断と治療および
治療アドヒアランスが重要である。SRBD中最も頻度
の高いOSAは最大要因が肥満であり、合併症を未然
に防ぐ周術期管理についても大きな関心が持たれつつ
ある。
ICSD-3によるSRBDs
ICSD-3による SRBDsでは Table 1 1)に示すように
OSA、CSA、SRHDsおよび睡眠関連低酸素血症にグ
ループ分けされている。多くの睡眠関連呼吸障害の
患者は一つ以上のSRBDを示すことが多く、そのよう
な場合、より優位に起こっている障害をその患者の
SRBDとすることが多いが、異常呼吸の割合も日に
Table 2. 成人のOSASの診断基準
A+B またはCの基準を満たした場合
A. 下記項目が1つ以上該当
1. 患者の訴える次の症状:眠気、充足感のない睡眠、疲労、
不眠
2. 息こらえ、あえぎ、窒息感を伴い覚醒する
3. ベッドパートナーあるいは他の観察者が習慣性いびき、
呼吸の中断またはその両方を確認する
4. 高血圧、 気分障害、認知能力低下、冠動脈疾患、脳卒中、
うっ血性心不全、心房細動、または 2型糖尿病と診断され
た患者
B. PSG または簡易モニター(在宅での検査:out of center
sleep testing:OCST)が示す次の結果:
・ 睡眠1時間(PSGまたは OCST)計測1時間あたり 5回以上
の主として閉塞性呼吸イベント(閉塞性および混合性無呼
吸、低呼吸または RERAs)の存在
C. PSGまたはOCSTが示す次の結果:
・ 睡眠1時間(PSGまたは OCST)計測1時間あたり15回以上
の主として閉塞性呼吸イベント
(閉塞性および混合性無呼
吸、低呼吸またはRERAsの存在
(文献1より引用、筆者訳)
よって変動することがあり、注意が必要である1)。
SRBDsの主な病態と診断
1. 睡眠時無呼吸
(sleep apnea:SA)
SAには無呼吸中に呼吸努力を伴い呼吸時に通常い
ければ、原則、判定不能になる。また、同様に低呼吸
と判定されることがあるRERAsも脳波測定がなけれ
ば判定できない。脳波測定のない簡易モニターでは睡
眠時間が解らないので、測定 1 時間あたりの無呼吸低
びきを伴う OSAと呼吸努力を伴わない CSAがある。
呼吸数を持って、AHIに代用することがある。OSAS
OSAは小児と成人の 2 病態があり、CSAには 8 病態が
患者の頻度は高く、いびきを含む徴候、症状などから
ある。本稿では成人OSAとCSAの病態として代表的
典型的な症例もあり、また、実施する労力、費用の観
なCSBについて述べる。他については成書を参照され
点も鑑みて、最近米国では簡易モニター(out of cen-
たい1)。
ter sleep testing:OCST)が成人OSASの診断法とし
て認められるようになった1)。
1)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群
(obstructive sleep apnea
syndrome:OSAS)
:成人
2)
チェーンストークス呼吸を伴った中枢性睡眠時無呼
SAとは10秒以上の気流停止と定義し、10秒以上の
吸
(central sleep apnea with Cheyne-Stokes breath-
一定以上の気流低下と基準に対して 3 〜 4 %の酸素飽
ing:CSA with CSB)
(別名:チェーンストークス呼
和度の低下を睡眠時低呼吸とする。閉塞性の呼吸異常
吸:Cheyne-Stokes respiration)
には前述の無呼吸、低呼吸の定義は満たさないが、ポ
ICSD-3では下記の診断基準(AまたはB)
+C+Dを
リソムノグラフィ(polysomnography:PSG)で呼吸努
満たすときCSA with CSBとなる。
力がみられ、その後覚醒がみられる呼吸努力関連覚醒
A. 次の項目の一つ以上の存在
(respiratory effort related arousals:RERAs)
があり、
これも低呼吸と定義することがある。成人の睡眠 1 時
1. 眠気
2. 睡眠開始または継続が困難、頻回の覚醒または充
間あたりの無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea index:
足感のない睡眠
AHI)が 5 以上であれば OSAありと診断され、5 以上
3. 覚醒中の息切れ
15未満が軽症、15以上30未満が中等症、30以上が重
4. いびき
症とされる。また、5 以上でTable 2 1)のような徴候や
5. 無呼吸の確認
疾患を伴う場合、OSASと診断される。また、症状や
疾患を伴わなくてもAHIが15以上あれば、OSASと診
断される。AHIは睡眠 1 時間あたりの無呼吸低呼吸数
なので、睡眠判定と睡眠時間が測定できるPSGでな
B. 心房細動/粗動、うっ血性心不全、または神経学的
異常
C. PSG(診断時または陽圧換気タイトレーション時)に
次の全ての項目を満たす
19
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1. 睡眠 1 時間あたり 5 回以上の中枢性睡眠時無呼吸
または低換気
が一般的と考えられる。
2. 全体の睡眠時無呼吸低呼吸数のうち中枢性睡眠時
無呼吸または低呼吸が50%を超える
*
3. 換気パターンがCSB型 を満たす
D. 以上が他の睡眠異常、オピオイドなどの薬物、物質
で説明がつかない
*
定した値を得ることが困難な事もあり、TcPCO2 測定
OSASと生活習慣病
SAが生体に与える影響としては、低酸素血症、胸
腔内圧の過度の変動、高二酸化炭素血症、短期覚醒な
どがある。また、SAによる低酸素血症は酸素飽和度
CSB型とは次のa, bを満たす。
90%以下 / 時間などで評価される持続的低酸素血症と
a. 40秒以上の周期を満たす漸増漸減型の呼吸パターンで 3 回
睡眠 1 時間あたりの 3 %ないし 4 %酸素飽和度低下に
連続の中枢性睡眠時無呼吸及び/または低呼吸がある[周
よって評価される間欠的低酸素血症がある5)。前者は
期の長さは中枢性睡眠時無呼吸の開始から次の漸増漸減型
低酸素誘導因子(hypoxia inducible factor:HIF)-1を
の呼吸の終わりまで(次の無呼吸の開始まで)となる]
誘導し、後者はNF-κBを介して炎症系マーカーを誘
b. 2 時間以上の記録があり、漸増漸減型呼吸パターンに関連し
導し生体に影響を与えると考えられるようになってき
て睡眠 1 時間あたり 5 回以上の中枢性睡眠時無呼吸及び/
た6)。また、低酸素血症は頚動脈体を介して交感神経
または低呼吸がある
機能活動の亢進を通じ生体に多大な影響を与えるとの
なお、上記診断基準のC−2を満たさなければ、CSBについ
報告も多くなされるようになった7)。OSASは 2 次性高
てはPSG所見に記述可能となっている。また、CSA with
血圧の原因のひとつと考えられているが、OSASによ
CSBの診断はOSAの診断を除外するものではないとされ
る全身性炎症反応と交感神経機能亢進は高血圧以外に
たため、同一患者にCSA with CSBとOSAが存在し得る
も、インスリン抵抗性、動脈硬化、脳血管障害を誘導
すると考えられるようになってきた。一方、OSASの
2. 睡眠関連低換気障害群
(sleep related hypoventila1)
tion disorders:SRHDs)
頻度は高いので、肥満、高血圧、糖尿病、慢性閉塞性
肺疾患(COPD)などの頻度の高い疾患との合併が考え
SRHDsの特徴は睡眠中の換気が不十分となり、結
られ、原疾患の増悪因子となり、両病態で全身性炎症
果として睡眠中の動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が睡
反応を誘導し患者の予後を悪化させている可能性があ
眠中に異常に上昇することである。なお、SRHDsには
る(Fig.1)6)。また、最近の研究から重症OSAは癌発
覚醒中の高二酸化炭素血症(PaCO2 45mmHg以上)が診
症をもたらすとの報告が相次いでみられるようになり、
断に必須である肥満低換気症候群(obesity hypoventi-
間欠的低酸素血症と持続的低酸素血症の両低酸素状態
lation syndrome:OHS)があるが 、OHS 以外では
の関与が疑われている8)。
2)
SRHDsであっても必ずしも覚醒中の高二酸化炭素血
症を伴わない病態もある。しかしながら一般に覚醒中
に高二酸化炭素血症を示している患者群では夜間の低
換気はそうでない群に比し重篤になっている。
BMI
(body mass index)
30kg/m2 以上でPaCO2 45mmHg
であればOHSと一般的に定義されるが90%以上はOSA
を合併しており2,3)、この症候群は別名ピックウィック
SAの分子生物学的影響
酸化ストレス
交感神経活動亢進
(ノルアドレナリン増加)
上気道の炎症
アディポサイトカイン異常
遊離脂肪酸増加
(レプチン増加)
(レジスチン増加)
(アディポネクチン低下)
小胞体ストレス応答
接着分子増加
(ICM-1/VCAM-1/セレクチン)
症候群4)とも呼ばれている。OHSは通常の肥満よりも
心不全、肺高血圧、糖尿病などを合併しやすく、有意
に予後が悪いことが報告されている。
睡眠中の低換気についてはPaCO2 またはそれを代用
する測定系の値が55mmHgを10分以上超えるか、睡眠
中に覚醒臥位中の値に比較して10mmHg以上上昇し
さらに50mmHg以上が10分以上存在する場合とされて
いる 1)。測定機器としては SRHDs診断時にはPaCO2 、
TcPCO2 、Pet CO2 がよいとされるが1)、PaCO2 値を連続測
定するには動脈カテーテルが必要であるし、Pet CO2 は
大小呼吸が入れ交わるSA、呼吸不全患者などでは安
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全身性炎症反応
NF-κB活性化
炎症マーカー
(CRP/IL-6/TNF-α)
増加
内臓脂肪蓄積
気管支喘息
心血管障害
喫煙
慢性閉塞性肺疾患
2型糖尿病
他の炎症性病態
交絡因子
Fig.1. 生活習慣病とSAの合併による全身性炎症反応
への影響 (文献6より引用改変)
基礎から学ぶ麻酔科学ノート
治療
2)CSA with CSB
CSA with CSBに関しては従来CPAP治療が行われ
1)成人のOSA
てきたが、CSA with CSB治療のために開発された
一定以上の重症度で、症状などがあるOSAに対して
ASVの効果がCPAPよりも優れていることが明らかに
CPAPまたはOAが使用されることが多い。最近の知
なり、本邦でも急激に使用され始めた。しかし、ASV
見としては中等度OSA患者においてCPAPは当然な
は機器としては NPPVの 1 種として登録されており、
がら AHIの改善度は OAに勝るが、使用時間は OAの
現状の健康保険ではNPPVはSAには使用してはなら
方が長く、治療効果
(降圧効果、QOLの改善度)
として
ないことになっており、平成26年度の診察報酬改定以
は同程度であったとの報告がある 9)。従って、治療の
来、様々な疑義解釈が行われてきた。
アドヒアランスは極めて重要で、治療時間の確保に注
意が必要である。肥満を伴ったOSAに関しては治療
3)低換気
と並行した減量の励行は重要であるが、最近の報告で
低換気の患者には基本的には換気補助が可能な
はCPAP治療後に体重の有意な増加をみたとの報告が
NPPVが使用されるが、例えば重篤なOSAを保持し
あり10,11)、CPAP治療後の体重コントロールにも厳重
ているOHS患者などにおいてはCPAP治療により低
な注意が必要である。OSAの重要な因子は体重の増
換気も改善してくることがある。しかし、一般的には
加、男性、高齢化であるが、OSAの病態には多くの因
覚醒中すでに高二酸化炭素血症を伴っている患者群に
子が絡んでおり、それぞれに対する治療の試みも行わ
対しては特にOHS以外ではNPPVによる治療を開始
12)
。
れている(Fig.2)
することが多い。NPPVは拘束性胸郭疾患、神経筋疾
危険因子
遺伝と人種
鼻閉
顔面形態
性
肥満
鼻
口呼吸
年齢
病因
狭小化した
上気道
呼吸の不安定性
低肺容量
上気道筋機能
の低下
気流面の抵抗
治療として
考えられる方法
界面活性剤
覚醒閾値の低下
OA
不明
酸素または薬剤
舌下神経刺激
鎮静剤
OSAの治療
CPAP
Fig.2. OSAの危険因子、病因、考えられる治療法
(文献12から引用)
21
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患などにその有効性が確立していた。しかし、患者数
が最も多い重症Ⅱ型呼吸不全COPD患者では予後の改
善を示す報告は少なかったが13)、昨年その有効性を明
確に示した論文が報告され14)、今後本邦においてもさ
らなる検討が必要である。
OSASの周術期管理
肥満傾向の影響もあり、OSAの頻度は増加傾向に
ある。米国の報告では30〜70歳の男性で1988〜1994
年ではAHI 5 以上が26.4%であったが、2007〜2010年
では33.9%と推定され、AHI:15以上が8.8%から13%に
増加している。女性もAHI:5 以上が13.2%から17.4%
に、AHI:15以上が3.9%から5.6%に増加している 15)。
本邦でも男性ではAHI:15以上が20%を超えるとの報
告もある16)。従って、OSAS患者が手術を受ける機会
も当然多くなる。従来より、肥満患者の周術期管理の
特殊性は唱えられてきたが 17)、特に重症 OSA患者に
おいては挿管、血管確保、体位変換困難ばかりではな
く、術後抜管後の無呼吸への対応、循環器、呼吸器合
併症の増加が報告され、OSAS患者の周術期ガイドラ
インもある18)。さらに、肥満、OSASに日中の高二酸
化炭素血症が加わったOHS患者に対してはさらなる
注意が喚起されている19)。低肺機能も含めてOSASが
疑われた場合、本来は PSGを施行すべきであるが、
術前施行は困難な事も多いため、筆者の病院において
は夜間 SpO2 連続モニターを通常 2 日間以上施行し(適
時、TcPCO2 も同時測定する)
、専門医が結果を判定し、
日中の血液ガス、肺機能も考慮して、術後抜管後より、
直ぐにCPAP、NPPV、ASVなどを装着する症例を決
定し、時には術前から機器に慣れさせるため装着練習
をすることもある。近年、高流量の高濃度酸素を経鼻
で投与するネーザルハイフローを使用する施設も多く
なっており、OSASを含めた睡眠呼吸障害患者の周術
期管理の重要性は高まってくるであろう。
おわりに
睡眠時無呼吸症候群の頻度は従来考えられていたよ
りも高く、様々な疾患との合併も多くなり、合併疾患
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